🍁摂津西宮秋祭り作戦
攻略旅団の方針に従い、防衛に成功した摂津西宮周辺で、住民を巻き込んだ派手な『秋祭り』を実行し、大阪城の戦力を西宮周辺に誘引する作戦を行います。
現在、巨獣大陸ゴンドワナにあった巨大神像を運び込み、城攻めに使うための計画も進んでいます。
10月末には、巨大神像を利用した大阪城攻略戦が実行可能となるでしょう。
大阪城の戦力を西宮に誘引できれば、『巨大神像』による大阪城攻略戦を有利にできます。
勝利のためにも、摂津西宮秋祭りを大いに盛り上げてください。
!🍁秋祭りアイコンフレーム!
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豊臣秀吉
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摂津西宮にて、秋祭り(という名の挑発)大作戦!!(作者 北瀬沙希)
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●天正大戦国:摂津国――大阪城天守閣
「ワイはなぁ、おぬしらのような優秀な配下をもって本ッ当に幸せ者やぁ」
天守閣の最上階に集まった天魔武者らを前に、摂津国の大名たるジェネラル級天魔武者『豊臣秀吉』は、ネチネチと嫌味を垂れ流していた。
「千早城はディアボロスに奪われ、淀はディアボロスに殺され、大阪城に攻め込まれ、とっておきのヒルコまで奪われて、それを取り返す事も出来へん……お前達のような配下をもってりゃ、家康殿に断片の王の座を奪われるのも納得やなぁ」
ヒルコを取り返せなかったのが余程気まずいのか、天魔武者達は総じて縮こまっている。
そんな情けない配下たちを見て、秀吉は声のトーンを少し変えた。
「まぁ良い。ディアボロスは大阪城から撤退し、今は、家康殿とドンパチしているようや」
おおよそ北東――下野国の方角を眺めながら、秀吉はどこか悔しそうに、しかし僅かに楽し気に言の葉を紡ぐ。
「胸糞悪いが、ディアボロスとは手打ちにするわ。奴らが何か仕掛けてくるまで、こちらからは何もしやんといてな」
(「秀吉様、一周回って冷静になりました?」)
秀吉が妙に冷静なのを見て、おや? と首を傾げた天魔武者達。
そんな部下たちを見て、秀吉はさらに声のトーンを明るく変えながら続けた。
「ディアボロスは八つ裂きにしても飽き足らんがな……。でも今は、家康殿とディアボロスが潰し合っとる間に巻き返しを図らなきゃならんからのぅ」
いずれ痛い目合わすでぇ……と口にする代わりに、がっはっはとから笑いをあげる秀吉。
そんな摂津国の大名を見て、天魔武者達は心の裡で大きく、大きくため息をついていた。
(「秀吉様、やっぱりはらわた煮えくりかえっているではないですか……」)
●新宿駅グランドターミナル
「うん、じゃあさらに秀吉を煽って引きずり出してしまおう。攻略旅団からピッタリな提案も出ているしね」
いきなり何を言い出すのか、と言いたげなディアボロス達を前に、時先案内人藤森・智樹(人間の魔導忍者・g08569)は笑顔で説明を始めた。
「というわけで、天正大戦国攻略旅団の提案で、先日防衛に成功した摂津国西宮で、秋祭りを開催することになったよ」
現在、秀吉はヒルコ奪還のために派遣した部隊が悉く撃退され、内心はらわたが煮えくり返っている状態。
その状態で、領国たる摂津国で派手な祭りをディアボロスが開催すれば――。
「――まあ、秀吉は間違いなく怒り心頭になるよね」
しかも現在、大阪城の南に位置する和泉国に、巨獣大陸ゴンドワナから巨大神像を運び込む計画が動いている。
大阪城の戦力を西宮方面に誘引し、運び込んだ巨大神像で大阪城を攻めれば、千早城がなくても大阪城を攻め落とせるだろう。
「祭りに必要な物資などは、最終人類史から持ち込むこともできる。だから天魔武者の圧政に苦しんでいた西宮の住民たちが驚き楽しめるような秋祭りを開催してほしいんだ」
頼めるかな? と頭を下げる智樹に、ディアボロス達はそれぞれの想いを胸に頷いた。
「摂津西宮の位置は、最終人類史の兵庫県西宮市に相当する。微妙に違う箇所もあるけど、おおざっぱにはそう考えて問題無いかな」
天正大戦国でも、秀吉の本拠地近くである事も考えれば、周辺村落に住んでいる人々の合計は数万人規模に及ぶと予測される。
「皆には、この摂津西宮の北西に近い地域の村落などを中心に、数百人から千人程度が参加する祭りを開いて、その祭りを盛り上げて欲しいんだ」
なお、今回はパラドクストレインの貨物車両が使えるため、必要な物資などは最終人類史から多めに持ち込める。
住民をあっと驚かせ、盛り上がる秋祭りを準備して運営できれば成功となるのだが、圧政に慣れた天正大戦国の一般人は、祭りの楽しみ方を知らない可能性も高い。
「だから、ディアボロスが率先して、秋祭りを楽しんで見せるのも良いかもね」
祭りが盛り上がれば盛り上がる程、豊臣秀吉への挑発効果は大きくなるはずなので、目一杯楽しむことが第一となろう。
「断片の王になり損ねた豊臣秀吉の心中は、ディアボロスへの怒りで満ちているはず。摂津西宮の秋祭りは、そんな秀吉への強烈な挑発になるだろうね」
それに、と一呼吸おいて、智樹は笑顔のまま続ける。
「秀吉は『千早城』が美濃へ向かった事は掴んでいるだろうから、大阪城が攻められることは無いと高を括っているはず。挑発が成功すれば軍勢を繰り出してくる可能性は高い。そうなれば大阪城の守りも弱められるだろう」
――まあ、今は堅苦しく考えずに、秋祭りを楽しんで来てね。
そう声かけする智樹に見送られながら、ディアボロス達はパラドクストレインに乗車し、摂津西宮へ赴いた。
●天正大戦国:摂津国西宮――西宮神社近辺の村
天中に差し掛かった太陽が、あばら家のような家が立ち並ぶ村を照らし出している。
村人たちは、其々の家で水に近い粥となけなしの野菜を口にしながら、大きくため息をついていた。
「今日もこれだけ、か……」
「それでも、口にするものがあるだけ、マシと思わねばなあ……」
あっという間に空になった椀を片付けながら、村人たちは不服を訴える腹を宥めつつ昼の農作業の準備を始める。
どこかの家から、お腹を空かせた赤子の鳴き声が聞こえて来た。
「そういえば、神社の方が軽く騒がしかった気がするが、あれからどうなったんじゃのう?」
「酷いことが起きねば良いのだが……」
そもそも、西宮神社で騒ぎが起こるなど、今までになかったこと。
何らかの前触れではないかと感じた村人たちは、更に不安を搔き立てられている――。