海賊島強硬突入作戦~帰らずの髑髏迷宮(作者 黒塚婁
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#黄金海賊船エルドラード  #海賊島強硬突入作戦~帰らずの髑髏迷宮への突入  #海賊島 

●海賊島強硬突入作戦
 ――時は、少し前に遡る。
 『海賊島の迷宮の一つに上陸し調査する作戦』が実行可能になったと聴いたのは、そのために発車されたパラドクストレインの中。
 作戦は、前々から作戦旅団で決められていたように。
 ディアボロスが強行突入を仕掛け、迎撃してくる海賊との戦いを利用し、海賊島に近づく。そして、隙を見て海賊島の迷宮のひとつへと突入する――。
 その戦いは今まさに佳境を迎え、絶好の潜入チャンスがやってきた。

「海賊島は、アビスローバーの大西洋最重要拠点だ」
 至極当然を語る声音で、セティ・バール(リターナーの王墓守護者・g03180)はそう口火を切った。
「無尽蔵の増援、周辺の迷宮および、海賊島周辺の島は、きゃつらのテリトリー。汝らが腰を据える拠点と確保するのは難しいだろう」
 彼の言葉に――対峙するディアボロスが溜息をつく。
「多勢に無勢、その上、忌々しいことに機動力もあるからね」
「それを避けられる迷宮が……『帰らずの髑髏迷宮』?」
 もう一人が、訝しげに言う――否、明らかに物騒な名前である。
「ああ。更に、特殊な性質があるのだが――その前に、改めてダンジョンについて説明しておこう。汝らの中には、エルドラードのダンジョンに挑んだ者もいるかもしれないが……」
 曰く。
 エルドラードのダンジョンでは、逆説連鎖戦が発生せず、身体能力が常人なみに抑えられ、装備類も海賊時代以上の性能を出せない。
 更に、死亡すれば入り口まで追い出される。勝手に外に排斥されるのだ。
「だが『帰らずの髑髏迷宮』は違う」
 死亡しても、外に出られずそのまま、というのが特性らしい。
 それを聴き、嫌な無二の特徴だな、いや、それが普通なんだけど、と――大体の場合、死んでも新宿島に流れ着くディアボロス達は笑い合う。
「あのダンジョンの内部で死亡すれば、そのまま戻れないことから、アビスローバーによる探索も進んでいない。ゆえに、最深部まで突入すれば、潜伏も可能……という見込みだ」
 セティは、曖昧な言い方をした。
「同時、アビスローバーらはこのダンジョンの性質はきちんと把握している――つまり」
「此所で巧く立ち回れば、『バカめ、こんなダンジョンに逃げ込むから、死んじまいやがった』って騙せるかもしれない……ってことかな?」
 問い掛けの形の確認に、セティは首肯する。
「巧く欺ければ、あるいは――しかし、失敗すれば、警戒したアビスローバーどもに出口を封鎖され、以後、身動きがとれなくなるだろう」
 無論、ディアボロス達は帰還できるだろうが、元々は『敵の拠点内に、橋頭保を築く』ための作戦である。
 そうなれば、別の策を立てねばなるまい。
「そもそもの話、かのダンジョンの未探索地域が、拠点化が可能であるかも不明だ」
 しかし、挑む価値はあると、セティは続けた。
「そうだな。可能性があるなら、賭けてみる――それがディアボロスのやり方だ」
 応じる声は明るい。
「ああ、汝らの帰還と報告を待っている」
 しかし、くれぐれも気をつけるように――そう彼が締め括り、作戦は開始された。

 そして、現在に至る。
「強行突入したディアボロスが、巧い具合に敵を引き付けてくれているな」
 誰かが言う。
「敵の海賊団は、それぞれ一流なのは間違いないが――海賊団同士の連携は取れていないな」
 立派な船に立派な戦力。しかし、突発的な戦闘作戦。どれもこれもジェネラル級直下であろうが纏め上げる指揮官がいない以上、どうにも穴がある。
「同格の大海賊が複数いる弊害だろうな――」
 船頭多くして……ということわざを諳んじ、ふっと不敵に笑う。
「だが、これが唯一無二の隙となる」
「慎重に動き、機会を見、一気に海賊島へ……『帰らずの髑髏迷宮』に向かう」
 自然と囁く声が小さくなった。
 そして誰かが零したその一言は、妙に強く、ディアボロス達の中に残った。
「あぁ、わかっている――チャンスは、おそらく一度きりだ」

●帰らずの髑髏迷宮へ
「はァ!?」
 素っ頓狂な声をあげたのは、アヴァタール級アビスローバー、オクトキャプテンであった。
 彼がその目で見たのは、自分達の裏をかいて、こっそりと海賊島を目指すディアボロス達の姿だった。
「ディアボロスだ! あいつら、俺達の裏をとって、海賊島に向かってやがる! くそったれ、こんな隙をつくっちまうなんて、ベラミー様にどやされるぞ」
 ぎりりと奥歯を噛みしめ、オクトキャプテンは手下らへと命じる。
「海賊船反転、俺達は、あのディアボロスを追うぞ! ――ディアボロスなんぞに、海賊島に上陸されでもしたら、赤っ恥だ」
「アイアイサー!」
 ぎろりと睨めつけられる先、手下のパイレーツ・レディ達は慌てて舵をとる。
 かけ声を揃えて全力で漕ぎ――、そこは慣れた海のこと、ディアボロスの背後まであっという間に追い上げる。

 ――絶叫しているような不気味な髑髏が、大きく口を開けていた。
 海賊島の海岸に、どんと聳える大きなしゃれこうべ。海に接していることで、髑髏がざぶざぶと海水を飲んでいるかのようにも見える。
 これが帰らずの髑髏迷宮かと思いながら、ディアボロス達も全力で海を馳せる――が。
 パァン!
 行く手を阻むような銃撃に振り返れば、
「クソ野郎ども、止まりやがれ!」
 吼えるは、オクトキャプテン。配下のパイレーツ・レディ共々、戦闘用小型船で追ってきており――いよいよ射程圏内へと迫られたということだ。
 何とか凌ぎ、反撃するも、足を止め、じっくり倒している時間は無い。
 逃げに徹し、背を向けたディアボロスらへ、
「逃げんなコラ!」
 罵声とともに、掴みかかろうと蛸足を躍らせる。
「待てェ!」
 パイレーツ・レディもまた、次々にイソギンチャクのような触手を鞭のように撓らせ打ち込んで、ディアボロスを止めようと攻撃を仕掛けて来る。
 しかしあちらも焦っているらしく、狙いは甘い。ギリギリを回避しながら――ディアボロス達は髑髏の口の中へと駆け込む。
 足の裏に伝わる感触が、海面から、硬質な床に変わっても、彼らは足を止めぬ。
 ただ、周囲を窺えば、髑髏迷宮の名にふさわしく、骨を乱雑に組み合わせたような壁や床。骨で構成された迷宮は、何処か不穏な予感を漂わせているが、今は奥へと逃げるより他に無い。
 しかし。
 ディアボロスは足を止めざるを得なくなる。
 目の前に、剣を持ち武装したスケルトンが立ち塞がっていた――。

 一方、骸骨迷宮の口の前、オクトキャプテンはせせら笑う。
「やつら、よりにもよって『帰らずの髑髏迷宮』に入りやがった――バカな奴らだ、あの迷宮に入って無事に済むものか」
 こいつは他の迷宮とはモノが違うんだ、と逃げ込んだ者どもを嘲ると、手下を振り返る。
「お前達、迷宮に入ってディアボロスを追い立てて、迷宮の奥に追い込め」
「は?」
 パイレーツ・レディらは、親分の言葉に、思わずぱちぱちと目を瞬かせた。
 何言ってんだこいつ、という眼差しに、オクトキャプテンは睨みを利かせる。
「迷宮の奥に追い込んで、迷宮の骸骨どもの餌食にしてやれ」
「なるほど、そういうことでありましたか」
 それならいいか……と。
 髑髏迷宮に入りたくない、という空気が何とか和らぐ。
 手下の情けなさにオクトキャプテンは溜息をつき、更に続ける。
「ディアボロスが死んだのを確認したら、戻ってきて良し」
 奥に追い込んで死亡確認するだけなら、自分達もほどほどで帰ってこれるだろう――ならば、親分の言うことに異論は無い。
 露骨に楽観的な雰囲気を出し始めた手下に、大丈夫かコイツらと一抹の不安を過らせつつ、
「俺は、先にベラミー様に報告に向かうからな」
 しっかりやれよ、と念を押すオクトキャプテンに、手下達は「イエス、ボス!」と威勢良く声を揃えた。
「……もう餌食になっちゃってるかもしれないけど!」
 ――だったらいいなぁ、という希望的観測である。


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【怪力無双】
1
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わる。全力で力仕事をするならば「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げる事が可能になる。
【一刀両断】
2
意志が刃として具現化する世界となり、ディアボロスが24時間に「効果LV×1回」だけ、建造物の薄い壁や扉などの斬りやすい部分を、一撃で切断できるようになる。
【平穏結界】
1
ディアボロスから「効果LV×30m半径内」の空間が、外から把握されにくい空間に変化する。空間外から中の異常に気付く確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【水面走行】
3
周囲の水面が凪ぎ、ディアボロスが地上と同様に走行や戦闘を行えるようになる。ディアボロスと手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人も同行可能。
【パラドクス通信】
3
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。
【防衛ライン】
1
戦場が、ディアボロスが地面や床に幅10cm、長さ「効果LV×10m」の白い直線を出現させられる世界に変わる。敵はこの直線を突破できず、上空を飛び越える場合、最低「効果LV」分を要する。直線は戦場で最初に出現した1本のみ有効。

効果2

【能力値アップ】LV6 / 【命中アップ】LV1 / 【ダメージアップ】LV1 / 【ガードアップ】LV1 / 【先行率アップ】LV2

●マスターより

黒塚婁
どうも黒塚です。
「おおっと!」

●シナリオの流れ
時系列としては、④→①→②→③

④ですが、通常の戦闘とは異なります。
が、普段は出来ない戦闘方法が有効ですので、良い感じに立ち回ってください。
パイレーツ・レディは距離をとって、マスケット銃で追い立ててきます。
ただし主目的は、目の前に現れたスケルトン(骸骨戦士)を蹴散らして奥に向かうことなのでご注意ください。

その後、①で迷宮内を探索します。
一般人並の能力になっていますので、破壊して進むとかは不可能です。
探索方法・着眼・内部構造の予想、そういったものから判定します。

①の結果から得た地形などの情報から、②で良い感じのピンチと偽装をお願いします。

③は現地にて。

●その他諸々
迷宮のルールにご注意ください。
・一般人並みに能力低下
・逆説連鎖戦が発生しない
アビスローバーも同じなので、そこはご安心ください

シナリオの性質上、進行必要数を多く超えたプレイングの採用はできません。
ご了承の上、ご参加いただければ幸いです。

それでは、皆様の活躍を楽しみにしております。
90

このシナリオは完結しました。



発言期間は終了しました。


リプレイ


エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎

いよいよ海賊島に上陸だ
髑髏の口に突入とは、遠目にも異様だったけど、近くでみるともっとアレだな
麗しの船が繋いでくれた道だ
道を切り拓くのみ

レディ達には右手の銃で応戦
銃弾には壁の曲線等も遮蔽として利用しつつ、腕のタワーシールドの面で守る
足場は安定する靴で骨を踏んでいこう
物騒なレディ達だなぁ

前方のスケルトン達の布陣と動きを観察
俊敏な骸骨は嫌だが、間接は丸見えだし、腕より腰や脚を狙い動きを止める
並ぶ骸骨の隙間を見つけ、攻撃動作を看破しかわして応戦
数が多ければ隙をついて突破を優先

Liberの剣で骸骨たちを斬り払いつつ吹き飛ばし
攻撃はシールドで受け、そのまま盾で振り払ったり体を捻って方向を変えるもありだ
相手にできる数なら、叩き壊すようにぶった斬っていこう
動きの鈍い奴や、隙をみせた奴へ狙いを合わせ
声を掛け合い、狙いやタイミングを共有

前方を切り開く仲間が多ければ、俺はシールドを構えレディ達の銃弾から仲間を守る役に重点

あとはダッシュで振り切ろう!
凹凸はジャンプで飛び越える

一昨日来やがれってな


アンゼリカ・レンブラント
海賊時代のマスケット銃を持ち込んでおこう
衣装は2024ディアコレの海賊スタイルで挑む

さぁまずは追いかけっこだね
前方に向かって駆けながら、
時折マスケット銃を後ろに撃ち牽制。
メインは前方の骸骨戦士の突破だね

しかし洞窟に骸骨とか定番だね
夜に1人で間近で見たらなんか変な声あげちゃいそうだけど
あいにく今は心強い仲間と一緒
奮い立つ勇気はあれど怖い気持ちなんてないよっ

筋肉や障壁が働かない場所でも
能力が低下していても、こちらは剣と近接戦の心得はあり、
これまでずっと鉄火場で戦ってきたものね
相手はきっと単調。動きをよく見て盾で防ぎ致命打を避けつつ、
踏み込んで両断してみせるよ

囲まれないよう立ち位置に気を付け、
共に戦う仲間とは急所を庇い合うよう位置取れるといいかな

そして眼前の骸骨戦士がいなくなったらアビスローパーに
追いつかれる前に洞窟の奥へ奥へ
仮に追いつかれたら、相手の刀剣をしっかり捌いていこう

距離を取ってるみたいだけど、このダンジョンに怖いものでもあるのかな~?
なんて知らぬ体で声を上げつつ、奥へ進んでいこうか


ジェーン・コーネリアス
チャンスは一度きり
あぁ、ここまで運んでくれた船もないんだ。分かってる
必ずものにしてやろうじゃないか

最後尾に着いて後ろのパイレーツ・レディへの対応を行う
パラドクスや最終人類史の武器と違ってこの時代の銃は中々当たらないもんだ
それに弾込めが必要で連射もできないからおいそれと撃つこともできない
愛用のピストル「Badhbh」「Nemain」に加えて新宿島からピストルを持ち込み、撃ったら別のピストルに持ち替えることで弾込めせずとも撃てる弾数を確保
後ろを向きピストルを構えて敵を牽制、パイレーツ・レディに接近して銃を放つって選択がしづらいように
命で鉛玉を買いたいなら来るといい
ここでなら当たり所が悪ければ1発であの世いきだ

骸骨戦士までは対応ができないから、仲間を信じて声がかかったら前へ進む
その時は筒状の爆弾っぽいものに点火してパイレーツ・レディの方へ投げつけよう
あれは偽物だから爆発はしないさ
爆発したら大した威力じゃないのがバレるからね
近付いたら爆発するんじゃないかと思わせて、足止めするためのものだ


●最初の試練
 チャンスは一度きり――その言葉を繰り返し、
「あぁ、ここまで運んでくれた船もないんだ。分かってる――必ずものにしてやろうじゃないか」
 ジェーン・コーネリアス(pirate code・g10814)は不敵に笑う。
 ああ、と応じるはエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)で。
「麗しの船が繋いでくれた道だ。道を切り拓くのみ」
 鋭く左右を見やる。
 行く手を遮るは、骸骨剣士。綺麗に白骨化した何かの亡骸は、錆びた剣を無造作に構えている……剣は、海賊らの好むカトラスのようだ。
 後方には、パイレーツ・レディ達が迫る――現状、一本道をひたすら進んでいる以上、ここで骸骨剣士に足止めされていれば、自ずと追いつかれる。
 あいつらも、この迷宮の浅いところは把握してそうだしね、とジェーンが囁くとほぼ同時、背後から足音が聞こえてくる。
「あっ!」
「いたぞ!」
 ともに届いたパイレーツ・レディ達の声に、ディアボロス達はぴりっと緊張を高める。
「さぁまずは追いかけっこだね」
 アンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)が薄暗い洞窟の中でも、朗らかに――不敵に笑う。
 向けた視線の先、前に立ち塞がる骸骨剣士は、通路の真ん中に陣取って、表情の読めぬ黒い眼窩を此方に向けている。
 不気味な洞窟の冒険譚として定番のシチュエーション――アンゼリカは蒼い外套を靡かせ、
「夜に1人で間近で見たらなんか変な声あげちゃいそうだけど」
 軽やかに前へと躍る。
「あいにく今は心強い仲間と一緒――奮い立つ勇気はあれど怖い気持ちなんてないよっ」
 振り上げる大剣は、いつもより重い気がする。
 自分の脚力もかなり落ちている――この違和感を修正するのも即座に、とはならないのが一般人感覚だろうか。
「待て!」
 背後からは、パイレーツ・レディがマスケット銃で撃ってくる。
 それを盾で防ぎながら、エトヴァが呟く。
「物騒なレディ達だなぁ」
 いつもなら、弾に合わせて弾き返すような行動もできる感覚だが、銃弾を受けた瞬間に、堪えるのが精一杯なことに苦笑が滲む。
 受け止めた衝撃すら、身体を突き抜け、痛みに近い。右手に握った銃で一撃返すが、無理な体勢からの銃撃では、仕留めるには甘かった。何より多勢に無勢、一斉に撃たれればひとたまりもない。
「気にするな」
 あっちは僕に任せろ、とジェーンがさらりと言う。
「パラドクスや最終人類史の武器と違ってこの時代の銃は中々当たらないもんだ――それに弾込めが必要で連射もできないからおいそれと撃つこともできない」
 つまり、今がチャンスだと。
 彼女はくるりと振り返り、パイレーツ・レディらに片手の銃を突きつける。そしてもう一方の拳銃は肩を回して後ろ手に撃つ。
 骸骨剣士への牽制の一撃。それを号砲として、エトヴァとアンゼリカが仕掛ける気配を背中越しに感じながら、ジェーンはそのままパイレーツ・レディと睨み合う。
 乾いた音が炸裂する。狙いを逸れた弾が壁にぶつかっても、罅も入らない。
 しかしパイレーツ・レディ達はさっと後ろに下がって身体を庇う。
 ジェーンは躊躇いなく、装填分を一気に撃ち尽くし、パイレーツ・レディらを後ろに退かせながら、彼女は空になった拳銃を納めながら、新たな拳銃を抜く。
 敢えて見せつけるように新しい銃を掲げると、歯を見せて笑う。
「命で鉛玉を買いたいなら来るといい。ここでなら当たり所が悪ければ1発であの世いきだ」
「~~~っ!」
 ジェーンを悔しそうに睨むのは、このダンジョンでは銃弾に倒れれば死んでしまうからだろう。
 もっとも、向こうはもっと人手がいる。一斉掃射を諦め、順番に弾を込めれば、問題はなくなる。
 いつものように弾丸を回避できるかといえば――相手の命中も悪いと強がってみても、自分も似たり寄ったりだ。そして、まともに食らえば――死ぬ。
(「だから、僕は、簡単には背を向けられない――任せたよ」)

「腕より腰や脚を狙う――!」
 剣を抜いたエトヴァが、骸骨剣士へ刃を打ち込んでいく。
 いつもは美しい銀の耀き、魔力を纏うそれも――クロノ・オブジェクトとしての性能は維持していても、今はただの剣のようにしか扱えない。
 骸骨剣士は愚鈍だったが、前のめりにディアボロスに襲いかかった。迎え撃つよう前傾した骸骨の背に、エトヴァの剣は吸い込まれ――がつんと骨を幾つか割ったが、そのまま空洞の身体に鋒を捕らわれた。
 こうして食い込むと、力任せに引き抜くしかない。
 しかし、たたき切れなかった事と同じく、今の能力はそれを簡単には許さない――。
 その間にも、エトヴァの腹を目掛け、無感情な錆びた剣が突き出される――それを、アンジェリカの大剣が、力任せに弾いた。
 大きく腕を広げる体勢となった骸骨剣士の頭部へ、彼女は気合いを籠めた一声とともに、剣を垂直に叩きつける。
 ぐわん、と。
 痺れるような大きな衝撃を両腕で堪える。
 儘、捻じ伏せるように剣を振り抜けば、傍らからエトヴァがVを描くように剣を捻って、肋骨を破壊しながら、剣を解放する。
 今まで鍛えてきたディアボロスとしての能力は無力化されても、戦いの経験は残っている――ゆえに、思いの外苦戦しようと、焦りはしない。
「これまでずっと鉄火場で戦ってきたものね」
「断片の王に比べれば、な」
 アンゼリカが大剣を大きく振りかぶって笑えば、エトヴァは双眸を眇めた。
 相手は決して強くはない。
 頑丈で、痛みも恐怖もなく動ける限り襲いかかって来るだけ――そして、自分達がそれを一撃で捻じ伏せられぬほど弱体化しているだけ。
 感覚を補正し、戦い方を変えるだけだ。
 エトヴァはシールドを両手で支えて体当たりし、骸骨を弾き返す。
 そこへアンジェリカが大剣を振り下ろし、脊椎を叩き壊す。
 上半身と下半身が分かれてしまえば、動いていようが決着はついたようなもの――幸い、そうなれば、骸骨剣士はただの骸に戻ったように、しんと静かになった。
 が、奥から、また次の骸骨剣士がのろのろとやってきた。
 動きは鈍いが、殺気は高く――アンジェリカとエトヴァへ、いきなりカトラスを振り上げ襲いかかって来る。
 焦らず、アンジェリカも盾を手に横へと跳び退き、横へと回り込むと、袈裟斬りに剣を滑らせた。
 肩を叩き壊された骸骨剣士は、それでも掴みかかろうと地を蹴り、前へと跳ぶ。
 その伸びきった膝を狙って、エトヴァが銀閃を叩き込む。
 片足を失い、転んだ骸骨を尻目に、彼は声を張り上げた。
「あとはダッシュで振り切ろう!」
「オッケー! ジェーンさん!」
 アンジェリカが名を呼ぶと、ジェーンはアビスローバーらに向かって筒状のものを放り投げた。
「……わっ!」
「何!?」
「爆弾かッ?」
 パイレーツ・レディ達が慌てて叫ぶ姿に背を向けて、ジェーンは全速力で前へと駆ける。
「あ、あいつら奥に!」
「ええぇ……ま、待ちなさい!」
 骸骨剣士に襲われておきながら、もっと深層に逃げようとするディアボロス達に、パイレーツ・レディは顔面蒼白だ。
 此所で死んでいけと言われて応じるやつはいないだろうと笑い、
「一昨日来やがれってな」
 エトヴァが挑発すれば、アンジェリカも揶揄うように手を振る。
「距離を取ってるみたいだけど、このダンジョンに怖いものでもあるのかな~?」
 やいのやいのと叫ぶ敵を置き去りに、ディアボロス達は奥へ走る。
 追いかけないとと焦る声が聞こえてくるが、そこでジェーンの投じた爆弾もどきの導火線が、じりじりと短くなっているのを見て、悲鳴じみた声をあげる。
「だ、駄目だ、爆発するかもしれない、離れろ!」
 自分の命が一番大事――パイレーツ・レディらは、ぱっとその場から後退した。
 ちらりと視線をくれた皆に、ジェーンは悪戯っぽく笑う。
「あれは偽物だから爆発はしないさ――爆発したら大した威力じゃないのがバレるからね」
 足止めできればいいさ、と軽やかに言い。
「さあ、奥に何があるんだか、冒険と行こうか」
 鬼が出るか蛇が出るか――そもそも、この迷宮はどんな構造か。
 未知なる骨作りの内部へと、駆けていく――。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【防衛ライン】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!

ジェーン・コーネリアス
死の危険がさっきの骸骨たちで終わるような迷宮ならアビスローバーどもも探索してるだろう
骸骨たちはまだいるし、それ以外にも死の危険はあると考えていこう

カトラス「Macha」を抜き、後ろを振り返らず前へ進む。スピード勝負だ
立ち塞がる骸骨がいたら一気に距離を詰め突破
一緒に戦う復讐者がいれば、片方が敵の武器を受け止め、もう片方が倒す戦術で早期の突破を狙う

この後追手に対して「僕らが全滅した」と思わせなきゃいけないんだよね
もちろん、本当に死ぬことはなしに、だ
落とし穴、隠し扉。そういう死を偽装して身を隠せそうな仕掛けがないかは特に注意して探す
全く、床も壁も骨だらけだ!
通った時の音や骨の散らばり方からも仕掛けの場所を予測しよう
隠し扉はともかく、落とし穴なんて侵入者へ対処するための罠だろうから、最後の手段にはなるけどね

ダンジョンらしく謎解きがある可能性もあるか
骨に関連する謎……っていうとピンとこないけど、人骨以外が紛れているとか? 仕掛けの肝は骨だろうし、同じような景色でも特に骨は注視しよう


クローディア・ベネット
「前人未踏」ほど人の心に甘く響く言葉もそうそう無いな
私達だけの道を見つけてやろうか

≪船長のサーベル≫を手に迷宮を走りながら骸骨を処理
先制攻撃で仕留められない時は冷静に敵の剣と打ち合い隙を伺う
機を見て脊椎を断つか、足の甲を踏み砕いて動きを止めよう
敵が多い時は拾った骨片の投擲やその音で一部だけ釣りだしたり、≪探索者の鉤縄≫で引っ張って各個撃破を

探索時は周囲と比べて骨の盛り方に違和感がある床や壁に注意
わざと沢山盛って落とし穴を隠すか、もしくは少な目にした隙間に矢の射出装置等の罠を仕込んでるかもしれない
天井にも気を付けなきゃな。部屋に入る時は吊り天井でも一歩引けるように用意を
それと運よく過去に命知らずなアビスローバーが迷宮で死んだ痕跡を見つけられたら、罠発見の手掛りにしよう
道具類とか手記とか骨に付着した乾いた血痕、あとは骨を押しのけながら歩いた道の跡とかな

吊り天井に登って上に行くとか、落とし穴の下が道だとか、罠にこそ道が隠されてるかも
回避してホッとするだけじゃなく、追加の仕掛けがないかよく観察だ


アンゼリカ・レンブラント
ひとまず引き離したけど
いつ追いついて来るか分からないね
ここはスピード勝負!前へ前へ進んでいこう

仲間とは足並みを揃え、骸骨が現れれば見敵瞬殺!
大剣を振るい骨を砕くっ

死角を庇い合い間合いを詰め
骸骨の攻撃を仲間が受け止めたところで私が攻撃!
あるいは私が骸骨の攻撃を盾で受け止めた所に攻撃してもらう

いつものように両断、とはいかないかもしれないけど
足や脊椎の骨を砕き動きを止める
完全に仕留められなくても、道が開けばよし
しっかり敵の攻撃を見切って致命打を避けていくよ
隙を作らないのは勿論だけどスピード感も意識

あとは奥へ向かおう
骸骨がやってきた方角等アタリをつけて探索
突出には気を付け1人で行動はしないよ
トラップはどんなところにも作られると思って
盾で身を護りつつ剣で地面を突いて確かめるなどして進む

こういう時は隠し扉とか隠し階段って定番だよね
壁で妙に少ないところとか
床で1つだけ模様が違うところなどないか注視するよ

雰囲気からすると地下へ地下へと進んで
怖い思いをさせてくれるのかな
急ぐけど無謀にはならず探索していくね


●迷宮に待ち構えるもの
 アビスローバーを振りきり、行く手を遮る骸骨剣士を何とか制圧し駆け抜けて――ひとたび、ディアボロス達は周囲を見渡した。
 洞窟の外見は変わらない。
 無数の骨を組み上げたような空間が続いている。
「ひとまず引き離したけど、いつ追いついて来るか分からないね。ここはスピード勝負!」
 アンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)は言いつつ、大きく剣を振りかぶる。慣れた動作なのだが、威力は人並み。
 骸骨剣士の肩を見事砕いても、油断はできぬ。
 ぶんと振り下ろされるカトラスが、彼女の金髪の先を断つ。
「生意気だな」
 クローディア・ベネット(黒き旗に矜持を掲げて・g10852)が鮮やかなサーベル捌きでその胸腔を貫く。
 刃は、その奥、脊椎を掻き裂く。動きの止まったそれの首を、ジェーン・コーネリアス(pirate code・g10814)が振るう赤い刀身が刎ねた。
 骸骨は、ひっきりなしとは言わないが、ディアボロスに幾度となく襲いかかって来た。
 それはそれで厄介だが、正直、数で圧倒すれば苦労する相手には思えない。
 無論、ディアボロスとクロノヴェーダにおける、死の脅威は異なるであろうが――。
 呼吸を整え、ジェーンが周囲を見渡す。
「死の危険が骸骨たちで終わるような迷宮ならアビスローバーどもも探索してるだろう……骸骨以外にも死の危険はあると考えていこう」
 眇めた眸が見つめる先、やはり、骨の壁が続いていた。
 しかし、いよいよ迷宮らしく、二手に別れる通路に差し掛かって、クローディアは不敵な笑みを浮かべる。
「『前人未踏』ほど人の心に甘く響く言葉もそうそう無いな。私達だけの道を見つけてやろうか」
 その前に、と彼女はそこらで拾った骨を投げて、先から骸骨剣士が飛びだしてこないかを確かめる。
 皆で視線を交わし頷きあうと、慎重に進む。
 一見同じ景色が続くように見えて、些細な変化――例えば、骨の並びが妙に規則的であったり、不自然に骨が積まれていたりという、何かが潜んでいそうな違和。
 靴底からの感触にも神経を研ぎ澄ませる――妙に柔らかなものや、スイッチ的な仕掛けが仕込まれていないかと……。
 なれど、もたもたもしていられない。後ろからは、アビスローバーが追いかけて来るのだ。
「骨がやってきた方角が、奥に繋がっていると思うんだけど……」
 盾を構えたアンゼリカが先頭を行きつつ、呟いた時。
 ひゅっ、と空気が揺れた。
 後方で、ジェーンとクローディアはそれぞれに身を伏せたり身を翻したりし――アンゼリカは本能的に、それへ盾を叩きつけた。
 彼方に飛んでいく衝撃、足元に転がったのは、骨の鏃。
「左に、噴き出し口がある!」
 ジェーンが声を張り上げた。壁に規則正しく並ぶ骸骨の顔。その眼窩から、骨の矢が不規則に射出されてくる――。
「わわっ、皆、私の後ろに!」
「ああ、悪いな――」
 アンゼリカが盾を翳すと、クローディアも駆け込んでくる。間に合わないものは剣を合わせて弾くのだが、通常時の能力ならば難なく出来ることが今は難しい。
 急いで駆け抜けると、更に狭い通路に繋がった。
「嫌な気配がするね」
 ジェーンが眉を寄せて呟くと、やれやれと溜息をひとつ、クローディアが帽子を被り直す。
「これは一列になるしかない、か――天井にも気を付けなきゃな。上下左右、注意して進もう」
 その壁に抜け穴や隠し扉がないかなども探りつつ、ディアボロス達は進む。
 床には無数の骨が敷き詰められており――踏みしめると、パキパキと音が鳴る。
「全く、床も壁も骨だらけだ!」
 ジェーンが感嘆とも嫌悪ともとれる感想を漏らす。
「気が滅入る洞窟だが、アビスローバーの骨……ってわけでもなさそうだな」
 囁くように、クローディアが言う。
 正直、様々な骨が組み上げられているので、詳細不明というのが正しい。
 漫然と骨骨を観察していた彼女は、ふと、何かに気付く。
「だが、妙だな」
 刹那、バキッと骨が折れる音がして、先を進んでいたジェーンの身体が、がくんと下がった。
「ジェーンさん!」
「くっ……」
 咄嗟に、アンゼリカが手を差し出し、ジェーンも掴み返す。
 落とし穴を警戒し、探るように歩いていたことで、なんとか反応できたと彼女は苦笑いを浮かべる。ぽっかりと空いた穴は深いが、下の階層に繋がるものではなく、みっしりと骨を垂直に立てた槍が並んでいた。
「狭い通路で……陰湿だね」
 誰にでも無く悪態を吐いて、立ち上がったジェーンは崩れなかった周囲に、慎重に片足を乗せてみる。
 壁際に身を寄せて進めば、この先へは向かえそうだ。
「待て、嫌な予感がする――」
 警告するのは、天井を睨むクローディアだ。
 ひとつの罠を回避して安心したところへ、もう一撃……それも、今まさに足元に気を取られている隙をつくならば――。
 思案し、彼女は思い切り振りかぶって、鉤縄を投げる。
 がん、と天井に爪が掛かる。
 同時、がらがらと骨が崩れて、骨の槍が垂直に降ってくる。床に突き刺さる槍を見て、
「うわぁ……」
 アンゼリカはベタさに絶句した。
 冒険の定番と言えば、定番だけど――そう零す彼女の傍ら、ジェーンがクローディアを振り返る。
「で、さっき、何か妙だな、とか言ってなかったかい?」
「ああ……だが、此所よりは――もう少し開けた場所に出て確かめたい」
 首肯するクローディアの言葉に、気を取り直したアンゼリカが振り返る。
「うん、急いで――でも、慎重に行こう!」

 果たして通路を抜けた先、大きめの空間が広がっていた。
 とはいえ、光景はそう変わらない。骨の壁、床、天井……周囲に骨片が散らばっている。だが、クローディアは床を眺めて、「やっぱりな」と言う。
「此所じゃ、死んだアビスローバーは戻れない――だが、死体がない」
「……確かに。一面、骨だらけだから、気にも止めなかった」
 よく気付いたね、と呟き、ジェーンは彼女に倣って床を眺める。
 痕跡探しと、罠の有無を確認するのを兼ねていたが――何かを引き摺っていったような跡に気付いて、ディアボロス達は顔を見合わせた。
 空間を探索すれば、やはり、足元からニョキッと骨の槍が突き出す罠があった。うっかり進めば死は免れぬ。
 そして、更に向こうから、のっそりと新手の骸骨剣士が現れたとなれば、此所で冒険を終えたアビスローバーもいるだろうに……それらしき死体はない。
 既に風化した、と見るにしても、五体満足の骨なども残っていない。
 そして、何か大きめの何かを引き摺っていったような痕跡が、残っている。
 ディアボロス達は骸骨剣士を素早く叩きのめしながら、行き先を睨んだ。
 此所までに通路は緩く傾いて、徐々に地下の方に進んでいる感覚はある。皆で可能性を考え探っていた隠し扉の類は、今のところ見つかっていない。
「通路の作りはシンプルだし、力や知恵試しの試練の門! みたいなものもなかったね」
 周囲と異なる入り口がないか念入りに探していたアンゼリカが、ただずっと不規則な骨の壁らの様子を見て、残念そうに言う。
「ショートカットするなら、落とし穴を使うしかないのかな」
 彼女が、首を傾げたことで。そういえば、とジェーンがディアボロス達を一瞥した。
「ところで……さっきの通路だが――『僕らが全滅した』という偽装に使えそうじゃないか」
「ほう?」
 クローディアが興味深そうに灰の瞳を向ける。
「今の僕らじゃ壁や床は壊せないだろうけど、骨の槍くらいなら、なんとか出来そうじゃないか? 少し戻ることになるが――」
「そうだね。あそこで全滅した、っていうのは解りやすいかも」
 アンゼリカが前方に注意を払いながら、応じる。少なくともあの一本道なら、骸骨剣士が横道からにょきっと現れたりはできない。
「もたもたしている間に、アビスローバーに追いつかれ……矢の罠を恐れてそれ以上戻ることも出来ず、跳び込んだ通路の先で、串刺しになって全滅――程よくリアルでいいな」
 皮肉げに、クローディアは笑う。
 実際、それで死んだアビスローバーもいそうだな――と。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【一刀両断】がLV2になった!
【水面走行】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】がLV2になった!
【能力値アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!

ジェーン・コーネリアス
よーし、そうと決まれば時は金なりだ
急いで槍を取っ払おうか!
さっきの通路まで戻って、改めて罠を踏もう

落とし穴が開いたら何もフックつきロープを使って下に降り、カトラスで骨の槍を切り払おう
突き刺されば死は免れないけど、横から切り払う分にはさして頑丈なわけじゃない
3人が飛び込めるだけのスペースがあればいいし、さして時間はかからないだろう

ある程度骨の除去をしたら上に登り、罠に苦戦し、まごついている演技をしながらアビスローバーを待つよ
くそ、もう追いついてきたか!
あの面倒な矢の罠さえなければ……!
この狭い通路なら横からの矢も気付きやすい、一気に駆け抜けるよ!

……と、そんな感じで通路に踏み込み、さっき切り払った骨のないところに飛び込む
せっかくだし、「うわぁぁっ……ぐっ……!」みたいな感じで断末魔の声でもあげておこう

いやはや、上手くいって良かった……この骨の槍が再生可能だったらどうするかと思ってたんだけど、そんなことにはならなくてよかったよ。


アンゼリカ・レンブラント
よーし、それじゃあジェーンの案に乗ったっ
まずは準備からだね

先程の通路に戻り落とし穴を開かせ骨の槍を除去
仲間持参のフックつきロープを使わせてもらおっか
槍って横からだと、ただの木だもんね
剣でしっかり切って、私達が隠れられるスペースを確保しておくよ

アビスローバーに追いつかれ、矢の罠を恐れて
跳び込んだ通路の先で、串刺しになるってシナリオだね
それに合わせて演技していこう
新宿島でアイドル活動の経験もあるしね
大声なら戦闘時は良く叫んでいるし――やってみせるっ

「こっちに駆けてくる音がするよっ
アビスローパーかな?
どうしよう、戻ったら矢の罠も――
一気に行くしかないねっ!!いくよっ!」

勇んで駆けだし、罠にひっかかり串刺しになった体で
(実際は落とし穴の中で骨の槍を切り払い作ったスペース内に跳び込み)
断末魔の大声をあげよう
こんなところでっていう無念を溢れさせた絶叫

骨の槍が再生したら確かにお手上げだったかもね
聞き耳をたて、アビスローパーが確かに私たちが全滅したと思って
引き上げるまでは安全スペース内で息をひそめるよ。


●ざんねんですが
「よーし、それじゃあジェーンの案に乗ったっ」
 アンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)が、迷宮の罠を、振り返り声を上げれば。
「よーし、そうと決まれば時は金なりだ。急いで槍を取っ払おうか!」
 ジェーン・コーネリアス(pirate code・g10814)が声も高らかに号令をかけると、ディアボロス達は引き返し、例の落とし穴まで戻る。
 今は、穴は閉じている――暫く先に進んだ先に重みをかけると床が戻るようになっているようなのだ。元に戻る仕掛けも存在することに、何とも薄気味悪い感覚もあったが、それらの疑念は置いておく。
 今度はアンゼリカが、わざと脚をかけて、罠を発動させ――穴の空いた状態で上からフックつきロープを垂らして降りると、ジェーンは骨の槍をカトラスで斬り払う。
 鋭利に磨かれた骨は、思いの外、簡単に砕けた――研磨によって、脆くなっているからだろう。
 アンゼリカも同じように剣を振るえば、数分で完了した……ざっくりとした作業だが、仲間達と共に飛び込めるだけの安全なスペースが確保できれば充分である。
 さっさと仕上げて通路に戻る。
 後は、罠を作動させないよう壁際を進み、矢の罠の手前まで遡り……アビスローバーらの到着を待てば良い。
「アビスローバーに追いつかれ、矢の罠を恐れて跳び込んだ通路の先で、串刺しになるってシナリオだね」
 アンゼリカが段取りを確かめるように尋ねると、ジェーンは頷く。
「その通り――後は、僕達の演技に、ちゃんと騙されてくれるかだね」
 演技かぁ、とアンゼリカは小首を傾げる。
「悲鳴でもあげておけば大丈夫さ」
「うん、新宿島でアイドル活動の経験もあるしね。大声なら戦闘時は良く叫んでいるし――やってみせるっ」
 死に様の演技っていうのは、なかなか無いだろうけどね、と嘯き。
 待ち人は程なくやってくる――。
「きゃあああ!」
「急所に当たった間抜けは置いてくよ!」
「ひ、ひどい、私を盾にしないでよ!!」
 パイレーツ・レディらの到来は、他の罠が起こす振動と、それを受けてかしましく騒ぐ声で察せられる。
 なにより直前に、骨の矢の罠があるため、敵も言葉通り、必死で駆け抜けてくる――自分達の姿が見えるか、見えないかの辺りで、アンゼリカもわざと声を張り上げた。
「こっちに駆けてくる音がするよっアビスローバーかな?」
 はっ、とパイレーツ・レディらは顔をあげた。だが、ディアボロス達の姿を捉えながらも、自分の身も危ない。
「どうしよう、戻ったら矢の罠も――一気に行くしかないねっ!! いくよっ!」
「ああ、逃げるしかないからね!」
 待て、と声を張り上げることもできないまま、アンゼリカの戸惑いと決意、同意するジェーンの声を聞き届ける――そして、
「うわぁぁっ……ぐっ……!」
「ああああぁ……!」
 アビスローバーらが追いついた時、二人は落とし穴に落下するところだった。
 全力疾走からの、落下。
 パイレーツ・レディ達が穴を覗き込めば、冴え冴えと居並ぶ骨槍の上で、ぐったりと伏せるディアボロスの姿……。
「ふっ、間抜けね……」
「迷宮の罠を甘く見るから」
 無様なディアボロスの末路を見届け、嘲るパイレーツ・レディ達だが、その顔色が少々青ざめているのは、自分達が同じ目にあった時の事を想像しているのだろう。
「本当、串刺しで、ずっとそのままなんて嫌すぎる……」
 溜飲が下がるどころか、ぶるりと身震いすると、うち一人が安堵の息を漏らす。
「うう、これで戻れる!」
「矢の罠とか、髑髏剣士とか、気をつけて帰ろ」
 怯えながら、アビスローバーらは、ディアボロスの死を見届けた以上、一刻も早く去りたいというように踵を返す。
 しかし、二人達は気を緩めず――確りと聞き耳を立て、アビスローバーらが完全に去ったのを確信してから、むくりと身を起こす。
「いやはや、上手くいって良かった……この骨の槍が再生可能だったらどうするかと思ってたんだけど、そんなことにはならなくてよかったよ」
 やれやれ、とジェーンは息を吐く。
 髑髏尽くしの、髑髏迷宮だもんね、とアンゼリカも骨と骨の間を渡りながら、通路に登るためのロープを辿る。
「骨の槍が再生したら確かにお手上げだったかもね」
「それじゃ僕らは、もう少し奥まで冒険させてもらおうか」
 するするとロープを登りながら、ジェーンは低く囁いた。
 此所が、海賊島における拠点に足るか。
 見極められているのは、土地か、ディアボロスか――。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【水面走行】がLV2になった!
【パラドクス通信】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!

●洞窟最深部
 果たして、残る道中は、これまでと似たようなものであった。
 骨作りの罠、不自然と存在しない亡骸。
 途中襲いかかって来る骸骨剣士をいなしながら、同時にそれを道しるべに、奥へ奥へと進んでいくと、突如とかなり広い空間に出た。
 今までの小部屋のような空間とは異なる――のは、その広い空間に、夥しいアビスローバーの死体が積み重なっていたからである。
「これは……帰還できなかったアビスローバーだな」
 誰かが言う。
「迷宮内では、クロノヴェーダとはいえ死体が消えない……という話だったが、これは」
 なぜ、こんなに集まっているのか。
 それそのものは既に手がかりは見つけていた――もっとも、答えと呼べるモノは見ていなかったが。
 面食らったディアボロス達だったが、今までと同じようにこの空間も探索することにする。むしろ、念入りに探らねばなるまいと、それぞれに動き出した瞬間。
「! 今、何か……!」
 誰かが、注意の声をあげた。
 アビスローバーの死体が、大きく動いた――と思えば、その中から、骸骨剣士が這い出してきたのだ。
 驚く暇も無い。
 骸骨剣士は死体が持っていたカトラスをもぎ取ると、躊躇無く襲いかかって来た――。
アンゼリカ・レンブラント
死体の下から骸骨剣士!
まずはこいつを片付けないと
動きをよく見て盾で防ぎ致命打を避けつつ攻撃をかける
最深部の個体だけあって強敵かもね

望むところ、いつだって復讐者は
強敵相手に力を合わせ勝利してきた!

強敵と見れば防御重視で戦い
剣に剣を合わせるなど注意を惹きつけ友が攻撃を当てる隙を作る
反対に別な方に骸骨が注意をやるならその隙に足を斬るよっ
これで、どうだーっ

骸骨を砕いたら広い空間の探索
アビスローパーの死体が残っている理由は
迷宮途中にあった引きずった跡は死体を骸骨に運ばせたものとして
なぜ必要だったかだよね

まずは空間を、壁や床を探索して
宝物?を入れている隠し扉などがないか調べてみよう
一応罠にも注意して来た時同様に慎重に、また骨の槍とか来ても大変だしっ

空間を一通り調べたら
気は進まないけどアビスローパーの死体を調べてみようか
侵略者でも命。心でお祈りしてから
状態も確認、腐敗とかしてないなら不自然だよね
定番なら死体を何かの容れ物にするか…
まさか食料とかだったりしないだろうけど
仲間の考えを聞きながら調べていくよ


●最奥の謎
「っ! まずはこいつを片付けないと――」
 アンゼリカ・レンブラント(白鯨殺し・g02672)は、大剣を構えて、骸骨剣士との距離を取り直す。
 骸骨剣士は問答無用で距離を詰めて来る――こんな深層部に出てくる個体だ、強敵かもと無意識に剣を握る手に力が籠もった。
「望むところ、いつだって復讐者は、強敵相手に力を合わせ勝利してきた!」
 はたして不敵に笑ったアンゼリカは、軽やかなステップで自分の間合いを作り、大きく剣を振りかぶって、叩きつける。
 叩き割るような剣戟に、骸骨は全身をぐわんと揺らす――しかし、まだ破壊には至らない。
 今までの戦いの経験を経たアンゼリカは、即座に剣の反動を使って後ろに飛び退く。
 無軌道なカトラスの斬撃が、彼女がいた場所を掻き裂いていく。
 否、そのまま真っ直ぐ突き進み、突進してくる――鋭くデタラメな鋒を、剣を合わせて弾きながら、アンゼリカは骸骨剣士の隙を窺う。
 疲労とは無縁の敵だ。むしろ、早く均衡を崩さねば、自分が疲れてしまう……力の緩急をつけて、上から下へ、下から上へと弾きやすい体勢になった瞬間を狙ってアンゼリカの強撃が敵の剣を跳ね上げる。
「これで、どうだーっ」
 そのまま、胴切りに――角度も深く、脚までを叩き斬る。
 ゴキリという硬質な音を広間に響かせ、崩れ落ちた骸骨へ、油断なく、徹底して剣を振るって倒しきると、漸くアンゼリカは安堵の息を吐けた。
 だが、安心してはいられない――またいつ骸骨剣士が現れるか解らない状況だ。
 息を整えるや、周囲の探索を再開する。
「アビスローバーの死体が残っている理由は、迷宮途中にあった引きずった跡は死体を骸骨に運ばせたものとして……なぜ必要だったかだよね」
 呟きながら、あちらこちらを見て回る。
 不思議な力を持つ魔法陣や宝箱のようなものがないか……部屋内部に罠が仕掛けられていないか注意しながら、あれこれ探ってみたが、解りやすくめぼしいものはなさそうだ。
 後は、金髪を翻し、アンゼリカは気の進まない様子で、積み上がったアビスローバーの死体を振り返る。
(「侵略者でも命――」)
 軽くお祈りをして、意を決して、遺体を覗き込む。
「腐敗とかしてないなら不自然だよね――定番なら死体を何かの容れ物にするか……まさか食料とかだったりしないだろうけど」
 上の方にある死体は、一目でアビスローバーとわかる形状をしており、腐るほどではないが死体らしい臭気は放っている……だが、下の古いとおぼしき死体は、干からびている。
 更に、身体の一部が不自然に消えている。
 その断面は滑らかで、不自然で。囓って食べられたような喪失ではなさそうだ。
 まるでエネルギーを吸い取られたかのよう――アンゼリカは、そう呟いた。
成功🔵​🔵​🔵​🔴​
効果1【パラドクス通信】がLV3になった!
効果2【能力値アップ】がLV4になった!

クローディア・ベネット
チッ、どこまでも手間のかかる奴らだ
ここで調査を続けてる間、何度でも湧き出して来やしないよな?

動き出した骸骨に向けて《アフリカ投げナイフ》を投擲
狙いはカトラスを持った腕だ。肩や肘に当てて間接を破壊できれば最高だが、剣でナイフを打ち払う動きをしてくれるだけでいい
その隙に《船長のサーベル》での脊椎への斬撃を重ねるか、仲間の攻撃で仕留めて貰おう

撃破後も新たな骸骨が現れれば即応戦できる構えで調査
今一番の目的は拠点の確保だ
床・壁・天井を注視して罠や隠し通路を探し歩く中で、室内にトレインが出現できそうか確かめよう
無理そうなら脱出に考えを切り替え、外界に繋がる開口部を探すしかないか

それと……死体の集積場所がある辺り、この迷宮は単に難しいだけじゃなくて「アビスローバーの死体集め自体を目的に作られてる」よな
もしかしたら、他の海賊島の迷宮が宝を食うように、ここではアビスローバーが食われてるのか?
死体を捕食するための何かや、吸収したエネルギーが行き着く先の物があれば見つけたい
一番ありえそうなのは死体の下か……?


ジェーン・コーネリアス
簡単にはいかないのは分かり切っていたけど、謎を解かなきゃここをおちおち拠点にもできないね。まずはこれをどうにかしよう

うーん、ここに死体を集めて、死体に残ったエネルギーをダンジョンが回収、喰らい、骸骨兵士を生み出すためのエネルギーに変えている……?
とはいえ、さっきアンゼリカが調べた限りじゃ怪しいものは何もなかった……ダンジョンとしての機能なら、停止させるのは難しいかも、か

……そうだ、ふと思ったんだけど
アビスローバーどもの死体からエネルギーを食らって骸骨剣士を作っているならさ
いっそ全部炎で弔っちゃうのはどうだろう?
そうすれば新たにエネルギーを得られることはない

今ダンジョンに残ったエネルギーで最後の抵抗とばかりに骸骨兵士が出てくるかもしれないが、そいつらを片付ければ出涸らしだ
恐ろしい仕掛けを持ったダンジョンも、それを動かすための燃料を尽きさせればなんてことないってね
干からびた死体を火にくべ、骸骨剣士が出てきたら立ち上がるそばから先手を取ってカトラスで打ち倒す

最後の仕上げだ
邪魔はさせないよ!


●帰路にして、始点
 がしゃり、耳障りな音がして――また一体、骸骨剣士がぎこちなく死体を乗り越え、此方に向かってくる。
「チッ、どこまでも手間のかかる奴らだ。ここで調査を続けてる間、何度でも湧き出して来やしないよな?」
 忌々しげに舌打ちし、クローディア・ベネット(黒き旗に矜持を掲げて・g10852)は振り向きながら、アフリカ投げナイフを投擲する。
 それは独特の弧を描き、骸骨剣士の肩へと滑り込む。
 果たして骸骨は、予想外に俊敏に――或いは反射的にか、ナイフへとカトラスを叩きつけた。
 そのまま、クローディアはサーベルを抜き、無防備に開いた首元へと斬りつける。
 重い衝撃が掌に走り、腕を駆け抜けていく。
 それを捻じ伏せ、骨を割る一念だけで振り抜く――横から、赤い剣閃が鮮やかに走った。
 ジェーン・コーネリアス(pirate code・g10814)の一閃であると、貌を見ずとも解る。
 軽くも猛々しい一撃に後押しされ、クローディアは身体を起こしながらサーベルを引き抜く。
 バランスを崩し、ふらふらと下がっていった骸骨剣士の腰へ、鋭い薙ぎ払いを加えて足蹴にする。
 ガシャンと音を立てて崩れ落ちた骸骨へ、ジェーンが念のためにもう一撃入れて、完全に動きを止める。
 カトラスを肩に担ぐようにして、ジェーンは溜息をつく。
「簡単にはいかないのは分かり切っていたけど、謎を解かなきゃここをおちおち拠点にもできないね――まずはこれをどうにかしよう」
「どうにか出来るもんか?」
 肩を竦め、クローディアが言う――軽口である。
「しかし、今一番の目的は拠点の確保だ」
 此所を押さえねば、そもそも退路がない――否、ディアボロスは最悪の形であっても新宿島に帰還できる。ゆえに、進路がない、だ。
 できれば憂いは断ってしまいたいところだが。
「うーん、ここに死体を集めて、死体に残ったエネルギーをダンジョンが回収、喰らい、骸骨兵士を生み出すためのエネルギーに変えている……?」
 ジェーンが腕組み、唸る。
 そうだな、とクローディアも目を伏せ、呟きに近い口ぶりで続ける。
「……死体の集積場所がある辺り、この迷宮は単に難しいだけじゃなくて。アビスローバーの死体集め自体を目的に作られてるような気がするが……」
 あるとすれば、死体が積み上がっていて隠れている床だろうか。
「もしかしたら、他の海賊島の迷宮が宝を食うように、ここではアビスローバーが食われてるのか? ――仮定の仮定だが。死体を捕食するための何かや、吸収したエネルギーが行き着く先の物がある、か……?」
 殆ど独り言のようなクローディアの思案に、ふむ、とジェーンは周囲を一瞥した。
「とはいえ、さっきアンゼリカが調べた限りじゃ怪しいものは何もなかった――」
 この広い空間、今までの通路や部屋……その全てに共通して、怪しい魔術的な要素も、宝もどきのアイテムもなかった。
「……ダンジョンとしての機能なら、停止させるのは難しいかも、か」
 ジェーンの仮定に、やれやれ、とクローディアは笑みを浮かべ、軽く頭を振った。
「そうなっちまうと、どうしようもない――取り敢えず、私はトレインが出現できそうな場所はないか調べておく」
「そうだね――気は進まないが、僕はもう少し死体を見てくるか」
 クローディアの言葉に、ジェーンは頷き、それぞれに動き出す。
 骸骨剣士出現の気配に注意しながら、そもそもだ、と彼女は気付いたように死体を睨んだ。
「……そうだ、ふと思ったんだけど。アビスローバーどもの死体からエネルギーを食らって骸骨剣士を作っているならさ、いっそ全部炎で弔っちゃうのはどうだろう? ――そうすれば新たにエネルギーを得られることはない」
 大胆なそのアイデアに、クローディアは驚いたように振り返った。
「本気かい――いや、やってみる価値はあるな」
 少なくとも、この死体の山を片付けることに理由はいらぬ。
「そうと決まれば、善は急げだ」
 ニッと不敵な笑みを浮かべ、ジェーンはミイラと化した亡骸が多い一帯に近づくと、火種を落とす。
「恐ろしい仕掛けを持ったダンジョンも、それを動かすための燃料を尽きさせればなんてことないってね」
(「――最後の抵抗とばかりに骸骨兵士が出てくるかもしれないが」)
 ジェーンは気を抜かずに、カトラスを握った状態で、炎を見守る。
 アビスローバーの死体を包む火は順調に燃え広がっていく。時間はそれなりに掛かるだろうが、火を打ち消すような力も働かぬ。
 その間……炎に撒かれぬよう慎重に、クローディアも広間を見る。
 天井は高く、死体が片付けば、かなり広々とした空間であろう。他の場所と同じく壁や床の素材は数多の骨ではあるが……露骨な落とし穴だとか、骨の矢の仕掛けなどは見当たらぬ。
 ここなら、パラドクストレインも充分停まれるだろう。
 後は……調査を終えたクローディアは、安全な位置に移動して、盛大な火葬を見守る。
 じっくりと炎が広がって、洞窟内部を照らす。やがて死体が灰となり消えても、その下に不自然な痕跡や、骸骨剣士の元となりそうな異物はなかった――。
「ジェーンの見立てが正しかった……か」
「あいつらは他の罠と同じ、ダンジョントラップの一部で……そのエネルギーには死体が必要――っていうなら、此所は当面、安全だろう」
 そんな会話を交わしているところで、強い光が差し込む――振り返れば、見慣れた車体。
 パラドクストレイン――。

「みんな、お疲れ様!」
 扉から顔を覗かせたのは、ジャスミン・モンテイロ(人間の占星航海士・g10808)だった。
「さあ、乗って乗って――このまま帰ろう」
「ああ、さっさとずらかるのは賛成だが、此所は拠点として確保できたってことでいいのかい?」
 ジャスミンに問いかけたのはクローディアだ。
「うん、パラドクストレインが着いたってことは、もう此所は拠点として使えるってことだよ――ただ、現時点では、この空間にしか繋がらないと思う」
「つまり、外に出るには迷宮を抜けなきゃ駄目だってことか」
 これはジェーン。
 ジャスミンはこくりと首肯する。
「だから、大規模な攻略作戦は無理そうだね。少人数の潜入作戦とかなら、此所から挑戦できると思うけど……外は、海賊島の只中だからね、一回でも此所を起点に作戦を決行すれば、すぐに厳重警戒になっちゃうんじゃないかな」
「一回……か」
 誰でも無く、呟く。
 少人数で行う作戦を、一度きり――そのための限定的な拠点。でも、それを築けたのもまた奇跡なのだ。
「うん、その機会をどう活用するかは――作戦旅団で相談するしかないね」
 折角ここまで繋いできたんだからと、ジャスミンは微笑む。
「ひとまず、帰ろうか」
「ああ」
 斯くて、冒険を終えたディアボロス達は新宿島へと帰還する――。
 チャンスは一度きり。
 しかし、次は海賊島の連中をどう驚かせてやろう。そんな事を語りながら……。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【平穏結界】LV1が発生!
【水面走行】がLV3になった!
効果2【能力値アップ】がLV6になった!

最終結果:成功

完成日2024年12月21日

海賊島強硬突入作戦~帰らずの髑髏迷宮への突入

 海賊島強行突入作戦の成功と攻略旅団の提案により、海賊島内で唯一、追撃を逃れられそうな迷宮である『帰らずの髑髏迷宮』の情報が得られました。この迷宮への突入作戦を行います。
 ディアボロスの突入に対し、各ジェネラル級の艦隊が独自に迎撃を行った事で発生した隙を突き、『帰らずの髑髏迷宮』へ突入して下さい。
 この迷宮の入り口は、絶叫する髑髏のような異様な形をしており、内部は、骨を乱雑に接ぎ合わせたような壁や通路で構成されているようです。
『迷宮内では一般人並に能力が下がる』という黄金海賊船エルドラードの迷宮の特性を持ちつつ、この迷宮のみの特徴として『迷宮内で死亡するダメージを受けたとしても、入り口に転移させられることは無く、迷宮から帰る事が出来ない』というものがあります。
 その為、希少性の高い特徴を持つ迷宮でありながら、アビスローバーによる探索が完了していません。

 帰らずの髑髏迷宮は、この特徴により、ディアボロスが潜伏する事が可能な唯一の迷宮となります。
 迷宮に突入し、敵の目を欺きながら、アビスローバーの未踏破区画へ向かいましょう。

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#黄金海賊船エルドラード
🔒
#海賊島強硬突入作戦~帰らずの髑髏迷宮への突入
🔒
#海賊島


30




選択肢『帰らずの髑髏迷宮の探索』のルール

 迷宮入り口の骸骨戦士を突破した後、迷宮の奥に向かう道を探して探索を行います。
 追ってくるパイレーツ・レディが現れるまでに探索を行う必要があるので、慎重さよりもスピードが重要になるでしょう。
 また、迷宮の要所要所には、骸骨戦士が護っている場所もあるため、戦闘も必要になるかもしれません。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。


 オープニングやマスターよりに書かれた内容を参考にしつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『🔵が👑に達すると、選択肢の説明で指定された特別な効果が発生する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢『ディアボロス、髑髏迷宮に死す』のルール

 髑髏迷宮の探索を成功させ、迷宮の奥に向かう道を探しあてたとしても、ディアボロスが迷宮内で生存している限り、アビスローバーの追撃は終わりません。
 アビスローバーの追撃を止める為には、なんらかの方法で「ディアボロスが迷宮で全滅した」と思い込ませられるような偽装を行う必要があります。
 迷宮の最深部に向かうと共に、ディアボロスの死を偽装しましょう。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。


 オープニングやマスターよりに書かれた内容を参考にしつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『🔵が👑に達すると、選択肢の説明で指定された特別な効果が発生する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢『帰らずの髑髏迷宮最深部の探索』のルール

 ディアボロスが全滅したように偽装しつつ、最深部に到達できれば、迷宮最深部の探索を行えます。
 迷宮最深部の探索を行う事で、迷宮の秘密を解き明かしたり、脱出・帰還する事が出来るかもしれません。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。


 オープニングやマスターよりに書かれた内容を参考にしつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、シナリオは成功で完結する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👾前門の骸骨戦士、後門のパイレーツ・レディ『パイレーツ・レディ』のルール

 帰らずの骸骨迷宮の内部に入り込んだディアボロスの前に現れた『骸骨戦士』そして、迷宮の入り口から追って来る『パイレーツ・レディ』と戦いつつ、迷宮の奥に向かってください。
 迷宮内部ではディアボロスもクロノヴェーダも一般人並の戦闘力となり、骸骨戦士は刀剣類での近接攻撃、パイレーツ・レディはマスケット銃での射撃で攻撃してきます。
 骸骨戦士も、パラドクスなどは使用しませんが、素の戦闘力がかなり高い為、剣術や相応の体術などが無ければ、突破するのは難しいかもしれません。
 骸骨戦士の動きは単調なので、ある程度の技量があれば対応は可能と思われます。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。


 記載された敵が「沢山」出現します(現れる敵の数は、オープニングの情報やリプレイの記述で提示されます)。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【🔑】この選択肢の🔵が👑に達しない限り、マスターは他の選択肢のリプレイを執筆できない。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。