リプレイ
エスメラルダ・リベロ
【旗楽四天王】
(何故か軍人モード)
確かに、米は素晴らしい! それ自体は、私もよく理解するところだ。
だが、その土地の向き不向きを弁えずに水田での稲作を強要するのは捨て置けんな。
大隅、すなわち鹿児島ならば、黒豚の養殖とか、サツマイモの栽培とか、他にこの土地でやれることは沢山あるだろうに!!
ともかく、私は【避難勧告】を敷いて、住民の避難誘導だ。
「せっかく戻ってきた此処で暮らしていきたいと言う、その気持ちはわかる。
だが、此処は島津の長城に近すぎて、今は危険だ。
ずっととは言わない。せめて、私達ディアボロスが長城を陥とすまでの間でいい。
東に避難していてくれないか?」
もしそれが何時になるかについて聞かれたならば、確約は出来ないとした上で、
出来れば半年のうちには、と答えておこうか。
水田にされた土地については、牽が作業している姿を見せて、
「後は私達が元に戻しておく。安心してくれ」と説得しよう。
そして住民の避難が完了したら、牽の作業を手伝うぞ。
こう見えても、体力には自信がある(POW特化)のでな。
雲州・牽
【旗楽四天王】
※鍬や鋤など農具を新宿島から持参
大隅での島津軍の暴虐を止めに行く、それ自体はいいんだ。いいんだが……。
クソッ! 旗楽四天王の中では一番の常識人だと思ってたエスメラルダが、
急にポンコツになりやがった! しかも、戦闘中でもないのにモードが変わってやがる!
……食うことになると、コイツこんな壊れ方するんだな。よく覚えておこう(ぼそ)。
で、だ。そのエスメラルダと組んで住民の避難誘導を行うわけだが、
実際の避難誘導はエスメラルダに任せよう。
オレは、住民が安心して避難出来るように、水田にされた畑を元に戻すぜ。
水田の水がどうやって確保されてるかわからねえが、
近くの川とかから引いてるならその流れをせき止めて、
そうでない何か謎パワーが理由なら畦を壊して、水の逃げ道を作ってやるぜ。
まずは、この水をどうにかしないとな。
あと、水田にされたことで土中の生態系も狂ってるかも知れないから、
【土壌改良】で少しでも土を良くしておこう。このぐらいの置き土産は、いいよな?
さて、嘉内達の方の戦況はどうかな、っと……。
嵐柴・暁翔
魔改造に謎パワーって…
随分と便利な言葉だけど、そんな万能ワードだったか…?
……流石は改竄が権能の邪神というかなんというか…
まあこの世界を管理する閻魔様だか創造神様方が承認したのなら此方が今更どうこう言う話ではないわな…
しかしまあ、全自動で畑を水田に変えるってのは凄いと言えば凄いな
どうせなら確保して荒野や山林の開拓に活用できればとは思うけど、なにせ魔改造に謎パワーだし、トンデモな使用条件や妙な制約があるような気もするな…
とはいえ、現地住民の方々にしてみれば丹精込めた畑が破壊されているんだし、速やかに止めないとな
水田化してしまった範囲については、多少罪悪感があるけど水田から水を抜いてから稲も抜いておきます
……もっとも、クロノヴェーダが関わっているとなるとこの稲から収穫できる米も本当に人間が食べて問題が無いものなのか疑問ではあるけどな…
後はまあ畑を作り直して本来植えられていた作物の種を蒔いて【土壌改良】と【植物活性】で育てておくか
「魔改造に謎パワーって……随分と便利な言葉だけど、そんな万能ワードだったか……?」
現場到着早々に、怪訝な顔になってしまう嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)だが、世の中細かい事は気にしない方が長生きできる。どっかの碑文にもそう書いてある。しかし彼とて歴戦の復讐者。暗黙の領域についてはよく理解しているようで。
「……流石は改竄が権能の邪神というかなんというか……まあこの世界を管理する閻魔様だか創造神様方が承認したのなら此方が今更どうこう言う話ではないわな……」
スパッと割り切って改めて、なんかキュラキュラ言ってる敵さんを観察。
「しかしまあ、全自動で畑を水田に変えるってのは凄いと言えば凄いな。どうせなら確保して荒野や山林の開拓に活用できればとは思うけど、なにせ魔改造に謎パワーだし、トンデモな使用条件や妙な制約があるような気もするな……」
それ以前に、クロノオブジェクトですらねぇクロノヴェーダそのものだからな。コレを有効活用できますなんて事態になったら、そもそも復讐者が奴らとバトる理由がなくなって、クロノヴェーダを支配下に置いた!勝った!!歴史戦争完結ッ!!って、どこかのゲームシナリオが完全終了してしまう為、是非ともご遠慮しやがってください。
「とはいえ、現地住民の方々にしてみれば丹精込めた畑が破壊されているんだし、速やかに止めないとな」
とまぁ、ね。ここから真面目に仕事してもらえるのかなって思っていたわけですが。
「大隅での島津軍の暴虐を止めに行く、それ自体はいいんだ。いいんだが……」
今回は暁翔が単独参戦しているわけではない。同じ列車に乗っていた雲州・牽(オレの名前は死亡フラグ、迷わず冥府へ逝くがいい!・g11524)をはじめ、他にも復讐者はいたし、牽本人も農具を背負って現場に立っているのだが。
「確かに、米は素晴らしい!それ自体は、私もよく理解するところだ。だが、その土地の向き不向きを弁えずに水田での稲作を強要するのは捨て置けんな。大隅、すなわち鹿児島ならば、黒豚の養殖とか、サツマイモの栽培とか、他にこの土地でやれることは沢山あるだろうに!!」
「クソッ!旗楽四天王の中では一番の常識人だと思ってたエスメラルダが、急にポンコツになりやがった!」
俺もびっくりだよ。さすがにコイツをネタ堕ちさせたら色々と問題なるだろうなって思ってた真人間枠と思しきエスメラルダ・リベロ(蒼海に輝く翠緑・g10981)が、カブトガニめいたクロノヴェーダを正座させて説教してるんですもの。外見戦車のアレをどうやって正座させたかって?ちょっと文字列では表現できない為、映像記録の方でご確認ください。
「食料の確保は人が生きていく上で決して欠かせない事だ。だがな、やり方というものがあるだろう!何故全てを米で埋め尽くそうとする!?この地に適した食物生産は文化的価値を持つと同時に、現地の関係者の士気高揚に一役買うという事が何故分からない!?単純な生産効率の上昇のみならず、この土地だからこそ生み出す事ができる品質は一種の『格』を持ち、その誇りを胸に彼らは味と栄養価、その両面からより優れたものを発展させていくことができるというのに!!」
途中から説教っていうか講演みたいになってきたエスメラルダの有様に、牽は頭を抱えて。
「しかも、戦闘中でもないのにモードが変わってやがる!……食うことになると、コイツこんな壊れ方するんだな。よく覚えておこう」
彼女の黒歴史とか弱みとか、そんな感じのアレを握ったつもりなのか、ボソッと呟いた牽の前で、エスメラルダはクルっと振り返ると。
「せっかく戻ってきた此処で暮らしていきたいと言う、その気持ちはわかる」
ほっといたら田んぼの肥やしにされていたであろう、腰を抜かしていた現地民に手を差し伸べて。
「だが、此処は島津の長城に近すぎて、今は危険だ。ずっととは言わない。せめて、私達復讐者が長城を陥とすまでの間でいい。東に避難していてくれないか?」
「で、でも、畑が……」
カブトガニが正座で足がしびれてるのか、単にお説教時のエスメラルダのヤベー眼光にビビっているのか、動かなくなっている隙に避難させようとするも、現地民は動かない。仮に生きて逃げたとして、帰って来た時にこの一帯が全部水田に変わってしまっていたら、結局は生きていけないからだ。
「後は私達が元に戻しておく。安心してくれ」
「応よ、こっちは任せておけ」
ちらと視線を向けられた牽が鍬を担いで田んぼに入っていくも……。
「まずは、この水をどうにかしないとな……しっかし、どういう原理で水田になってんだ?」
さっきまで畑だった……つまり、ある程度は水源から離れているはずである。実際、井戸と思しきものは離れた位置にあり、適当に掘って水が湧き出すとも思えない。一体どうなっているのかと取水口を見に行くと。
「……何もない所から水が湧き出してやがる」
何故かは分からないが、いい感じに水が流れ込み、いい感じに水が張られると、いい感じに水流が止まるっぽい。
「なんだこれ……」
さすがに理解が追い付かないらしい牽の肩を、暁翔がポムり。
「考えるな、察しろ……」
「お、おう……」
暁翔の無駄に悟り切ったようなキラキラ光る爽やかな笑顔に困惑を重ねる牽だが、とりあえず取水口を鍬でぶん殴って砕き、その辺の土と適当な感じにザックザック。混ぜて埋め直すと水が出てくることはなくなった。
後は水田を縁取るように囲っている土製の小さな山の壁を壊して、中の水をダパァ……。
「多少の罪悪感はあるが、これも未来の為だからな……」
ぬかるんだ田んぼの中を暁翔が歩きながら、植えられていた稲を抜き取ってみると。
「もっとも、クロノヴェーダが関わっているとなると、この稲から収穫できる米も本当に人間が食べて問題が無いものなのか疑問ではあるけどな……」
立派な茎にたわわな稲穂が付いたそれは、素人目に見ても上質な稲……米である事は見て取れる。が、その発生過程を知ってしまうと安全性が担保されていないも同然。
引っこ抜いては水田……ていうか泥のぬかるみの中に投げ捨てて、それを牽が潰すように鍬でねっちょねっちょ。土と混ぜっ返すと、何故かぬかるみの中から木製のスコップを掴んだ蔓植物が伸び始めて、せっせと土を混ぜ、均し、元の畑の形に整えていく。
「水田にされたことで土中の生態系も狂ってるかも知れないから、少しでも土を良くしておかないとな……」
「こう言っては何だが、残留効果を使って元の環境を再現しようとすると、俺達も傍から見たら謎パワーで田んぼを畑に魔改造しているようにしか見えないな……」
で、牽が上質な土を作った所を暁翔が素手で土を混ぜつつ種を植えて少しすると、ピコッ。芽が出てくる。成長を加速させたようだが、収穫できるのはもうしばらく先だろうか?
「む、ほとんど仕上がっているな……」
住民を避難させて、牛馬に引かせるタイプの農具を引っ張って来たエスメラルダ。彼女がそれを引いて土を耕し、牽の蔓植物が畑を整え、暁翔が種を蒔く。もちろん、敵さんだっていつまでもこの状況を大人しく見守っているわけがないのだが。
「さて、ここから先はあいつらの仕事だな、っと……」
思いっきり殺しに来てるカブトガニさん軍団をガン無視して作業を進める牽。ここから先は戦闘パートに突入するぞ!
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【避難勧告】LV1が発生!
【土壌改良】LV1が発生!
【植物活性】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
旗楽・清政
【旗楽四天王】
大隅における島津軍の暴虐の話は既に聞いてござるが、
此処は何やら少々空気が違うでござるな……?
ともあれ、住民を皆殺しにするなどと嘯くならば、
そうされる前に彼奴等を討ち果たしてくれる!
――旗楽四天王、出撃!
で、住民の避難を円滑に進めるためには、水田にされた畑を元に戻す必要があると。
ならば、まずは此奴等カブトガニ擬きのトループス級を止めねば、話になるまい。
四天王は二手に分け、それがしは嘉内と共に此奴等に当たらん。
あまりの大きさに如何攻めたものか迷ってござるが、
此処は御神型を叩き込んで、その爆発で以て足を鈍らせると致そう。
少しでも足止めが利いておる間に斃してしまえば、キッチリ足止めしたのと
同じどころかそれ以上の結果にて。
反撃は、高速で自律飛行する小型爆弾でござるか。
まずビームシールドで防ぎ止め、それで止められなんだ分は、
具足と闘気による防御力でダメージを軽減すると致そう。
そして嘉内に追撃させ、それでも仕留めきれなんだならば、
残らず仕留め終えるまで同じ攻撃を繰り返していくと致そう。
旗楽・嘉内
【旗楽四天王】
大隅で水田? 大隅と言えば、シラス台地だろ?
水はけが良すぎて、とても水田には向いてるとは思えねえんだけど。
実際、住民達がやってるのも畑だしな。
まぁ、実際には水田に向いてる場所の可能性もあるが、
パッと聞き、頭がおかしいとしか思えないぜ。
とにかく、御先祖同様、住民を皆殺しになんて言ってるなら、
出ていってぶっ倒してやるよ!
それで、オレはまず御先祖と一緒にこのトループス級への対処だ。
うお、でっけぇ! しかも、キャタピラなんて持ってんのかよ。
妖怪の概念が乱れるな、こりゃ。
ともかく、オレは御先祖の御神型に続いて、すぐさま緑翠蝗で攻撃だ。
「どんなデカブツだろうと、この緑翠蝗に食い尽くせないものは無えぜ!」
反撃は、自走、ってか自律飛行する小型爆弾か。
マジックシールドで防いで、防ぎ止められなかった分は
翠緑天鎧の防御力でダメージを減少させるぞ。
奴等を斃しきれるまで何度でも御先祖と攻撃を繰り出すが、
もし斃しきれなかった場合は【パラドクス通信】で
エスメラルダさんや牽さんに戦況を連絡するぞ。
北條・頼人
最近の妖怪は機械式で履帯まで付いてるのかい……?時代は変わるもンだねェ。
この国にとって米は大事だが、人あっての米だろうが!そんなことも分からねえ手前らは……飯の種にしてやろうかねェ!!
(左手に持ったケバブ肉を宙に放り投げ戦闘態勢)
でかいカブトガニめいた体をひっくり返して底面から攻めてやろうじゃないか!
こういうのは大抵、殻に覆われてない部分や可動部の付け根が攻めどころだからな!
(落ちてきたケバブ肉をキャッチしひと齧りした後また宙へ)
流石に鉄を囓る趣味は無いからね、代わりに命を啜らせて貰う!
その他アドリブ、連携も歓迎
チュドーン!!いきなり爆発からスタートした!?もちろん爆発オチならぬ爆発入りではなく、旗楽・清政(旗楽四天王・g08816)の先制攻撃によるもの。
「大隅における島津軍の暴虐の話は既に聞いてござるが、此処は何やら少々空気が違うでござるな……?ともあれ、住民を皆殺しにするなどと嘯くならば、そうされる前に彼奴等を討ち果たしてくれる!――旗楽四天王、出撃!」
「うお、でっけぇ!しかも、キャタピラなんて持ってんのかよ。妖怪の概念が乱れるな、こりゃ」
「口より先に手を動かさぬか!!」
「いや御先祖!あのデカブツを前にして驚きもしない御先祖の肝が据わりすぎているんですよ!!」
弓に矢を番える清政に怒られながら、旗楽・嘉内(フルアーマーウィザード・g11216)は資料で知っていたとはいえ、実物の敵の巨躯に目を丸くしながら両手を広げる。
「にしても……大隅で水田?大隅と言えば、シラス台地だろ?水はけが良すぎて、とても水田には向いてるとは思えねえんだけど。実際、住民達がやってるのも畑だしな」
広げた両腕の先、掌の上に緑色の光が生み出されるが、そこから煙が……否。立ち昇る煙と見紛うほどに大量のエメラルドイナゴが湧き出した。無数の羽音を重ねて徐々に上空に広がっている蟲の軍勢を従えて、嘉内は口角を上げる。
「まぁ、実際には水田に向いてる場所の可能性もあるが、パッと聞き、頭がおかしいとしか思えないぜ。とにかく、御先祖同様、住民を皆殺しになんて言ってるなら、ぶっ倒してやるよ!」
「合わせよ嘉内!」
「あいよっ!!」
正射必中という言葉がある。正しい型で、正しく矢を放てば必ず当たる。単純だが難しい、ある意味弓道の一側面を示した言葉であるが、故にこそ弓を引く時、誰が引いても同じような格好になる。
そのはずなのだが、清政の構えは他に類を見ない……その道の者が見れば奇妙ともとれる型だった。しかし、体幹の軸に一切のブレはなく、放たれる矢は翠緑の軌跡にのみ姿を捉えることができる超高速の一矢。
矢が放たれた、と理解した時には爆風が土煙を上げて、巨大なトループス級を空中へと吹き飛ばしてしまう。
――着弾を確認しました
「毎度思うが、誰がどこで喋ってんだかねぇ……!」
謎のアナウンスに渋面する嘉内が腕を振るえば、空中のクロノヴェーダへエメラルドイナゴが殺到。黒い節足動物めいた外観は瞬く間に光り輝くマリモに姿を変えて。
「どんなデカブツだろうと、この緑翠蝗に食い尽くせないものは無えぜ!」
バリバリバリバリゴリゴリゴリゴリ……工事現場でもそうそう聞かないような騒音立てながら落下してくるマリモが地面にぶつかり、外観を構成していたエメラルドイナゴが散った後には、あんまり美味しくなかったのか、ちょっとだけ齧られた甲羅が残されていた。
そんな味方の亡骸を弾き飛ばして、まっすぐ突っ込んでくる後続のトループス級。数に物を言わせて押し潰そうとして来るメカニカルカブトガニに清政と嘉内は身構えるが。
「最近の妖怪は機械式で履帯まで付いてるのかい……?時代は変わるもンだねェ」
突進経路に踏み込んだのは、海棲哺乳類浴衣姿で、ライフルと漫画肉染みた肉塊(現在進行形で先端を直火焼き)を両手に携えた北條・頼人(人と機械の狭間を駆けて・g04414)。両手が塞がっている彼は、前蹴り一発で敵の突進に急制動をかけた。
「この国にとって米は大事だが、人あっての米だろうが!」
クロノヴェーダは急には止まれない……真正面から蹴っ飛ばされたカブトガニモドキは甲羅の正面が蹴り止められたせいで、後ろ半分を持ち上げる形で浮かび上がる。双眸が赤く光り、口調がいつもと違う頼人は足払いでもかけるようにして、甲羅を更に蹴り飛ばすと、巨大なトループス級をひっくり返してしまった。
「そんなことも分からねえ手前らは……飯の種にしてやろうかねェ!!」
肉塊をぶん回して叩きつける……のかと思いきや、スポーン!持ち手を残して、焼かれていた肉は空の彼方へ飛んでいってしまう。残された肉の持ち手になっていた刀の柄からは、肉を焼いていた炎が盛大に噴き出して、直火の刀身を形作る。
「こういうのは大抵、殻に覆われてない部分や可動部の付け根が攻めどころだからな!」
ひっくり返って脚をうごうごさせながら、履帯をギュインギュイン空回りさせている敵の底面に飛び乗ると、炎の刃を突き立て、先端から尾部まで走り抜けると真っ二つに切り裂いてしまった。
敵を両断すると炎が弱まり、空から帰って来たお肉がむちゅっ。これまたキレーに持ち手に刺さって、コンガリ仕上がったお肉をモグモグする頼人……食いちぎった肉を嚥下すると、再び肉を上空へ投げ放ち、刃を再顕現させて。
「流石に鉄を囓る趣味は無いからね、代わりに命を啜らせて貰う……来な、全員纏めてカチ割ってやるからねェ!!」
割とバーサークしてる頼人の横に清政が並び、弓を構えると。
「それがし達も負けてはおられぬ……嘉内!旗楽四天王の名に懸けて、敵軍を殲滅せよ!!」
「言われなくてもやってやりますよ!!」
嘉内と共に、頼人と肩を並べて後続を撃破していくのだった……。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水中適応】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【先行率アップ】がLV2になった!
【グロリアス】LV1が発生!
「やはり出てくるかディアボロス……」
田んぼは畑に戻ったし、カブトガニさん達も全滅した。追い詰められているはずなのだが、米原綱寛は薄く笑みを浮かべて……あ?この天魔武者、表情が分からない?細かい事はいいんだよ!!
「私の前に立ちはだかるのなら致し方ない、蹴散らしてくれよう……」
綱寛は単身、復讐者達へ突っこんでくる……。
「米の美味さでなァ!!」
米俵を抱えて!!
※今回の敵さんは頭お米なクロノヴェーダです。普通にぶん殴っても倒せますが、お米以外の美味しい物について語ったり、実際に食べさせたりしながら戦うと何故かパラドクス扱いでダメージが入る不思議なギャグ空間……もとい、戦場です。美味しそうなプレをかけても楽しいかもしれません。
エスメラルダ・リベロ
【旗楽四天王】
いよいよ、アヴァタール級戦か。初手は、私に任せてもらうぞ。いいな?
(他の三人に有無を言わせない鋭い眼光を向け)
「米が美味いのは否定しないさ――だがな、米以外にも美味いものはあるのだ!
それを……わかれっ!」
エメラルド色のオーラ(エメラルド・オーラ・フィールド)を全身から立ち上らせながら、
ハイメガ・デリシャス・キャノンを発動するぞ。
焼き芋、豆腐、菜の花のおひたし、かごしま黒豚のポークステーキに舌鼓を打って、
その味から得た活力で口からビームを吐き出すぞ。
何故、料理がこのチョイスかわかるか?
材料が「シラス台地の三大作物」であるサツマイモ、大豆、アブラナと、鹿児島特産の黒豚だからだ!
大隅の大地は、これだけの豊かな実りをもたらしてくれる!
強制的に稲作を強いようとする貴様など、お呼びではないのだ!
で、奴の反撃は口をめがけておにぎりを投げつけてくるのか?
だが、私の口からはハイメガ・デリシャス・キャノンのビームを放出中だ。
ビームの中で消滅させるか、そうでなくても出来る限りの相殺を狙うぞ。
旗楽・嘉内
【旗楽四天王】
エスメラルダさんの言うように、米が美味いことは否定しねえよ。
でもな、オレはパン派なんだ。
パンが何かわからない? だったら。エメラルド・タブレットでいろいろ写真を見せてやるよ。
香ばしく焼けたパンにたっぷりとバターを塗って、それを囓れば
カリッとした食感と共にバターをよく吸ったパンの味が口に中に拡がる瞬間は、
至福の瞬間と言ってもいいね。
それから、砂糖と牛乳を混ぜた卵にたっぷりと食パンを漬けて、
熱したフライパンで表面を焼いたフレンチトーストの、
卵が十分に染みこんでて中身がトロッとしてるのもたまらないね。
もちろん、パンは食パンに限らずいろんな種類があるし、そのそれぞれに魅力がある。
惣菜を中に入れるなり上に乗せるなりして焼けば、おかずと主食が一体となった惣菜パンになるし、
菓子パンなんてもうそれ自体がデザートと言っても遜色ない。
――で、御先祖、ケーキと言ってもわからないかもしれないから、
さっきのオレみたいにエメラルド・タブレットで写真を見せてやれって? 了解。
如何だい? これがケーキだ!
雲州・牽
【旗楽四天王】
米の美味さ? 血の美味さに勝てるとは思えねぇけどな。
特に、処女の血はたまらない美味だぜ。
――と言う吸血鬼ジョークは置いておいて、真面目な話をすると、
オレは米の飯よりもラーメン党なんだ。
って、天魔武者にラーメンと言ってわかるのかね?
わからないようなら、エメラルド・フォンで写真を見せてやるよ。
麺とスープと具、それぞれの要素が絡み合い醸し出す様々な味わいは、
百花繚乱の芸術の域と言えるぜ。
特にスープは、醤油、塩、味噌、豚骨とバリエーション豊かで、
中にはトマトベースなんて変わり種さえあったりするしな。
オレ自身はあっさりとしていながら旨味のある塩スープや、
逆にしっかりとしたコクのある豚骨スープが好みなんだが、
どんなスープや麺にしても、スープを纏った麺をすすり上げて頬張れば、
麺自体がもたらす食感と、スープの味わいが口の中で混ざり合う。
そこに、具が時々アクセントを付けてくれるってわけだ。
人気の店には毎日のように行列が出来たりするんだが、
米の美味さとやらだけでそこまでの状態は作れるものかい?
嵐柴・暁翔
俺はついこの間秋祭りで新米おにぎりを大量に作ったばかりだし、今は別の料理の気分だな
そんな訳でパスタを…この時代だと南蛮麺とでも言うのか…?
まあその辺りはどうでもいいか
トマトや肉の風味を味わえる定番のミートソース
チーズのしっかりした味を楽しめるカルボナーラ
独特の塩気と食べやすさのたらこスパゲッティ
変わり種というかお手軽にいくならシーチキンマヨネーズや、お茶漬けの素を和えるだけでも結構美味いぞ
その他にも色々あるけど、まあ言いたいのは主食は米だけじゃないということだな
他にも美味しいものは色々ある
そんな訳でパスタを実食するのだ
俺は美味しく食べる
食べてみないと分からない事もある
……まああくまで認めないならそれはそれでいい
但し『○○が好き』なら構わないけど『○○が至高』は許さん
所詮は個人の好みでしかないものを人様に強要するのは駄目だ
……と言いつつまたアオイの怨念に操られてチョコミントアイスを食べさせてしまうのですが、気合と有言実行のために《領域展開》を発動させてラムレーズンもご馳走します
旗楽・清政
【旗楽四天王】
他の3人が動いた後に、それがしは動くと致す。
「米原よ。他の3人が申せし様に、確かに米は美味い。
されど、米の美味さでそれがしらを蹴散らすことは出来ぬ。
何故なら、それがしらが生きておる最終人類史は
この天正大戦国よりも刻が進んでおる故に、
米以上に美味きものは数多あるし、そこに生きる者の舌も相応に肥えておるのだ!」
その中でも何を挙げるかは迷うておったが、
此処はケーキについて景気よく語ると致そうか。
ケーキとは、土台となるスポンジにクリームをたっぷりと塗ったり
フルーツで飾り付けたりした菓子でござる。
嘉内よ。エメラルド・タブレットで、ケーキが如何なるものか奴に見せてやれ。
空気を含んでふわふわした食感のスポンジに、
甘くふうわりとした食感のホイップクリームをたっぷりと塗って、
中や外にお好みでフルーツを仕込む。
口の中でホイップクリームがサラリと溶けてスポンジと混ざり、
そのスポンジが喉の奥に消えていくまでにホイップクリームの甘味が
口の中の拡がっていく儚き時間は、至福の瞬間と言うべき口福!
北條・頼人
いよいよ大将のお出ましかい。なるほど、米一文字を掲げて男らしいじゃないか……だがねェ!!
(ケバブ肉を完食してから)
米を語るにしてもまずはじっくり炊いて貰おうじゃないか、話はそれからだよ!
(別のケバブ肉を取り出し再補充しながら)
米はどんなおかずとも不思議と相性が良い、あらゆる料理と共に歩める懐の深い存在だ。
俺達の居た時代は、食に関してはとても恵まれるようになった。北は蝦夷のルイベ漬け、南は琉球のゴーヤチャンプルーといった日本各地の料理が全国の家庭で手に届くほどだ。
世界各国の料理すら生活に浸透しているしな。皆、カレーはライス派だろう?(同意を求める)
そんな豊かな暮らしを知ったからこそ、こう言おう……
米だけで飯が食えるか!!なんの塩気も風味も無い飯ではもう、満ち足りることなど出来やしない!
そんなに米が好きだってんなら、お望み通り米にしてやる……薄切りにしてなァ!
つまりス『ライス』にしてやるってんだよ!
久しぶりに暴れたら腹が減ったねェ……いろいろ食べてから帰るとするかね。
その他アドリブ連携も歓迎
「いよいよ、アヴァタール級戦か。初手は、私に任せてもらうぞ。いいな?」
いわゆるボス戦を前に、エスメラルダ・リベロ(蒼海に輝く翠緑・g10981)が鋭い眼光を身内に向けていたのだが。
「俺はついこの間、秋祭りで新米おにぎりを大量に作ったばかりだし、今は別の料理の気分だな。そんな訳でパスタを……この時代だと南蛮麺とでも言うのか……?まあその辺りはどうでもい」
「チェストー!!」
「それリバーッ!?」
あーっと!いつの間にか取り出していた竹箒の一撃が、鍋にお湯を沸かしていた嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)の脇腹にクリーンヒット☆吹き飛んでいって地面をゴロゴロした後、カブトガニの甲羅にぶち当たって止まると、ビクンビクン……割と痛烈な一撃が入ったようだ。
ちなみに、あの掛け声はチェスト(胸部)ではなく、「知恵を捨てよ」というその道の流派の理念を体現した言葉らしい。滑舌って大事なんだね。
「え、何、仲間割れか……?」
突然ぶっ飛ばされた暁翔の姿に、ビックリしすぎて顔が『米』になって固まっていた綱寛に、エスメラルダはグリンッと振り向いて。
「米が美味いのは否定しないさ」
「あ、この状態で話し始めるのか……」
割と困惑しているクロノヴェーダだが、エスメラルダは持っていた箒で集めた落ち葉を、焚火の中に詰め込みながら。
「だがな、米以外にも美味いものはあるのだ!」
取り出したのは焚火でじっくり焼いた焼きいもと、持ち込んでいた和食御膳風お弁当。
「それを……わかれっ!」
かきこんで食べ進めるその中身は米が育ちにくい為、主力農産物となっていたサツマイモを飼料に育てられた豚肉をじっくり焼き上げたポークステーキ。あえて塩胡椒のみでこざっぱり味付けしてあり、豚肉そのものの旨味を活かしながら一緒に詰め込まれた他の食材を食い潰さないように仕上がっている。
カラシを効かせてピリッとさせた菜の花のおひたしを乗せた豆腐。この地域の湧き水はミネラル豊富な事で有名であり、豆腐に用いればカラシの刺激に呑まれない濃厚な味わいを産む。
「何故、料理がこのチョイスかわかるか?」
カツカツカツカツ……現在進行形で弁当タイムなエスメラルダは徐々に全身から翠緑の輝きを発し始めると。
「材料が『シラス台地の三大作物』であるサツマイモ、大豆、アブラナと、鹿児島特産の黒豚だからだ!大隅の大地は、これだけの豊かな実りをもたらしてくれる!」
高まる光はもはや閃光の域にあり、ぶっちゃけ眩しいんでやめて欲しいんだが戦闘中にそんな事できるわけもなく。
「強制的に稲作を強いようとする貴様など、お呼びではないのだ!」
エスメラルダの口からビームッ!!サツマイモカラーの光条がクロノヴェーダを襲う!!
「ラァアアアアアアアアイスッ!?」
まさか飯食ってたら口から光学兵器が飛んでくるとは思わなかったのだろう。直撃を食らってコンガリしている綱寛に、旗楽・嘉内(フルアーマーウィザード・g11216)は頷きながら。
「エスメラルダさんの言うように、米が美味いことは否定しねえよ。でもな、オレはパン派なんだ。パンが何かわからないか?だったら。エメラルド・タブレットでいろいろ写真を見せてやるよ」
「え、いや別に米以外はどうでも……」
「おら見ろよ」
「問答無用!?」
肩を組んで強引に画面を見せる嘉内。トーストにバターを染み込ませるパン屋のCMを見せた嘉内は、レシピサイトを開くと。
「それから、砂糖と牛乳を混ぜた卵にたっぷりと食パンを漬けて、熱したフライパンで表面を焼いたフレンチトーストの、卵が十分に染みこんでて中身がトロッとしてるのもたまらないね」
調理工程の写真付きのページ。その一番下には表面こそコンガリきつね色に焼き上がっているが、カットした断面はしっとりトロトロに仕上がっている事が見て取れる。
「もちろん、パンは食パンに限らずいろんな種類があるし、そのそれぞれに魅力がある。惣菜を中に入れるなり上に乗せるなりして焼けば、おかずと主食が一体となった惣菜パンになるし、菓子パンなんてもうそれ自体がデザートと言っても遜色ない……そして!」
突然、目を見開いた嘉内が示したもの。それは……。
「世界には米粉パンと呼ばれる、米で作ったパンも存在している!つまり、米などパンの素材の一つに過ぎないということだッ!!」
「な、なにぃ!?」
ミサイルでもぶち込まれたかのような衝撃を受ける綱寛……だが、復讐者のターンはまだ終了していない!
「米の美味さ?血の美味さに勝てるとは思えねぇけどな。特に、処女の血はたまらない美味だぜ」
ガコッ。
「と言う吸血鬼ジョークは置いておいて、真面目な話をすると、オレは米の飯よりもラーメン党なんだ」
エスメラルダが海戦装の砲塔を向けている事に気づいた雲州・牽(オレの名前は死亡フラグ、迷わず冥府へ逝くがいい!・g11524)はごまかすように話題を変えて。
「って、天魔武者にラーメンと言ってわかるのかね?」
お気づきになりましたか。この時代にラーメンないんですよ。
「ほれ、こんなやつだ。麺とスープと具、それぞれの要素が絡み合い醸し出す様々な味わいは、百花繚乱の芸術の域と言えるぜ。特にスープは、醤油、塩、味噌、豚骨とバリエーション豊かで、中にはトマトベースなんて変わり種さえあったりするしな」
ラーメンが何なのか分かっていないらしいクロノヴェーダにスマフォに表示したラーメンの画像を見せながら、お気に入りのラーメン屋の味でも思い出しているのか、虚空を見上げる牽。
「オレ自身はあっさりとしていながら旨味のある塩スープや、逆にしっかりとしたコクのある豚骨スープが好みなんだが……どんなスープや麺にしても、スープを纏った麺をすすり上げて頬張れば、麺自体がもたらす食感と、スープの味わいが口の中で混ざり合う。そこに、具が時々アクセントを付けてくれるってわけだ」
吸血鬼なんだし変に濃いスープの場合、ニンニクにやられてしまうのかと思ったが、どうやらそういうことはないようだ。
そしてここで牽が続けて見せたのは開店前から行列が並ぶラーメン屋の画像。
「人気の店には毎日のように行列が出来たりするんだが、米の美味さとやらだけでそこまでの状態は作れるものかい?」
「当たり前だろう!連日連夜大行列だとも!!」
ここでまさかの反撃に遭った牽。白米オンリーで一体どうやってそんなに人を引き寄せているのかと思ったが。
「作業の前後にそれはもう大量の人間が列をなしてだな……!」
「それ行列ができてるんじゃなくて、飯の配給待ちしてるだけじゃねぇか!!」
まさかの働かせるからにはちゃんとご飯を(米オンリーとはいえ)提供していた事が発覚した綱寛だが、ここで牽が追い打ちをかける。
「やはり米だけでは厳しいだろう……逆にな、ラーメンは食った後の残ったスープに白米を入れて、雑炊にする……分かるか?米は所詮、ラーメンのオマケということだ!!」
「貴様ァ!?米を愚弄するかぁ!?」
「米原よ……」
ものすっげーブチ切れる綱寛だが、今回、旗楽の面子は四人いる。何やら重々しい雰囲気で口を開いたのが(多分)旗楽軍団の総大将、旗楽・清政(旗楽四天王・g08816)。
「他の三人が申せし様に、確かに米は美味い。されど、米の美味さでそれがしらを蹴散らすことは出来ぬ。何故なら……」
戦場で一騎打ちの名乗りでも上げたのかなってくらい覇気を放ち始める清政に、綱寛はハッとして。
「武人たるもの常在戦場……糧食など食えれば何でもいいというのか……!?」
「それがしらが生きておる最終人類史はこの天正大戦国よりも刻が進んでおる故に、米以上に美味きものは数多あるし、そこに生きる者の舌も相応に肥えておるのだ!」
「何を食事に贅を見出しているのだ!?そこは武人らしくあるところではないのか!?もっと米を食え!素朴な甘味に喜びを見出せ!!」
「いや、そうは申すが、南蛮菓子も目ではない『すぃいつ』なる物が満ち溢れておってな?」
なんか古臭い事を言い出したクロノヴェーダに対して、すっかり現代に染まってしまっているらしい清政は顎を揉みながら。
「その中でも何を挙げるかは迷うておったが、此処はケーキについて景気よく語ると致そうか」
チラと、嘉内を見やる。彼は端末で色とりどりのケーキの画像を提示しながら。
(「ツッコまない……俺はツッコまないぞ御先祖……!」)
セリフが駄洒落になっている事について、狙って言ったのか、はたまた偶然なのか判断に迷った嘉内は、何も聞かなかった事にして資料提供の役割のみを果たし。
「ケーキとは、土台となるスポンジに……失敬。スポンジとは、柔らかな食感をした、菓子の素体となる菓子のような物なのだが、そうだな……甘さを控え、空気を含ませたカステイラだと思っておればよい。それにクリームをたっぷりと塗ったり、フルーツで飾り付けたりした菓子でござる。空気を含んでふわふわした食感のスポンジに、甘くふうわりとした食感のホイップクリームをたっぷりと塗って、中や外にお好みでフルーツを仕込む。口の中でホイップクリームがサラリと溶けてスポンジと混ざり、そのスポンジが喉の奥に消えていくまでにホイップクリームの甘味が口の中の拡がっていく儚き時間は、至福の瞬間と言うべき口福!」
「……」
なんか、今日の御先祖、妙にガッツリ語ってないか?って視線を嘉内がエスメラルダに投げると、手で円錐柱っぽい形を作る彼女から、先日は秋のドルチェ特集とやらでモンブランを見て、「なんと!現代では栗は斯様な菓子になるのか!?」とカルチャーショックを受けていたから、その影響じゃないか?なんて目線が返ってくる。その間に挟まれた牽が、いやお前等、別に聞かれてマズい内容じゃないんだから普通に喋れよっていう呆れた顔になっている所で。
「米が美味いのも事実!米が甘いのも事実!米が菓子になるのも事実!だがな……最終人類史における菓子の美味さを知ってしまえば、米など所詮は主食に過ぎなかったと思い知らされてしまうのでござるよ!」
「そ、そんな……馬鹿な!?」
拳を握って震える清政に、クロノヴェーダが後退るが、清政は奥歯を噛んで。
「あの味を知ってしまったが最期。もはや団子と緑茶で八つ時を迎えていたあの頃には戻れぬのでござる……!」
なんか同時代の生まれっぽい清政の有様に、綱寛がガタガタ震え始めた所で。
「なるほど、米一文字を掲げて男らしいじゃないか……だがねェ!!」
ガツガツガツ!持ってた肉を一気に平らげたかと思ったら、どこからともなく新しい肉塊を取り出した北條・頼人(人と機械の狭間を駆けて・g04414)がその先っちょから漏れ出す赤い炎を突きつけて。
「米を語るにしてもまずはじっくり炊いて貰おうじゃないか、話はそれからだよ!」
「この流れで!?」
既に四人がかりで割とメンタルボロクソな綱寛。これ以上はオーバーキルどころの話じゃないからそろそろ見逃してあげて欲しいんだけど、現場入りしたからにはそうはいかないのが復讐者。
綱寛がめっちゃ納得いってない駆動音で炊飯し始めると。
「米はどんなおかずとも不思議と相性が良い、あらゆる料理と共に歩める懐の深い存在だ」
「天魔武者に米を炊かせながら自分は口だけだすのか……」
文句言いながらも、米に手は抜かない綱寛の横で、頼人は肉を頬張りながら。
「俺達の居た時代は、食に関してはとても恵まれるようになった。北は蝦夷のルイベ漬け、南は琉球のゴーヤチャンプルーといった日本各地の料理が全国の家庭で手に届くほどだ。世界各国の料理すら生活に浸透しているしな。皆、カレーはライス派だろう?」
と、ここで同意を求める頼人に対し。
「カレーと言ったらライスカレー」
キリッとカレーライスのポーズになるエスメラルダだが。
「え、カレーにはナンじゃないのか?」
パン派の嘉内が首を傾げて。
「カレーか……カレーラーメンにすると独特のスパイシーな香りが良いんだよな……」
牽はもはや食べもの本体ではなく、スープにすることを想定している。話を聞いた頼人はうんうん頷いて。
「よし、あんたら構えな。カレーには米だろう!?」
「貴殿、発言がクロノヴェーダ寄りになっているでござるよ!?」
頼人&エスメラルダVS嘉内&牽の謎バトルが勃発する寸前に清政が止めに入ると。
「世にはカレーどら焼きなる物も存在する時代でござる。斯様な事で争う必要は……」
『第三勢力か!?』
あっという間に清政が四人に詰められる事になってしまったが、まぁなんやかんやあってから。
「そんな豊かな暮らしを知ったからこそ、こう言おう……」
頭にエメラルドカラーのたんこぶ作った頼人はグッと拳を握り。
「米だけで飯が食えるか!!なんの塩気も風味も無い飯ではもう、満ち足りることなど出来やしない!」
「それはお前達の界隈の話だろう!文句があるなら食ってみろ!!」
と、敵さんが炊き立てご飯を出してくれたのだが。
「そんなに米が好きだってんなら、お望み通り米にしてやる……薄切りにしてなァ!つまりス『ライス』にしてやるってんだよ!」
「まーた駄洒落かい!!」
スパパパーン!!肉の残りを一気に食いちぎり、刀の柄……もとい、肉の持ち手だけになった所からニュッと炎の刃が生えると、剣閃が無数に走る。輪切りにされて達磨落としみたいな事になりながらもツッコミを飛ばす綱寛が、まだ死んでないため、切断面がもっかいくっついて復活。
「く、どいつもこいつも米を何だと……」
「トマトや肉の風味を味わえる定番のミートソース、チーズのしっかりした味を楽しめるカルボナーラ、独特の塩気と食べやすさのたらこスパゲッティ、変わり種というかお手軽にいくならシーチキンマヨネーズや、お茶漬けの素を和えるだけでも結構美味いぞ」
そろそろ敵さんがブチ切れるかなーって思ってたら、最初に頭を打ってピヨピヨしていた暁翔が、全部混ぜちゃったのか、凄まじい色彩を放つパスタを手ににじり寄ってくる。
「その他にも色々あるけど、まあ言いたいのは主食は米だけじゃないということだな。他にも美味しいものは色々ある。そんな訳でパスタを実食するのだ、俺は美味しく食べる」
「待て待て待て!それ絶対普通のパスタ?とやらではないだろう!?」
絶対に口にしてはならなそうな色味のスパゲッティを前に、綱寛がドン引きしてしまうものの、目がガンギマっている暁翔は止まらない。背後に青髪赤目の少女の幻影が見える……コイツ、思考回路がチョコミントアイスに汚染されているな?
「食べてみないと分からない事もある……まああくまで認めないならそれはそれでいい。但し『○○が好き』なら構わないけど『○○が至高』は許さん。所詮は個人の好みでしかないものを人様に強要するのは駄目だ」
などと、彼が手にしていた物は、実はチョコミントアイスとラムレーズンアイスが溶けて混ざった謎のソースが絡んだスパゲッティ……。
「さぁ……メ シ ア ガ レ 」
「おいよせ、やめろ!そんなものを近づけるんじゃな……ぐぁあああああ!?」
謎パスタを顔面にパァン!されたクロノヴェーダはゆっくりと崩れ落ち、二度と立ち上がる事はなかったのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【口福の伝道者】LV1が発生!
【平穏結界】LV1が発生!
【コウモリ変身】LV1が発生!
【土壌改良】がLV2になった!
【友達催眠】LV1が発生!
【アイテムポケット】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】LV2が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV3になった!
【グロリアス】がLV2になった!