ボーヌ拠点強襲作戦

 ディアボロスが制圧したディジョン拠点周囲を調査した事で、ディジョンへの増援に向かっていた部隊が、ディジョン南部の都市『ボーヌ』に集結している事が判明しました。
 『ボーヌ』に集結しているといっても、全体を指揮する存在がいないようで、統制は取れていません。
 この『ボーヌ』の戦力を指揮するジェネラル級キマイラウィッチが現れれば、ディジョン拠点に対して大きな脅威となるため、その前に、ボーヌ拠点に赴き、集結した敵戦力の殲滅を行ってください。
 ボーヌの戦力を殲滅する事で、ディジョン南部のキマイラウィッチの戦力を大きく減らし、キマイラウィッチの重要拠点である『リヨン』の攻略に繋げる事も出来るかもしれません。

ボーヌの魔女騎兵(作者 大丁
1


#火刑戦旗ラ・ピュセル  #ボーヌ拠点強襲作戦  #多方面同時攻略作戦  #ボーヌ  #ディジョン 


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 新宿駅グランドターミナルに、『火刑戦旗ラ・ピュセル』行きの列車が出現する。
「攻略旅団の調査により、ディジョン制圧に失敗したキマイラウィッチの増援部隊が、ディジョン南部の都市『ボーヌ』に集結している事が判明いたしました」
 車内で時先案内を行う、ファビエヌ・ラボー(サキュバスの人形遣い・g03369)。
「今回の依頼は、ボーヌ拠点強襲作戦です。集結したキマイラウィッチの数は多いものの、総指揮を執るジェネラル級などがおりません。一気に殲滅してくださいませ」
 人形遣いはぬいぐるみたちを操って、周辺の地図を掲出した。
「ボーヌにいる敵の多くは、リヨン北方地域から来た戦力のようですから、強襲作戦で殲滅させてしまえば、ディジョンからリヨンまでの地域をディアボロスの影響下に置けるかもしれませんわ」

 次に掲出されたのは、3種のクロノヴェーダの資料と、現地の略図。
 敵はいずれも、人間型の上半身に、四脚の獣が下半身としてついている。
「『キュナネの騎兵隊』は漂着した女性亜人の部隊です。指揮から外れてしまって、ボーヌにたどり着けないでいます。まずは、この烏合のトループス級を撃破してください」
 ボーヌの略図が示され、突入経路も提供された。
「大群のトループス級『怨讐騎士』がおりますから、突入後はすぐに撃破を。ディアボロスによる襲撃が行われれば、その対応の為、数の少ないアヴァタール級の指揮官が前線に出てきます。『屠殺者』オリヴィエとの決戦を行なって、この指揮官を撃破後、撤退してくださいませ」

 案内人はプラットホームから依頼参加者を見送る。
「それにしても、敵の数が多いですわね。この作戦は完全に成功しなくても、削った敵の数だけ、今後の戦局が有利になるので、完全成功にこだわる必要はないと言われていますが……」
 するとファビエヌは、自信ありげな表情になった。
「期日までに完全に敵を撃破し、ボーヌの敵部隊を殲滅させる事ができたならば、火刑戦旗ラ・ピュセルの戦いを大きく有利にします。わたくしも尽力いたしますから、一緒にイイコトしましょう」


→クリア済み選択肢の詳細を見る


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【士気高揚】
1
ディアボロスの強い熱意が周囲に伝播しやすくなる。ディアボロスから「効果LV×10m半径内」の一般人が、勇気のある行動を取るようになる。
【飛翔】
1
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【狐変身】
1
周囲が、ディアボロスが狐に変身できる世界に変わる。変身した狐は通常の狐の「効果LV倍」までの重量のものを運べるが、変身中はパラドクスは使用できない。
【フライトドローン】
1
最高時速「効果LV×20km」で、人間大の生物1体を乗せて飛べるドローンが多数出現する。ディアボロスは、ドローンの1つに簡単な命令を出せる。
【熱波の支配者】
2
ディアボロスが熱波を自在に操る世界になり、「効果LV×1.4km半径内」の気温を、「効果LV×14度」まで上昇可能になる。解除すると気温は元に戻る。
【スーパーGPS】
3
周囲のディアボロスが見るあらゆる「地図」に、現在位置を表示する機能が追加される。効果LVが高ければ高い程、より詳細な位置を特定できる。
【パラドクス通信】
1
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。

効果2

【能力値アップ】LV1 / 【命中アップ】LV1 / 【ダメージアップ】LV2 / 【反撃アップ】LV5(最大) / 【ロストエナジー】LV1

●マスターより

大丁
 オープニングをお読みいただきありがとうございます。
 マスターの大丁です。

 今回は、『火刑戦旗ラ・ピュセル』にて、敵と戦うシナリオとなっております。

 敵の数は多いのですが、順番に戦って撃破していくようになっています。
 最初は、烏合のトループス級『キュナネの騎兵隊』。
 次に、大群のトループス級『怨讐騎士』。
 最後は、アヴァタール級『屠殺者』オリヴィエです。アヴァタール級の撃破により、シナリオは成功で完結します。

 戦いに、冒険に。そして、ドキドキを。
 みなさまの素晴らしいプレイングをお待ちしております。
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このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


シエルシーシャ・クリスタ
アドリブ・連携は歓迎だよ
ヴェルチ(g03614)と一緒

ここで大きく削らないと、ディジョンが安心できないもんね。
敵の態勢が整う前に思いっきり暴れ倒しちゃおう。
行こうか、ヴェルチ。恩讐騎士に合流されない内に、手早く片付けないとね。

気付かれずに近づけるギリギリまで行ったら、後は迅速な突撃あるのみ。
『蹂躙者』の勢いで一気に肉薄して、出来れば初手で一、二体潰せるといいんだけど。
敵の反撃は叩きつけてくる盾を蹴り返したり、受け止めつつ身を捻って投げ飛ばしたりできれば。『蹂躙者』なら手は多いしね。
いくらか余裕があるなら、ヴェルチが狙いやすいようにうまいこと一箇所に固まってくれるように誘導したいな。
私が追い込む形でも、私が追い込まれる形でも構わないけど、相手はまとまりのない烏合の衆状態だし、やってやれない事はないはず。
……まあ、そうやってる間に片付けた方が早いって可能性もあるから状況次第ではあるんだけど。

片付け終えたら恩讐騎士の方も襲わないとだね。今の戦いでバレちゃったかな?
気付いてなければいいんだけど。


ヴェルチ・アリ
シエル(g01847)と共に参加。
敵の数を削れるだけっていうなら、俺とかにはぴったりの仕事だ。シエルの言う通り、ここを潰しておくに越したことは無いからね。思いっきり、だけど手早く迅速に。片付けてしまおうか。

後ろは任せて。思いっきり暴れちゃってくれ、シエル!

【火炎使い】と【弾幕】を使い、シエルに突っ込んでもらった後を一気に薙ぎ払う様に燃やし尽くし焼き熔かす。

シエルとの連携を意識したうえで、出来ればシエルを追い込もうとする形になる相手の数が多ければ優先的に排除。後方支援としてシエルの安全確保をまず優先。烏合の衆らしい相手は復讐の感情でまず突っ込んでくるだろうから、それを確実に潰していこう。

…復讐の感情ね。今となっては俺も、まるで訳が分からない蚊帳の外です、なんて顔は出来なくなってしまったけれど。それでも。だからこそ。
悪いけど、そんな感情で。シエルに触れようとさせるわけにはいかねぇんだよ。


出来るだけ速く、とはいえ…どうだろ。他の奴にバレてないといいんだけど。


アドリブ、絡みを歓迎します。


 ディジョン再征服を一時諦めたキマイラウィッチ軍には、ボーヌで集結するよう指令がまかれた。両都市間は平坦な土地で、いくつかの道がつけられていたが、どれも耕作地や木立の隙を縫うかのようである。
 とある、トループス級亜人『キュナネの騎兵隊』は、ディアボロスの遅滞戦術を受けて孤立したままだった。
 集結命令は届いたものの、いずれの道にも到達できず、もっと細い道をさまよう。それが、シエルシーシャ・クリスタ(水妖の巫・g01847)とヴェルチ・アリ(GE-07・SOL01847・g03614)が発見した時の状況である。
「行こうか、ヴェルチ。恩讐騎士と合流されない内に、思いっきり暴れ倒しちゃおう。ディジョンが安心できないもんね」
「シエルの言う通り、潰しておくに越したことは無いからね。敵の数を削れるだけ削るっていうなら、俺とかにはぴったりの仕事だ」
 ふたりは木立に分け入り、ウロウロする敵と並行して移動する。
 道と木立が近づいて、攻めるに適した場所に差し掛かると、一気に襲い掛かった。
「後ろは任せて。シエル!」
「ありがとう。手早く片付けないとね。……『限定開封:狂瀾怒濤の蹂躙者(リアライズ・ナックラヴィー)』!」
 シエルシーシャの身体に半物質化した呪詛が縒り合わさり、奇怪で歪な四腕の、巨大な人馬をかたどらせた。
 疾駆する呪体が、キュナネの騎兵隊に肉薄する。
 この、ナックラヴィーに比べれば、女性型人馬など、華奢な獲物にすぎない。初手で数体がつかまり撃破された。
 奇襲に驚きつつも、人体部分が盾を構えて応戦しようとする。
 彼女らは、魔女化した亜人だ。蹂躙戦記では女性型であるがゆえに軽んじられてきたため、漂着先では率先してキマイラウィッチ軍に加わっている。
 しかし現状は、本隊からはぐれた烏合の衆にすぎず、シエルシーシャに盾を蹴り返され、腕の多さに投げ飛ばされていた。
 復讐の感情に任せて突出する女性亜人には、ヴェルチが煙幕弾を撃ち込んで前後不覚にしている。
(「やっぱり、まとまりのない状態だし、やってやれない事はないはず」)
 暴れながらもシエルシーシャは、背後を守ってくれている彼が狙いやすいように、敵騎兵隊がうまいこと一箇所に固まるよう、誘導してみた。
 連携の意図は、ヴェルチにも伝わる。
「『ノヴェンブレの雷火(ノヴェンブレノライカ)』、持ってけ、フルバーストッ!!」
 追い込まれた敵に、銃火器がオーバーヒートするほどの銃弾を叩き込む。
 誘導したぶん、敵とシエルシーシャの位置は近い。突撃のための余白は残っていなかった。
 せめて一撃をと、キュナネの騎兵隊は盾を振りかざした。
(「……復讐の感情ね。今となっては俺も、まるで訳が分からない蚊帳の外です、なんて顔は出来なくなってしまったけれど。それでも。だからこそ」)
 ヴェルチは、火器から発生した熱を取り込み、炎として燃え盛らせる。
「シエルに触れようとさせるわけにはいかねぇんだよ!」
 炎の咆哮が、残った敵を燃やし尽くし、焼き熔かした。
 戦場に、動く亜人はもういない。
「今の戦いでバレちゃったかな?」
 シエルシーシャは、平原を見渡した。かなり、派手にやったから。
 ほかのトループス級に捕捉されていたら厄介だ。
「どうだろ。出来るだけ速く決着をつけなければいけなかったし。ともかく、ボーヌへ向かおう」
 ディアボロス側には、時先案内人から正しい道順が知らされている。
 城壁が見える距離に入ったところで、大群の『怨讐騎士』に追いついた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【スーパーGPS】LV1が発生!
【フライトドローン】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV2が発生!

宝心・アルフ (トレインチケット)



朝日奈・ココ (トレインチケット)



 トループス級はなんだか騒がしい。
 指揮系統の乱れは言われていたとおりだが、この人馬型キマイラウィッチは、もともと数を頼りに暴走する集団なのだ。
 ボーヌへの集結は、軍全体でみれば一時撤退のはず。
 ディアボロスたちが追跡している大群の『怨讐騎士』にその雰囲気はなく、目的地が変更になっただけ。いわば、後ろに向かって突撃していた。
 敵に気付かれないのはいいけれど、仕掛けるタイミングが難しい。
 すると、城壁と大群トループスとのあいだに、事態を察知した味方が救援機動力で立ち塞がってくれる。
「挑発による仲間の援護か……。あははっ、僕の得意なヤツだよねぇ」
 宝心・アルフ(堕天・g10018)は、頬を赤らめ、口元を手で覆いながら目を細める。朝日奈・ココ(サンライトブレイド・g03292)は、凛とした態度で妖刀『朝日奈』を構えた。
「皆で力を合わせれば、誰にも負けないわ!」
 迫ってくる『怨讐騎士』たちも、大剣を抜く。
「オンナとガキだァ! 俺たちの前へ出てくるなんてよぉ。ディアボロスに違いねぇ!」
「なんだと、ディアボロスぅ? ぶっ殺してやる!」
「やっちまえ!」
 酷い言葉使いだが、このガラの悪さと復讐心が、大剣に宿って炎の武器と化す。
 アルフは華奢な身体を投げ出した。
「こっちもねぇ。弱さが一番の武器なんだ。……ああん、騎士サマがなんて誉と縁遠いコトなのぉ♪」
「ほま……? ぐ、ぐわぁ!」
 先頭の魔女騎兵が、転倒する。後続も引っかかって転ぶ。集団全体が立ち往生になる。
「あれれ? こんなか弱い子供に負けちゃうんだ。ざぁこ♪」
「や、やめろ、ガキ……その声を聞かせんな……」
 挑発の言葉が、精神攻撃になっている。
 怨讐騎士の炎の剣、『リベンジブレード』もいわば精神力を具現化したものだが、もっと厄介な武器があった。
「刀の力を解放するわ!」
 停滞した大群にむかって、ココが妖刀を振る。
「『呪光花(ジュコウカ)』!」
 切っ先が、花の形を描くと、美しくも禍々しい光が発せられた。
「お、オンナ、なめてんじゃねーぞ。やめろ!」
「ぶっ殺してやる。ぶっ殺してやるけど、ちょっと待って……」
「やっちまえ! いいから、みんなやっちまえって!」
 呪光を浴びた前列の転倒組は、ココの妖刀に呪われる。獣の四つ足をバタつかせ、もがく。
 ほんの足止めだが、アルフとココの働きで、トループス級を背後から襲う機会を得た。
善戦🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【士気高揚】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!

シエルシーシャ・クリスタ
アドリブ・連携は歓迎だよ
ヴェルチ(g03614)と一緒

よし、予知のとおりだね、追いついた。
この群れを仕留めれば結構削れるかな?
指揮官が出て来ちゃう前に倒せるだけ倒しちゃおう。
キマイラウィッチの指揮官だと最前線で突撃してきそうなイメージもあるけど油断しちゃダメだよね。
すごい統率力で狩りに来るかもしれないし。

今回は全部ケンタウロス型ばっかりだし、私も引き続き『蹂躙者』でいこう。
ギリギリまでバレないように近づいた後は勢いをつけて一気に群れの中に切り込む。
群の中を暴れ回って掻き乱して、連携とか取れないように。
ヴェルチの動きをサポートできるならサポート。
厳しいようなら引っ掻き回すのを重視しよう。
多すぎる敵の中で無理な事に拘ってたら命取りだしね。

こいつらが整然と攻めてくる姿は想像できないけど、少しでもバラバラにしてやろう。
反撃の闇弾はなるべく防御しつつ、出来るだけ効いてないフリ。
『蹂躙者』に隠れてる時は見られないからそっちに気を張る必要はないけど。
ひと息つくのがここになるのはちょっとまあ、変だけど。


ヴェルチ・アリ
シエル(g01847)と共に参加。

さぁてと、やっと追いついた。こっちに気付いてるにしろ、気付いていないにしろ。何かしら、警戒はされ始めてる頃合いかな?そうじゃなかったら楽だけど…。

まぁ、相手が大軍なら、やりようもある。数が多いって事は、つまりその万全な状態で待ち構えるからこそ効果を発揮するものであって、代償としてどうしても小回りというのは利かせにくい。その万全さを、相手の強みになり得る連携を、かき乱してしまえば良いわけだ。じゃあどうするか。

…逆に突っ込み、中央から周囲へ延焼させる。そこを、シエルにも一緒に薙ぎ払ってもらって更にダメージを加速させる。これが、一番手っ取り早い。

【火炎使い】と【ブレス】を使い、相手の炎を超える炎で呑み込み、広範囲を薙ぎ払う様に燃やし尽くしていく。
【忍耐力】を使い、可能であれば相手の意識も此方に引き付けた上で、そこを一気に纏めて燃やし尽くす事を狙う。

数が多いから、シエルと協力して、確実に燃やし切れる奴を入念に焼いて、減らしていこう。

アドリブや絡みを歓迎します。


「よし、追いついた」
 シエルシーシャ・クリスタ(水妖の巫・g01847)は迅速に、そして敵の注意を引くことなく、飛びかかれる距離につく。
「今回は全部ケンタウロス型ばっかりだし、私も引き続き『蹂躙者』でいこう」
「何かしら、警戒はされ始めてる頃合いかなと思ったけど、楽ができそうだ。援軍に感謝だね」
 同じく、体内機能を合わせる、ヴェルチ・アリ(GE-07・SOL01847・g03614)。
「まぁ、相手が大群なら、それはそれでやりようもある」
「この群れを仕留めれば結構削れるかな? 指揮官が出て来ちゃう前に倒せるだけ倒しちゃおう。キマイラウィッチの指揮官だと最前線で突撃してきそうなイメージもあるけど油断しちゃダメだよね。すごい統率力で狩りに来るかもしれないし」
「そうだ、シエル。数が多いって事は、つまりその万全な状態で待ち構えるからこそ効果を発揮するものであって、指揮する者がいなければ、この大群も烏合の衆とかわらないのさ。それに……おっと、もう頃合いだ。あとは実戦で」
 見れば、怨讐騎士たちは、エネルギー弾のタメを行なっている。
 城壁のある方向に放つつもりのようなので、その敵からみて背後から、ふたりは一気に切り込んだ。
「ナックラヴィー! 呪え、鎧え、踏み躙れ!」
 四腕人馬への半物質化。シエルシーシャは、とにかく群れの中を暴れまわり、かき乱した。
 エネルギー弾のタメは不発に終わり、しょぼしょぼと揮発させている。事態を把握できている怨讐騎士も少なそうだ。ディアボロスが後ろから、と叫んだ一体が『リベンジブレード』を燃やすものの、ヴェルチはそいつの手甲の上から大剣を掴み、いっしょに炎に包まれた。
「これが、一番手っ取り早い!」
 サイボーグは自らの動力炉を一時的に限界無視して稼働させ、溢れ出る蒼い炎を目というレンズを通してばら撒く。
「相手の強みになり得る連携を、中に突っ込んで分断し、そこから外に向かって延焼させる!」
 『ジュンニョの蒼炎(ジュンニョノソウエン)』だ。
 相手の炎を超える炎で呑み込み、広範囲を薙ぎ払う様に燃やし尽くしていく。
 轟く、ヴェルチの叫び。
「ヴ、ァ、ァアァァァァァアアァァ!!」
 飛翔するもののいない戦場なので、上からの景色はわからないが、赤の中央に現れた青が、次第に面積を獲得していくように見えただろうか。
 色の境界線を、ナックラヴィー体のシエルシーシャが駆けまわる。
 怨讐騎士がなにか怨み事をほざいているが、中の人には聞こえない。大群の威勢がよかったのは、暴走集団として一方向に動けていた時だけだった。
「『蹂躙者』に隠れてる時は見られないからね。ひと息つくのがここになるのはちょっとまあ、変だけど」
 奇怪な姿は、シエルシーシャをすっぽりと覆っているのだ。
 四椀による殴りと、四脚による踏みつぶし。それで弱って確実に燃やし切れる奴を入念に焼く、蒼い炎。
 ふたりは協力して、数の多い敵を減らしていった。
 最後に、半物質化呪詛を解除するさいの爆発で、大群のトループス級『怨讐騎士』はなぎ倒され、全滅する。
「こいつらが整然と攻めてくる姿は想像できなかったけどね」
 消滅したナックラヴィーから出てきたシエルシーシャは、散らばる鎧を見渡した。
「……シエル」
 ヴェルチが一声かけて、視線で示す。
 ボーヌの城門のひとつが開いた。アヴァタール級『屠殺者』オリヴィエのお出ましである。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【スーパーGPS】がLV2になった!
【熱波の支配者】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV3になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!

アーリア・ティスティリア (トレインチケット)



緋詠・琥兎 (トレインチケット)



 シエルシーシャとヴェルチは油断なく構える。
 大群を堰き止めていたアルフとココも、城門側を振り返ってボーヌの魔女騎兵を見た。
 人馬のような姿だが、四つ足動物の部分は山羊である。毛色は黒く、人体部分の上半身は板金鎧ですっかり覆われ、その表面もくすんだ黒だった。
「あれが、『屠殺者』オリヴィエか」
 合流してきた緋詠・琥兎(その身に潜むは破滅か。それとも朧げな標か・g00542)も息をのむ。
「燈杜美、下がっていろ。ティスティリア嬢のそばを離れるな」
 オラトリオに声をかけ、同行してきたアーリア・ティスティリア(微笑みを絶やさぬ少女・g03232)のもとへ向かわせた。共に、遠方からの攻撃を基本とするからだ。
 また、彼女の傍らにもスフィンクスの『サナキ』がいる。
 サーヴァントたちの揃いを確認しつつアーリアは、オリヴィエの鎧の秘密に気がつく。
「そんなまさか……。あの黒っぽいの、乾いてこびり付いた、血なの」
「なんだって?! オリヴィエ、テメェ……!」
 琥兎の感情が揺らぐのと同じくらいに、ディアボロスはみな、反応をしめした。
 キマイラウィッチの指揮官だけが、黙って戦場を見渡している。
 『怨讐騎士』の全滅、そして。
 遺骸に含まれていない、『キュナネの騎兵隊』の合流失敗も悟ったのだろう。
「たどり着けなかったか。軍事訓練は申し分ない。エネルギーの源、向けられるべき『復讐』感情の不足だ。ボーヌの虐殺でもさせてやれれば、強い軍団に仕上がったものを」
 オリヴィエの口調からは、配下の死を悼む気持ちは感じられない。むしろ、虐殺や拷問を通じて浴びた血と復讐の念、得た力を誇っている。
「みんなの幸せがアーリアの幸せなの! 笑顔になるように頑張るの!」
 望みがあるのは、魔女騎兵の鎧に鮮血はついていないこと。
 アーリアが叫んだとおり、ボーヌはまだ間に合う。
「それが誰かの助けになるなら、力を振るうだけだ。全力でヤツを潰すぞ!」
 怒りの増幅とともに、琥兎は最前線に躍り出る。
「ディアボロスども! おまえたちの死こそが、最上のエネルギーだ」
 アヴァタール級キマイラウィッチ『屠殺者』オリヴィエは、大剣を振りかざした。
 光の導き、世界の祝福。
 積み上げてきたものを分け合い、ディアボロスたちは大剣の斬撃に耐える。
 舞によって妖気を高める、アーリア。
「『奪魂尾獣穿(だっこんびじゅうせん)』!」
 狐の尾が具現化し、長く伸びてオリヴィエの鎧を貫く。
 動きを縫い止められたところを琥兎と、彼女の影から分かたれた雷電の獣が喰らいつく。
 黒山羊の下半身は、雷電の獣を蹴り飛ばして遠のけるが、琥兎の怒りが続くかぎり、何体でも発生してくる。
「どんな理由があろうと自分らがテメェを見逃す事はない!」
善戦🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【狐変身】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【命中アップ】LV1が発生!

シエルシーシャ・クリスタ
アドリブ・連携は歓迎だよ
ヴェルチ(g03614)と一緒

キマイラウィッチが最低なのは今更だけど、例に漏れずか。
逃げられたら部下がいない分独占出来るとか言って虐殺をされるかもしれない。
絶対に今、この場で倒さないと。行こう、ヴェルチ。
あいつの鎧にこれ以上血は浴びさせない。

今日はずっと四つ足同士で戦ってきた。
このまま『蹂躙者』で蹴り潰してしまうのが今は一番うまく戦えそうだね。
ガンガン動いて、似た動きで張り合って挑発して、敵の意識を出来るだけ引き付けて戦おう。
ヴェルチに意識を向ける余裕を奪えれば、ヴェルチが攻めやすいよね。
敵の蹴りはまともに受けるとかなり厳しいけど、呪体越しに、盾とかで守って、なら少しはマシになるはず。
敵の一撃を堪えつつ、伸び切った体にこっちの攻撃を思い切りぶつけてやればよく効くんじゃないかな?

この地点はこれで終わりかな。早くあの中に行きたいけど……削っても削っても次から次に湧いてくる。
まだまだ削らないとダメか。焦りは禁物ではあるんだけど。歯がゆいね。

……ん。そうだね、そうしよう。


ヴェルチ・アリ
シエル(g01847)と共に参加。

…色々な人に手伝ってもらっちゃってるなぁ。そうであるならば、僕達もやれることをやらないと。

にしても。その鎧が黒いの、全部血って事?綺麗にしときなよ。そんなに血を塗り固めて一体何になるってんだよ。
そんなに黒くしたいんなら、黒焦げにしてやろう。最も、灰の一欠片すらも残すつもりはないけど。

覚悟はいいか。この薄汚い虐殺野郎。

【火炎使い】を使い、相手を劫火をもって燃やし尽くし焼き熔かす。

シエルも暴れてくれるだろうから、相手を蹴り飛ばしてくれた次の瞬間に高熱と圧縮された炎の塊を一気に叩き込む。相手の強力な攻撃も、シエルと二人でなんとかしのいで、反撃に繋げていく。

生っちょろい動きだね、まったく。ほら、見てみろよ。聞いてみろよ。お前に塗り固められてる血が、お前の鎧の動きを邪魔している。血が手を伸ばしているように見えないか?お前を、煉獄へ連れていくための手を。

…大丈夫。このまま、燃やし熔かし、焼き尽くす。それを続けていけば、いつかは。

アドリブ、絡みを歓迎します。


 今日はずっと四つ足同士で戦ってきた。
 『蹂躙者』の外観は肉体とは違い、シエルシーシャ・クリスタ(水妖の巫・g01847)にとっても消耗品である。呪詛の圧縮が進めば、再び術者を覆いはじめる。仲間たちのパラドクスが、アヴァタール級にむかって絶えないように。
 ヴェルチ・アリ(GE-07・SOL01847・g03614)は炎を集めた。
 そこいらに散らばる配下騎兵の遺骸の上で、燃え盛っているから。
「……色々な人に手伝ってもらっちゃってるなぁ。そうであるならば、僕達もやれることをやらないとね、シエル」
 半物質に埋もれきっていないうちに話しかける。
「にしても。あの鎧が黒いの、全部血って事?」
「うん。キマイラウィッチが最低なのは今更だけど、例に漏れず。逃げられたら部下がいない分独占出来るとか言って虐殺をされるかもしれない。絶対に今、この場で倒さないと。行こう、ヴェルチ。あいつの鎧にこれ以上血は浴びさせない」
 シエルシーシャの顔が蹂躙者の奥に消えると同時に、ヴェルチの手にも高熱量の炎の刃が具現化される。
「ああ、劫火をもって燃やし尽くし焼き熔かす」
 『マッジョの炎剣(マッジョノエンケン)』による斬撃。魔女騎兵の指揮官は、それを手甲で受け止めた。
「ディアボロスよ、手数があれば押していけるなどと甘く考えないでいただきたいッ!」
 山羊の四脚が跳ねる。
 単騎であっても、『屠殺者』オリヴィエは強敵だ。予想外の位置に着地しては後ろ脚での蹴りをかまし、また別のディアボロスへと距離を詰める。
 シエルシーシャの四脚の呪体『ナックラヴィー』は、似た動きで魔女騎兵についていった。
 追ううちに跳躍のタイミングが合ってくる。
 敵の兜から声が漏れた。
「ほう、我が配下を討ったのは、おまえか? ならば、コレはどうだ!」
 次の跳躍と見せかけ、沈みこんだ後ろ脚が、ナックラヴィーへとまっすぐに蹴りだされてくる。
「くッ、ぐうう!」
 内部でも盾を構え、打撃に耐えようとしていたシエルシーシャの姿がむき出しになった。
 呪体の一部が削れる。『蹂躙者』の外観を維持できない。
 だがそれも、覚悟の上だ。
 動きを真似たのは、張り合うことで挑発し、敵の意識を出来るだけ引き付けるためだった。戦闘の最中に話しかけてこられるほどの成功を得て、いままた『黒山羊魔蹴』でオリヴィエの体は伸び切っている。
 残存する三腕で、シエルシーシャは山羊の後ろ脚を掴む。
「こっちからも蹴りたかったけどね。……今は、コレで十分!」
 不敵に笑う素顔も、露わになっている。
 それを振り返ったオリヴィエの上半身、その肩口を目掛けて『マッジョの炎剣』が突き立つ。
「鎧は綺麗にしときなよ。そんなに血を塗り固めて一体何になるってんだよ」
 ヴェルチは、柄にあたる部分を握りしめた。板金の裂け目から高熱と圧縮された炎の塊を一気に叩き込む。
「き、騎兵の行動が囮だったとは!」
「そんなに黒くしたいんなら、黒焦げにしてやろう。最も、灰の一欠片すらも残すつもりはないけど。覚悟はいいか。この薄汚い虐殺野郎」
 溶かし切るようにして、炎剣の刃が下がっていく。
 柄は、背骨の位置で止まり、胸側から飛び出た切っ先は、みぞおちに達した。
「おのれッ! 身動きが、体が自由にならん!」
「ほら、見てみろよ。聞いてみろよ。お前に塗り固められてる血が、お前の鎧の動きを邪魔している。血が手を伸ばしているように見えないか? お前を、煉獄へ連れていくための手を」
 ヴェルチに言われ、自らの鎧を見回す『屠殺者』オリヴィエは、後ろ脚をガッチリと押さえられていることを忘れていた。
 最期が近づき、冷静さを失ったのだろう。
「向けられた復讐心はッ! 魔女の力にかわるはずッ! ……ぎゃあああ!」
 アヴァタール級キマイラウィッチは、ボーヌの城門のすぐ前で焼き尽くされた。
「この地点はこれで終わりかな。早くあの中に行きたいけど……削っても削っても次から次に湧いてくる。まだまだ削らないとダメか。焦りは禁物ではあるんだけど。歯がゆいね」
 シエルシーシャが、市街のほうを見て言う。
 頷きあう、ディアボロスたち。ヴェルチは、灰を踏みつけ、散らして。
「……大丈夫。このまま、燃やし熔かし、焼き尽くす。それを続けていけば、いつかは」
「……ん。そうだね、そうしよう」
 残りの呪体も、ひとまず解除された。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【スーパーGPS】がLV3になった!
【熱波の支配者】がLV2になった!
効果2【反撃アップ】がLV5(最大)になった!

最終結果:成功

完成日2025年01月22日