リプレイ
黒城・廉也
到着した瞬間、飛翔でその場を離脱。足元が凍っているなら、地面を常夜・焔で氷を焼き切ってから離脱
その攻撃がパラドクスと言うのであれば一度自分に猛炎の輪舞曲を使います。多少ダメージを受けても必要経費です
……今は君と話せません。周囲が静かになったら話しましょう。
己を切り捨て王の仮面とクロノヴェーダ本能しか残っていない君が望むとも思いませんが……
というか、一人で守ってたくせにこの人達どこから連れてきたんスか
合流してからは出来る限り連携を心がけて挑みましょう
大群相手ですけど、俺は一体一体、確実に屠れるように
敵の剣技を乱す様に飛び回りながら隙を見て斬りこみます
俺一人の力で隙が見えない様なら、遠原さんの水流や、葵さんと梓さんの聖なる光の花に隠れるように潜り込んで一太刀を浴びせましょう
大崎さんの妨害で力を失った敵も狙い目かもしれません
騎士団、ですか……もし、あの日、記憶を使い果たしたか否かに関わらず
復讐者に目覚めなければ俺はきっと騎士になっていたかもしれませんね
なんて、ありえない話しても仕方無いですけど
遠原・いぶき
アドリブ、連携◎
王へと辿り着く為にはまず騎士団を倒さなければ
騎士達を惑わすセイレーンへと扮し参りましょう
水流の矢を射ち、敵を押し流しつつ攻撃
隙を与えないよう早業で描きつつ対処
それに仲間の位置を確認して、その方向へ押し出しましょう
朔太郎には観客を、葵にはサンドバッグ、後ろのアオイには的をあげるわ
遠慮せず受け取りなさい!
廉也が合流したら彼の方向には攻撃しないように注意
せっかくの炎、鎮火してはいけないものね
敵の攻撃…攻撃と言って良いのかしら?言葉には存分に語ってみせなさいと挑発
私、騎士の尊厳を蔑ろにするほど鬼ではありませんので
でもあまりにも退屈な話を長く語るなら、その口に水を流し込んで飲み込んでもらうわよ
精神集中して自身の思いを忘れないよう努めましょう
あなた達が護りたいものがあるように、私達にも護らなければならないものがあるの
私達は廉也の物語を邪魔するあなた達を倒して道を作ります
騎士が王を守るように、私達も…大切な…友人の力になりたいのよ
私達とあなた達…どちらの思いが強いか勝負よ!
南雲・葵
言いたい事や聞きたい事、色々有るだろうからさ
俺達は廉也がゆっくり話が出来るように、まずは「場」を整えるトコから始めよう
さて、蹴散らしていこうか
梓、俺の後ろに。
敵の攻撃は俺が受けるから、梓はガンガン攻撃していってよ
なるべく多くの敵を巻き込むように梓は攻撃を
俺は敵のヘイトを買うように立ち回ろう
ダメージは出なくても、バールのようなもので牽制したりは出来るしね
女性陣や廉也に向かう攻撃も出来るだけ庇いに行こう
ソッチ護りたいものが有るみたいに、コッチにだって譲れないモンが有るんだよね
廉也は、俺が新宿島に流れ着いて初めてできた仲間で友達なんだ
友達が親友とどんな形で決着付けるかわかんないけど…
俺達は、全力で廉也の考えを、行動を応援するからな!
大崎・朔太郎
アドリブ連携可
ふー…来ちゃいましたかこの時が、少しは話を聞いてた方なので覚悟はしてましたが
今がその時なんですね。なら僕は全力でやるべき事をやるだけです。
まずは露払い、どんな言葉をぶつけられてもパラドクスの力でへこまされようとも
今回ばかりは引けないんですよ。そして歌うは【ハートフルハミング】
在りし日への想いを響かせて敵の力を奪う歌、その在りし日には廉也君や皆との思い出も入ってますからね。
ただ強い力によって呼び出されただけの貴方達にそんな日は無い、その記憶の分だけ僕は…いや、僕等は強いです。
これは廉也君の気持ちやその中に居る方の問題なので決着はお二人の物、
だからこそどんな結末も飲み込む覚悟はありますよ。
でもね、僕は目の前で廉也君をその後死ななくても生きたまま棺に入れられるのは
絶っっ対に許す気になれないから来たってだけなんですよ!
アオイ・ダイアログ
ここは廉也さんの舞台なので
無粋な雑兵は黙ってて欲しいんですよね!
脇役が出しゃばっても周りがしらけるだけなんですよ!
天光閃……光よ、穿て!
とりあえず後衛に陣取ります
杖を掲げて、近寄ってくる敵を優先しつつ周辺の敵を閃熱で薙ぎ払いますよ!
敵の数が多い地点を狙って、顔のあたりを狙いましょう
強烈な光で目くらましになればなおよし!
味方の邪魔にならないように乱戦にはピンポイント射撃で援護しましょう
仲間の目を焼いたらまずいですからね
大義だのなんだのと知ったことですか!
理不尽な裏切りなんて言語道断、そんな奴に加担するあなたたちの大義なんて認める訳ないでしょうが!
ついでに言えば、一般人の私には誇りがどうのより一人の友人の方が大切、それだけです!
廉也さん、行ってください
あなたの道は私たちが切り開きますから!
●護る想いは焔のように
辺りが氷霧で包まれようとしていた。
ある一つの『幻想竜域キングアーサー』……この世界の主たるクロノス級『氷王・グレイシア』は、目覚めたばかりのディアボロスを殺すべく力を解放した。
その瞬間、その男……ディアボロス、黒城・廉也(後輩サキュバス・g02175)は翼を広げ氷の呪縛から逃れるように空へと翔ぶ。
その瞳は弱々しいものではなかった……何かを覆そうとする、そんな意志が宿る瞳だった。
先程まで手にしていなかった獄炎を纏ったかのようなクリムゾンレッドの刀身の刀も手にしている。
氷の牢獄に捕まらぬように振るったのだろうが、何かおかしい。
「……違うな。歴史に干渉したか……ディアボロス?」
グレイシアが廉也に問うが、廉也は僅かに辛そうな表情をするだけで、何も答えない。
ただ小さく『あなたと言葉を交わすのは後でッス』と呟いた。
その言葉にグレイシアは特に興味を示さず、この地のトループス級にのみ聞こえる音で部下を呼び寄せる。
廉也の視界に映るだけでも相当数の敵が、『氷王』の為に集ったのだろうことは分かる。
「……今は、君と話せません。周囲が静かになったら話しましょう。己を切り捨て、王の仮面とクロノヴェーダ本能しか残っていない“君”が望むとも思いませんが……。というか、一人で守ってたくせにこの人達どこから連れてきたんスか」
「この世界は、私の世界。潜むように命じれば姿は見せぬが、私の為に存在しているのだ。僅かに波長を飛ばすだけで、私の為に現れる。稀に、私の命を守れずこの街の者に手をかけるものも居るが、それは私だったものが処分していた。だが、ディアボロスである、お前はここで死ぬ」
「そう上手くいきますかね」
廉也が僅かに笑って言った時、宙にパラドクストレインが停車すると、多くのディアボロス達が飛び降りる……廉也の決着を助ける為に。
グレイシアを護るべく集まったトループス級『聖ギルダス騎士団』に聖なる光の花が降り注ぐ。
聖ギルダス騎士団達もすぐに反撃として騎士の誉の言葉を紡ぐが、狙いは上手く定まらない。
「梓、上手く出鼻をくじけたみたいだ。この調子でいこう」
そうオラトリオの『梓』に言うのは、南雲・葵(バールの人・g03227)だった。
「言いたい事や聞きたい事、色々有るだろうからさ。俺達は、廉也がゆっくり話が出来るように……まずは『場』を整えるトコから始めよう」
梓が聖なる光を放つ中、葵はバールを手に構え梓を自身の後ろに下がらせる。
「ふー……来ちゃいましたか、この時が」
この時が来てほしくもあり、来てほしくもなかった……相反する気持ちを抱えながら、大崎・朔太郎(若返りサキュバスアイドル・g04652)が、そう言葉にする。
「少しは、話を聞いてた方なので覚悟はしてましたが、『今』が……その時なんですね。なら、僕は全力でやるべき事をやるだけです」
おそらく、この機会を逃せば廉也がこの世界に来ることは、二度とできないだろう。
クロノス級はそれ程までに警戒心が強く、思考力が高い。
「僕なんかの笑顔や踊りでも……皆に力をっ!」
自身のサキュバスの誘惑の力をダンスのスキルで向上させ、戦場の士気を高揚させていく朔太郎。
敵騎士団には誘惑の力で自由を奪い、踊りながら手にした、希望を紡ぐ小拳銃の引き金を引く。
「皆さん、一緒に来てくださりありがとうございます。一体一体、確実に屠れるようにいきましょう」
廉也が仲間達に言うと、
「これは、私が描く物語――私の歌を聴きなさい。其れは、あなたを『楽園』へと誘うでしょう。……死という名の楽園へ、暗い海の底へと参りましょう?」
海の魔女セイレーンの衣装を纏った、遠原・いぶき(開幕ベルは鳴り響く・g01339)が細くしなやかな指で、抱えた竪琴から死の旋律を奏でる。
流るる旋律は、音を水流へと変え、数多の水の矢へと変わると騎士団達の鎧を討ち貫いていく。
「王へと辿り着く為には、まず『騎士団』を倒さなければ……私は、騎士を惑わすセイレーン。あなた達は、死の海へ流れ着くでしょう」
いぶきが騎士団すら見惚れるような仕草で、そう告げる。
死の運命を超え『新宿島』へと流れ着いた廉也……仲間達と共に居られる場所に辿り着いた廉也。
だが、いぶきは騎士団達にそんな救いを与える気は、一切ない。
いぶきの奏でる音は、海底へと導くレクイエムなのだから。
「さて、蹴散らしていこうか。敵の攻撃は俺が受けるから、梓はガンガン攻撃していってよ」
攻撃を完全に梓に任せるつもりで自身は盾になるべく、葵は騎士団を強く睨み据える。
「まずは、露払いですからね。どんな言葉をぶつけられても、パラドクスの力で凹まされようとも、今回ばかりは引けないんですよ」
自身も梓を守るように葵の背後に回り、朔太郎も強く言葉にしながら心からの舞踏で戦場の仲間達との協力を強く意識する。
――在りし日への想いを響かせ、相手の言葉や剣、炎……それらの力を奪う歌と舞を。
(「その在りし日には、廉也君や皆との――思い出も入ってますからね」)
インディゴブルーの髪を僅かに揺らし、これまでの想いを力へと変えていく朔太郎。
ただ強い力によって呼び出されただけの貴方達にそんな日は無い、その記憶の分だけ僕は…いや、僕等は強いです。
「朔太郎には観客を、葵にはサンドバッグ、後ろのアオイには的をあげるわ……遠慮せず受け取りなさい!」
奏者だけでは舞台は成り立たない。
だからこそ、いぶきは仲間達が騎士団を攻撃しやすい位置へと水流を操り誘導していく。
「ここは廉也さんの舞台なので、無粋な雑兵は……黙ってて欲しいんですよね!」
太陽の意匠が施された杖を構え強く言うのは、アオイ・ダイアログ(響き合う言霊の繰り手・g02687)だ。
「脇役が出しゃばっても、周りがしらけるだけなんですよ! ……天光閃。……光よ、穿て!」
強き言霊を込め『エフェクトボイス・サンライトスタッフ』を掲げたアオイは、陽光を収束させると一気に開放し、騎士団を閃熱で薙ぎ払っていく。
(「騎士団が集まっている位置を狙って、可能な限り顔――目を焼き切れれば!」)
仲間達と共に戦う以上、眩い閃光で仲間達の動きを阻害することはできない。
アオイは慎重に陽光の力を調節し、騎士団だけを薙ぎ払っていく。
仲間達が援護に来てくれたことに胸を熱くしながら、空舞う廉也は騎士団の注意を引きながらも、敵の剣技を乱す様に飛び回り、『常夜・焔』の斬撃で騎士団の胸を袈裟に斬る。
きっと、廉也一人の力では騎士団全てを相手にすることも、隙を作ることも出来なかっただろう。
いぶきの生み出す水流が、葵の後ろで口元に笑みを浮かべ放つ梓の聖なる花冠のような光が、自分の炎熱の斬撃を鋭いものへと導いてくれている。
普段は自信の無ささえ窺える朔太郎のエメラルドの瞳も、自分の為に強く輝き――サキュバスとしての力を余すことなく「みんなにも、廉也にも、攻撃はさせないよ。全て、俺が受けるからね」
葵の言葉が戦場に響くのを廉也は音に聞く。
「ソッチに護りたいものが有るみたいに、コッチにだって譲れないモンが有るんだよね」
決して譲れないもの、決して譲ってはいけないもの――。
「廉也は、俺が『新宿島』に流れ着いて。初めてできた仲間で友達なんだ。友達が、親友と、どんな形で決着を付けるか……俺には、分かんないけどっ!」
朔太郎へと放たれた斬撃をバールで受け止め、葵が言葉を続ける。
「俺達は、全力で廉也の考えを、行動を……応援するからな!」
心からの想いを廉也へと飛ばし、仲間達を護ることに力を尽くす葵。
「そうね。葵の言葉には、力があるわね」
竪琴を奏でるいぶきが言葉を落とす。
「あなた達の言葉にどれだけの力があるというのかしらね? 語る大義名分があると言うなら、存分に語ってみせなさい。私、騎士の尊厳を蔑ろにするほど、鬼ではありませんので」
そう言いいぶきは騎士団達を挑発するが、騎士団が言葉に力を込めて放とうとした瞬間を狙い水の矢をそのドラゴンの口の中に撃ち込む。
「でも、あまりにも退屈な話を長く聞く趣味もないの。誇りない騎士なら、その口で水の旋律を飲み込んでもらうわよ」
敵の言葉を蔑ろにしないと言いつつ、いぶき自身にも蔑ろにはできない想いはある。
心を清流のように澄ませて集中し、いぶき自身の思いを、この戦場であっても忘れないように強く努める。
「あなた達に護りたいものがあるように、私達にも護らなければならないものがあるの」
直接その言葉を廉也に伝えたことはあっただろうかと、いぶきは思う。
「私達は、廉也の物語を邪魔するあなた達を倒して道を作ります。騎士が王を守るように、私達も……大切な、友人の力になりたいのよ」
それぞれの人生に於いて、主人公は自分であるべきだが、この場に於いては廉也が主人公であっても構わないといぶきは思う。
主人公を助ける騎士として、仲間として……支えられるな舞台はきっと多くないから。
いぶきは今の自分に与えられた役を、全うすると決めていた。
「私達と、あなた達……どちらの思いが強いか、勝負よ!」
絶対に負けられないと、いぶきは竪琴の旋律をより強く、海の魔女を彷彿させる美しくも恐ろしいものへと変える。
「そうです、これは廉也君の気持ちや……その中に居る方の問題なので、決着はお二人の物」
魅惑の舞を続ける朔太郎も気持ちは変わらない。
「だからこそ、どんな結末も……飲み込む覚悟はありますよ」
強い覚悟……それは、この物語の最後が廉也にとって必ずしも心の晴れるものにはならない可能性を示唆していた。
朔太郎は、見た目こそ若いが今回のメンバーでは、最年長だ。
人生の中で、辛いことも当然あった。
その上で、廉也の辛さと自分の辛さが同一でないことも知っている。
「――でもね。僕は、廉也君を目の前で、その後死なないのだとしても、生きたまま棺に入れられるのは……絶っっ対に、許す気になれないから、来たってだけなんですよ!」
朔太郎の感情が爆発すると、騎士団達の統率も失われていく。
「そうです! 大義だのなんだのと、知ったことですか!」
陽光照らし、炎熱に変えながらアオイも強く同意する。
「理不尽な裏切りなんて、言語道断! そんな奴に加担するあなたたちの大義なんて、認める訳ないでしょうが!」
偽りの騎士団の言葉になど絶対に屈しないと、アオイも強く誓っていた。
「ついでに言えば。一般人の私には誇りがどうのより、一人の友人の方が大切……ただ、それだけです!」
奔る熱戦の威力を増して、アオイが言い切る。
「廉也さん、行ってください。あなたの道は、私たちが切り拓きますから!」
「……皆さん。ありがとうございます」
自身の翼を強く羽搏かせ、廉也はもう一つの敵部隊トループス級『剣騎『エクスカリバー』』に護られしグレイシアへと飛ぶ。
「騎士団ですか……。もし、あの日……。記憶を使い果たしたか否かに関わらず、復讐者に目覚めなければ」
今となっては有り得ない未来。
「俺は……騎士になっていたかもしれませんね」
彼が素性を明かしてくれていたのなら、あの凄惨な事件が無ければ、親友を護れる騎士を目指していたかもしれないと、廉也は思う。
それ程までに大事な友だったのだ。
「なんて、有り得ない話をしても、仕方無いですけど……」
呟く廉也も分かっている。
今の自分には、過去の自分とは別の大事なものがある。
そして“彼”も消えてはいないから。
廉也の瞳に、グレイシアと、それを護るエクスカリバーと戦う、自分の為に共に此の地に降りてくれた仲間達が映った。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【飛翔】LV1が発生!
【水源】LV1が発生!
【植物活性】LV1が発生!
【士気高揚】LV1が発生!
【照明】LV1が発生!
効果2【グロリアス】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV2が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
桜・姫恋
アドリブ・連携歓迎
友達が助けて欲しいというのなら理由なんていらない必要な助けをするだけよね?
念の為【パラドクス通信】にていつでも仲間たちとは連絡を取れるようにしておく。
さてと、とりあえず護衛してる敵をまずは倒さないとね
最近思いついた新しいパラドクスの試運転に付き合ってもらうわよ?
鞭を手に持ち敵の方に向かって振り攻撃を仕掛けていく
『舞え、桜苺』
鞭を敵には当てずに振りながら次々と苺や桜の花びらを召喚しては敵へと放ち斬っていく
大量の敵が来た際には【ダメージアップ】で火力を増して殲滅させていく
廉也のためにもここで負けるなんてことになってはいけないからね。
いつもよりは本気でいかせてもらうわよ。
私達の連携がお前たちに劣ってるとは思わないわ
最後に勝つのは私達よ?
悲しい過去は二度と繰り返させない!
そのために私達は集まったのだから!!
アルラトゥ・クリム
古い友達同士が話しようって所に、ちょいと無粋じゃないかなあ?
そっちが力で邪魔するってなら、こっちも力で押し通るよ!
さあ、ショータイムだ!
アリアを絶唱して周囲のエネルギーを集め魔力に変換し
自身と剣形態ブレードガンに纏わせて、心身と刃をパラドクスの域に高めたら
ブレードガンの刃に魔力刃を纏わせつつ
精神集中して敵の一挙一動を確と観察して情報収集を行い
その挙動の『起こり』と癖、突進の速度やベクトル等を看破
XMA宜しき体捌きと魔力刃で突進と角を受け流し
可能ならその角を叩き斬り
返す魔力刃で梵我一如の理の一端を示すが如く
相手の鎧の隙間に精確無比の斬撃を叩き込むか
可能ならば素っ首を両断し、敵の出鼻を挫き仲間の勢いを助長
最前衛を張って敵を押し止め、自分の後背に敵を抜かせない様に立ち回りつつ
一体ずつ確実に仕留め、着実に数を減らし勝機を引き寄せていく
真正面からぶつかり合いなんて、今まで散々やらかして来たんだ。
今更遅れなんて取るもんか!
アドリブ絡み連携歓迎・使用可能残留効果全使用
花園・翠
氷の棺から黒城が脱出するのを熱波の支配者を使用しつつ援護
大丈夫か、黒城…!
戦場の冷気で仲間が不利になるようなら熱波の支配者を使用
仲間とは積極的に連携、有利な残留効果は使えるだけ使う
メインアタッカーは戦闘慣れしているメンバーに任せ、指定PDでサブアタッカーと光の羽根による仲間のフォローを担う
弱った敵から狙い確実に撃破して敵の数を減らす
敵の攻撃はダッシュや戦闘知識を駆使して可能な限り回避、回避しきれない分は光の羽根と結界術を駆使し軽減
敵の攻撃で弱った仲間がいれば可能な限りディフェンス
死角からの攻撃は召喚している大天使(エティエンヌ)と共に常に警戒、仲間にも声かけを心掛ける
僕は黒城とそれなりに長い時間共に過ごしてきたつもりだけれど…黒城の過去、因縁…知らないことはまだ多い
それに僕はまだまだ未熟だ。そこまで戦い慣れてもいない
だけど…そんなこと仲間が大変な時に手を貸さない理由になんてならないから
黒城の為にもここは露払い、させてもらうぞ…!
大丈夫…僕は『みんなを』護るから
同じ戦場の彼女にそっと呟いて
佐伯・みゆ
連携、アドリブ歓迎。
残留効果、最大限利用。
大切な友人の大事。
彼の決意を、想いを邪魔をするというのなら、容赦はいたしません。お覚悟を。
皆に比べて戦闘は不慣れかもしれない。それでも黒城さんのためにという思いは皆と同じだから。
【戦闘】
後、中衛にて戦場全体を注意深く観察し、仲間に最適な声がけ、注意喚起を。
観察中、戦闘中の自身への攻撃は回避を心がける。
自身の攻撃は味方との連携、敵に対しての効果的なダメージを与えることを重視。
必要と判断した時には前衛に出ることも厭わず。
ただ、決して皆さんの足を引っ張らないように。
貴方がたの正義と私達の正義は違う。
だからこそ、お互いに、譲れないもののために、力を尽くすのは必定。
大切な友人の想いに応えるために、私たちはここで貴方がたを倒します。
私にはまだ決別できたとは言い切れない過去。
だからこそ、友人が得たその機会の手助けをしたい。
貴方がたに黒城さんの、そして私の覚悟の妨げなどさせない、決して!
(可能なら)
戦闘後、鎮魂のレクイエムを。
エルゼ・シュヴァイツァー
※連携・アドリブ歓迎
袖すり合うも他生の縁と申します。
僅かながら助力致しましょう。
それにしてもエクスカリバーとは……
なんであれ、邪魔立てはさせません。
錫杖を鳴らし、術の詠唱をはじめます。
「清らかな 水面に映えて 散る華を 死出の門出の 風に手向けや」
【散華】により周囲の光を集め、風により光の花弁として散らし、敵群を焼きます。
「因縁との決着に無粋な横槍は無用。
お引き取り下され」
●道拓きし光の歌を
クロノス級『氷王・グレイシア』が統べる『幻想竜域キングアーサー』にパラドクストレインで共に降りた仲間達が、グレイシアを護衛するトループス級『剣騎『エクスカリバー』』と激闘を繰り広げている姿が、空飛ぶ黒城・廉也の瞳にも映る。
「古い友達同士が話しようって所に、ちょいと無粋じゃないかなあ?」
ワイズブレードガンを構え、エクスカリバーに声を上げるのは、アルラトゥ・クリム(現代の魔法使い・g05088)だ。
「そっちが力で邪魔するってなら、こっちも力で押し通るよ!さあ、ショータイムだ!」
――因果律演算終了。
――共振開始。
「我が祈り、我が願いを矜持にかけて。実現せしめる事を此処に約す。遍く力よ、我が誓いの元へ……!」
アルラトゥは自身の矜持と勝利の希求を『誓いのアリア』として言の葉に託し、高らかに唄い上げる。
その歌は、魔力を帯び、周囲のあらゆる物理エネルギーを僅かずつ集めると、膨大な魔力へと変換し、アルラトゥが構えるブレードガンとアルラトゥの身に宿し、彼女の攻撃そのものを、パラドクスの域に高めていく。
アルラトゥの普段からばねのある脚力はその力を最大限に活かし、エクスカリバーでは追えぬ程の高速移動を可能にする。
(「精神を集中だよ。敵の一挙一動を、しっかりと目で映して……次の動きを読む」)
因果の演算処理が完了している今ならば、エクスカリバーの両角の挙動の『起こり』と、その癖や突進の速度やベクトル等の全てを計算した上で対応出来る筈だと、アルラトゥは瞳を真っ直ぐに数多のエクスカリバー達を捉える。
1体のエクスカリバーがアルラトゥ目掛け突撃して来るが、アルラトゥはブレードガンを右手に構え、器用に左手だけでエクスカリバーの角を往なすと華麗な体捌きで、宙に浮きブレードガンを振るって角を魔力変換したエネルギーで綺麗な断面で切り落とす。
そして、虚を突かれたエクスカリバーの竜皮を返す刀――魔力の刃で梵我一如の悟りと理の一端を示すかの如く、流麗な動きで一閃する。
この一つの可能性の世界を鋭く切り裂くように。
「黒城は、氷の棺から脱出できたようだな……?」
今すぐにでも廉也に駆けつけたい思いを抱きつつも、グレイシアが放つ冷気で仲間達が不利にならないように【熱波の支配者】の残留効果を広げながら戦闘を繰り広げるのは、花園・翠(見護る者・g02726)だ。
傍らでは、佐伯・みゆ(悲歌。・g08231)が真摯な表情でエクスカリバーと対峙している。
「――大切な友人の大事。彼の決意を、想いを、邪魔をするというのなら、容赦はいたしません。お覚悟を」
決意をもってその言葉を発するみゆだったが、彼女の中にも不安はある。
みゆもディアボロスとして戦ってきてはいるが、多くの場合彼女は支援や防衛の役目を努めることが多い。
『奪還戦』等で戦闘経験もあるし、『新宿島』に流れ着いたばかりでもない為、身体自体は動くだろう……だが。
(「皆に比べて、戦闘は不慣れかもしれない」)
現に今も、翠の意識がみゆに向いている為、最高のパフォーマンスが出せているとは言えない。
けれど、みゆ自身も強い想いを持ってパラドクストレインに乗ったのは確かなのだ。
「黒城さんのためにという思いは、皆と同じだから」
守られているだけでは、本当に守りたいものは守れない……みゆは一歩前に歩み出ると、小さな声で歌を紡ぎ始める。
「『死』は終わりではない。『生』は始まりではない。その深淵に終わりはない。さぁ、歌いましょう。――あなたに、終わりのない呪いと祝福を」
輪廻の運命に呪いを込めた歌を口ずさむみゆ。
その輪廻という営みには、けして終わりはなく、いつしか誰もが迷宮に迷い込む。
繰り返される『生』と『死』で未来永劫、輪廻から逃れられぬ様は、さながら深淵へと引きずりこまれることと変わらないと、目に見える希望は偽りでしかなく、差し込む光はまやかしでしかない――いつまで歩くことができるかと問う、みゆの呪歌。
戦闘開始からエクスカリバーの動きはずっと見ていた、きっと仲間達に声を掛け注意を促すだけでも、構わないと言ってくれるだろう。
けれど、廉也の為に……戦うと決めたのは自分だからと、みゆはパラドクスを歌に変えて広げる。
エクスカリバーから放たれる雷を受けたとしても構わない。
今回だけは、守られる自分でいたくないと叫んだのだ……みゆ自身の心が。
可能な限り連携が取れれば、戦闘に慣れていない自分でも効果的なダメージを与えることはできる筈と、みゆの声は戦場に強く響き始める。
(「……皆さんの足を引っ張るようなことはしない」)
強く思いながらも、エクスカリバーを殲滅しなければ、廉也がグレイシアへと辿り着けない。
自然と、みゆは足を進め呪歌の領域を広げていく。
そんな彼女を、最初は不安気に見ていた翠だったが、みゆの歌には廉也の助けになりたいという思いが込められていた。
だから、自分が迷っている場合ではないのだと、彼女を、みゆをディアボロスとして支えるべきだと判断する。
「この翼で、みんなを護れるなら……!」
翠は自身の背の翼を大きく羽搏かせると、聖なる光の力を背の羽根に込め、光輝く羽根で嵐を巻き起こしていく。
光の羽根の嵐は、エクスカリバーの雷をも呑み込み、剣騎名乗る敵を切り刻むほどの暴風と化す。
翠が今、守ることを力の本質とするのあれば、敵を倒しその危険性を排除することもまた、守ることだ。
翠もまた、今回、参戦したメンバーの中では戦闘経験が多いとは言えないだろう。
メインアタッカーは、戦闘慣れしている他のメンバーに任せて構わない。
サブアタッカーとして、撃ち漏らしの止めや仲間を護る盾になれれば……仲間達のフォローを担うことができれば、きっと活路は拓くと、翠は眼鏡の奥の瞳を敵から逸らさない。
「……雷くらいで、僕はみんなを護ることを諦めない」
自身の羽根の羽搏きと僅かにでも威力を削れればと、翠は結界術を駆使する。
「前は任せて!」
エクスカリバーの鎧の隙間を精確に狙いながら、ブレードガンで斬撃を叩き込むアルラトゥが僅かに翠を下げる。
自分が前に積極的に出る以上、後方の守りは翠に任せるべきだからだ。
「素っ首、頂くよっ!」
派手に敵を倒した方が、相手にも隙が出来る筈だとアルラトゥは可能な限り目立つ動きで、ブレードガンを振るう。
仲間達の鼓舞にもなれば、一石二鳥が三鳥にだってなる。
最前衛を張って敵を押し止めるのが自分の役目だから――。
「私の後ろを抜けると思わないでよ……ねっ!」
言葉と共にアルラトゥは、真一文字にエクスカリバーの身体を薙いだ。
「真正面からのぶつかり合いなんて、今まで散々やらかして来たんだ。今更、遅れなんて取るもんか!」
前衛不足……笑わせないでよと、アルラトゥは笑む。
「そうよ、友達が助けて欲しいというのなら、理由なんて要らない」
鞭を手に桜・姫恋(苺姫・g03043)が同意する。
「必要な助けを、するだけよね?」
護衛のエクスカリバー達を倒さねば、廉也がグレイシアに辿り着けないことは分かっている。
なら、姫恋としても自身の新たな力で敵を薙ぎ倒せばいい。
「最近思いついた新しいパラドクスの試運転に、付き合ってもらうわよ?」
手にした鞭を勢いよく広範囲に振るう姫恋。
だが、その鞭はエクスカリバーを直接打ち据えるものではない。
「舞え、桜苺」
姫恋が強く鞭打てば、周囲に苺と桜の花びらが舞散り、無数の刃となってエクスカリバーの身体を刻んでいく。
「廉也のためにも、ここで負けるなんてことになってはいけないからね。――いつもよりは、本気でいかせてもらうわよ」
口元には笑みを、オレンジの瞳には強さを込め、姫恋は靡く桃色の髪を気にせず雷に対抗するように鞭を鳴らす。
「私達の連携が、お前たちに劣っているとは思わないわ。最後に勝つのは、私達よ?」
疑問形で聞きながらも、それは姫恋の中での確信。
「悲しい過去は、二度と繰り返させない! そのために、私達は集まったのだから!!」
姫恋の苛烈さが増す鞭に比例して、苺と桜の花びらが周囲を薄い赤とピンクに染めていく。
「袖すり合うも、他生の縁と申します。僅かながら、助力致しましょう」
言って、エルゼ・シュヴァイツァー(渡鴉・g11192)が、パラドクスと魔術を融合させる。
「それにしても、エクスカリバーとは……なんであれ、邪魔立てはさせません」
聖剣の名を持つトループス級達であろうと、エルゼのやることに変わりはない。
自信が手にした『鴉の民の錫杖』を一度地面に打ち付け、『シャラン』と音を鳴らす。
「清らかな、水面に映えて、散る華を、死出の門出の――風に手向けや」
詠唱を終えたエルゼは、周囲の光を凝縮すると、一気に拡散させ、無数の小さな高熱の光の花弁を生む。
その光の花びらは、風に乗ると光の花吹雪となって、エクスカリバーの身体を灼き祓わんとする。
華は散って光となり風に運ばれ敵を焼かん――最後はせめて風にて華を送り手向けとしよう。
エルゼは、『鴉の民』の巫女として、エクスカリバーを葬送すべく再度、錫杖を鳴らす。
「因縁との決着に、無粋な横槍は無用。お引き取り下され」
この場は、廉也とグレイシアの決着の場所であると、エルゼはディアボロスとしてその言葉を放つ。
「貴方がたの正義と、私達の正義は違う」
呪歌を紡いでいたみゆが、エクスカリバーそして、その先のグレイシアへと言葉を投げる。
「だからこそ、お互いに、譲れないもののために……力を尽くすのは必定。大切な友人の想いに応えるために、私たちはここで貴方がたを倒します」
廉也がどんな意味を持って何と決別する為に、此処に来ることを決めたのか、正確な所はみゆには分からない。
それでも、みゆは廉也が”決めた”ことを凄いと思っていた。
(「私は、まだ決別できたとは言い切れない――」)
少なくなったとはいえ、過去に縛られ身動きが取れない時が、みゆにはある。
だからこそ……。
「友人が……黒城さんが、得たその機会の手助けをしたい。貴方がたに黒城さんの、そして私の覚悟の妨げなどさせない、決して!」
あなた達を倒す私達を恨んでも構わない……戦うものとして、仕方のないことだから。
その時は、あなたたちに鎮魂のレクイエムを歌うから。
だから今は、呪いの歌を声が枯れるまで……何故か分からないけれど、みゆの瞳に涙が溢れた。
その時、みゆの肩を翠の腕がしっかりと抱いた。
「大丈夫……僕は“みんな”を……護るから」
呟くように翠は、みゆに伝える。
「エティエンヌ……!」
赤い甲冑を纏いし大天使の名を呼び、守りを固めさせる翠。
「僕は、黒城と、それなりに長い時間……共に過ごしてきたつもりだけれど。……黒城の過去、因縁。……知らないことはまだ多い」
それをただ寂しいとは思わない。
誰にだって秘密にしてることや、敢えて言わないことなんて幾らでもある……ただ、話したくなった時に話してくれればそれでいいと、翠は思う。
「僕は、まだまだ未熟だ。そこまで戦い慣れてもいない」
眼前で戦う、アルラトゥや姫恋はその実践経験を活かして敵に大きな打撃を与えている。
比べることではないが、それが分かる程度には翠もまたディアボロスとして成熟していた。
「だけど。……そんなこと、仲間が大変な時に、手を貸さない理由になんてならないから。黒城の為にも、ここは露払い……いや、宿敵までの道を拓かせてもらうぞ……!」
言葉と共に、翠の翼が光を宿して大きく羽搏いた。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【未来予測】LV1が発生!
【熱波の支配者】LV2が発生!
【悲劇感知】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV4になった!
【ダメージアップ】がLV2になった!
●過去と交わす言葉
「トループス級を全て倒したか、ディアボロス」
クロノス級『氷王・グレイシア』が、黒城・廉也に聞く。
廉也の後ろには、数多のトループス級が倒れている。
あの頃には、存在すら知らなかったが、“彼”がこの街を護る為に用意していた兵士達。
人々の為ではなく、ディヴィジョン『幻想竜域キングアーサー』の内の一つ、この世界を護る為だろうが。
それでも、あの頃の“彼”ならこのような兵士の使い方はしなかっただろうと廉也は思う。
きっと、引き金があった。
それを知る最後の機会が、今なのだと廉也は感じていた。
廉也の仲間達も息を呑み、廉也とグレイシア……二人が交わす言葉がどんなものになるかを見守るのだった。
黒城・廉也
これは決意表明です
…氷王様はどう思ったとしても歩みは止めないでしょうから
記憶の欠片が砕けるまで戦って、それでも歯が立たなくて
結局、君が外敵への始末をつけた後…君の瞳を見た時、俺は君の敵――君が守っていた日常を壊す一員になってしまった事も理解しました
理解してしまった
俺がどんな存在になっても、過ごした日常が全てだったのは変わりません
悲しみと同時に皆を守れるなら……別に命を捧げてもいい、と記憶が消えていく中、内心思ってしまったんです
目覚めたばかりで復讐者の事なんて知らず、君が生きてさえいれば皆を守ってくれるのは確実だと疑わなかった
でも、それは誤った選択でした
自分の民の幸せではなく管理のみを望む王を誕生させてしまった
命を失う覚悟があるなら、身を委ねるのではなく
足元が凍りつこうが棺だろうが振り払って、
俺は自死を選ぶべきだった
甘えてしまったんですよ、君に
肉体を殺せば俺の中の君はその身体にはもう戻れません
でも、今の氷王の統治はきっと皆を、自分さえ幸せに出来ない
全部、俺の誤りから始まった話
だから、俺が…
●君へ
クロノス級『氷王・グレイシア』……その王は、ただ冷たい瞳を黒城・廉也(後輩サキュバス・g02175)に向ける。
自身のことを“オレ”と言っていた彼とは明らかに違う瞳だった。
けれど、今の廉也は、その表情に怯む訳にはいかなかった……自分の為に此の地に来てくれた多くの仲間がいるのだから。
「これは、決意表明です。……氷王様はどう思ったとしても、歩みは止めないでしょうから」
そう、今から口にする言葉で、氷王の心を動かせるとは廉也も思っていない。
今、目の前にいるのは『彼』ではないから。
「記憶の欠片が砕けるまで戦って、それでも歯が立たなくて……結局、君が外敵への始末をつけた後。……君の瞳を見た時、俺は君の敵――君が守っていた日常を壊す一因になってしまった事も、理解しました……理解してしまった」
滲みそうな涙と、掠れて消えてしまうのではないかと思える声を廉也は堪えていた。
この場に一人であったなら、あの日のように彼に手を伸ばそうとしたかもしれない――けれど、今、自分の背には多くの仲間達がいて、自分の中には『君』が宿っているから。
「俺がどんな存在になっても、過ごした日常が全てだったのは変わりません」
そう変わらない。
戻らない過去……それでも幸福だった過去。
君と一緒にいて楽しかった、想い出のあの頃。
「悲しみと同時に皆を守れるなら……別に命を捧げてもいい、と記憶が消えていく中、内心思ってしまったんです」
どの思いもきっと真実だったと、今の廉也は思える。
廉也の言葉を、氷王はただ冷たい瞳を向け聞いていた。
「目覚めたばかりで、『復讐者』の事なんて知らず。君が生きてさえいれば、皆を守ってくれるのは確実だと疑わなかった」
君のような人が王の国は、きっと氷とは無縁の温かな笑顔に溢れていると思えたから。
「でも、それは誤った選択でした。自分の民の幸せではなく、管理のみを望む王を誕生させてしまった」
クロノス級の氷王が一番に望むべきことは民の幸せではなかった……この世界の存続なのだと、廉也はあとで知った。
「命を失う覚悟があるなら、身を委ねるのではなく……足元が凍りつこうが、棺だろうが……振り払って、俺は自死を選ぶべきだった。――甘えてしまったんですよ、君に」
自分を殺すことを選ばせてしまった、君自身の心を殺すことを選ばせてしまった……悔やんでも、もうどうしようもないこと。
氷王にではなく、自身の中に宿る“オレ”に語りかける廉也。
「肉体を殺せば、俺の中の『君』は、その身体にはもう戻れません。でも、今の『氷王』の統治はきっと皆を、自分さえ幸せに出来ない」
駄目だ、泣くな、まっすぐ前を見ろ――“オレ”の声が廉也の胸に響く。
「全部、俺の誤りから始まった話。だから、俺が……」
瞬間、廉也の髪が氷のような銀髪に変わった。
自分の中の『君』の姿。
大丈夫、“俺”はもう間違えない――“君”にそう伝える。
“あの日”を終わらせよう――みんなで。
超成功🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【平穏結界】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV5になった!
大崎・朔太郎
アドリブ連携可
そこまで大事な人だったんですね、
羨ましいな、そこまで想い想われて。
だからこそちゃんと廉也君にケリを付けさせてあげないといけませんよね。
【熱波の支配者】で寒さや氷に対して少しでも抵抗できるようにして、
【キラキラスクリーン】を自分や皆の周囲に広げる事で相手の先制をやりにくくして
狙うなら僕だし、もしくはスクリーンの反撃に向かわせる事で僕に注意を向け、
剣で切りに来た所に砂状のサキュバスミストを使って削っていきましょうか。
廉也君もそうですけど僕にとっては他の皆も大事なので出来るだけ僕が引き受けたい。
もっとも【未来予測】で太刀筋を読んで致命傷を避けたり、
皆がフォローしてくれるから死にはしないというのも信じてますけど。
全部終わったらふと思う事が、
クロノス級のクロノヴェーダ化した人の精神を
クロノヴェーダの価値観から引き剝がして倒したら
元に戻って新宿島に流れ着いたりする事があるらしい。
おそらく廉也君の中のグレイシアはとっくに…
いや、都合よく考えすぎかもですが結果良い方に転ぶといいんですが。
遠原・いぶき
アドリブ、連携◎
セイレーンの出番は終了だ
最後の幕は俺自身、遠原・いぶきとして登場しよう
PD発動してハルバード召喚
グレイシアに対して突撃
相手の動きを観察しながら一撃ずつ決めていこう
回避や仲間への攻撃の防御で素早い移動が必要になれば【飛翔】
また【パラドクス通信】を利用して中・後衛仲間と連携
氷霧が現れたらハルバードを振り回して防御
なるべく霧を薄めて干渉の強度を弱めたい
全ての干渉を防げるとは思えないから、自分自身や仲間を激励しつつ精神集中
さっきの戦いでも分かっただろ?俺達の思いは強いんだ
だから遠原・いぶきは、俺達は何度だってお前に立ち向かえる
最早言葉すら必要ないかもな
終盤になるほど攻撃の手は止まらない
フィナーレへの準備は出来た
廉也、最後はお前自身の手で決めてくれ
こんな時は最後に何て言うんだっけ
そして廉也は…あぁでも終わりじゃないか
物語はまだまだ続いていく、だな
朔太郎の話を聞けば、信じていればいつかってやつ!と思うだろう
でも今は未来より…今現在めっちゃ腹減った…
帰って何か食べようぜ
佐伯・みゆ
アドリブ、連携歓迎。
残留効果適宜最大限利用。
決着の結果が心を傷つけないとは限らない。
それでも黒城さんはこの道を選んだ。
身を切るような痛みを経て得た機会と決意だという事は解るから。
私は全力を尽くすだけ。
彼の、彼が勝ち取るはずの未来のために。
中衛にて前衛の援護、氷王の攻撃のタイミングを見極め、声がけと同時に自身も回避。
状況によっては積極的に攻撃を。
ただし、仲間の不利には決してならなないように気をつける。
また、黒城さんへの攻撃に対しては最大限の注意を払うこと。
最後の瞬間に、黒城さんには万全の態勢で臨んでもらいたいから。
貴方と黒城さんは友でもあった。
その記憶を殺したのは貴方。
もしかしたら、貴方はこの結末を、予想していたのかもしれない。
黒城さんを傷つけるかもしれないから、言葉にはできないけれど。
可能なら最後に、この世界の全てに鎮魂歌を。
貴方達のことは、決して忘れない。
忘れないことが、私にできる唯一のことだから。
戻ったら、温かいスープを作りましょう。
それが、少しでも皆の体と心を温めてくれますように。
花園・翠
…僕の中にもエティエンヌの力が流れている
そういう意味では黒城と僕は多少似ているのかもしれない
だが‥僕と黒城では立場が違うし、何より僕には記憶がない
記憶の欠落が幸か不幸かは分からないけれど…今は黒城の決意を後押しするだけだ
仲間とは積極的に連携し有利な残留効果は使えるだけ使用
引き続き熱波の支配者を使用し冷気から守りつつ声かけなど積極的にフォローに回る
被ダメの多い仲間、及び黒城を結界術も併用しディフェンス
足場の氷結はダッシュと飛翔、空中戦でエティエンヌと共に撹乱、回避しつつ前衛が敵を引き付けている隙を見計らい指定PD発動
僕自身の一撃は軽くとも…みんなの力と積み重ねれば…!
最後は黒城自身の手で決着をつけられるようフォロー
黒城の決心を…僕は信じる
少し前に思い出した記憶
自分がゲーマーであることを隠すようになったきっかけも友達とのすれ違いだった
黒城とは事の重さが違いすぎるから…話すのは憚られるけれど
それでも全てが終わったら少しでも黒城に寄り添えるように
…帰ろう
暖かいスープと炬燵が待ってるぞ、と微笑して
アルラトゥ・クリム
さて…廉也さんがまた前を向いて歩ける様に
この『可能性』には、眠って貰おーか。
割と長い付き合いだけど…私は廉也さんの事は良く知らない。
私の事も、皆大して知らない筈。
まー大体みっともないから、実際あんま知られたくも無いし。
それでも皆、何となく信じ合って。こうやって団結できてる。
全てを知る間同士で無くても、手を繋げる。それが人間の強かさなんだろね。
白銀の聖鎧を纏い成長した姿(ネメシス)を取り
左手甲のDEを励起して世界その物へ侵蝕し
戦場一帯の空間を侵蝕して改竄・欺瞞して『理の断裂』を生み出したら
断裂の刃を自身の周囲に放出して繭の様に展開し
敵の水撃と氷礫を片端から切り刻んで相殺
殺しきれぬ分は防具で弾き受け流して軽減し、術の発現を阻止する
敵の攻撃を堪え切ったら
断裂の繭の前方部分を更に前へ押し出して敵を押し包み、包み込んで
全周囲から一気に敵を斬り裂き
敵のペースを崩し、隙をこじ開けて仲間の攻撃の一助とする
全て終わったら、みゆさんと共に鎮魂歌を
これで終わった…やや。
また、ここから始まる…のかも知れないね。
桜・姫恋
連携・アドリブ歓迎
廉也の決着をつけるためにも私達は廉也が選んだ選択を尊重しないとね?
そのために戦う必要があるのであれば全力で助けるのみよ
戦闘開始と共に剣を構え剣に炎の幻覚を纏わせながら前線へ
相手が氷が得意なら炎で溶かすだけ
廉也の準備が整うまで相手を足止めし、適度にダメージを与えておく。
さぁ、廉也舞台は整ったわよ?
ここから先は貴方自身で決着をつけないと意味ないから私はここから見守らせてもらうわよ?
さぁ、全部をぶつけて来なさい?
終わったら打ち上げよ?
これからの私達そして廉也の未来は明るいもののはずだからね?
南雲・葵
ケリを付けるなら今しかないんだよな
廉也が、大切な仲間が選んだ道なら、俺は全力でその選択を応援する
梓(オラトリオ)は俺が精神干渉されたら正気に戻してね
それ以外は下がってて
さて、タンクは任せてよ
ここに集まった皆は守られる程弱くないのは知ってるけどさ
廉也にパスを回す為にも、俺に出来る事を全力でやりきる…!
使える技能は片っ端から使って戦闘へ
【ガードアップ】で強化をしたら、体力の低い仲間へ向かう攻撃を積極的に庇いに行こう
攻撃をする際はバールのようなものにパラドクスの力と【命中率・ダメージアップ】の効果を乗せた一撃
廉也ッ、ラストは任せた!
みゆちゃんとアルラトゥの歌で思い出したように
梓にオラトリオフラワーでアスターの花を出して貰って廉也に。
さて…寒いし腹も減ったし、帰りを待ってる雷斗に良い報告してやろうぜ
黒城・廉也
この大一番は流石に負けられません
……それじゃ、バシっと決めていくッスよ!
足元凍らせて身動き封じられたらいやですし
飛翔を使い続けて地上よりは空中から責め立てる方向で行きましょうか
あと、他の皆に被害が生きにくいようにディフェンスを駆けつつ、囮として周囲を飛び回り攪乱します
氷王の献花は前段の水が出てきたタイミングを見逃さないようにして被弾を減らす努力を
俺が囮の間に他の皆さんが攻撃可能となりますし、
連撃を受けてずっと隙が無いなんて無いはず
未来予測で常に先を読み続け、懐に潜りこめるタイミングで一気に決めます
復讐者として目覚めるまでの俺は
きっとその王の側面にも守られていたはずなんです
あくまでもただの仮面で、俺の中にいる彼が本当の氷王自身かもしれない
今向かい合っている君に言っても意味がないかもしれない
でも――ありがとう、そしてごめんなさい
皆さん、今回はありがとうございます、本当に
……あー、その、湿っぽいのは終わりッス!
今日は俺が奢っちゃいます!なんでも言ってくださいね!
アオイ・ダイアログ
アドリブ歓迎
ええ、覚悟を決めたなら言うことはありませんね
決着をつけるなら、お手伝いするだけです!
廉也さんの生きる道は、ここからなんですから!
心に勇気を、熱き血潮の雄叫びを!
氷を溶かす熱意を皆の魂に、そして奴にも届けましょう!
悲劇も、後悔も、飲み込み乗り越えて欲しいから!
これが私の人間賛歌です!
後方から歌による援護です
【勝利の凱歌】で気持ちで負けないように鼓舞しますよ🎵
周囲に冷気を感じたらその場を離脱したり、氷の密度が低い場所に逃げ込んでダメージを抑えます
熱を押し付け、冷気を少しでも削りましょう
直接止められなくても、注意を引いて廉也さんへの隙を生み出せるなら御の字!
さらに後方から敵の動きを観察して【パラドクス通信】で隙を見つけ次第連絡しましょう
強いだけの孤独な王様は……寂しいですからね
廉也さん……頼みます!
●氷に覆われた未来の先へ
「この大一番は、流石に負けられません……それじゃ、バシっと決めていくッスよ!」
決意に満ちた声で言うと黒城・廉也(親友を宿し者・g02175)は、空高く【飛翔】する。
「足元を凍らせて、身動きを封じられたら嫌ですし――」
廉也自身、自分が囮になれば仲間達が、クロノス級『氷王・グレイシア』に攻撃を的確にダメージとして与えてくれると信じていた。
その廉也を追うように、無数の氷の華が、あの日のように廉也を氷の棺に閉じ込めるべく咲き乱れる。
あの日とは違う……充分にタイミングを計り避けることができる。
それでも、飛翔スピードのギリギリといったところだが。
(「そこまで大事な人だったんですね、羨ましいな……そこまで想い、想われて」)
胸の中で、廉也とグレイシアの繋がりをそう感じていたのは、大崎・朔太郎(若返りサキュバスアイドル・g04652)だった。
(「なら、だからこそ、ちゃんと廉也君に“ケリ”を付けさせてあげないと、いけませんよね」)
強く廉也のことを想い、朔太郎は周囲に【熱波の支配者】の残留効果を広げる。
残留効果そのものでグレイシアにダメージを与えることはできなくても、グレイシアの攻撃が、寒冷や氷結をメインとしたものであることが分かっている以上、仲間達が少しでも寒さに対し抵抗できればと考えていた。
寒さは人の思考能力を低下させ、手にする武器を鈍らせることもある。
「さあ、僕のライブを味わってくださいっ!」
気合いと共に言葉にすると、朔太郎はサキュバスミストを砂嵐のように細かい粒子として物質化させると、それをスクリーンとして朔太郎自身の姿を映し出す。
スクリーンに映し出された朔太郎は、アイドルパフォーマンスを通して、サキュバスの蠱惑の魔力を大きく広げていく。
粒子状のサキュバスミストは霧としてグレイシアの体内に入れば内側を傷付ける。
大きく映し出された朔太郎の幻影は、グレイシアの視界を奪うことに重点を置いていたため、グレイシアからの先制の攻撃を難しくする。
だが、グレイシアとてクロノス級。
すぐに光の魔力を閃光に変え、氷の霧を反射させ地面を蹴ると握りし氷の大剣を本物の朔太郎に振るわんとする。
「残念ですが、読み通りですよ……!」
自身が出すサキュバスミストを更に高質化させ、グレイシアの周囲で一気にその鋭さを増し、霧を刃にまで昇華させる朔太郎。
「少しずつでも、削っていきましょうか。廉也君もそうですけど、僕にとっては他の皆も大事なので」
可能な限り攻撃を引き受けるつもりで朔太郎は更に、スクリーンを広げていく。
(「【未来予測】で可能な限り太刀筋を読むつもりではいますが、どこまで躱せるでしょうか……致命傷だけでも避けれれば、あとは皆がフォローしてくれると信じていますけど」)
誰が傷付いても、誰かが悲しむのだ。
それは、朔太郎に対してだって変わらない。
だからこそ、朔太郎は皆を信じ、自分も一緒に仲間達と変えるのだと決めていた。
「廉也の決着をつけるためにも、私達は廉也が選んだ選択を尊重しないとね?」
自分に、仲間に、廉也に、そして……グレイシアに訊くように、桜・姫恋(苺姫・g03043)がそう口にする。
「そのために戦う必要があるのであれば、全力で助けるのみよ。――桜と共に斬られなさい」
桜色の剣を構えた姫恋は、桜の花弁の幻覚を広げ、それを更に赤い炎の幻覚として、高く剣を振り上げる。
(「グレイシアが氷を得意とするなら、炎で溶かすだけ。廉也の準備が整うまで、グレイシアを足止めしてみせる!」)
その白く細い腕からは想像できない程の力強さで、姫恋は炎纏いし剣をグレイシアの右肩に振り下ろす。
「やっぱり、簡単には斬られてくれないみたいね」
姫恋の剣は確かにグレイシアの肩を斬りつけてはいるが、それ以上振り下ろすことができない。
その姫恋の周囲を氷霧が覆い始める。
「精神干渉の禁呪だったわよね。そんなもの、今の私には通じない」
廉也を想う燃えるような想いがある今、氷王のただただ冷たいだけの精神干渉が、姫恋の意志を壊すことなどできない……強く姫恋は思う。
「セイレーンの出番は、終了だ。終幕は俺自身、遠原・いぶきとして、お相手しよう」
勇ましく言葉にした、遠原・いぶき(開幕ベルは鳴り響く・g01339)は両の手を頭上に掲げると、手の内にパラドクスを凝縮する。
「その身に、いや――その足に刻め。――血塗れの呪い。其れは、昼夜踊り続ける呪い。お望みならば、その呪いを解いてやろう」
仰々しく語るように言ういぶきの手の中に、いぶき自身の背丈程もある強大なハルバードが現れる。
冷たい霧を打ち払うように、いぶきはハルバードを強く握ると、踊るようにハルバードを振るう。
(「氷のように固いなら、一撃ずつ確実に決めていこう!」)
振り下ろし、振り上げ、自身が一回転しながらハルバードを横に薙ぎ、いつきはグレイシアに絶え間なく攻撃を続けるが、精神干渉の氷霧が濃くなったと判断するとすぐに大きくハルバードを振るい、氷霧を掻き消した後に【飛翔】し、グレイシアからの干渉を避ける。
まともに喰らえば、全ての干渉を防げると、いぶきは思っていなかった。
だからこそ、精神を研ぎ澄まし集中する。
それに、廉也と因縁の相手であろうと、自分の内面を土足で読み取られるなど、“誇り高い”いぶきには耐えられない。
宙に飛んだいぶきは、グレイシアに強く言葉を投げる。
「さっきの戦いでも分かっただろ? 俺達の思いは強いんだ。だから、“遠原・いぶき”は、俺達は、何度だって、お前に立ち向かえる。最早、言葉すら必要ないかも……な!」
言葉を終えると同時に、いぶきは急加速でグレイシアに向かい翔び、再度ハルバードを強く打ち付ける……固い氷だろうと、叩き続ければいつか砕けると。
「廉也さんが覚悟を決めたなら、言うことはありませんね。決着をつけるなら、お手伝いするだけです!」
強く叫ぶようにアオイ・ダイアログ(響き合う言霊の繰り手・g02687)は言うと、その声を、歌声を、魂の旋律とする。
「廉也さんの生きる道は、ここからなんですから! 歌い上げるは勇気の旋律、希望の凱歌、熱し迸る情熱を受け止められますか、グレイシア?」
アオイの周囲に、激情籠もりし熱い赤の波動が広がっていく。
「心に勇気を、熱き血潮の雄叫びを! 氷を溶かす熱意を皆の魂に、そして奴にも届けましょう! 悲劇も、後悔も、飲み込み、乗り越えて欲しいから! これが私の人間賛歌です!」
歌声に【勝利の凱歌】の残留効果も込めて、何にも負けない勇気を奮い立たせようとアオイは唄う。
自身の熱い歌声がわずかにでも冷気を削れればと、絶唱するアオイ。
(「直接止められなくても、注意を引いて、廉也さんが攻撃する隙を生み出せるのなら御の字!」)
心の中で廉也にエールを送るアオイは、グレイシアの動きからも目を離さない。
多くの攻撃を受けてもなお、氷のように冷たい表情を見せ続けるグレイシアを、花園・翠(見護る者・g02726)が真っ直ぐに見る。
廉也が親友と言っていたグレイシア……今は、一切の暖かみがない男。
(「……僕の中にも、エティエンヌの力が流れている。そういう意味では、黒城と僕は多少似ているのかもしれない」)
廉也の中には、あの日、別たれた筈の親友の心が宿っていると聞いた。
(「だが、……僕と黒城では立場が違うし、何より僕には記憶がない」)
記憶とは心の寄り辺であり、在りし日の思い出だ。
(「記憶の欠落が、幸か不幸かは分からないけれど……今は、黒城の決意を後押しするだけだ」)
多くの仲間が廉也のために、ここに来たのだ。
自分も廉也に力を最大限に貸そうと、翠は改めて思う。
翠は【熱波の支配者】を、可能な限り広げ続けてはいるが、最大レベルとは言えない。
グレイシアが放つ冷気をわずかに抑える程度の効果と考えた方が良いだろうと、翠は考える。
廉也は、今も空を飛んで好機を見計らっているが、もしグレイシアの攻撃が向いたのなら身を呈して守ろうと、翠や仲間たちは考えていた。
此の地に辿り着くに至ったパラドクストレインは、きっと廉也のために用意されたのだから。
「エティエンヌ……!」
――汝の罪を示せ。
喚び出した赤き鎧の大天使『エティエンヌ』と共に、翠は光の魔方陣を創り出し、グレイシアに向け無数の光条を放つ。
その光条は、グレイシアの業を裁き、その深さを計って浄化の炎と成す。
氷霧舞う戦場に在って、光条は乱反射しながらもグレイシアの胸を貫く。
だが、すぐにグレイシアは氷の大剣を手に翠へと斬りかかった。
(「速い!」)
動かなければ足元の氷に捕まると悟った翠は、エティエンヌの力も借り辛うじてグレイシアの斬撃を避ける。
翠の放った光条は確かにグレイシアの胸に直撃したはずだが、グレイシアにはそれを諸共しない強さがあった。
けれど、一切ダメージが入っていないとは翠も思わない。
(「僕自身の一撃は軽くとも……みんなの力と積み重ねれば……!」)
ここにいる全員が廉也自身の手で、グレイシアとの決着をつけることを望んでいる。
(「黒城の決心を……僕は信じる」)
ならば、翠もそのフォローに徹するだけだと腹を括る。
(「この戦いの決着の結果が、心を傷つけないとは限らない……」)
そう廉也の心を危惧していたのは、佐伯・みゆ(悲歌。・g08231)だった。
けれど……。
(「それでも、黒城さんはこの道を選んだ」)
その事実に、みゆは羨望のような想いを抱いていたのかも知れない。
(「身を切るような痛みを経て、得た機会と……決意だという事は解るから。私は……私も、全力を尽くすだけ」)
彼の、廉也が勝ち取るはずの未来のためにとみゆは強く思う。
氷の霧が戦場から晴れない以上、それがいつ氷となって自分達を襲うかは分からない。
可能な限りでグレイシアの動きを見極め、グレイシアの攻撃のタイミングを声にして仲間達に伝える、みゆ。
みゆから見ても仲間達の攻撃は、充分にグレイシアの身体を削っていて、確実にダメージとなっているし、仲間達はそれぞれに連携して、なるべくダメージを減らそうと声を掛けている。
なのに、グレイシアの表情は氷のように変わらず、ただ冷たい瞳で仲間達の攻撃を往なしていた。
(「私も、黒城さんを、黒城さんの心も身体も守りたい――」)
最後の瞬間、廉也には万全の態勢で臨んでもらいたいから。
だから、みゆは誰が止めようと前に出た――きっと自分をいつも守ってくれる仲間達は自分を止める言葉を掛けているだろうけれど、今だけは自分の心に従って戦うことを赦してほしい。
(「貴方と、黒城さんは、友でもあった。――その記憶を殺したのは貴方。もしかしたら、貴方は、この結末を――予想していたのかもしれない」)
輝く金の瞳にそう言葉を乗せて、グレイシアと真っ直ぐ視線を交わす、みゆ。
言葉にすれば、ハッキリとした答えが返ってくるかもしれない問い。
だが、この問いがもたらす答えが、廉也を傷つけるかもしれないと思ってしまえば、言葉にすることが、みゆにはできない。
(「だから、私は、私にできることを……」)
「有形なるものはいつか滅する。だがそれは『いつか』ではなく『今』私は歌う――。高らかに、消え去るものにこの摂理の礼賛を捧げるために――」
必ず消える――この世界は。
わたしもいつか、消えるけれど、今は、あなたとこの世界の全てに、鎮魂歌を送りましょう。
消えるその日が、『今』か『未来』かの違いだけ。
だからわたしは、あなたに、この世界に鎮魂歌を歌いましょう。
永遠を否定するために、永遠などないからこそ、美しい世界があるとわたしは識っているから。
わたしもいつか、あなたと――この世界と、同じ道をたどるから。
あなたとこの世界はは先に、その先に何があるのかは――“今”の“わたし”には、わからないけれど。
そう、だからこそ――この歌を、あなたに送るの。
「貴方達のことは、決して忘れない。忘れないことが、私にできる唯一のことだから」
心からの言葉を紡ぐみゆの瞳から、何故か――涙が溢れた。
けれど、みゆは涙を拭わず謡い続ける……自分でも何が悲しいのか、本当に悲しみで涙が溢れたのか、その本当の意味は分からなかったけれど。
「……廉也さんがまた前を向いて歩ける様に、この『可能性』には、眠って貰おーか」
身体のバネを利用して攻撃を続けていた、アルラトゥ・クリム(現代の魔法使い・g05088)がギアを上げるように叫ぶ。
「因果律演算、再構築――共振開始……神剣の二つ名は、伊達じゃ無い!」
世界その物を侵蝕し改竄する力、あらゆる『存在その物』を斬り裂く――世の理の断裂。
その力を自身の周囲に放出しながら、アルラトゥは白銀の聖鎧を纏い美しい姿へと変わる。
(「廉也さんとは、割と長い付き合いだけど……私は、廉也さんの事は良く知らない」)
その事実を寂しいと思いはしても、ある種の仕方なさをアルラトゥは感じる。
何故なら……。
(「私の事も、皆、大して知らない筈」)
アルラトゥも自身の過去や内面を全て語っている訳ではないから。
(「まー、大体。みっともないから、実際、あんま知られたくも無いし」)
みんな誰だって、話したくないことの一つや二つあるものだと、アルラトゥは割り切ることができていた。
そして、仲間なら、友人なら、それを全てひっくるめて受け入れたいし、受け入れられたいとアルラトゥは思う……だって。
「それでも、皆、何となく信じ合って。こうやって団結できてる。全てを知る間同士で無くても、手を繋げる。それが人間の強かさなんだろね」
自分のことも、仲間のことも、いつか詳しく話す時が来るかもしれないし、来ないかもしれない。
けれど、アルラトゥにとっては、それで良いのだ。
今、互いを想い合っていることは、間違いなく事実なのだから。
それだけで、一緒にいる理由としては充分だから。
左手甲の魔導触媒『Dimension Eater』で世界その物へ侵蝕し、戦場一帯の空間を侵蝕して、改竄及び欺瞞して『理の断裂』を生む、アルラトゥ。
ディアボロス……自分や仲間達には世界の理すら変える力があるのに、ただ自分の心を開くことが何と難しいことかと、アルラトゥはわずかに笑う。
断裂の刃を、アルラトゥは自身の周囲に放出し、グレイシアの水撃と氷礫を片端から切り刻み、相殺していく。
「全てを斬り裂かせてもらうよっ! あなたのペースを崩し、隙をこじ開けるのが私の役目だから。――全て終わったら、みゆさんと共に、私も送るよ――鎮魂歌を」
その言葉だけ、いつになくアルラトゥの声が優しく響いた。
「ケリを付けるなら、今しかないんだよな!」
バールのようなものを手に、終わりの時を感じながら南雲・葵(バールの人・g03227)が叫ぶ。
「廉也が、大切な仲間が、選んだ道なら――俺は、全力で、その選択を応援する!」
グレイシアの氷の魔力での精神干渉は、オラトリオの梓にカバーしてもらいながら、葵は数度目になるバールのようなものでの殴打を、グレイシアに与える。
葵の目から見ても、仲間達全員が多少の差はあれど傷付いていた。
けれど誰一人として、瞳の光は死んでいない。
この戦いの行方が、友のこれからを輝かせると信じているからだ。
「梓、もう下がってていいよ。タンク役は充分に果たさせてもらったからね」
この場に集まった皆が守られる程に弱くないことは、当然葵も知っている。
けれど、廉也にパスを回す為にも、葵は自分に出来る事を全力でやりきるのだと最初から決めていた。
前線に立つのは、身体が丈夫な自分の役目だと、仲間のために大きな傷を負おうが構わなかった。
戦闘に慣れていない仲間へ向かう攻撃を、積極的に庇って負った傷ならむしろ、男の勲章というものだ。
「まあ、だからと言って大怪我するのもよくないか……」
そんなことになったら、きっと金の髪の彼女から心配よりも先に怒られてしまうだろうから。
「俺からの最後の一発いっておくか! 残留効果フル乗せで、場外まで吹っ飛びな!!」
花吹雪を散らす梓の応援を背に、振りかぶったバールのようなものをフルスイングすると、葵はグレイシアを力の限りでぶっ叩いた。
「廉也ッ、ラストは任せた!」
グレイシアの腹に打ち込んだバールのようなものを引き、葵が空翔ける廉也に叫ぶ。
きっと廉也一人では、辿り着けなかった未来。
未来予測で見える未来が数秒先なら、みんなで掴み取る未来は永遠となって映るのかも知れないと廉也は思う。
「さぁ、廉也舞台は整ったわよ? ここから先は、貴方自身で決着をつけないと意味ないから、私はここから見守らせてもらうわよ?」
「廉也さん……頼みます! 強いだけの孤独な王様は……寂しいですからね」
「フィナーレへの準備は出来た。廉也、最後はお前自身の手で決めてくれ!」
「廉也君!」
「黒城!」
『廉也さん!』
姫恋が、アオイが、いぶきが、朔太郎が、翠が、みゆとアルラトゥが、廉也の仲間達が自分に全てを託してくれる。
葵も梓と共に自分を真っすぐに見ている。
だから、大丈夫。
――今なら、決別できる。
「これが俺と、君の……!」
ネメシスの力が、全てを討ち滅ぼす眩い光となり、廉也の夜色の闇を宿す双剣を包む。
――最後の決着をつける為に生み出された奥義『臥龍煌双斬』
親友を宿し者の廉也だからこそ生まれた――技だ。
その乱舞に、グレイシアは――『氷王』は斬られ、ゆっくりと氷が砕けるか如く倒れた。
廉也は、息を吐きゆっくりと自分の想いを言葉にする。
「『復讐者』として目覚めるまでの俺は、きっと……その王の側面にも、守られていたはずなんです」
親友はいつも笑っていた、いつも一緒にいてくれた、時には叱ってくれた。
「あくまでも、ただの仮面で、俺の中にいる彼が本当の“氷王”自身かもしれない。今の君に言っても、意味がないかもしれない。でも――」
廉也が親友に、最後に伝えたかった言葉。
「――ありがとう、そしてごめんなさい」
言葉を、感謝の言葉を廉也は落とす。
その時、倒れた氷王が親友のように笑顔になった。
そして、氷王は氷が砕けるように粉々になって、この世界へと消えていった。
●きっと、さよならじゃないから――アスターの花
「皆さん、今回はありがとうございます、本当に」
廉也が笑顔で仲間達にそう言う。
彼の笑顔が心からなのか、無理に笑っているのかは正確には分からない。
けれど、仲間達は廉也が前に進めるならそれでいいと思えた。
「……あー、その、湿っぽいのは終わりッス! 今日は俺が奢っちゃいます! なんでも言ってくださいね!」
「こんな時は、最後に何て言うんだっけ。そして廉也は……あぁ、でも終わりじゃないか! 物語は、まだまだ続いていく、だな」
言っていぶきが『ニカッ』と笑う。
「これで終わった……やや。また、ここから始まる……のかも知れないね」
アルラトゥもいぶきに続けるように言う。
「これからの私達、そして“廉也”の未来は、“明るいもの”のはずだからね?」
廉也の瞳を覗き込んで姫恋も悪戯っぽい笑みを浮かべた。
「戻ったら、温かいスープを作りましょう。それが、少しでも皆の体と心を温めてくれますように」
「……帰ろう。暖かいスープと炬燵が待ってるぞ」
みゆの言葉に、微笑する翠の言葉が重なる。
翠が少し前に思い出した記憶。
自分のことを隠すようになった切っ掛けもまた、友人とのすれ違い。
(「黒城とは、事の重さが違いすぎるから……話すことはしないけれど、それでも」)
少しでも廉也の心に寄り添えたらと翠は思う。
「そう言えば、ふと思ったんですが。『クロノス級』のクロノヴェーダ化した人の精神を、クロノヴェーダの価値観から引き剝がして倒したら、元に戻って『新宿島』に流れ着いたりする事があるらしいんですよね。おそらく、廉也君の中のグレイシアはとっくに……いや、都合よく考えすぎかもですが、結果が良い方に転ぶといいんですが」
それは、可能性の話。
本当になるか、ならないかは少し先にならない時っと分からないから。
「今は、未来より……今、現在、めっちゃ腹減った……帰って温かいスープ食べようぜ」
「そうだな……寒いし、腹も減ったし……」
いぶきの言葉に葵も続けるが、葵は耳に残っていた、みゆとアルラトゥの鎮魂歌であることを思い出す。
傍らの梓にお願いして、ある花を出してもらう。
「廉也、これ」
葵が廉也に渡したのは、アスターの花。
「南雲さん? これは?」
「帰りを待ってる、雷斗にも良い報告をしてやろうぜ!」
言って葵は、廉也の背中を強く叩いて前を駆ける。
廉也も仲間達を追って駆け出す。
此処に来ることはもうないから、故郷にさよならを心で伝えて。
アスターの花言葉。
追悼、変化、美しい思い出、そして……信じる心。
超成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【現の夢】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
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【能力値アップ】LV2が発生!
【リザレクション】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV7になった!
最終結果:成功 |
| 完成日 | 2024年12月26日 |
| 宿敵 |
『氷王・グレイシア』を撃破!
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