天魔武者『尼子晴久』&『山中鹿介』
~天正大戦国:出雲国・月山富田城がっさんとだじょう

海から異形の賊が湧き出して来る異変への対応、大義であった。
 呉を攻め落とせなんだこと、その功を以て許そう。
 ……しかし、お主もディアボロスに敗れるとはな。
 再び呉を攻めるため、毛利に部隊を再編させてはいるが、時を要すであろう」

「晴久様が拙者にお預けくださった兵を失ったこと、面目次第もござりませぬ!
 呉にあれほどの精兵が潜み待ち受けていようとは、夢にも思わず。
 民なき呉に固執するとは、ディアボロスはまこと面妖な者共でござりますな」


「お主を迎撃した精兵さえも、ディアボロスの主力に非ず。そう考えざるを得ぬ。
 九州の大友や龍造寺の動きがおかしい。おそらく『島津義久』が討ち滅ぼされたのだ。
 加えて、ディアボロスは『徳川家康』公の居られる下野国へ既に兵を進めた……」

「な、なんと……!!
 では、今代の覇王たる『徳川家康』公が討たれれば、代替わりを為す『天下統一』の理も機能せず。
 我ら尼子の拡げた領土も、たちまち水泡と帰してしまうではありませぬか!」

「ディアボロスによる下野国への進軍を鈍らせ、家康公が逆転の策を放つ時を稼がねばならぬ。
 鹿介よ。急ぎ丹後国の『細川幽斎』殿と力を合わせ、京の都へ攻め上れ。
『明智光秀』が、己の命惜しさで交わした休戦の盟約など、我らが守る義理は無い。
 ディアボロスの牙城たる都を制し、尼子の上洛を成し遂げるのだ!」