リプレイ
文月・雪人
【上総】
家康を討とうが、後を継ぐ者がいる限り、天正大戦国は滅びない。
だがそれは保険のようなもの、
家康自身は自らが勝つ為の戦略を練っている筈だ。
復讐者が最終人類史の防衛を重要視している事は、家康も認識しているだろう。
今は相模国が囮の役割を果たしているがその後はどう動くのか。
この陽動は、家康への隠れたメッセージ。
『復讐者は安房国のエゼキエル勢を危険視している』事を敢えて伝えたい。
ディビジョン攻略に対して上総国を攻める意味は薄いけど、その先には安房国がある。
家康もエゼキエル勢を危険視しているが故に、上総国を監視役としているが、
自陣への復讐者の侵攻を防ぐ為に、安房国を囮とする戦略を誘えるかもしれない。
ダメで元々の陽動だけど、選択肢を増やす事に繋がればと思う。
敵地への攻撃、深入りしない前提とはいえ勿論油断は禁物だ。
可能な限り【パラドクス通信】で仲間と連携協力して戦いたい。
『幽玄の霧』のパラドクス使用
幽玄の霧の幻で敵を惑わせ、可能な限り体当たりの狙いを逸らさせつつ、
命中アップな攻撃で敵を倒していこう
柳・凛風
索敵無し、工事無し、ついでにワタシはこだわり無し。
ただ暫く戦って適当な所で帰るがヨロシとは、割とワタシ向きって感じがするヨ。
このディビジョンになんて国があるかなんて知らないし、皆サンの行きたい所があれば着いてくネ。
となると、上総ってトコカシラネ?
さ、そうと決まったらこちらのおサムライサンのお相手ネ。
これまたちょっとちまっとしてて可愛らしいお方アルネ、凛々しい瞳もギャップがあってステキヨ?
すぐにお別れなのが惜しい所ネ。
それにしても刀も使わず全速力で突っ込んで来るとは見上げたものヨ。
アレかしらネ、噂に聞く薩摩って人種の戦法アルカ?
まぁ出身地なんて細かい事は良いのヨ、受けて立つだけネ!
と言う事で、体当たりしてくる敵に破軍衝を撃ち込んでやるヨ。
お互い避ける事叶わずってトコネ、ここは忍耐力の勝負になりそうヨ。
まぁこっちにはガードアップもあるのヨ、そう簡単にはやられないはずネ。
後は頃合いを見て撤退するだけ。
お名残惜しいけど、サヨナラネ!
文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は策を携え、ある国の境へと出立していた。
向かうは【上総】だ。
(「家康を討とうが、後を継ぐ者がいる限り、天正大戦国は滅びない」)
断片の王の継承。だが、それはあくまで保険のようなもの。徳川家康とて、簡単に現王の座を退くつもりはなく、自身が勝者となる為の戦略を練っているはず。雪人はそう推察する。
(「復讐者が最終人類史の防衛を重要視している事は、家康も認識しているだろう。今は相模国が囮の役割を果たしているが、その後はどう動くのか」)
従って、この陽動は、家康への隠れたメッセージだ。『復讐者は安房国のエゼキエル勢を危険視している』、という。
(「ディヴィジョン攻略に対して上総国を攻める意味は薄いけど」)
その先には、安房国がある。厳密には、安房のエゼキエル勢。
(「家康もエゼキエル勢を危険視しているが故に、上総国を監視役としているが、自陣への復讐者の侵攻を防ぐ為に、安房国を囮とする戦略を誘えるかもしれない」)
駄目で元々の陽動作戦だとしても、選択肢を増やす事に繋がればと、雪人は思う。
そんな雪人とともに、今作戦に名乗りを上げたのは、柳・凛風(酔龍・g04711)だ。
凛風の、天正大戦国に関する知識は、決して多いとはいえない。
そこで、勝手知ったる雪人が定めた目標……上総に向かっていざ出陣、と相成ったわけである。
「索敵無し、工事無し、ついでにワタシはこだわり無し。ただ暫く戦って適当な所で帰るがヨロシとは、割とワタシ向きって感じがするヨ」
拳士としての力を奮えるのであれば、凛風にとっては願ってもない戦場といえたのだ。
策と武力、互いに心強い味方を得た雪人達が辿り着いた上総国境。そこでは、からくり武者……『ブシドーマル』達が警戒にあたっていた。
ブシドーマルが、その異変に気付いたのは、雪人の到着からほどなくしての事だった。
「むむっ、これは何の音でござるか!」
響く竜笛。幽玄なる音色が、天魔武者達の聴覚を震わせる。
「下総からの敵襲でござるか!」
「音の源は……あそこでござる!」
雪人の元へと殺到するブシドーマル達。近くにいる警戒部隊にも連絡を飛ばし、すぐさま数をそろえる。
「さ、こちらのおサムライサンのお相手ネ」
雪人に続いて、凛風も、敵前へと姿を露わにする。
敵また敵。自軍領地を脅かす恐れあらば、放って置けぬ。ブシドーマルの一団は、凛風達を、瞬く間に包囲した。
「突然の、それも堂々たる襲撃とは、一体何を企んでいるでござるか」
「おっと、返答は不要。理由がどうあれ、復讐者は何人たりとも通すわけにはいかないでござるからな!」
たっぷりの戦意を見せつけるブシドーマルに、凛風は、敵意とはまた別の感情を向けた。
「これまたちょっとちまっとしてて可愛らしいお方アルネ、凛々しい瞳もギャップがあってステキヨ?」
「む、素敵? 戯言を」
「舌先三寸で我らを油断させようとは小癪なヤツ!」
凛風の評価を一蹴しつつも、ブシドーマルは、どこかまんざらでもないように……見える?
「おや可愛い。すぐにお別れなのが惜しい所ネ」
「ええい黙れ! オサラバするのはそちらでござる」
くわっ、と開眼。ブシドーマル達は、外套を翻した。
背面に搭載したブースターに点火。地を蹴って、一気に凛風へと突撃を仕掛けた。
「刀も使わず全速力で突っ込んで来るとは見上げたものヨ。アレかしらネ、噂に聞く薩摩って人種の戦法アルカ?」
まぁ出身地なんて細かい事はこの際構わない。受けて立つまで!
「復讐者など、刀の錆にするまでもない、この自慢の頭突きで充分でござる!」
体当たりしてくる敵に、凛風もまた敢然と、かつ飄々と立ち向かった。
相手が身1つで攻撃してくるならば、こちらもまた拳1つで応じる。
凛風の繰り出す拳が、風をかき乱し、嵐を起こす。必殺の、破軍衝!
力と力が正面から激突し、衝撃波を撒き散らす。
「ま、参ったでござる……!」
果たして、力比べに敗れたのは、ブシドーマルの方であった。
墜落した地面にしたたかに体を叩きつけ、機能を停止する。
「お互い避ける事叶わずってトコネ、ここは忍耐力の勝負になりそうヨ」
激突戦をまず制した凛風が、次なる相手を求めて、くい、と指を動かす。
相手が堅固な機体を持つならば、凛風も、ガードアップの加護で立ち続けてみせる。
凛風とパラドクス通信を使い連携を取りながら、雪人も交戦を続ける。敵はトループス級、加えて、深入りしない前提とはいえ、油断は禁物。
「この先には進ませぬ!」
「何かされる前に始末をつけるでござる」
ブースターに押し出され、突撃を敢行したブシドーマルは、雪人の姿がぼやけるのを見てとった。
加速タイミングを見計らっていたように、笛の音が招き寄せた霧が、敵勢の視界を妨げたのである。
「前が見え……わっとと!?」
狙いを見失ったブシドーマルは、雪人ではなく、共に跳んだ味方や、罪なき木々へと激突する羽目になった。
「こ、このような幻に惑わされる我らではないでござる」
「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる、でござる」
狙いを付けようがない。そう悟ったブシドーマルは、数の利を生かす事に決めたらしい。
とにかく体当たりを敢行、そのうちの数回でも雪人に当たればよい、という考え。
だが、下手な鉄砲は、どこまでいっても下手なのだ。
一体たりとも、雪人を捉える事はおろか、かすめることすら叶わない。
幽玄の霧と、単純な物量作戦に捕らわれたブシドーマルなら、与しやすい相手だ。頭突きをいなして、敵の意識外から『雪月花』を振るい、敵を撃破していく雪人。
しばしの交戦の時間を経て、凛風は雪人と通信を交わしてうなずいた。
退路を塞ぐブシドーマル達を突破して、凛風は後退へと転じる。
「むむっ、逃げるつもりでござるか!? 武士の風上にもおけぬヤツ!」
「お名残惜しいけど、サヨナラネ!」
味方の仇討ちに燃えるブシドーマルに手を振り、雪人とともに、凛風は戦場から引き揚げたのだった。
さて、ディアボロスの一手に対し、家康はどう出るか。腹の探り合いは、ここからが本番だ……!
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【エアライド】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!