煌めくカフェの甘いひと匙(作者 小鳥遊彩羽
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#最終人類史(新宿島)  #💝最終人類史のバレンタイン2025  #バレンタイン2025 

「お疲れさま! みんなはもう、バレンタインの準備は出来てる?」
「もきゅ!」
 どこかそわそわとした様子で、花峯・真帆(Starry Bouquet・g03187)は、モーラット・コミュのすずらんと共に集まったディアボロスたちに呼びかける。
「今日はね、バレンタイン当日のご案内! 鉱石をモチーフにしたスイーツが楽しめるきらきらなカフェがあるんだけど、どうかな?」
 ――節分で地獄変のエネルギーをチャージすることが出来るように、バレンタインにもまた特別な力がある。
 多くのディアボロスや住民たちが最終人類史のお祭りを楽しむことで、最終人類史の力が高まり、ディヴィジョンの排斥力を弱めることが出来るのだ。

 そして、真帆が今回案内するのは、都内にある隠れ家のような鉱石カフェだ。アンティークランプの優しい灯りに照らされた店内で、鉱石をモチーフとした様々なスイーツが楽しめるのだという。
 中に鮮やかな赤色のラズベリージャムを忍ばせた濃厚なルビーのザッハトルテに、バタフライピーを加えたクリームとブルーベリーで鮮やかなグラデーションを表現したサファイアのタルト。ふんわりとバニラが香るスポンジで紫芋とカシスのクリームを巻き込み、紫色のクリスタルシュガーを散らしたアメジストのロールケーキ。ローズクオーツをイメージした優しいピンクの苺のムースや、オレンジゼリーとカスタードクリームで黄金色のシトリンをイメージしたショートケーキ。それから、ピスタチオのムースと抹茶スポンジを重ねて、鮮やかなグリーンのゼリーを散らしたエメラルドパルフェ――などなど。
 ドリンクはコーヒーやカフェラテ、紅茶やハーブティー、レモネードなどの他、バレンタインの限定メニューとしてホットチョコレートなどもあるとのことだ。メニューはどれもきらきらしていて、見ているだけでも楽しそうだよと真帆は笑顔で付け加える。
「バレンタインを成功させれば、クロノヴェーダとの戦いが有利になるけど……でも、それ以上に、みんなでイベントを心から楽しむのが大事だよね。私が今回案内するのはカフェだけど、もちろん、バレンタインのチョコレートやプレゼントの持ち込みも大丈夫だから、用意したい!っていう人は、ちゃんと準備を忘れずにね」
 それじゃあ、素敵なバレンタインを楽しんでね!と、真帆は笑顔で説明を終えるのだった。

●煌めくカフェの甘いひと匙
 重厚な扉を開けば、ふわりと甘い香りが鼻腔を擽る。
 柔らかなアンティークランプの光に導かれるまま足を踏み入れれば、そこには鉱石が鏤められた幻想的な空間が広がっていた。
 天井からはステンドグラスで作られたシャンデリアが吊るされて、色とりどりの光が降り注ぎ、ダークウッドの壁にはショーケースが埋め込まれ、様々な鉱石がずらりと並べられている。
 大理石の模様が浮かぶアンティーク調のテーブルに、深紅や紫、青のビロードで装飾されたクラシカルなデザインの椅子。一部のテーブルは、さながらショーケースのようにガラスの中に鉱石が置かれていて、光を浴びてきらきらと輝いている。
 他にもカフェに併設されたショップでは、鉱石の原石やクラスター、パワーストーンのアクセサリーなども購入できる――とのことだ。
 ――まるで非日常のような幻想的な空間で、特別な甘いひとときを。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【飛翔】
1
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【浮遊】
1
周囲が、ディアボロスが浮遊できる世界に変わる。浮遊中は手を繋いだ「効果LV×3体」までの一般人を連れ、空中を歩く程度の速度で移動できる。
【平穏結界】
1
ディアボロスから「効果LV×30m半径内」の空間が、外から把握されにくい空間に変化する。空間外から中の異常に気付く確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【エイティーン】
3
周囲が、ディアボロスが18歳から「効果LV×6+18」歳までの、任意の年齢の姿に変身出来る世界に変わる。
【無鍵空間】
1
周囲が、ディアボロスが鍵やパスワードなどを「60÷効果LV」分をかければ自由に解除できる世界に変わる。
【活性治癒】
1
周囲が生命力溢れる世界に変わる。通常の生物の回復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」し、24時間内に回復する負傷は一瞬で完治するようになる。
【植物活性】
2
周囲が、ディアボロスが指定した通常の植物が「効果LV×20倍」の速度で成長し、成長に光や水、栄養を必要としない世界に変わる。
【使い魔使役】
1
周囲が、ディアボロスが「効果LV×1体」の通常の動物を使い魔にして操れる世界に変わる。使い魔が見聞きした内容を知り、指示を出す事もできる。
【口福の伝道者】
1
周囲が、ディアボロスが食事を摂ると、同じ食事が食器と共に最大「効果LV×400人前」まで出現する世界に変わる。
【クリーニング】
1
周囲が清潔を望む世界となり、ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の建造物や物品が、自動的に洗浄殺菌され、清潔な状態になる。

効果2

【能力値アップ】LV2 / 【命中アップ】LV1 / 【ダメージアップ】LV1 / 【ガードアップ】LV2 / 【アクティベイト】LV1 / 【リザレクション】LV1 / 【ラストリベンジ】LV2 / 【アヴォイド】LV2 / 【グロリアス】LV1

●マスターより

小鳥遊彩羽
 ご覧くださいましてありがとうございます、小鳥遊彩羽です。
 今回は『最終人類史(新宿島)』より、バレンタインシナリオをお届けします。

 鉱石をモチーフにしたスイーツが楽しめるカフェでのバレンタイン当日のひと時を過ごして頂くシナリオです。
 メニューについてはオープニングに記載した以外にも、こういうものが食べたい!などありましたらご自由にしてください。
 細かいことはあまり気にせず、ゆるっとそれっぽい雰囲気でお楽しみ頂ける方向けです。

 個別、もしくはグループごとでの描写となります。グループでのご参加は【3名まで】でお願い致します。
 特定の相手にプレゼントを渡したりデートをするという場合は『両方のディアボロスが参加している必要があります』のでご注意ください。
 ご参加人数に制限は設けませんが、ありがたくも想定を大幅に超えるご参加を頂いた場合は、プレイングの内容に問題がなくともお返しさせて頂く可能性がありますので、ご了承の上でのご参加をお願い致します。
 公序良俗に反する内容の描写は出来ません。また、今回は全面的に飲酒・喫煙は不可とさせて頂きます。
 その他の補足などはお手数をおかけしますが、マスターページをご確認ください。
 NPCの花峯・真帆(とモーラット・コミュのすずらん)、及びアレッサンドロ・カリオストロもその辺におりますので、何かありましたらお気軽にお声がけください。

 以上となります。どうぞ宜しくお願い致します。
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このシナリオは完結しました。



発言期間は終了しました。


リプレイ


金刺・鞆
ロキシアさま(g07258)と、鉱石カフェでおいしいものを食べましょう。むん!

なにやら宝箱のなかに入り込んだような心地がいたしますね……!
このケースの中は……お菓子、ではありませんね。本物の鉱石のようです。
これらが原石、と呼ばれる状態なのでしょうか……?

(あれが綺麗、ここがきらきら、そんな風に鑑賞していれば注文も届く、ですね!)

飲み物はやはりホットチョコ、と……こちらは、『チャロアイト』なる石に見立てたぶどうとミルクのマーブルゼリーケーキ! だそうです。ケースの中に実物の石があれば、見比べてみるのもたのしそう。
味は……甘みの中にぶどうの香りと酸味ですこし爽やかな。魅惑のお味がいたします……!
ロキシアさまのお菓子はなにやらいっぱい色とりどり、ですねえ。宝箱のようなお店で宝石箱をいただくのも、ともすれば素敵な贅沢気分にて。むふん。

まあ、よろしいので? ではこちらの赤いのを。
(楽しげな少年の瞳に少し似て、でもいのちのうつくしさには遠く及ばず)
(ああでも、)
甘酸っぱくて、美味しゅうございますねえ


ロキシア・グロスビーク
鞆ちゃん(g03964)と、まばゆいひとときを

うん、きらっきらだ。財宝の詰まった宝物庫も及ばないかも
ぐるり見渡す僕らの目も、照り返すように煌めくことだろうね
問を耳に、(テーブルの)天板越しの鉱石を見遣り
お、鑑賞向けに処理したやつ?
魔術触媒としての鉱石はよく見るけど、逆に新鮮っ

隅々に光を届ける静物たち、それらを眺める鞆も含めて――
ときに見開き、ときに細め視界に浸る時間を挟み

癒しを感じる色合い、いーい注文したね鞆ちゃん
僕も食べたくなる……あ、来た来た!
此方は宝石箱風九龍球。見てよめっちゃ拘ってる!
こうもそれっぽい感じだと勿体無くなりそう
ふふふ、そーとも今日は僕もお貴族さま気分
ひょいと珠を放れば、噛み崩れたゼリーの合間を満たす工夫の味
果汁と砂糖の甘酸っぱい金継ぎに思わず笑顔
美味っし!佇まいまで高貴には無理そー……

季節の気分を味わいたくて自分もホットチョコ
香ばしくも暖かな湯気を交え、二人姦しく舌鼓を打つ
種々に照らされる中、何より輝くのは
ささ、鞆ちゃんも食べていいよ!シェアしよ!
きっと愉しむ僕たち


「なにやら宝箱のなかに入り込んだような心地がいたしますね……!」
「うん、きらっきらだ。財宝の詰まった宝物庫も及ばないかも」
 金刺・鞆(虚氏の仔・g03964)の弾む声に、ロキシア・グロスビーク(啄む嘴・g07258)は微笑ましげに頷く。
 二人の目の前に広がるのは、例えるならば魔法使いのアトリエのような幻想的な空間だった。店内は柔らかなランプの灯りに包まれて、天井から吊るされたステンドグラスのシャンデリアが煌めく色彩を放っている。
 数多の輝きに彩られた世界の中で、鞆とロキシアの瞳もまた、照り返すように煌めいていた。
「このケースの中は……お菓子、ではありませんね。本物の鉱石のようです。これらが原石、と呼ばれる状態なのでしょうか……?」
 そわそわと浮き立つ足取りのまま案内された席に着き、鞆は早速ガラス越しに柔らかな光を浴びる石たちを覗き込む。
 テーブルに華を添える原石たちは、どれも磨かれたものではないのにどこか煌めいているように見えるのが不思議だった。
「お、鑑賞向けに処理したやつ? 魔術触媒としての鉱石はよく見るけど、逆に新鮮っ」
 ロキシアもまた、興味深げに原石を見遣りながら、感心したように頷く。光の加減で表情を変える石たちは、それだけでこの空間の特別さを象徴しているかのようで。
 店内のどこを見ても美しく、随所に飾られた鉱石が持つそれぞれの色彩、そのひとつひとつが調和して煌めき、非日常的な世界を創り出していて――隅々に光を届ける静物たちは、この場所を訪れる者たちを歓迎してくれているようにも思えた。
 綺麗で、きらきらして、菫青石の瞳を輝かせながらあちらこちらを見やる鞆を見守りつつ、ロキシアもまた、時に紅玉めいた瞳を見開き、時に細めながら視界に浸る時間を挟んで――そうしているうちに、二人の元に“食べられる”鉱石スイーツがやって来る。
 先に届けられたのは、鞆が注文したもの。甘く香るホットチョコレートと共に少女の前に並べられたのは、透明なクリスタルの器に盛り付けられた淡い紫色と白が優しく混ざり合うゼリーケーキ。繊細なエディブルフラワーが鏤められて、控えめでありながら華やかさも備えた一品だ。
「こちらは、『チャロアイト』なる石に見立てたぶどうとミルクのマーブルゼリーケーキ! だそうです」
 ちょうどケースの中に置かれていた実物の石と並べるように見比ながら、鞆はその見事な再現度に感嘆の息を零す。
「癒しを感じる色合い、いーい注文したね鞆ちゃん。僕も食べたくなる……あ、来た来た!」
 ロキシアの元に運ばれてきたのは、鞆と同じくホットチョコレートと、煌めく箱型の器に鏤められた、色とりどりのビー玉のようなゼリーたち。赤、青、緑、金色――様々な色が、まるで本物の宝石のように艶やかな輝きを放っている。
「ロキシアさまのお菓子は、なにやらいっぱい色とりどり、ですねえ」
「此方は宝石箱風九龍球。見てよめっちゃ拘ってる! こうもそれっぽい感じだと、食べるのが勿体無くなりそう」
 なんて笑い合いつつまずは目で楽しんでから、早速ひと口。
「宝箱のようなお店で宝石箱をいただくのも、ともすれば素敵な贅沢気分にて。むふん」
「ふふふ、そーとも今日は僕もお貴族さま気分」
 ゼリーケーキを口に運べば、甘やかなぶどうの香りと共にほのかにミルキーな味わいが鞆の口の中に広がっていく。
「こちらは……甘みの中にぶどうの香りと酸味ですこし爽やかな。魅惑のお味がいたします……!」
 蕩けるような笑顔を咲かせる鞆にロキシアも笑みを浮かべながら、艶めく球をひと掬い。ひょいと口へ放れば、噛み崩れるゼリーの合間を絶妙に満たす果汁と砂糖の甘酸っぱい“金継ぎ”――細部まで拘ったのが一口でわかる工夫の味に、ロキシアは思わず破顔した。
「美味っし!」
 思わず声を上げてから、ロキシアははっと我に返り、気恥ずかしそうに小さく咳払いをしてからぽつりと言った。
「佇まいまで高貴には無理そー……」
 その姿を見て、鞆もくすりと楽しげに笑みを深める。
「ささ、鞆ちゃんも食べていいよ! シェアしよ!」
「まあ、よろしいので? ではこちらの赤いのを――」
 そして、何事もなかったかのように宝石箱を差し出すロキシアに鞆は瞬いてから、そっと深い赤を宿す球を示す。
 それは、楽しげに笑う目の前の彼の瞳に似た彩。
 とはいえ、いのちのうつくしさには遠く及ばないものではあるけれど――。
「……甘酸っぱくて、美味しゅうございますねえ」
 柔く噛みしめれば、じわりと広がる甘酸っぱさに、不思議といつになく幸せな心地がして、鞆はふわりと頬を緩めるのだった。
 香ばしくもあたたかな湯気立つチョコレートで季節の気分を味わいながら、ふたり、心を躍らせて舌鼓を打つひと時。
 種々のひかりに照らされる中、何より輝くのは――そう。
 きっと、このひと時を愉しむ二人の姿だ。
 
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【エイティーン】LV2が発生!
効果2【リザレクション】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!

オズワルド・ヴァレンティ
バレンタイン…世話になった者へ
贈り物する日と聞いていて
甘い物の類にも其処まで興味は抱かなかったが
鉱石カフェと耳にしたなら話は別だな
隠れ家のような雰囲気というのも更に良い
…何事も経験を積もうとする気持ちが
前向きには進んでいくのだろう、と

重厚な扉を開いた先では
柔らかなアンティークランプの光、
鉱石が鏤められた幻想的な空間には
思わず息もついてしまうと言うもの
併設されたショップもあるならば後ほど
鉱石の原石やクラスター購入の検討に
のんびり眺めさせても頂こうか
…先ずはカフェのひと時から、だな

開いたメニュー内にも並ぶ
見慣れたような石たちがモチーフとなった
様々なスイーツの数々に…
鉱石を食べるよう…と捉えたならば
此れもまた貴重な体験…になるのだろうか…?
目を惹いた鮮やかなグリーン…の
エメラルドパフェは少々食べるに苦労しそうだが、
ローズクオーツ、サファイア……ふむ
アメジストのロールケーキひとつを選んで
飲物には珈琲を頼んだならば
此の地で過ごす貴重なひと時を共にしようか


 バレンタインは、日頃世話になっている人へ贈り物をする日――とりわけ、チョコレートなどの甘いお菓子を贈る日だと聞いていた。
 最終人類史において、またディアボロスにとっても特別な日であることは知っていたし、時先案内人たちの様々な呼びかけも耳にしてはいたが、オズワルド・ヴァレンティ(砂塵の彼方へ・g06743)自身は、それほど関心を抱いてはいなかった。
 ――けれど、鉱石をモチーフにしたスイーツを提供するカフェがあるというならば、話は別だ。
 聞けば、その店は隠れ家のような落ち着いた雰囲気だという。そんな空間であれば、気まぐれに訪れてみるのも悪くはないだろう。
 重厚な扉を開いた先には、どこか懐かしささえ覚える静謐な空間が広がっていた。
 柔らかなアンティークランプに照らされ、天井からはステンドグラスのシャンデリアが色とりどりの光を散らしている。
 壁際には数々の鉱石が陳列されて、その美しい結晶がランプの光を反射して煌めいていた。
 まるで夜空に輝く星のようにささやかに、それでいて確かに存在を主張する光たち。彼らが創り上げた幻想的な光景に、オズワルドは思わず感嘆の息をつく。
 カフェに併設されたショップには、切り出されたままの原石やクラスターなどが並び、ひと目見ただけでもオズワルドの興味を引くものばかりだ。
 オズワルドはちらりとそれに目を向けながら、後でゆっくり眺めることにしようと考える。
 今はまず、ここでのひと時を楽しむべきだ。
 案内された席に着きメニューを開くと、そこには見慣れた鉱石たちをモチーフにしたスイーツがずらりと並んでいる。
 まるで本物の鉱石そのものを食べるような感覚になるのだろうか――そんなことを思いながら、オズワルドは頁を捲っていく。
 特に目を惹いたのは、グリーンの層が瑞々しいエメラルドのパルフェ。だが、食べるのに少々苦労しそうだと感じたオズワルドは、名残惜しみつつも別のものに視線を移す。
「ローズクオーツ、サファイア……ふむ」
 どれも宝石のような色合いをしていて、見ているだけでも目を楽しませてくれる。
 熟考の末にオズワルドが選んだのは、深みのある紫が印象的なアメジストのロールケーキ。
 やがて運ばれてきたそれは、クリスタルのプレートに優雅に盛り付けられていた。
 淡い紫のスポンジが繊細に巻かれ、その内側にはより深みのある紫のクリームが慎ましやかに閉じ込められている。仕上げにふんわりと鏤められたクリスタルシュガーは、まるで本物のアメジストの結晶を砕いたかのようだった。
 オズワルドはまず、じっくりと観察するように見やる。
 紫の層が織りなす美しいグラデーション、その絶妙な色合いは、まさにアメジストの名に相応しい一品だと思えた。
 フォークを入れて一口。ふわりと広がるバニラの優しい香りと、紫芋のほっくりとした甘さ、そしてカシスのほのかな酸味が程よく調和しているのがわかった。
「なるほど……悪くないな」
 言葉少なに呟きながら、オズワルドは珈琲のカップに手を伸ばす。
 ケーキの甘みをより一層引き立てる、ほのかな苦味。じんわりと広がる余韻を楽しみながら、オズワルドは小さく息をついた。
 今日のこのひと時がそうであるように、きっかけはとてもささやかなものでも、何事も前向きに経験を積もうとする気持ちこそが大切なのだろう。
 そうすることで新しい何かを得られたなら、そこからきっとまた、新たな道が開けていくだろうから――。
 
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【平穏結界】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!

梅指・寿
【ばあぬこ】で参加よ
瑞波ちゃんと一緒に素敵なケーキを頂きに来たわ。
可愛い孫とデートだなんて照れちゃう。
まあ!お話には聞いていたけど実際見たらもっと素敵なお店だわ。この鉱石は何ていう名前なのかしら?
あ、この鉱石は瑞波ちゃんの髪みたいな素敵な青色だわ。

瑞波ちゃんはどのケーキが食べたいかしら?何でも頼んでね。(笑顔でお財布を用意してるおばあちゃん)
私は…アメジストのロールケーキに紅茶を選ぼうかしら、ピピッときたの。

見て見て瑞波ちゃん!本当にアメジストをあしらったみたいな素敵なケーキが届いたわ。
ふわぁ…素敵…どこから頂いたらいいかしら、迷っちゃうわ。(目を輝かせてちょっと迷った後フォークを入れる)
んむっ、このケーキおいしいわ。
瑞波ちゃんはラズベリーのザッハトルテなのね、お味はどうかしら?おいしい?
あっ、よかったら私のケーキ食べてみる?
生地にクリームをたっぷり付けて、はいあーんなのよ。

え?チョコ…ありがとう!ああでも私お返しを用意してないわ、うっかりしていたの…!!


神崎・瑞波
【ばあぬこ】で参加。
梅指おばあちゃんとでーとだ!!
ご機嫌でお店はいれば、なるほど綺麗なケーキばかりだ。
ぬ、私か?ここまで綺麗ではないぞう(まんざらでもなさそうに)
私は赤色のラズベリージャムのザッハトルテにしよう。せっかくなら対に、とな。
ザッハトルテのジャムがどうみても赤い宝石乗せてるように見える!(一口)
んま!味も抜群だぞ。そっちも美味しそうだな。
おばあちゃん食べさせあいっこしよう!!
うむ、遠慮なく、あーん(もぐ)~~~(くねくねして親指ぐっとする)
おっと、忘れてた。実はとっておきのお菓子を作ったのだ。
いつも構ってくれてありがとうだぞ。
ここには敵わんがぜひ食べてくれ!!(お口直しの一口ビターぬこちょこ)


 ――バレンタインに可愛い孫と“デート”だなんて、それだけでも照れてしまうものだけれど。
「まあ! お話には聞いていたけど、実際見たらもっと素敵なお店だわ」
 店内へと足を踏み入れた瞬間、梅指・寿(不沈の香・g08851)は思わず、夢見る少女のようにぱっと瞳を輝かせていた。
 出迎えてくれたのは、まるで別世界のような彩りに満たされた空間。
 天井から降り注ぐステンドグラスのランプの光は、淡い青や紫、深紅や翡翠色といった様々な色を帯びていて、そのひとつひとつが色々な鉱石の輝きを映し取ったかのようだ。
「綺麗だな、梅指おばあちゃん!」
 ご機嫌な様子で店に入った神崎・瑞波(青の剣・g01089)も、店内を見渡し楽しげな声を響かせる。
 棚に、そしてテーブルに、それぞれ異なる輝きを放つ鉱石が飾られた世界。
 たくさんの煌めきに包まれながらメニューを開けば、そこにも様々な彩りがずらりと並んでいた。
「なるほど、綺麗なケーキばかりだ」
 興味深そうにメニューとにらめっこをする瑞波を微笑ましく見やりながら、寿もどのスイーツにしようかと思案する。
「この鉱石は何ていう名前なのかしら? ……マラカイト、孔雀石ともいうのね。あ、この鉱石は、瑞波ちゃんの髪みたいな素敵な青色だわ」
 にこにこと楽しげに寿が示したのは、瑞波の髪色に似たブルーカルサイト。
「……ぬ、私か? ここまで綺麗ではないぞう」
 そう言いながら満更でもなさそうな様子の瑞波に、寿はふふっと笑みを深める。
「瑞波ちゃんはどのケーキが食べたいかしら? 遠慮せず何でも頼んでね」
 笑顔のまま、お財布の準備もばっちりなおばあちゃんこと寿が選んだのは、アメジストのロールケーキ。
「ピピッときたの。飲み物は紅茶にしようかしら」
「おばあちゃんはアメジストか。なら私は――」
 折角ならば色合いも対になるものが良いだろうと、瑞波はルビーのザッハトルテを選んだ。
 透き通るクリスタルのプレートに飾られたそれぞれのケーキが運ばれてくると、二人の目が忽ちの内に輝きを帯びる。
「見て見て瑞波ちゃん! 本当にアメジストをあしらったみたいな素敵なケーキが届いたわ」
「ラズベリーがどう見ても赤い宝石乗せてるように見える!」
 寿の前に置かれたのは、アメジストのロールケーキ。柔らかな淡い紫のスポンジに、紫芋とカシスで作られた濃い紫のクリームが巻き込まれて、鏤められた澄んだ紫のクリスタルシュガーが煌めいている。
 そして、ひと目見て濃厚だとわかる瑞波のザッハトルテは、艷やかに光るチョコレートのコーティングが施され、トップにはまるで宝石そのもののようなルビー色のラズベリーがあしらわれていた。
「ふわぁ、素敵……どこから頂いたらいいかしら、迷っちゃうわ」
 きらきらと目を輝かせながらちょっぴり迷うようにじっくり眺めた後、寿は意を決したようにフォークを入れる。
 ひとくち頬張れば、口の中にふんわりと広がるバニラの香りと、そしてとても上品で控えめな、紫芋とカシスの甘酸っぱさ。
「んむっ、このケーキ……おいしいわ!」
「んま!」
 一方の瑞波も、早速ザッハトルテを一口。ほろりとほどけるチョコレートスポンジの濃厚な甘さとラズベリージャムの甘酸っぱさがとけ合って、あっと言う間に食べてしまいそうな美味しさだった。
「ザッハトルテのお味はどうかしら、瑞波ちゃん? おいしい?」
「味も抜群だぞ。そっちも美味しそうだな」
 うんうんと頷く瑞波に嬉しそうに微笑みながら、寿はそうだわ、と何やら思いついたように続ける。
「瑞波ちゃん、よかったら私のケーキ食べてみる?」
「そうだな、おばあちゃん、食べさせあいっこしよう!!」
 そうと決まれば、寿はケーキの生地にクリームをたっぷり付けて、瑞波の口元へ差し出す。
「はい、あーんなのよ」
「うむ、遠慮なく、あーん」
 もぐ、と一口、それから瑞波はまるで落ちそうになった頬を押さえるようにしながらくねくねと身を捩らせて、ぐっと親指を立てる。
「ふふ、美味しいみたいね、よかった」
「おばあちゃんにも、はい、あーんだ」
 今度は瑞波からもお返しに、ザッハトルテを寿の口元へ。
 あーん、と瑞波からザッハトルテを受け取った寿は、幸せを味わうようにゆっくりと噛み締めながらふんわり、笑みを綻ばせた。
「ザッハトルテもとっても美味しいわ。きっと、瑞波ちゃんが食べさせてくれたから、もっと美味しいのね」
「おっと、忘れてた。実はとっておきのお菓子を作ったのだ」
 不意に瑞波はそう言うと、リボンを結んだ小さな袋を取り出す。
「瑞波ちゃん、それは……」
「いつも構ってくれてありがとうだぞ、おばあちゃん。ここには敵わんが口直しにでもぜひ食べてくれ!!」
 瑞波が用意したのは、一口サイズのビターなぬこちょこ。
「え? チョコ……ありがとう! ああでも私お返しを用意してないわ、うっかりしていたの……!!」
 喜びに胸が一杯になりながらも慌てて続ける寿に、瑞波は気にしないでくれと微笑む。
 ――大切な孫の、真心がこもった手作りのチョコレート。
 それは何とも比べられない、素敵な、幸せの贈り物だ。
 
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【クリーニング】LV1が発生!
【無鍵空間】LV1が発生!
効果2【ラストリベンジ】LV2が発生!

眞守・天彩
華子ちゃん(g00642)と
ワンピース姿のきみへ、今日にピッタリだね、と笑う

キレイなお菓子と似合うそれにお店だねぇ!
…このお店のこと知った時にね、華子ちゃんと来たくなったんだ
キラキラして、キレイだろうなぁって
(きみの目が輝くのを見て、柔らかく目を細めた)

俺は、金色のにしようかな
華子ちゃんはどれにする?
(目の色、と言われて瞬きひとつ)
…あは、気が合ったね!
俺も華子ちゃんの目みたいって、コレにしたよ
※スイーツ詳細はお任せ

このお店、かしこまっちゃう?
(どこか緊張した様子のきみに、首を傾げて話出しを待つ)
…え、俺に?
お父さんに悪いけど、ふふ、うれしい
もしかして、華子ちゃんの手作り?
わぁ、すごいうれしい…!ありがとう!
えっ今開けちゃダメ?ここのお菓子もキレイだけど、華子ちゃんの手作り、俺はとってもうれしいよ?
ダメなの?そっか…家で大事に開けるね(宝物をしまう手つきで鞄に)
お返しのプレゼント、待っててね

お菓子、キラキラだねぇ
うん、写真撮って、食べて、たくさんお土産話持って帰ろうね!
いただきます!


十七夜・華子
あまいろくん(g02572)と
今日はね、チョコレート色のワンピースを着ていくよ

わ、わ。
すごい、こんなに綺麗なお店、はじめて
キョロキョロしながらあまいろくんにくっついてお店に入り、案内される
いつもよりお行儀よく座って、メニューを見て
どれがいいかなってあまいろくんを覗き見る
目が合ったら……あ、と思い付いてメニューを決める、紫色のにする
(※詳細はおまかせします)

あまいろくんのね、目の色に似てるから
あまいろくんは?
同じように目の色で決めて、小さく笑う

運ばれるまでにちょっとお話
……、本当はちょっと緊張してたの
でも、あまいろくんの顔見たら全部吹っ飛んじゃった
今なら渡せるかも
これね、あまいろくんにあげる
あまいろくんは、お兄ちゃんの次に大好きなひとだから
うん、お父さんより上

渡すのは不格好なラッピングの小さな箱
ここのお菓子みたいに、きらきらじゃないから、後で開けてね

頼んだ品物が来たら、写真を撮る
お兄ちゃんに頼まれてたんだ。えっと、食レポ?
美味しく食べて、教えてあげなきゃね


「わ、わ。すごい、こんなに綺麗なお店、はじめて」
 特別な今日のお出かけに合わせた、チョコレート色のワンピースをふわりと揺らして。
 十七夜・華子(霹靂・g00642)は、きょろきょろと視線を動かしつつ、眞守・天彩(くろきつね・g02572)の後にくっついてカフェの扉を潜る。
「キレイなお菓子に似合うお店だねぇ!」
 華子へそっと振り向いた眞守・天彩(くろきつね・g02572)は、満面の笑みを浮かべながら声を弾ませる。
 店内は、まるで異世界のような幻想的な空間だった。
 天井から吊るされたステンドグラスのランプが落とす穏やかな光は様々な色を灯していて、それ自体が鉱石の煌めきのようにも思える。そこかしこに置かれたアンティーク調の木製家具や壁に据え付けられた棚に並ぶ鉱石たちは、そのどれもが神秘的な輝きを宿し、誇らしげに訪れる人々を出迎えてくれているようだった。
「……このお店のこと知った時にね、華子ちゃんと来たくなったんだ。キラキラして、キレイだろうなぁって」
 ――きみに見せたくて、きみと、一緒に見たくて。
 目を細めて呟いた天彩は、そっと囁くように続ける。
「華子ちゃんのお洋服、今日にピッタリだね」
 その言葉に、華子は瞬かせた目を輝かせた。
「ほんと? うれしい」
 嬉しいと、言葉以上に眼差しが伝えてくれている気がして。
 それが嬉しくて、天彩は柔らかく笑みを深める。
 席へと案内された二人は、ふかふかの椅子に腰を下ろす。
(「……あまいろくんは、どれにするんだろ?」)
 どことなくそわそわしつつ、いつもよりお行儀よくを意識して座った華子は、メニューに並ぶ彩りをゆっくりと辿り――そして、ちらりと天彩を窺うように見やった。
「俺は、金色のにしようかな。華子ちゃんはどれにする?」
 ふと交わる、二人の眼差し。
 吸い込まれそうな綺麗な紫が柔く瞬き、華子を見つめる。
「……あ」
 小さく息を呑んだ華子はもう一度メニューに視線を落とし、それからこくりと頷いた。
「この、紫色のにする。あまいろくんのね、目の色に似てるから」
 内緒話のようにぽつりと零す華子に、天彩は一瞬驚いたように瞬いてから、ぱっと笑みを咲かせた。
「……あは、気が合ったね! 俺も華子ちゃんの目みたいって、コレにしたよ」
 スイーツが運ばれてくるまでの、暫しのひと時。
 どこか落ち着かない様子の華子を見て、天彩はそっと首を傾げる。
 ――何だか、緊張しているようにも見えたから。
「このお店、かしこまっちゃう?」
 少しの間を置いて、華子はぽつりと答えた。
「……、本当はちょっと緊張してたの。でも、あまいろくんの顔見たら全部吹っ飛んじゃった」
 それから、華子はおもむろに小さな箱を取り出した。
 ほんの少しだけ不格好な、けれどとても丁寧に、大切そうにラッピングされた――。
「これね、あまいろくんにあげる」
「……え、俺に?」
 驚いた様子の天彩に華子はこくりと頷き、真っ直ぐな眼差しと共に言った。
「あまいろくんは、お兄ちゃんの次に大好きなひとだから」
「お兄さんの……次?」
 狐耳を無意識にそわそわと動かしながら確かめるように呟いた天彩に、華子はあっさりと答える。
「うん、お父さんより上」
「……お父さんに悪いけど、ふふ、うれしい。……もしかして、華子ちゃんの手作り?」
 照れくさそうに微笑む天彩が続けた声には、隠せぬ期待が滲んでいて。
「……うん」
 小さく、けれど確かに華子は頷く。
 すると、天彩の顔がぱあっと、満開の花が咲くように輝いた。
「わぁ、すごいうれしい……! ありがとう!」
「でも、ここのお菓子みたいに、きらきらじゃないから、後で開けてね」
 早速ラッピングを解こうとする天彩に、華子がぽつり。
「……えっ、今開けちゃダメ? ここのお菓子もキレイだけど、華子ちゃんの手作り、俺はとってもうれしいよ?」
「うん、後で」
「ダメなの? そっか……じゃあ、家で大事に開けるね」
 そうして、天彩は宝物をしまうように、そっと華子からのチョコレートをカバンに仕舞い込む。
 勿論、ただ貰うだけではなくて――。
「お返しのプレゼント、待っててね」
 晴れやかな笑みと共に、そう告げた。
 やがて二人の元に、それぞれの瞳の色を宿すスイーツが運ばれてくる。
 華子が選んだのは、アイオライトを思わせる深い紫のグラサージュでコーティングされた、半球型のチョコレートケーキ。金箔が散らされ、どこか高級感のある仕上がりになっている。
 そして天彩が選んだのは、トパーズをイメージしたキャラメルハニータルト。ふわりとバターが香るサクサクの生地に、蜂蜜とキャラメルの濃厚なフィリングがぎっしりと詰め込まれた一品だ。
「お菓子、キラキラだねぇ」
 それぞれの前に届けられたキラキラのスイーツは、まずスマホの画面にしっかりと収めて。
「お兄ちゃんに頼まれてたんだ。えっと、食レポ? 美味しく食べて、教えてあげなきゃね」
「うん、写真撮って、食べて、たくさんお土産話持って帰ろうね!」
 口元をほのかに綻ばせる華子に、天彩も大きく頷いて。
 いただきますの一言から、また、話にキラキラと――輝くような花が咲く。
 
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【植物活性】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV2が発生!

雪定・千草
恋人の百合さん(g05341)と

鉱石モチーフのスイーツ、食べるのが勿体ないぐらい綺麗
でも食べたい…こんな葛藤を抱かせるなんて罪なスイーツなのです
食べたら無くなるけれど
記憶にはきっと永遠に残ると信じましょう

俺はサファイアのタルトとカフェラテを頂こうかな
とても美しいグラデーション
本当だ、百合さんのルビーも赤が美しいです
勿体ないけど中の断面も見てみたくて
そっとフォークで一口分切り分け
百合さん見てください、中もとても綺麗です
微笑みながら見せて頂きます
美味しいです…!
百合さんもどうぞ、とお口へ
美味しいのお顔を見て大満足

百合さんのも一口頂きますね
うん、此方も凄く美味しい
ラズベリーの甘酸っぱさに頬を押さえて目を細めます

ハッピーバレンタイン
今年も甘いのいっぱいあげて、幸せな百合さんのお顔が見たいです
あ、俺にもいっぱいくださいね?

今年のバレンタインも甘いのを堪能できて幸せ
後でショップも覗いてみましょうか
美味しい鉱石を頂いた後だと、食べ物として遂見てしまいそう…
悪戯っぽい笑みを見たら、照れくさそうに目逸らし


犬神・百合
恋人の千草ちゃん(g03137)と

ふふ、本当ね
鉱石モチーフのスイーツなんてとっても素敵で綺麗
フォークをいれるのい戸惑っちゃいそう
うん、食べちゃってケーキはなくなっても思い出は残るわ

わたしはルビーのザッハトルテに紅茶にしようかしら
艷やかな見た目にやっぱりフォークが止まっちゃう…
けれどお味も気になるからゆっくりフォークを入れて
わ、千草ちゃんのケーキも素敵!
ほら私の方もラズベリーのジャムがキラキラ輝いて見えるわ
一口運べば甘酸っぱさとチョコレートの美味しさが広がって思わず笑顔

千草ちゃんからの一口もぱくん
おいしい~綺麗で美味しいなんてやっぱり罪なケーキね
しっかり堪能
今度はわたしのも一口どうぞお口に運んであげる

お互い笑顔になって幸せいっぱい
ハッピーバレンタイン
千草ちゃんの笑顔は私の幸せよ
勿論、笑顔もあまいのも…たくさんあげちゃう
嬉しくてちょっぴり恥ずかしくってほんのり頬が熱を帯びる
それも幸せ──

うん、ショップの方も見て回ろう
キラキラのキャンディと間違えて
食べちゃだめだよ?
なんて悪戯っぽく笑みを零して


 ――鉱石モチーフのスイーツは、どれも食べるのが勿体ないくらいに美しくて。
「でも食べたい……こんな葛藤を抱かせるなんて罪なスイーツなのです」
 テーブルの上に広げたメニューを、まるで宝の地図のようにじっと見つめながら、雪定・千草(霞籠・g03137)は小さく息を吐いた。
「ふふ、本当ね。鉱石モチーフのスイーツなんてとっても素敵で綺麗」
 いつになく真剣な表情で悩む千草を微笑ましげに見つめながら、犬神・百合(ラストダンス・g05341)もフォークをいれるのに戸惑っちゃいそう――と感嘆の息をつく。
 バレンタインの佳き日に、二人で訪れたのは鉱石カフェ。
 店内には、柔らかなアンティークランプの灯りが満ちていた。天井から吊るされたステンドグラスのシャンデリアは宝石めいた色彩を湛え、陽光を透かした鉱石のように優雅な煌めきを降らせている。壁際には大小様々なクリスタルや原石が所狭しと並べられ、その静かな光沢が幻想的な雰囲気を齎していた。
「食べたら無くなるけれど、記憶にはきっと永遠に残ると信じましょう」
 柔らかく微笑む千草に、百合もふわりと笑みを綻ばせて頷く。
「うん、食べちゃってケーキはなくなっても思い出は残るわ」
 とは言え、いざ実物を目の前にすると、やはり食べるのが惜しいと思ってしまうのは御愛嬌。
 けれど、二人はその煌めきを記憶に刻むように暫しじっくりと眺めた後、そっとフォークを手に取った。
 ――千草が選んだのは、サファイアのタルトとカフェラテ。
 透き通るクリスタルのプレートに載せられたタルトは、まるで青の宝石を閉じ込めたかのような神秘的な色合いを宿している。
「百合さん見てください、中もとても綺麗です」
 千草は微笑んで、百合にタルトを見せる。そっとフォークでひと口分切り分ければ、描き出されているのはブルーベリーとバタフライピーを加えたクリームを使ったグラデーション。鮮やかな青から紫へと移ろう美しい彩りは、まるでサファイアが光の加減で色を変えるかのような輝きを放っていた。
「わ、千草ちゃんのケーキも素敵! ほら、私の方もラズベリーのジャムがキラキラ輝いて見えるわ」
 瞳を輝かせながら百合が見せるのは、紅茶と共に頼んだルビーのザッハトルテだ。
 艶やかなダークチョコレートのコーティングが施されたケーキは、上品な漆黒の光を放っていた。フォークを入れると、しっとりとしたスポンジが顔を覗かせ、その間に隠されたラズベリージャムの鮮烈な赤がきらりと輝く。それはまるで、夜の闇の中に秘められたルビーの輝きそのもののよう。
「本当だ、百合さんのルビーも赤が美しいです」
 二人は瞳を輝かせながら、そっとひと口。
 ビターチョコレートの濃厚な味わいが舌の上でゆっくりととけて、絡みつくような甘さとほろ苦さが絶妙に混ざり合った次の瞬間、煌めくように弾けたラズベリーの酸味に百合は思わず満面の笑みを咲かせ、千草もまたじんわりと広がるブルーベリーの甘酸っぱい果汁とそれを包み込むクリームの優しい甘さを噛み締めながら、幸せそうに口元を緩めた。
「美味しいです……! 百合さんもどうぞ」
 差し出されたサファイアのタルトをぱくんと頬張った百合は、更に笑みを蕩けさせる。
「おいしい~。綺麗で美味しいなんてやっぱり罪なケーキね」
 ――“美味しい”な百合のお顔に、千草も大満足。
「千草ちゃん、わたしのも一口どうぞ」
 しっかりと堪能してから、百合もお返しにとルビーのザッハトルテを千草の口元へ運ぶ。
「うん、此方も凄く美味しい」
 ラズベリーの甘酸っぱさと程よく溶け合う濃厚なチョコレートの味に、千草は思わず落ちそうになった頬を押さえて目を細めた。
 お互いに笑顔が溢れ、幸せが胸一杯に満ちていく。
「ハッピーバレンタイン。今年も甘いのいっぱいあげて、幸せな百合さんのお顔が見たいです」
 そうして、ふと、千草は百合を見つめて紡ぎ――。
「ハッピーバレンタイン。千草ちゃんの笑顔は私の幸せよ」
 百合もまた、真っ直ぐに千草を見つめて返す。
「……あ、俺にもいっぱいくださいね?」
「勿論、笑顔もあまいのも……たくさんあげちゃう」
 千草の真っ直ぐな想いと愛らしいおねだりが嬉しくて、幸せで。けれど同時にちょっぴり恥ずかしくて、百合はほんのりと白い頬を染めて頷いた。
「後でショップも覗いてみましょうか」
「うん、ショップの方も見て回ろう」
 心ゆくまで幸せで甘い時間を堪能した二人は、本物の鉱石が並ぶ併設のショップにも足を運ぶ。
「美味しい鉱石を頂いた後だと、お菓子に見えてくるような……」
 思わずそう呟いた千草に、百合はくすりと悪戯っぽく微笑んで言った。
「キラキラのキャンディと間違えて食べちゃ、だめだよ?」
「えっ……!」
 百合の言葉に、千草はそっと気恥ずかしげに目を逸らす。
 ――そうして、二人で紡ぎ重ねてきたいくつもの想い出たちがそうであるように、今日の甘やかなバレンタインのひと時もまた、そっと記憶の宝箱へと仕舞われていく。
 
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【浮遊】LV1が発生!
【植物活性】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【アクティベイト】LV1が発生!

カルメン・リコリスラディアタ
【彼岸花】
呼称
最愛の旦那のダルクエス:ダルク
服装:赤ライダース+タイトな白ニット+横編み上げ黒スキニー+パンク黒ブーツ+鉱石アクセ
アドリブOK


んにゃあぁすっげぇ…!
ダルクと一緒に家族で寄り添って綺麗な鉱石達の世界みたいなカフェで
幻想的なバレンタインと結婚記念日を味わえるのはめちゃ幸せだぜ♡

鉱石スイーツ、どれもキラキラしてて美味そうだぜ
俺は鉱石カッサータとサファイアのタルトとローズクォーツの薔薇味づくしパフェ、
ドリンクは綺麗なジュレゼリー入り宝石フロートがいいな
綺麗で食べるの勿体無いけど、ダルクと夫婦のラブラブツーショットで記念撮影してから…いただきまーす!
どれも美味いにゃー!はい、あーんもする?

ダルク、ショップに鉱石の原石やクラスターとかが売られてるぜ!
蒐集部屋の新たなコレクションの仲間たち増やしちゃうのか…ん?あははっそれ最高のアイデアだぜ♪
俺とダルクの誕生石を使ったアクセとお揃いの指輪を購入♪

鉱石チョコをいっぱい買ってジュエリーボックスに詰め込んで夫婦の本命チョコ交換もしちゃうぜ


ダルクエス・ネクスト
【彼岸花】
最愛の妻のカルメン: カルメン
服装: ダークネイビーの2ボタンスーツ+同色のハイゲージのタートルネックインナー+赤茶色の革靴
アドリブOK

俺達の結婚記念日にぴったりじゃないか?
さあ、入ってみよう…どんな世界が待っているかな
アンティークランプの灯りに照らされながら、ふたり寄り添って入店するよ

鉱石スイーツ…食べれるジュエリー店ってところかな
ルビーのザッハトルテ、ローズクオーツな苺のムース
カルメンとツーショット、エメラルドグリーンなパルフェと、ドリンクにホットチョコレートをいただこうかな
夫婦でツーショット!思い出にしながらもまわりに熱々なところを魅せつけちゃおう

その提案はいいね♪だけど、コレクションよりも…このお揃いの指輪見たいなものが欲しいかな?
そうだ…俺にいい考えがあるのだけど、聞いてくれるかい?
俺とカルメンの誕生石を使ったアクセなんてどうかな?良かったら店員に相談してみようか
そして、買っておいた鉱石チョコを宝石箱風に詰めてカルメンと交換だ♪


 バレンタインデーの今日は、ダルクエス・ネクスト(蒐集家・g07049)とカルメン・リコリスラディアタ(彼岸花の女・g08648)にとっては、それ以上に特別な日だ。
「俺たちの結婚記念日にぴったりじゃないか? さあ、入ってみよう……どんな世界が待っているかな」
 ――そう、今日はふたりが永遠を誓った日。
 手を取り合い、ふたり寄り添って扉を潜れば――柔らかなアンティークランプの灯りが優しく出迎えてくれる。
「んにゃあぁすっげぇ……!」
 カルメンが思わずそう声を上げるほど、二人の目の前には美しい鉱石の煌めきが満ちる幻想的な光景が広がっていた。
 天井に揺れるステンドグラスのシャンデリアが、様々な色彩を光の粒に変えて降らせている。棚に飾られた鉱石たちはどれもひとつとして同じものはなく、それぞれに異なる輝きを惜しみなく放っていた。
 まるで宝石箱の中に迷い込んだような世界でバレンタインと結婚記念日を一緒に味わうことが出来る幸せに、二人の表情も自然と綻ぶ。
 微笑みを交わし、絡めた指にそっと力を込めながら、ダルクエスとカルメンは二人のために用意された席へと向かう。
 ダルクエスはダークネイビーの2ボタンスーツに同色のハイゲージのタートルネックインナーと、足元には赤茶色の革靴を合わせて。洗練されたシンプルなスタイルが彼の静かな存在感を際立たせていた。一方のカルメンは、鮮烈な赤のライダースにタイトな白ニット、サイドレースアップの黒いスキニーにパンクブーツを組み合わせることで、彼女らしい大胆なスタイルを貫いている。それだけでなく、今日のこの日のために選んだ鉱石のアクセサリーが、彼女の美しさに更なる輝きを添えていた。
「鉱石スイーツ……食べれるジュエリー店ってところかな」
 メニューを開き、ダルクエスが微笑む。そこに並ぶ華やかな鉱石スイーツたちはどれも魅力的で、自然と心が躍るのを感じる。
 ダルクエスが注文したのは、ラズベリージャムを閉じ込めた艶めくルビーのザッハトルテに、柔らかなピンクのムースが繊細な花びらのように美しく整えらローズクオーツの苺のムース、それからピスタチオのムースと抹茶のスポンジに宝石めいた鮮やかなグリーンのゼリーが飾られたエメラルドのパルフェと、甘やかなホットチョコレート。
「鉱石スイーツ、どれもキラキラしてて美味そうだぜ」
 目を輝かせながらメニューを覗き込んでいたカルメンは、色とりどりの琥珀糖を鏤めた、宝石そのもののような鉱石カッサータに、バタフライピーのクリームとブルーベリーが神秘的なグラデーションを描くサファイアのタルト、そしてふわりと優雅に薔薇が香るローズクォーツの薔薇味づくしパフェ、それから、透き通るジュレゼリーが揺らめいて、舌の上で宝石が溶けていくような感覚を味わえる――宝石フロートだ。
 運ばれてきた色とりどりのスイーツたちと一緒に、まずは夫婦でツーショットを撮ってから――。
「綺麗で食べるの勿体無いけど、……いただきまーす!」
 ダルクエスとカルメンは、甘く煌めく宝石を口に運びながら、楽しげな笑い声を響かせる。
「どれも美味いにゃー! はい、あーんもする?」
「ん、あーん」
 上機嫌な笑顔でひと口差し出してくるカルメンに笑みを深めつつ、ダルクエスは勿論ぱくりと頬張って。
「じゃあ、お返しに……あーん」
 ――勿論ダルクエスからも、甘い幸せのお裾分け。
 二人で一緒に味わえば、幸せもふたり分。
 二人は甘いひと時をめいっぱい堪能してから、連れ立って併設のショップに足を運ぶ。
 並ぶ鉱石の原石やクラスターに、カルメンは目を輝かせながらダルクエスへと振り向いた。
「ダルク、蒐集部屋の新たなコレクションの仲間たちを増やすのはどうだ?」
「その提案はいいね♪ だけど、コレクションよりも……このお揃いの指輪みたいなものが欲しいかな?」
 カルメンの提案に、ダルクエスは柔らかく目を細めて頷き――どこか悪戯めいた、楽しげな笑みを浮かべながら続ける。
「そうだ……俺にいい考えがあるのだけど、聞いてくれるかい? 俺とカルメンの誕生石を使ったアクセなんてどうかな?」
「……ん? あははっ、それ最高のアイデアだぜ♪」
 そうして二人は店員と相談しながら、それぞれの誕生石を使ったアクセサリーとお揃いの指輪を選ぶのだった。
「カルメン、ハッピーバレンタイン」
「ああ、ハッピーバレンタインだぜ、ダルク!」
 そして、鉱石チョコレートをジュエリーボックスに詰め込んで、夫婦で本命チョコの交換も。
 これから先も、何度だって、二人で――家族で過ごす甘い日がやってくる。
 輝く宝石たちに祝福されながら、ふたりの愛は、これからもずっと変わらず輝き続ける。
 
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【口福の伝道者】LV1が発生!
【使い魔使役】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV2が発生!

四葩・ショウ
萱さん(g01730)と!

わぁ……! すっごくすてきですね
魔法の世界みたい
テーブルにランプにシャンデリア
アンティークの内装に胸をときめかせ

どれもすてきで選びがたくって
どれにしよう、なんて
にらめっこの末にメニューを閉じる
わたしはこの
アレキサンドライトのオペラケーキにしようかな
萱さんはなににしますか?

あっ!
わたしもホットチョコレートを追加で
シェアの誘惑に
甘やかされてしまいそう……!

すごい、きらきらしててかわいい
サファイアのタルトもきれいですね
赤はベリーで
緑は……ピスタチオ? あ、抹茶だ!
ぱくり、舌鼓をうちつつ
お好きなんですか? サファイア

――……
(ああ、それって、)
すこし、言葉をさがす

……お気に入りの青は、みつかりました?
探しませんか、いっしょに

事情は何もわからない、けれど
だれかを想って歩く日々は
きっといつまでも色褪せないで
そこにあって、煌めいていてくれるって
――わたしはそう、希うから

はい、6月の誕生日石なんです!
それにちょっぴり親近感があって

今日のわたしは
どんな色にみえますか? なんて


標葉・萱
四葩さん/g00878と

本当に、まるで絵本のよう、
浮かないだろうかと見回しつつ
心躍らせる様は微笑ましくて

名前と写真に、手にしてみたくて
どんな味がするだろうかと
確かに随分、迷ってしまう
オペラまであるんだ?
ではバレンタインらしくホットチョコレートに
サファイアのタルトで
シェアでもう一つ頼んでしまっても、とは悪戯に

玩具のような宝石のような
食べられるなんて不思議な心地
殊更そうっとタルトにフォーク差し込んで
舌に触れる冷たさではない甘さに少し驚いた
青い石を砕いたところで、目瞬いた
ええ、サムシンフブルーを探した日々を、思い出して
目で追ってしまう癖が、まだ
……もう、探さなくても良いのだけど
いらえて甘いチョコレートで流し込んだ

そう、ですね、……もう、ドレスは、
――見られないけれどとは飲み込んで
四葩さんにも手伝ってもらえるなら
飛び切りの贈り物が探せそうですね
諦めるばかりでなく、まだ、想えるなら、なんて

アレキサンドライトは?お好きですか
陽に煌めく雫のようでよく似てて

そうだな、今日は少し大人な、ベリルに似てる


「わぁ……! すっごくすてきですね」
 魔法の世界みたい、と、旨をときめかせながら店内を見渡す四葩・ショウ(After the Rain・g00878)の傍らで、標葉・萱(儘言・g01730)も柔く双眸を細めて頷く。
「本当に、まるで絵本のよう、……」
 言いかけてふと、萱はこの空間の中で自分は浮いてしまわないだろうか――と視線を彷徨わせる。けれど、ショウが心躍らせる様が微笑ましくて、自然とその不安も薄れていくような心地がした。
 今日の佳き日に連れ立って訪れた鉱石カフェ。その店内は柔らかなランプの灯りに包まれ、静かに揺れるステンドグラスのシャンデリアが色とりどりの光を優しく降らせていた。
 大理石の模様が美しいテーブルに着けば、唯一無二の輝きを宿す鉱石たちが出迎えてくれる。そのひとつひとつが異なる表情を見せていて、まるでこの場で甘やかなひと時を過ごす人々を見守っているようだった。
 そしてメニューを開けば、スイーツへと姿を変えた見慣れた名前の鉱石たちの写真が鏤められていて――。
「すごい……こんなふうにスイーツになるなんて」
 甘やかな彩りの数々に、ショウは思わず感嘆の息をつく。
「ええ、本当に――」
 実物を手にしてみたくて、はたしてどんな味がするだろうかと、期待に胸が膨らんで。
 確かに随分と迷ってしまうものと、萱の頁を捲る手はゆるりとしたもの。
 ――どれも素敵で、選び難くて、なかなか決められなくて。
 どれにしようと暫しの間にらめっこを繰り広げた末に、ショウは静かに、迷いを振り切るようにメニューを閉じた。
「わたしはこの、アレキサンドライトのオペラケーキにしようかな。……萱さんはなににしますか?」
「オペラまであるんだ? では、バレンタインらしくホットチョコレートにサファイアのタルトで」
 シェアでもう一つ頼んでしまっても、とは悪戯に付け加えた言葉だけれど。
「あっ! わたしもホットチョコレートを追加で――」
 抗いがたいシェアの誘惑は、さて、後で存分に悩むとしよう。
 やがて運ばれてきたスイーツたちに、ショウは瞳を輝かせる。
「すごい、きらきらしててかわいい。サファイアのタルトもきれいですね」
 アレキサンドライトのオペラケーキは、二色の輝きを持つ宝石のようだった。
 光の加減で淡い赤紫から深い青緑へと移ろうグラサージュは、朝と夜で姿を変える世界のよう。層になった生地の間には、抹茶のガナッシュとベリーのバタークリームが交互に重なって、フォークを入れた瞬間にその断面が美しいコントラストを見せてくれる。
「赤はベリーで、緑は……ピスタチオ? あ、抹茶だ!」
 ぱくりと頬張ったショウは、抹茶のほろ苦さとベリーの甘酸っぱさが絡み合って生まれた不思議な味わいに、笑みを深めながら舌鼓を打つ。
 一方、萱が選んだサファイアのタルトもまた、美しく神秘的な雰囲気を宿していた。
 瑞々しいブルーベリーと、バタフライピーによって柔らかな青を宿すクリームが描くグラデーション。透明なクリスタルのプレートに飾り付けられたタルトは玩具のように可愛らしく、それでいて宝石のように繊細だった。
 目の前で慎ましやかに輝きを放つそれが食べられるという事実さえ、どこか夢のようで。
 何とも不思議な心地に浸りつつ、萱は殊更そうっとタルトにフォークを差し込んだ。
 瞬いた目が驚きを隠せないのは、舌に触れた冷たさではなく、ふわりと広がる甘さのせい。
 それから青い石を砕いたところで、もう一度目を瞬かせる。
「……お好きなんですか? サファイア」
 何気なく尋ねたショウに、萱は少し考えてから、答えた。
「ええ、サムシンフブルーを探した日々を、思い出して、目で追ってしまう癖が、まだ」
「――……」
 ショウは小さく息を呑み、けれど彼の言葉を、想いを遮ることがないようそっと見つめながら続きを待つ。
「……もう、探さなくても良いのだけど」
 ほんの少し眉を下げて微笑んだ萱は、そういらえてから甘いチョコレートを流し込んだ。
(「……ああ、それって、」)
 宝石たちの静かな煌めきが見守る中、ショウはほんの少し、言葉を探してから言った。
「……お気に入りの青は、みつかりました? 探しませんか、いっしょに」
 柔らかく響くショウの声。それは、願いにも似ていた。
 事情は何もわからないし、彼だけの世界に踏み込むつもりもない。
 だけど――。
 ショウは、希わずにはいられないのだ。
 だれかを想って歩く日々は、きっといつまでも色褪せることなくそこにあって、煌めいていてくれる――と。
 どこまでも真っ直ぐなショウの眼差しを、どこか眩しげに見やって。
「そう、ですね、……もう、ドレスは、」
 ――見られないけれど、と、その先に続くはずだった言葉を飲み込んで、萱はただほんの少し眉を下げて微笑う。
「四葩さんにも手伝ってもらえるなら、飛び切りの贈り物が探せそうですね」
 ――諦めるばかりでなく、まだ、想えるなら。
 それが赦されるのならば、きっと、探してみるのも悪くはない。
「アレキサンドライトは? お好きですか」
 陽に煌めく雫のような石は、目の前の彼女に良く似ているように思えたから。
「はい、6月の誕生日石なんです! それに、ちょっぴり親近感があって」
 何気なく尋ねた萱に笑顔を弾ませて答えてから、ショウはそっと紡ぐ。
「……今日のわたしは、どんな色にみえますか?」
 なんて、ほんの少し悪戯っぽく、けれどどこか期待を含ませた声音で問いかけるショウを、萱は暫し見つめてから。
「そうだな、今日は少し大人な、ベリルに似てる」
 柔らかく微笑んで、そう答えた。
 
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【エイティーン】がLV3になった!
【活性治癒】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】がLV2になった!
【グロリアス】LV1が発生!

最終結果:成功

完成日2025年02月23日

💝最終人類史のバレンタイン2025

 新宿島及び奪還済みの地域で、バレンタインを楽しみます。
 チョコを作ったり、造ったチョコを渡したりして、楽しいひと時を過ごしましょう。
 チョコを作る場所や材料などは、時先案内人と、新宿島や帰還した地域の人々が用意していますが、特別な材料などを持ち寄っても良いでしょう。心を込めたチョコレートを作ったり、渡したりして、バレンタインを楽しんでください。

※重要1

 多くのディアボロスや住民達が、最終人類史のお祭りを心から楽しむ事で、最終人類史の力はさらに高まり、ディヴィジョンの排斥力を弱められます。
 この効果により【3月1日】に、【2月末日までに完結した『新宿島のバレンタイン2025』のシナリオ数】と同じ日数だけ、その時点で発生している全てのディヴィジョンの全ての事件の【攻略期限】が延長されます。
(例えば【10シナリオ】が完結していれば、全ての事件の攻略期限が【10日】延長されます。なお、3月1日よりも前に攻略期限が来る事件や、攻略期限が無い事件、期限がくれば自動的に成功する事件に影響はありません)

※重要2

 この「💝バレンタインシナリオ」でプレイングが採用された方(トレインチケット含む)には超限定の「アイコンフレーム」をプレゼント!
 アイコンフレームのデザイン等の詳細はこちら

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#最終人類史(新宿島)
🔒
#💝最終人類史のバレンタイン2025
🔒
#バレンタイン2025


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選択肢『最終人類史のバレンタイン』のルール

 最終人類史でバレンタインのイベントを楽しみます。
 時先案内人や、最終人類史の人々がいろいろなイベントの準備を行っていますので、是非、楽しんでください。
 バレンタインという事で、自作或いは購入したチョコレートやプレゼントのプレゼントをしてみるのも良いでしょう。

 詳しくは、オープニングの情報を確認してください。


 オープニングやマスターよりに書かれた内容を参考にしつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、シナリオは成功で完結する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。