ハワイ攻略戦に向けて前進せよ!(作者 baron)
#空想科学コーサノストラ
#コーサノストラ、ハワイ沖の海戦
#冥海機ヤ・ウマト
#冥海機
#ハワイ
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「皆、理解していると思うが、冥海機ヤ・ウマトは滅亡した」
真珠湾の海軍司令部で、戦艦長門が居並ぶジェネラル級に声を掛けた。
その場所だけでも五本の指に足る将が居り、中にはアヴァタール級と同じ名前を持つ者も複数いる。
「だが、ディヴィジョンが滅ぼうとも、冥海機は滅んでいない」
「超大和様の取引により、ハワイ鎮守府は、我等冥海機の手に残されたのだ。このハワイ鎮守府で、ディアボロスを撃退し、我ら冥海機の有用性を示せば、ハワイ周辺海域の自治が約束されている」
ハワイ周辺を守る戦力に、動員されていたトループス級を補充した勢力がある。
それがワイズガイであり、冥海機たちは彼らと取引していたのだ。
「敵は、超大和様をも滅ぼした怨敵、ディアボロスである。ディヴィジョンを強奪したディアボロスに復讐を果たし、超大和様の最後の命令を果たすのだ!」
屈辱に耐え、それでも愛娘たちを守ろうとその命令を発した王は既に居ない。
諸将は一斉に頷き、またこの場に居ない者も同じ思いであった。
●
「ミッドウェー海戦に見事勝利し、冥海機ヤ・ウマトを奪還する事が出来た!歴史の奪還戦を行わずに、ディヴィジョンを奪還できたのは、海戦に参加した皆の活躍による。流した血が己の大地を培ったのだ。苦戦もしただろう、だが今はその功績を誇るが良い」
アウグスト・エステルブリッツ(人間の思想家・g08506)が声を掛けた。
普通は奪還戦で大地を取り戻すが、長い長い戦いで冥海機たちの海は人類の海に帰って来たのだ。
「ハワイなどコーサノストラに強奪された海域もあるが、イースター島方面からハワイ攻略に向けた作戦を展開していた事で、ハワイ以南の海域の多くも、最終人類史に奪還する事が出来たようだ。コーサノストラに強奪されたのは、ハワイ沖から北米大陸の西海岸に至る海域といった所だな。反対側の朝鮮方面に関しては確認にもう少し掛かるので、注目していて欲しい。大丈夫だとは思うが、場合によっては再提案も必要だろうからな」
まあ、幻想竜域キングアーサーで行われたような海底探査などもしていないので、海の支配領域の正確なところはよくわからないのだけれど、ハワイに関しては作戦終了後から次の突入作戦のためのタイムラグと、あまり変わらない状況らしい。土地の確定がコーノストラ所属に変わっただけくらいである。
「ともあれ、ヤ・ウマトで建造した『あらかわ』『えどがわ』の2艦艇が、コーサノストラのハワイ近海で漂流していることが分かった。奪還直前、ハワイに接近していた影響が大きいのだろう。この2艦艇を目標にパラドクストレインでの移動も行えるので、このままコーサノストラのハワイに向けて進軍を続ける事が可能だ。ハワイ沖に近づけば、敵の哨戒部隊と接触する事になるが、この敵戦力を排除して、ハワイへ向かって欲しい」
そう言ってアウグストは皆が内容を理解するのを待った。
「さて状況確認だが、ハワイにはコーサノストラのワイズガイも駐留している筈だが、哨戒部隊は全て冥海機のようで、指揮系統もしっかりしているようだ。これは、ハワイのジェネラル級を含めて、指揮系統ごと、コーサノストラに加わったと考えるのが妥当だろう」
ハワイ周辺海域は、冥海機の庭のようなものなので、敵に奇襲されないように哨戒をしっかり行って欲しいと言う。
その上で、二・三の注意が加わった。
「コーサノストラと冥海機の関係など、情報を得る為に会話を仕掛ける必要があるかもしれない。これが何処まで有効か判らないがやるかどうかは各人に任せる。また会話を行う場合、後に敵を全滅させずに敢えて逃がす事で、ディアボロスの言葉を伝えるメッセンジャーとする事も可能なので、何か考えがあるならば試しても構わない」
アウグストはこの部分をディアボロスの主観に任せた。
ハワイ奪還戦は確定しているが、クロノヴェーダがどの程度情報を持っていて、どの位まで話す気がるかは分からないからだ。
加えてディアボロス側も意義を見いだす者とそうでない者に別れているし、有効な交渉内容でも聞き方ひとつでオジャンになることもある。やるかどうかは本人たちに任せるという事だろう。
「諸君。戦場のディヴィジョンが冥海機ヤ・ウマトから空想科学コーサノストラに代わっても、ハワイを目指すという方針に変わりはない。ハワイの冥海機は、断片の王を殺され、ディアボロスにディヴィジョンを強奪された事で、ディアボロスを強く憎んでいるようだ。こういった敵は、実力以上の力を発揮するものなので、油断は禁物ではある」
そこでアウグストは改めて皆の顔を見た。
自分がやるべきことを再確認した者も居るし、頼まれたら協力するとか、一応耳に入れておこうという者も居る。
「ハワイはコーサノストラにとっても重要な拠点となるので、コーサノストラの増援も行われる。コーサノストラの空想科学によって拠点が強化されると厄介かもしれないので、出来るだけ早く、ハワイに到達するのが望ましいだろう」
現在は奪還戦を挑むに足る海域であり、これから紹介網を潜り抜けて挑む必要性がある。
逆に言えば戦闘自体は始まって居ないので、敵の増援がまだ無理せずとも到着できる状態であった。
これが指呼の距離に入ればそれも難しく成り、ワイズガイも命懸けて援軍を考える必要があるし、物資を届けるのは難しくなるだろう。更に上陸作戦そのものが始まれば、いつまでも手助けする気は起きない可能性はあった。アウグストはその事を告げ、皆が相談するのを見守ったのである。
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「くそったれが! ディアボロスの連中。我が王の命だけじゃなく、このハワイまで奪いに来るらしいぜ!」
周辺海域を哨戒する冥海機が仲間に声を掛けた。
周囲には物静かな者が多いが、同意しているのか静かに頷いている。
「いいか! 腰抜けも居るには居る。だが、オレらはそうじゃねえよな? オーケー! ならやるこたあ一つだ。敵を見つけてぶちのめす! いいな!」
「「了解!!」」
冥海機たちはそれぞれの不屈の意思を持ち、周辺を警戒するのだった。
リプレイ
ラキア・ムーン
イースター島方面からの強行軍
無駄では無かった……か
超大和は、最期まで娘と称した冥海機に生きろと願った
奴には悪いが、立ち塞がるというのなら全て倒すのみだ
『あらかわ』『えどがわ』付近に転移後、水中適応で海中に潜りつつ敵を捜索
両艦からは少し離れるように移動しておき、万が一にでも戦闘に巻き込まれないように気を付けよう
海面へ顔だけ出して、双眼鏡で周囲を捜索
敵影が無いなら再度潜り移動し、ハワイ方面へ移動しながら敵を探っていこう
慎重に静かに海中を進み、海面から此方が発見されないように注意
また海上に顔を出し捜索する際にはレンズの反射には気を付け、敵に一方的に発見され先手を取られないように注意
水面に敵の移動痕跡が残っていないかも注意して確認し、あるようなら敵の進路を予測
捜索方位の選定に役立てよう
『あらかわ』『えどがわ』が無事だったのは、非常にありがたい話だ
ゆっくりしていては、敵を利するだけだ
ワイズガイどもとの連携体制が万全になる前に、ハワイを叩く
ヤ・ウマト攻略のやり残しだ、宿題は早めに終わらせねばな
月鏡・サヨコ
当然といえば当然だけど、ハワイの冥海機は超大和の遺言を聞いていないようだ
ミッドウェー全域の通信障害を、最後ぐらいは切ってやるべきだったのだろうか?
いや……コーサノストラに置き土産の情報を渡される恐れがあった以上、無理な相談だな
【水中適応】を借りて潜水状態での哨戒に合流
【光学迷彩】を展開して海中や波間に身を隠している時の発見率を低下させる
ディヴィジョンは変わっても、始めに手を付けることは同じか
大本営だった真珠湾はオアフ島の南に向けて開かれた入り江
そこから東方面には、ハワイ州都ホノルルがある
オアフ島の南海岸に至る海路を塞ぐ蓋のように、警戒範囲が敷かれていることを想定して進もう
《試製型攻性電探》のレーダー機能と、短時間海上に出ての望遠鏡を用いた目視を組み合わせて敵の位置を探る
歴史改竄されたばかりの土地でも、動物の処理は行き届いているのだろうか?
魚や鳥が疎らに残っているなら、敵の活動頻度の判断材料に出来そうだけど……
首尾よく発見したらハンドサインで仲間に伝達
潜水して奇襲の準備を整えるとしよう
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パラドクストレインは『えどがわ』付近へ転移し、ディアボロスたちが降車。
現在の潮の流れの問題でこちらがやや近いだけで、『あらかわ』でも大差は無かっただろう。
「イースター島方面からの強行軍」
ラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)はその言葉に万感の思いを込めた。
様々な問題があった。内にも外にも己にも。だが、その問題を全て乗り越えた。
「無駄では無かった……か」
これまでは『もっと早く辿り着いて居れば?』と思い悩むこともあった。
だが、ジェネラル級が六名以上居るとされている段階でソレは無くなった。
作戦途中で中止する可能性を考えれば、イースターからの出撃をあの時点で提案し、付近まで迫る事を可能としたことで大成功だったのだ。少なくともベストかはともかく、これ以上ないベターであっただろう。
「当然といえば当然だけど、ハワイの冥海機は超大和の遺言を聞いていないようだ」
そんな彼女のそばで月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)が言葉を漏らした。
何かを言いたいわけではなく、気分を切り替えて目の前の話題を考察したのだろう。
「ミッドウェー全域の通信障害を、最後ぐらいは切ってやるべきだったのだろうか?」
サヨコは普段抑えているだけで、気遣いが出来ない訳ではない。
だからそう考えてこんな案を口にするが即座に首を振った。
己のセンチメンタルな言葉を否定するかのようだ。
「いや……コーサノストラに置き土産の情報を渡される恐れがあった以上、無理な相談だな」
仮に超大和の方から遺言を伝えたいと頼まれてもしなかった可能性も高い。
他人が他人の事をどう呼ぶか気にする必要もないし、同様に他人が他人に遺言を残そうと気にする必要は無いではないかとごちる。
「超大和は、最期まで娘と称した冥海機に生きろと願った。奴には悪いが、立ち塞がるというのなら全て倒すのみだ」
彼女の言葉を聞いてラキアは冷徹に告げた。
仮にこれからクロノヴェーダと会話して遺言を聞かせても、退くなら作戦成功のために後回しにするだけだし、立ち塞がるならば倒すだけだと言う。所詮は敵は敵なのだと割り切っていた。
「時間だ。行くぞ」
「了解した」
そして海に潜ると設置した水中適応を使って海中へその身を沈め、光の反射や海の色に紛れて同じく設置した光学迷彩を利用する事にした。
二人は海の中を潜って一度姿を隠し、時折に顔を出して周囲も確認する。
(「ディヴィジョンは変わっても、始めに手を付けることは同じか」)
サヨコは海の中を確認しながら幾度も繰り返した手順を行った。
哨戒作戦で先に相手を見つけ、距離を調整した強襲戦を選択するか、ギリギリまで隠れて奇襲の2パターンが手堅い作戦だ。畢竟、同じ手段を使う事になる。
「大本営だった真珠湾はオアフ島の南に向けて開かれた入り江。そこから東方面には、ハワイ州都ホノルルがある。オアフ島の南海岸に至る海路を塞ぐ蓋のように、警戒範囲が敷かれていることを想定して進もう」
「なら私は上を見ておこう」
サヨコの言葉にラキアは分かれて水面へ向かった。
同じ場所で探すのは効率が悪いし、気が付き難い要因があっても、初見で見抜くのは二人でも難しいからだ。
(「両艦からは離れておくか。万が一にでも戦闘に巻き込まれてはせっかく生き残ったのに目も当てられん。『あらかわ』『えどがわ』が無事だったのは、非常にありがたい話だからな」)
水面から顔を出して双眼鏡を除くラキアだが、これも繰り返した流れだ。
あまり近いとカバーできるかもしれないが、そもそも巻き込まれる可能性が飛躍的に高まる。再建造できるとはいえ、仲間たちが船の数を極力減らさぬように、『しんじゅく』ともども守り切った事は確かであった。再建造の提案も時間を掛けるしエネルギーを使うのだ。その提案枠とエネルギーがあればやれる事も増える為、むざと破壊させる気は無かった。
(「反射もあるし光学迷彩の条件もある。もう少し入念に隠れて行くとしよう」)
ラキアは双眼鏡で何も無い事を確認すると、再び海に潜ってから移動を続けた。
目視の有用な点に着目し、艦影だけではなく、移動した後の痕跡(泡)なども考慮して探していったという。
(「歴史改竄されたばかりの土地でも、動物の処理は行き届いているのだろうか? 魚や鳥が疎らに残っているなら、敵の活動頻度の判断材料に出来そうだけど……」)
同じようにサヨコは試作レーダーで水中や空中の影群を探した。
歴史が混ざり入れ替えらる事で、処理されて居ない水域の魚影が映る可能性を考えたのだ。もちろん処理している場合、特に変化なしという事もあるだろう。
(「やはりあまり変わらないか。後で私も目視を行ってみるか」)
サヨコは持参した望遠鏡を使う機会を伺いながら探し続けたのであった。
そして、暫くしてどちらともなく敵を発見した。
「やはりハワイに近づいたことが大きい。相手の方からこちらの視界に入ってくれた」
「ゆっくりしていては、敵を利するだけだ。ワイズガイどもとの連携体制が万全になる前に、ハワイを叩く。ヤ・ウマト攻略のやり残しだ、宿題は早めに終わらせねばな」
サヨコとラキアは敵の姿を確認すると、一度海に潜って攻撃の手順を話し合う事にした。海に潜ってギリギリまで待つか、それとも水面に出て強襲するか。今ならばどちらも選べるだろう。その選択肢を捨てない為にまずは姿を隠したのである。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水中適応】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
三笠・濃藍
父を殺された娘の敵討ち、か
やり辛いね…だが、進むと決めたなら果てなく行くのが礼儀であり流儀だ
ワイズガイの事、教えてくれるかい?
まぁ、当然これだけでは口を開くはずもない
――イレギュラー、ワイズガイが『あのお方』と呼ぶ『何か』の存在
断片の王『超大和』が知らなかった筈がないし…私達ディアボロスとしても、イレギュラーの詳細が分かり次第では、ハワイ制圧よりもハワイを抜けて早急に本土上陸を目指す必要性が出てくるかもしれない
アルタン・ウルクの脅威は、双方知っての通りだからね
いずれにせよ、君達はハワイの事を言わずにワイズガイの事を言えばハワイ全体は助かるかもしれない
ワイズガイ、流石に交渉上手だろう?
こちらは『金』に関する欲望全般を感情エネルギーと出来ると聞いたけど…どの程度までが『金』に勧請されるんだろうね?
情報も『金』に勘定されるなら、正しく無敵だ…なんてね
そんな風に呟き交渉しながら、最後にこう告げる
――『超大和』は、君達に出来る限り『生きよ』と願った
だが、君達が私達の邪魔をするなら――沈んでもらう
●
(「父を殺された娘の敵討ち、か」)
三笠・濃藍(藍色の静寂・g09861)は顔を曇らせた。歴史を奪われた事に対する復讐者であるディアボロスにとって、敵討ちに関しては理解を示せなくもない。
(「やり辛いね……だが、進むと決めたなら果てなく行くのが礼儀であり流儀だ」)
とはいて相手はクロノヴェーダで自分はディアボロスである。
やるべきことは決まっているし、敵対するなら倒すまでだ。
そう考えるならば、むしろ仇を狙う相手に手を抜く方が失礼だと思うのが濃藍であった。
やがて海の上を進んで接敵する。
戦っても良いのだが、まずは話しかけてみよう。
幸いにも仲間は海中に隠れている為、会場で話しかけても問題は無い。
「ワイズガイの事、教えてくれるかい?」
『なんだと? てめえ、誰に言ってやがる」
濃藍の言葉に敵は喧嘩腰に話しかけて来る。
そのまま攻撃してこないのは、一応警戒をしているのだろう。
「まぁ、当然これだけでは口を開くはずもない。じゃあ興味の起きる話の聞き方をしようか。――イレギュラー、ワイズガイが『あのお方』と呼ぶ『何か』の存在ならどうかな」
『……』
濃藍の話を聞きながら、敵は周囲を眺めている。
即座に話を打ち切る理由もなく、その上で、時間稼ぎをして増援が来る可能性があるならば、奇襲の警戒をしながら聞くだけ聞いておこうというところだろう。
「断片の王『超大和』が知らなかった筈がないし……私達ディアボロスとしても、イレギュラーの詳細が分かり次第では、ハワイ制圧よりもハワイを抜けて早急に本土上陸を目指す必要性が出てくるかもしれない。アルタン・ウルクの脅威は、双方知っての通りだからね」
『で、てめえは何が言いたいんだ?」
つっけんどんな対応だが、戦う相手の言葉にしては否定形ではない。
あくまで意地悪く確認しているだけで、『ハワイよりもイレギュラーを先に優先するかもね』と言われて、その言葉を遮るほどでもないということだろう。言い方がきついのは元からの性格なのと、ディアボロスは敵であり、特に超大和の仇であるのだから理解はできよう。
「じゃあ、シンプルに。……いずれにせよ、君達はハワイの事を言わずにワイズガイの事を言えばハワイ全体は助かるかもしれない。ああ、そうだ。これが裏切りになるかどうかの問題もあるね。ただ……ワイズガイ、流石に交渉上手だろう?」
濃藍としては、メインの主題は『ワイズガイを支配するイレギュラー』に関してだ。
それをフォローするサブとして、ハワイを攻めない可能性、イレギュラーをディアボロスが叩くことは、ワイズガイにとっても利益(もちろん冥海機にとっても)足り得ると付け足した。
「こちらは『金』に関する欲望全般を感情エネルギーと出来ると聞いたけど……どの程度までが『金』に勧請されるんだろうね? 情報も『金』に勘定されるなら、正しく無敵だ……なんてね」
考え方次第とは言えるが、決してワイズガイを裏切っても居ない(もちろん冥海機の為でもある)。そんな理屈で話が通り易い様に声を掛けたのだ。
『言いたいことはそれだけか?』
「――『超大和』は、君達に出来る限り『生きよ』と願ったね」
だが最後まで話には取り合わず、そのまま戦闘にもつれこもうとしたのだが……。超大和の遺言を伝えると、少しばかり反応が変わる。
「ワイズガイについては、『コーサノストラのクロノヴェーダだ、口惜しいが、今は、我らの上位者』になる』
ほんの僅かに反応を変えて最低限の事をしえてくれた。
どうやら所属ディヴィジョンは移動移動した様が、ワイズガイに合流することなく今に至るのだろう。それが連絡がないだけなのか、あるいは元の指揮系統で居ることが許されている独立であるのか? そういったことに断定は出来て居ない。
『後はそうだな……相手を見て話を持ちかけるんだな!』
「君達が私達の邪魔をするなら――沈んでもらう」
最終的に挑発交じりの声が帰って来て、濃藍は溜息を吐いたのである。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【水中適応】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
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ディアボロスとクロノヴェーダの睨み合いは続く。
敵は半包囲の体勢を築いて戦闘態勢を整えつつあるが、こちらを警戒しているのかまだ戦端は開かない。
もう一度くらいは聞けなくもないし、このまま戦いに雪崩れ込むのも良いだろう。
ラキア・ムーン
ミッドウェーに投入された戦力は全体のおよそ半分
それを念頭に入れれば、ある程度敵の……特にジェネラル級の残数は予測は出来るだろう
ならばもう、聞くこともあるまい
敵を殲滅し、この海域を突破させて貰う
水面走行に切り替えてサイキックラブとの戦闘に入る
《RE》Incarnationを構え、距離を詰めていき接近戦を仕掛ける
【Call:Flame_Edge】起動
槍から炎の刃を伸ばして、間合いを拡張
間合いに入ったサイキックラブに対して槍を振り『薙ぎ払い』
炎の刃を大降りに振り回し、敵との間合いを取りつつ
可動盾を炎で乗り越えながら、本体を焼き切りダメージを与えていこう
Emu【E.S】展開
魔術障壁を展開して、敵の主砲に対応
砲撃に合わせて障壁を調整、弾頭の進行方向をズラしつつ此方もタイミングを合わせステップで跳躍
直撃コースから離れて、ダメージをコントロールしていこう
ハワイの自治権を与えられれば、コーサノストラ本国攻略の手が鈍る
使えるべき王を失った貴様等には、此処で退場して貰う!
アドリブ連携等歓迎
月鏡・サヨコ
話は聞かせて貰ったぞ
あなた達は未だワイズガイとは接触がないまま、これまでと同様にハワイ近海を防衛しているようだな
そうなると……恐らくだが、真珠湾にいるジェネラル級達はまだ……
浮上して【水面走行】状態に
先程まで会話していた流れを継ぎ、顎に手を当てて何を聞こうか考える素振りを見せよう
だが実際に話す気はない
ただ、私達が何を聞いてくるか、どんな情報を引き出せるかを考えさせて気を散らすのが目的だ
思案顔のまま背負った《巡洋戦艦海戦装『黒姫』》を動かし、『零式弾・広域砲撃』を仕掛ける
形成されつつある半包囲の陣形に多数の敵を巻き込む砲弾を撃ち込んで切り崩し、そこから隊列の裏に回り込んで有利に戦いを進められるように
反撃の主砲は《海戦装用増設防盾》で防ごう
第二射以降は可動盾の動きをよく観察し、隙間を狙って砲弾を放ったり、弾を直接当てず頭上や横で炸裂させて爆風を当てるように工夫する
「不可逆的統合」で再び決戦時空が生じるなら、境界のない海から現れる冥海機は大きな脅威
……懸念が現実のものとなる前に沈めさせてもらう
●
「ミッドウェーに投入された戦力は全体のおよそ半分」
ラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)は現在の状況を整理した。
かの海域で倒したジェネラルは八体、つまり前後したとして七~九体ということになる。
「それを念頭に入れれば、ある程度敵の……特にジェネラル級の残数は予測は出来るだろう。ならばもう、聞くこともあるまい」
重要なのは保有するエネルギー総量に最大量があるという事だ。
仮に九体いるならトループス級を増やすための試みが出来ないし、逆に雑魚が多くなっているのならば、ジェネラル級は七体くらい。やはり平均して八体だと思っておく方が無難だろう。もはやその程度の差異しか感じられない。
「話は聞かせて貰ったぞ」
『ちっ。まだ居やがったか』
その頃、海から姿を現した者がいる。
現時点で質問する必要もなく、思いついてから出良いとは思う。だが、月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)はここで姿を現して質問するかのような姿勢を見せた。
「あなた達は未だワイズガイとは接触がないまま、これまでと同様にハワイ近海を防衛しているようだな」
戦意を持っていないと思わせるために、あえて奇襲できる条件を手放したかに見える。だが、実際はそうではない。何しろ敵は質問の間に周囲を警戒していた、つまり、海の中から馬鹿正直に奇襲しても意味がないと踏んだのだ。
「そうなると……恐らくだが、真珠湾にいるジェネラル級達はまだ……」
『は? 超大和様の遺言なら既に聞いてっぞ。何か聞きてえことあんのか?』
会話を続けるつもりであるかのように装い、サヨコは顎に手を当てて考え込むフリをした。もちろん、実際に話す気はない。ただディアボロスたちが話をすることで、向こうに情報収集のための会話をするモードで居させることが重要だ。実際、もしこのまま帰還すれば、『イレギュラーの事にハワイより関心を持っている』事を知るだろうし、同じように『超大和の遺言で興味を引きつける』ことが出来なくなるだろう。
「そうか。では戦うとしよう。私は逃げ隠れもしない。ここで決着をつけよう」
話している間、秘かに動かしていた海戦装を使用する。
元から戦うつもりだったし、何だったら向こうは話を打ち切って攻撃するつもりだったのだ。向こうは良くて、こちらは悪いという道理はあるまい。
「悪いが……纏めて、焼き払う」
そして言葉では正々堂々と、しかし態勢としてはとっくの昔に動き出している。サヨコは榴弾を上空に放ち、本来であれば中途半端な状態ではなったのだ。
『け! 海戦の狼煙かよ。挨拶くれてんじゃねえぞ!』
「もちろんだ。挨拶の心算など無い! ここで死んでもらう」
それは曲射砲攻撃である。
もちろん命中精度には問題が出るので、そこは榴弾で周囲にばらまくことを目的とした。また、向こうは半包囲を行っていたので、面白いように範囲に入ってくれるだろう。
「超大和は雄々しく勝てるかどうかも怪しい猛者だった。がっかりさせてくれるな!」
サヨコは撃ちまくりながら思い出す。
圧倒的な能力で、正面から挑めば苦戦前提。
技能に勝る者で互する可能性がある程度、何か一つでも欠けていれば敗北するのが当たり前の戦い。むしろ陽動の為に隙が生じた時の方がやり易かったくらいだ。
『ならば見よ! 我らの意地! 我らの結束を!』
敵駆逐艦級は高速で突っ込み、蟹の様な海戦装を動かして、その後ろから砲撃を繰り返した。榴弾が降り注ぐ海域でがっぷり四つで組みながら、坊盾を展開するサヨコに突撃を掛けている。
「この海域を突破させて貰う」
そこへラキアが突入を開始した。
サヨコが会話するフリをしていたのはこのためでもある。
一度海面に出て走り込んだ彼女は、敵の注意が海から出て来たサヨコに向いている間に、強襲戦を掛ける準備をしていたのである!
「焔の刃よ、我が敵を焼き尽くせ」
ラキアは槍から火を吹き出し、炎の槍を構成した。
そして半包囲を築く敵を、炎の刃で薙ぎ払う!
『まだだ。まだ終わらん!』
「だろうな。だが、全員がそうではあるまい」
敵は攻撃態勢を維持したまま、海戦装を立てにしつつ射撃を続けた。だが、ラキアの前に榴弾を喰らっていた個体はそうでもない。崩れ落ちながら反撃するのが精々だ。生き残る個体も居れば、そのまま絶命した敵も居たというだけである。
「直撃しなければどうという事は無い。このまま殲滅するぞ」
「了解した」
ラキアは魔力障壁を展開し、砲撃の方向性をずらして防御、自ら大きくステップしてダメージを減らした。そしてサヨコもまた防縦の影に隠れて砲撃し、そこへ炎の槍が敵を仕留めていく。
「このまま『不可逆的統合』で再び決戦時空が生じるなら、境界のない海から現れる冥海機は大きな脅威。……懸念が現実のものとなる前に沈めさせてもらう」
サヨコは傷つきながらも攻撃を続け、心の中では傷つきながらも戦う冥海機たちへの同情心を押し留める。立場が逆であったかもしれないと思いつつ、だからこそその復讐心のままに逃がす訳にはいかないと攻撃を続けたのだ。
「ハワイの自治権を与えられれば、コーサノストラ本国攻略の手が鈍る。使えるべき王を失った貴様等には、此処で退場して貰う!」
そしてラキアはワイズガイが冥海機に自治権を与えた理由に思い立った。
自治領を手放すまいと彼女たちを奮起させ、これまで領土ではなかったハワイ一つで済むならと、ディアボロス侵攻に対する盾にしたのだろう。その事を理解するからこそ、ここで早急に殲滅し、ハワイを落そうと次々にトドメを刺していったのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水面走行】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
三笠・濃藍
最早、言葉は不要……その復讐心、私達に刻み付けて見ろ
瞬間、周囲の影が剣へと再整形
一斉に包囲網を敷く様に射出して攻撃開始
相手の爆撃系パラドクスに対してはガードアップと海戦装で防御
反撃として能力値アップ、命中アップ、ダメージアップでパラドクスの威力を高めてから水面走行と水中適応で水上戦と水中戦を交互に切り替えながらパラドクスの応酬を
泥濘の地で相手の行動を鈍くしてから仕掛けるのも忘れずにね
しかし、超大和は大したものだ
明確に"種族の存続への対策"を打ってジェネラル級を生存させた断片の王は超大和が初だ
だが、しかし……最後に勝つのは、私達ディアボロスだ
そう言って挑発し、相手を激昂させて冷静さを奪わせながらパラドクスの攻撃を
どちらが正しいとかは言わない
私達は私達の正しさの為に生き続け、復讐し続ける
そう言って影の剣の包囲網でめった刺しにして切り刻んでいく
月鏡・サヨコ
ヤ・ウマトの殆どの領土を失ったあなた達にとって、ハワイは最後の安住の地なのだろう
……だけど、本当であればそこにいるはずの住人は、冥海機でもワイズガイでもない
クロノヴェーダが歴史と大地を不当に占拠する限り、其処が何時の何処であろうと駆逐するのみ
【水面走行】状態で戦いを挑む
今回のアヴァタール級は、艦載機と銃を用いて標的を遠距離から制圧する能力に長ける一方で、接近戦兵装は乏しいようだ
艦載機を《巡洋戦艦海戦装『黒姫』》の機銃や対空砲で撃墜しながら距離を詰め、《対艦軍刀『銀鉤』》を抜き放つ
――『月鏡流抜刀術・連波』
電磁加速された居合一閃、それから間髪入れずに返す刀で二度目の斬撃
目にも止まらぬ速さの連撃で飛行甲板によるガードよりも早く斬りつけ、確実にダメージを与えよう
反撃は左右からの弾を《海戦装用増設防盾》で受けつつ、正面から来る攻撃は刀で切り払う
一度好機を見つけて近接攻撃を仕掛けたなら、以降はなるべく白兵戦のレンジに張り付くようにして戦う
ヤ・ウマトの未来は既に潰えた
……あなたも静かに眠るといい
ラキア・ムーン
生き残った者がハワイで自治権を得て存続しようとする
結果的には、断片の王である超大和の望みと合致してはいたがそれを許す訳にはいかんな
奪われた物は全て取り返す
それが出来ないようなら、結局何処へも進めん
そうとも、これは意地の張り合いだ
そしてそれなら、折れるつもりはない!
限定解除、形状変換
再誕の槍よ更なる先へ……《RE》Incarnation:Extend、顕現!
水面走行でブロック・アイランドとの距離を詰める
事前にEmu【E.S】展開
複数魔術障壁を展開し、敵の視界を邪魔し此方の詳細な位置を隠そう
魔術障壁の陰に隠れながら接近し、一撃を放つ
【Call:Breaker_Lance】起動
魔力を練り、二重螺旋の槍を展開
敵に向かって一直線に飛翔加速し、その加速で槍を押し込む!
海戦装で防がれないように、海戦装ごと本体を貫けるように位置を調整し一気に穿つ
敵航空支援や銃撃は展開しておいた魔術障壁の陰に隠れて防御
障壁で防ぎきれない物は、槍を盾替わりに構え耐える
ハワイを勝手に自分たちの物と思って貰っても困るさ
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「最後の一体!」
『みんなやりやがったな!』
三笠・濃藍(藍色の静寂・g09861)たちディアボロスはクロノヴェーダの哨戒部隊と戦い、残るはアヴバタール級を残すのみであった。
「生き残った者がハワイで自治権を得て存続しようとする。結果的には、断片の王である超大和の望みと合致してはいたがそれを許す訳にはいかんな」
ラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)は槍を構えて静かに距離を詰め始めた。突撃しても良いし、回り込んで包囲網を築いても良い位置取りだ。容赦なく追い詰めていくためのカウントダウンを始めていると言っても良い。
「ヤ・ウマトの殆どの領土を失ったあなた達にとって、ハワイは最後の安住の地なのだろう」
一方で月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)は僅かに同情心を滲ませた。親とも言える断片の王を討ち取り、さらに故郷であるヤ・ウマトを滅ぼしている。彼女としても冥海機に感じ入る所はあるのだろう。
「……だけど、本当であればそこにいるはずの住人は、冥海機でもワイズガイでもない。クロノヴェーダが歴史と大地を不当に占拠する限り、其処が何時の何処であろうと駆逐するのみ」
その思いを振り切る様にサヨコは本来の歴史を語った。
歴史を奪った後で生まれた者たちにその自覚は無く、略奪者が自分であることも知っている。それでもなお、本来の歴史を取り戻すのだと心に決めていた。例えその後にするべきことを思いつけなかったとしても、これが自分のやる事だと心に蓋をして戦いに挑む。
「奪われた物は全て取り返す。それが出来ないようなら、結局何処へも進めん。そうとも、これは意地の張り合いだ。そしてそれなら、折れるつもりはない!」
そんな仲間の心を叱咤するようにラキアは吼えた。
そうと心に決めたことを突き通す。その気概無くして何が出来ようかと、自分が既に振り切ったことを託すことにした。それでもなお仲間に強要しないのは、仲間だからこそ強要するのではないと知っているからだろう。
『だからどうした! アタシらにとってテメエらは倒す敵なんだよ!』
実際に敵もまた殺意を高めて突っかかって来る。
この状況で逃げられないのも判っているだろうし、降伏して逃がしてもらう事を口にするような性格でもなさそうだ。
「最早、言葉は不要……その復讐心、私達に刻み付けて見ろ」
こうなったらすることは一つだけだと濃藍は戦意を高めた。
宣戦布告はしているも同然。ゆえに後は戦うだけだと手を伸ばしたのである!
「環境抽出兵装、投影完了。其れは万象の陰から影を引き出し、剣を形どる射影を生み出す兵器。その抽出を以て敵を滅せよ」
濃藍が詠唱を始めると、彼女が伸ばした手に影から剣が現れた。
それだけではなく、周囲の影からも無数の剣が現れて包囲網を築く!
『はっ! こんなんでアタシがやられると思うなよ! オラオラ!』
「……しかし、超大和は大したものだ。明確に"種族の存続への対策"を打ってジェネラル級を生存させた断片の王は超大和が初だ」
濃藍の剣を敵はライフルで受け止めつつ、海戦装から航空機型エネルギーを射出する。爆撃コースに入った所で濃藍は声を掛けた。
『てめえらが言うかよ!』
「勝てたからな。だが、しかし……最後に勝つのは、私達ディアボロスだ」
挑発することで敵の怒りが強く成った所で、濃藍は剣を砕いて気を反らした。そして新しい剣を手にしつつ、無数にある影の剣で航空機型エネルギーを撃ち落とし、あるいは敵へと撃ち込むことで動きを縫い留めたのである。
「どちらが正しいとかは言わない。私達は私達の正しさの為に生き続け、復讐し続ける」
そう締めくくりながら落下して来る爆撃をガードし、濃藍は敵を切り刻み仲間の攻撃へと続く時間を稼いだのである。泥濘の地も準備するが、もしかしたら必要ないかもしれない。
「限定解除、形状変換。再誕の槍よ更なる先へ……《RE》Incarnation:Extend、顕現!」
そこへラキアが高速で突っ込んで来る。
軽いジャンプで体重を乗せ、水飛沫を散らしながら突撃を掛けた。
槍からは炎と風が二重螺旋を描いて吹き出し、巨大な槍を構成する。魔術障壁で身を守りながら全ての力を攻撃にそそ🅂ぐその姿は、ラキアの動きともあって、まるで騎兵のランスチャージであるかのようだ。
『クソが! 見えねえ!? だったら全部撃っちまえば済む話だ!』
「正解だ。正解だからこそ、こちらを貫けない。こちらは遠慮しないがな!」
仲間の攻撃に隠れ魔術障壁に隠れたラキアの動きは見切り難い。そこへ航空機のみならずライフル乱射して迎え撃つ敵に対し、ラキアは火と風の槍を押し込んでいった。相手の反撃は魔術障壁に任せ、あえていうならば押し込んでいる槍を盾にしているかのようだ。
(「やはり今回のアヴァタール級は、艦載機と銃を用いて標的を遠距離から制圧する能力に長ける一方で、接近戦兵装は乏しいようだ。ここは至近距離での戦いあるのみ!」)
同じようにサヨコも距離を詰めて戦いを行うことにした。
敵が放っている航空機型エネルギーを機銃や対空砲を打ちながら接近。
鞘で軍刀にエネルギーをチャージしつつ、そのエネルギーそのものを反発させる電磁誘導で超高速の抜刀を掛けたのである!
「――『月鏡流抜刀術・連波』。ひとつ!」
居合で逆袈裟に切り上げるような斬撃を放ち、間髪入れずに二度目の斬撃! 袈裟斬りで返す刀でトドメの一撃を放ったのである!
『しまった浮ぃ……ファーッッック!』
「ふたつ!」
その攻撃で敵は守ろうとした飛行看板状の盾ごと態勢をこじ開けられ、そのまま無防備な胴体へと刃をめり込ませた。反撃として航空機型ネルギーが爆雷を放つのだが、展開された防盾で防がれて重傷にもならなかった。
「ヤ・ウマトの未来は既に潰えた。……あなたも静かに眠るといい」
サヨコは悔しそうに沈んでいく敵にそう声を掛ける。
行き掛かり上こうなったが、逆だったかもしれないと思うからだ。
ディアボロスが敗北した未来、あるいは冥海機としてあったかもしれないと思えばこそ罵倒する気は成らなかった。
「これで一歩進めたね。問題は八人近くいるジェネラル級をどうするかだけど」
「なんとするさ。ハワイを勝手に自分たちの物と思って貰っても困る」
濃藍が溜息ついてお疲れさまと声を掛けると、ラキアは未来を見据えてそう呟くのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【影忍び】LV1が発生!
【罪縛りの鎖】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV2になった!