アルタン・ウルクの海を征け(作者 天木一)
#融合世界戦アルタン・ウルク
#第二次朝鮮半島橋頭保確保作戦
#朝鮮半島
#冥海機ヤ・ウマト
#舞鶴
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●新宿駅グランドターミナル
「朝鮮半島橋頭保確保作戦は、冥海機ヤ・ウマトの奪還によって後続部隊を送り込めなくなっていたけど、攻略旅団の作戦によって作戦の継続が可能になったわ!」
東城・リリカ(デーモンのレジェンドウィザード・g01222)が朝鮮半島での作戦に進展があったと伝える。
「朝鮮半島は最終人類史と天正大戦国に囲まれていて、半ば孤立した地域になってるわ」
地図を示し朝鮮半島の状況を分かりやすく説明する。
「逆に、朝鮮半島が敵に支配されていると、最終人類史の広い範囲がアルタン・ウルクと隣接する事になってしまうの」
このままではアルタン・ウルクの脅威に晒されている状態を続けることになる。
「だからアルタン・ウルクを叩く為に、最初の攻撃目標とすることになるわ。朝鮮半島の釜山上陸を目標に打って出るわよ!」
この一戦は、朝鮮半島におけるアルタン・ウルクとの戦いの行く末を占う重要な作戦となるだろう。
「まずは、アルタン・ウルクの領域外に設置された舞鶴方面の拠点までパラドクストレインで移動してもらうわ。そこから対馬川の前線に出てアルタン・ウルクの掃討戦を行うわ」
アルタン・ウルクの大部隊への攻勢となる。
「敵の数は膨大で、全滅させるような事は不可能よ。だけど一定期間に多くの敵を撃破すれば、一時的な安全地帯を作って、その安全地帯にゴルディアスの結び目を利用した『拠点』を設営する事が可能になるわ」
一時的に敵戦力を減らせれば、『拠点』を作る事が可能になる。
「一時的にでもアルタン・ウルクを朝鮮半島に押し込んで、港湾都市である『釜山』を拠点化する事が出来れば、朝鮮半島での今後の戦いの足掛かりになるはずよ」
『釜山』に拠点が出来れば、今後の行動範囲が広がるだろう。
「それに《戴冠の戦》の前に、朝鮮半島からアルタン・ウルクを一掃する事が出来れば、最終人類史の防衛にとって大きな意味もあるはずよ」
朝鮮半島を奪還できればアルタン・ウルクの脅威を少しでも減らせることになるはずだ。
「アルタン・ウルク対策に長城計画も行われてるけど、範囲が広くてなかなか難しいみたいね。このまま《戴冠の戦》が始まれば、最終人類史の領域の多くがアルタン・ウルクに制圧されてしまうわ。そうさせない為にも、釜山を押さえてアルタン・ウルク攻略を進めるのよ!」
最終人類史を守る為の重要な戦いとなると、リリカは激励して戦場に向かうディアボロス達を送り出した。
●アルタン・ウルクの軍勢
海を黒く染めるように、トループス級『アルタン・ウルク蟲将形態』の大軍が海上に立っていた。全身から生える無数の目が不気味に周囲を見つめる。
「……………………」
そこには個々の意志などない群体のように、同じような動きでじっと周囲を警戒している。
「………………………」
その背後には数は少ないがトループス級『アルタン・ウルク冥海機形態』が海面に浮かび、集団で行動して哨戒しているようだった。
まるで虫のようにアルタン・ウルクは群れとして行動し、敵対する存在を許さぬように海域を守っていた……。
リプレイ
ソラス・マルファス
兄貴(g00862)をディフェンス
この辺りは蟲将形態が前線に出ているようだな。作戦を色々試してるのかねぇ。
水面走行を使って水上で戦うぜ。囲まれないよう気をつけつつ、手近な相手から斬り伏せていこう。攻撃の主体は兄貴に任せて、俺は前衛として敵を引き付けつつ兄貴に近づけさせないことを優先するぜ。大剣を小さく取り回し、隙を晒さないよう意識しながら戦う。
触手の手は慌てず腕の本体付近を切りつけて、拘束から逃れよう。逃れることが無理そうなら、大剣を突きのように構えて引き寄せたら突き刺さるようにしてやる。いざとなれば、兄貴が敵を凍らせてくれるだろう。多少の怪我は問題ないが、兄貴が無茶する前に仕留めきりたいところだな。
ラウム・マルファス
ソラ(g00968)をディフェンス
代り映えしない風景で代り映えしない相手と延々戦う、ってのは、中々キツイネ。強敵だから色々な戦法を試しにくいってのも厄介ダ。でも、攻略の足掛かりのために頑張るヨ。
蟲将形態のトリッキーな動きに冥界機形態の砲撃が加わると厄介そうダ。先に冥界機を倒してしまおウ。数も多少、少ないようだしネ。
太極扇を開いて魔力を通し、黒い鳳凰を飛ばすヨ。ソラを狙う敵やソラが撃ち漏らした敵を優先して、確実に数を減らしていこウ。
光線は直撃するものに絞って、氷龍の盾で可能な限り軽減するヨ。ある程度の怪我は覚悟の上サ。疲れも怯みも痛みもないアルタン相手なら、守るより攻めた方が結果的に被害は少ないハズ。ソラが危なくなりそうなら退くけど、そうじゃないなら攻め続けるヨ。
●アルタン・ウルクを迎撃せよ
「この辺りは蟲将形態が前線に出ているようだな。作戦を色々試してるのかねぇ」
ソラス・マルファス(呪詛大剣・g00968)は朝鮮半島の周辺の海面に展開している『アルタン・ウルク蟲将形態』を少し離れたところから観察する。
「………シュゴォォォ………シュゴォォォォォ………」
アルタン・ウルク蟲将形態の身体に生える無数の目がディアボロスを捉え、不気味な声を上げ始める。
「……動かねぇな。防衛に専念してるのか?」
ソラスが身構えるが敵に動きはない。ぎょろぎょろと動く無数の目はこちらを捉えているはずだが、向かって来る様子はなかった。
「代り映えしない風景で代り映えしない相手と延々戦う、ってのは、中々キツイネ。強敵だから色々な戦法を試しにくいってのも厄介ダ。でも、攻略の足掛かりのために頑張るヨ」
その隣でラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)は何の感情も示さぬ群体の敵との戦いに厄介さを感じながらも、ここを突破してアルタン・ウルクの攻略を進めたいと気合を入れる。
「蟲将形態のトリッキーな動きに冥界機形態の砲撃が加わると厄介そうダ。先に冥界機を倒してしまおウ。数も多少、少ないようだしネ」
「わかった。前衛は俺に任せてくれ」
ラウムが回り込もうと別動隊として動き出す『アルタン・ウルク冥海機形態』の姿を捉えていた。ソラスは頷いて【水面走行】で蟲将形態から距離を取りながら海面を進み、囲まれないように先んじて冥海機形態を迎え撃つべく距離を詰める――。
「シュゴォォォォォ
………!」
アルタン・ウルク冥海機形態は加速して攻撃を仕掛けようとするが、出端を挫くように後衛のラウムが先手を取る。
「射程に入ったネ。こちらから仕掛けさせてもらうヨ」
パラドクス『吉兆:鳳凰の舞』を発動し、手にした〈太極扇・瑞鳥示現〉を開いて魔力を通し、一振りすると凍気で出来た黒い鳳凰が飛び出す。
「シュゴォォ……ォォ………」
優雅に飛ぶ鳳凰が敵の頭上を舞うと、冷気が降り注ぎアルタン・ウルクをあっという間に凍結させていった。
「今がチャンスだヨ」
「了解だ」
その隙にソラスがパラドクス『凪』を発動させ、海面を滑るように動いて接近し、〈呪詛の大剣〉を最小限の動作で軽く当てるようにして凍ったアルタン・ウルクを粉々に砕いた。
「シュゴォォシュゴォォォォ
………!!」
アルタン・ウルクが波を立てて自身の身体を押し出し、急接近すると無数の触手を手のように変えて襲い掛かる!
「どれだけ数が多かろうと、根本は一つだ」
慌てずソラスは大剣を手の生える本体に叩き込み、絡みつく手を斬り落とす。
「ソラなら心配はないネ。こっちは数を減らすヨ」
その様子を見てラウムは攻撃に専念しようと黒い鳳凰を操り、次々と海の表面ごとアルタン・ウルクを氷像に変えていく。
「シュゴォォォ………」
「シュゴォォ………シュゴォォォォ……!」
するとアルタン・ウルクらがラウムを狙い、触手を縒り合わせて巨大な砲門を作り、真紅の光線を連射した!
「こちらを狙ってきたネ。ある程度の怪我は覚悟の上サ」
予想していたラウムはすぐに〈氷龍の盾〉を展開して光線を軽減する。衝撃に吹き飛ばされそうになるが堪えて踏み留まった。
「疲れも怯みも痛みもないアルタン相手なら、守るより攻めた方が結果的に被害は少ないハズ」
相手はダメージを負おうとも機械的に動き続ける。それならば少しでも早く撃破した方がいいと、ラウムは黒い鳳凰を向かわせて射撃するアルタン・ウルクを凍らせていった。
「シュゴォォォォ
…………!!」
「これ以上兄貴に攻撃はさせねぇぜ!」
アルタン・ウルクがさらなる光線を放とうとするところへ、ソラスが割り込んで光線を大剣で受け止め、振り抜いて光線を弾きながら接近しアルタン・ウルクの身体に突き入れ、砲門を潰し胴体を貫く!
「シュゴォォォォォォ
………!」
するとアルタン・ウルクは刺されたまま触手を伸ばしてソラスを包み込み、自らに取り入れようとする。
「シュゴ
………………」
しかしもう少しで本体に押し込めるといったところで動きが固まり止まる。見れば触手が凍結し、全身にも伝わって不気味な氷像へと変わっていた。
「俺が囮になっていれば兄貴は安全に攻撃できる。そうすりゃ兄貴も無茶はできないってもんだ」
ソラスが不敵に笑いながら大剣を振るい、目の前のアルタン・ウルクを粉砕すると、氷上をスケートするようにするりと次の敵に接近して大剣を浴びせて斬り伏せた!
「ソラは張り切ってるネ。こっちも負けてられないヨ」
ソラスにばかり負担がいかないように、ラウムは後方から太極扇を振るって敵を攻め立て、息を合わせた連携でアルタン・ウルク冥海機形態の部隊を撃沈していった……。
「これで終わりだ!」
「シュ……シュゴォォォォ
………………」
最後のアルタン・ウルク冥海機形態が凍り付き、そこへソラスが大剣を叩き込んで粉々に砕く。不気味な姿も砕けてしまえばダイヤモンドダストのように輝いて見えた。
「冥界機のアルタンは全滅できたようだネ」
「ああ、蟲将形態と連携されたら厄介だったが、上手く引き付けて倒せたな」
ラウムとソラスは冥海機形態部隊を撃破し、残りの蟲将形態の群れに視線を向けた。その目はこちらを認識しているが、仲間が倒されようと微動だにせずに海に浮かんで警戒を続けていた。
「残りの蟲将形態も倒して道を切り開くヨ」
「数が多いが、俺たちなら突破できる。やってやるぜ!」
二人は港湾都市『釜山』への道を切り開こうと、続けて『アルタン・ウルク蟲将形態』に攻撃を仕掛ける――。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水面走行】LV1が発生!
【モブオーラ】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
ラウム・マルファス
ソラ(g00968)をディフェンス
残るは蟲将形態だネ。冥界機型との戦闘にも割り込んでこないし、接近してくる様子もナシ……防衛行動に見えるけど、実際はどうなんだろウ。守護って意味なら正しいけど……アルタン同士で役割分担してるのカナ。
カラス型ドローンに爆薬搭載。ソラに先行させて敵を爆破攻撃するヨ。倒せれば良いし、倒せなくても一瞬体勢を崩すことはできるハズ。
反撃の炎は水面走行で水上を走ってなるべく避け、避けきれない分は氷龍の盾で軽減。さっきの戦闘も含め手傷は増えてるからね、無理しないようにしよウ。敵の炎で水蒸気が上がったら、囮代わりにフライトドローンを呼び出しつつ、それまでの移動方向とは別方向に移動するヨ。敵が行動予測してるかどうかもわからないし、囮も引っ掛かるかわからないから気休めと行動観察用だけどネ。
ソラの様子も確認して、危なそうなら声をかけて撤退するヨ。
ソラス・マルファス
兄貴(g00862)をディフェンス
蟲将形態のあの槍も、アルタン・ウルクの身体で出来てんだよな。骨を変化させてるのかもしれねぇが、硬度も自在となると厄介極まりないねぇ。
引き続き水面走行で戦うぜ。効果が残留しているうちに、得意な戦い方で数を減らすとしようか。
大剣に風を纏い、正面から斬り結ぶぜ。兄貴の攻撃で手負いになっている相手がいれば、深追いにならん程度にその個体を優先しよう。こちらの狙いを読んで連携で阻んでくるようなら、無理せず他の個体を狙うぜ。
高速の連撃は大剣の腹を盾にして受け止めつつ、周囲にも気をつけよう。接近されるようなら怪力無双で押し込むか薙ぎ払うかして一度距離を取るぜ。連撃が連携されると、さすがに受け止めきれんからな。
夏候・錬晏
※アドリブ歓迎
「俺も入る、ラウム、ソラス」
救援機動力で二人と合流
2人の連携をさらに強化するように、攻撃の隙を埋めるようにバラドクスを発動する
幾度となく戦場を共にした、2人の動きは声をかけずともわかる
アルタンどもが水上にいようと、空中にいようと関係ないと、周りにある大量の水を<水使い>で存分に利用し、『アルタン・ウルク蟲将形態』を巻き込んでパラドクスを発動
捕らわれれば最後、圧倒的な水圧の曝濫が、得体のしれない生体を圧し潰し、【命中アップ】で的確にダメージを与えて絶命に至らせる
反撃の触手の連打には、左手に構えた黒龍偃月刀の<薙ぎ払い>で弾き飛ばし、戦花護紋による盾と【ガードアップ】で耐えきれば、すかさず攻勢に転じる
1体でも多くを屠り、釜山まで戦線を押し上げる働きを
2人の退路を確保するようにアルタン・ウルクを排除しつつ、己も単独で突出しすぎないように気を付けて立ち回る
撤退時には回し蹴りから放たれる踢腿飛針を赤い眼に突き刺し<時間稼ぎ>を
殿を務めて、三人で退こう
●釜山に向かって
「残るは蟲将形態だネ。冥界機型との戦闘にも割り込んでこないし、接近してくる様子もナシ……防衛行動に見えるけど、実際はどうなんだろウ。守護って意味なら正しいけど……アルタン同士で役割分担してるのカナ」
ラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)は『アルタン・ウルク蟲将形態』を観察する。そこには意思のようなものは感じられず、ただ命令に従っているだけの機械的なもののようにも思えた。
「蟲将形態のあの槍も、アルタン・ウルクの身体で出来てんだよな。骨を変化させてるのかもしれねぇが、硬度も自在となると厄介極まりないねぇ」
ソラス・マルファス(呪詛大剣・g00968)もこれから戦うことになる相手を見て、どう戦うかを考える。
「まあ、向こうから来ないなら好都合だヨ」
しっかり準備しようと、ラウムはパラドクス『薬災運ぶ自律機構』を発動し、カラス型ドローンに爆薬を搭載する。
「先行させて敵を爆破攻撃するヨ。倒せれば良いし、倒せなくても一瞬体勢を崩すことはできるハズ」
ドローンを飛ばして突っ込ませると、アルタン・ウルクの目が一斉に動いて反応する。
「シュゴォォォ………シュゴォォォ………」
規則正しく音を発し、ドローンを見上げて方天画戟を構える。
「今から反応しても遅いヨ」
そこへドローンが爆薬を投下していき大爆発を起こしてアルタン・ウルクを薙ぎ払い、大きな水柱を次々と立てた。
「……シュゴォォ……シュゴォォォ
………!」
攻撃を受けたアルタン・ウルクが体液を流し傷つきながらも何の躊躇いもなく動き出す。
「兄貴の攻撃で手負いになってる奴から仕留めていくぜ」
その前に立ち塞がったソラスがパラドクス『旋風』を発動し、〈呪詛の大剣〉に風を纏わせ正面から横一閃に振り抜く! すると宿した風が解き放たれ旋風がアルタン・ウルクを切断しながら吹き飛ばした!
「このまま道を切り開くぜ」
大剣と疾風で薙ぎ払いながらソラスは朝鮮半島目指して前進していく。だがアルタン・ウルクは次々とその行く手を阻んだ。
「……シュゴォォォォォ
……!!」
アルタン・ウルクが反撃に全身の触手を激しくくねらせながら接近して、触手を連続で叩き付ける!
「アルタン・ウルクらしい攻撃だが、蟲将形態の意味はないな」
ソラスは大剣の腹を盾にして受け止め、直撃を食らわないように耐えながら周囲に目を配る。すると他のアルタン・ウルクも距離を詰めてきていた。
「一体ならともかく、囲まれるのは拙いが……」
その視界にはこちらに来る仲間の姿も見えていた。
「俺も入る、ラウム、ソラス」
夏候・錬晏(隻腕武人・g05657)が救援機動力で援軍に現れた。
「シュゴォォォ……シュゴォォォォォ
…………!!」
アルタン・ウルクは領海に入る者は全て敵だと判別し、錬晏に全身の触手を叩き込もうとする。
「大量の水がある場所で待ち構えていたのは悪手だったな」
錬晏がパラドクス『玄水曝濫(ゲンスイバクラン)』を発動し、海水が襲い掛かりアルタン・ウルクを呑み込む。
「シュゴォォォォォォォォ………」
もがこうとも周囲は全て海。捕らわれれば最後、逃げる事など出来ず得体のしれない生体を圧し潰す!
「シュ、ゴォォ………」
潰れてミンチのようになった肉片が海に沈んでいく。
「シュゴォォォ……シュゴォォォ
…………」
「何体来ようとも同じ事だ。全て海の藻屑となるがいい」
海が荒れて波がアルタン・ウルク達を押さえつけ、玄武の足に踏まれたように圧し潰してしまう。
「……シュゴォォォォォォォォ
…………!!」
仲間が次々と沈められようともアルタン・ウルクは気にも留めずに攻撃をしていくる。その無数の触手が錬晏に向かって振り抜かれると、左手に構えた〈黒龍偃月刀〉を振るって弾き、それを抜けて来る触手は〈戦花護紋〉の魔力障壁で受け止めて衝撃に耐える。
そこへ横から大剣が振られ、突風がアルタン・ウルクを吹き飛ばした!
「来てくれたのか、助かったぜ」
「アルタンどもをこの海から排除しよう」
「ああ!」
ソラスが笑顔で錬晏を歓迎して、連携して二人が前衛となってアルタン・ウルクの攻勢を押し留める。
「錬晏が援軍に来たようだネ。ソラと二人なら安心して前を任せられるヨ」
ラウムは二人を信頼して後方からの攻撃に集中する。カラス型ドローンによる爆撃で、アルタン・ウルク達が吹き飛び肉片を撒き散らす!
「シュゴォォォォ
…………」
アルタン・ウルクはラウムの攻撃に反応し、ギロリと全身から生える赤い眼球で見つめエネルギーを溜める。
「兄貴に攻撃はさせねぇぞ!」
「ラウムを狙っているのか、止めよう」
ソラスと錬晏が阻止するべく仕掛け、錬晏が操る波が覆いかぶさって水圧を叩き込みアルタン・ウルクの体勢を崩すと、ソラスが切り込んで風を纏う大剣で両断し、その触手が絡み合うような肉体を強烈な風でバラバラに散らし、波が攫って海に沈めた。
「シュゴォォォォ……シュゴォォ
……!!」
「シュゴォォォ…………シュゴォォォ
……!!」
だがまだまだアルタン・ウルクの数は残っている。仲間がどれだけやられようとも止まらず、虫の群体のようにただただ目的を達成しようと動く。赤い眼球が輝くと一斉に熱線が放たれた!
「流石にこれはこっちにも届くネ」
ソラスと錬晏も自分の身を守る為に大剣や黒龍偃月刀を構えて防御態勢を取ったのを見て、ラウムも〈氷龍の盾〉を展開して受け止め、熱を軽減して耐える。
「さっきの戦闘も含め手傷は増えてるからね、無理しないようにしよウ」
熱によって海面からもうもうと蒸気が上がる。それに紛れさせて【フライトドローン】を呼び出して囮にし、自身は進行方向とは別の方へと移動する。
「シュゴォォォォ……シュゴォォ
…………!」
するとアルタン・ウルクは熱線を放ってドローンを撃墜していく。
「とにかく怪しいものは全て攻撃しているようだネ」
その動きを観察していたラウムは、こちらに気付かれる前にドローン爆撃を行う。
「シュゴォォ
………………!!!」
連続する爆発に吹き飛ばされ、アルタン・ウルク達はぶつかり合い海面に倒れ込む。
「アルタンどもの態勢が崩れた、もう一押しできるな」
「釜山まで戦線を押し上げたい。1体でも多く屠り数を減らしておこう」
ソラスと錬晏は頷き合い、ラウムが作った隙に飛び出し、大剣で断ち切り吹き荒れる風がさらに切り刻む。そして錬晏が反撃しようとするアルタン・ウルクを上から圧倒的な水圧で粉砕し、その異形の肉体をぐちゃぐちゃに潰した。
「そろそろ限界だネ。撤退するヨ」
後方から見ていたラウムが二人が疲労するのを見て、これ以上はこちらに被害が出ると判断し二人に呼び掛ける。
「撤退か、ならこれで最後だぜ!」
ソラスが最後に全力で大剣を振るって強烈な風をぶち込みアルタン・ウルクを切り裂き吹き飛ばして後退する。
「殿は任せてくれ」
錬晏が回し蹴りから履き物に仕込んだ暗器〈踢腿飛針〉を飛ばし赤い眼を狙って牽制して時間を稼ぎ、仲間に続いて後退していく。するとある程度距離を離したところでアルタン・ウルクの動きが止まった。
「ここまで来れば安全だな」
錬晏が油断せずに敵に注意を向けながら、攻撃の届かない場所まで距離を取ってようやく警戒を解いた。
「かなりの数を倒せたネ」
「ああ、この勢いなら釜山まで道を確保できるんじゃねぇか」
「今後のアルタン・ウルクとの戦いを考えるなら、釜山を確保したいところだ」
三人は海の先、朝鮮半島にある釜山の方へと視線を向け、必ず拠点を作って半島攻略に乗り出そうと心に決めて帰還した。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【水源】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
【能力値アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!