真秀等場亭

17

今すれ違った中年の男が言うには―――
新宿の路地のどこかに、看板も暖簾も無い、
小料理屋のような外観の店舗があるという。

信号待ちの老人の世間話によると―――
そこでは自分にとって丁度いい味の料理と、
老成した少女の世間話が提供されるという。

やや疲れが取れた顔の青年が呟く―――
特に変わった物も最高の物も出てこないが、
気が付くと長居をしてしまっているという。

この三人が最後に同じく言うには―――
「なにか、いごこちがいいところ」

―――こういうのを別の言葉で何と言っただろうか。


（ステマが成功してご満悦狐）
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