波間に揺れる思惑(作者 凪未宇)
#冥海機ヤ・ウマト
#ミッドウェー海戦~ミッドウェー環礁の戦い
#ミッドウェー鎮守府
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ミッドウェー鎮守府の作戦指令室で、断片の王『超大和』は思いのほか落ち着いていた。
「ディアボロスの動きは、存外慎重であったな。ディアボロスの索敵を避ける為に包囲網は多少広げる事になったが、問題は無い」
まだこちらに手はあると、厳かに配下へと視線を移す。
「敵の移動拠点の場所も割り出しは完了、いつでも破壊できる。あとは、ディアボロスがミッドウェー鎮守府を攻めて来させるだけだが……」
誘いをかける必要があるかと指示を発する。
「鎮守府に残るトループス級を全て環礁内に展開、ディアボロスが攻撃してくれば、逃走を装って、敵を誘引せよ。
「ディアボロスを島内に誘き寄せ、包囲殲滅するのだ」
これはヤ・ウマトの命運をかけた一手になるかも知れない。
自らが動き、ディアボロスをゆっくりとミッドウェーに呼び寄せられれば良し。
こちらで把握した『しぶや』より動かぬなら、それも良し。
まとめて超遠距離攻撃を放てばいい。己が倒れる事さえなければ、まだ――。
ミッドウェー海戦に向けた情報戦にも一区切りがつき、事態は次の段階へと動いている。
「全方位哨戒を実行した事で、敵の動きをけん制する事には成功したようなのですが、ジェネラル級の位置を特定するまでには至らなかったのです」
その代わり、ミッドウェー鎮守府の調査を進められた事で、敵軍の情報はたくさん手に入れることが出来たと蒼狐・珠萌(猫狐な天使・g03640)はスケッチブックを開き手に入れた情報を説明する。
「ミッドウェー島にはジェネラル級に匹敵するような、8本の巨大触手が存在しているのです。断片の王『超大和』は、この触手で攻め寄せて来たディアボロスを防衛しつつ、その間に周囲に展開したジェネラル級による包囲殲滅作戦を狙っているようなのです」
8本というとタコが思い浮かぶが、そういう事だろうかと首を傾げ、更に説明を続ける。
「それから断片の王『超大和』は、『しぶや』の場所を把握したようなのです。いつでも破壊できる準備を整えているようで、ボク達の包囲が完了する間際で、『しぶや』を破壊しようと狙ってるかもしれないのです」
肝心のミッドウェー鎮守府に残っている戦力は多く無いようで、戦力の大半はジェネラル級と共に島外に出ているようで、そこから考えても何か思惑があるのは明らかだ。
「残るミッドウェー鎮守府のトループス級は、ミッドウェー島の環礁地域に布陣して、待ち受けているようなのです」
ここで得た情報を、どう活かすかは作戦を考える人達次第ではあるが、攻略旅団で新たな作戦を立て、決戦の勝利に向かって欲しい。
ミッドウェー環礁に展開したトループス級は、間違いなく誘いであろう。
「戦いを挑めば、敵はボク達が追撃可能な速度で、ミッドウェー鎮守府に逃走していくのです」
そうやって、なし崩し的に、ディアボロスの攻勢を誘い込もうとしているのだろう。
「この行動は、無視しても問題は無いと思うのです。だけど、誘いに乗らないようにして撃破すれば、ミッドウェー鎮守府の戦力を減らす事が出来ると思うのです」
また、超大和に対しても、ディアボロスが、超大和の策に乗って攻撃を仕掛けてきているように見せかければ、油断を誘う事が出来、状況によっては断片の王との決戦を挑んだり、次の作戦を有利に運ぶことが出来るはずだ。
「あくまでも敵の誘いには乗ったふりまでなのです。うっかり深追いしないよう気を付けて欲しいのです」
ディアボロスの慎重な対応により、ミッドウェーの戦いは睨み合いという状況になっている。
「作戦を20以上、敵を逃走させずに撃破させる事が出来れば、ミッドウェー島のトループス級の戦力を全滅させ断片の王を前線に引っ張り出すことも可能だと思うのです」
超大和に『しぶや』が狙われているが、幸い、『しんじゅく』が、ミッドウェー海域に向かっているので、『しぶや』が破壊されたとしても、作戦展開には影響は無いだろう。
作戦をどこまで達成しようとするか、その判断は現地に向かうディアボロスに託すと最後に付け加え、珠萌はスケッチブックを閉じるのであった。
ミッドウェー環礁にまるで擬態し隠れたかのように、静かに『サムライロブスター』らが控える。
「我らの役目は把握しておるな」
「勿論でござる」
「ディアボロスを見つけたら、一太刀だけ結び合わせ、後は王の命のままに」
――逃走を装って、敵を誘引せよ。
「王直々の命だ。見事成し遂げてみせよう」
そう言って、海戦装のロブスターを撫で、腰に携える刀に指をかけ息を潜めるのであった。
リプレイ
白石・明日香
連携アドリブ可
如何に逃さずにか・・・・ま、とりあえずは殴る。
【水面走行】を使って水上戦としゃれこもうか。
ひとまず引っかかった振りして一気に間合いを詰めていくよ。
そして射程に入ったら周囲にある呪詛を込めることができるように武器改造して早業で敵の針路を塞ぐように纏めて撃ち抜いてあげる!
敵の攻撃は突撃は回避して砲撃と斬撃は武器で受けたりしながらいなして避けるよ。
後はワタシが気をひきつけている間に何とかしてよね・・・・
●
まるで珊瑚の一部であるかのように、彼女らは控え獲物を待っていた。
全ては、断片の王『超大和』の命を遂行する為。
「如何に逃さずにか……ま、とりあえずは殴る」
殴ると言いながら、颯爽と水上を水面走行する白石・明日香(弔いの狩人・g02194)は一射で二発の弾丸を放てる〈騎士団正式連装銃〉を手にした。
そこは言葉のあやでもあり、相手に敵意と接近を知らせるもの。
一気に間合いを詰める彼女の姿に、『サムライロブスター』らは低く座した姿勢のまま居合の態勢へと移る。
「来たか……」
静かに黙し沈黙を破るかのように一閃。
先陣を切ったサムライロブスターが、伊勢海老型海戦装と共に突撃し、更にそこより前へ跳ぶように刀を振るう。
逆説連鎖戦で回避することは決してできない。せめて両断されないよう防衛し、ダメージを最初に抑えるのみ。
これぞ『突式海戦装』を生かした捨て身の攻撃。
故に飛び出したサムライロブスター以外は、警戒の姿勢のままジリジリと後退していく。
通り抜けた敵より、逃げる敵を優先に。
まずは、引っかかったかのように見せかけ距離を詰め、纏めて撃ち抜いてあげると銃口を。
「貴方はいい狩人だね。腕に優れて血に酔っている……だからこそワタシは貴方を狩らねばならない!」
彼女らに合わせるなら漁師となるだろうか。『獣狩りの銃撃(キコウガカッテイルノハケモノデハナイ)』を放ちながら、仕留めることには変わりないとサムライロブスターに乱射する。
海戦装を手元に戻すそれまでの間、わずかとはいえ彼女の防御は薄い。刀一つで乱射に対抗仕切るのは不可能だ。
明日香が一体を沈めながら、更に銃声を響かせ。
(「後はワタシが気をひきつけている間に何とかしてよね……」)
サムライロブスターの注意を引くのであった。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【水面走行】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
ラキア・ムーン
さて、敵も策を弄しているがそれが見えているだけ此方としてはマシだな
出来る事をやり、次へ繋げるのみ
やるべき事は簡単だ
水面走行で水上を移動し、ミッドウェー環礁内へと突入
双眼鏡で周囲を警戒しながら慎重に移動……しているように演技しながら、敵を探って行こう
敵を発見したら《RE》Incarnationを構える
まずは一太刀結び合わせる……と言っていたなならばそれに付き合おう
【Call:Flame_Edge】起動
炎の刃を展開し、槍を振りサムライロブスターと斬り結ぼう
敵の砲撃と斬撃は槍で受け捌き、防御して耐えよう
敵が撤退を開始したら、不審に思う様に周囲を警戒しながら追撃
深追いにならないように注意しながら、過剰に警戒し速度を落としている感じで敵を追い少しでも敵の退却速度を遅くさせよう
ある程度付き合い、敵が作戦の成功を確信しているようになったら仕掛ける
仲間の泥濘の地発動タイミングに合わせ全速で駆けて敵へと接近
敵が速度が落ちた事に戸惑っている間に駆け抜けて追い越す、又は混戦に持ち込み足止めをし早急に殲滅しよう
ネフェリア・フリート
ま、こっちも慎重だったが相手も大概慎重だな
貴重な手駒だろうに、随分と博打を打ってきやがる
いいさ、こっちはそれに乗ってやる
最も種は割れてんだ、そっちの望む展開にゃさせねーよ
水面走行を借りて海上を移動するぜ
敵を発見したら拳を構えてファイティングポーズ
敵との間合いを図りながら、臨戦態勢だ
EW:Blood Knuckle!
クリムゾンガントレットに力を込める
敵に向かって接近して、そのままぶん殴っていくぜ!
連装砲と斬撃はガントレットでガードだ
受け流し、正面から食らわねーようにして耐えとくぜ
敵が退却をし始めたら、ちょっと不満そうな表情しつつ仲間と相談する演技だ
方針が決まった…ような感を出し追撃
深追いし過ぎないよう、速度を落としつつある程度追いかけたら仲間とタイミングを合わせ泥濘の地を発動
敵の速度を鈍らせ、それで少しと戸惑ってる間に距離を詰めんぜ!
正面から懐まで潜り込み、近接戦闘へ
混戦に持ち込んでこれ以上敵が退却しないよう足止めだ
仲間と火力を集中させ、確実に敵を倒し早々に殲滅させていくぜ!
アドリブ歓迎だ
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敵も策を弄しているが、それが見えているだけ此方としてはマシだな。
「まずは一太刀結び合わせる……と言っていたな」
ラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)は、再誕の名を冠した突撃槍〈《RE》Incarnation〉を構えた。
様子を見るにその言葉通り、近づく相手に攻撃を仕掛けては来るようだ。
「ならばそれに付き合おう。出来る事をやり、次へ繋げるのみ」
「いいさ、こっちはそれに乗ってやる。最も種は割れてんだ、そっちの望む展開にゃさせねーよ」
やるべき事は簡単だ。
ラキアに応じるように、ネフェリア・フリート(剛腕粉砕・g05427)も並ぶ。
警戒しながら慎重に移動しているように見せかけ、逆に敵の攻撃を誘うよう水面走行する。
深追いするのでなく、こちらへと誘うように。
「ま、こっちも慎重だったが相手も大概慎重だな。貴重な手駒だろうに、随分と博打を打ってきやがる」
動き出す『サムライロブスター』の姿に、ネフェリアは炎の魔力を込めた〈クリムゾンガントレット〉に自信の血を流し、『EW:Blood Knuckle(エンチャントウェポン・ブラッドナックル)』を発動させファイティングポーズ。
「血は力、俺の血を吸えガントレット! EW:Blood Knuckle!」
静から動へ。
水面を滑るよう『突式海戦装』の伊勢海老型海戦装が突撃を仕掛け、その背を足場に敵はディアボロス達へと刀を抜き斬りかかる。
こうして攻撃を仕掛け、十分に相手の注意を引き逃げる。
それがサムライロブスターらの役目であった。
ミッドウェーの内へと引き摺り込もうという魂胆だ。だが、その策も事前に把握していれば如何様にも対策できるというもの。
相手の作戦に便乗し侵攻を開始することも出来るだろう。
恐らく、全てのトループスを排したら断片の王と8本の巨大触手しかミッドウェーには残らないのだろう。
後は逃れた冥海機への対策をどうするか。
初手の一撃を誘い込んだラキアとネフェリアは、そのまま追いかけず泥濘の地を発動しサムライロブスターの足を遅らせ反撃に転じる。
退却を許さないよう、拳を叩き込みネフェルリアはその場に足止めし。
撤退しようとする道を断つようラキアは、『Call:Flame_Edge(コール・フレイムエッジ)』を起動する。
「焔の刃よ、我が敵を焼き尽くせ」
斬りかかる刀と刃を合わせ斬り結び、動から再び静へ。
ガクリと崩れ炎に包まれたのはサムライロブスターの方。
この場をやり過ごし引き込めないと分かれば、彼女らも覚悟を決めるしかない。
申し訳ありませんと小さく王に謝り、サムライロブスターはもてる残りの力で一太刀でもダメージを与えようと挑み、海へと散っていく。
これでこの場の冥海機は片づけられたか。
残る敵は……じわじわと残る戦力を削られていく光景の中、超大和はまだ黙していた。
断片の王の思惑は、そしてミッドウェーの戦いの行方は――。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水面走行】がLV2になった!
【泥濘の地】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!