リプレイ
シャルロット・アミ
アドリブ、連携歓迎です
【光学迷彩】を使用
勿論、これだけで姿が隠せると安心はしないわ
モラさんは胸元にぎゅぎゅっとしまって(「もきゅー」)
私も周囲の色に紛れるようなマントを被って
できるだけ姿を隠せるように努力を
立てる音にも気を配らないとね
広いところが見える場所
少し高い場所
そんな場所を探しましょう
視野は広いほうがいいわ
双眼鏡をお借りしていきましょう
広い視野で、姿を隠し、自分の目で敵の姿を探すわ
とは言え、私の自慢は耳
合流を急いでいるということは足音もばたばたしているでしょうね
そんな音が拾えれば
耳で気づいて、目で確認
仲間がいれば身振り手振りなどで連絡を
どれだけの敵がいるかもしっかり確認したいところね
少なく見積もって逃すのは避けたいわ
タイミングを見て戦闘に入りましょう
一人残らず、片付ける気概をもって
モラさん、ここが正念場よ(「もきゅ!」)
十野・樞
アドリブ連携歓迎
夙夜夢寐、寝ても覚めても、か
嗚呼、しかしこれは情緒の欠片もねえな
復讐に身を焦がそうとも、それだけに囚われ視野を狭めりゃ自ら炎に飛び込む羽虫の如く、だ
……あるいは俺自身の歪んだ似姿かもしれねえな、
後学の為とっくり観察させてもらうかね
ひとまず探すのは
先行するというトループス級
哨戒が複数人なら地域も分担し
パラドクス通信で仲間と情報共有し効率的に敵発見に努める
敵はオルレアン到着を目的に、もうなりふりかまってねえみてえだな
さぞかし賑やかな音と土煙を立てていることだろうさ
林や窪地など潜みやすい場所に潜伏
持ち込んだ双眼鏡での土煙の視認と
地面に耳を当てその振動を聞くことで発見をはかる
先行する敵と後続部隊に挟撃されないよう位置取りには気をつけるぜ
敵は急いでいる。
ディアボロスにとって、オルレアン決戦にキマイラウィッチの軍勢の合流を許すことは戦いの帰趨するところを覆すかもしれない要因の一つであった。
故に合流は阻止する。
そのためには敵部隊の哨戒は必須であった。
「夙夜夢寐、寝ても覚めても、か」
十野・樞(有謬・g03155)は、キマイラウィッチたちの復讐の炎が燃え盛る様を認めて、情緒の欠片もないものだと思った。
復讐に身を焦がそうとも、それだけに囚われて視野が狭窄になるのならば、自ら炎に飛び込む羽虫と変わらず身を滅ぼすだけだということを理解していたのだ。
ともすれば、それは己自身の姿を鏡にて見せられているようなものであったかもしれない。
だが、人は知性を持って己の姿を客観視することができる。
であれば、キマイラウィッチのように復讐に駆られて身を滅ぼす理由もない。
「後学のためとも言えるがね」
樞は息を吐き出す。
まず探さねばならないのは、先行するトループス級である。
足の速い者たちを先行させているはずだ。
「そして、連中が復讐心にかられているのならば、なりふりかまっていないはずだ。こちらの哨戒など、むしろ俺達ディアボロスと戦う機会になるとさえ思っているだろう」
持ち込んだ双眼鏡を覗き込む。
「此方はまだ確認できていないが、そちらはどうだ?」
手繰り寄せた残留効果【パラドクス通信】の先にいるシャルロット・アミ(金糸雀の夢・g00467)に樞は呼びかける。
「ええ、開けた場所を目視しているのだけれど……土煙は上がっていないように思えるわ……あっ」
「どうした?」
「あ、いえ、なんでもないの。ちょっと『モラさん』がね」
『もきゅー』
樞は、ふ、と息を漏らした。
確かに緊張感というのは大切なものだ。
だが、緊張しっぱなしでは、心が張り詰めていざというときに動けない。
肝心要に動けないというのは致命的であった。
であれば、シャルロットのサーヴァントであるモーラット・コミュ『モラさん』の鳴き声は僅かに緊張を緩め、彼の心をほぐすものだった。
「なにかあれば、すぐにパラドクス通信で」
「ええ、わかったわ」
そう言ってシャルロットは胸元にしまった『モラさん』が首を傾げている額を軽く突く。
「『モラさん』、敵に見つかってはダメなの。私達がみつけなければならないのだから」
ね、と彼女は残留効果を手繰り寄せていた。
周囲の森に紛れるような外套を羽織ったシャルロットは双眼鏡を覗き込む。
丘めいた周囲より高い位置に彼女は陣取って視野を広くしていた。
敵の軍勢がオルレアンに向かうのならば、当然土煙や、もしくは木々の揺れなどがあるだろうと思ったのだ。
だが、見える範囲には、そのような減少は起きていないようだった。。
『もきゅ!』
「そうね。確かに視野は広くしないといけないわ。でも、私の自慢は耳だもの」
そして、敵がオルレアンへと急行する部隊とに別れたというのならば、当然ばたばたと忙しない足音を立てるはずだ。
樞もそうであったが、シャルロットもまた地面に耳を当てる。
音は振動の伝播。
であるのならば、大地を蹴る音だって地面を、地中を伝って彼女に届くはずだ。
「……!」
聞こえた。
足音めいた、規則正しい打ち付けるような鈍い音。
ハッとしてシャルロットは身を起こして、双眼鏡を覗き込む。
それは樞もまた同時であったことだろう。
「……見つけたか?」
通信の先で樞の言葉が聞こえ、シャルロットは覗き込んだ双眼鏡に疾駆するトループス級キマイラウィッチ『ジェヴォーダンの獣』の姿を捉えた。
「……いたわ。四つ足の異形。狼みたいな体に人間の頭!」
「そうか。急行させる部隊の人選はできているみたいだな。だが、やはり合流を急ぐあまり、此方への警戒はゆるいみたいだな」
樞もまたシャルロットが示す方角へと双眼鏡を覗き込み、頷く。
点と点とでは敵を発見することは難しかっただろう。
だが、この点と点が線を描くのならば、話は別だ。
「なら、この部隊の後ろに後続の本隊がいると見ていいな」
「ええ、であれば」
シャルロットは疾駆する『ジェヴォーダンの獣』の数がそう多いものではないことを認めて、強襲するのならば今であると理解した。
「一人残らず、まずは先行部隊を叩きましょう」
『もきゅ!』
ぽんっ、とシャルロットの胸元から『モラさん』が飛び出す。
「そうだな。本隊と挟撃されては敵わない。側面を付いて、本隊が追いつくまでに連中を片付けなくてはならない。迅速果断、というやつだな」
樞はシャルロットとの通信を終えて、走り出す。
「『モラさん』、ここが正念場よ!」
『もきゅもきゅ!』
その言葉に勢いよく『モラさん』は頷く。
敵は見つけた。であれば、なすべきことは決まっている。敵の合流はさせない。そして、討ち漏らしもしない。
その決然たる意志と共にディアボロスたちは、発見したキマイラウィッチの先行部隊を叩くために、駆け出すのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
十野・樞
アドリブ連携歓迎
【パラドクス通信】にて仲間と情報共有
さて、獣狩りの時間って訳だ
ま、グズグズしてりゃ各個撃破どころか
俺たちが挟撃されちまう
できるだけさっさと潰してえところだな
オルレアンを背にし
【光学迷彩】で木陰や岩陰に身を隠したまま待伏せる
叶うなら奇襲してえところだ
パラドクスが届く距離寸前まで引きつけ
射程に入ったところで高速でパラドクス詠唱展開
【泥濘の地】で敵の歩みと連携を遅滞させ
困惑し怯んだところに「万能溶解液」を浴びせていくぜ
こちらはお前さん方と違って
ロッドより重てえものは持った事がねえ、か弱いおっさんディアボロスなんでね
もてなしには酒代わりに「万能溶解液」しか振る舞えねえが、ま、
存分に味わってくれ
オルレアンへ向かう奴がでねえよう『挑発』を交えながら戦闘
背後を取られぬよう大きな岩などを背にし、死角を減らす
攻撃してくる奴とそれに続こうと身構える奴、また倒せそうな奴を優先的に攻撃
敵攻撃にはロッドを盾代わりにして受け流す
復讐復讐とてめえらは吠え猛るが――鳴かぬ蛍の方が、って言葉もあるんだぜ
フロリアーヌ・ルルー
ジェヴォーダンの獣って、私の時代(フランス革命期)から30年くらい前の話なんだけどねー
百年戦争の時代にひょっこり出てくるなんて、随分とせっかちさんなんだから
そんなんだから追手にも気付かないまま、どんどん先に進んじゃうのかな?
【光学迷彩】を拝借。小さな体を活かして茂みに身を隠しながら敵を追うよ
仲間がそれぞれ自分に適した隠れ場所や目立ちづらいルートを選んで、立ち位置が離れちゃっても、【パラドクス通信】で攻撃開始の号令は合わせられるね?
相手に気付かれる前にきっつい一撃を皆で浴びせちゃおうか!
おー、お兄さんも『アルカへストシャワー』好き?じゃあ私もこれにしよっと
まだこっちに気付いてない敵の背中に向けて、虹色の万能溶解液を浴びせるよ
初撃の後は【泥濘の地】を重ねてさらに動きを鈍らせ、逃走を許さずに倒しきっちゃおうか!
反撃の爪と牙は《錬金塗料・彩刃》でパリィして、どうにか肌を深く引き裂かれないように対処してみるっ
謎の獣の正体が中世の魔女だったなんてオチ、大衆小説でもギリギリでナシだよ!
「『ジェヴォーダンの獣』って、わたしの時代から30年くらい前の話なんだけどねー」
フロリアーヌ・ルルー(嘲るキャンバス・g11377)は正体不明の獣による人間の襲撃が頻発した事件を思い出していた。
火刑戦旗ラ・ピュセルの成り立ちを考えれば、フロリアーヌの知る歴史とすり合わせてみても随分と早い登場であるように思えたのだ。
「ひょっこり顔を出すなんて、随分とせっかちさんなんだから」
「だが、すでに位置は割り出せた。正体不明でもなんでもない、ただのキマイラウィッチだ」
十野・樞(有謬・g03155)の言葉にフロリアーヌは頷く。
哨戒行動を取っていた樞が仲間と共に先行してオルレアンへと向かうトループス級キマイラウィッチ『ジェヴォーダンの獣』たちの一団を発見したのだ。
今ならば、先んじて攻撃を加えることができる。
「獣狩りの時間って訳だ。グズグズしてる時間はない。俺達が後続の部隊に挟撃されちまう前に、奴らだけでもさっさと潰してぇ」
「どーかん!」
フロリアーヌは残留効果を手繰り寄せる。
身を隠し、【光学迷彩】と【パラドクス通信】。この二つの残留効果によって、樞とフロリアーヌの二人は疾駆する『ジェヴォーダンの獣』たちの一団を挟み込むようにして追従していた。
敵に攻撃を仕掛けるには、二人の息を合わせなければならない。
幸いにしてまだこちらに敵は気がついていないのだ。
「合図はどうすっか」
「おにーさんの、タイミングに合わせるよ」
「そうか。であれば……パラドクスの輝きを見てくれ。それが合図だ」
「りょーかい!」
樞は【パラドクス通信】によってフロリアーヌとシームレスに通信を行い、新たなる残留効果を手繰り寄せる。
瞬間、『ジェヴォーダンの獣』たちの速度が落ちた。
「……っ!? 泥っ!? 湿地帯でもないのに、何故だ!」
『ジェヴォーダンの獣』たちは、己たちの疾駆する足が泥濘に取られたことに苛立ちを見せる。
早くオルレアンに向かわねばならないのだ。
一刻も早く救援に駆けつけたいのではない。一刻も早く、オルレアンにいるディアボロスに復讐を行いたいだけなのだ。
ディアボロスを殺すことこそが、彼らの存在意義だった。
だからこそ、この泥濘に足を取られている暇などない。
苛立ちと共に泥濘から足を引き抜いた瞬間、『ジェヴォーダンの獣』たちは、漸くにして理解したのだ。
己たちの頭上にきらめくパラドクスによって生み出された『万能溶解液』が見える雫の煌き。
「もてなしには酒代わりの『万能溶解液』しか振る舞えねえが、ま、存分に味わってくれ」
「おー、お兄さんも、アルカヘストシャワー好き?」
「奇遇だな?」
降り注ぐ樞とフロリアーヌのパラドクス。
生み出された『万能溶解液』は『ジェヴォーダンの獣』たちの兜を、毛皮を溶かすようにして白煙を上げる。
「ぎゃああああっ!?」
困惑と痛み。
その二つが『ジェヴォーダンの獣』たちを襲う。
何故、と思うまでもない。彼らの行動はすでにディアボロスによって捕捉されていたのだ。
強襲をかけることなど造作もない。
加えて、二人は残留効果を手繰り寄せて彼らの急行を阻むようにして【泥濘の地】でもって動きを鈍らせた。
そのうえでパラドクスによる逆説連鎖戦。
背後を完全についたうえでの挟撃なのだ。対処をしようとしても遅れる。
反撃の一撃をフロリアーヌは、色彩もつ顔料を固めたナイフでもって受け止める。
「ディアボロスッ! ここで出会ったのならば、殺す!!」
「わー、びっくり。謎の獣の正体が中世の魔女の名を語る人面犬だったなんて」
弾き飛ばしながら、さらにフロリアーヌは『万能溶解液』を投げ放つ。
ぎゃあ、と声を上げて『ジェヴォーダンの獣』がグズグズに溶け落ちていく。その光景を見やり、フロリアーヌは息を吐き出す。
「大衆小説でもギリギリでナシだよ!」
「違いないな。だが、こちとら、お前さん方と違って、ロッドより重てえものは持ったことがねえ。か弱いおっさんディアボロスなんでね」
「お兄さんじゃない?」
「そうかい? だがまあ、連中、『万能溶解液』は存分に味わってくれたようだ」
樞の言葉にフロリアーヌは頷く。
『ジェヴォーダンの獣』は、哨戒活動による背後からの強襲と挟撃でもって、その一団を霧散した。
「復讐復讐とよく吠え猛るが――鳴かぬ蛍の方が、って言葉もあるんだ。後は」
「うん、後続の部隊だね」
フロリアーヌは頷く。
先行したトループス級の部隊は己たちが叩いた。
であれば、オルレアン決戦への影響がすぐにはでないだろう。だが、まだ後続の部隊が本隊である以上、戦いの帰趨がどのように傾くかはわかったものではない。
であれば、完全なる勝利をものとするべく、二人は己たちが倒し、溶かし尽くしたキマイラウィッチたちの躯とオルレアンを背にして、迫りくる蹄の音と怨嗟の声へと真っ向から退治するのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【泥濘の地】LV2が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
十野・樞
アドリブ連携歓迎
【パラドクス通信】にて仲間と情報共有
先陣どもは可及的速やかに葬ったつもりだが
そろそろ後続には気付かれちまうかね?
まあ、それでも真面目に真正面で待ち構えることもねえか
奇襲できるよう【光学迷彩】で木立や岩陰に潜伏
後続が到着する前に【トラップ生成】
薄く砂で覆い【泥濘の地】や戦闘の跡が見えねえようにする、草結び、落とし穴や木立に括ったロープなど、
敵の足止めと連携を妨害する罠を仕掛けておこう
罠に足を取られた隙に
側面や背後から強襲しパラドクス展開
『Stat sua cuique dies――』
さあ、今日がてめえらの終わりの日だ
力無きものにしか向けられねえ『復讐心』とやらを、最期に見せてみな
戦場のあらゆる箇所に魔導糸を張り巡らせ、
敵を嘲笑し〈挑発〉
突っ込んで来た敵を切り刻もう
てめえらの身のねえ復讐心ごと、『魔』は喰らって地獄に連れて行ってくれるだろうよ
敵攻撃は酒への〈情熱〉と外套とロッドでの受け流しで対抗
残念ながら俺が溺れるのは、色ではなく酒なんでね
ボルドーの醸造所でも持ってこねえとな
オルレアンに急行する部隊。
彼らにとってオルレアン決戦にて戦う同胞、即ちキマイラウィッチたちを救おうという意志はなかった。
あるのはディアボロスに対する復讐心のみ。
殺すべきディアボロスが、同胞たちによって殺し尽くされてしまうことへの飢餓感だけが彼らを走らせていた。
無論、先行したトループス級に対しても同様であった。
故に、トループス級『テンプル騎士団』は、大地を蹴って疾駆する。
己が胸に燃え盛る炎のままに、だ。
「急がねばならぬ。急がねば。我らの獲物が奪われてしまう!」
その言葉に手繰り寄せた残留効果によって身を隠した十野・樞(有謬・g03155)は、思わず息を吐き出した。
敵ながら呆れる。
どこまで行っても己の復讐心を満たすことしか考えていないのだ。
「そんな輩に真面目に真正面から待ち構えることもねえか」
手繰る。
残留効果は未だ戦場に残されている。
引き寄せた残留効果によってぬかるんだ大地にさらに、『テンプル騎士団』の足を取らせるトラップを生成する。
泥濘によって敵の動きを封じたはいいが、遠目に見ても戦いの痕跡が残っている。
であればこそ、敵に己の存在、その潜伏が知られる心配があった。
これを残留効果のトラップでもって覆い隠し、効果的に敵の足止めを行おうとしたのだ。
「ぬっ
……!?」
ぐん、と『テンプル騎士団』は己の足がぬかるみに取られたことに呻く。
ついで、己の蹄もつ足に何かが絡まるのを感じたことだろう。明確に違和感を感じた彼らは一斉に足を止める。
後続の『テンプル騎士団』もまたたたらを踏むようにして足を止めた。
「何事か!」
「いや、足が
……!?」
瞬間、パラドクスの輝きが満ちる。
いや、それはつぶやきと詠唱であった。
「Stat sua cuique dies――」
樞のパラドクスは、魔導糸となって周囲に張り巡らされる。
「パラドクス攻撃! ディアボロスか!」
「ああ、そうさ。てめえらに終わりの日をくれてやろうと思ってな。力なき者にしか向けられねぇ『復讐心』とやらを、最期に見せてみな」
「黙れ! 貴様らディアボロスは我らの復讐の――」
言葉は最期まで続かなかった。
樞の張り巡らされた魔導糸によって『テンプル騎士団』の一人の首が寸断される。
勢いよく突進しようとした瞬間の出来事だった。
凛と張り詰めた空気。
魔導糸もまた同様に張り詰めていた。
彼のパラドクスは、魔を喰らう。
「てめえらの身のねえ復讐心ごと、地獄に連れてってやるよ」
樞は外套を翻し、手にしたロッドを構える。
戦いは、ここからが本番だ。
キマイラウィッチたちが復讐心に溺れるのならば、己が溺れるのは酒だ。
例え、同じ復讐の炎が胸に宿るのだとしても、そこは履き違えない。
復讐の炎は発露するのではなく、醸造するように熟成させてこそだと彼は己がパラドクスの煌きと共に迫るキマイラウィッチを見据えるのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
シャルロット・アミ
ごめんなさい、遅くなりました
…さすがね、既にこんなに葬っているとは
これだけ怒っていると
ひと演技して逃げるのも癪よねえ
(「もきゅ」モラさん同意)
ふふ、じゃあ、私たちも暴れてしまいましょうか
バイオリンを片手にテンポの早い音楽を
さあ、来て、私の勇ましい騎士たち
白馬で剣を構え、あんな偽りの騎士団蹴散らしちゃって
…まあ、足元は馬でなくてロバなのね
それなら馬のほうが速いでしょう
撹乱させて、一気に倒していきましょう
そして、だから「淫らな煩悩」なのね
ロバだけに侮れないわ
煩悩……(もやもや)
(モラさんがくるりと振り向く煩悩「もきゅん」)
はっ、可愛すぎる
こんな可愛い生き物を此の場に置いておくなんて
騎士たち、殺っちゃってー!
(バイオリンをかき鳴らす)
(モラさんは不思議そうな顔をしている)
サキュバスともあろう私が
敵の淫らな煩悩に負けるとはまだまだね
でも、これで気持ちは引き締まったわ
最後、ボスを倒して
ジル・ド・レ戦に挑む皆様のフォローをいたしましょう
アドリブ、連携歓迎です
「……さすがね、既にこんなに葬っているとは」
シャルロット・アミ(金糸雀の夢・g00467)は哨戒行動から発見したキマイラウィッチの軍勢を撃滅せんと駆けつけていた。
だが、仲間のディアボロスたちの行動はさらに迅速果断であった。
オルレアンの急行する部隊のみならず、後続の部隊にすら打撃を彼らが与えていたからだ。
トループス級『テンプル騎士団』たちの忌々しげな顔が見えるも、しかし、その瞳にディアボロスに対する復讐心が途絶えることがないのをシャルロットは知っただろう。
「忌々しい! 常に我らを邪魔立てするディアボロス! 貴様ら自身が復讐の標的であることを思い出させてやる!」
その怒りを前にシャルロットは、人演技して逃げるのも癪だと思った。
それに同意するようにサーヴァントのモーラット・コミュ『モラさん』も鳴いて頷いた。
確かにキマイラウィッチの復讐心を和らげるために相打ちになった、という演技は必要であろう。
だが、それでも身勝手極まりない悪意に翻弄されるのは、シャルロットからしても好ましいものではなかった。『テンプル騎士団』からは邪気が発せられている。
バイオリンを構えた。
だが、次の瞬間シャルロットの脳内に満ちるのは、淫らな煩悩だった。
サキュバスたる身。
そにょうな感情や、思考に理解はある。理解があるが、それを受け入れられるかどうかは別の問題であった。
「貴様の臓腑を繰り出し、その血潮でもって飾ってやろう! 蹂躙し、尊厳を踏み躙って、我らがそうであったように、同じ目に合わせてやる!」
『テンプル騎士団』の放つパラドクス攻撃にシャルロットはめまいがするようだった。
だが、彼女が見ていたのは『モラさん』が空中で『もきゅん』とウィンクして丸っこい体で精一杯しなを作っている姿であった。
「はっ、可愛すぎる。こんな可愛い生き物をこの場においておくなんて……」
できない。
自分にはできない。
『モラさん』の可愛さは天下一品なのだ。
これ以上なんてない。
だからこそ、『テンプル騎士団』に渡すわけにはいかない。
シャルロットの瞳がパラドクスに輝く。
「騎士たち、やっちゃってー!」
彼女のバイオリンが奏でるのは、雄々しき楽曲。
ヒロイックシンフォニーは、『英雄』を創造する。『テンプル騎士団』がロバの半身を持って疾駆する騎兵だというのならば、彼女が思い描く騎士たちもまた騎兵。
ロバではなく、勇壮なる軍馬にまたがる幻影の英雄たちはい一気に手にした槍を以て『テンプル騎士団』を打ち据える。
爪弾く、というよりは、一層シャルロットは情熱的であった。
己が身がサキュバスであろうと、敵の放つ淫らで邪悪な煩悩に負けるわけにはいかないのだ。
気を引き締めるという意味でも彼女はバイオリンをかき鳴らす。
騎士たちは、その音律に従うように『テンプル騎士団』を打ち倒す。
「これで、気持ちは引き締まったわ……」
「きゅ?」
よくわからないうちに『モラさん』は終わってしまった、とシャルロットの肩に降りて、その頬をぺちぺちとする。
「ええ、大丈夫よ。でも、これで最後。後は……」
シャルロットが視線を向けた先にあるのは、アヴァタール級『アラクネ』の姿であった。
そう、このアヴァタール級を倒し、ジル・ド・レとの決戦に挑む仲間たちを支援しなければならない。
「忌々しい……やはり、どこまでも私達の邪魔ばかり! まずは貴様からだ!」
苛立つように『アラクネ』は、その異形の体躯を蠢かせ、ディアボロスたちに襲いかかるのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【プラチナチケット】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
十野・樞
アドリブ連携歓迎
倒してもまた、ジャンヌ・ダルクのもとで再誕するのだったな
……刷り込まれた狂った復讐心は、擦り切れる事がないのかね
は、とんだ腐った永久機関だな
黒魔術師でも堕ちた錬金術師でも吃驚だ
仲間と共に死角なきよう位置取り
奇襲できるように身を潜めてる仲間がいるなら
先に戦場に立ち認識されているだろう俺は
それを隠蔽するよう位置取ろう
再誕防止のための敵と相討ちになるような演技はしねえが
仲間がそうするなら
散々復讐心を煽って
敵が滅する時深い満足を持っていけるように戦うかね
……さて、あちらがハタキでは取れねえ糸をばら撒くなら
こちらは水で洗浄するまで
敵が激昂しているならその隙に
叶う限りに高速詠唱、パラドクス展開
あらゆるものを【彼方】に押し流す聖なる大河を顕現
その蜘蛛糸ごと深淵に放逐し、
神槍と化した水流で敵を貫こう
敵攻撃は水流で押し流し妨害・仲間の攻撃を補助するとともに
ロッドで受け流す
死の口づけは御免蒙る
俺の唇は酒で湿らす為にあるんでね
どうしてもなら
ディオニューソスの巫女でも呼んできてくれ
それはきっと輪廻だ。
未来永劫続く復讐の連鎖だ。
怨嗟の声は、身を灼く炎であったが、己と他者とを分かつものではない。誰彼構わず復讐の炎は生命を地獄へと引きずり込むだろう。
煉獄の如き炎なれど、潔斎なく。
あるのは無間の如き転輪の軌跡のみ。
故に終わらせなければならない。
誰かが断ち切らねばならない。そうしなければ、いつまで経っても生命は。
「……刷り込まれた狂った復讐心は、擦り切れることがないのかね」
十野・樞(有謬・g03155)の言葉にアヴァタール級『アラクネ』は周囲に蜘蛛の糸を放った。
パラドクス、と認識した瞬間に樞の瞳もまた煌めいていた。
逆説連鎖戦において互いを認識するということは攻撃の応酬の始まりを意味している。
パラドクスは絶対必中。
時空を歪め、距離すら無意味にする超常たる戦い。
クロノヴェーダはディアボロスに個としての力に勝る。これはもはや常識であった。だが、その常識を覆してきたのがディボロスである。
手繰り寄せた残留効果。
積み重ねてきた戦いの軌跡が今、樞の背中を推す。
「当然だ! 貴様らに灼かれた我らが怒りを思い知るがいい!」
「は、とんだ腐った永久機関だな。黒魔術師でも堕ちた錬金術師でも吃驚だ」
樞は身に羽織る外套を翼のように広げた。
視線を己に向けさせるためだ。
どの道、パラドクスに寄る攻撃を仕掛ければ、逆説連鎖戦は反撃を打ち込むことができる。
だが、それでも、これは戦いなのだ。
攻撃を打ち込むための方策、工夫、そうしたものが無意味であるとは言えない。故に彼は己が外套で仲間たちと『アラクネ』との間の視線を他地域ったのだ。
「ハタキで取れねえ糸だな。傍迷惑な。掃除する身にもなって欲しいもんだ。掃き掃除、乾拭きの前に水で押し流すとしよう。古来より、穢は水で浄化するのはお決まりごとでね。言うだろう、水に流すって」
「我らが怒りが、我らが復讐が水程度で流されるものかっ!!」
張り巡らされた糸を跳ねるようにして『アラクネ』が樞に迫る。
「Mors certa, hora incerta――できるさ」
樞の指先が天を示す。
その指先を彼のパラドクス煌めく瞳が見つめていた。映していた。
掲げた指先が卸された瞬間、溢れるは大河の如き水流であった。
あらゆるものを彼方へと押し流す聖なる大河。水流はうねるようであったが、同時に神の槍の如き鋭さでもって『アラクネ』の身を貫いていた。
押し流すような急流。
しかし、『アラクネ』は、その激しい水流をかき分けて獰猛なる怒りの形相で樞へと迫る。。
「ディアボロスッ!!!」
「ハッ、死の口づけは御免蒙る。いいや、そもそも、だ。俺の唇は酒で湿らすためにあるんでね。どうしても、というのなら」
ロッドで『アラクネ』を押し留め、樞はその身を弾き返す。
「ディオニューソスの巫女でも呼んできてくれ」
酩酊の神ならば、それも受け入れるだろうと示しながら、その身を押し返すのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【水源】LV1が発生!
効果2【ラストリベンジ】LV1が発生!
十野・樞
アドリブ連携歓迎
永久機関なら外部からぶっ壊すこともできるが
それが『輪廻』に似た何かになっちまえば、それからの解放は困難極めるだろうさ
覚者でもねえ魔術師のおっさんじゃ、六道輪廻の解脱なんぞ到底手に負えねえ
六道に叩き返すくらいしかできねえな
という訳で
悪ぃが、もう一度――いや、ひょっとすりゃ『今回も』、還ってもらうぜ
仲間がいるなら共に死角なきよう位置取り
相変わらず蜘蛛糸を撒き散らすなら
こちらは掃除の助っ人を呼ぶまで
今までの残留効果と
【アイスクラフト】の氷塊で敵進路と視界を妨害し
叶う限り高速にパラドクス詠唱展開
かつて氷獄に幽閉された【影】を召喚し、死角から攻撃させよう
【影】に気を取られちゃ俺が撃ち込み、逆なら【影】がお前さんを
糸ごと冱てつかせ喰らうさ
由来からして地獄には一家言ある【影】だ、お前さんの行先を教えてくれるかもな
敵攻撃は氷塊で軽減と逸らしを試み、ロッドと外套で受け流す
さてさて……また遭うことになっちまうのかね、これは
ピオニア・フィングストローゼ
火刑戦旗ラ・ピュセルでは大きな戦いの最中だと聞きました
後方援護も重要な任務です。一の狩人、参戦致します
大きな蜘蛛に人面と、面妖ですね。退治しましょう
仲間の奮戦でアラクネの視線が逸れていれば、影から襲撃します
己の中の獣性を解放し、【ルナティックファング】で攻撃します
跳躍して飛びかかり、防具のない首回りや顔や胸を狙い≪流麗銀爪≫の連撃を喰らわせます
【ダメージアップ】で一気に攻め立てます
攻撃こそ最大の防御として殲滅します
【カースドストリングス】の技に対して、≪流麗銀爪≫を振り回し先に糸を絡め取って妨害します
糸から染み込む呪詛は、≪ウェアウルフコート≫で肉体の崩壊を防ぎます
多少のダメージはやむをえません。負傷の最中にも爪を研ぎ、即座に返す一撃を喰らわせます
蜘蛛の糸で身動きが取れなくなれば、落ち着いて一点を斬り裂きます
私もディアボロスですが、復讐相手には見境ないようですね
怒りに燃える瞳。
浮かぶは激情。怒り、憎しみ。復讐心。
それこそがクロノヴェーダ、キマイラウィッチの原動力。
しかし、そこに正統性はない。
断片の王によって仕組まれた復讐。
これが劇中劇であるというのならば、滑稽であった。だが、その滑稽さを燃やし尽くすのが、その復讐の炎である。
「ディアボロスッ!!!」
恐ろしげな咆哮が轟いた。
アヴァタール級『アラクネ』は、その瞳をパラドクスに輝かせる。
周囲に撒き散らされた蜘蛛の糸。
パラドクスによる蜘蛛の糸は対峙するディアボロスを取り囲み、囚われた蝶を捕食するように『アラクネ』は身を撥ねさせた。
「永久機関なら外部からぶっ壊すこともできるが、それが『輪廻』に似たなにかになっちまえば、それからの開放は困難を極めるだろうさ」
十野・樞(有謬・g03155)は残留効果の軌跡を手繰り寄せる。
己は一介のディアボロスだ。魔術師であるが、輪廻からの解脱など到底負えるものではない。また再び六道輪廻に叩き返すことしかできない。
「ですが、ここで敵を打倒せねばなりません」
火刑戦旗ラ・ピュセル、オルレアンでは決戦が行われている。
その最中であることをピオニア・フィングストローゼ(一凛華・g11346)は理解している。
決戦に敵を合流させるわけにはいかない。
後方援護もまた重要な役回りだと彼女は、己を一人の狩人として走らせる。
「巨大な蜘蛛の人面……面妖ですね。退治しましょう」
巨大な氷塊が戦場に落ちる。
それは樞の手繰り寄せた残留効果によって生み出されたものであった。
氷塊と言えど、視線を斬る事ができただろう。しかし、周囲にめぐらされた蜘蛛の糸を蹴って『アラクネ』は樞へと迫っていた。
鋭い蜘蛛の脚。
その切っ先が彼の喉を貫かんと放たれる。
「できるか、ディアボロス! 我らが怒りを前にして、叩き返すなど!」
打ち込まれた鋭い刺突の一撃を樞は手にしたロッドで受け止める。
だが押し込まれて、ロッドの柄が彼の喉を強かに打ち据える。
ぐらりと揺れる体躯。そして、喉を圧されたことで息が乱れた。さらに迫る『アラクネ』の一撃を阻む影があった。
それはピオニアのパラドクスであった。
彼女の中の獣性が開放され、その瞳から身に纏うのは満月の如き輝き。
樞の生み出した氷塊の影から飛び出した彼女のルナティックファングの一撃は『アラクネ』の喉元を切り裂く。
鮮血が散る。
しかし、ピオニアは止まらない。
満月の輝きを纏うのは、彼女の体だけではない。
その手にある銀の爪もまた同様であった。
「邪魔をするなっ!」
「いいえ、これは邪魔ではありません。畳み掛けているのです」
「戯言を!」
爪と脚の応酬。
火花が激突する度に散る。
糸が放たれ、ピオニアの体躯に呪詛が流し込まれる。ぐるりと彼女の身を一周した蜘蛛の糸は彼女の動きを封じる。
だが、ピオニアは満月の輝きを放ちながら糸を引きちぎる。
呪詛の力は確かに彼女の身を苛む。
しかし、だ。
「私もディアボロスですが、復讐相手には見境ないようですね」
「ディアボロスは殺すッ! それだけのことよ!!」
「そうですか。自らの復讐の炎によって視界が覆われている、というのは……恐ろしくもありますが、いっそ愚かしいとも言えるでしょうね」
ピオニアの言葉に『アラクネ』は訝しむこともしなかった。
己がディアボロスを追い詰めている。
その事実が彼女に喜悦と果たされるべき復讐心の成就という充足をもたらしていた。だが、足りない。
仕組まれた復讐に際限はない。
荒れ狂うような炎が彼女の胸中に渦巻いた瞬間、『アラクネ』の足元の影が、その多脚を掴む。
「なに、……影ッ!?」
「Plaudite, acta est fabula――お前は贄だ」
樞の瞳がパラドクスに煌めいていた。
ピオニアが影から強襲し、『アラクネ』を惹きつけた。
確かに樞の手繰り寄せた残留効果による氷塊あればこそであった。本命はピオニアのパラドクスであると『アラクネ』には思えたことだろう。
だが、違う。
ピオニアは己が一人の狩人であることを自覚していた。
狩人は伏せる。
虎視眈々と獲物の喉元を貫くための一手を研ぐ。
彼女の爪は『アラクネ』を追い詰めた。
最後の一手には足らなかったが、もとより彼女は己が爪が『アラクネ』を追い詰めるための一手でしかないことを理解していたのだ。
故に『アラクネ』は驚愕する。
己の脚を掴む影。
その影を樞が生み出していた。
「悪いが、もう一度――いや、ひょっとすりゃ『今回も』、還ってもらうぜ」
これは掃除でしかない。
そう告げるように樞のパラドクスである影が『アラクネ』の体をその身を凍てつかせるようにして張り付き、引きずり込み、むさぼり食うような音と共にひしゃげていく。
戦いの場には、もうキマイラウィッチの姿はなかった。
「これで決戦の援護になっていたらいいのですが」
ピオニアは戦いを終えて息を吐き出す。
その言葉に樞は頷き返す。
オルレアンを巡る戦いは、佳境。
己たちの役目を終えた二人は、復讐の怨嗟と連鎖との繋がりを感じながら、一時でもこれを断ち切れたことを知り、パラドクストレインへと帰還を果たすのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【アイスクラフト】LV1が発生!
【狼変身】LV1が発生!
効果2【ダブル】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV5になった!