リプレイ
レビ・アンダーソン
ストリートでライブ的な事をしようかなー!
普段はギターを使わないけど、偶には弾かないと腕が落ちちゃうからね。今回はマイク無しのギターのみでデスメタルを演奏しよう
趣味の為に歌う訳じゃなくて、デスメタルの宣伝も兼ねてるよ
デスメタル好きって全体で見ると多くないからね……聴いた事ない人も多いだろうし
ここは軽く『Death voice』を聴かせてファンを増やそう!
ギターを派手に掻き鳴らして、目を釘付けにしてからのスクリーム!
周囲の喧騒すら吹き飛ばす圧倒的な歌唱力を見せてやろう!
願わくば、デスメタルファンが増えると良いな!
ヴィオレット・リオンヌ
・ヴァイオリンの【演奏】で当日のハロウィンを盛り上げたい。せっかくだから軽くハロウィン仮装をして気分を盛り上げたいです。
・演奏中の仕掛けとして、オラトリオのヴィオレに頼んでお花を降らせたりしても綺麗ですね!
・住民やディアボロスの人たちがハロウィンイベントをより楽しんでくれるなら嬉しいです!弾むような、ワクワクするような気持ちが伝染してきっと最高に充実した時間になると思います。
・興味がある人はぜひヴァイオリンを触ってみてください。構え方や音の出し方なら教えられますから。
・他にも同じように演奏できる人がいるならぜひ一緒にやりましょう。
※他の方との連携やアドリブ大歓迎です。
●
秋の黄昏が夜の帳が落ちていく。
星がひとつ、ふたつ、いつもは静かな新宿島の路地も今夜は通りの賑やかさが浸透していた。
ハロウィン・ストリートでは色々な店や催しが行われていて、さながらハロウィン・マーケットの賑やかさ。煌々としたランプ、魔除けの焚火がノルタルジックにストリートを照らしはじめた。
つばの広い大きな魔女の帽子にはハロウィンカラーのリボン。ヴィオレット・リオンヌ(未完の星・g05512)が動くたびに、キラキラと光を反射するスパンコールの長リボンがひらひら揺れる。
街路樹から一歩離れた位置に立ったヴィオレットがヴァイオリンを高く構え、弓を添えれば滑り出すような一音が。彩る音色を奏で始める。
(「今宵も音が綺麗ね」)
愛器のスヴニールを心の中で褒めて。
「わ」
「ヴァイオリンだ!」
前をゆく人の流れが止まり、彼らは優雅なヴァイオリンの音色に耳を傾ける。
弦へ優しく触れるボウイングは時に強く、可愛らしいうさぎが跳ねて疾走しはじめたかのような音色がどこまでも渡るトリル。
ヴィオレットの華やかな演奏に合わせて、オラトリオのヴィオレがふわりと空へ舞い上がった。
ヴィオレが降らすのは秋の花たちだ。
わあっと周囲が盛り上がる。
コスモス、ナデシコ、キク。ダリアやマリーゴールドたちのワルツ。ハロウィンのプレンゼントが人々の掌を可愛く彩る。
有名なワルツの奏でに踊り出す子供たちやカップルもいて、ヴィオレットが微笑んだ。
誰かがハッピー・ハロウィン! と声を張って、ヴィオレットは応えるように音色を変えた。
メドレー仕立ての選曲に、知っているものがあったのか嬉しそうな住民の表情。
手拍子や歌に合った曲もある。それには応じる人々の姿――ある種の佳景がここにはあった。
舞い上がるような演奏を弾き上げればヴィオレットに贈られたのは盛大な拍手だった。
「ありがとうございました」
ぺこりと一礼して、先程の方向へとハッピー・ハロウィン! と声を返す。
「魔女ちゃん、すごい!」
「かっこよかった!!」
子供が駆け寄ってきたので、ヴィオレットが微笑んで迎える。背丈が同じくらいの子や、小さな子もいた。
「これ、初めてみた」
楽器を指しての言葉にヴィオレットが微笑んだ。
「興味があるのなら、触ってみますか? これはヴァイオリンっていうのですよ」
教育が充分に届かない今の子供たち。ヴィオレットが始めたのは音楽の授業っぽいもので。
構え方や音の出し方を教えていく。
難しい! あ、音でた! と一喜一憂する子供たち。
出来ることが増えればヴィオレから花のプレゼント。今日の――ハロウィンの夜の思い出がひとつ、ふたつと心に花開く。
●
ヴィオレットの華やかでありながら優しいバイオリンの音色が聴こえてきて、レビ・アンダーソン(破壊のサウンドソルジャー・g00056)はふと表情を和らげた。
ディアボロスが奏でる弦から紡がれるメロディに自身の指が僅かに動く。
どこまでも渡る音色が五線譜だとすれば、譜に弾むのは人々の声。
喧騒は一種の音楽だ。
楽しそうな声、張った声、道に弾む足音はリズムよく。
それらを楽しみながらギターを背負いしばらく歩いていたレビが、開けた場所を見つけて立ち止まる。
(「普段はギターを使わないけど、偶には弾かないと腕が落ちちゃうからね」)
そう心の中で呟いてスリングを回しギターを持てば、しっくりときた。きちんと弾かないまでも触れる頻度は高い。抱えていると安心するのだ。
弦を弾けば耳に馴染む一音。
それだけで次の奏でるべき音が湧いてくる。長いレビの指が滑らかに動き始める。
弾いたのは一音だけであったが、「お」という表情で道をゆく人の視線がレビに集まった。
レビが眦だけで微笑む。
肘を基点に手首を強く振るえば複数の弦が派手な音を放った。地面や壁を叩く音が反響する。
ピックスクラッチとスライドの華やかさ、次いでギターを掻き鳴らせば人々の視線は釘づけだ。
すぅっと息を吸いこんだレビから放たれるのはスクリーム!
低音の大声を披露すれば、ぎょっとして立ち止まる人も多い。けれどもひとたび耳を傾ければ、ただ叫んでいるだけではなく多彩な歪みの声が表現されているのが分かる。
どこか魅了されたように人々は立ち止まった。
それは悪魔が潜むとされるハロウィンの夜にふさわしい音楽だった。
レビの曲、『Death voice』の苛烈なスクリームは忍び寄る魔を祓うように。
日々の――どこか鬱屈とした凝っていた想いを吹き飛ばすような。
デスメタルの宣伝も兼ねたレビの気合いは、圧倒的な歌唱力として表現されゆく。
(「デスメタル好きって全体で見ると多くないからね……聴いたことない人も多いだろうし」)
と思っていたらラズルダズルな仮装していた集団が「あっ!」と声を上げた。
アーティストとしてのレビを知っているのだろう。ライブパフォーマンスがちっちゃく行われて、興味を持った人がレビのことを尋ね始めていた。
演奏を終えればハッピー・ハロウィンの声が次々に上がった。
「めっちゃカッコよかった!!」
「すっごい響いたよ! なんかすっきりした!」
「何て曲なんですか?」
興味を持ったらしきサラリーマンが声を掛けてきて、レビはひらりと手を振った。
「Death voiceだよ。ライブもしているからよろしくね!」
「おじさん! あたしが教えたげるっ」
スマートフォンを持ったファンが鼻息荒くサラリーマンに話しかけた。
「あの、共演してみませんか?」
素敵でした、と、ギターのメロディに誘われてやってきたヴィオレットがレビに声を掛ける。
音の洪水に叩かれた鼓動を手放すにはまだ早い。
「モチロン」
OKのジェスチャーを送ってレビが手招く。お互い、心に響いた演奏だったことを伝えあって笑い合う。
残響を紡ぎあげるような二人の音色が構築されていく。
演奏されるのは気まぐれともされる狂想曲。
――新宿島で行われた、ハロウィンのちょっとした音楽祭。
今宵、奏での楽譜に心からの笑顔が描かれていくのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【勝利の凱歌】LV2が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【ラストリベンジ】LV1が発生!
山元・橙羽
ハロウィン!
ここまで大規模なハロウィンイベントって参加した覚えが無い(そもそも過去の記憶が怪しい)ので、楽しんで行きましょう。
仮装するなら妖精ですね。フェアリーコンボとかで呼び出される妖精とおそろいの華やかな衣装とか。
黄昏に夜帳が落ちてくる。
地平に留まる光のような山元・橙羽(夕焼け色の蝶・g01308)のオレンジ色の髪と蝶の羽。彼の鮮やかな金の瞳に映されるのはディアボロスたちのパレード風景。
「――これがハロウィンですか」
どこか感嘆めいた呟きを零し、ハロウィンの雰囲気を感じ取る。
過去の記憶があやふやな橙羽は、恐らく大規模なイベントを体験するのは今日が初めてだ。
魔法使いよろしく箒で飛ぶディアボロス、お菓子を配りながらパレードを行うディアボロス、仮装をした一般人も楽しそうに行き来している。
新宿島となり、初めて行われるイベントは皆楽しそうに過ごしている。
絶え間なく周囲から笑い声が聞こえてきた時が今まであっただろうか? ――否、橙羽が覚えていないだけで、きっとこれが改変前に在った一部の日常なのだ。
ハッピーハロウィン!
沿道から掛かった声にハッと橙羽は顔を上げた。
「ハッピー・ハロウィン、です!」
「ほら、ディアボロスのお兄さん、歩かなきゃ置いてかれちゃうよ!」
小さなジャック・オー・ランタンが先端に付いたステッキを渡されて、橙羽は一瞬目を瞠り、にこりと微笑んだ。
「ありがとうございます」
いってきます。
そう言って手を振ってパレードへと合流する。
蝶の羽をはためかせれば妖精たちの姿。
ひらりと舞う妖精たちと同じ衣装を橙羽は着ていた。
コスモス、マリーゴールド、ナナカマドやムラサキシキブの実をモチーフにした飾り。
華やかな秋の色。そしてハロウィンの一夜を境に訪れる冬をあしらう銀のリボンが揺れている。
ストリートから聴こえてくる音楽に足取りも軽くなった。
人々に手やステッキを振って、魔を祓う浄化の祝福を与え歩いていく橙羽なのだった。
成功🔵🔵🔴
効果1【エアライド】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
鵙目・隆尋
やひろ(g01885)と出店巡り
おねこさまは黒いから南瓜のランタンが似合うね
俺はね、赤ずきんくんちゃん(not女装)
え?可愛いだろう?
なんでそんな顔するのさ、やひろ
やひろ、カッコイー(棒)
色々あるね
たい焼きもりんご飴もあるし
どれもハロウィン仕様で南瓜オバケ模してたり
味が南瓜や栗だったりするみたい
色々回ろう!
オバケ、火炙りの刑……?
(商品名を読んだ。売り場を見た)
なるほど、焼きマシュマロ……
マシュマロもちゃんとオバケの形してるの凄いね
あ!ばか……!
おねこさまに熱いのとか駄目に決まってるじゃない
ほら、夜……炙られてないオバケ
噛み噛みして倒しちゃってよ
炙ってない串を通したマシュマロを夜に差し出し笑う
九条・八尋
たかひろ(g00735)と夜(スフィンクス)と行動
夜には南瓜のランタンを咥えてもらってー、と
俺は烏天狗(白バージョン)っぽく
たかひろどーしたよその、え、どっちだ?
うん、かわいいな?
あ、おう、心が篭ってない気がするけどサンキュー?
中身くり抜いた南瓜を器にして食べ物売ってるとこもあるな
ハロウィン仕様になってる出店!
食い物いっぱい買おーぜ!
火炙りオバケマシュマロ
え、何だそれ買わねば
夜がめっちゃ見てくるけど食いてーのかね
って痛い!
マシュマロ差し出してみたら猫パンチ食らったんだが?
たかひろにダメ出しされて熱いのだめと気づく
そういや猫舌って言うもんな、すまん、夜
たかひろから熱くないオバケもらってくれ
「暗くなってきたな。夜、ランタンよろしく」
黄昏に染まった空が少しずつ夜の帳を落としてくる、そんな時間帯。
九条・八尋(流れるままに・g01885)がそう言ったのでスフィンクスの夜は差し出されたカボチャのランタンを咥えた。
誰かと待ち合わせをしているのか、八尋が進むことなく佇むので夜は彼を中心にしてゆっくりと飛び回る。
そうしていると、駅の更衣室から出てこちらに向かってくる鵙目・隆尋(幼年期の終わり・g00735)を見つけたので、ランタンを動かして八尋に知らせた。
「お。たかひ、……ろ?」
来たか、という風に顔を上げた八尋の言葉が途中ぎこちなくなった。
彼の様子には構わず、隆尋はニッと笑う。
「おねこさまは黒いから南瓜のランタンが似合うね。やひろはカッコイー」
「あ、お、おう。心が篭ってない気がするけどサンキュー?」
冷やかしめいた棒な隆尋の声に拭えない疑問を隠すことなく八尋が応える。烏天狗の仮装をした八尋の天狗面も翼も、山伏装束も白を基調にしたもの。
凛とした佇まいの八尋はまじまじと隆尋を眺めた。
「たかひろどーしたよその、え、どっちだ?」
「あー。俺はね、赤ずきんくんちゃん」
赤ずきんを被って胸元には同じ色のリボン。ちゃんとズボンだがサスペンダー留めとか結構可愛らしい装飾のものを使っている。
「…………え? 可愛いだろう? なんでそんな顔するのさ、やひろ。なんか宇宙背負ってね?」
「うん、かわいいな???」
一応KAWAIIを引きだしたので隆尋はまあいいだろうという風に頷いた。
「腹も減ってきたし、はやく食べに行こうよ」
ハロウィン仕様の魔女のりんご飴、たい焼きはオーソドックスな餡子のものもあれば、カボチャ餡だったり、栗餡だったり。
「色々あるね。って、コレ、たい焼きっていうよりカボチャ焼き……?」
ポップなカボチャの形のたい焼き、いや、カボチャ焼き。味はしっかりたい焼きだ。
まるで食べ物にトリック・オア・トリートされてるみたいに思えてきた。
「中身くり抜いたカボチャが器になってるぜ、これ」
そう言った八尋が手にしているのは丸ごとカボチャのベイクドチーズケーキだ。
秋の味覚を使った天むすやコウモリクッキーなどなど。秋やハロウィンモチーフの屋台が色々と出ていて、惹かれるものを片っ端から食べていく二人。
その時、ギャァァァとボイスチェンジャーめいた機械の声が出てくる屋台を見つけた。
「いらっしゃい、お化けの火炙りでも見ていくかい?」
屋台主の言葉がある意味二度見ものだった。そして断末魔が変わらず流れている。
「オバケ、火炙りの刑……?」
「火炙りオバケマシュマロ? え、何だそれ」
隆尋と八尋が商品名を読み、売り場を見た。ぱちぱちとした炭火と、串刺しにされたお化け――否、マシュマロ。
「なるほど、焼きマシュマロ。マシュマロもちゃんとオバケの形してるんだ。凄いね」
お化けたちが溶けたり焦げたりしている。
甘い匂いに惹かれたのかランタンを咥えた夜が近付いてきて、じいいっとオバケマシュマロを見つめる。
「あ、何? 夜めっちゃ見てるけど食いてーの?」
八尋の言葉に、夜、チラッと上目遣い。
じゃあ一つ。八尋がお買い上げした火炙りオバケマシュマロを夜に差し出してみれば――。
「痛っ!」
夜は猫パンチを八尋にお見舞いした。
「あ! ばか……! おねこさまに熱いのとか駄目に決まってるじゃない」
隆尋がすかさず止め、助言する。
「は? え? なんで……って、あ!」
訊くうちに気付いた八尋が思い出したという表情になった。つんっと余所を向く夜。
「そういや猫舌っていうもんな、すまん、夜」
どこかしょんぼりとして八尋が夜に謝った。
八尋が夜と出逢ってから、一人と一体の付き合いは短いながらもそれなりに時間も経った気はするが、確実に長いとはいえない。
夜もやり過ぎたと思ったのか、八尋を窺うように見ていた。
「……ほら、夜……炙られてないオバケ」
八尋と夜の間に、串マシュマロを差し出したのは隆尋だ。空いた片手はランタンに添えられる。
隆尋の掌にランタンを落とし、夜はくんくんと炙られていないマシュマロを嗅いで真っ白なそれに噛み付いた。
「噛み噛みして倒しちゃってよ」
隆尋の言葉に応じて噛み噛みする夜。新食感。
「美味いか? 夜」
八尋の言葉に夜はオバケを噛みちぎりながら目線を上げた。瞳孔が開いていて爛々としている――楽しそうだ。
がふっ。ふがっ。
夜の勢いづいた噛み付きと噛み噛みに二人が吹き出した。
ひとしきり笑ったあと隆尋と八尋も火炙りオバケマシュマロを食べていく。
新宿島で初めて行われたハロウィン。
慣れぬ日々はまだ『非日常』で、その中で行なわれた『非日常』のイベントは、僅かながら日々を日常へと変化させたのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【活性治癒】LV1が発生!
【腐食】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
ルチルーク・フレンツェン
当機こそ日々の日常の有難みに助けられているので
精一杯パレードを盛り上げてみせます
(コースはどなたかの指示に従って選びます)
仮装は無表情な魔女とその使い魔(モーラットのルシグーナ)で、
パレード進行の邪魔にならない速度と高度の【飛翔】を
箒に乗って飛ぶ魔法のように見せてを楽しませてみせます
「貴方達も、空を飛んでみたい?」
空を飛んでみたい人達を当機と使い魔ルシグーナあわせて【浮遊】の
効果限界人数まで握手しあって浮遊しつつ
ハロウィンらしい楽曲を【勝利への電脳演奏】で鳴らして
より魔法らしさを演出してみます
「また来年、空を飛びましょう♪」
恩返しだけの想定でしたが、当機こそかけがえのない時間を過ごせました♪
「ハロウィン、とは。秋の終わり、冬の始まり、死者の霊が家族を訪ね、有害な精霊や魔女が出てくる夜、ですか」
検索して出てくる言葉の羅列。
起源はあれど、イベントに付随するのは人の感情だということをルチルーク・フレンツェン(均衡を破りし逆襲機械・g02461)は知っている。
現代におけるハロウィンはかなり変化している。ルチルークはこくりと頷いた。
「当機こそ日々の日常の有難みに助けられているので、精一杯パレードを盛り上げてみせます」
中世は収穫祭、現代は魔除けも兼ねたお祭り。
人々の消化できぬ想いが委ねられたディアボロスたち――彼らは人々の『収穫』であるのかもしれない。ならばこの糧を『楽しみ』にして。
ハロウィンというイベントの回帰。
とんがり帽子を被り、裏地が紫になっている黒マントを羽織る。
魔女の衣装はかぼちゃをモチーフにした可愛らしい型だ。
箒に乗って飛翔するルチルーク。箒の先端にはゆらゆら揺れるカボチャランタン。
わあっと人々の歓声が上がった。
「あそこに魔女がいるよ!」
「飛んでる~!」
箒を使ったパフォーマンスは花形のようだ。やっぱり魔女や魔法使いっぽくて憧れなのだろう。
「ディアボロスの魔女さん、握手してください~」
少女たちが「やばい」「カワイイ~」と連呼する。使い魔に扮したルシグーナもモテモテだ。
ふわふわ浮いているルチルークが握手をすれば、彼女は僅かに地上へと引っ張られる。
このふわふわ感が見ていて癖になるのだろう。風船みたい、楽しそう、と少女たちが感想を伝える。
「貴方達も、空を飛んでみたい?」
ルチルークが尋ねてみれば「はい!」「いいんですか!?」と少女たちがワクワクした表情になった。
ルチルークと手を繋ぎ、ふわりと浮遊する少女。
「わわっ、すごーい! ふしぎ!」
もう一人、二人と手を繋いでちょっとした空中散歩。
高さが変化して俯瞰するハロウィンパレードは灯りの列がよりよく見える。喧騒は少し遠く、高さによって音の層があるみたいな感じ――ハッピーハロウィン! と少女の高らかな声が空に渡る。
「思い切って、ハロウィンを開催してみてよかったね」
そう言ったルチルークに少女たちは頷いた。
「まじハロウィンできて嬉しいし!」
「ねねね、これだと、クリスマスもいけるよね?」
「ツリーあるかなぁ」
そうお喋りをした矢先に出会うハロウィンツリー。
ルチルークはハロウィンの電脳演奏を贈る。
彼女が電脳空間で奏でた曲は秋風を五線譜に、人々の楽しそうな声を音階に取り込んで、音符が弾むような活力を響かせる。
「ディアボロスさん、歌詞つけちゃっていーい?」
「どうぞ」
ルチルークの奏でる音楽に簡単な歌詞。時々でたらめな言葉たちだが、彼女たちの楽しいと言う気持ちが表現されたものだ。記憶に留めながらルチルークが脳内で譜面を起こす。
ハロウィンらしい音楽を聴きながらの空中散歩は子供たちやカップルにも人気なものとなっていた。ルシグーナも忙しそうにしている。
手を離しても、人々の表情はずっと笑顔。
「また来年、空を飛びましょう♪」
ルチルークがそう言えば、皆ぶんぶんと手を振ってくれた。
「ありがとう、魔女さん!」
「うんっ、また来年ね!」
楽しかったよ! 弾んだ声で伝えられる言葉たち。ルチルークは手を振り返した。
(「恩返しだけの想定でしたが、当機こそ、かけがえのない時間を過ごせました♪」)
新宿島のハロウィン。
衝撃の夏、激動の秋――そして新しい冬がやってくる。
大成功🔵🔵🔵
効果1【強運の加護】LV1が発生!
効果2【リザレクション】LV1が発生!
冰室・冷桜
ハロウィンパレード、ねぇ
ま、ドンパチ手前のお仕事よりは楽ーってことで頑張ってきましょうか
仮装は男受けを狙いまして、バニー風
流石にそのままだと寒そうなんで、燕尾服の上着にシルクハットも合わせてマジシャン風みたいな
通りを歩きながら、シルクハットの中をを歩いている人たちに向けましてー
だいふくを【召喚】!
ばちっと軽めの電撃と一緒に槍を振り回すパフォーマンスをお見せしましょー
そんな感じでだいふくと一緒に歩いて回りながら、屋台とかお店に【ハウスキーパー】を発動していって気楽に快適さを楽しんでってもらいましょうかね
わくわくとした空気。
弾んだ声があちこちから聞こえて、新宿――今や新宿島となった場はどこか懐かしい喧騒に包まれていた。
久しぶりに開催されるイベント。
ハロウィンツリーが煌びやかに飾られている。
「ハロウィンパレード、ねぇ」
冰室・冷桜(ヒートビート・g00730)が思い出したのは毎年渋谷が賑やかなことになる日本のハロウィンパレード。けれど今年は新宿島で――雰囲気は似ているようで全然違う。
「ま、ドンパチ手前のお仕事よりは楽ーってことで、ひとつ」
冷桜が被るシルクハットには耳の長いシロウサギのマスコットと、トランプやバラモチーフの装飾。
バニースーツに燕尾服を合わせればちょっと格好良いバニーレディの出来上がりだ。
シルクハットを持ちあげればぴょこりとウサミミが跳ね動いた。ステッキと一緒に観客へと振ってみせれば歓声が上がった。
「バニーガール可愛い~」
きゃあっとした女の子の声。ひやかしめいた口笛は男の子。
お辞儀をした冷桜はくるっと一回転。
手にしたシルクハットの内側を観客へと向けて。
「だいふく! イズ、ヒア!」
バチッ! とシルクハットから雷撃が空へと放たれてメーラーデーモンのだいふくが飛び出した。
冷桜とお揃いのミニシルクハットを被っていて、動きでご機嫌なのが分かる。
轟雷槍トネールを振り回せば雷光が弧を描いた。
間断なく見える雷光だったが、実は光弾のように放ったもの。光は秋風に乗ってパチパチと明滅しながらキラキラと降り注ぐ。
「ハロウィンの雪、みたいなものでしょうかー」
冷桜がだいふくの動きを解説していく。
ホワイトクリスマスのように、新宿島のハロウィンにも特別なものがあっても良いではないか。
あたたかなランタンの光でライトアップされたハロウィンパレードに鮮烈な煌き。
「ハッピーハロウィンー」
冷桜の声に応じて、パチパチと光を飛ばすだいふく。
ハウスキーパーのエフェクトがハロウィンの祝福のように振り撒かれる。
今宵、やってきたのは悪い霊ではなく皆を護る、守護霊。
冷たい夜風が吹きつけるなか、屋台や出店を訪れた客がほっと安堵の息をつく。あたたかく美味しい料理に、建っているパーゴラでは楽しいパーティーゲーム。
ハロウィンが終わってからもきっとしばらくの間は、憩いの場となることだろう。
「良い夜をお過ごしくださいねー」
ハロウィンの祝福を与えて再び歩きはじめた冷桜に、「ディアボロスさんも!」と声が返ってくる。
無気力に襲われた夜、先の見えぬ夜、そんな数多の夜。
けれども今夜は――。
「良い夜を!」
ハロウィンの魔法がランタンのように、皆の心に灯されていくのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【ハウスキーパー】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
結城・礼音
【あかつき】で参加。
魔女の仮装をして、大量に作った「小瓶入り特製プリン」「小瓶入り特製カボチャプリン」「特製カボチャクッキー(袋詰め)」などを配ります。
「うふふ。楽しいわね~」
甲斐・司
【あかつき】のみんなと参加
アドリブ歓迎
女子ズが随分気合を入れてるので、こっちはシンプルにシーツを被ってお化けに。
子供達にトリック・オア・トリート。
お菓子をくれないなら、自分のシーツ内に隠してたシーツをかぶせてお化け仲間にしてやろう。
うちはホテルも営んでるから、シーツなら山ほどあるし、お化けキッズ軍団が出来ちゃうかもな。
逆に問い掛けられたなら、ペロペロ舐めるタイプのキャンディを。
取っ手に結びつけてあるのは、うちのレストランのチケットさ。
今度友達や家族を連れてくると良い。
お菓子欲をしがってる身内の魔女がいるな?
お菓子どころか塩対応を差し上げよう。
(凛櫻には塩対応&名前を呼ばない(嫌ってはいない))
瑚雛・凛櫻
【あかつき】で参加するわね
アドリブ大好き
私はハロウィンといえば定番の魔女の仮装をして子供達を中心にお菓子を配りながら練り歩くわ
うちのお菓子は美味しいわよ♪
フライトドローンを召喚してお菓子持ち係と手が足りない分のお菓子配り係をして貰うわね
ドローン達には大きめの白いハンカチを被せて目を付けて簡易型のオバケを演出して魔女と眷属みたいに見えるかしら?
こう見ると意外と可愛いわね…
パレードが終わったらあかつきの皆にトリトリしないとね(お菓子が食べたい)
お菓子くれないとイタズラしちゃうわよ!
(司君の塩対応には慣れっこ)
あら…思いがけずお塩の隠し味を貰ってしまったわ
神薙・焔
【あかつき】で参加。
「不思議の国のアリス」のアリス風エプロンドレスの仮装。
チョッキを着て懐中時計を下げたモーラット・コミュを白ウサギに見立てて、それを追いかける体でパレードを行進。
子供たちに配る小瓶入り「あかつき」自家製プリンも用意。
モーラットは子供に好かれてもみくちゃに悪戯されそうだが耐えてもらう、電撃出しちゃだめよ、でもおイタが過ぎるようなら…(ex.礼音さんに痴漢しようとする)
ハッピーハロウィン!
黄昏の空に夜の帳が落ちてくる頃、新宿島ではハロウィンを楽しむ人々の声が渡り始めた。
いつもと違った装いに歩みも声もワクワクと弾んでいる。
地球が奪われ、歴史は改竄され、何もかもを失ったあの夏の日。初めて行なわれるイベントでは久しぶりともいえる賑やかな喧騒が溢れかえっていた。
パレードに参加するディアボロス――【あかつき】の先頭をいくのはモーラット・コミュのゴンザレス。
ぴょこんと立った大きな白いリボンをゆらゆら揺らし、それを追いかける神薙・焔(ガトリングガンスリンガー・g01121)は水色のフリルワンピースとエプロンドレス。可愛らしいアリススタイルにスチームパンクの装飾品。
「あかつきのお菓子パレードだよ~。みんな、トリック・オア・トリートしよっ☆」
せーの、と焔が煽れば子供たちからトリック・オア・トリートの声。
「ふふ。ハッピー・ハロウィン♪ それじゃあ、お菓子をどうぞ」
リボンと縁にフリルが装飾されたトンガリ帽子。胸元で燕尾服のように切りかわる上衣。紫とオレンジのニーハイソックスがハロウィンらしい魔女の衣装を着た結城・礼音(人間の特級厨師・g00964)が、子供たちにお菓子を配る。
ジャック・オー・ランタンのフェルトバッグから出されるのは、小瓶入りの特製プリンや小瓶入りの特製カボチャプリン、特製カボチャクッキーの袋詰めだ。
「わっ、かわいい!」
「いいの?」
プリンにはメレンゲで象られたオバケのキャラクターやチョコレートのコウモリが飾られている。
ランダムに袋詰めされたクッキーには「ぼくのには猫の形」「わたしのにはカボチャの形」と楽しそうな声。
「うちのお菓子は美味しいわよ♪ しかも食べちゃうのが勿体ないくらいにどれも可愛い!」
瑚雛・凛櫻(滅びの箱庭、綻びの記憶・g00518)がニコニコ笑顔で言った。
礼音と同じく、『魔女』の仮装をしている凛櫻だが印象は全然違う。魔法使いっぽいローブはインテリ型だ。帽子の影からジャック・オー・ランタンモチーフの髪飾りがちらりと見える。
凛櫻はフライトドローンたちに大きな白いハンカチを被せて、オレンジやピンク、レッドのリボンをそれぞれに付けた。
クッキーの袋詰めの入ったフェルトバッグを掛けて、
「さ、お菓子を配ってきてね!」
そう命令すればフライトドローンたちが沿道の端、ビルの屋上、窓辺などからパレードを見て楽しむ人たちにお菓子を届ける。
「ディアボロスさーん! ありがと! ハッピーハロウィン!」
掛けられた言葉に視線を向ければ、窓から大きく手を振る人が。凛櫻も腕が千切れそうなくらいにぶんぶんと振り返した。
「さて、じゃあこちらもトリック・オア・トリートだ」
子供たちがお菓子を食べ終えたのを見たお化けが「ばあ」と飛び出してきた。
「お菓子をくれなきゃいたずらするぞ~」
シーツを被り、ポップなお化けっぽく声を出す甲斐・司(神殺士・g00131)。
「おかしたべちゃった!」
「ええ~いたずらされちゃうの……?」
おっかなびっくり。子供たちの様子に、シーツを被る司がゆらゆら動く。
「お菓子をくれないのなら、お化けの仲間にしてやろう」
こうだ! と素早く身を屈めて、子供たちにシーツを被せていく。
「うっわ!」
「おばけのこうげきだー」
賑やかに笑い声を上げる子供たち。シーツから顔が出れば、凛櫻があらかじめシーツに通しておいたリボンを結んでいく。
「ありがとう、おねえちゃん」
「ぼく、じぶんでできるよ」
「おっ、すごーい。偉いねー!」
新宿島の学校は休校中。保育の場は有志で行われているのだろうが、学びの機会はぐんと減っている。
結び方を知らない子には手取り足取り凛櫻が教える場面もあった。
トリック・オア・トリートをやりあう大きなお化けと小さなお化けたち。
大きなお化けがあげたのはペロペロ舐めるタイプのキャンディだった。
キャンディ部分に掛けられた袋。それを留めるのはタグ――ではなく、レストランのチケットだった。
「あかつき?」
「ホテルだね?」
写真を見て子供たちがどこだろう、れすとらんだって、と話し始めた。
「美味しいものをいっぱい用意しているからな。今度友達や家族を連れてくると良いぞ」
「子供たちが来るのなら、お子様ランチをいくつか用意しておこうかしら?」
にこにこしながら礼音。オムライスやハンバーグ、秋冬のメニューらしく甘いパンプキンサラダも良いわねと言った。
「自家製プリンも外せないよね。あとは――おやつはゴンザレスっぽいメレンゲクッキーとかかなっ」
時計ウサギに扮したゴンザレスは、今やパレードの人気者となっていた。カメラを向けられれば決めポーズ!
ディアボロスたちや飛び入り参加の人々のハロウィンパレードも歩みの差異に少しずつ伸びて、比例してのんびりまったりな空気になってきた。
凛櫻が軽やかなステップを踏み、【あかつき】の先頭に立ったところでくるりと振り向く。
「今度は私のばーん! トリック・オア・トリート! お菓子をくれないとイタズラしちゃうわよ!」
礼音がくすりと微笑んだ。
「うふふ。それじゃあ凛櫻ちゃんにも特製カボチャクッキーね。ハイどうぞ~♪」
「あたしもカボチャプリン! で――トリック・オア・トリート返し!」
悪戯っ娘な笑顔で焔が言い返せば、トリトリの応酬だ。二人とも凛櫻から飴をゲットする。
存分に遊んだところで凛櫻は司の方を向いた。
「お化けの司君は~? トリトリ」
シーツのお化けが拡がった。司は両腕を広げているらしい。
「もうないな」
持ってないアピールをしているらしい。
「いやいやいやココでこぼこしているよ?? 持ってるよね?」
「無いものは無いのさ」
司、つんとそっぽを向いて、凛櫻から逃れるようにするすると移動し始めた。猫っぽい。
つかさくーん? と猫じゃらしよろしく飴を振る凛櫻だったが、司は相変わらずの塩対応だった。
「あら……思いがけずお塩の隠し味を貰ってしまったわ」
バニラなどにちょっと塩をかけると甘くなるものだが――塩っ辛くもなる。この塩はどっちだろう?
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新宿島での初めてのハロウィンは成功に終わった。
何もかもが変わってしまった夏、耐えてもがき続けた秋、そして冬がやってくる。
今宵、冬の訪れる一夜では皆の心に灯りが宿った。
それはとても小さなものだったけれども――心からの笑顔、思い出が刻まれ新宿島の新たな歴史となるのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【おいしくなあれ】LV1が発生!
【アイテムポケット】LV1が発生!
【フライトドローン】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【リザレクション】がLV2になった!
【先行率アップ】LV1が発生!
【命中アップ】がLV3になった!