リプレイ
ラトリア・ブルーアローゾ
アドリブ・連携歓迎
訓練も終わっていないひよっこどももいるのか。
ああいうのはやりにくいんだが、悲しいけどこれ戦争なんだよな。
無能な上官を恨んでくれ。
現地の植生に合わせて迷彩を着て植物も刺しておく。
見通しが良いと言っても指示でもなけりゃ飛行訓練中にそんなにまじまじと地面は見ないからな。
林や岩場で遮蔽をとりつつ匍匐前進など地形に紛れて捜索だ。
目でも探すが航空部隊の爆音はイヤでも聞こえるだろうからそいつも頼りに訓練中の敵航空隊を探そう。
味方と連携をとって有利なタイミングを見計らって攻撃開始だな。
時先案内人の話だと見つけたら見つかってそのまま空戦やってこいって任務にも聞こえたがそれでもベストは尽くす。
久々に空戦ができる。
しかも相手はあのドイツ野郎どもだ。
見覚えのある姿に懐かしくて涙が出てくるぜ。
楽しみだ。
金森・椿
アドリブOK
こんな隠れる場所もないところに降ろして日中に偵察をして来いとは時先案内人もご無理をおっしゃいます。
偵察は偵察でも威力偵察のほうでしょうか。
海岸からすぐに移動し、地形に溶け込んで敵の姿を探します。
林があるようですからそこを利用できるといいですね。
おや、ここの敵は航空部隊でしたか。
偶然にも【防空体制】があったおかげで発見が容易でした。(しれっと)
とはいえ見つけたは良いもののもはや見つからずに進むのも退くのも不可能です。
覚悟を決めますか。
「こんな隠れる場所もないところに降ろして、日中に偵察をしてこいとは。
……伯隼さんも無理をおっしゃいます」
パラドクストレインを降りた金森・椿(薬売り・g02220)は、苦笑いを浮かべて海に飛び込んだ。
「しかし実際、夜間戦闘では戦果がわかりづらい。一気に撃滅を図るなら、これも頷ける」
ラトリア・ブルーアローゾ(餅が好きすぎて上官にコールサインを『餅』にされた男・g10730)は平然としたもので、腰ほどの深さがある海水をかき分けつつ浜辺へと急ぐ。
「……久々に空戦ができる。しかも、相手はあのドイツ野郎どもだ」
濃くスモークがかかったバイザーの奥で、ラトリアは口の端を持ち上げていた。
「偵察は偵察でも、威力偵察の方でしょうか」
椿は肩をすくめ、海から上がると腰から下を拭い、惜しげもなくまくりあげていたくノ一装束の裾を整えた。なに、見えたところでどうということはない。コスプレ衣装の下着など、水着のようなものだ。
空を見上げるが、まだ敵兵の姿は見えない。椿はすぐに砂浜を横切り、林の中に身を潜める。
「そうしろという指示でもなけりゃ、訓練中にまじまじと地面を見たりはしないだろう」
そう言ってあとに続いたラトリアではあるが、現地に溶け込む迷彩を着込み、ところどころには実際に草も刺して、慎重に先に進んでいく。
季節は春。地中海に降り注ぐ陽光は眩しく優しい。それが樹間に差し込んでくる様は、林の中を幻想的な光景にさえした。
「ここだけ見れば、平和な光景なのですが……。
この地の敵がどんどん強化されれば、それだけ無辜の民が苦しめられるのですね」
椿の足取りには、強い意志が込められている。
「なに、敵を見つけるだけなら、そうそう難しくはないだろう。航空部隊の爆音は、嫌でも聞こえてくる」
ラトリアが言ったように、
「……あれが、そうでしょうか」
しばらく進んだ椿が耳を澄ますと、彼方からかすかに、咳き込むような音がいくつも聞こえた。それはだんだんと力強いものとなり、そして大きくなっていく。
ふたりは葉の隙間から空を窺う。しばらく見ていた椿が、一点を指さした。
「見つけました」
まさしく、空の一角を締めていたのはオストヴィントフリーガーどもであった。
「やるな。目がいいのは、優れた戦闘機乗りの資質のひとつだ」
ラトキアが賛嘆するが、椿の方は平然と、
「おや、ここの敵は航空部隊でしたか。偶然にも、空を警戒していましたからね。発見は容易でした」
と、嘯く。
「見覚えのある姿に、懐かしくて涙が出てくるぜ」
敵勢を見上げたラトキアが、呟きを漏らす。
「おッ、隊長機の旋回についていけなかった列機がいるな。まだ訓練の終わっていないひよっこどももいるのか。
あぁいうのはやりにくいんだが……悲しいけれど、これ戦争なんだよな。無能な上官を恨んでくれ」
その呟きは敵を憎んでいるようにも、空への郷愁を語っているようにも聞こえる。
椿を振り返ったラトキアは、
「伯隼の話だと、敵を見つけたらそのまま空戦やってこいって任務にも聞こえたが……?」
むしろそうしたいと言っているように、椿には聞こえた。
椿は苦笑しつつ肩をすくめ、
「見つけたのはいいものの、もはや見つからずに進むのも退くのも不可能です。
覚悟を決めますか」
と、身につけた得物を確かめた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
【防空体制】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
エリザベータ・シゲトヴァール
●心情
捨て石の東欧人飛行隊……変わり果てた同胞達の姿を目にするのはこれで何度目か。
故郷から遠い辺境の空で銃を向けあって感傷が湧かない訳も無いけれど、私の誇りと技量の全てを掛けて墜とすのがせめてもの手向けよ。
●行動
コールサイン『ユサール』
攻撃行動は全てパラドクス。
【飛翔】し敵機編隊へ接敵、【空中戦】技能を活かした制空戦闘を実施。
先行している友軍とは別方向より、シースキミング機動で【地形の利用】を応用し島影を遮蔽物に接敵。
コンタクトと同時に急上昇し高度を取り、ベルケの格言通り『太陽を背に』敵の目を幻惑しながらパワーダイブ。
機銃の【制圧射撃】で編隊行動を阻害する様に銃撃し、編隊を分断し友軍が各個撃破し易い状況を作り出す。
【戦闘知識】を元に敵の指揮系統の把握に努め、先頭を飛ぶ機や編隊長機と思しき敵機から優先的に狙い、指揮を乱して混乱を助長。
余力があれば再度反転上昇からの反復攻撃で撃墜数を稼がせて貰うわ。
敵味方に分かれても相手は同胞達。
敬意を以て臨み、撃墜した機は胸の前で小さく十字を切って見送る。
「『ユサール』、突入する!」
パラドクストレインを下車するやいなや、エリザベータ・シゲトヴァール(聖イシュトヴァンの剣・g00490)はターボファンエンジンに点火して飛び立った。
陽光がキラキラと海面を輝かせ、海上すれすれの低高度を進むエリザベータを視認することは容易ではない。
その思惑は当たり、エリザベータが急上昇して敵群に突入するまで、オストヴィントフリーガーどもは接近に気づかなかった。
まずは下から突き上げるように一斉射。それは敵の編隊を乱しただけにとどまったが、上を取ったエリザベータはすぐさま急降下し、再び敵群に襲いかかる。
それは4機編隊のひとつである。さすがに先頭を行く一番機は戦いの経験も豊富なのか、すぐに顔を上げてエリザベータを追おうとした。しかし太陽の眩しさには目を背けるしかなく、そこに銃弾が襲いかかった。
エリザベータも信頼を置く、ドイツ製の航空機銃である。弾速は速く、狙いにブレはない。
銃弾は一番機の喉元と翼の付け根を貫き、敵は血と白煙を上げながら落下していった。
「市民権を……『故郷』に戻るなら、忠誠を示すしかないぞ!」
敵機は態勢を整え直しつつ、構えたライフルで一斉射撃を仕掛けてきた。しかしエリザベータは大きく身体をひねり、一気に急降下してそれを避ける。敵も追ってこようとはするが、エリザベータの速さには追いつけない。
「捨て石の、東欧人部隊……ね」
変わり果てた同胞たちの姿を目にするのは、幾度目だろうか?
故郷から遠く、あまりに遠く離れた辺境の地で、銃を向け合うことになってしまうとは……。
眉を寄せ、口から小さく憂悶の声を漏らすエリザベータ。
しかし、ここは戦場である。負けるわけにはいかない戦場である。
「ならば、私の誇りと技量のすべてをかけて墜とすのが、せめてもの手向けよ」
海面すれすれで方向を転じるエリザベータ。慌てて体勢を整えようとした敵機どもは止まりきれず、海に激突する。水柱を上げつつも倒れないのはクロノヴェーダの凄まじさだが、急降下しつつ再攻撃を仕掛けたエリザベータの前には、ささいな時間の違いでしかなかった。
「撃墜数を稼がせてもらうわ」
そう嘯きながらも、エリザベータは海中に没していく敵機にチラリと視線を向け、胸の前で小さく十字を切った。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV2になった!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
伊藤・芳男
「文明の利器も活用してみるか、ファイター1-1、FOX2!」
愛機のゼロ戦に【騎乗】し、太陽を背に【飛翔】しながら敵編隊に対空【誘導弾】を発射して【空中戦】を仕掛ける
敵編隊がみだれたところに機銃を【連射】しながら降下し突撃、【弾幕】を張って敵の動きを制限しそのまま上昇しつつ【一撃離脱】、再度上空から対空誘導弾を発射、戦果を拡大しつつ敵の注意をこちらに引き付け味方へ攻撃のチャンスを作り戦闘を支援する
「我らに退路はないぞ! 生き延びたくば、敵を討て!」
エリザベータの猛攻に怯んだオストヴィントフリーガーどもであったが、中には熟練の航空兵もいるらしい。その隊長機に叱咤され、敵は再び編隊を組んで襲いかかる。
「ひよっこどもが、健気なことだ……」
伊藤・芳男(自称戦闘機乗り・g04524)は口元を覆うマフラーの下で、わずかに口を歪めた。
いや、自分こそ「ひよっこ」であったか? いやいや、それとも……?
記憶ははっきりとしないが、ともあれ芳男にとって、あのフリーガーどもが墜とすべき標的であることには間違いがない。
「文明の利器も活用してみるか。ファイター1-1、FOX2!」
そう言い残した芳男は、マフラーを上げ直して敵へと迫る。
芳男が駆るフライトデバイスは、帝国海軍の戦闘機の名を持つ。
「シーカーオープン、敵機捕捉、ミサイル発射!」
異なるのは、パラドクスにより誘導弾さえ生み出すことである。
誘導弾は白煙を引きながら敵の編隊へと迫り、ひとつ、またひとつと弾けた。敵の1機は翼を折られて落下したものの、もう1機は体勢を立て直し、こちらに向き直る。
「上だ! もう1機いるぞ!」
「遅いな……」
翼をひねると、芳男のゴーグルが陽光を反射して煌めいた。太陽を背に急降下しつつ、芳男は機銃を発射しつつ襲いかかる。13.2mm機銃の銃弾は光を曳きながら襲いかかり……無論、それで敵機が落とせるわけではないが……敵の編隊を乱し、芳男はその中を突破した。
「逃がすな!」
敵もライフルを構えて追ってくるが、芳男は横滑りしてその銃弾を避け、今度は急上昇に転じた。
その急激な機動に、新兵どもはついてこられない。
ミサイルがふたたび白煙を引き、また1機が海へと落ちた。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV3になった!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
エリザベータに、そして芳男にと立て続けに攻撃を受け、オストヴィントフリーガーどもは混乱の極みにあった。
しかしそれでも、
「敵は少数だ、怯むな!」
「押し包め!」
と、隊長機や戦闘経験の豊富な兵が先頭に立って翼を振る。その姿に、新兵どもも落ち着きを取り戻しかけていた。
「そうはいきません。また隊列を組まれては、面倒ですからね」
目隠しの下でわずかに目を細め、アウグスト・フェルニール(膝カックンで死にそう系呪術師・g08441)は分厚いローブの裾を翻して飛ぶ。
穢れた呪具へと転じた黒焦げの杖を掲げ、
「ちょっと痺れてもらいましょうか!」
魔力の塊を生み出した。それは電流を纏ってバチバチと爆ぜつつ、敵の編隊へと放たれた。
旋回してそれを避けようとした敵群だが、魔力の塊は敵中で激しく炸裂する。強烈な雷に撃たれ、力尽きた敵兵は黒煙を曳きながら高度を落とした。
「おのれッ! 鍛えれば、一騎当千のエースにもなれただろうに……ッ!」
隊長機はそれになんとか耐えたらしい。しかし手にしたカービンライフルにすでに弾はないらしく、その先に取り付けた銃剣を繰り出して襲いかかってくる。
銃剣はアウグストの肩に食い込んだが、
「御託は結構。今は時間が惜しい。疾く疾く殺し合いましょう」
身に帯びた魔石が生み出した盾で、敵を押し返した。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
「さぁ、行きましょう!」
シルヴァーナ・ガラッシア(ファルファラ・g02348)は宝石で作られた剣を掲げ、速度を上げて敵群へと挑みかかる。
オストヴィントフリーガーどもは接近してくるシルヴァーナに向けて、高度に勝っていることをいいことに銃弾を撃ち下ろしてくる。
シルヴィーナは旋回してそれを避けていったが、敵は銃弾を撃ち尽くしたものか、銃を振り上げながら激突してきた。
「う……」
叩きつけられる銃床を剣で打ち払うが、激突した衝撃にシルヴァーナは顔をしかめる。
「続け! 恐れるな! どうせ拾われた命だ!」
隊長機とおぼしき敵はなおも突進し、すでに手傷を負った列機どもも後に続く。
「そういう、自分の命を投げ捨ててまで故郷のために戦うとか、よくわかりませんけれど……」
敵の突進をかわして、シルヴァーナは剣を振り上げた。
斬るのではない。その剣は、魔法の触媒ともなる。
敵群に襲いかかる、凍てつく吹雪。それはオストヴィントフリーガーどもの視界を覆い、エンジンから熱を奪った。
「……さて。帰りましょう。そろそろお腹も空いてきました」
海面に生まれた4つの波紋が消えていくのを見下ろし、シルヴァーナは翅を翻した。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【使い魔使役】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
エリザベータ・シゲトヴァール
●心情
本土防空を担っていた迎撃機型ゾルダートは機械化ドイツ帝国の空で何度も交戦経験がある相手よ。
ミュンヘンのリヒトホーフェンサーカスを思い出すわね。
あの頃と比べても練度も統制も悪くない。良い指揮官が率いている証拠ね。
けれど、ならばその連携を崩すまでよ。
●行動
コールサイン:ユサール
攻撃行動は全てパラドクス
【飛翔】は継続。【空中戦】技能を活かしてドッグファイト。
分断からの各個撃破は貴方達だけの専売特許じゃないわ。
逆に敵編隊を切り崩し、後続が動きやすい状況を作り出す。
ヘッドオンから接敵。敵機の突撃を【戦闘知識】での機動予測からバレルロールで往なし、マシンピストルの掃射による偏差射撃で反撃。
包囲を狙う後続機の編隊は【一撃離脱】で強行突破し、追い縋って来る旋回機動の未来位置へ[空対空ダガー]を『置きに行く』様に放って逆に追撃する。
貴官らは確かに精鋭部隊と呼ぶに値した。けれど、相手が悪かったわね。
教本通りのマニューバーを何度も見せられて、対応策の一つや二つ思い付かないとでも思っていたら大間違いよ。
基地内に警報が轟き渡る。それと同時に兵たちは素早く動き始めた。
「まわせーッ!」
各機、それぞれのエンジンに灯がともされ、ルフトキュラシェーアどもは次々に、一気に高空まで駆け上がってくる。
「やるじゃない。ミュンヘンの、リヒトホーフェンサーカスを思い出すわね」
エリザベータ・シゲトヴァール(聖イシュトヴァンの剣・g00490)は警戒を強めつつも、敵に賛辞を贈る。『機械化ドイツ帝国』において、幾度も交戦した相手である。あのころと比べても、敵の練度には遜色がない。
微笑んでいたのもつかのま、エリザベータはすぐに表情を引き締めて翼を翻した。脚部に装着したターボファンエンジンが、さらに唸りを上げる。
「ならば、その連携を崩すまでよ。ユサール、突入する!」
仲間たちが後に続くことを信じつつ、エリザベータは格闘戦を挑む。
敵は無言である。無言でありながら4機が整然と編隊(シュヴァルム)を組み、隊長機と思しき1機はライフルを乱射しつつ突っ込んでくる。その突進を避けたかと思ったのもつかのま、後続の3機はエリザベータを押し包むように襲いかかった。
「さすがね」
しかしエリザベータも、隊長機とすれ違いざまにマシンピストルの銃弾をたたき込んでいる。襲い来る後続機に対しては、怯むどころか激しく旋回しつつ敵弾を避けながら、あえて速度を上げて突破を図った。
敵機どももそれを避けようとはしたが、
「……そこよ!」
エリザベータは試製空対空ダガーをそこに「置きに行った」。敵機がまるでそのダガーに吸い込まれるように見えたのは、敵機の機動を予測し、その未来位置を正確に読み切ったからである。
炸裂する刀身を浴びて安定を失い、墜落する2機。その間をエリザベータは駆け抜ける。
「相手が悪かったわね。各個撃破は、あなたたちだけの専売特許じゃないわ」
「編隊を崩すな!」
隊長機は機械油を滴らせつつも耐え、残った僚機と2機編隊を組み直す。
「貴方たちは精鋭部隊と呼ぶに値する。教本通りのマニューバーを、よくぞ極めたと思うけれど……何度も見せつけられて、対応策の一つやふたつ、思いつかないと思ったら大間違いよ!」
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV4になった!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
薄雪・灯子
(トレインチケット)
ルフトキュラシェーアどもの飛行中隊は銀翼を煌めかせながら大きく旋回し、
「させるものか! 続けッ!」
と、エリザベータの放った銃弾を浴びた小隊長も、列機を従えて襲いかかってくる。
「わ、わたしだって、本当はすごいんですよ……ッ?」
仲間たちの手前、そう言って健気に空を舞う薄雪・灯子(赤い欺瞞の根・g00882)。
2機が灯子を目がけて突進し、その後ろから他の小隊が支援する形を取っている。
「落ちろッ!」
おどおどした、少し困ったような笑顔を浮かべる灯子に向けて、引き金を引く2機。
しかしその実、灯子の感情はさざ波ひとつも立てず、襲い来る2機編隊(ロッテ)を見据えていた。銃弾は『魔力障壁』で弾け、灯子は列機の背後から襲いかかる。
「そんなところ見てて、大丈夫なの?」
隊長機を補翼するつもりでいた列機にとっては不意を突かれた格好となり、
「黒ヤギさん」
命じられたメーラーデーモン『黒ヤギさん』は電磁波を帯びた槍を掲げ、その横腹を貫いた。
「あッ!」
「よくも!」
仲間の敵と襲い来る敵機に、
「あぁもう、面倒くさい!」
メーラーデーモンの槍が襲いかかる。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【通信障害】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
ソラス・マルファス
ドイツ帝国の航空兵か。イスカンダルのやつらの機動力が増えるのは厄介だねぇ。合流は何としても防がねぇとな。
飛翔で航空戦を挑むぜ。といっても機動力じゃ敵わねぇからな。まずは突撃してきた敵にリストバンドのワイヤーを引っかけ、密着した状態で大剣で切り捨てよう。追ってきた後続も同じように、ワイヤーを掛けて移動しながら戦うぜ。敵も残り少ないはずだ、1機ずつ確実に仕留めていこう。
包囲されそうなら一度地上に降りて、体勢を立て直すぜ。空輝石で上昇気流を作って砂煙を巻き上げ、敵の視界を妨害して包囲を抜けるとしよう。
「祖国の空を守ってきた我々だ。こんなところでやられてなるものか!」
灯子のメーラーデーモンが繰り出した槍をかいくぐり、ルフトキュラシェーアどもはライフルを構えて突撃してくる。
「『機械化ドイツ帝国』の航空兵か!」
天使の翼を大きく羽ばたかせ、ソラス・マルファス(呪詛大剣・g00968)はその突進をかいくぐっていく。
「速いな」
急降下してソラスの傍らを通り抜けた敵機ども。2機が編隊を組んで銃撃し、ソラスを牽制してくる。その間に、残りの2機は急上昇して再び高度を取った。残るはその4機のみである。
「『蹂躙戦記イスカンダル』の連中に、この機動力が加わるのは厄介だねぇ」
短く髭の生えた顎を撫で、ソラスは大剣を構えて敵の急降下に備える。
「合流は、なんとしても防がねぇとな!」
「墜ちろッ!」
敵機の群れは叫びつつ一斉に急降下してくる。その1発がソラスの肩で弾ける。敵機どもはその脇をすり抜けて再び反転……とは、いかなかった。
「機動力じゃ、敵いそうにねぇからな!」
1機が脱落している。ソラスはすれ違いざまに、リストバンドに仕込んであるワイヤーを投じたのである。それは敵機の翼に絡まり、その速度を奪った。肩を赤く染めながらも、ソラスは「たいした傷じゃない」とばかりに踏ん張って、敵を捕らえていた。
「まずは、1機!」
振り下ろした天使の大剣が、敵の眉間を割る。
僚機を援護しようと怒濤の勢いで飛び込んできた1機に対しても、
「吹き荒れるだけが、風じゃないぜ」
その銃弾をやり過ごして間合いに入り込んだソラスは、身体ごとぶつけるように大剣で敵の脇腹を抉る。
「おのれッ!」
墜落していく同胞を見て、残る2機は再び上空から襲いかかってきた。
しかしソラスはそれに逆らわず、高度を下げるとそのまま着地し、襲い来る敵機を見上げた。このあたりは、単なる航空戦とは異なるところだ。
『空輝石』を放り投げて風を起こし、砂を巻き上げるソラス。それに紛れて上昇し、敵機にワイヤーを引っかける。渾身の力でそれを引き、相手同士を衝突させた。
「いつまでも構ってはいられないからな!」
一直線に繰り出した突きが、2機をまとめて貫いた。
「……さて、来やがるか」
ゴットフリート・フォン・バンフィールドは水飛沫がかかるほど海面スレスレを飛び、こちらに向けて銃弾を放ってきた。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【水面走行】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!
ソル・スクルド
(トレインチケット)
ゴットフリート・フォン・バンフィールドの放った銃弾を、ソラスはすんでのところで避けた。
敵は惜しいというそぶりも見せず、さらに挑みかかってくる。
ソル・スクルド(御狐暗黒太陽魔法少女ソル・クロノレジェンディア・g02818)は不敵に口の端を持ち上げながら敵を見据え、ついには哄笑する。
「クハハハッ! 妾は暗黒太陽神の末裔にして魔法少女、ソル・クロノレジェンディア!」
『狐の羽衣』を翻し、ソルは敵機に相対する。
「……覚えておこう」
「それは光栄じゃ。もっとも、お主の命はここまでじゃがの。
それでもやはり、名乗りをやっておかないとどうも締まらないのじゃ。万国共通、名乗りの様式美は大事じゃからな!」
ソルは太陽の形を模した杖を敵に突きつける。
「妾の深淵に蓄えられた魔術知識の大成である、九尾式魔術(ナインテイルマジック)の妙技。それを見せてしんぜよう!
集え原初の精、放て荒ぶ暴き風よ!」
風の精霊の力が、一点に圧縮されていく。限界まで圧縮された力は一気に爆発し、暴風が敵機に襲いかかった。
「妾の魔術には、手も足も出まい!」
しかし、敵もさる者。暴風は海面を泡立たせ飛沫を巻き上げ、視界を奪っている。それでも敵は右目で正確に狙いを定め、引き金を引く。その銃弾が、ソルの肩を裂いた。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【クリーニング】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
櫻田・結依
(トレインチケット)
「く……」
ゴットフリート・フォン・バンフィールドの放った銃弾は、櫻田・結依(人間のカースブレイド・g01624)の太股の肉を浅く削ぐ。
たまらず顔をしかめた結依であったが、
「取り返すためには……戦うしかない!」
『憤懣の輪廻』と『瞋恚の輪廻』。対となった2本の剣を手に、速度を上げて敵機に迫った。
「む……ッ!」
敵機は表情を引き締め、銃を構える。その正確無比な射撃が結依の肩を捉えたが、
「アンタの喉元、喰いちぎってやるッ!」
結依はむしろ闘志を露わにして、敵機に斬りかかる。
「取り返すための一歩! 私は取り戻すためならなんだってする!」
使い手の命を糧とするという刃が、幾度も幾度も敵機に襲いかかる。それをライフルで受け止めたゴットフリートであったが、ついにその勢いに耐えかねて、急旋回していなそうとした。
だが、己が身を焦がさんばかりの怒りを露わに、結依は追いすがる。
「返して、帰して、還して……私のものを、かえしてッ!」
その怒りはもはや呪いとなり、深い翠色の刃へと結依を染め上げていく。急降下して敵機に迫った結依は、銃弾が脇腹で弾けることにも構わず、大上段から刃を振り下ろした。
「くッ……!」
それは敵機の翼に深々と傷をつけ、ゴットフリートの肩から鮮血を吹き出させた。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【悲劇感知】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
エリザベータ・シゲトヴァール
●心情
『トリエステの鷲』フライへア・フォン・バンフィールド。二重帝国海軍のトップガンだった男が相手か。
例え辺境の蛮族の元に身を寄せようとも、彼は私の偉大な先人。全身全霊を以て撃墜させて頂くのが礼儀と言う物ね。
●行動
コールサイン:ユサール
攻撃行動は全てパラドクス。
【飛翔】は継続し【空中戦】技能の限りを尽くしてドッグファイト。
イサリビ、ランチャーとも連携。
彼を相手に出し惜しみは無しね。V-EXTRAを起動しリミッター解除。
陸上機・艦載機に比して重い戦闘飛行艇型なら、降下時の速力勝負よりは上昇力で勝負するのが吉と見た。
位置エネルギーと引き換えに速力の落ちた幻影飛行隊を振り切り、スライスバック機動で増速しつつシースキミングへ。
支援艦隊からの対空砲火を低高度・高速飛行で潜り抜け、バンフィールド男爵の懐へ肉薄。ヘッドオンから接敵し、機銃での牽制射撃から擦れ違い様に爆撃槌を振り抜いて【一撃離脱】で飛び抜ける。
どの様な姿になろうとも相手は偉大なる母国の先人。
最大限の敬意と共に相対するわ。
三間・勲
旅団コードネーム『イサリビ』
同旅団の仲間とコードネームで呼び合い、その他の連携やアドリブも歓迎
CCTSよりイサリビ、救援機動力で加勢です
ランチャーと共に空中戦を行うユサールを地上または海上から援護します
海上では【水面走行】を使用、【パラドクス通信】で位置情報や状況を共有し連携
史実では海軍所属の軍人さんなのですね
僕も優れた海軍パイロットの名を冠する敵に敬意を表し、「戮力協心の陣」で駆逐艦と共に戦います
小さな艦隊ですが僕と船の連携はばっちりです!
自身を中心として小型駆逐艦を周囲に従えた〈陣形〉を固めます
情報共有や単眼望遠鏡を用いた目算で敵の位置を捕捉、複数の小型駆逐艦に連続した砲撃を指示
背の翼を中心に狙いつつ追い立てて味方を援護です
物理的な距離が縮まれば軍刀で直接斬り込むなど、場面に合わせて〈臨機応変〉に動きます
反撃を受ける際は駆逐艦群で周囲を固め、防御態勢を取って致命傷を避けるよう備えます
ソラス・マルファス
残るはあんただけだ、逃しはしないぜ。亜人共に使われた先に、幸せがあるとも思えんがね。
大剣に風を纏い、地上で待ち受けよう。波飛沫は空輝石で上昇気流を起こし、吹き散らすぜ。ついでに体勢を崩せればいいが……この程度じゃびくともしねぇだろうな。
銃撃は致命傷になるものだけ風で防ごう。掠めるくらい、どうってことない。すれ違いざまに大剣で切り捨てるぜ。
シル・ウィンディア
旅団コールサイン:ランチャー
隊長機か…。
指揮官としても優秀っぽいし油断はできないね。
それじゃ、ランチャー、支援行動へ移りますっ!
空中戦のエキスパートがいるから、わたしは出来た隙をしっかりと撃ち抜いていくだけ。
初撃は地上から十芒星精霊収束砲を撃つよ。
地対空っていうのかな?
いっけーーっ!!
奥の手はまだまだ…。
地上から空中戦の機動を観察してところどころにパラドクス砲撃を置きに行くよ。
敵がわたしの方に向って来たら…。
そろそろいいかな?
空中戦解禁っ!飛翔で上空へ舞い上がるよっ!
空はわたしも大好きだから。
ただの地上からの大砲役ってわけじゃないんだよっ!
空中では、敵を中心に円を描くようにして機動を行うよ。前後左右だけじゃなくて、上下もしっかり使って動いていくよ。
機動しつつ、パラドクス砲撃も撃っていって注意を惹いて味方の支援を。
接近されたら、体全身でブレーキをかけてそのまま敵の上を取るようにするよ。
いきなりの急制動とかならびっくりしてくれるかな?
もちろんできた隙はしっかりパラドクスで撃ち抜くよっ!
ゴットフリート・フォン・バンフィールドの肩から流れ出る血が、紺色の軍服を濡らして黒く染めていく。
それでも敵機は大きく翼を揺らしながら急降下し、速度を上げる。
「あとはあんただけだ。逃がしはしないぜ」
襲い来る銃弾を避けつつ、ソラス・マルファス(呪詛大剣・g00968)は敵機を見上げた。1発が、構えた大剣で弾けて火花を散らした。
ゴットフリートがソラスを睨みつける。
「退きはしない。我ら『機械化ドイツ帝国』の栄光を取り戻すためには……退くわけにはいかないのだ」
「亜人どもに使われた先に、幸せがあるとも思えんがね……」
ため息を付きながら、肩をすくめるソラス。
「二重帝国海軍の誇りのため、ということだろう」
エリザベータ・シゲトヴァール(聖イシュトヴァンの剣・g00490)のフライトユニットが唸りを上げる。
「たとえ蛮族のもとに身を寄せようとも、彼は私にとって偉大な先人。
全身全霊をもって撃墜させていただくのが、礼儀というものね」
「そういうことなら。異存はないぜ」
地上で待ち受けるソラスをよそに、エリザベータは瞬く間に速度を上げて急上昇し、敵機とすれ違う。
すれ違いざま、互いに放った銃弾は外れ。ところが、
「囲めッ!」
敵は1機だったはず。それなのに、飛行艇の編隊がエリザベータを追う。
それらはゴットフリートの生み出した幻影である。幻影ではあるが、それらはゴットフリートの鍛え上げた精鋭に等しい力を持ち、機銃を掃射しつつ襲いかかってくる。
「飛行艇が相手なら、効下時の速力勝負よりは、上昇力で勝負するのが吉、と見た!」
十分に高度を稼いだエリザベータは、旋回しつつ逆さに宙返りして、高度を速度に変える。
さらに各部のリミッターを解除し、残像が浮かぶほどの機動性で敵弾を避け、ゴットフリートに迫った。
「このッ!」
振り下ろされた爆撃槌が、敵機の膝を砕く。
しかしゴットフリートは、
「足など、飛ぶかぎりは必要ない!」
と、エリザベータの肩を撃ち抜いた。そこに、さらなる飛行艇群が襲いかかる。
さすがのエリザベータでも、この猛攻は凌ぎきれないかと思えた、そのとき。
「こちら『イサリビ』!」
「同じく『ランチャー』、支援行動へ移りますッ!」
三間・勲(漁火・g10186)とシル・ウィンディア(虹を翔ける精霊術師・g01415)が、それぞれのコールサインを告げながら参戦する。
「こちら『ユサール』、感謝するわ」
帽子のつばに触れながら、軽く微笑むエリザベータ。
勲もピシリと脇を締めた海軍式の敬礼を見せつつ、
「任せてください!」
と、笑顔を見せる。
「敵は、史実では海軍所属の軍人さんなのですね」
「うん。指揮官としても優秀っぽいし、油断はできないね」
シルは白銀の長杖を構えつつ、敵機を見上げる。地中海を吹く風が、彼女の髪をなびかせる。
「まずは地上から行かせてもらうよ。地対空っていうのかな?」
シルが長杖を地に突き立てる。6つの属性がぶつかり合うと、互いの力は消滅し合いながら膨大な魔力のエネルギーとなる。それは、目もくらむ光芒となった。
「僕も、優れた海軍パイロットの名を冠する敵に敬意を表します」
海上を【飛翔】する勲の周囲を、30cmばかりの艦艇が並走する。ミニチュアサイズの駆逐艦隊は持ちうる砲の仰角を限界まで上げ、敵機に狙いを定めた。
「『戮力協心の陣』、皆のために、皆と一緒に!」
勲の声とともに、駆逐艦隊の火砲が一斉に火を吹いた。
「いっけーッ!」
そしてシルの生み出した光芒はエネルギー砲となって、敵機へと襲いかかる。
「ぐ……ッ!」
シルのエネルギー砲は敵の全身を焼き、駆逐艦の放った砲弾が、敵機の片翼を吹き飛ばした。複葉を持つ敵機はそれでも墜落することはなかったが、あれでは速度は出せまい。
だが、速度は出せずとも巧みな旋回を見せるのは、さすがである。ライフルの銃床をしっかりと肩に当てた敵機は、右目を見開いて2度、引き金を引く。
その弾丸が、勲とシルとを貫いた。
「野郎ッ!」
ソラスの構えた『呪詛の大剣』が唸りを生ずる。その剣身を中心にして旋風が巻き起こる。
敵機は、晴れ渡る東地中海が乱反射することさえも巧みに利用し、波飛沫がかかるほどの低空から襲いかかってきた。
致命傷になるものだけ避ければいい。
そう割り切ったソラスは至近距離……暗視機能を持つゴットフリートの右目に映るものさえ見える距離まで耐え続け、大剣を叩きつける。巻き起こる旋風は踏みしめる土も海水も巻き上げながら荒れ狂った。
「大丈夫か!」
よろめきつつ旋回する敵機を尻目に、振り返るソラス。
「うん、平気。駆逐艦が盾になってくれたから……!」
勲は気丈に頷くが、貫通した銃弾は大ぶりに仕立てられた士官服を貫き、血をにじませている。
「ソラスさんの方が深手だよ、たぶん」
そう言われたソラスだが、痛む素振りも見せず、
「ち。あれで敵の体勢を崩せればよかったんだが……あの程度じゃ、びくともしねぇか」
悔しげに、大剣と再度上昇する敵機とを交互に見るソラス。
「うぅん、かなり効いてるはず。こっちも奥の手、そろそろいいかな?」
シルは銃弾に裂かれた太ももにサッと布を巻きつけると、大空へと【飛翔】した。
「空は、わたしも大好きだから。ただの地上からの大砲役ってわけじゃないんだよッ!」
シルは加速して襲い来る敵機にまっすぐ向かい、
「世界を司る六界の精霊達よ、宇宙に集いし天体の守護者達よ、過去と未来を繋ぐ時よ!」
再び魔力を収束させてエネルギー砲を放つ。
「集いて力となり全てを撃ち抜きし虹光となれッ!」
「させるか……ッ!」
熱線を浴びた敵機の片足が消し飛び、片腕もまた焼け焦げる。しかし同時に、シルの頭蓋を貫くべく引き金を引いていた。
「なに……ッ!」
狙った獲物を逃したことなどない。しかしその銃弾は、なにもない空中を飛んでいった。砲撃を放ったとき、シルの背には一対の光の翼が発現し、飛行の速度を完全に殺していたからである。
「びっくりしてくれたかな?」
ゴットフリートは慌ててシルを見上げるが、その姿は逆光に隠れている。
その隙を見逃すシルではないが、それよりも早く、ソラスが動いていた。
「風纏い、旋風ッ!」
跳躍し、シルの陰に隠れたソラスが大上段から大剣を振り下ろす。旋風は、今度は敵機を海面に叩きつけた。
「しぶといな。まだ生きていやがる……」
「でも、もう一押しよ!」
エリザベータが『Zivatar』の引き金を引きつつ、距離を詰める。発射速度、銃口初速ともに信頼性の高い機銃から放たれる銃弾は、光を引きつつゴットフリートを襲った。
「まだ……墜とされるわけには、いかん」
ゴットフリートの生み出した幻影艦隊がエリザベータの突進を阻むべく、対空砲火で迎え撃つ。
しかし、
「『ユサール』、援護します。かまわず突っ込んで!」
勲の駆逐艦隊は単縦陣をとって、敵艦隊に立ち向かった。
「『ユサール』了解、任せたわ」
「任せてください。小さな艦隊ですが、連携はバッチリです!」
艦隊はゴットフリートに迫り、敵機はエリザベータを狙うどころではなくなってしまう。
榴弾が敵機の脇腹で炸裂したことを好機と見て、エリザベータは肉薄する。
「……強制解除」
再びリミッターを解除され、脚部に装着されたターボファンエンジンは今まで以上の爆音を発する。たとえ強化骨格や人工心肺をもってしても、この強烈なGに耐えられるのは残り一瞬が限度。
敵機の銃弾は残像を突き抜けただけにとどまり、エリザベータが振り抜いた爆撃槌はゴットフリートの頭部を吹き飛ばした。
敵機の墜落が生み出した波紋が、やがて収まっていく。ディアボロスたちはそれが完全に消えてなくなるまで、ジッと見つめていた。
後にはただ、穏やかな地中海の波が残るのみ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV5になった!
【託されし願い】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【断末魔動画】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
【反撃アップ】がLV3になった!
【能力値アップ】がLV2になった!
【ガードアップ】がLV2になった!