アンティオキアへの道

 破壊者エニューオーを撃破し、エルサレムを解放する事に成功したディアボロス達は、史実のセレウコス朝の首都であった『アンティオキア』に向かう事が可能となりました。
 アンティオキアに向かえば、神像鎧を駆使する『エニューオーの直属部隊』に関する情報も得ることが出来るでしょう。
 エルサレムからアンティオキアへの道程には、亜人の砦が多く建設されています。この砦を制圧しつつ、アンティオキアへと向かってください。
《七曜の戦》までに、アンティオキアに到達する出来れば、アンティオキアを攻略する選択もありえるかもしれません。

アンティオキアへ続く道(作者 baron
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「エルサレムに派遣したエニューオーが滅びたようだな」
「ご安心ください。エニューオーなどジェネラルの中でも一番の小……ぶべら!?」
 勝利王セレウコスはすり寄って来た配下を一撃で叩き潰した。
 彼は仲間を下げることで、自分を上げるような追従者は好まなかったのだ。
「このセレウコスがまとめて背負うほかあるまいな。《七曜の戦》も近いというのに、なんという失態か」
 セレウコスは愚か者を叩き潰した拳を拭いもせず憤慨する。
 おのれディアボロス、やるなディアボロス。
 そこにこのセレウコスが居たならば! と、この地を侵略する強者に牙をむく。
「このアンティオキアは、侵略者に対して鉄壁の防衛線を擁してはいるが……カナンの地だけでなく、エルサレムの奪還もまた必要になるかもしれぬな」
 そして腕を組みその場には無いエルサレムを睨むのであった。


「エルサレムを支配していたジェネラル級たる破壊者エニューオーが倒された事で、その北方にあるセレウコス朝『アンティオキア』に向かう事が可能になりました」
 南河・緋奈子(人間の陰陽師・g03255)が地図を手に説明を始める。
 パっと見た感じ、確かに北にあるようだ。
 問題となるのは、その周囲に幾つかのマークと、そこに描かれたX字記であろうか?
「アンティオキアは、多くの砦によって侵略者に備えているようですが、この砦を突破してアンティオキアに向かってください。《七曜の戦》までにアンティオキアに到達していれば、今後の戦いの選択肢を増やす事もできるでしょう」
 緋奈子はそういうと地図を渡してくれた。

「アンティオキアを侵略者から守る『砦』は、特別な力を持つクロノ・オブジェクトであるようですね。この砦を越えた先に、パラドクストレインで移動する事は出来ないのです」
 つまりアンティオキアを攻略する為には『砦』を破壊し、パラドクストレインが移動可能な経路を用意する必要がある。
 エルサレムからアンティオキアに至る道程には、多数の『砦』があるので、その砦の攻略を行って欲しいという。
「問題なのはクロノ・オブジェクトかつ砦であることです。当然ながら砦と言う物は防御に適しており、砦に攻め込んで戦うと思わぬ苦戦を強いられるかもしれないので、油断は禁物です。
「ただ亜人のクロノヴェーダは知能が低い者が多く、上手く挑発すれば、有利な砦から誘き出して戦う事も出来るでしょう」
 この際だが、挑発するのはアヴァタール級でもトループス級でも構わない。
 アヴァタール級を挑発すれば、トループス級を引き連れて出撃してくるだろう。
 トループス級を挑発した場合は、出撃したトループス級を追って、アヴァタール級も出てくるので、挑発しやすい方を選べばよいだろう。なんというか非常に脳筋だが、頭蛮族というと鎌倉武士に失礼なほどであろう。
「ひとまず敵を撃破した後は、クロノ・オブジェクトの砦の破壊を行ってください。クロノ・オブジェクト化している事で、多少は頑丈になっていますが、守るべきクロノヴェーダがいなければ、破壊する事は難しくありません」
 逆に言えば砦に籠った敵を討つのは相当に難しいと言える。
 ここは他の手段を考えるよりも、素直に何らかの挑発をした方が良いと思われたのである。

「エニューオーが纏っていた『神像鎧』に興味を持っている人は多いと聞きます。アンティオキアに到達すれば、神像鎧を装備しているらしい、エニューオーの直属部隊の情報も得ることが出来るかと」
 緋奈子はそう締めくくり、皆の相談を見守るのであった。
 地図はあっても資料がない? 資料が必要ない敵だからね、仕方ないね!


「あ、あにじゃ。なんて書いてあるんだ?」
「えっとねー。セレウコス様から命令だったよ。砦を護って敵を迎えうつんだって」
「てきかー、うでがなるぜ~」
 ゴブリンたちが送られてて来た命令書を呼んでいます。
 文字が読める賢い子が中身を説明し、みんなで知恵を出し合いながら砦を守りましょうね。
「なあなあ! やっちゃてもいいんだろ?」
「だめじゃない? ま、逃げる敵をおっちゃだめともかいてないけどね」
「つまり、にげるかもしれない敵をにがさないように出撃していいってことか」
 三人寄れば文殊の知恵と言います。
 それぞれの知恵を出し合い、頑張って作戦を建てました。
 え? アヴァタール級はどうしたかって?
「ゲボハハハ!」
 彼は最初から最後まで、ゴブリンの話なんか聞いて居ませんでした。
 脳筋だからね、仕方ないよね。


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【水源】
1
周囲に、清らかな川の流れを出現させる。この川からは、10秒間に「効果LVトン」の飲用可能な水をくみ上げる事が出来る。
【飛翔】
2
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。【怪力無双】3LVまで併用可能。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【怪力無双】
4
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わり、「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げて運搬可能になる(ただし移動を伴う残留効果は特記なき限り併用できない)。
【一刀両断】
1
意志が刃として具現化する世界となり、ディアボロスが24時間に「効果LV×1回」だけ、建造物の薄い壁や扉などの斬りやすい部分を、一撃で切断できるようになる。
【腐食】
1
周囲が腐食の霧に包まれる。霧はディアボロスが指定した「効果LV×10kg」の物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)だけを急激に腐食させていく。
【セルフクラフト】
1
周囲が、ディアボロスが、一辺が1mの「コンクリートの立方体」を最大「効果LV×1個」まで組み合わせた壁を出現させられる世界に変わる。
【隔離眼】
1
ディアボロスが、目視した「効果LV×100kg」までの物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)を安全な異空間に隔離可能になる。解除すると、物品は元の場所に戻る。
【泥濘の地】
1
周囲の地面または水面が泥濘に変わり、ディアボロスは指定した「飛行できない対象」の移動速度を「効果LV×10%」低下させられるようになる。
【トラップ生成】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の空間を、非殺傷性の罠が隠された罠地帯に変化させる。罠の種類は、自由に指定できる。
【平穏結界】
1
ディアボロスから「効果LV×30m半径内」の空間が、外から把握されにくい空間に変化する。空間外から中の異常に気付く確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【建造物分解】
1
周囲の建造物が、ディアボロスが望めば1分間に「効果LV×1トン」まで分解され、利用可能な資源に変化するようになる。同意しない人間がいる建造物は分解されない。
【ハウスキーパー】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の建物に守護霊を宿らせる。守護霊が宿った建物では、「効果LV日」の間、外部条件に関わらず快適に生活できる。
【建物復元】
1
周囲が破壊を拒む世界となり、ディアボロスから「効果LV×10m半径内」の建造物が破壊されにくくなり、「効果LV日」以内に破壊された建物は家財なども含め破壊される前の状態に戻る。
【防衛ライン】
1
戦場が、ディアボロスが地面や床に幅10cm、長さ「効果LV×10m」の白い直線を出現させられる世界に変わる。敵はこの直線を突破できず、上空を飛び越える場合、最低「効果LV」分を要する。直線は戦場で最初に出現した1本のみ有効。

効果2

【能力値アップ】LV3 / 【命中アップ】LV2 / 【ダメージアップ】LV8 / 【ガードアップ】LV1 / 【先行率アップ】LV1 / 【アヴォイド】LV1 / 【ダブル】LV1 / 【ロストエナジー】LV1

●マスターより

baron
baronと申します、よろしくお願いしますね。
今回はアンティオキアへ向かうためのお話になります。

●流れ。
②挑発する。
敵は三国志の物語などで辺境に出てくるような頭の悪い武将よりも頭が悪いです。
高度な情報戦や皮肉は通じませんので、通じそうな言葉で勝負しましょう。

③敵部隊を倒す
④敵将を倒す。
どっちが先でも、同時並行でも構いませんので倒しましょう。
ちなみにどっちを挑発しても、アヴァタール級の背中にトループス級が背負われ出てきます。
「やっちゃえ大兄貴!」
「ゲボハハハハハハ!」

①砦を壊す。
そして誰も居なくなった砦を破壊しましょう。
126

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


エイレーネ・エピケフィシア
……話す時の癖で、つい神官らしく聞こえる言い回しを考えてしまうのですよね
此度の作戦では、亜人でも理解できるような言葉遣いを心がけましょう

トループス級の方を誘き出してみます
彼らは戦闘に積極的なようですし、弱気な姿勢を見せれば誘導しやすいかもしれません

砦に向かって大声で呼びかけましょう
ゴブリンの皆様、こんにちは!
今日はあなた方を皆殺しにして、砦を粉々に破壊するために参りました

……ですが、その……思ったより聞こえてくる声が多いですね?
こんなに沢山の敵には勝てないので、今日はここで帰ります
大勢に追われると捕まって死んでしまいますので、絶対に来ないでくださいね!

本当にこれでいいのでしょうか、少し不安です


ソラス・マルファス
ずいぶんちびっこい亜人もいるんだな。敵である以上容赦はしねぇがやりにくいもんだねぇ。とはいえクロノヴェーダだ、油断はしないぜ。

子供に通じるような悪口なら良さそうか。
「お前たちの敵が来たぜ。砦を壊すぜ、覚悟しろ」
攻め込むフリして接近しつつ、腐食の霧で破壊可能そうな砦の一部かその下の地面を腐食させ、危機感を持たせようか。効かなくても変な霧が出てるって思えば、子供なら様子もみたくなるもんだろ。

「砦に籠ってねぇで出てこいよ、弱虫、腰抜け、臆病者」
どうにもこういう挑発は苦手でね。効いてくれると良いんだが。

「悔しかったらココまで来てみろ」といいつつ、様子を見ながらジリジリ後退しよう。


イル・シルディン
あら、あれでも亜人なのね
子供の相手は経験あるけれど、その調子でやれば良いのかしら

適当に辺りの物を【一刀両断】でもして
物見に顔を出した子に声を掛けるわ

えっと、中にはたくさん居たりするのかしら
それならお姉さん達だけではとても勝てそうに無いから
仲間をもっとたくさん呼んで来なくてはいけないわね

これはね、でんれい、っていうお仕事で
ここに敵がたくさんいるよって教える大事な役目なのよ
敵に捕まったりすると仲間の子達が攻められなくなって
砦を守りきられてしまうから、追いかけて来ないでね

倒せば砦が守りきれるぞって教えてあげて
外に出てきそうなら、来ないでーって過剰演技で辺りを追いつかないぎりぎり位で走り回るわね



「あら、あれでも亜人なのね」
「ずいぶんちびっこい亜人もいるんだな」
 イル・シルディン(気ままに我がまま・g05926)の言葉にソラス・マルファス(呪詛大剣・g00968)が苦笑した。
 ちびっ子の亜人が砦を守っている。
 一生懸命キョロキョロしていたり、かと思えば涼しげな場所でお昼寝中。
「敵である以上容赦はしねぇがやりにくいもんだねぇ。とはいえクロノヴェーダだ、油断はしないぜ」
 子供好きのソラスとしては少しやり難い相手だ。
 しかし相手はクロノヴェーダ、手を抜くわけにもいかない。
 それにこう言っては何だが……体格が小さいだけの種族である小鬼族でファンシーな見た目をしているような気がしないでもない。
「子供に通じるような悪口なら良さそうか」
「……話す時の癖で、つい神官らしく聞こえる言い回しを考えてしまうのですよね」
 ソラスが首を傾げるとエイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)は難しい顔をした。
 神官というものは厳めしく立派そうで、荘厳な喋りをせよと教わる者である。
 哲学者たちほど意固地でもないし、馬鹿にし返されたらパンクラチオンで決着を付けよう……とは思ってはいないが! それはそれとして、思考レベルを落とせと言われたらこうもなろう。
「子供の相手は経験あるけれど、その調子でやれば良いのかしら」
「ああ、なるほど……。子供……ですか。此度の作戦では、亜人でも理解できるような言葉遣いを心がけましょう」
 だがここでイルの言葉でエイレーネも何となくやり方を理解した。
 子供だからと言って手加減はしないのだが、誘き出しに関しては子供目線で実行すれば良いということだ。
「難しい言葉は判らない事を前提として。その上で、彼らは戦闘に積極的なようですし、弱気な姿勢を見せれば誘導しやすいかもしれません」
 体が小さいに関わらず、亜人だから難しい話はしない。
 亜人だから戦闘には積極的。弱気を見せたら追い掛けて来るのも当然。
 なんとか行けるかな? と光明が差して来た。

 そして一同はどんな会話をするか提示し合い、それぞれ推敲してから語ることにしたのである。
『なんだ、だれか来たぞ?』
「ゴブリンの皆様、こんにちは!」
 砦に向かって大声で呼びかけましょう。
 新しい朝が来た! そんな感じの喋りです!
「今日はあなた方を皆殺しにして、砦を粉々に破壊するために参りました」
「お前たちの敵が来たぜ。砦を壊すぜ、覚悟しろ」
 エイレーネの言葉にソラスは真顔で続けた。
 決して笑ってはいけない。
 かわいらしい子供に粋がるようで嫌だが、ここは胸を反らして耐えよう。
『なにかいってるぞ? 砦をこわすってさ』
『できる訳ないのにね。それにたった三人? ばかにしてんのけ?』
 わーわーゴブリンが集まって会議中。
 三人よれば文殊の知恵と言いますが、それで砦は堕ちません。
 核動力のロボットでも居たら別ですけどね。
「砦に籠ってねぇで出てこいよ、弱虫、腰抜け、臆病者」
「でないとこうなるわよ!」
 ソラスは砦の手前にあるバリケードを腐食させ、イルは同じく一刀両断する。
 どうやらクロノオブジェクトではないのか、あるいは追加設置の弱い物なので壊せたようだ。
『おっ。何かやったぞー』
『ていうか、あそこに何かあったっけ?』
『ええとねー。ばりけーどつくったよお』
『おまえ、あたまいいな』
 その様子を見てゴブリンたちも審議中。
 しかし会議は踊って結論は出ません。
 まあ仕方ありませんね。まだ脅しているけど、三人しかいないって状況ですもん。
「……その……思ったより聞こえてくる声が多いですね?」
「えっと、中にはたくさん居たりするのかしら。それならお姉さん達だけではとても勝てそうに無いから、仲間をもっとたくさん呼んで来なくてはいけないわね」
 子供相手に経験のないエイレーネは早くも倒壊寸前。
 イルが代わりにトークショーのお姉さんを務めます。
『にげるのかー?』
『よわむしかー?』
「これはね、でんれい、っていうお仕事で、ここに敵がたくさんいるよって教える大事な役目なのよ。逃げるんじゃないからね」
 イルはゴブリンにも判る様に解説中。
 純軍事的には間違って居ません。何というかアレですが。
「こんなに沢山の敵には勝てないので、今日はここで帰ります。大勢に追われると捕まって死んでしまいますので、絶対に来ないでくださいね! まだ負けてませんからね!」
 耐えられなくなったエイレーネは一足先にスタコラッシュ!
 顔面が決壊して乙女が見せてはいけない表情で笑い出す前に脱出です。
 こういう行為は島津の人たちが得意技で真摯に罠を仕掛けたようですよ。逃げるフリも頑張りましょう。
『逃げたぞー!』
『どうするー?』
「敵に捕まったりすると仲間の子達が攻められなくなって。砦を守りきられてしまうから、追いかけて来ないでね。後で何倍もの味方を連れて来るんだから!」
 イルは丁寧に、今倒せば砦が守り切れるぞと教えてあげます。
 軍事作戦だったら嘘じゃない……そんな感じで説明しつつ、実は三人しかいないのを誤魔化しました。
「きゃー。来ないでーっ!」
「悔しかったらココまで来てみろ……速く行け、ここは俺に任せろ」
 イルがお姉さん走りで逃げて行く中、ソラスは最後まで踏み留まって殿軍です。
 勇ましいお兄さんは逃げる時も最後なのです。
 ジリジリと後退して、不自然ではない様に戦略的撤退をしますよ!
「本当にこれでいいのでしょうか、少し不安です」
「どうにもこういう挑発は苦手でね。効いてくれると良いんだが」
 エイレーネとソラス、二人は顔を見合わせて苦笑し合ったという事です。
 今日は最初から最後まで苦笑し続けていそうですね。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【建物復元】LV1が発生!
【腐食】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
【命中アップ】LV1が発生!


『にげたな』
『にげたぞ』
『逃げたね』
 ゴブリンたちは顔を見合わせました。
 戦ってはいけないと言われましたが、追撃は駄目とは言われてません。
 こういっては難ですが、戦術的なアレコレなんか判りません。しかし、今がチャンスで、後に在ったら困りそうな気はします。
『味方をつれてくるって言ってたよな』
『じゃあしかたないよな。いっちゃう?』
『いっちゃおー!』
 まるで運動会に参加するかのような気軽さで戦いを決定しました。
 ゴブリンたちはアヴァタール級のギガントロールを止めるのを止めました。
『大兄貴! もういいってさ!』
『やっちゃえ大兄貴!』
『ゲボハハハ! まちかねたぞー!』
 さっきから散歩に行くワンコみたいな感じで待機していたアヴァタール級は、ゴブリンたちを担いで出撃!
 みんな仲良くピクニック……じゃなくて、追撃作戦です!
『あ、みんなバラバラに逃げたぞ!』
『よーし、あいつはオレがたおすぞー!』
『じゃあおいらは女の子!』
 と言う感じで集中していた戦力も、気が付いたら分散していたという事です。
 ゴブリンですからね、仕方ないですね。

 ……こうして戦いが始まった。
 ある場所ではアヴァタール級が吠え、ある場所では小さなゴブリンたちが捜索を始めたということである。
ソラス・マルファス
さて、両方相手にするのはちと骨が折れそうだな。ちび共を引き離して、でかい方を先に相手取るか。

逃げながらフルーツや肉を適当に放り投げておくぜ。全員は難しくても、そのうち釣られるヤツは出てくるだろう。1匹が食べ始めれば、他のヤツも釣られる可能性は高い。でかいのは戦う方が好みのようだしな。パラドクスの距離無視攻撃には注意しておく。

上手くいったら、でかいやつを相手取ろう。大剣に風を纏い、正面から斬り結ぶ。怪力無双も使って、押し切られないよう戦うぜ。

余裕があったら、戦いながら少し砦の方におびき寄せそうか。あのパワーを砦にぶつけられれば、被害も大きくできそうだしな。



 ディアボロスは撤退を偽装して敵を誘った。
「さて、両方相手にするのはちと骨が折れそうだな」
 ソラス・マルファス(呪詛大剣・g00968)は偽装撤退中、一計を案じた。
 トループス級は巨大なアヴァタール級に担がれているので、一塊なのだ。
 敵が分散するのを待つには、向こうが包囲戦を挑む気になるまで逃げないといけないだろう。
「逃げ続けるのは性に合わねえ。ちび共を引き離して、でかい方を先に相手取るか」
 そう言って保存食やら果実を投げながら逃げ始める。
 これは呪的逃走といって、自分が逃げる為に生贄となる者や財貨をばらまいて逃げるという……れっきとした逃走法である。

 つまり何が言いたいかと言うと、自分を軽くしつつ、相手が興味を持つ物を投げ捨てるのは、逃走時に良くあることだ。
(「全員は難しくても、そのうち釣られるヤツは出てくるだろう」)
『なんか、あるぞー!』
『戦利品ダー!』
 ソラスが物をまき散らしながら逃げると、敵はそのまま追って来る。
 前を向いて走ってるので見えないが、興味をそそったのならば、そのうち減るだろうと言う算段である。
(「1匹が食べ始めれば、他のヤツも釣られる可能性は高けえ、もうちょい引き離したらガチンコだぜ! でかいのは戦う方が好みのようだしな!!」)
『もーらい!』
『かってなことするなよ。もやすぞー!』
 全員でなくとも良いというのがポイントであった。
 そして敵は自分たちが優位と信じている集団であり、まとまりを欠く存在だ。
 一人また一人と、勝手に分散していくだろう。
『バーハッハハ! もう逃げれねえど。しねえええ!』
「そうかい? じゃあ、こうのはどうだ! 大旋風!」
 やがて部下を背負っていた敵は、身が軽くなったせいか攻撃に出た。
 ソラスはその動きを見て、大剣に旋風をまとわせて体の方向を変える。
 そして振りかざした大剣で敵の大剣を受け流し、周囲の地形にぶつけながらダメージを軽減しようとしたのである。

 怪力無双の勇士が巨漢の敵に対して一歩も引かずに渡り合う!
 こうしてディアボロスの砦攻略戦は本格的に始まったのである。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【怪力無双】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!

珠々院・アンジュ
※連携・アドリブ可能です。
「敵ですね。敵である以上殺しましょう。楽に死ねると思うなよ」
無表情で淡々と喋りますが無口ではありません。
他の人とも連携やコミュニケーションは取れます。
敵に対しても淡々とした口調ですが内容が過激になります。
成功のため技能は惜しみ無く使います。
表情には出しませんが、相手を呪詛で侵食することに愉悦を感じています。


 パラドクスは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。自身の怪我は疎く気にしません。
他のディアボロスに迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


イル・シルディン
*アドリブ・連携歓迎

釣り餌に誘われてくれたのなら、あとは狩り獲るのみね

改めて、随分と愛らしい姿をされているようだけれど
獲物に手心を加えたことは一度たりとも無いのよ、覚悟してね

逃げ惑う振りからくるりと反転
長槍を構え、群れる小鬼の合間に飛び込んで行くわ

個々に大人の亜人ほどの力があるようには見えない以上
数の優位を利用してくるのでしょうし
連携させないよう分断しつつ、周囲を薙ぎ払っていくわ

大砲は撃ち出される前に【一刀両断】してしまいたいけれど
間に合わない時は群れの中を突っ切るように駆けて誤射を誘いたいわ

まあ、どんな見た目だとしても
産まれを知ってしまえば可愛げを感じるのも難しいかしら



 敵部隊は分散してディアボロスを追い掛け始めた。
 ならばもはや遠慮は無用と言った所であろう。
「釣り餌に誘われてくれたのなら、あとは狩り獲るのみね」
 イル・シルディン(気ままに我がまま・g05926)は何処かでUターンを決めて迎撃することを決めた。
 このまま後方へ攻撃するのもなんだし、パラドクスが必ず命中すると言っても、有効打としてはそれなりに幅があるものだ。そんな時の事……。
「敵ですね。敵である以上殺しましょう。楽に死ねると思うなよ」
 珠々院・アンジュ(エントゾルグングフルーフ・g05860)が攻勢をかけた。
 無表情ながら並々ならぬ意思である。
 そして視線と腕の動きで援護すると申し出たのであった。
「援護しますよ。巻き込まない自信はあります。パラドクスなので大丈夫でしょう。ええ、きっと」
 体から沸き起こり、自身に宿る呪いを解放。
 猛スピードで小柄なゴブリンたちの元へ突撃を敢行していく。
『なんかきたど?』
『ばくはつだー!』
「無駄です。その程度では……私は揺らぎませんからっ!」
 アンジュは爆発しそうなゴブリンを無視した。
 そいつは死ぬと思うので、フォローしている別の個体を捕まえて両掌で挟む。
 衝撃で体が揺らぐのも構わず、掌から放出される呪いを爆発させたのである。
『やられたー。くやしいなー。次が有ったらかちた……いな』
「改めて……。随分と愛らしい姿をされているようだけれど。獲物に手心を加えたことは一度たりとも無いのよ、覚悟してね」
 ばたんきゅう……と倒れたゴブリンを見てイルは溜息を吐いた。
 もしヌイグルミとして新宿で売って居たら、勝って帰って殴っていたかもしれない。
 だが敵は敵、クロノヴェーダは倒すと心に決めて向かい合ったのである。
「折角だもの、踊りに付き合っていただけるかしら?」
『なまいきだぞー』
『てきだー。武器を用意しろ―』
『もやすぞー!』
 イルが槍を構えてUターンすると……。
 ゴブリンたちはみんなで大砲を用意。
 ある者は車輪を、ある者は方針を、ある者は弾丸になった。
『うてー!』
『おー!』
「あら。せっかちなのはいけないわよ」
 弾丸として跳んでくるゴブリンをイルは受け流した。
 腰を軸に槍を回転させることで、槍を高速で薙ぎ払いつつ、自分もステップを始める。
 ステップを掛け、槍を回転させ、その繰り返しで攻撃と防御を一体化させたのであった。
『ひえええ!』
「さすがに無傷は難しいわね。その見た目で爆発されたらクるものはあるけど……」
 イルは薙ぎ払いながら数を攻め立て、爆発するゴブリンに苦笑した。
 倒されるゴブリンも爆発するゴブリンも実に愛らしく見えはする。
「まあ、どんな見た目だとしても産まれを知ってしまえば可愛げを感じるのも難しいかしら。……あそこまで割り切れるほどではないですけど」
「悶えろ、苦しめ、醜くのたうち回れ」
 イルは女たちを苦しめる亜人たちへの怒りを忘れることはできない。
 ただ……狂乱したかのように戦い続けるアンジュほど、攻撃に専念できないだけなのだ。

 どちらにせよ、○○○○○○は倒すべき敵である。
 ディアボロスたちは少しずつ逆襲を始めたのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【隔離眼】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
【先行率アップ】LV1が発生!

エイレーネ・エピケフィシア
……結果から見れば、これでよかったのでしょう

さて、間の抜けた顔をしてみたところで、わたしは誤魔化せませんよ
亜人に宿る醜くおぞましい心根が、この瞳には見えているのです
一欠片の情けも与えはしません──覚悟なさい!

≪神護の長槍≫と≪神護の輝盾≫を手に敵と対峙します
砦から離れながら敵群を誘導することで戦線を延ばさせていきます
そして先頭付近にいる敵を『飛天旋舞斬』で仕留め、或いは殺しきれずとも吹き飛ばし
包囲される状況を避けつつ、着実に戦力を削っていきましょう
ただ数のみを恃むことは戦術とは言えませんよ!

自爆攻撃に対しては【飛翔】で高度を取り、接近されづらいように
回避しきれなければ盾を用いて爆風を防ぎます


クロエ・アルニティコス
えぇ、どんな顔をしていようと、どんな言葉を発しようと。
その本質は醜悪な亜人に変わりありません。
その間抜けな声が絶えるまで、殺し尽くしましょう。容赦はしません。

【カリュブディス・ネペンテス】を使用し、カリュブディスを象った怪物を作り出します。
カリュブディスの伸ばす蔓で小鬼ゴブリンの聖剣を持つ手や足を狙って捕縛し、吊り上げてはカリュブディスの捕虫器へと放り込み、溶解液で溶かしていきます。
言ったはずです、容赦はしない、と。

聖剣で両断されたゴブリンもついでに捕虫器の中へと放り込んでおきましょう。目障りです。



「……結果から見れば、これでよかったのでしょう」
 その時、エイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)はほんのちょっぴり後悔していた。
 作戦とはいえ、いつでも勝てそうな亜人から逃げてしまった。
 いや、偽装撤退という作戦が有効なのは理解しているのだ。カンネーの戦いなどは後の教科書に載るレベルらしい。
「さて、間の抜けた顔をしてみたところで、わたしは誤魔化せませんよ。亜人に宿る醜くおぞましい心根が、この瞳には見えているのです」
 エイレーネの眼力は恋愛以外に有効である。
 スイーツとかホビーは無問題! こと亜人に関しては一家言あるほどだ。
「一欠片の情けも与えはしません──覚悟なさい!」
 殲滅すべき亜人ごときに逃げ回っていた事をエイレーネは恥じた。
 ゆえに此処からは、一刻も早く少しでも多い敵を倒すために勝利を誓ったのである。
「えぇ、どんな顔をしていようと、どんな言葉を発しようと。その本質は醜悪な亜人に変わりありません」
「クロエ様!」
 やがてクロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)がやって来た。
 エイレーネと視線を合わせただけで、何をすべきかを理解する。
「その間抜けな声が絶えるまで、殺し尽くしましょう。容赦はしません」
 きっと可愛らしい見た目の敵を罪悪感を抱かないことに、躊躇しているのだろう。
 だがイスカンダルの事を知る身としては、可愛くとも殲滅を優先したくなるその気持ちは間違っていないのだと、身をもってエールを送るべきだと判断したのである。
「そちらへ誘導します! 包囲される状況を避けつつ、着実に戦力を削っていきましょう」
 エイレーネはクロエが現れた方へ走りつつ、槍と盾を構え直した。
 軽く頭上で槍を回転させつつ飛翔し、態勢を立て直して攻撃態勢に入ったのだ。
『いくぞー!』
『ばく、れつ、だん!』
「まだまだ! 天にも地にも、凶徒の居場所はないと知りなさい!」
 エイレーネはアテーナー神に勝利を誓い、その信仰心を捧げながら攻撃に転じた。
 超加速で敵をなぎ倒しつつ爆風から逃れ、次の敵を槍で葬りながら戦い続ける。
 小柄な敵を突き、あるいは回転させて薙ぎ払い、高度を取り盾を掲げることで爆風から逃れようとしたのである。
「減る……ゴブリンが減る。流石ですねエイレーネ。私も負けてはいられません」
 エイレーネは魔力と悲嘆の感情を込めた種をポトリと落とした。
 すると食虫植物の蔦が伸び、敵に絡みついて行くのである。
『と、とける! からだがとけるよー。たじけてー』
「言ったはずです、容赦はしない、と」
『やったーなー。いまたすけるぞー!』
 敵がカリュブディスを模した植物に捉われると溶けて行く。
 クロエが冷然と構えていると、そこへ敵の一体が剣を掲げて突撃して来た。
『た、助か……ぎゃー!?』
『とかしてころすなんて、なんてざんぎゃくな魔女なんだ! ゆるさないぞ!』
「……今切り殺したのはお前ですよね? ついでにお前も堕ちなさい」
 そいつは仲間事クロエを攻撃してきたのである。
 ズンバラリンで一巻の終わり、溶けかかっていたゴブリンは哀れ栄養になった。
 クロエは珍しくイラっと来たので、そいつにも食虫植物を向けたのであった。さすがに蹴り倒して放り込まないよ。
「どうやらこの一団で最後の様ですね。ご協力感謝します」
「いいえ。全ての亜人を倒すのは我らの役目。次に参りましょう」
 やるべきことを成し遂げて若干ツヤツヤしたエイレーネにクロエは判り難い微笑みを浮かべる。
 一つの亜人が滅び、次の亜人を倒すべき時である。
 戦場の乙女たちはこの地を救うまで走り続けるだろう!
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【飛翔】がLV2になった!
【水源】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!

ナディア・ベズヴィルド
【聖域】
あっは、誘き出すのに間に合わなかったー
けどちゃんとのこの事砦から出てきたようで良かった
その分思いっきり暴れ倒しましょうね

やっぱり亜人は思慮が足りない…(思慮って理解できなさそう)……頭が悪いわね!
頭悪くても馬鹿にされてるのくらいわかるわよね?デカブツ。
どうも!通りすがりの復讐者です、出会って早々サヨナラよ
…通り魔と言わない(アリアさんの視線を受けてすっと目を逸らす)

突撃してくる敵の足元を【泥濘の地】で鈍らせて
『アルバリ』で手や足を砕き巨体を削ってやるわ

ほんと齧り甲斐があってサメちゃんたちもとっても満足なんじゃな(ダイレクトサメアタックをモロ喰らう)
遊ぶのまだよ!アリアさん何とかしてー!


アリア・パーハーツ
【聖域】

ciao!御機嫌よう、通りすがりのディアボロスです!
突然ですがぼっこぼこにしに来たのだぜ!

…通り魔の気分だぁ(ね、とナディアさんを見る)

うわなんか思ったより話が通じ無さそうな奴だな、さすが亜人
喰わせ甲斐がありそうな図体だこと

おいで、ボク様の可愛い子たち
動きの鈍った奴らなんて容易く仕留められそうだ
巨大な檻で戦場を包み、ホホジロザメを三匹手招く

今日のご飯はでっかいぞ!
さあ遠慮なく喰らい付け

ナディアさんに体当たりもしない! じゃれつくのは後で!
(ぺしぺしサメの鼻を叩いたり、ヒレ掴んだりしてひっぺがす)
あっちだってば、あっち、いつもボク様の髪を齧るんじゃないっ



「あっは、誘き出すのに間に合わなかったー。ホントは観光がてらにからかいに来たかったのにね」
 ナディア・ベズヴィルド(黄昏のグランデヴィナ・g00246)はくすると笑って肩をすくめた。
 予定は未定であり、決定ではない。仕方ないね。
「それはゴメンって言ったじゃんよう」
 その腕に抱きついてアリア・パーハーツ(狂酔・g00278)は登場。
 お気らくご気楽素っ頓狂、アリアにナディアがただいま参上♪ と現われる。
 何しに現れたかって? 突然ですが、ぼっこぼこにしに来たのぜ!
「あーやだやだ。なんかアッツイ日射しに暑苦しい敵……なによ、アレ?」
「あら、ちゃんとのこの砦から出てきたようで良かったわ。その分思いっきり暴れ倒しましょうね」
 腕から腰に抱きつきながら上目使いで見上げるアリアに、ナディアは頭を抱きしめる。
 そして『暑苦しいのはお前だー!』とばかりにヘッドロックを掛けて、無理にやりに引き離したそうな。
『ゲボハハハ! おんなども、自分からのこのこやってきたど!』
「うわなんか思ったより話が通じ無さそうな奴だな、さすが亜人。しかもナディアさんが使った言葉をそのまま使ってんじゃん」
 アリアは砂の上に転がる未来を凌駕した!
 パパっと体を回転させ、そのままブルンと立ち上がる。
 ナニがブルンと言ったかって? 言わせんなよ。
 しっかしあのでっけー亜人、アリアとナディアを足したよりも大きそうだなあ(ナニガ?)。
「やっぱり亜人は思慮が足りない……だと通じそうにないわ。じゃあ……頭が悪いわね!」
 思慮って理解できなさそうと言いかけてナディアはハっと我に返る。
 当初の予定では亜人を馬鹿にしにきたのだ。
 ここで予定を消費してもバレまいか?
「頭悪くても馬鹿にされてるのくらいわかるわよね? デカブツ。どうも! 通りすがりの復讐者です、出会って早々サヨナラよ」
「……暑くて暑くて通り魔の気分だぁ。つーか、ciao! 御機嫌よう、通りすがりのディアボロスです!」
 ナディアは『通り魔と言わない!』とばかりにアリアから視線を逸らせた。
 あまりにも寂しい展開に、アリアは再び抱きつこうとする女子高的展開。
 暑苦しいのはお前だ! と二度目の展開を天丼と呼ぶ!

 そして話を最初から聞いてない敵は、そのまま突っ込んで来るのであった!
『い、いくどー!』
「何度見てもでっけー。喰わせ甲斐がありそうな図体だこと」
 バイビー、メイビー。
 今日のご飯はでっかいぞ!
 アリアは戦場に巨大な檻を出現させた。敵味方もろとも取り囲んじゃってイヤン♪
「時間稼ぎは任されたわ。でも、前衛はお願いね」
「はいさい! おいで、ボク様の可愛い子たち」
 ナディアはステップ決めると足元を泥濘化させる。
 敵の移動速度が鈍った所で、アリアはパンと手を叩いて檻を空けた。
 すると現れるのは三匹のホホジロザメ。ブーフーウーでも、ガラガラドンでもないんだぜ!
「さあ遠慮なく喰らい付け。ナディアさんに体当たりもしない! シャチじゃないんだかさ! じゃれつくのは後で! あっちだってば、あっち、いつもボク様の髪を齧るんじゃないっ」
「そこはイルカじゃないの? まあ頑張ってくれるんなら良いけどね」
 遊び回る鮫をぺしぺし躾けてアリアは出撃させた。
 尻尾を掴まれて投げられる鮫にエールを送りつつ、ナディアは踊り続ける。
 その頃には敵の巨体に噛みついて、グルグル回転し始めたのさ!
『ゲボハハハハ! 効かねえど!』
「わーってるってば! ちょいやさー!」
 周辺を砕きながら突撃して来るトロールに、アリアはバックダッシュ。
 衝撃波でふっ飛ばされるものの、押し潰される未来は回避した。
 押し倒されんのは一人で良いんだってばよ! あ、ナディアさんは考慮してもよかとですよ?
「喰らえ『アルバリ』 第23星宿 血の盟約により我が声に応えよ 古ノ腕爪は絶対の流れ 数多に蠢き 災禍を払え」
 喰らい放題、食べ放題。新宿じゃオーダーバイキングがコスパ良いよと相場が決まっている。
 ナディアが踊る事で足元に方陣を描けば、陰は即ち大きな口となったのだ。
 さすれば空間そのものが敵を飲み込む大喰らい。見えるかい? 人間よりも大きな爪、あるいは牙の群れを。幾重にも湧き上がって、何もかもを容易く呑みこむだろうさ。どっとはらい。
『ゲッボ! ハハハハ! まだまだだど!!』
「ほんと齧り甲斐があってサメちゃんたちもとっても満足なんじゃな~ー! 遊ぶのまだよ!アリアさん何とかしてー!」
 ナディアの攻撃を受けながらも襲い掛かる巨大なトロール。
 そいつから回避しようと自ら飛んだのか、それとも援護のつもりか鮫がじゃれついてくる。
「えー? さっき頑張ったら良いっていったじゃんよー。まいっか、じゃあボクもおじゃまのすけ!」
「あーもう! あつがなついじゃなくて、夏だし暑いわ! 新宿に無事に戻るまでが遠足よ! じゃれつくのは後にしなさいってば!」
 なんて他愛ない事をやりながら二人は元気に参戦したとの事です。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【泥濘の地】LV1が発生!
【ハウスキーパー】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
【能力値アップ】がLV2になった!

エイレーネ・エピケフィシア
残るはこの砦の隊長のみですね
既に仲間の一人が引き付けてくださっていたようです
これ以上の負担がかからないよう、速やかに終わらせましょう!

【トラップ生成】で足を引っかけるワイヤーや、(トロールの)片足が嵌まる程度の深さの落とし穴を周囲に生成します
巨体の動きを阻害して仲間への被害を抑えると共に、攻撃の狙いを定めやすくしましょう

好機が来たなら『流星が如く燃え立つ投槍』を発動
脂肪も筋肉も兜も覆いきれない顔面へと、≪神護の長槍≫を投げ放ちます!
槍を深々と突き刺し頭蓋を粉砕、決着をつけましょう
滅びなさい、醜悪なる怪物よ!

反撃の剣には【飛翔】で距離を取り地を這う衝撃波から逃れつつ
≪神護の輝盾≫で急所を護ります


クロエ・アルニティコス
えぇ、わざわざ出てきたこの機は逃しません。
確実に殺しましょう。

【スピンクス・オレア】を使用、スピンクスを象った怪物を作り出します。
さて、見るからに頭が足りない顔をしていますが……果たしてお前はオイディプース王になれるでしょうか?
問いましょう。「朝は四本足、昼は二本足、夕は三本足。この生き物は何か?」答えられなければ伝承のように、スピンクスに喰われてもらいます。

ギガントロールの突進は【防衛ライン】を使用して止めましょう。回り込めばいいだけのものですが、勢いは削がれますし、頭が足りない者には覿面でしょう。
勢いを殺したところをスピンクスの爪で抑えつけ、牙で食らいます。


イル・シルディン
*アドリブ・連携歓迎

容赦の欠片もないヒト達やら
あの巨体を単独で引き付けに行くヒトやら
うーん、頼もしいことこの上ないわね?

安心感を油断に変えてはいけないけれど気が楽にはなるかしら

地を駆ける脚だけでなく【飛翔】も利用して
互いの得物が微妙に届かぬ間合いで
常に側面から背面を位置取れるように動くわ
振り回すにしても狙いを付けにくくさせなくてはね

数の利を活かして大降りの攻撃の隙を狙って跳躍で距離を詰め
【怪力無双】で得られる力も込めて槍先を顔面へ振り下ろすわ

こちらとしては助かるのだけれど
守衛にはもう少し頭のある方を置くべきなのではないかしら…



「残るはこの砦の隊長のみですね。既に仲間の一人が引き付けてくださっていたようです」
 エイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)は燦然と輝くような笑顔を浮かべた。
 逃げるフリがとてもアレだったのだろう、ストレスが解消しているように見える。
 あるいは遠方より朋来るありと言うが、論客としての友だけではなく、親友が来てくれたことで心強いのもあるだろう。
「これ以上の負担がかからないよう、速やかに終わらせましょう!」
「えぇ、わざわざ出てきたこの機は逃しません。確実に殺しましょう」
 エイレーネとは違いクロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)は努めて冷厳に断言した。
 亜人死すべし、例外はない。とでも言わんばかりだ。
 どのみち敵は排除するものではあるが……可愛らしい亜人を皆殺しにしたという負い目を、仲間に与えない為である。
(「容赦の欠片もないヒト達やら、あの巨体を単独で引き付けに行くヒトやら。うーん、頼もしいことこの上ないわね?」)
 そんな気も知らずイル・シルディン(気ままに我がまま・g05926)は肩の力を抜いた。
 とはいえ、ソレを口にしないだけの節度はある。
 というか、ディアボロスは意地っ張りで偽悪的な子が多いからね。下手に口に出すと喧嘩になるのさ。
「安心感を油断に変えてはいけないけれど気が楽にはなるかしら。さあ、残すところは後少し、頑張りましょうか!」
 そう言ってイルは飛翔し、仲間たちに先駆けて動いた。
 心強い仲間たちが居るとしても、決して頼りきるつもりなど無かったからだ。
「せっかくだし、このまま私が先に行かせてもらうわね」
「では援護いたしましょう。動きを完全に止めることはできないでしょうが……」
 イルが巨大な敵を回り込むように飛ぶと、エイレーネはトラップを設置してワイヤーや落とし穴を用意する。
 この残留効果は即座に出現はしないが、接敵前に用意する事くらいはできるのだ。
 それに別動の仲間が先に戦い始めたようなので、問題なく起動するだろう。

 そして味方の攻撃に押されてやって来た巨大なトロールへ三人が挑んだのであった。
「さて、見るからに頭が足りない顔をしていますが……果たしてお前はオイディプース王になれるでしょうか? 種子に宿るは我が敵意、芽吹けスピンクス・オレア!」
 クロエはやって来る巨大なトロールを見ながら種を取り出した。
 そして種に魔力と憎悪を注ぐと、ポトリと地面に落下させたのである。
 そして泥濘化した地面と一体化し、棹立ち斬る前に仲間と敵が工作する。
「全力で行かせて頂くわね。まずは数の利を活かすわ!」
 イルは敵が自分のみに専念できないことを活かして後ろへ回る。
 低空飛行を掛けながら、ときどき地面を蹴って軌道変更。
 斜め後ろに抜けながら、力任せに長槍を叩きつけたのである。鍛え上げた力と技、そしてディアボロスとしての経験がただの薙ぎ払いを攻撃に変える!
『ボア? ンン。ハハハ!』
「効いてない筈はないわよね。痛みより攻撃優先? なんて脳筋……こちらとしては助かるのだけれど、守衛にはもう少し頭のある方を置くべきなのではないかしら……」
 敵はイルに顔面を強打され、歯が折れながらも攻撃して来た。
 頭から血を流し、目に血が入ってフラフラだがまったく気にしていない。
 イルとしてもここまで攻撃に専念されると、避け切れずにダメージを追ってしまうのだ。ひとまず敵が穴に置いて速度を落としたことを良い事に距離を空けることにした。
「問いましょう。『朝は四本足、昼は二本足、夕は三本足。この生き物は何か?』答えられなければ伝承のように、スピンクスに喰われてもらいます」
『ボ、ンン、ボアー……。ガハハハ!』
 クロエは足元に防衛ラインを築きつつ、植物でスピンクスを象った怪物を作り出した。
 正面にしか使えないが、どうせ真っ直ぐにしか来ない脳筋である。
 一瞬の隙を活かして攻勢をかけたのだ。スピンクスは全く応えようとしない敵の様子に食らいつくのであった。
『ここにも娘っこが居たか! 娘っ子だああ!』
「っ!」
 クロエは巨大な敵が力任せにスピンクスを振りほどくのを見た。
 次の瞬間には衝撃波でふっ飛ばされたが、植物の獣が再び喰らいついて行くのを垣間見る。
 気が付けば親友が割って入り、敵に対して槍を投げていたのである。
「輝ける槍よ、悪しき者の命を過たず穿たんことを! 滅びなさい、醜悪なる怪物よ!」
「あれは……アコンティオー・フロガス。……そうですか、ありがとうエイレーネ」
 盾に隠れて見えないが、エイレーネが投げた槍が敵を貫いている。
 あまりの速度にクロエでなければ見逃したかもしれない。
 プラズマ化したかの様な一撃の後、エイレーネは盾で大剣の反撃を受けて彼女の近くにまで後退していた。
「大丈夫ですか?」
「問題ありません! そちらこそ大丈夫ですか?」
 友人たちは互いに微笑みながら、衝撃波で汚れた己の装束を払った。
 これからまだ、仕事が残っているのだから……。
「さあ! 私たちの勝利はこれからよ!」
「ええ、醜悪なる砦を砕きましょう」
「そしてアンティオキアへ!」
 吹きすさぶ風の中、ディアボロスたちは決着を付けに向かうのであった
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【防衛ライン】LV1が発生!
【怪力無双】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV6になった!
【アヴォイド】LV1が発生!

ソラス・マルファス
残るは砦を壊すだけ、か。こういう建物をクロノ・オブジェクト化するってのは、どうやるんだろうな。核となる何かがあるのか、儀式でもするのか……俺たちも作れれば、何かの役に立ちそうなんだが。

何か装置でもないか探しつつ、解体するとしよう。どれくらい硬いのかねぇ。

まずは手近なところへ風を纏った大剣を振り下ろすぜ。続いて大きめの破片を怪力無双で投げつけてみよう。

効率の良さそうな方で引き続き壊していくぜ。

何か見つけて持ち帰れそうなら持ち帰るが、無理ならスマホで写真を取ってから壊すとしよう。



「残るは砦を壊すだけ、か」
 ソラス・マルファス(呪詛大剣・g00968)は砦の一角に向き合った。
 亜人が作った砦なので大きく硬く太く見える。
 一言で言えば頑強そうだ。普通に殴って行けるとも思えない。
「こういう建物をクロノ・オブジェクト化するってのは、どうやるんだろうな。核となる何かがあるのか、儀式でもするのか……俺たちも作れれば、何かの役に立ちそうなんだが」
 知識が物を言いそうな思考になって思わず首を傾げた。
 物知りで研究者の兄と違ってソラスは行動派である。
 兄が動けない時に自分がサクサク進むことはあるのだが、こういう論理はやはり兄の物だと推論を切り捨てることにした。
「まあ利用できてるんだから、何かしらの法則があるんだろ。さて、何かないか探しつつ、解体するとしよう。どれくらい硬いのかねぇ」
 ひとまずソラスは礎石や大黒柱などの、建物としての基本形を探し始めた。
 ディアボロスの体力を活かして壊すとしても、全てでは時間が掛かり過ぎる。
 そこで重要な装置であるとか、砦が砦として成り立つための重要な部分を破壊することにしたのであった。
「そいっや! っと。ひとまずこんなもんかね? 少し離れるか」
 手ごろな場所に大剣の一撃を衝撃波と共に放り込む。
 大黒柱やら梁の一部に傷をつけ、大き目の破片やら上から落とすための岩を怪力無双で担いだ。
「ほいさ! ……あとはこれを繰り返すとして、何か重要なモンがあれば持ち帰るなり携帯で撮影していくか」
 大岩を投げつけ、切れ目を入れた大黒柱や梁を破壊する。
 それを繰り返すことで、砦が自重で壊れるように仕向けたのだ。
 強固なクロノオブジェクトではないという話だし、こうやって壊せばなんとかなるだろう。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【怪力無双】がLV3になった!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!

ナディア・ベズヴィルド
【聖域】
楽しい楽しい破壊の限りを尽くす時間ね!
これだけ大きいと壊し甲斐もあるというもの
ふふ、アリアさんが頼もしすぎる
その怪しげな薬は一体ナニ???錬金術で作ったものかしら

わぁお、さいっこう!
私も頑張らないとね(得意げに杖を掲げて)
光の驟雨にて完膚なきまでに破壊を!

はじけ飛ぶ瓦礫は天蓋を形成しガードしながらドッカンドッカンと景気よくやっていきましょー
これ、最高にストレス発散になるわね
あははは、楽しい!!
ついでに亜人共に痛手を与えられるのだから痛快だわ
跡形もなく綺麗さっぱり!
新宿島に戻ったらご飯食べに行こ、たくさん動いたからお腹すいちゃったー
(お気楽ご気楽、そんなことを言いながら破壊終了)


アリア・パーハーツ
【聖域】

よっしゃ、邪魔者がいなくなったから破壊活動に勤しむのだぜ
破壊なら任せろ
武器商人の専売特許だ

鼻歌混じりに火薬を仕込んで爆破の準備

赤と青と少しの銀色を混ぜて作った【ベルセルクエリクサー】を飲み干す
これ?そうそう、錬金術でパワーアップするのだ……うへぇぇ……(まずかった)

独鈷杵を担ぎ、ありったけの力を込めて砦に叩き付ける
どんどこ派手な爆音と轟音で崩れる最中
杖を掲げて楽し気なナディアさんを微笑まし気に見て

あっはっは、いいね、良い崩れっぷりだぁ

これだけ跡形もなくなったら再利用も出来ないね
うん、いい仕上がり

ボク様もお腹減ったぁーお肉食べたい、お肉



「よっしゃ、邪魔者がいなくなったから破壊活動に勤しむのだぜ」
 アリア・パーハーツ(狂酔・g00278)たちは亜人をふっ飛ばした。
 よく『ぶっとばすぞー!』なんて脅す奴が居るが、本当にヤる奴はぶっ飛ばしてから言う物だ。
「楽しい楽しい破壊の限りを尽くす時間ね! アリアさん、どう思う?」
 ナディア・ベズヴィルド(黄昏のグランデヴィナ・g00246)は亜人たちの砦を見上げた。
 そこは軍人の蛮用どころか亜人の乱暴に耐えられる仕様です。
「すごく……大きいわよね? これだけ大きいと壊し甲斐もあるという……その怪しげな薬は一体ナニ??」
「これ? そうそう、錬金術でパワーアップするのだ……うへぇぇ……」
 ナディアが振り向くとアリアは鼻歌交じりにアンプルを咥えていた。
 コーヒーでも煙草でも酒でも好きな物を御随意に。戦争の理由にも出来るよね。
 ボクさまは赤と青と少しの銀色の混ざったナニカをゴキュっとね。今の気分はウォーでもバトルでもなくデストローイ!
「破壊なら任せろ。武器商人の専売特許だ」
 にがっ! って顔を一瞬だけ浮かべた後、アリアは座った目をする。
 先ほどまでの狂乱と楽観がワルツを踊っている様な目ではない。
 武器商人としての冷厳な顔をだし、砦に対して市場価値を見出すような目をしたのだ。シリアスな顔をして誤魔化したともいう。そして鼻歌の続きを唄いながら火薬を仕込み始める。
「ソイヤー!」
 やがてアリアは独鈷杵を担ぎ力を込めて砦に叩きつけた。
 あいやー! ドンドコドーン!! と、まるで蛮族みたいなノリで『これから毎日砦を焼こうぜ!』と爆薬をふっ飛ばしましたとさ。
「わぁお、さいっこう! ダイナミックじゃなくてダイナマイトな壁ドンね!」
 ナディアはアリアの冷徹な目に『キュン♪』と来た。
 だが先ほどの『まっず!』というシリアスならぬシリアルな顔も記憶しているので踏み外すことはない。
「ふふ、アリアさんが頼もし過ぎるわ。私も頑張らないとね」
 良いもの見たわね~と。担いでいた杖を掲げ直して自分も破壊工作をする気になったのである。
 そして朗々たる歌を唄い、魔術の詠唱を始めてパラドクスを行使した。
「聴きたもれ聴きたもれ 血の盟約により我が声に応えよ 第25星宿 古の異光 現世に顕現せし力 光臨の儀 『サダクビア』 光を刻め!」
 我は迎え入れる場所を『テント』と呼称する。光在れ!
 我は去り行く場所を『テント』と呼称する。光去れ!
 出会いと別れはいつも隣り合わせ、生まれた子供はやがて独り立ちを始め、この世は常に旅路なり。月日は百代の過客成り! 過行く光を槍として今ここに!
「これ、最高にストレス発散になるわね。あははは、楽しい!!」
「あっはっは、いいね、良い崩れっぷりだぁ」
 愉快痛快ディアボロスくんちゃんさん。
 ナディアとアリアは光の槍が降り注ぎ、力任せにふっ飛ばした砦を眺める。
「うん、いい仕上がり。これだけ跡形もなくなったら再利用も出来ないね」
「ついでに亜人共に痛手を与えられるのだから痛快だわ。うっかりがあっても大丈夫なのもナイスだわね」
 流石に綺麗さっぱりとはいかないが、他にも仲間が来ているので大丈夫だろう。
 それはそれとして、良い運動をしたわけだ。
「新宿島に戻ったらご飯食べに行こ、たくさん動いたからお腹すいちゃったー」
「ボク様もお腹減ったぁーお肉食べたい、お肉」
 さて皆の衆、ここでお題です。
 男性陣が女の子たちの『お肉を食べに行こう』って何を想像する?
 肉うどんにライムを決めて、シャレオツな麺類に肉のトッピングってとこかな。

 しかし牛タン・ミノ・アキレス健とコラーゲンたっぷり。
 ロースにハラミに牛テール他とがっつり腹持ちと美容を並立しながら食べたとのことです。
 肉のランク? A4くらいでお安くマッタリが良いのだぜ。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【セルフクラフト】LV1が発生!
【怪力無双】がLV4になった!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!

エイレーネ・エピケフィシア
さあ、この砦も粉々に打ち砕いてしまいましょうか
かつて亜人どもが巣食っていたことを、後で訪れる人々は想像すらできないほどに!

≪神護の長槍≫を振り回し、『デストロイスマッシュ』を砦に叩きこんで行きます
建物の構造を打ち崩して倒壊させ、降り注ぐ瓦礫は≪神護の輝盾≫で受け止めましょう
原型をとどめなくなるまで何度もパラドクスを振るい、ひたすらに破壊です!

……こうして前線を押し上げていけば、セレウコスはエルサレム奪回に兵力を回しづらくなるのではないでしょうか
都市と人々を護り抜くためにこそ、徹底的に攻め立て続けましょう!


クロエ・アルニティコス
とりあえず、完膚なきまでに破壊しておきましょうか。物理的に。
亜人どもがもう二度と利用しようなどと思えないほどに。

【ヘカトンケイル・ユグランス】を使用し、ヘカトンケイルを象った怪物を作り出します。
巨大で頑丈なクルミを伝承の大岩のように放り投げ、砦を破壊していきましょう。
亜人の作った建物と思うと、破壊するのもいい気分ですね。
これだけ破壊すれば砦として用を成さないでしょう。
他の砦も破壊した時には……次はアンティオキアです。



 始まりがあれば終りもある。
 このン無であれば、砦を粉砕してこそであろう。
「さあ、この砦も粉々に打ち砕いてしまいましょうか」
「とりあえず、完膚なきまでに破壊しておきましょうか。物理的に」
 エイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)はクロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)の言葉に浮き立つモノを感じた。
 まるで春の訪れを待つ冬の新芽の様に、僅かな変化だ。
「かつて亜人どもが巣食っていた事を、後で訪れる人々は想像すらできないほどに、ですね!」
「ええ、亜人どもがもう二度と利用しようなどと思えないほどに」
 エイレーネは知っている、クロエが決して無表情ではないことを。
 判り難いだけで感情の変化は存在するのだ。
 ゴキブ……シルフォクトノスを見ても顔色を変えないのは、単純に古代の薬学では材料の一種だからである。現代では不快害虫なので収集はせずに冷静に始末に向かう事を知っている。
「それでは私は基礎構造へ攻撃を叩き込んでまいりますね」
 古代ローマでは街道造りが基礎学問だが、古代ギリシャでは建築土木工学である。
 備えているかどうかで兵士しとしての昇進に、神官としての階位の登り方が決まる。エイレーネはその辺りの事をちゃんと熟知していた。
「あちらでは他のチームが実行されているようですね。ではこちらで原型が無くなるまで破壊し、倒壊させましょう」
 なお古代ギリシャでは哲学者も筋肉が重要なワールドで、驚愕阿世の古代中国とは一味違う。
 神官たちもパワフルに溢れており、エイレーネもまたその行動に遠慮は無かった。
 何度でも! 私は! 砦が壊れるまで、殴るをの止めない! といった風情で槍を奮い続けたのである。
「種子に宿るは我が恐怖、芽吹けヘカトンケイル・ユグランス!」
 その頃、クロエはクルミに魔力と恐怖心を注ぎ込んでいた。
 友人が居なくなり、好みの食事が食べられなくなり、お気に入りの散歩場所が無くなっていく。そんな事を想起する。
 歴史が上書きされ消えた過去は憎悪を掻き立てるが……、もし今から肝心な時に自分が役に立てないと思うと、逆に恐怖心が湧き出るのだ。
「……亜人の作った建物と思うと、破壊するのもいい気分ですね。これだけ破壊すれば砦として用を成さないでしょう」
 クロエは注いだ恐怖心ごと大きくなっていくクルミを砦に向かって投げ捨てた。
 投げるとソレは巨人の様にさらに巨大化し……枝葉が伸びることで、まるで無数の腕を持つ巨人であるかのようだ。さいずめ百腕のヘカトンケイルであろうか。
「他の砦も破壊した時には……次はアンティオキアです」
「それもありますが……こうして前線を押し上げていけば、セレウコスはエルサレム奪回に兵力を回しづらくなるのではないでしょうか」
 一石二鳥ですねとクロエにエイレーネは微笑みかけた。
 都市と人々を護り抜くためにこそ、徹底的に攻め立て続けよう!
 そう訴える親友の熱量に、クロエは想起した恐怖心で冷えていた心が温められるようであったという。

 こうしてディアボロスたちは砦をまた一つ破壊した。
 そしてアンティオキアへの道を塞ぐ障害物を取り除きつつあったのである。
 そんな未来に向けて尻尾が揺れている。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【建造物分解】LV1が発生!
【平穏結界】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV8になった!

最終結果:成功

完成日2023年07月12日