【卍】 黄之卍奪戦 鳴神七条 【卍】
カノン・ダウンワーズ 2022年7月10日
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─━==卍奪戦 第弐試合━==ニニニ==━─ ─━==ニニニ==━─━==ニニニ==━─
“黄泉番長”カノン・ダウンワーズ
VS
“天網恢恢”ズィーベン・フィーア
━==ニニニ==━───━==ニニニ==━───━“仮想電脳深淵”アビスウェブ==━─
特殊ルール
【 世界は書き換えられる 】
主観が客観より優先され、“自分が認識した通りに世界のほうが書き換わる”空間です。
認識が強ければ強いほど、その存在は強固となり、実在性を増していくでしょう。
──Gott ist tot!!
此処は神無き深層 真理の庭 零と壱の墓場
賽の目を選ぶのは誰だ──?
────────────【 七月十一日 二〇三〇 開戦 】
3
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
(そして、最後に2つの10面骰子をカノン番長へ向けて投げる。)
(何の仕込みも無い……以前渡された、ただの2つの10面骰子。)
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
(避けることも容易、受け取ったとしても何も起こらない。)
(しかし、その回転と角度は、地に落ちれば、両方0を示すだろう。)
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
(斯くして、賽は投げられた。)
(無効票)
カノン・ダウンワーズ 2022年7月11日
───パチン
小さな指先が、音を立てて。
カノン・ダウンワーズ 2022年7月11日
「あは、上出来です! いいですねぇ、何でも使うってのが特に!」
──その場にあるダイスの全てが、“新たに定義された下方向”へと、一斉に転がっていく。
「あぁ、そうそう──この世界のルール、もう把握はしてるでしょうが」
カノン・ダウンワーズ 2022年7月11日
「世界は書き換えられる───この世界は、全てが主観で定義される」
投げられた賽を──蹴り飛ばす。“鉄製”のダイスに雷が流れたことで電磁石となったソレが。
「あなたの課題は、カノンちゃんの思考を超えること。書き換えを含めて、自由な発想で戦ってください! 頭固いままだと即死しますよ?」
───足元に転がる鉄くず達を引き寄せ、巨大な鉄塊と化してズィーベンの元へと飛来する!
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
急に柔軟には、なれませんが。
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
「機能解放【悪魔】(ラプラス・プログラム)」
(全知を騙る【悪魔】の名を付けた機能が、周囲の情報を捉える。)
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=26276
(その“眼”は、眼前の鉄塊を理解する。)
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
想定し、備え、用意する。
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
「機能解放【天使】(ガブリエル・プログラム)」
(喇叭を持つ【天使】の名を付けた機能が、周囲の概念を手中に収める。)
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=31390
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
(触れるは電波、掴むは無数の網。)
(この戦場においても何度も使ったそれだが……)
(鉄塊を防ぎきる程の強度を持たない、しかし。)
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
……この網は、「通電する。」
(避雷針の如く。そう、定義する。)
(網に触れた鉄塊は、その電力を天井、地面へと流れ。)
(磁力を失った鉄塊は崩れ、地に落ちる。)
(無効票)
カノン・ダウンワーズ 2022年7月11日
「へぇ、いいですねぇ、やりますねぇ!」
きゃぴっ! 嬉しそうに、楽しそうに声を上げる。
「そんなことはない」と、相手の定義を否定することも出来る、が。
それは、“楽しくない”。
自分を縛るほどに傲慢で、我儘な少女が口元を緩ませて。
カノン・ダウンワーズ 2022年7月11日
「じゃあ、次はこれ!」
BONG! ポップな文字と煙。
手元に現れたのは、カラフルなメガホン。
カノン・ダウンワーズが持つ遺産──無位:ラウドネス。
通した声に強烈な指向性を与える、ただそれだけのおもちゃだが───
カノン・ダウンワーズ 2022年7月11日
「現実世界では使うと新宿島が壊れちゃうんですけど───ねぇねぇ! これは防げますか?」
音量の単位を、デシベルからベルへ。
数値にして10倍。普通の声であれば、大体30デシベル程度の音。
ソレが10倍で、改めてデシベルで表現するなら300デシベル。
ちなみに、音量は20デシベル増えるごとに倍の大きさになるといわれており────
カノン・ダウンワーズ 2022年7月11日
「「「「「「「わっ!!」」」」」」
カノンのはなった300デシベルの声は───5000km以上先まで爆音を響かせる、正しく音の爆弾。
ソレが指向性を与えられ───爆発的な轟音。音の衝撃波が、ズィーベンの耳へと、音速で飛んでいく!
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
どれだけ、規模が大きくなろうとも……
音の速さは音速です。
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
(地面を蹴る。動きに、幾度と無く扱った、銃弾の速度を上乗せする。)
(七天の技の青。青脚。)
(拳銃の瞬間最高速は、秒速凡そ300から500m……)
(物によっては「音速を超える」。それを、ズィーベンの速度に上乗せする。)
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
(尤も。)
(5000km逃げ切ろうと思えば、往復で半日ほどかかるので……)
(指向性が与えられているなら、その範囲の外へ。)
(回り込んで、カノン番長へと肉薄しようと距離を詰める。)
(無効票)
カノン・ダウンワーズ 2022年7月11日
「お、まっすぐ逃げませんでしたねぇ、正解正解! 方向と範囲が決まってるなら、移動の方向軸自体をずらす! 賢いやり方です」
もっとも、音速を超える移動手段がある人間にしか取れない行動ではあるが──ちゃんとやり仰せたようで。
詰まる距離を、そのままに。最初の攻撃だ。
存分に──「楽しませてくれますよね?」
あなた
ギョロリ、と向いた視線は───画面の向こう側。ダレカへと向いている。
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
(そのまま、蹴りの姿勢。)
見えている、言葉を交す。なら「そこに居ます」。
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
(そう、カノン番長を見据え。)
(初等部六年の女子の平均体重に、音速を超えた速度をかける。)
(その蹴りの威力は、拳銃というより、大砲が近いだろう。)
(直撃すれば、対象を打ち砕くであろう一撃を放つ。)
(無効票)
カノン・ダウンワーズ 2022年7月11日
「あはっ──」
蹴り足が、直撃する。
ぶち抜かれた土手っ腹が、ごっそりえぐり取られて──
カノン・ダウンワーズ 2022年7月11日
「カノンちゃんは───」
「怪我を」「して」「ないっ!!!」
馬鹿みたいな発言だ。
ていうか馬鹿だ。
有り得ない話だ。
だが、発言者が本当にソレを信じているのであれば。
麻痺した痛覚が、一瞬でも痛みの発生にラグをかけ、到達が遅れてしまったのであれば。
その速度を、彼女の思考が追い越したのであれば。
・・・・ ・・・・・・・・・
此処では、それが正当化される。
「あは、いりゅーじょーんっ」
“すべすべのお腹”を一撫でして、ニッコリと笑って。
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
(瞬間)
(その“眼”は……)
(世界を書き換えた瞬間を目にする。)
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
(蹴り。即ち、両手が開く。)
(その手には、拳銃。引き金を、三度。)
(その銃弾はすべて『情報に溶ける』……【魔弾】。)
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=20509
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
(【魔弾】、とは。)
(銃弾を情報化し、目標を視界に入れ、再構築することで、任意の地点に着弾させるパラドクス。)
(これは、極めて効率の「悪い」技術である。)
(位置情報の移動に、変換を2度行い、再構築する関係上、弾丸に複雑な仕組みを用意することはできない。)
(それはズィーベンも自覚している。その上で変えることなく、学内、学外問わず多用してきた。)
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
(あくまで、銃弾を移動させる技術……そのように。)
(だが、【魔弾】の本質は……銃弾を情報化させる、そのこと自体。)
(「銃弾を情報化し」「視界内の任意の地点に命中させる。」)
(「視認さえしてしまえば、如何なるものにでも命中させられる。」)
(ズィーベンの眼において、そして、この場において。その事実が齎す現象は……)
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
「カノンちゃんは───」
「■我を」「して」「ないっ!!!」
(情報の銃弾が着弾する。)
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
「カノンちゃんは───」
「■我■」「して」「ないっ!!!」
(2発。)
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
「カノンちゃんは───」
「■■■」「して」「ないっ!!!」
(三発。)(書き換えられた事象が抜け落ちる。)
(カノン番長はしていない。なにも。)
(無効票)
カノン・ダウンワーズ 2022年7月11日
「───おぉぉ!!?」
触れた指先に──粘度の高い液体が触れる。
どさ、と地におちた天使から、赤い赤い水溜まりが広がって──。
「は」
「あは」
「くひひっ」
堪えきれない。
この言葉が、響く笑い声には適しているらしい。
カノン・ダウンワーズ 2022年7月11日
「──ッハハ!! 面白いことしてくれんじゃねぇの!!」
─────書き換えたのは、存在そのものの数。
表と裏、猫かぶりと本音。2つの精神を内包する少女だからこそ。
「存在を2つに分割する」ことで──
シュレディンガー
──重なった座標から、血塗れの天使がもう一人。
地に伏した死体を掴むと、ゴミ箱に投げ入れて。
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
(……当然、これで終わるはずもありません、ね。)
カノン番長を穿つ。
その為の【魔弾】ですから。
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
(本来は、【魔弾】は概念を穿つほどの強度を持たない。)
(しかし。)
(改竄され、触れたことで。)
(概念は、干渉できる存在に成り下がる。)
(即ち、【魔弾】とは。「天使(カノン・ダウンワーズ)」を撃ち落とすための「魔」……である。)
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
(そして天使は地に落ちた。)
(拳銃に、撃ち出した分の弾を込め直し、構える。)
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=27089
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
(黄泉というのは何処の文化においても。)
(辿り着いてからが問題なのだ。)
(無効票)
カノン・ダウンワーズ 2022年7月11日
「クク……いやぁ、良い手段だ。正直舐め腐ってたが──悪くねぇ。あぁ、悪くねぇよ」
首元の宝石を手に取ると──指先で弄んで。
カノン・ダウンワーズ 2022年7月11日
「───微温ィんだよなぁ、どいつもこいつも」
──突如、カノンの手の中、卍器から伸びた糸が世界に突き刺さる。
カノン・ダウンワーズ 2022年7月11日
「テメーの価値観を他人に委ねるアイドル」
どす。
「改革だ、頼りがいだとズレたコトばっか抜かす奴」
どす。
「助け合って包帯巻くだのなんだの」
「誰かのために、誰かのために、って、馬鹿の一つ覚えみたいに繰り返してよ」
「くだらねぇ。生徒会長に頭下げて学級委員でもなんでもやってろって話だ」
カノン・ダウンワーズ 2022年7月11日
「それに比べりゃ──身の丈を証明しに来た、だったか?」
「お前の我儘に付き合ってた方が、100倍マシだ」
「───ソレ、使ってみせろ。妨害はしねぇ。お前の我儘に乗って───全部ひっくり返してやるよ」
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
実際の所。番長でなければできないことは少ないです、ね……
(そう答えて。)
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
(瞬間、ズィーベンフィーアの姿が現実から掻き消える。)
(銃弾の速度よりも、はるかに速く。)
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
(……ズィーベン・フィーアが一恋団長に師事を受けた際。)
(速度の「保存」の為、騎士団の遺産、「ヴィジュ・メーニャ」を譲り受けた。)
(それだけ、情報の保存というのは難しい。)
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
(故に、ズィーベン・フィーアは「保存」することを諦めた。)
(物理法則において。原則「最も早い物」は、常にそこにある。)
(電波。それは光と同じく、秒速約30万km。その“眼”はそれを捉え。)
(【網羅】は、それを掴む。保存をせずとも、手中にあるのならば写し取る。)
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
(銃弾の速さ。足すことの、光の速さ。)
(イコール、光より早い。馬鹿げているほどに、単純な計算。)
(通常、飽く迄情報でしかなく、移動に使うのが精々だが……)
(この場、カノン番長に対してであれば、銃弾の情報は殺傷力を持つ。)
ズィーベン・フィーア 2022年7月11日
(文明の光を路とする。ズィーベン・フィーア独自の、「青」の奥義。)
(超光速の銃弾が、カノン・ダウンワーズの頭部を目掛け、発射される。)
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=28998
(卍)
カノン・ダウンワーズ 2022年7月11日
カノン・ダウンワーズは、光より速く動く術を持たない。
カノン・ダウンワーズは、光より速く思考する術をもたない。
カノン・ダウンワーズは────
カノン・ダウンワーズ 2022年7月11日
「───ゲームオーバーだ」
────弾丸が、カノンの頭を貫くと、同時。
仕込んでいた書き換えが発動する。
────無数の糸が、世界を貫くと、同時。
張り巡らされた糸の主。カノン・ダウンワーズが書き換えたのは────
カノン・ダウンワーズ 2022年7月11日
https://tw7.t-walker.jp/club/thread?thread_id=21423
─────世界、そのものだ。
(卍)