リプレイ
ラキア・ムーン
此処で建造した揚陸艦を千早城へ組み込む……か
排斥力で動かなくなりそうだが既存のクロノオブジェクトへの組み込みという形を取れば、排斥力もある程度無視できるか?
改造計画が問題無く動いているのだから大丈夫なのだろう
ハイブリッド型、他ディヴィジョンでの運用を考えればありなのか?
さて、準備に取り掛かろう
怪力無双を使用し、必要になる資材を運んでいこう
しぶや型の艦艇は前回で必要量が分かっているので、鉄鉱石や燃料をそれぞれパラドクストレインで台湾島に持ち込む
1隻分ずつ纏めておき、3カ所に分けて置いておこう
まずは揚陸艇を建造するとの事なので、建造用クロノオブジェクトの一番近くに揚陸艇用の資材は置いておこう
サイズ的にはそれほど変わらないのだろうから、巡洋艦建造に必要な量の資材を用意しておけば足りるだろうか
まあ、予備の為に少し多めに持ち込んでおこう
分解に際しては、あれば便利そうなのでこの時代でも利用できるガントリークレーンを設置しておきたい
あって困るものでもなさそうだし新宿島の技術者に持ち込みを検討して貰おう
月鏡・サヨコ
建造したクロノ・オブジェクト艦を分解し、貨物車両に積めば他のディヴィジョンに送り込める
この手法を用いれば、エルドラードに追加の船を送ることや、ヤ・ウマト奪還戦で何処かへ漂着する前に既存の船を避難させることが可能だろうか?
一考に値するな……
『しぶや』製造時の報告を参考に、鉄鉱石や燃料など必要な資源を最終人類史から貨物車両で持ち込んだり、台湾島の倉庫から造船所に運び込む
今回は四隻を一気に建造する。必要な資源も多くなるだろう
輸送の際に貨物車両に小型のトラックやフォークリフトのような作業車両を乗せるか、台湾島にある車両を利用できれば効率を向上できそうだ
輸送に使えそうなものを調達する際に、揚陸艦のための作業場所や分解手段も用意しておこう
船渠の機材やスペースをそのまま使えれば一番だけど、場合によっては、最終人類史から鋼板を切断する道具を持ち込んだり、艦を陸揚げする必要があるかもしれない
そして、初めて台湾島に来る復讐者も道具を十全に扱えるように【操作会得】を用意しておこう
準備は万端。早速始めるとしよう
●建造準備
冥海機ヤ・ウマトディヴィジョンの台湾島……そこには造船クロノ・オブジェクトがあり、これまで二度大がかりな造船計画が行われていた。
三度目となる今回だが、しかし同時に行う作業が多すぎる。そこでディアボロスたちはまず天正大戦国の千早城へ送る揚陸艦の建造準備を行うこととした。
「此処で建造した揚陸艦を千早城へ組み込む……か。排斥力で動かなくなりそうだが、既存のクロノオブジェクトへの組み込みという形を取れば、排斥力もある程度無視できるか?」
パラドクストレインの貨物車両に積み込まれたクレーンの機械部を【怪力無双】のパラドクス効果で軽々と降ろしながら、ラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)は首を傾げる。
「建造したクロノ・オブジェクト艦を分解し、貨物車両に積めば他のディヴィジョンに送り込める。この手法を用いれば、エルドラードに追加の船を送ることや、ヤ・ウマト奪還戦で何処かへ漂着する前に既存の船を避難させることが可能だろうか? 一考に値するな……」
同様に怪力無双で台湾島で使われていたトラックなどに鉄鉱石や燃料を運び込んでいた月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)は、これも作業の効率化と喜びつつ、流れる汗を拭い告げる。
艦の分解、再結合はそれなりの苦労を要するが、一から建造するよりは圧倒的に早い。ただ問題は排斥力……ディアボロスが乗艦している時は良いが、時代にそぐわなければディアボロスが離れ次第使えなくなってしまう。
それは過去のキングアーサーの地で経験済みであった。
今回もそう言ったことにならなければ良いが……だが、もしそれがクリア出来るのであれば、今後のディヴィジョン攻略に新たな目が出て来る。
そうサヨコは思うのであった。
鋼材や燃料を積み込んだトラックの車列は、一列になり造船ドッグへと向かう。そしてラキアの指示で今回建造に必要な隻分の分量を分けて積み下ろす。
「まずは揚陸艦の建造からだ。そのトラックからはストーブの前に降ろしてくれ」
ラキアの指示に、トラックはヘッドライトのパッシングで答えるとドッグ前に乗り込んでいく。
「工具類は何処に置けばいい? それとあの大きな機械……」
最後のトラックに横乗りしてきたサヨコが声を掛ける。工具類は初めて台湾島に来るディアボロスたちでも使えるように、ディアボロスの操作をサポートしてくれる【操作会得】のパラドクス効果を用意していた。
台湾島に元からある工具類と合わせ、短時間で分解が出来るだろう。
問題は巨大な機械……これは何? とサヨコがラキアに問いかける。
「何、必要な物さ! さあ、一仕事するよ!」
台湾島の技術者を集めたラキアは、海の上に張り出した枠組みを作り出す。そして台湾島のドッグで手に入れた木と鉄材を組み合わせて作られた枠組みの上に、新宿島から運んできたクレーン装置が乗せられた。
「ほう、ガントリークレーンか……これで荷の積み下ろしが早く出来るな」
出来上がった巨大な装置を見上げながら、サヨコはは目を丸くする。
「ガントリークレーン自体は十九世紀からある……これなら排斥力の影響を受けずに使えるからな」
同じように見上げたラキアは、さっそく活用する船がやって来るのを知る。
……補給、整備を行いシンガポールへと向かうフライングダッチマン号は間も無く入港しようとしていた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】LV1が発生!
【操作会得】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV2が発生!
ラキア・ムーン
フライング・ダッチマン号か
ディヴィジョン間を移動し易いというその特性は、未だ各種調査に有用だ
それに得難い船旅の体験を提供してくれている、やれる事はやっておこう
クリーニングを発動し、先ずは船内の洗浄滅菌をしていこう
……残留効果様々だな
一通り洗浄したら、ワックス掛けをしておこう
タオルにワックスを染み込ませ、木目に沿って塗っていこう
気分の問題ではあるが、やってやった感は出るだろう……多分
段取り良く、端の方から順にワックス掛けを行っていく
ワックスを掛けた所には立入禁止札を立てておき、少し放置だ
以上を繰り返し、全体のワックス掛けを行っておこう
後は……ふむ、寝台や机等船内備え付けの備品を整備しておこう
トレインで乗り付けが出来るのだから、そこまでは要らないのだろう
だからといって、折角使うものがボロいままというのも視覚的にもよろしく無いしな
内装整備も行い、綺麗にしておこう
流石に高級クルーズができる程立派な内装……とまでは無理だがな
使うに不快感が無い程度には整えておこう
アドリブ連携等歓迎
月鏡・サヨコ
今年の2月に復讐者の戦力となって以来、フライング・ダッチマン号は多くの探索に私達を導いてくれた
暗黒世界蝦夷共和国、融合世界戦アルタン・ウルク、そして謎の南極のディヴィジョン……
未だ本格的な攻略が始まっていないディヴィジョンについて、干渉の余地を持てるのもこの船のお陰だ
今回は大々的な改装を行う訳ではないけれど、今後も長く使えるように面倒を見ておこう
フライング・ダッチマン号は損傷を自動修復しているけれど、それでも木板が劣化したり大きな破損の痕が残ることはあるのだろうか
もしそういった部分が見て取れたら、【修復加速】を発動しながら通常の材木での補修が可能か試してみる
続けて甲板や船室の清掃と、積み込んだ電子機器や航海用具の検品を行い、問題があれば修復や交換を行おう
生鮮食品はトレインで都度補充しているだろうけれど、酒類や乾燥食品のような日持ちするものはここでまとまった量を積み込んでおこうか
ヤ・ウマトの戦いはすでに佳境を迎えつつある
ダッチマン号を次はどこで活躍させるかも、考えておくべき時期だろうか……
メルキディア・セデクリエル
アドリブ・連携大歓迎
各資料とかで一応経歴は知ったけど各ディヴィジョンの探索に置いて活躍してくれたフライング・ダッチマン号…こうしてみると堂々としたモノね
その成果に報いる意味も込めてフライング・ダッチマン号の補給・整備のお手伝いに来ました!
帆船サイズのメンテナンスとう言うこともあるのでラツィーデバイザーとフライトドローンによるスキャンで船の見えない所の状態を調べ修繕が必要な所を割り出す
特に竜骨などの基幹部分はチェックを念入りにね
力仕事時には兵装を外したエスコートベッセルを展開
海戦装の機械腕を使って廃材まとめや資材運び、あとはガントリークレーンに繋げる物を纏めたり、大きいサイズのパーツ交換等で整備のお手伝いをば
あ、船内の清掃は流石に生身でやらないと…
●フライング・ダッチマン号、寄港
台湾島、整備ドック……そこに一隻の海賊船が上架される。ディビジョン境界を移動し易いと言う特性を持つクロノ・オブジェクト船『フライング・ダッチマン号』だ。
「フライング・ダッチマン号か……ディヴィジョン間を移動し易いというその特性は、未だ各種調査に有用だ。それに得難い船旅の体験を提供してくれている、やれる事はやっておこう」
その堂々とした佇まいを見ながら、ラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)を始めとするディアボロスたちは船に乗り込む。
このフライング・ダッチマン号は長い船旅を終え、台湾島で整備と補給を受けた後、次の任務へと旅立つ……その僅かな時間を、最大限に活用しなければとラキアは思う。
「先ずは船内の洗浄滅菌をしていこう……パラドクス効果様々だな」
船内に入ったラキアは、【クリーニング】のパラドクス効果を発動させる。するとどうだろう。周囲が清潔を望む世界になり、彼女を中心に自動的に洗浄、殺菌されていく。
そのまま船内をぐるりと歩き、隅から隅まで洗浄した彼女は、仕上げにワックスを掛けることにする。
甲板に出ると、タオルにワックスを沁み込ませ、木目に沿って丁寧に塗布していく。
「気分の問題かもしれないが、やってやった感は出るだろう」
……多分。そう最後に呟きながら、フライング・ダッチマン号をゆっくりと磨いていくラキア。
勿論、塗ったところが乾くまで踏まれないように、立ち入り禁止の札を立てるのも忘れない。
「戦う船だ。高級クルーズ……とは言わないが、気持ちが良い船旅が出来る程度にはしておきたいな」
そう言い、端から端へとワックスを掛けるラキアであった。
一方、船内では後から持ち込んだ備品……机や棚、ハンモックと言った調度品を月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)が交換していた。
「今年の二月に復讐者の戦力となって以来、フライング・ダッチマン号は多くの探索に私達を導いてくれた。暗黒世界蝦夷共和国、融合世界戦アルタン・ウルク、そして謎の南極のディヴィジョン……未だ本格的な攻略が始まっていないディヴィジョンについて、干渉の余地を持てるのもこの船のお陰だ。今回は大々的な改装を行う訳ではないけれど、今後も長く使えるように面倒を見ておこう」
クロノ・オブジェクト船であるフライング・ダッチマン号の船体自体は自動修復する。なので船体を傷付けた戦いの痕跡や痛みなどは跡形もないのだが、船が出来た後から持ち込んだ部材は交換が必要であった。
特に電子機器や航海道具と言った繊細で大がかりな装置は、こう言う機会でないと整備出来ない。
排斥力の影響か、電子機器など最終人類史から持ち込んだ機器は故障しやすい。
ユニット化されている物であれば、パラドクストレインでの補給時に交換も可能であるが、ベースの機器全体となるとそうはいかない。
装置に不備が無いように、サヨコは慎重に検査する。
「これとこれは交換だ。だが、木板が劣化したり大きな破損の痕が残ることがなくて本当に良かった」
交換する機器に印を付け、リストに纏めたサヨコは、ブリッジから全体を見下ろす。
長く辛い航海を乗り越えたとは思えないぐらいに綺麗な船体に、サヨコは安堵の吐息を漏らす。
「あとは、日持ちする食品の補充だな。折角クレーンを作ったんだ、使わせて貰おう」
巨大なガントリークレーンで、船倉に乾燥食品や飲料などの日持ちし、大量に運び込む必要のある物を今のうちに積み込もう。そうサヨコは補給リストにチェックを付けるのであった。
上架され、船台に乗せられたフライング・ダッチマン号を下から眺めるのはメルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)……しっかりとした船体を支える竜骨を眺めつつ、ほぉっとため息を漏らす。
「いろんな資料とかで一応経歴は知ったけど、各ディヴィジョンの探索に置いて活躍してくれたフライング・ダッチマン号……こうしてみると堂々としたモノね」
その成果に報いるためにも、整備はしっかりとしないとね! そうメルキディアは告げると、武装を解除した海戦装閃機のエスコートベッセルを展開し、その巨大な機械腕で検査機器を運ぶ。
「帆船サイズのメンテナンス……見えないところもしっかり検査しないとなの」
スマホ型マルチプルツール、ラツィーデバイザーで船底から船体をスキャンをする彼女の目には、特に異常はない様に見える。
「流石は自動修復される船なの……傷跡一つないなんて、凄い!」
激しい戦歴を辿った筈なのに、船体には傷一つ残っていない。流石はクロノ・オブジェクト船とメルキディアも驚きの声を上げる。
そのため彼女は主に交換する機器装置類や食料の積み込みなど、力仕事に精を出す。
そうして食料の補充や必要な機器の交換、船内の清掃を終えたフライング・ダッチマン号は再び海へと帰る。
彼女の今度の旅の目的地はシンガポール……そして蛇亀宇宙リグ・ヴェーダ方面へと向かうことになる。
「フライング・ダッチマン号も疲れてるのかな? なんとなく、フライング・ダッチマン号が元気ない気がするの」
旅立つフライング・ダッチマン号を眺めたメルキディアは、ふとそんなことを思う。
実際に調べた通り、船体に傷などは残っていない……なのになぜそう思ったのかは、彼女にも分からない。
ただ何となく、そう思ってしまったのである。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【クリーニング】LV1が発生!
【修復加速】LV1が発生!
【フライトドローン】LV1が発生!
効果2【ラストリベンジ】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV3になった!
【命中アップ】LV1が発生!
ラキア・ムーン
ふむ、まあサクサクと建造していこう
『しぶや』型そのままで良いとは思っているが……ふむ、多少は弄るのも面白いか
1隻を探査型……情報戦型と位置付けるならもう1隻はその情報を持ち帰り戦線から離脱する為に性能を特化
装甲をあまり犠牲にするのは心配なので、輸送性能や燃費辺りを減らし最高速度への到達時間を短縮出来ないだろうか
速度の上昇はしたいが、総合性能は変わらない以上そこまで変わらんだろう
なら、早期離脱の為には加速力を上げ一気に距離を稼ぐ
探査型とのセット運用を考慮する形なら、良い感じに使えそうだが
もう1隻は通常型と同じくして、純粋な『しぶや』の後釜でどうだろうか?
使い勝手の変わらない物もあった方が良いだろう
艦名に関しては任せる
私はセンスが無いらしい、『しぶや』2号3号4号では味気ないと言われそうだ
分かり易くて良いと思うのだがな……
では、素材を怪力無双で持ち運び投入
神像の心臓よりエネルギーを注入し、建造作業に移ろう
若干のロスが勿体ないが……それでも、地獄変を持ち出さなくて済むのはありがたいなこれは
月鏡・サヨコ
さて、いよいよ建造の段だな
まず前提として……『しぶや』の性能は非常にバランスよく纏まっていた
もし新しい要素を追加することで一部の性能が著しく低下し、その割に効果が小さいなら見合わせるべきかもしれない
私が出す案は「バランスが崩れすぎない範囲」または「顕著な効果が期待できる」形で実施したい
今回建造する艦は、ミッドウェーや真珠湾でヤ・ウマトとの決戦に向けた作戦に運用される
『しぶや』の存在が露見し破壊された今、伏兵や秘密基地に対する警戒を強めるために、少なくとも一隻は索敵能力を高めたい
レーダーやソナーや音波測深儀などを搭載し、その性能を技術的に可能な範囲で強化する
一隻が索敵に優れていれば、通信により艦隊全体で活用することもできるはず
そして残り二隻は総合性能を重視するか、或いは他の性能を尖らせる余地が生まれるだろうつ
名称は……これまでを踏襲するなら東京二十三区から取るのか
では今回は『あらかわ』『えどがわ』『しながわ』はどうだろう
川を名前に含む区で揃えてみた
拘りはないから他の案があればそれで構わない
●第三次艦艇建造計画
台湾島の上空に貨物車両を繫げたパラドクストレインが出現する。
積み荷は横須賀のアメリカ海軍が提供してくれた鉄鉱石、燃料、ソナーを始めとする各種電子機器。
そしてクロノ・オブジェクト船を生み出すためのエネルギー源……地獄変のエネルギーをチャージした巨大神像の心臓。
ブレーキの音を響かせながら造船ドック前で停車すると、車内からラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)と月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)が飛び出して来る。
「艦艇建造計画としては三度目の建造だ。今回は三隻の建造だから、三回に分けることになるが……ふむ、まあサクサクとやっていこう」
ラキアはディアボロスが怪力を発揮出来るようになる【怪力無双】のパラドクス効果を発動させると、貨物車両から資材や燃料を降ろし、造船ドック内へと運んでいく。
そこには巨大な薪ストーブにしか見えない造船クロノ・オブジェクトが設置されており、相変わらずこれで船を生み出せるのが信じられないと彼女は思う。
まずは一隻目……建造するのは『しぶや』級潜水輸送艦。駆逐艦をベースに武装を外し、代わりに輸送艦としてのスペースと潜水機能、海中からでもディアボロスが出撃・帰還出来るよう水密壁を設けた出撃ハッチを甲板と船底に設けた艦だ。
これを合計三隻建造するのが今回の計画だ。
『しぶや』の運用データなど各種情報を眺めていたサヨコは、改めてその汎用性の高さに驚く。
「第三次艦艇建造計画に辺り、まず前提として……『しぶや』の性能は非常にバランスよく纏まっていた。もし新しい要素を追加することで一部の性能が著しく低下し、その割に効果が小さいなら見合わせるべきかもしれない」
レーダーやソナーと言った、電子機器類は最新型。だが、それは『しぶや』を始めとする他のクロノ・オブジェクト船も同じ。
探査能力については現状、これ以上の能力向上は何か発想の転換でも行わない限り上げられない。
「加速性能を上げるのはどうだ? 燃費が悪くなるのは仕方ないとして、最高速度への到達時間を短縮出来ないだろうか? 速度の上昇もしたいが、総合性能は変わらない以上そこまで変わらんだろう」
ラキアの提案に、サヨコはふむと頷く。
「試してみる価値はあるな……試験的に一隻を加速重視にしてみよう。残りは通常型で設計し、性能の比較を行おう」
打ち合わせを済ませた二人は、薪ストーブ型造船クロノ・オブジェクトに燃料、鉄鉱石の順番で放り込む。
生み出す艦をイメージしながら燃料、鉄鉱石をそれぞれ一定量を入れる毎に炎の色が変わり、次のステップに進んだことが分かるようになっていた。
鉄鉱石を放り込み終えると、ボォォォッと煙突から煙が吐き出され、もやもやした塊になると船体を作り出す。
生み出された車サイズの船の赤ちゃん。これがこの後このドックで成長していくのだ。
「次は明日だな、お休み『しぶや』2号」
船の赤ん坊に呼びかけるラキアの姿に、「船名は私が考える」そうサヨコは告げた。
次の日……ラキアとサヨコの二人が造船ドックへ向かうと、そこには予想通り駆逐艦サイズまで育った『しぶや』級の二番艦の姿があった。
「分かってはいるが、不思議だな」
一晩で設計した通りの姿に育ったクロノ・オブジェクト船に向けそう呟くサヨコに、ラキアも同意する。
「巨大神像の心臓から消費したエネルギーも予定通りだ。若干のロスが勿体ないが……それでも、地獄変を持ち出さなくて済むのはありがたいなこれは」
巨大薪ストーブと共に置かれた巨大神像の心臓を確認したラキアは、そこに溜められていたエネルギーが予定通り消費されたことを確認する。
今までは新宿島の防衛の要であったエネルギー源『地獄変』を最終人類史以外のディヴィジョンに持ち出す……と言う危険な行為を行う必要があったが、巨大神像の心臓であればその心配も無用。
とても良い物が手に入ったと、彼女は喜ぶのであった。
そして台湾島の技術者により生み出された二番艦は外へと運び出され、空いた造船ドックで次の船を作り出す。
これをもう一度繰り返し、三隻の『しぶや』級潜水輸送艦が生み出された。
「それで、名称はどう決めたんだ?」
進水式を待つ三隻の潜水輸送艦を眺めながら、ラキアは名前を考えると告げたサヨコを見る。
彼女は筆を取ると三姉妹の艦名を認め。額縁に収めブリッジに飾る。
「第三次艦艇建造計画艦の名前は、『しぶや』級二番艦『あらかわ』、三番艦『えどがわ』、四番艦……加速重視の試験艦『しながわ』。これまでを踏襲し、東京二十三区……その中から川を名前に含む区で揃えてみた」
「なる程、良いんじゃないか」
艦名を発表するサヨコの姿に、ラキアは私はセンスがないらしいからなと呟く。
そして進水式を終えると、『あらかわ』「えどがわ」『しながわ』の三隻は試験航行に入る。
「『しながわ』だが……そこまで変わった、と言う感じはしないな」
「心持ち、出足が早い、と言うところだな」
今回はエンジン……エネルギー消費量を大きく変化させることが出来なかったので、多少加速が早いと言う微調整になった。
やはり、所謂コロンブスの卵的な発想の転換が無ければ、同じ統合性能内でも大きく変化させることは出来ないのだろう。
この経験も次の造船計画に活かさなければ……そう評価をまとめるとレポートを送る。
そして、建造された三姉妹の潜水輸送艦は、実戦に……ミッドウェー島攻略にに投入されるであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
【液体錬成】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
【反撃アップ】LV1が発生!