リプレイ
レオアリア・フォルシオン
さて、最終人類史の安全確保を行わないとね
日輪と月輪についても話が聴けそうだからね
レオアリアの愛剣である征竜真剣『ゲオルギウス』を膨大な水を一つの刀身に収納・凝縮し形作られた『水の聖剣』へと変換
水面走行で馬ノ背洞門あたりから侵入
デビルフィッシュを確認した後パラドクスを発動
膨大な質量と魔力量を有した刀身に内包された大量の水を用いて、無数の水の聖剣を作り操作したり巨大な水属性の攻性魔術防壁を創り出していく
敵の泥のパラドクスに対しては水の聖剣と大量の水を用いて泥を斬り裂き跳ね除ける
そこから反撃アップを乗せて反撃
デビルフィッシュを切り刻んでいくわよ
ああ、これが終わったら関西の方に行ってたこ焼きでも食べようかしら
ご飯にも合うからね、アレ
そんな風に言いながら、アロンダイトの如く水の聖剣と化したゲオルギウスを振るう事でデビルフィッシュを殲滅し包囲網の警備網を突破していく――
野本・裕樹
安房国を支配している『TOKYOエゼキエル戦争勢力』というと……月輪のオファニエルに日輪のガルガリエルでしたか。
近代兵器で最終人類史の一般人を狙おうとするような勢力です、研究所での行われている事が良いものであるとは思えませんね。
馬ノ背洞門は隆起によって地上になったとの事ですし、天正大戦国の頃であれば地形的に隠れて接近する事も出来るでしょうか。
【水面走行】【水中適応】を持つ味方が居るならお借りしつつ、地形を盾に接近。
使う刀は《廻刃刀『竜顎』》です。
泥を切り裂きつつ接近、【ダメージアップ】で威力を底上げしデビルフィッシュを一体ずつ確実に両断していきましょう、数を減らして防衛ラインを崩します。
倒すついでにバリケード等の防衛設備があるなら味方が動きやすくなるように破壊も都度行っていきましょう。
デビルフィッシュの泥は閉じ込められる前に『竜顎』で割り、そのままデビルフィッシュへと肉薄して反撃を見舞いましょう。
文月・雪人
※アドリブ連携歓迎
この飛び地の事はずっと気になっていたのだけど、やっぱりエゼキエル勢が使っていたか。
しかし研究所とは、色々ときな臭い感じがするし、何とか情報を得たい所だね。
先ずはその為に、鮭ではないけど川上りだ。
敵地への潜入、油断なく仲間と連携フォローし合って進みたい。
仲間の【水面走行】も借りつつ、
今回の敵は水流で押し流してもくる様だしね、【水中適応】も備えておこう。
現地の地形を確認しながら使い分け、
戦闘時に不利になり難い場所を選んで進む。
『轟火榴弾』のパラドクスを使用。
呪符を放って、敵陣に榴弾を打ち込もう。
パラドクスの炎なら水中でも消えはしないさ。
行く手を阻むタコ共を、文字通りタコ焼きにしていくよ。
とはいえ防衛線というからには、敵も数が多そうだ。
出来れば不意打ちは避けたい所、
敵の攻撃を【反撃アップ】で察知して、突破への糸口を掴もう。
墨で身を隠しても、攻撃の先に敵は必ずいるからね。
水流の渦ごと榴弾で爆破して炙り出し、倒していくよ。
仲間と攻撃先を合わせて数を減らして、防衛線を崩して行こう。
●洞門の守護者が待ち伏せる
三浦半島より舟を漕ぎ出たディアボロスたちの前、あらわれた天正大戦国の城ヶ島は静かで遠く感じられた。
「この飛び地の事はずっと気になっていたのだけど、やっぱりエゼキエル勢が使っていたか」
「安房国を支配している『TOKYOエゼキエル戦争勢力』というと……月輪のオファニエルに日輪のガルガリエルでしたか。天魔武者たちは信用していないとも聞きますけれど、読みは正しかったのかもしれません」
ぐるりと島を回るよう舵をとる文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)の呟きに、野本・裕樹(刀を識ろうとする者・g06226)は内陸に見えた光景を指す。
まだ隆起する前の城ヶ島、その一角にあるはずのない近代様式の建築……天魔武者たちの捨て置いた飛び地はTOKYOエゼキエル戦争勢力に格好の隠れ家となっていたらしい。
「相手は近代兵器で最終人類史の一般人を狙おうとするような勢力です、あの研究所で行われている事が良いものであるとは思えませんね」
「ええ。最終人類史の安全確保を行わないとね……それに、この船もっ」
漏れる光と人ならざる音。裕樹たちと耳を立てていたレオアリア・フォルシオン(フォルシオン統一王朝初代皇帝『征龍帝』・g00492)は不意に『征竜真剣『ゲオルギウス』』に手をかけ、一閃する。
「ギエエエエェッー!?」
耳をつんざく声とともに落ちるのは無数の目を張り付けた一本の触手。
迷彩能力をもつ『海魔デビルフィッシュ』の『Tentacle Destroyer』だ!
「来たかっ!」
「東へ! 馬ノ背洞門は隆起によって地上になったとの事ですし、天正大戦国の頃であれば地形的を盾に接近する事も出来るはず……」
それは一体だけではない。雪人が見下ろせば海面は黒く隅で染まった海面が小舟を押し流し、『Takoyaki』めいた球体の泥へと押し込まんとする。
美しい金髪を汚しながらも指さした進路は馬の背に似た曲線の海蝕洞穴。
「クダ吉、頼む!」
「コンッ」
クダギツネ『クダ吉』に舵を支えてもらい、雪人は『轟火榴弾』を海へと投げ込む。『Maelstrom』の荒れ狂う浅瀬が燃え上がり、飛び出してくる赤黒い触手。
その姿へ裕樹とレオアリアはためらわず船板を蹴って海上へと飛んだ。そのまま【水面走行】で着水、水を蹴って敵中へ。
「ああ……これが終わったら関西の方に行ってたこ焼きでも食べようかしら」
「平安京に隣接しているらしいですね……取り戻しましょう、必ず」
レオアリアと未だ帰らぬ西の地に思いをはせながら、裕樹は『廻刃刀『竜顎』』の鎖刃を甲高く走らせる。
「圧し斬れ、「竜顎」」
「ぎょえっ」
柔らかく受け止めようとしたデビルフィッシュの肉が抉れ、千切れ、切り裂かれる。リミッターを解除した『廻刃刀覚醒・竜牙葬』の一撃は振るわずとも切断力と破壊力を発揮するほど。
舟ごと三人を包もうとする『Takoyaki』の泥玉が火入れを待たず真っ二つに割れる、が
「雪人さん!?」
「ダメだ、もたない!」
洞穴を抜けるあと少し、舟が限界を超えて横転する。黒い海へと投げ出される雪人と『クダ吉』。
裕樹の声に答えはなく、水柱へと殺到するデビルフィッシュのなかへ『雪月夜』の色が消えた。視界に残るのはディアボロスの体を絡みつき、引き裂かんと荒れ狂う触手のみ。
「レオアリアさん……」
「ええ――勝機ね」
だが、その呼びかけは悲鳴ではない。
レオアリアの構えた緋色の刀身は既に透き通る青へと変わっていたから。
「復元せよ、我が歴史。それは水を以て防衛を司る盾なる聖剣の歴史」
何ゆえ、というのなら『聖なる流れは、剣の中に湖畔の如く内包されている』からだ。
「ギョッ、ギェッ!?」
デビルフィッシュたちが気付くも時すでに遅し。水の聖剣はデビルフィッシュを切り刻み、展開する攻性魔術防壁によって集まった海魔たちを完全に拘束する。
そして同じただなかにある雪人もまた、不敵に水を蹴っていた。
「あいにくと、水中に適応しているのはお前たちだけじゃない」
水中にばらまかれたのはありったけの『轟火榴弾』、そのパラドクスの炎は水中でも消えはしない。
そして【水中適応】した雪人の動きはデビルフィッシュたちを振り切るほどに自在。
「こちらです!」
「助かるっ」
水面へと飛び出せば、そこには舟を起こした裕樹とレオアリアが一人と一匹を引き上げる。
後を追いかけるデビルフィッシュの目前、閉じられる魔術防壁。
「終わりよ……それじゃ、突入と行きましょうか」
水中に燃え上がる炎は無音にデビルフィッシュを蒸し焼いていく。その様子を一瞥し、レオアリアは舟の舵を握りなおした。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【水面走行】LV1が発生!
【罪縛りの鎖】LV1が発生!
【水中適応】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV2が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
八栄・玄才
月輪のオファニエルに、日輪のガルガリエル
ヤツ等とは七曜の戦前に言葉を交わしただけで、結局、闘りそびれていたからな
あの時は向こうもこれからの大戦に向けてって感じだったが、なかなか強ぇ闘気を秘めているように見えた
連中につながる可能性があるってんなら、いっちょ行ってみるか
さて、適当な壁でも殴り壊して施設内に【突撃】だ
適当に施設を【蹂躙】しながら奥へ進み、会敵したら戦闘に集中
……ってなんだコイツ等!? ウィンウィンウィンウィンうるせぇな!!
敵の武装は太刀に、各所の刃物、腰のは砲か?
いろんなところに付いた刃が面倒そうだな
ここは適度に距離を取って、【電撃使い】と遠当ての技術で闘おう
パラドクス『遠雷の走り』を発動
床や壁を走る衝撃と電流で敵にダメージを与えていく
《ダブル》が発動して、連続電撃をくらわせられたらラッキーだな
砲撃が飛んで来たら『静電硬気』でガード
《反撃アップ》も残留してるし、お返しの雷撃をくれてやる
戦闘が済んだら、まら景気よく雷を放って、施設を【破壊】
そうすりゃ焦ってここのボスも出てくるかな
ナイナ・ヴィラネスティズム
SPD
絡みアドリブ可
味方との協力・連携可
状況よろしく突入しましたけども辛気臭い場所ですわね
敵群を片付けたらすぐにでも燃やしましょ
先行突撃、各所にてマジックグレネードで爆破して回り
敵群の注意を引きつけるように魔銃で威嚇発砲を行いつつ、一箇所に纏められる場所への誘導を狙ってヴィラネスト・アイシクルニードル
氷の魔力で生成した爪楊枝サイズの氷柱の弾幕を敵群に向けて放射(ダメージアップ込み)
氷柱で立ち往生してる隙を見逃さず魔銃の連射による制圧射撃でトドメを刺していく
警備にしてはお粗末以外の何物でもございませんかしら?
味方との連携ではパラドクスによる撹乱を重点的に行い、味方の攻撃・行動の機会を作る役割を担う
数に勝る敵に囲まれないよう立ち回る事を意識し、敵からの攻撃には腕に装着した盾で捌いての防御
間に合わない場合はマジックグレネードによるフェイント爆破で緊急回避
反撃の機会が訪れれば反撃アップ込みのヴィラネスト・アイシクルニードル
敵群の真上から氷柱を降らせての一網打尽を狙う
●研究所に潜むもの
馬ノ背洞門の防衛ラインから水路を北上し、進めるところまで川を上り下船。
最終人類史では第二展望台が立てられた丘あたりから見渡せば、問題の研究所はすぐにも見つかった。
「状況よろしく突入したいところですけれど、辛気臭い場所ですわね」
「というか、人の気配すらないな」
ナイナ・ヴィラネスティズム(凱閃令嬢・g00383)の感想へ、八栄・玄才(実戦拳術最前線・g00563)も概ねで同意する。
城ヶ島の歴史は古く、最終人類史の観光ガイドによれば鎌倉時代には村落ができる程度の人が住んでいたらしいが、それは何処へ消えたのか? 考えたくもない問題に玄才は髪をひとかきする。
「聞く事が一つ増えましたかしら? 向こうも待ちかねているでしょう、まいりましょうか」
「ああ。月輪のオファニエルに、日輪のガルガリエル……連中につながる可能性があるってんなら、いっちょ行ってみるか」
七曜の戦前、この地と繋がったTOKYOエゼキエル戦争勢力と交わした言葉を玄才は思い出してナイナに頷く。
「あの時は向こうもこれからの大戦に向けてって感じだったが……なかなか強ぇ闘気を秘めているように見えた」
目前の研究所で行われる研究も、そしてそれを任されたというニベルも、それに影響しているのだろうか。
答えを求める拳が、ナイナの『マジックグレネード』と共に研究所の壁を打ち砕いた。
「……って、なんだコイツ等!?」
その正体は突入からほどなく……予想通りに玄才たちへと襲い掛かった。
「ウィーンウィーンウィーンウィーンウィーン!」
「ウィンウィンウィンウィンうるせぇな!」
歪な人型が振り回すのは身の丈ほどある刀。更に踏み込んだところへと向けられた腰の四本筒へ、玄才は咄嗟に『静電硬気』を展開。
電磁気の斥力場に弾かれた砲弾が研究所の各所で炸裂する。
「あぶねえ……新手の天魔武者か? いや何か違う」
「状況からしてただの、ということはなさそうですわ。それに……警備にしてはお粗末以外の何物でもございませんかしら?」
次々と襲い掛かる新手の機械の怪物へとナイナも前に出る。『妖精刀【カノー】』で太刀筋をかわしつつ、『ヴィラネスト・アイシクルニードル』の接射。無数の氷柱に貫かれたトループがまず一つ大破。爆発が更に研究所を荒らしていく。
「このような、警備対象を壊して回る護衛など……」
『いやまさにその通り! 急な来訪ゆえの杜撰さは謝罪するよディアボロス!』
ちょうど、その時だ。研究所の奥より不釣り合いな笑い声と挨拶が響いたのは。
「へぇ。アンタがここの主、ついでにこいつらを制作したクロノヴェーダ、というわけかい?」
「『死への羽ばたき・ニベル』と呼びたまえ……ふむ、見た目より頭は回るようだな。いやそれにしてはなぜこんなところまで来たものか? デビルフィッシュたちも弱くはないはずだ。それをわざわざ突破して……」
灰褐色の肌に薄青の差し色。蝶とも炎ともつかぬ羽をもつクロノヴェーダは玄才の誰何に応えるや、投げつけれたらグレネードを払い落す。
再びの爆発からけたたましく聞こえる笑いは好奇心と驚き、そして困惑がナイナには感じられた。
「まさかヒマなのか? そうなのか!?」
「あいにくと違法建築のおかげで暇ではなくなりましたの。すぐにも燃やさせていただきますわ」
明後日の方向に向かいだした会話を再びナイナはアイシクルニードルで遮る。情報収集を試みるのはやぶさかでないが、この悪魔のペースにのせられるのは業腹だ。
「まぁそういうな、折角の実験にもう少し付き合いたまえ!」
実際図星だったのだろう。宙を滑るように退くニベルに変わって次々と前進、砲を向ける怪物たちは。
「実験ね。アンタが天使かデーモンなら、こいつらはその力を与えた天魔武者の実験台……というところか!」
ニベルからの答えはなく、返されたのは無数の砲撃。
「こりゃ守っちゃ負けるな! 遠雷の……走り!」
「助立ちしますわ。氷針点穴! 襲い来る氷柱の応酬!」
手足にまとった『静電硬気』を『八栄流・遠雷の走り』へと切り替え地へと叩きつける玄才。ナイナもまた合わせるように氷柱の雨を連射する。
エネルギーと実弾、氷と炎。激突が作り出す破壊の空間に幾体かを飲み込まれも、ニベル自称するところの『アークデーモン化実験体』は刀を突き出しながらディアボロスたちへと肉薄した。
善戦🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【冷気の支配者】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
野本・裕樹
天魔武者のような別の何か、ニベルにとっては私達が丁度いい実験の相手という事でしょうか。
いいでしょう、まずはその実験を終わらせます。
全部討ち取るつもりなので満足のいく実験結果を得られる保証は出来ませんが。
実験の妨害になるかも、と念の為【通信障害】をしておきます。
ディアボロスとの戦闘データ等も記録しているかもしれませんし。
使う刀は《雷光刀『雷花』》です。
雷光で創り出した刀身で敵を薙ぎ払っていきましょう。
砲弾などの遠距離攻撃は『雷花』で切り落としつつ、刀での接近戦に持ち込みます。
刀の攻撃は『雷花』で受け流しカウンターを狙います。
数を減らす方針で、討ち取れる相手は先に狙っていきましょう。
【グロリアス】の癒しもあるので討ち取れば討ち取るほど状況はこちらに傾く筈です。
こちらは実験に付き合わされたのですから、一体どんな実験だったのか説明してくれるのでしょうか。
「天魔武者のような別の何か、あなたにとっては私達が丁度いい実験の相手という事でしょうか」
「であれば、どうするかね?」
「……いいでしょう、まずはその実験を終わらせます」
口笛を吹くニベルに野本・裕樹(刀を識ろうとする者・g06226)が『雷光刀『雷花』』を鞘走らせる。
走る稲光が音を立て、包囲を敷く『アークデーモン化実験体』が身を震わせる。
「全部討ち取るつもりなので、満足のいく実験結果を得られる保証はできませんが」
「ウィーンウィーンウィーンウィーンウィーン!」
先に仕掛けたのは実験体の方だ。待ちかねたとばかりに身の丈ほどの太刀を振り上げ、砲口めいた足で器用に跳躍。
左右同時、一糸乱れぬ十字切り。
「燃え上れ、百合車」
だが刃は届きはしない。電光一閃、刃と化して伸びた雷が振るう裕樹の金糸と共に美しい弧を描く。
「ウ、ウィーッ!」
一拍置いて、爆発二つ。
『雷生炎花・百合車』の雷は花めいた炎となり、実験体をへし折れた獲物と共に飲み込んだ。
「見事な狐百合の太刀! 平安の生まれのものか!? ならばこれはどうだっ!?」
「っ」
それに対するニベルの答えは砲火の反撃。歓喜と共に命じればガシャン! ガシャン! ガシャン! と突きつけられた実験体による『悪魔の集中砲火』がディアボロスたちへと襲い掛かる。
「こちらは実験に付き合わされたのですから、一体どんな実験だったのか説明してくれるのでしょうか!」
「是非もない! お前たちが生き延びられるというのなら!」
砲弾へと電光をぶつけ、刀身をもって両断、爆発と電光の中で裕樹とニベルは声においても対峙する。
「一つ……二つ!」
「なんとぉっ!?」
返事を待たず、光と爆発の嵐を裕樹が飛び出す。
【グロリアス】の効果で傷を庇いつつ両断。また二つ、実験体が雷の刃に袈裟切りとされた。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【通信障害】LV1が発生!
効果2【グロリアス】LV1が発生!
文月・雪人
成程『アークデーモン化実験体』か。
これが改造人間、もとい改造天魔武者であるとして、
この研究の為にどれだけの犠牲が払われたのか。
元より価値観が嚙み合う相手だとは思っていないけど、
それはそれとしてこの怒りも今は飲み込もう。
相手はマッドサイエンティストだ、
研究成果を自慢する機会を欲しているのではないだろうか。
ならばその欲を満たすべく、
なんて恐ろしい研究だと、やや大げさな反応で持ち上げながら、
上手く相槌を打って、相手の話の流れに乗ってみよう。
ニベルに研究成果や苦労話を気持ちよく語らせて、
ここで行われた研究の目的を調べたい。
■考察
これまでの調査では、
天正大戦国の中で、エゼキエル勢の信用度は余り高くない様子だった。
利用価値を認められている一方で、油断なく警戒もされている。
安房国に拠点はあるものの、
その外では思う様に自由には動けていないのかもしれない。
研究が成功した暁には、
アークデーモン化した天魔武者を密かに各地へ送り込み、
各国の大名達の動きを裏から操って、
天正大戦国を実質的に乗っ取る気でいるのでは?
●天使の思惑、ニベルの発明
「成程『アークデーモン化実験体』か……言うだけの事はあるっ」
砲撃を切り裂く裕樹に続き『ライオニックサンダー』を叩きつける文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は持ち上げ半分、本音半分に開発者を睨む。
実際いまだ実験体ということではあるが、その強さは決して雑兵と捨て置けるところではない……各所に積まれた人骨の数、払われた犠牲と数に目をつむるなら。
「おほめに預かり光栄の至りだ。試金石二は上々かな」
「これほどの犠牲を払い、試金石ですか」
雪人と背中合わせで息を整える裕樹の追及も、『死への羽ばたき・ニベル』の笑いは発展に犠牲はつきものと言わんばかりだった。
「天正大戦国の中で、エゼキエル勢の信用度が余り高くない様子は見てきた。利用価値を認められている一方で、油断なく警戒もされている……そんな状況で無駄遣いをしていいのか?」
「そのための相模国さ。監視やノルマが増えているが、ここは気まずい研究にちょうどよくてね」
ここで研究が行われている事自体を天魔武者の武将たちは知らない、ということか。
得られた情報が雪人の中で組み立てられる。推理される安房国のエゼキエル勢力の計画、そして最終目的は……。
「天正大戦国に協力しつつ、各国の大名達を裏から操り、乗っ取る。そのための改造人間、もとい改造天魔武者……か?」
「そこまで辿り着くとはなかなか頭が回る! 助手にぜひ欲しいが……おっと!」
肯定するニベルの賛辞、叩きつけられる否定の獅子雷。
「天正大戦国に臣従せず、あくまで協力関係を貫いたのもそういうことか」
スクラップと化したアークデーモン化実験体を踏み越えて詰め寄る雪人と裕樹。突きつけられる弓と刀を前に、ニベルは問いを肯定するようにんまり笑う。
「言っておくが、研究所の資料は査察に備えてすぐ破棄できるよう細工している! お前たちが得られる者は何もないぞ?」
「ご心配は無用です。先にも述べた通り、元より全て討ち取るつもりですので」
交渉か、挑発か。どちらにしろ、突きつけられたニベルの言葉を裕樹は一刀両断に切り捨てた。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【通信障害】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
レオアリア・フォルシオン
しかし、いやに新宿島に執着するわねエゼキエル勢は…
…わたくし達が知らない、新宿にある何かが眠っているのかしら?
しかし、お前達も執着で視野狭窄よね
現在、わたくし達はイタリア半島を奪還した
そこでローマ辺りを狙えば強力な大天使…それこそヘルヴィムを超える3代目の断片の王も狙えると言うのに、新宿ばっかり狙ってお笑い草だわ
そう言って『知らない者』の視点でものを語り『知っている者』の優越感を引き出して口を軽くする
まさか、新宿にヘルヴィムが眠っている訳でも無し
寧ろエルサレムなりローマなりを奪う様に計画を遂行すれば良いものを…
そう言って新宿の特異性を相手から語らせる
…ヘルヴィムとは、何者だったのかしら
そもそもTOKYOエゼキエル戦争とはヘルヴィムが健在の時は『どういう戦略で戴冠の戦を勝ち抜く』様にしていたのかしら?
それを紐解くのが…ヘルヴィムと新宿
これを少しでも暴ければ謎に更に迫れる筈だわ
「しかし……いやに新宿島に執着するわね、エゼキエル勢は」
はぁ、と軽蔑を露わにレオアリア・フォルシオン(フォルシオン統一王朝初代皇帝『征龍帝』・g00492)は溜息をつく。
「お前達も執着で視野狭窄よね。現在、わたくし達はイタリア半島を奪還した。そこでローマ辺りを狙えば強力な大天使……それこそヘルヴィムを超える三代目の断片の王も狙えると言うのに」
「その出で立ちは幻想竜域のものか? お前たちがそのような事を言いだすとは、いや視野狭窄というのは自覚し難いものらしいな!」
お笑い草だと切って捨てるレオアリアは、その時『死への羽ばたき・ニベル』の声色が変わるのを自覚して心中で笑う。
引っかかった。これはつまり『知らない者』の視点で見当違いの事を語り、感情……優越感あるいは苛立ちを引き出せば思わず口も出したくなる。そういう交渉術だ。
「過去と現在の違いはあれど故国を失った者同士であろうに、共感の一つも持てぬとは! 必死に取り戻した故郷はそれほど美味だったか
……!?」
「簒奪した人の世界を勝手に故国呼ばわりか。それこそ傲慢というものだ!」
それは抗議に飛び出す瑠璃揚羽状の魔力と、それを迎え撃つ雪人を以て最高潮となる。
まさに一触即発。
「ヘルヴィム様を超える? 代わりなどおらぬし必要もない! 新宿を奪還すれば新宿決戦で行方がわからなくなった御身の行方も自ずとわかるというもの」
「そう……安房国のTOKYOエゼキエル勢力もそういう考え、という事ね」
それは過去にミカエルなども話していた、ディアボロスたちにとって目新しい情報ではない。だが天正大戦国の天使たちも他の同族と同じように考えているというのは、一つ収穫かもしれない。
「そこまで天使たちが執着する……ヘルヴィムとは、何者だったのかしら」
誰にとなく呟くレオアリアだが、その独り言に答えは出ない。時間もない。
「結論は出たな、ディアボロス。ならば最後の実験を始めるとしようか!」
ディアボロスたちの前、ニベルは狂科学者らしい笑いと共に蝶の羽めいた翼をひるがえして飛び上がった。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【通信障害】がLV3になった!
効果2【グロリアス】がLV2になった!
ナイナ・ヴィラネスティズム
POW
アドリブ可
ネメシスモード「覆面ドライバー717号」発動!
(天井に向かって魔銃を撃ち鳴らしながら)
貴重足り得る情報は得られまして?
では口封じのお時間ですわよ
ボディスーツ姿を露わに、覆面を着けたその目元に天狗面を着用
ボディスーツに赤いラインを発光、パラドクス製の赤いマフラーを発現させつつ堂々と名乗り
邪悪な絡繰を解体する者「覆面ドライバー717号」参上!!
敵の放つ蝶の魔力への対抗としてこちらはヴィラネスト・ディスクソースラッシュ
盾に氷魔力刃を装着(魔力付与、氷雪使い)し、結界術を施した盾で蝶の疾風刃を防御
魔力鱗粉には盾の氷魔力刃を高速回転させ風を巻き起こして鱗粉を吹き飛ばし
万が一吸い込んだ場合精神汚染を防ぐべくハイテンションかつ病的に振る舞う(精神攻撃を防御に転用)
すうううううう・・・フハハハハ!
違法おハーブよりも気分が高揚しましてよ!もっとよこしなさいな!(※吸ってません)
反撃にもヴィラネスト・ディスクソースラッシュ
盾に装着された氷魔力刃による高速回転斬撃
敵をバラバラにするッ!!
●ニベルとの対決
青い輝きを研究所へと散らして襲う狂科学の天使、その舞い降りる姿へ魔銃の銃声が打ち鳴らされる
「貴重足り得る情報は得られまして? では口封じのお時間ですわよ」
「それは奇遇だ、私もこの場はできれば穏便に切り抜けたくてね!」
その声の元はネメシスモード『覆面ドライバー717号』の姿を取ったナイナ・ヴィラネスティズム(凱閃令嬢・g00383)の手の内、瀟洒な改造ステンレスリボルバー『魔銃【SR45型・エレンスゲ】』から。
ひと羽ばたきで弾き、飛び掛かる『死への羽ばたき・ニベル』。だがボディスーツの発光する赤いラインを残しながら、既にそこにナイナはいない。
「邪悪な絡繰を解体する者『覆面ドライバー717号』参上!!」
「これはまた面妖な姿を! 既に名乗ったゆえ、挨拶は省略でよろしいかね?」
一瞬にして背を取り、振り向きに合わせて野獣がごときポーズを決める覆面のナイナは早く、鋭い。
思わず面食らったニベルの問いへと答えとばかり、装着した『Lilie』バックラーを飛翔する丸鋸へと変えた『ヴィラネスト・ディスクソースラッシュ』が疾走する。研究所の棚が、壁が、切り裂かれ音を立てて倒壊する。
「氷刃斬奸! 神すら屠る丸鋸の回転力! 挨拶はなしという事でしたわね!?」
「あぁ、もちろんっ……するまでもなく攻撃は終えているからねぇ……!」
だがニベルは動じない。
蝶の羽が、白衣めいたコートが切り裂かれ、浅黒い肌に血の線がにじもうと……その意味を問いただす間もなく、ナイナを異変が襲う。
「オホホホ……フッ、ハハ……氷魔力刃……!」
「お前たちの言うところのアンブッシュ、という奴だ。『瑠璃揚羽バタフライエフェクト』の心地はどうかね? 風のパラドクスでもない小盾の扇ぎ風ごとき、ハンディファンと大差ないのだよ!」
ナイナの意識が乱れ、呼吸がかすれる。
逆説連鎖戦において反撃は距離もなく、隙もない。勝ち誇るニベルが手を振れば蝶の羽は刃と化し、巻き起こす疾風がナイナのボディスーツを痛々しく切り刻んでいく。
「フハハハハ! 心地……ですの……そうですわね、違法おハーブよりも気分が高揚しましてよ! もっとよこしなさいな……!」
「強がりか、やけっぱちか……聞いた以上に度し難いな、ディアボロス!」
だがそれでもナイナは倒れない。一度ついた膝を跳ね起こし、青く染まる大気へ身をさらす彼女へニベルは呆れと戸惑いの声を漏らして引いた。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【クリーニング】LV1が発生!
効果2【ラストリベンジ】LV1が発生!
野本・裕樹
最後の実験ですか、そうですねこれで最後にしましょう。
これ以上の犠牲を生まない為に。
使う刀は《妖刀『鐵喰』》を変化させた《巨刀『曼殊沙華』》です。
蝶の羽の刃も疾風も刀で弾き直撃を避けながらニベルへと肉薄。
避けきれず切られた血も『鐵喰』へ吸収させ、次の一太刀への糧としましょう。
毒に対しても[呼吸法]で出来るだけ鱗粉を吸わない事で呼吸器官へのダメージを抑えます。
間合いに入ったら得物を『曼殊沙華』へと変化させてニベルへと全力で振り下ろします。
《妖刀覚醒・鉄蝕閃》――貴方を討ちます、それで実験は終わりです!
文月・雪人
この期に及んで逃げられるとでも?
安房国に撤退する気なのだとしても、そうは問屋が卸さないさ。
油断なく状況を確認しつつ、仲間と連携して戦おう。
しかし戦いの状況に合わせて発明、或いは召喚する魔導機械とはね。
どんな発明品を使ってくるのやら、少しばかり興味もあるけれど、
勿論、実験体になる気はないよ。
『管狐影縛法・閃』のパラドクスを使用、
密かにクダ吉を放ちつつ、呪符を手に二ベルと対峙する。
【反撃アップ】で敵を観察、魔導機械の攻撃の動きを読み、
戦場を駆け、少しでも集中砲火の狙いを定め難くさせ、
直撃避け刀で払いつつ、攻撃の機会を狙う。
生み出された発明品、研究者にとってその評価は少しなりとも気になるものだろうか。
発明品の魔導機械の持つ機能性と厄介さについて、率直な感想を忌々し気に言及する。
少しでも気を引けたなら、囮役としては上々だ。
その隙に死角に潜んだクダ吉が、
敵の影へと牙を突き立て、パラドクスの力で動きを縛る。
その決定的瞬間を狙い、
パラドクスの力を込めた【ダメージアップ】な攻撃として、雷撃の呪符を放つ。
「戦いの状況に合わせて発明、或いは召喚する魔導機械とはね……」
研究所を飛び回る『死への羽ばたき・ニベル』の魔力からナイナを庇う文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は、襲い掛かる『胡蝶夢の大紫網陣』に舌打ちし、なんとか瓦礫に身を隠す。
剣に銃砲、暗器にトラップ。魔法陣から伸びてくる魔道機械の武装は際限なく、そして的確にディアボロスを追い込んでいく。
「どうしたね? 仲間思いは美徳だが、そんな事では追い付けんなぁ!」
「この期に及んで逃げられるとでも? 安房国に撤退する気なのだとしても……」
「まさか! こんな素晴らしく腹の立つ実験を終わらせずいられるかね!」
「……そうも問屋が卸さないさ」
ニベルの発明に興味はあるが、雪人とて実験体になる気などさらさらない。
新たな魔法陣が安全地たちを包囲するなか、雪人の反撃は突きつけた竹管から飛び出すクダギツネ『クダ吉』。その姿に攻撃を察したかニベルは飛翔、影狙いの牙は宙を切る。
「何を隠しているかと思えば影縛法か。よく知っているよ、がっかりだ……」
「それはけっこう」
だが雪人のパラドクスを一笑したニベルは次の瞬間に凍り付いた。
鞘走る刀にカシャンと鳴る異音。振り向く視界に見えたのは天井より襲う野本・裕樹(刀を識ろうとする者・g06226)の常識外れな『巨刀『曼殊沙華』』である。
「いったいどこからっ、その得物……そうか!」
「嚙み砕け、『鐵喰』」
それは鉄分を食らった『妖刀『鐵喰』』の変化した試作巨刀。分析するニベルに隙は与えんと振り下ろされる『妖刀覚醒・鉄蝕閃』。
まき散らされる鱗粉と魔力刃を『オーラ操作』と『呼吸法』の力で切り裂いて一撃。ニベルより飛び散った鮮やかな血は、裕樹の手より握る刃へ吸い込まれていく。これぞ妖刀の力。あらゆる鉄分、血潮さえも食らい糧とする鐵喰の刀。
「最後の実験ですか、そうですねこれで最後にしましょう。これ以上の犠牲を生まない為に」
「こ、これは少々しくじったかな!」
そして間を置かずして裕樹の冷たい声とともに更なる追撃が襲う。
とっさに床を蹴り、棚を蹴って上空へ逃れんとするニベルだが、その試みは失敗する。
足をついた棚が突如に揺れ、逆方向へと倒れ……いや違う!
「少々ではないさ。クダ吉!」
「コンッ!」
今度こそ、捕えた。
影縛法で縛られた棚ごと倒れていくニベル。勝ち誇らんばかりの『クダ吉』の鳴き声に、その棚を蹴倒した雪人から雷撃が呪符が放たれる。
主と管狐の連携攻撃、これこそが『管狐影縛法・閃』。
「な、な、なんという予想外……こ、これは……!」
「貴方を討ちます、それで実験は終わりです」
なんとか足を引きはがし一転、地を転がり逃げるニベル。
その隙を見逃すディアボロスたちではない。
「《妖刀覚醒・鉄蝕閃》――!」
降り立った裕樹の『妖刀覚醒・鉄蝕閃』は更に一回り刃を伸ばし、振り下ろし一閃。
千切れた羽の輝きを残し、ニベルの体は研究所の端から端まで叩きつけられていった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【エイティーン】LV1が発生!
【傀儡】LV1が発生!
効果2【リザレクション】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV3になった!
レオアリア・フォルシオン
さ、これで終わりよ――ネメシスモード起動
タイプ・ガラティーン……ドラゴニアンの龍の翼と尻尾、角を膨大な熱量の熾火に変換
そこからゲオルギウスを『炎の聖剣』に変換するパラドクスを発動
風の魔力に乗っている蝶の羽の刃と毒の鱗粉を炎の剣で焼き尽くす事から反撃アップとロストエナジーで反撃
炎の聖剣を振るい、ダブルで手数を増やしながらダメージアップで威力の増した攻撃を叩き込み、グロリアスで回復
これを繰り返しながら着実にニベルを追い詰めていく
通信機器で連絡を出そうとも無駄よ……既に通信障害は張ってある
改造天魔武者で律令国、引いては大戦国を乗っ取ろうとする情報は獲得できた――なら、この情報……エゼキエル勢の対処と律令国の攻略に活用させてもらうわね
そう、意地悪く笑みを浮かべた後、わたくしを巻き起こす疾風で敵の身を削ぎ落とすように切り刻もうとした蝶の羽の刃を焼いて切り落とし――反撃としてニベルを焼いて切り裂いていく
上手くこの情報を活用すれば、大戦国をガタガタにできるわね
トドメを刺したのを確認し、撤退する
●実験の終わり
「これは……みせてくれる……!」
「通信機器で連絡を出そうとも無駄よ……既に【通信障害】は張ってある」
ほつれた白衣姿で『死への羽ばたき・ニベル』が壁際を起き上がる目前に立ちはだかったのはレオアリア・フォルシオン(フォルシオン統一王朝初代皇帝『征龍帝』・g00492)、その手に握る『征竜真剣『ゲオルギウス』』に炎が宿る。
張り巡らされた【通信障害】、それにも妨害されない【パラドクス通信】が作り出すディアボロスの包囲は、もはや脱出も策謀も許さない万全の構えだ。
「そうか……なに、そう難しく考える必要はない。この研究所が消えるというのなら『アークデーモン化実験体』が未だ力及ばなかったという結果を伝えるだけなのだからね……!」
「そうかしら……さ、これで終わりよ――ネメシスモード起動」
『瑠璃揚羽バタフライエフェクト』の魔力を回せるニベルの弁は負け惜しみか、けん制だろうか?
レオアリアの答えは考える必要などない、だ。
『万象焼き切る熱の刃よ、竜を断て』
銘は【ラウンズベイン・ガラティーン】。ドラゴニアンの龍の翼と尻尾、角が膨大な熱量の熾火へと変換され、内包する炎が一つの刀身に収納・凝縮。炎の聖剣が形作られていく。
「復元せよ、我が歴史。それは炎を以て斬滅を司る太陽なる聖剣の歴史。その復元を以て我は太陽そのものを聖剣に変えてみせよう――」
「わ、我が魔力が……燃える
……!?」
レオアリアが刃を振るう都度、うろたえるニベルの蝶の羽がかき消えるようにちぎれていく。
太陽の如く戦場を光輝と熱量で照らす巨大な炎の聖剣は時空も因果も概念すらも断ち切る熱の刃。ニベルの背の壁すらも、周囲の棚、魔法陣、実験の犠牲者だった白骨すらも、敵を斬滅する太陽が焼き尽くしていく。
「改造天魔武者で律令国、引いては大戦国を乗っ取ろうとする情報は獲得できた――なら、この情報……エゼキエル勢の対処と律令国の攻略に活用させてもらうわね」
「査察には備えていると、言っただろう……? 証拠もない敵の言葉が、疑心暗鬼の天魔武者にどこまで通るかね……?」
舌戦を交え、最後の一矢と放たれたニベルの青蝶をレオアリアは情け無用に切り払う。
返した刃をニベルへと突き立てた瞬間、【グロリアス】の魔力がレオアリアへと止めを伝えてくる。
「それを決めるのは、わたくしだけよ。『死への羽ばたき・ニベル』、アナタはこの研究所だった場所で指をくわえてなさい」
「そう、うまくいくか……」
血と共に吐き出す言葉が最期。ニベルの体は燃え上がり、研究所と共に炎へ包まれていく。
ディアボロスたちが退避していくなか、レオアリアは城ヶ島の丘でその最期をゆっくりと振り返った。
「上手くこの情報を活用すれば、大戦国をガタガタにできるわね……さて、どうしたものかしら」
その呟きに憎まれ口を聞くマッドサイエンティストの声は、もはやなかった。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【一刀両断】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!