大阪城、千成瓢箪陣と一期一振の残骸の調査

 攻略旅団の提案により、ジェネラル級天魔武者『豊臣秀吉』との決戦で確保した、『千成瓢箪陣』と『一期一振の残骸』の調査を行います。
 攻略旅団の提案によって情報の精度をあげた上で調査を行えば、正確な効果や運用方法などを知る事が出来るかもしれません。
 また、今回得られた情報を元に、それぞれの運用方法への提案も行ってください。

千成瓢箪陣と一期一振を調べよう!(作者 北瀬沙希
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●新宿駅グランドターミナル
「天正大戦国攻略旅団の提案で、摂津国大名のジェネラル級天魔武者『豊臣秀吉』との決戦で確保した『千成瓢箪陣』と『一期一振の残骸』の調査を行うことになったぜ」
 集まったディアボロス達を前に、時先案内人大鳥・直雅(人間の傾奇武者・g08448)は、溌溂とした声で説明を始める。
「『千成瓢箪陣』は無傷で確保する事に成功している。秀吉も止めなかったので、まだ大阪城で稼働中だ」
 稼働中の『千成瓢箪陣』を現地で観察し、適切な調査を行えば、大きな成果が期待できそうだと、直雅は語る。
「一方、『一期一振の残骸』は、本来なら消滅する所を持ちかえった残骸だ。あまり大きな成果は期待できないが、有用な情報が判明するかもしれないなら、調査する意義は充分あるだろう」
 両者の調査を行った上で、その結果を踏まえて運用方法を提案して貰えると、今後の攻略に活かす事が出来るはずだ。

「『千成瓢箪陣』は、範囲内の巨大クロノ・オブジェクトを停止させる効果があることが判明している。『一期一振』は、一度しか使えないが、城砦を破壊できるような光の斬撃を繰り出す効果を持っていたようだ」
 どちらも、ディアボロスの戦いには有益な効果になり得るため、いろいろ工夫して調査を行ってほしい。
「今回は攻略旅団提案で調査の精度が上昇している。調査方法を工夫すればするほど、ヒラメキや勘が冴えて、大きな発見が出来るかもしれないな」
 ただし、あれもこれもと色々調査するような行動では、ひとつひとつの結果の精度は低くなってしまい、調査の価値がなくなるため、一度に調査する内容はひとつに絞って精度を高めた方が良いだろう。
「どちらも苦労して確保したクロノ・オブジェクトだから、いい調査結果を持ち帰ってきてくれよな」
 それじゃ、頼んだぜと軽く手を振る直雅に見送られながら。
 ディアボロス達はパラドクストレインに乗り、天正大戦国の大阪城に向かった。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【飛翔】
1
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。【怪力無双】3LVまで併用可能。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【怪力無双】
2
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わり、「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げて運搬可能になる(ただし移動を伴う残留効果は特記なき限り併用できない)。
【強運の加護】
1
幸運の加護により、周囲が黄金に輝きだす。運以外の要素が絡まない行動において、ディアボロスに悪い結果が出る可能性が「効果LVごとに半減」する。
【水中適応】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が水中で呼吸でき、水温や水圧の影響を受けずに会話や活動を行える世界に変わる。

効果2

【命中アップ】LV1 / 【ガードアップ】LV1 / 【リザレクション】LV1 / 【先行率アップ】LV2

●マスターより

北瀬沙希
 北瀬沙希(きたせ・さき)と申します。
 よろしくお願い致します。

 天正大戦国攻略旅団の提案で、豊臣秀吉との決戦時に大阪城で用いられたふたつのクロノ・オブジェクトの調査を行うことになりました。
 皆様には、『千成瓢箪陣』と『一期一振の残骸』のふたつを調査していただいた上で、今後の使用方針の提案もお願いします。

●シナリオ進行について
 ①②→③の順で進行します。
 ①と②はどちらから着手しても構いません。両方同時進行も可。

①大阪城、千成瓢箪陣の調査
 大阪城にて稼働中のクロノ・オブジェクト『千成瓢箪陣』の調査を行います。
 プレイングの方針や工夫にもよりますが、基本的には観察して情報を得る事になるかと思われます。
 観察して得た情報をもとに、さらに調査を進めていただいても構いません。

②名刀『一期一振』の残骸の調査
 攻略旅団提案、及び決戦時のディアボロスの行動の結果、確保できた残骸を調査します。
 残骸ではありますが、着眼点と工夫が優れていれば、何か有用な情報を得られるかもしれません。
 こちらの調査は、大阪城でも行えますが、最終人類史でも行えます。どちらで調査するかは任意です。

③『千成瓢箪陣』と『一期一振の残骸』の使用法の提案
 ①②のリプレイをもとに、ふたつのクロノ・オブジェクトの使用方針を提案してください。
 ひとつのプレイングで、両方の使用法を提案していただいて大丈夫です。
 なお、意見が割れた場合は、最も多かった方針が採用されます。この場であえて方針を決めず、保留しても構いません。
 ただし、「特定個人の意見を支持する」と記されたプレイングと、多数派工作の形跡が見られるプレイングは、判定の対象外とします。ご了承ください。
 この選択肢は「①②クリア後、2日経過後の8:30」の時点で有効なプレイングを判定・集計し、代表者1名のリプレイで結果をお知らせ致します。(具体的な締め切り日はマスターページで告知致します)

 全選択肢共通で、採用は👑達成程度の予定。
 また、本シナリオのリプレイは、合わせ・連携プレイングであってもおひとりずつの採用となります。ご了承ください。

 プレイング受付締切等、シナリオ進行に関する告知は、全てマスターページにて行います。
 それでは、皆様のプレイング、心よりお待ちしております。
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このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


黄下・泉
アドリブとか歓迎

これが千成瓢箪陣かぁ。
とりあえず今の所、こいつは大阪城にがっちり紐づいてるんだよな?
もしかして大阪城の方にも場所を指定するためのパーツが組み込まれてたりしない?
もしそういうのがあるなら、そっちを持ちだせれば別の場所に作用させたりできそうなものだし、探してみよう。
まあ、無かったら骨折り損だけど。

もしあるとしたら、効果範囲の外周か、じゃなきゃ中枢になってる天守閣だよな。
外周だと深く埋められてるとかでもなければ攻められたときに壊れそうだし、やっぱり天守閣か?一応外周も見るけど。
一番下の階とか、中心辺りとか、最上階とか、その天井裏とか、鯱とかをはじめ、怪しそうな所は片っ端から調べてみよう。
千成瓢箪陣の幾何学模様からもアタリ付けられないかなぁ。例えば模様の中心とか形状から何か分かんない?
……あー、あとヒルコを生贄にする設備からエネルギー供給ラインとかは……?
もし見つけられたら、それの方から何か操作・設定できる項目が無いかも調べたい。

……瓢箪に直に地図とか仕込まれてたり、しないよな?



 ――天正大戦国、大阪城天守閣。
「これが千成瓢箪陣かぁ」
 天井付近を飛び回っている無数の瓢箪を見上げながら、黄下・泉(リターナーの符術士・g08097)は顎に手を当て思案する。
「とりあえず今の所、こいつは大阪城にがっちり紐づいてるんだよな? もしかして大阪城の方にも場所を指定するためのパーツが組み込まれてたりしない?」
 もしそういうのがあるなら、そっちを持ちだせれば別の場所に作用させたりできそう。
 そう考えた泉は、まず天井と飛んでいる瓢箪をじっくり観察し、探してみる。
「千成瓢箪陣の幾何学模様からもアタリ付けられないかなぁ。例えば模様の中心とか形状から……」
 そう予想しながら、天井を飛び交う瓢箪に目を向けると、あることに気が付いた。
「……瓢箪に書かれている文字が一つ一つ違う?」
 文字を目にした泉の脳裏に、ある予想がひらめく。
「これ、それぞれの瓢箪がクロノ・オブジェクト内で何かを指定していそうだな?」
 そうとなれば話は早い、と言わんばかりに、泉はさっそく瓢箪の文字を確認し始めた。


 ――数刻後。
「つ、疲れたー!!」
 無数にある瓢箪に目を凝らし、それぞれの文字を読み解いたところで、泉は目をこすりながら床に腰を下ろす。
 ひらめきのおかげで城内の怪しい所を片っ端から調べ回らずに済んだとはいえ、飛び回る無数の瓢箪から文字を読み取るのは、それはそれでなかなか骨が折れる作業だったが、そのおかげで色々な情報が判明した。
「まずは確認。『千成瓢箪陣』は『「設置した拠点の内側」で発動させると、巨大クロノ・オブジェクトの機能を停止させる』クロノ・オブジェクトのようだ……っと」
 改めて瓢箪陣の効果を確認し、泉は早速得た情報を整理し始めた。

「さて、時間をかけて文字を観察したおかげで、効果範囲の指定を行なう文字が特定できたな」
 しかも文字を読み解く限り、大阪城から移動させる事もできそう。
 もっとも、『千成瓢箪陣』が大阪城から動かせないならば、秀吉も城に完全に組み込んでいるはずだから、秀吉も『拠点を移動する際は、瓢箪陣を移動させる想定』で、効果範囲の指定が出来るようにしていたのだろう。
「もし移動させる場合は、1度瓢箪陣を分解しないといけなさそうだが……」
 ――では、瓢箪陣を分解した場合、どうなるか?
「おそらく、クロノ・オブジェクトとしては機能しなくなり、クロノ・オブジェクトのエネルギーは失われる可能性が高いだろうなあ」
 分解後、別所に陣を適切に配置し直しても、再度クロノ・オブジェクトとして機能させるには、改めて儀式を行ったり、多くのエネルギーが必要になるだろう。
「頻繁に設置対象を変えるのには向かなそうだな」

 効果範囲以外に泉が気にしていたのは、もうひとつ。
「……あー、あとヒルコを生贄にする設備からエネルギー供給ラインとかは……?」
 その謎を探るべく、泉は再度文字を探し出し、読み解く。
「あったあった。ヒルコの生贄をエネルギーにする経路は、おそらくこれだな」
 だが、発見した経路を観察すると、何か重要な部分が足りないように感じる。
「これ、経路が破損したというよりは、『秀吉が使うのならば必要無い部分』が最初から準備されていないと考えるのが適切かなあ」
 秀吉本人しか使用できない……とする事で、奪われるのを防ぐという意味合いもあったのかもしれない。

「と、今はこんなところだな」
 もう少し調べたいところだが、文字と睨めっこしすぎて目が疲れてしまっている。
 続く調査はお願いするか、と、泉はちょうど駆けつけた後続のディアボロスに情報を伝え、新宿島へ帰還した。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!

文月・雪人
千成瓢箪陣
機能の有用性も煌びやかな造形も、実に秀吉らしさを感じるよ
王候補の実力は武力やカリスマのみならず、技術力にもあったと思う
その技術、有効活用しない手はないよね!

仲間と協力分担して調査
俺はエネルギーの流れを中心に観察し
運用に必要な条件について検討したい

巨大クロノオブジェクト停止機能も
所有者のダメージ低減機能も
城取合戦に最適の機能として秀吉が備えていたものだ
『千早城改と安土城の城取合戦』でも使えないか
具体的な使用もイメージしながら検討を進めていこう

千成瓢箪陣は城と『共鳴』する事で、巨大な大阪城全域に効果を発揮している
設置場所が城の中心『天守閣』である事も重要な要素なのだろうね
ポンと叩いて音の響きも確かめて千早城改での設置をイメージ

今も稼働中の瓢箪陣、エネルギー供給はどうなっているのだろう
人柱システム?
巨大神像からも吸い取って蓄えてたりしないよね?

地獄変の使用を想定して必要なエネルギー量を見積りたい
効果範囲が広いと消費量も嵩みそうだけど
千早城改の様に小さな城なら消費量も抑えられないかな?



「千成瓢箪陣。機能の有用性も煌びやかな造形も、実に秀吉らしさを感じるよ」
 先に調べていた黄下・泉から情報を受け取り、調査を引き継いだのは、文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)。
「王候補の実力は武力やカリスマのみならず、技術力にもあったと思う」
 ――ならば。
「その技術、有効活用しない手はないよね!」
 天井を飛び交う無数の瓢箪に目を向け、にんまりと笑いながら、雪人は『千成瓢箪陣』を調べ始めた。


 雪人の狙いは、エネルギーの流れを中心に観察し、運用に必要な条件について検討すること。
 というわけで、泉から受け取った情報をもとに、雪人は改めて無数に飛び交う瓢箪の文字を確認し始めた。
「巨大クロノ・オブジェクト停止機能も、所有者のダメージ低減機能も、城取合戦に最適の機能として秀吉が備えていたものだけど、『千早城改と安土城の城取合戦』でも使えないかな?」
 予想というより希望を脳裏に浮かべながら、雪人は文字を読み解き検討する。
 その結果、安土城のような移動拠点に設置することも出来そうだと判明した。
 ただし、瓢箪陣の効果範囲は『移動拠点の内側のみ』。
 例えば海賊船に使用した場合、海賊船の内部という狭い範囲にしか影響を及ぼさないだろう。
「海賊船の内部に巨大クロノ・オブジェクトが侵入して来る……というような事は無いだろうから、城レベルの移動拠点でなければ、意味は無さそうだね」

 ――では、具体的な効果範囲は如何程だろうか?
 雪人は再度、瓢箪の文字に目を向けて慎重に観察し、分析する。
「最大限に広げれば、歴史の奪還戦(ディアボロス・ウォー)中の新宿島全域くらいの広さをカバーできそうだね」
 但し、地上拠点用のクロノ・オブジェクトのため、上空は地表から300m程度に固定され、地面から300m以上の高さがある『ビルや塔』などは範囲外になりそう。
「設置場所が城の中心『天守閣』である事も重要な要素かなと考えていたけど、あまり関係なさそうだね」
 なお、地下を守りたい場合は、設置する『地面』を地下に設定する感じになるだろう。

 そして、雪人の疑問は、もうひとつ。
「秀吉がいなくなった今も稼働中の瓢箪陣、エネルギー供給はどうなっているのだろう」
 いくつかの可能性を脳裏に描きつつ、雪人は改めてじっと瓢箪の文字に目を凝らす。
 やがて、該当する文字を発見した雪人は、読み解きながら成程とポンと手を叩いた。
「ここ『大阪城』で『制作者である豊臣秀吉本人が使う』場合に限り、使用するためのエネルギーが大幅に軽減されていたのか」
 だから、ほとんどエネルギー供給がなさそうな今の状況でも、千成瓢箪陣は稼働し続けているのだろう。
「それなら、俺たちディアボロスが『千成瓢箪陣』を使用するなら、どれくらいエネルギーが必要そうだろう?」
 地獄変の使用を想定し、必要なエネルギー量を見積もりながら文字を確認する。
 それによると、ヒルコを生贄に捧げれば『1人につき1か月』は維持できそうだが、ヒルコ以外のエネルギーを無理やり使用した場合、効率が悪そうなので『「エネルギー1000」で1か月』といったところになるらしいと判明した。
 なお、効果範囲が狭いとエネルギーの消費量が抑えられそうに見えるが、効果範囲が狭くても広くても消費エネルギーは変わらないようだ。

「さて、一通り知りたいことは知れたかな?」
 ここまで調べたら、あとは情報を持ち帰り、今後の方針を決めるべきだろう。
 そう考えた雪人は、情報を持ち帰るべく、大阪城を後にした。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【強運の加護】LV1が発生!
効果2【リザレクション】LV1が発生!

音羽・華楠
……元通りの一期一振に直すことは不可能でも、ある程度修復することは出来ないでしょうか?
大規模パラドクスの核にするにしても、もう少し元の形に近付けた方が効果は見込めそうですし。

……今、キングゴンドワナとの決戦に投入されてる巨大神像たちが帰還して修復に入る際、一期一振の残骸を組み込んでみるのはどうでしょうか?
朱鉄参號の兜やレックスⅣの頭部に、角として付けてみるとか?
巨大神像の一部となれば、その心臓のもたらす自己修復機能の恩恵を受けて、完全ではなくとも元の一期一振に近い形に修復されるかもしれませんし。

それに、一度壊されて劣化が免れない部分も、巨大神像の力で補えるかもしれませんから。

想定としては――元々巨大神像には、搭乗者のパラドクスを増強して放つ機能があります。
搭乗者のパラドクスによる斬撃を巨大神像の機能で増強した上で、一期一振の能力をさらに上乗せ。
それにより、キングアーサーの聖剣のような、城塞すらも一刀両断出来る巨大な光の斬撃を一度だけ放てる……みたいな感じで実現出来ないでしょうかね?



『千成瓢箪陣』の調査が進んでいる頃、音羽・華楠(赫雷の荼枳尼天女・g02883)は、確保したクロノ・オブジェクト『一期一振』の残骸を調べていた。
 もともと、『一期一振』は1度しか使えず、使用後は必ず破壊されるクロノ・オブジェクト。
 今は残骸の状態なので、元と同じ性能を発揮させることは不可能なのは残骸を見れば一目瞭然だが、それでも修復できる可能性がないか模索したい。
「元通りの一期一振に直すことは不可能でも、ある程度修復することは出来ないでしょうか?」
(「大規模パラドクスの核にするにしても、もう少し元の形に近付けた方が効果は見込めそうですし」)
 そんなことを考えていると、華楠の脳裏にある考えが浮かぶ。
「……巨大神像たちが修復に入る際、一期一振の残骸を組み込んでみるのはどうでしょうか?」
(「巨大神像の一部となれば、その心臓のもたらす自己修復機能の恩恵を受けて、完全ではなくとも元の一期一振に近い形に修復されるかもしれないですし、一度壊されて劣化が免れない部分も、巨大神像の力で補えるかもしれませんから」)
 そう予想しながら調べた結果、『一期一振』自体の修復は、巨大神像に組み込んだとしても不可能だと判明する。
 ただ、残骸そのものを巨大神像に組み込むことは……可能そうだ。

 ――ならば、実際に残骸を『クロノ・オブジェクトに』組み込んだら、どうなるか?

 華楠が改めて『一期一振』の残骸を調べてみると、この残骸に大量のエネルギーを注ぎ込む事で、『1度だけ、一期一振の強大な力を再現できるであろう』ことが判明した。
 ただし、『一期一振』は破壊されている為、この効果を使用する場合は、別のクロノ・オブジェクトを用意する必要がある。
 使用すると、残骸は完全に消滅し、更に用意したクロノ・オブジェクトも即座に消滅するが、そのクロノ・オブジェクトの効果を超強化して発揮できるようになるようだ。
「例えばですけど、『巨大神像』に『一期一振の残骸』を組み込んだ場合は……」
 巨大神像の使用する武器は、クロノ・オブジェクトではないので、攻撃のみを強化することはできないが、『巨大神像』そのものを『一期一振の残骸』の効果で強化し、使用後に巨大神像が破壊されるほどの攻撃を出すことは出来るかもしれない。
 この場合、強化は全般的に行われるため、武器のみ一点強化な元の性能に比べて、攻撃力の上昇は低くなる可能性が高い。
 一方、『一期一振』の性能によって強化された防御力で敵の一撃を受け止めるなども可能になりそうだが、使用後に破壊される為、防御系とは相性は悪いかもしれない。

 残骸が秘める力の一端を解明した後、華楠は渋い顔をする。
「使い方次第では極めて強力ですが……使いどころは慎重に考えるべきでしょう」
 それでも、これだけ掴めば十分と判断したか、華楠は他のディアボロスに後の調査を委ね、帰還した。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【怪力無双】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!

無堂・理央
一期一振、残骸とは言え確保出来たのは大きいよね~。


一期一振の特徴として『一度使用したら壊れる』とあるけど『使い捨て』とは一切聞かない。
憶測だけど一期一振は『一戦(一期)に一度だけ』『使用後の修理が比較的容易』な定期的に使える切り札じゃないかな?
日本刀は構造として刀身と柄に分解出来るけど、アニメとかの超威力兵器で見られる一度撃つ度に砲身や刃の部分を交換する様式を取ってるのかもしれない。
様式の推測が当たりなら、一期一振の主要回路は柄側に盛り込まれてるはず。

一期一振を日本刀と同じく分解して行って刀身と柄を完全に分けちゃおう。
今回はエネルギーの逆流が起きて柄側の回路が焼き切れてるだろうけど、逆に言えば焼き切れてる回路が斬撃発動に使う部分だろうね。
聖剣もそうだけど、切断方式は刀身をノズルに見立てた最終人類史のウォーターカッターと同じだろうし、焼き切れてる回路はエネルギーの圧縮放出と推測。
柄側を調べてエネルギーの圧縮放出技術が確保出来れば対城塞攻撃用の大規模パラドクス作成の一歩にならないかな?



 先に調査していた音羽・華楠から調査を引継いだのは、無堂・理央(現代の騎兵?娘・g00846)。
「一期一振、残骸とは言え確保出来たのは大きいよね~」
『一期一振』の残骸を手に取りながら、理央はある予想を立てる。
「憶測だけど一期一振は『一戦(一期)に一度だけ』『使用後の修理が比較的容易』な定期的に使える切り札じゃないかな?」
 そう考え残骸を調べてみるも、すぐに修理も定期的な利用もできないことが判明した。
 そもそも、1度しか使えないはずの『一期一振』の残骸が残ったのは、攻略旅団から持ち帰りの提案があったこともあるが、それ以上に秀吉がフルパワーで使用していなかったことが大きい。
 もし、仮にヒルコの生贄を使ったフルパワーで攻撃したならば、攻撃された対象はもちろん、『一期一振』も残骸一つ残らなかったと思われるが、秀吉にヒルコの生贄を確保させなかったからこそ、切り札の『一期一振』をフルパワーでは使用できず、ディアボロス相手に抜くしかなかったのだろう。
「うーん……本当に1回限りだったんだね」
 ちなみに、鞘は秀吉撃破時に一緒に消滅しているのだが、これは鞘が特別なクロノ・オブジェクトではない装備扱いだったからだろう。

 ――では、『一期一振』に使われている技術の解析はできるだろうか?

 理央も色々予想を立てつつ、改めて残骸を調べてみるが……しばらくして首を横に振る。
「……ダメそうだね。解析自体が極めて難しそう」
 もし、獣神王朝エジプトや空想科学コーサノストラがこの残骸を手に入れれば、空想科学によって再現してくるかもしれないが、今のディアボロスにその能力はない。
「技術力がないなら、今ある残骸を一度だけ使用するのが最大限だね」

 今のところ、判明している事実は「『一期一振の残骸』に大量のエネルギーを注ぎ込む事で、『1度だけ、一期一振の強大な力を再現できるであろう』」ということ。
 ――ふと、理央の脳裏に、嫌な予感が過った。
「ちょっと待って。秀吉でもヒルコの生贄を使わないとフルパワーで攻撃できないなら、ディアボロスが残骸を使う時にもエネルギーがいりそうだよね?」
 改めて残骸を調べてみたところ、必要なエネルギー量は――ざっと見積もって数万規模。
 それこそ、ヒルコを大量に生贄に捧げなければ確保できない量だ。

「……本当に、切り札中の切り札になりそうだね」
 強力な力ゆえの代償を知り、渋い顔をしながら。
 理央は『一期一振の残骸』を手にしたまま、帰還した。
成功🔵​🔵​🔵​🔴​
効果1【水中適応】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!

●新宿駅グランドターミナル
「調査お疲れさん! 色々わかったようだが……これは悩ましいな」
 調査を終えグランドターミナルに戻って来たディアボロス達を、時先案内人大鳥・直雅が出迎える。
 ディアボロス達から報告を受けた直雅は、一瞬難しい顔をするが、すぐにこの場に集まっているディアボロス達に向き直り、今後の流れを説明し始めた。

「さて、ここからは『千成瓢箪陣』と『一期一振の残骸』の運用方法を提案してもらいたい」
 今後はこの場で決まった運用方法に沿って運用することになるぞ、と念を押しながら、直雅はディアボロス達に告げる。
「どちらも強力なクロノ・オブジェクトだが、1度しか使えなかったり、毎月一定量のエネルギーが必要だったりと、運用するための条件も厳しい。運用方法を提案する際は、よく調査結果を確認してから提案してくれ」
 そう、アドバイスを受けたディアボロス達は、纏められた調査結果を読み込みながら、それぞれ運用方法を考え始めた。

※マスターより補足
 ここからは『千成瓢箪陣』と『一期一振の残骸』、それぞれの運用方法を提案いただきます。
 プレイングにて、それぞれのクロノ・オブジェクトの運用方法の提案をお願いします。

 何れか片方だけ提案しても、両方の運用方法を同時に提案いただいても、どちらでも構いません。
 思いつかない場合は、『今は運用を保留し、攻略旅団に委ねる』という形でも大丈夫です。

 複数の運用方法が提案された場合は、最も提案人数が多かった運用方法が採用されます。
 同数となった場合は、プレイングが優れていたほうの運用方法を採用します。

 この選択肢で決定した運用方法は、代表者1名のリプレイで発表致します。
 プレイングの採用は1名様限りですが、リプレイ執筆にあたっては全てのプレイングを参照致しますので、ご自身の意見をしっかりと書いていただけますと幸いです。

 提案の際には、マスターが集計しやすいよう、以下の書式で書いていただけますと助かります。(強制ではありません)

 1行目:『千成瓢箪陣』の運用方法
 2行目:『一期一振の残骸』の運用方法
 3行目以降は提案の理由、他ディアボロスへのアピールなど、ご自由に記してください。

 なお、マスターコメントにも記しましたが、「特定個人(○○さん)の意見を支持する」と記されていた場合と、多数派工作の形跡が見られる場合は、いかに理由がしっかり書かれていても判定の対象外とし、リプレイ執筆時にも参照しません。何卒ご了承ください。

 プレイングの受付締切は、マスターページでご確認下さい。
 ――それでは、有意義な提案を。
音羽・華楠
千成瓢箪陣は最終人類史で保管。
一期一振の残骸も最終人類史で保管。
共に厳重に、地獄変などと同じように歴史侵略者による強奪を警戒する体制下に置く……でしょうか。

一期一振の残骸に関しては、使う為のエネルギーが現状ではとても賄えません。
地獄変のエネルギーが現在17594なのに、数万規模とか……。
エネルギーの目処が立つまでは、強奪や喪失を予防する為にもしまっておくのが一番かと。

千成瓢箪陣の方は……今のところ、使い道が移動要塞であるという安土城やコーサノストラの空飛ぶ円盤を攻略する際にしかないと思うんですよ。
つまり、すぐ必要になるわけじゃありません。
こちらも一期一振の残骸ほどではないですが、エネルギー消費が大きいですし。
その点や強奪、喪失の危険を考えると、現時点で何処かへ持って行って使ってみようとするよりも、本当に必要になる時までしまっておいた方が良いと思いますね、こちらも。

勿論、出来る範囲でさらに調査、研究するのも良いと考えますが……成果を望むなら、改めて攻略旅団へ提案するべきでしょうね。



『千成瓢箪陣』と『一期一振の残骸』の性能、及び運用に必要な情報がわかったところで、集まったディアボロス達は今後の運用方法について話し合う。
 しばらく意見の出し合いと話し合いが続いた後、音羽・華楠(赫雷の荼枳尼天女・g02883)が場の意見を纏め始めた。

「では、『千成瓢箪陣』は最終人類史で保管。『一期一振の残骸』も最終人類史で保管としましょう」

 今回、集まったディアボロス達の意見は、概ね『ふたつとも、最終人類史で保管』で一致している。
 共に厳重に、地獄変などと同じように、クロノヴェーダによる強奪を警戒する体制下に置くのが最善だと続ける華楠に、全員が同意を示していた。


『千成瓢箪陣』を運用するにあたり、課題のひとつとして浮上したのは、設置場所。
「今の所、『千成瓢箪陣』は使う理由がないんだよな」
「城取合戦に特化した性能だからね」
 巨大クロノ・オブジェクトの機能を停止させる防御陣の使い道は、移動要塞たる安土城や、空想科学コーサノストラの空飛ぶ円盤を攻略する時が想定されるが、一方ですぐ必要となるわけでもない。
「それに、『千成瓢箪陣』の消費エネルギーも『1か月につき1000』と大きいですし」
 その点や強奪、喪失の危険を考えると、本当に必要になる時までしまっておいた方が良いだろう……というのが、ディアボロス達の出した結論だった。
「じゃあ、『大阪城』の天守閣を分解してパラドクストレインで運び、瓢箪陣と一緒に組み込む事で、移設先も大阪城と認識させることは出来るかな?」
 検討の結果、天守閣の分解はかなり面倒そうではあるし、天守閣も運ぶことで良い効果があるかどうかも不明だが、分解作業自体ははやってできない事はないため、瓢箪陣だけでなく、天守閣も分解して運ぶことになる。
 その他、すぐに移設しないのであれば、即座に使えるよう、可能な限り事前に研究しておきたいとの意見も出されたが、何に使うのか決まらなければ、エネルギーを節約したり、効率的に設営したりする方法もわからないため、一旦見送られることになった。


 一方、『一期一振の残骸』については、主に莫大なエネルギーが必要となる点が課題となる。
「1度しか使えず、使用後は組み込んだクロノ・オブジェクトごと消滅……本当に最後の切札と言う感じだからね」
「現状、『一期一振の残骸』に関しては、使う為のエネルギーがとても賄えません」
 3月25日現在、蓄積されている地獄変エネルギーの量は『17594』だが、一方で『一期一振の残骸』を使うために必要なエネルギーは数万規模。
 地獄変以外のエネルギーを併用したとしても、すぐに用意できる量ではないのは確かだ。
 他にも、残骸を組み込むのに相性が良さそうな攻撃系のクロノ・オブジェクトを、ディアボロスが所有していない、という事情もあり、今は運用を保留し、時が来るまで厳重に保管するのが最善との結論になった。


 一通り方針が固まったところで、華楠が皆を見回しながら口を開く。
「最後に、今後の運用方法の決定は、天正大戦国を含む各ディヴィジョン攻略旅団からの提案次第となります」
 ディアボロス達が首肯したのを見て、もうひとつ、と華楠が続ける。 
「また、ふたつのクロノ・オブジェクトについて何らかの研究を行う場合は、攻略旅団の提案で運用方法を定めてから研究を始めることになります。その点もよろしくお願いします」
 改めてディアボロス達が頷き合ったのを最後に、話し合いは終了した。

 こうして、クロノ・オブジェクト『千成瓢箪陣』と『一期一振の残骸』は、最終人類史に運び込まれ、厳重に保管されることになった。
 ――いつか、ディアボロスが運用方法を定める、その日まで。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【怪力無双】がLV2になった!
効果2【先行率アップ】がLV2になった!

最終結果:成功

完成日2025年03月25日