「TOKYO防衛部」出張部室

【個別スレ】血河の夜叉たち、暗き刃を措きて

一里塚・燐寧 2022年3月10日
最前線で転戦する復讐者たちは、共に死線を越えるうちに友情を築くことがままある。
一里塚・燐寧と瀧夜盛・五月姫の関係も、まさにそのようにして生まれた。

さて。燐寧としては、五月姫に対してひとつ、返せていない戦場の借りがある。
宿敵たる大天使・サラカエルのアヴァタールとの戦いで、背中を預かってもらったことだ。
そのお返し――というにはささやかだが、口実に利用して、燐寧は五月姫に夕食を奢ろうと誘いをかけた。

思い返してみれば。
命をかけて守ろうとしてくれた少女のことを、戦士としてはともかく、人間としてはまだよく知らない。
だから燐寧は欲しがっているのだ。五月姫と、ちゃんと「友達」になるための時間を。




演出終了
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瀧夜盛・五月姫 2022年3月14日
……? その時は、よろしく、ね?(『浜辺?』とは気になったけれども、冗句だろうとあまり真剣には受け止めない。死ぬわアイツ)
♪ (でもまあ『燐さんと一緒に食べられる。一緒を食べられる』とにかく少し上機嫌である)

そう、かな?
姫はそう、姫を思ってない、けど……。(アドバイスに従い、こくこくと唇と喉を潤わせる)
凛さんが、ぼんくら?
大雑把……は、性格だから、否定、肯定、できないけれど、違うと思う、よ?
だって、燐さん、友達も顔も広いし……姫こそ、羨ましい……。(肘をついて目を逸らす)

ん、あの時は、びっくりした。
その前……参拝した時と、様子、全然違って……姫置いて、ビュンって、行っちゃう、もん、ふふ。(指が口端に引っかかり釣り上がっている) (無効票)
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一里塚・燐寧 2022年3月14日
(表情の振れ幅が小さい五月姫の考えを読み取ろうと、つい見つめる時間が長くなる。一緒に戦ったり話したりしているうちに、何となくテンションの高低は分かるようになってきた)

あはは。お互い自己評価と客観がかみ合わないねぇ。
……、……ま、嬉しい言葉は素直に受け取っておこーかな。褒め合ってウィンウィン関係でいこっ。
(自分を卑下する癖が出そうになりかけるも、少しの間を費やして、お冷やと一緒に飲み込む。目の前では、五月姫もまた水を口にしている。その濡れそぼった唇と震える喉を、たびたび無意識にちらちらと見てしまっていることに、燐寧は自分で気づいていなかった)

んー、その節はごめん。ちょっと軽率すぎた。
どうも1月のあたしは、だいぶイキリ立ってた気がする。ルールで深手もくらっちゃった。反省だねぇ。

……あは、五月姫ちゃんったら笑っちゃって。
そんな滑稽なら、高みの見物でもよかったんだよ?
悪いのは突っ込んだあたしだし。 (無効票)
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瀧夜盛・五月姫 2022年3月15日
ん。意外と、似てるの、かも?
褒めるのも、されるのも、は、恥ずかし、けど……頑張る。(コップの水でぶくぶくする。人見知りの激しい夜叉姫様は、基本的に防御力が低いのだ)

い、意地悪な言い方、しちゃった、けど、姫、気、してない、よ。(あわてて頭を振る)
姫も、周りに居た、その死た……人形たちのことも、見えなくなって、飛び出した。それは、確かにダメ、かもしれない。(食事前なので言葉を選んだ)
でも、そういうの、加味しても、あの時は、うまく、できた。
前、攻撃すれば、背中、必ず隙、できる。
燐さんと姫、それ、補いあえてた。
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瀧夜盛・五月姫 2022年3月15日
……タガは、外れてたかも、だけど。
だけど! だったら、また、トレインに同乗、できる、なら、ふたりがふたり、見えてるならもっと、上手くできる……かも?
だから、ね。(“ふたりきりでおしゃべり”という状況において、ここまで気恥ずかしさでまともに顔を合わせてこれなかった青眼がジッと燐寧を見据える。そして)

――見捨ててもよかったって聞こえるその言い方、それは“や”だな。(彼女にしては珍しく、はっきりと淀みなく感情を言った) (無効票)
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一里塚・燐寧 2022年3月16日
んふふ。五月姫ちゃんはかわいいし頼りになるもん。
みんな褒めたくなっちゃうよぉ~。
(似てるのかも、なんて問いを意図的にはぐらかして燐寧は笑う。一見して屈託なく快活だが、どこか薄っぺらい、いつもの顔で)

ん、そっか。怒ってないならいいんだけど。
ゆーて、あたしが一人で突っ込んでくのなんて、いつものことだしねぇ。
五月姫ちゃんも何度か見てるじゃん?
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一里塚・燐寧 2022年3月16日
(だが実際、「怒ってない」なんてことはなかった。いつになく激情を晒し、声を荒げ、視線をぶつけてくる五月姫。燐寧は机の下で脚を組みなおし、小さく息を吐く。呼吸を必要としない彼女が敢えてそうするのは──戦闘中の【呼吸法】にも見られるが──明確に、眼前のことに集中するサインだった)

あはは。やっぱり、わかっちゃうか~。
確かにあの時のあたしは、見捨てられたっていいって思ってたよぉ。
あいつを――サラカエルをバラバラにすることしか、考えてなかったんじゃないかなぁ。

今はね、流石に反省してるよ。あれからも自分見つめ直す機会、色々あったし。
自分の無茶がどんだけ損なのか分かったとゆーか。
心配してもらって、悪いとこ知ってる人にガツンと言われて、やっと気付いたとゆーか。
(過去を引きずりすぎるが故の迷走。それを思い起こして、苦笑を浮かべる)

だから今ね、嬉しいんだ。
五月姫ちゃんもあたしのこと、ちゃんと叱ってくれたから。 (無効票)
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瀧夜盛・五月姫 2022年3月18日
そう……だね、見てる。見てるよ。
燐さんが、いつも前に行くの、見てる。……何度も。

(燐寧が語る省察に、彼女は気まずそうにグラスを口に寄せる。が、グラスには既に水が入っておらず、紅潮した頬を冷ますことはできない)

……違うよ。
姫、その人と違って、情で、都合で、八つ当たり。してるだけ。
きっと姫、燐さんを心配、できてない。
 (他人の怨恨は否定できない)
だって燐さんが、居ないことを、心配、してるから。
 (他人を顧みず怨恨に窶した記憶を持っているから)
姫が“や”なのは、多分、居なくなってほしく、ない、それだけ。
どうせ姫、その気持ちに都合、悪いから、燐さんが飛び出していくの、嫌だって、思ってる。
叱ってなん……姫が叱る事、なんて、できない。
これはただの、姫の、手前勝手……。……ごめん、なさい……。 (無効票)
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一里塚・燐寧 2022年3月19日
あたしに、いなくなってほしくない?
(仲間に死んでほしくないと思うのは、当然と言えば当然。だが燐寧は、単純な願いを咀嚼するのに少しばかり時間を要した)

そっかぁ。五月姫ちゃんは、あたしへの心配は飽くまでエゴだと思ってるんだ~?
別に「間違ってる」とか「変わってほしい」って考えて、叱ったわけじゃないって。……合ってるかなぁ。
(自分なりにトレースした五月姫の思考を口頭で整理する。それから彼女を安心させたくて、くしゃりと破顔して)

……だとしたら、ね。それはそれで、すっごい嬉しいよぉ。
だってあたしも、五月姫ちゃんにどうなってほしいとか思ってなくて──ただただ「好き」だもん。
お互いそーゆー風に思えてるって、めっちゃ相性いいじゃん?
(決定的なきっかけは、護られたことだろう。だがそれ以前にも、以後にも、戦場を共にするほどに燐寧は五月姫を気に入っていた。同じ呪剣士としての共感というだけでは、説明がつかない程に) (無効票)
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瀧夜盛・五月姫 2022年3月19日
……そう、だよ。
これは……ん、これは姫のエゴ。
自分捨てて、突っ込んだ事、咎めるのが正しい、かもしれない。
だけど、それ以前に、結べた縁(えにし)、切れたくないだけ、なんだ。
きっと燐さんのこと、どうでもいいんだよ、姫……。
(どこまでも自虐的で自罰的な言葉が出る。“どうでもいい”なんて思っているわけがない、しからば“縁”なんて気にする必要はないはずだ)

……っ。おか、しいよ。
姫、わがままで癇癪、しただけ、だよ。
これじゃ嫌われて、軽蔑されるのが、当然、なのに……。
(その言葉に意表を突かれ、目元を隠すように慌てて顔を俯ける) (無効票)
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一里塚・燐寧 2022年3月19日
あたしとの縁は欲しいけど、あたし自身はどうでもいいって?
……そんなこと、ないと思うけどなぁ。
だって、あたしが死んだら縁もおしまい──ううん、それより悪いか。
縁から、「友達が死んじゃった」ってゆー、辛い記憶に変わっちゃうわけじゃん?
(五月姫のことを憚ることなく「友達」と称して、燐寧は言葉を選ぶようにゆっくりと語る。喪失の痛みの深さが、絆の強さに比例することを、燐寧はよくわかっていた)

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一里塚・燐寧 2022年3月19日
いやー、あいにく「当然」の生き方なんて出来たことなくてねぇ?
根っからぼんくらなもんでさ。

勿論、あたしは前に出て壁になることに全然迷ってないよぉ。
それがこの身体の一番の使い道だし、慣れてる戦い方をしたほうが、結果的には生き残りやすいはずだし。
でも……それでも、新宿島に来てから護ってくれたのは、五月姫ちゃんが初めてだったんだ。
(感慨に浸るように目を閉じる。燐寧のウリは「頑丈さ」であり、敵の攻撃の矢面に立つことには、戦略的な意味もある。それを承知で、大切だから護ってくれたことが――何よりも想定外で)

ほんとなら、護られるよりは護るほうが好きなんだけどねぇ。
……なんでこんな嬉しいんだろ。自分でも、ちょっとわかんないや。初めての気持ちだから。 (無効票)
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一里塚・燐寧 2022年3月20日
(あ、今気づきましたがダイスは誤操作で特に意味ないです。すみません) (無効票)
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瀧夜盛・五月姫 2022年3月21日
……ッ、燐……さんは、ぼんくら……じゃ、な……ぃっ!
今だって、姫の、こと、観て……視て、る。
鈍いなら、聞き流せ、ばいい……。振る舞うなら、放、ればいい……ッ!
(只のぼんくらならば、面倒くさい自分の事なんて歯牙にもかけないはずだと、そう主張する)

燐さんは、いつもやさしくて、真面目で……いつも、いつも――
(彼女が燐寧のことが気になった最初の最初は、神社での一幕よりももっと前。燐寧が吸血鬼に自らの血を分け与えたのを見た時、不思議な人だと何気なく覚えた。そして興味を持った)

――だから、姫は……姫だって……っ。
(ずっと仲良くなりたかった。だけど彼女の人見知りが嫌になるほど邪魔をした。もやもやもやもやしている最中も、依頼で会うたび燐寧の為人に親近感を覚えて――いつの間にか燐寧も姫の“大切”に含まれていた)

姫、だって……わからない、わから……ないよ、ぉ……。(ポロポロと泣き出してしまった) (無効票)
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一里塚・燐寧 2022年3月21日
ちょ、ステイステイ。色々ツッコミたいとこあるんだけどぉ!
あたしが真面目に見えるって? だいぶ疲れてるんじゃないかなぁ?
(自分が本当に優しくて真面目なら、戦いをダシにして死のうとか、敵を自傷行為に利用してやろうなんて思うわけがない。その性急さや内面と外面のギャップで、周囲に迷惑をかけることもなかったはずだ。だが五月姫の凄まじい肯定の勢いに気圧されて、反論がうまく続かない)

「(……嘘っ、泣いちゃった?)」

(そしてついには落涙に至った五月姫を見て――これは、もはや意見をぶつけ合わせている場合ではないと悟った)
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一里塚・燐寧 2022年3月21日
(胸中に渦巻く気恥ずかしい当惑を、それ以上の感謝と勇気で押しのけて、強気に歯を見せて笑う)

……もー、泣かなくたっていいじゃん。
わかんないけど、悲しいわけじゃないんでしょ?
(懐からハンカチを取り出し、【クリーニング】した上で五月姫に差し出す。自力で涙をぬぐえないならば、様子を見ながら拭いてあげようとするだろう)

いやー、今日は五月姫ちゃんと、「戦友」から「友達」になっちゃおう……なんて皮算用してたんだけどねぇ。
これじゃ、一足飛びに「親友」になっちゃうじゃん。びっくりだよぉ。
(彼女を落ち着けようと、ゆったりと語り掛ける。燐寧からしてみると、戦場で過ごした時の方が長い五月姫からこれほどに感情を寄せられていたのは、予想外だった。けれどもこうして二人でいると、穏やかな時間ですらも、すとんと腑に落ちるようで)
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一里塚・燐寧 2022年3月21日
(演出終了忘れです!) (無効票)
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瀧夜盛・五月姫 2022年3月22日
ご、ごめ……ごめんな、さ……っ。こんなつもり、じゃない、のに……。(涙を袖で拭おうとしたが、差し出されたハンカチに気がつくと戸惑いつつも受け取り、ゴシゴシと顔を拭いた。なんだかふわっと安心する感じがした)

ん……ふぅ。んっん。(胸に手を置きながら呼吸を整え、いつもの表情に戻ろうとする)
……ぅ。(が、一度決壊してしまった感情がそう簡単に取り繕えるはずもなく、また不必要に責めてしまったことの羞恥から、目の前の少女の顔をまともに見られない)
……親友? べ、別に姫は、燐……燐さんの、事、す、嫌いじゃない、から、その、ただの知り合いではない、って、思ってはない、から、その……いい、の?(瞳だけで燐寧をちらりと)
姫、きっと、燐さんの邪魔、しちゃうし、また、嫌なこと、言っちゃう……。 (無効票)
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一里塚・燐寧 2022年3月22日
あはは、否定が重なってワケわかんなくなってるねぇ?
考えてもみなよぉ。五月姫ちゃんが邪魔とか、嫌だとか思ってたらさ、そもそも誘うわけないって~。
(けらけらと声をあげて、五月姫の不安を一笑に付す。「嬉しい」ということは既に3回伝えているのだが──とはいえ、最初に露悪的な態度で距離を測ろうとしてしまったのは自分だ。面倒くささで負けているつもりはないし、だからこそ、受け入れることができる)

それにこっちだって、「高みの見物でもよかったんだよ」なんて言ってちゃった。自分にも五月姫ちゃんにも、酷いことをさ。
だから、どうしても悪い気がするなら……おあいこってことにしちゃえばいいよ。
(失態を振り返ると、表情は恥じらいの色を帯びる。でも拭いきれない短所ですらも、五月姫の負い目を解す道具になりうるのなら、利用してやるまで。そう思えるだけの強かさは身に着けつつあった)

あたし達──迷惑かけあえる関係なんだ、きっと。 (無効票)
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瀧夜盛・五月姫 2022年3月25日
ん……。姫……姫も、そう。燐さんの事、嫌、じゃない。誘われて嬉しいって、そう思ってた。だから、来た。(そんな当たり前のことに気が付けていなかった。そんな風に思ってるのが自分だけだなんて烏滸がましくも思ってた)

そんなこ――(“そんなことない”、また言いそうになった。さっきから自分は燐寧の言葉を否定してばかりだ。瀧夜盛・五月姫は著しく鈍い。鈍いから汲めずに否定する。だけど燐寧は、愚昧な自分に引くどころか“友達”になろうとしてくれている。それが真意であることにようやく気が付いた)

……。(気が引けるのは今だって変わりはない。だけど一歩、多分一歩だけ自分からも歩み寄れば、燐寧の言う“親友”になれるんじゃないかなって思えた。だから――)

姫……、姫もそんな関係、燐さんと築けたら……築きたいなって、思う……ョ。

(腫らした目で見つめながら言った) (無効票)
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一里塚・燐寧 2022年3月26日
あはは。引っ込んじゃう気持ちも、わかんなくはないよぉ。
あたしもしょーじき、ほんとにだいじょぶかな?って思って、誘うの遅れちゃったもん。
……でもねぇ。いつの間にか「燐さん」ってあだ名で呼んでくれるようになってたから。じゃあ、イケるかな?って考えて。
(軽快に笑い声をあげながらも、五月姫の不安に理解を示して、誘いが遅れてしまった経緯を告げる。表面的には暢気で能天気な姿を演じている燐寧だが、彼女とて本質は影の側にあるのだ。踏み込んでいいかの判断は難しいし、タイミングや方法を間違えて悲しい想いを生んでしまったことだってあった)
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一里塚・燐寧 2022年3月26日
よ~っし!
じゃあ、あたしが情けないとこ出しちゃったら、また何とかしてよ。
その代わり、五月姫ちゃんがしんどい時は、あたしが必ず盾になるから。
で……二人で、生き残ろう。どんなヤバい戦場でも、さ。
(そう言うと手を差し出して、五月姫が許せばがっちりと握手しようとするだろう)

(刻逆をめぐる激戦は、これからも続いていく。ともすれば捨て鉢な戦い方に没頭しがちなお互いにとって、お互いが生きるよすがで在れればいいな、なんて思う)

(握手が認められるにしろ、そうでないにしろ。カレーが出来上がったようで、店員さんがやってくるだろう。激辛のルーからは香ばしくも刺激的な匂いが漂い、香辛料が溶けた海の上に、固めのゆで卵とワイルドに素揚げされたジャガイモが小島のように浮いている)

あ、ハンカチはまだ返さなくていいよぉ。
ここの激辛食べると普通の人はめっちゃ汗かくし、泣いちゃうときもあるもん。 (無効票)
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瀧夜盛・五月姫 2022年3月27日
燐さん……。(タイミングを伺ってくれていたということが嬉しくて、じんわりと噛みしめている)
(彼女は他人を“さん”付けで呼ぶ。気持ちはどうであれ無意識のうちに他人を遠ざけてしまっている証左なのだろう。しかし、燐寧に対しては自然とあだ名がしっくりきていた。……未だに“さん”が抜けないところは相変わらず歪な彼女たるが)
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瀧夜盛・五月姫 2022年3月27日
(差し出された手に一瞬ぽかんとしたが、慌てて手を掴む)
えへ、へ……。これは握手、だった、かな?
新宿島、来てから姫、知った、けれど、良い慣習、だね。
だって、あったかいし、握ったら応えて、くれる。(そしてきっとこの握りあった手は、互いを引き戻すための蜘蛛の糸になるのかもしれない)
ん、姫は燐さん、助けるよ。
頼りない、かも、だけど。それこそ、薙刀だって、盾にだって。
(結ばれた手をぎゅっと握る。そう簡単には解けないように)
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瀧夜盛・五月姫 2022年3月27日
(まあそこに『ご注文のカレーをお持ちしたのですが……』なんて(彼女にとって)いつの間にか立っていた店員から声を掛けられようものなら、バッと手を引っ込めてしまうのだが)

と、とてもいい匂い、だ、ね? ……いい匂い、匂い……いい?(火照ってしまったのを誤魔化そうと、カレーの香りに気持ちを馳せようとしたのだが、通常ならば匂いから感じられるはずがないほどの刺激に少し眉をひそめる)
なるほど、これが、おすすめカレー、所以……。(しかし“味覚が鈍い”という話は聞いていたので、『なるほど、鼻からも(美味しそうな)風味、楽しめる、カレーなんだね』という風に理解をした) (無効票)
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一里塚・燐寧 2022年3月27日
あはは。あたしの手は、冷たいけどね。
(人間としての体温を宿した五月姫の手と違って、燐寧のそれは冷めきっている。死者の指に掴まれている感覚は、捉えようによっては不気味かもしれない。逆に言えば、この冷たさを受け入れて貰えるという確信がなければ、燐寧は手を差し出すことはないのだ)

でも五月姫ちゃんといると、心があったかくなるよ。
同じ戦場に、こんなに気が合う子がいるなんて、初めてだもん……。
(確かに友と言える人や、重たい想いを寄せる相手はいる。けれども肩を並べて戦う相手に、こんなに強い感情を寄せるのは初めてで。血生臭い戦場の空気や、手招きする過去に呑まれがちな燐寧にとって、それはとても大きなことだった)

うん。約束だね。
……いやー、あたし達が手を組んじゃうとか、クロノヴェーダが可哀想になっちゃうな~!
(おどけながらも手を握り返す力は強くて。ともすればいつまでもそうしていそうだったが、そこに届くカレー)
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一里塚・燐寧 2022年3月27日
んふふ。テーブルの上に置かれた瞬間からさ~、オーラが違うでしょ?
(ラッシーも置いて去っていく店員さんに目配せで会釈。それから、楽しそうに語る。この店のチキンカレーは通常版ですら、辛いのが苦手な人は絶対に頼まない方が良いレベルの辛さなのだが、その上をゆく「激辛」は口をつける前から既に闘気を放っていた)

タマゴの黄身とじゃがいもを合間合間に食べたり、ルーに溶かしたりすると、一息つけるよぉ。
あとライスがルーより先になくなると、マジ死ねるらしいから! あたしはそんな気にしてないけど。
味自体はちゃんと美味しいはずだからさ。無理しないで食べてね。
(味覚のせいでお役立ち情報が一部伝聞調なのが、不安を誘う……)

それじゃ……いっただきまーす!
(ぱちん、と快音が鳴るように手を合わせて、燐寧はスプーンを手に取る。彼女が食べる分には、まるで普通のカレーのようだが──実際の所、本当に辛い。覚悟を決めて挑もう!) (無効票)
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瀧夜盛・五月姫 2022年3月30日
ん、約束。(掌の熱が奪われていく。燐寧が火傷してしまわないのかちょっと心配になるが、それこそがなんだか自分自身が受け入れられてるように感じられてとても心地よかった)

なんという、か……風格? が違う、ね。(コトリとテーブルに置かれたソレは、具材豊かに飾られてメニューで見た写真よりも、期待していたよりもとても美味しそうだ……が、それよりも気になるのは五感に大胆な挑発をしかけてくることだ。そういえば彼女の食べたことがある最も辛かった食べ物は精々【公園】で唐突に作られたカレーだ。これほどまでに威圧的な食べ物を彼女は知らなかった(それでもあのカレーは大の大人が卒倒してたのだが))

……。(絡むようなラッシーの甘味と濃縮されたチャイのコクで口腔をごくりと潤わせた後)
ん。いただき、ます。(丁寧に手を合わせてカレーへ丁寧に一礼。彼女は緊張した面持ちでスプーンを手に取った)
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瀧夜盛・五月姫 2022年3月30日
(ごはんとカレーの境界線目掛けてスプーンで一掻き。カレーに合うように炊き上げたのだろう、少し硬めの米粒は容易くホロホロと崩れカレーと混ざり合っていく)
ほぅ……。(掬い上げたカレーライスを溜息のような息で吹き冷まそうとする。そのたびに湯気は揺れ、過剰なまでにスパイシーな香りがテーブルの上で渦を巻く)
あ……ん……。ん、ん……。(そして一口、ゆっくりと咀嚼)
ん……っ。云ってたよりも辛く、ない……かな。(意外と平気だったらしい)
あん、ん、ん。(パクパクとスプーンを口に運んでいく)
ん……ん…………ん………………。(が、目に見えてペースが落ちてくる。前言撤回、彼女の舌は些か鈍感だったらしい) (無効票)
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一里塚・燐寧 2022年3月31日
(実のところ、燐寧の肌の感覚では、手を繋いだ相手の体温すらもまともに認識できない。ただ、確かに流れ込んでくるものはあった。互いが互いを受け入れた結果生まれる、共感の波。カレーが届くまでの間、その事実をかみしめるように瞼を閉じる時間があった、とか)
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一里塚・燐寧 2022年3月31日
……んふふふ。
(慎重にカレーを少しずつ崩していく五月姫の様子に、思わず含み笑いがこぼれてしまう。どんぐりを頬張るリスを思わせる可愛らしさにも、このカレーの「後を引く」辛さをまだ知らないことにも。ついつい注意を惹かれてしまい、カレーを食べる合間に五月姫を見るというよりは、五月姫を観察する合間にカレーに手をつけるようなテンポだった)

いやー、あたしも初めて食べた時は「案外普通じゃん?」って思ったよぉ。
でもねぇ、最初に飲み込んだルーが喉の奥に落ちた辺りから……うひゃー、効くぅ~♪
(この店の激辛の刺激は、燐寧の感覚すらも震わせるらしい。刺すような辛さと垣間見える旨味の絶妙な配分を舌で感じて、悲鳴のような快哉を口にした) (無効票)
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瀧夜盛・五月姫 2022年3月31日
……〜〜ッ??!!?!??!?!(猛烈な辛味に襲われ、堪らず慌てて喉を冷やそうと手を伸ばす五月姫。しかし掴んだのはかつて水が入っていたグラス、いくら口に流し込もうと傾けてもカランと冷たい氷が嘲笑うだけ。何度やっても小さな唇の隙間を水は潜ってこなかった)

あ、はれ?(軽くパニックになりつつも、さっきまで飲んでいたラッシーを手に取り、一気に流し込んだ)

はぁ〜〜〜。(大きく一息)
あー、びっくり、した。
これが、激辛……。うん、これはとても……とても痛快、だね? ふふ。(小気味のいい燐寧の声に可笑しくなって微笑む、汗や涙でダラダラになった顔で)
ただ辛くしただけ、じゃない。
なんていうか、その……まずは味とカレー故のとろみ? 楽しませるように、あえて後から追いかけるよう、計算された……。これぞ、究極系……。(よくわかっていないようなことを頑張って表現しようとしている、とにかく美味しい、そういうことらしい) (無効票)
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一里塚・燐寧 2022年4月2日
あはは、そんだけ喋れるってことは、気に入ってくれたみたいだねぇ。
人によってはお口の中がしびれて~、「あひ、あひ」みたいな声しか出なくなっちゃうんだよぉ?
(実際、背伸びした挑戦に舌を破壊された客を何度か見ているのだろう。彼らの滑稽さを思い返して、よこしまな笑みを浮かべる)

それでも、やっぱり涙が出るぐらい辛いんだねぇ。
さっきも言ったけどさ、ハンカチは全然使っていいからね?
(若干、生者のように頬に色を灯しつつも、目の前の少女と比べれば圧倒的に涼しい表情。燐寧は慣れている分、よほどのことがなければ五月姫より早くカレーを完食するのではないか。そうしたら、頬杖をついて親友の挑戦を眺めたり、彼女が限界を迎えた場合には残りを平らげたりするだろう) (無効票)
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瀧夜盛・五月姫 2022年4月4日
さ、さすが燐さんの、オススメカレー。
誰たりとも、容赦、ない……。(たった2、3口食べただけなのに、水もラッシーも飲み干してしまった。一方で目の前のカレーはまだまだこれからだと言わんばかりに構えている。当然、空のグラスで太刀打ちなどできるはずもなく、彼女は水を改めて注ぐのだが……)
これは、なかなかの強敵、だね。(ごくりと喉を鳴らす。このままのペース配分だとピッチャーすら空けてしまうのは、火を見るよりも明らかだった)
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瀧夜盛・五月姫 2022年4月4日
あ……ん、ん……。(もはや味わうことが目的から抜け落ちたが、彼女は蛮勇を奮ってカレーに挑む。燐寧が食べ終わったことにすら気づかぬほど一生懸命に)

(途中、じゃがいもや卵の味がより敏感に感じられて至福を感じたり、ピッチャーの水がついに無くなって泣きそうになったり、それ故にご飯を掬う量が増えルーだけがやたら余って死にそうになったり。ころころころころと無い表情が変わっていく。それでも彼女はひたすらに挑み続け、暫くした後に)
ごち、そうさま……。(カレーを綺麗に食べ終えた。握られた燐寧のハンカチは、役目を完璧にこなして限界を迎えていた) (無効票)
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一里塚・燐寧 2022年4月5日
いやー、一見さんが食べるのは正直危ない代物だよねぇ。
十分辛いとは言っても、まだ普通のチキンカレーもあるしさ。
なのにさ……同じのにするって決めてくれた時は、嬉しかったよぉ。
(とても美味しいけど、すごく辛いカレー。まるで二人が越えて来た戦いの勝利の喜びと、流した血の痛みのように思えて)
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一里塚・燐寧 2022年4月5日
……んふふ。
(心地よい感慨に浸りながら。それからも五月姫の完食まで、激辛カレーの激闘を眺めていた。表情の小さな変化から垣間見える瑞々しい心に、思わずくすりとしたり。時折こぼれる辛さに悶える声に、動かないはずの心臓が少しだけドキリとするような錯覚を覚えたり。自分の完食からの待ち時間はそれなりにあったが、飽きることはなかった)

はーい、お疲れさまだよぉ。

……しょーじき、しんどそうなら途中で代わる気マンマンだったんだけどさ。最後まで行ってくれたじゃん。
あたしの好きなものを完食してもらえるのって、なんか良いね。
(そのうち店員さんがやってきて、五月姫の前にアイスクリームの皿を置いた。燐寧がこっそり頼んでいたそれは、ココナッツミルクの風味があり、優しい甘さが疲弊した舌を癒してくれるだろう) (無効票)
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瀧夜盛・五月姫 2022年4月6日
それは、だって……ね。同じものでお話、盛り上がれたら、いいなって思ってた……けれど……。(尤もそれ以上に話が盛り上がってしまったわけだが。まぁ結果オーライである)

そう、だったの……? ん、大丈夫。食べられる。だって、美味しい。美味しかった。美味しい、けれど……今日はもう、むりぃ……。(首がぐでんと横に傾く。想像を超えた激辛の猛勢に、さしもの耐久ガン振り姫君も疲れたのだろう)

……? っ!(だがしかし、テーブルにアイスクリームが置かれると、とたんに顔が明るくなる)
燐さん、これ……っ!(視線が燐寧とアイスクリームを行ったり来たり。彼女は辛いものだけでなく甘いものも大好きなのだ) (無効票)
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一里塚・燐寧 2022年4月9日
そうそう。「話が盛り上がれば」って、気持ちだけでも嬉しかったはずなのにねぇ。
なんだか、ちょっと欲張りになっちゃったみたい。

(アイスと自分を交互に見つめる五月姫に、にやりとして)
いやー、ピッチャーの補充をしてもらった時にね? こっそり頼んでたんだよぉ。
ほら、食べちゃってだいじょぶだよ? あたしはもうお腹いっぱいだからさ~。 (無効票)
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瀧夜盛・五月姫 2022年4月11日
あ、ありがと。でも、本当に……いいの?(ちらりと確認する。すぐに手に取らないのは自分の元にだけアイスクリームがあるのに気がついたから。してもらってばかりで少し悪い気がする)

じ、じゃあ……いただき、ます。(パクリっ)
〜~ッ♪ これ、至福……っ!(先程まで燃えたぎっていた口の中に広がった蕩ける甘さに恍惚とする)
やっぱり、燐さんも食べる、べき。冷たくて気持ち、いいよ?(燐寧にも食べてもらおうと、アイスの器とスプーンを渡そうとする) (無効票)
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一里塚・燐寧 2022年4月13日
いいっていいって~。
今日はあたしの奢りだって、はじめっから言ってるもん。
五月姫ちゃんが美味しそうにしてるとこ見られたら、あたしも美味しい気分だよぉ。
(自分には、まっとうな「美味しい」という感覚が分からないから。だからこそ、五月姫が感情をころころさせながら食べている姿を見るのは楽しい)

んー。いいの? これ、あたし的には繊細過ぎる甘さでさぁ。
よくわかんないのに食べちゃうのって、勿体……。
(尤も、味が分からないことが前提にある以上、優しい誘いにも難色を示してしまうのだけれど)

……ううん、そだね。ちょっとだけ、貰おうかな。
(五月姫が自分が好きなものを口にしてくれた嬉しさを、ふと思い出す。なら、こちらも受け容れるべきだろう──と、彼女が差し出した器を受け取った)

あむっ……あー、確かに。冷たさが良い感じだね。
それにね。今日はいつもより、甘い気がするよ。
(心から湧き上がってくる甘さを、じっと噛み締める) (無効票)
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瀧夜盛・五月姫 2022年4月18日
み、見な……っ!(バッと顔を背ける。『こんな無愛想な顔、見て、なにが面白い、かな……』と小さく口を尖らせる)

(そういうクセに自分はじっと燐寧の顔を見つめる)
……ぁ。(いや、どちらかというと顔色を窺うといった感じだ。アイスとは口腔の熱で溶かし、甘さを咀嚼するものだ。そのどちらも“ない”と言う燐寧に失礼なことをしたかなと、濁る口調に渡してからしまったと思ったのだ)

……えへ。
そう、だよね。とても美味しい。姫、このアイスクリーム、とてもお気に入り、だよ。(しかし燐寧はアイスを口に入れ、味の感想まで言ってくれた。そのことに『やっぱり燐さんは、やさしいな』と思わず頬が綻ぶ) (無効票)
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一里塚・燐寧 2022年4月18日
んふふ、そー言ってもらえると嬉しいんだぁ。
じゃ、今度来るときは二人とも頼もっか。毎回分けあいっこじゃ、あんまり食べられないし。
(そう言って、五月姫にアイスクリームを返す。なんか地味に間接キス的なやつだった気がするけど、今の所は気にしていなかった。親友だし)

(元々そこまで量が多くない上に、燐寧も口を付けたこともあり、残りはあまり多くない。3口ほども食べれば、なくなってしまうだろうか)


あー……店員さん、なんか忙しそうだね。あんまり長居しちゃうと、迷惑かな。

(はかない時間。いっそ、このまま何かおつまみでも頼みながら居座って、いつまでも話し込みたい気分だったけど──人気店である。店内はすでに満席になっていて、外には待ち人もいるようだった) (無効票)
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瀧夜盛・五月姫 2022年4月22日
(ニコニコと(無表情だが)上機嫌で皿を受け取ると再びアイスを一掬い。スプーンを咥えたまま鼻から感嘆を漏らしたりしている)

ふう、堪能……。
ごちそう、さまでした。(そして程なくして空席となった器に丁寧にお辞儀をした)
また……来る? 二人で? ふふ、それは嬉しい。その時は何食べよう、かな。
また同じの、食べるのも、とてもいい、だけど、具を変えて挑戦も……(早速メニューを手に取りあれこれと考え始めた。気が早すぎる)

……んむ、確かに……。(しかし燐寧の一言に我に返る。正直、もっと一緒に――お話ができるのなら店にいたいがあまりお店や自分以上の常連たち(既に地図アプリにマーカーをつけていた)に迷惑をかけたくはない。……先程の話が真実と為るのであれば、拘って居座っている必要も――)
今日はもう……帰る? (無効票)
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一里塚・燐寧 2022年4月26日
他のメニューだと……ポークカレーも、やわらかーく煮込んだお肉にピリ辛が絡んでおいしいらしいよぉ。
あとレッドカレーとかグリーンカレーとか、タイカレーもあるねぇ。
ココナッツミルクとかパクチーがいけるなら、好きになれるんじゃないかなぁ。

(名残惜しそうな五月姫の好奇心を煽るように、人気メニューの概要をつらつらと述べる。所々伝聞調なのは、けっきょく燐寧には味が分からないからなのだけど)

あは、次のお楽しみが出来たって思っちゃおうよぉ。
生き残ってればさ、絶対また次来れるもん。
(自分よりよっぽどスマホネイティヴな五月姫に内心ちょっと驚きつつ、励ますようにニヤリと笑う。自分がこんなことを言うようになるなんて、一人で戦っていたころには想像もつかなかったな、なんて想いが過った)

(ごちそうさまでしたと口にして席を立つ。二人分のお会計を済ませて、店の外へ)

……あははっ。
(夜空がきれいだ。わけもなく、笑みが零れた) (無効票)
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瀧夜盛・五月姫 2022年4月29日
あれも……それも……。(燐寧の解説をふんふんと聞きながらメニューに齧りつく。ココナッツ? パクチー? 新宿島ビギナーには到底聞き慣れない食材はかりだ)
……これは……一度で足りない。いじわる。(目移りさせられたら何度も着たくなっちゃう。口を尖らせて抗議する)
絶対。絶対に、だよ。
また、“来る”から、ね?

今日は、ごちそうさま……でした。
とても、おいしかった(店を出ると深々とお礼を言う)

ん?(燐寧の言葉にふと見上げてみる。平安育ちの彼女の知っている空に比べると、令和の宙は街が明るすぎて見える星々も少ない。だけど彼女の世にも変わらず浮かび、そして美しいものは今もある)
そう、だね。月、とても綺麗。 (無効票)
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一里塚・燐寧 2022年5月2日
(何度も未来の約束に念を押すのは──怖いから、かもしれない。そして自分もそう思われているのではないか、と燐寧は憂う。呪詛を武器として選んだ者に纏いつく、消えることのない闇を、少女の影に見透かす)

うん、その時はまた一緒にねぇ。

(でも二人なら、きっと闇の中でも道を探せる。少なくとも、隣で戦う親友を感じられる。今はそれが、心地よかった)
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一里塚・燐寧 2022年5月2日
(店外に出てすぐ、夜空を見上げることになった二人)

ほんとだねぇ。
平安時代と比べたら、工場の排気ガスとかで空も汚れてると思うけど……もしかしたら、今は世界中のなにもかもがなくなったせいで、空気は澄んでるのかも。
(皮肉な話だ、なんて内心ぼやきながら。脊髄反射気味に答えてしまった五月姫の言葉を反芻する。「月、とても綺麗」──えっ)

……、……。

(いや、そういう意味ではないだろう。親友だし。というか、「月が綺麗ですね」の怪しい逸話なんて知らないんじゃないかな。現代のこと、やけに詳しいけど、何でも分かるわけじゃないさ。うん)

……さって、あたし、明日行く依頼の準備するから【飛翔】で帰るねぇ。
五月姫ちゃん、変なとこで寝落ちしちゃダメだよぉ?
(彼女の言葉について考えすぎるのが嫌で、空の道を選ぶことに。ついでに、寝落ち癖を案じて一言。この時点では、保護者直々に持ち帰りを許可されるなんて想像もしなかった) (無効票)
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瀧夜盛・五月姫 2022年5月3日
へ、ぇ……?(だったらもっと何もないところ、例えば地球の反対側とかならもっと星が見えたりするのかな、なんて取るに足らないことを聞き返そうとしたのだが――)

(『あ、あれ? 姫、なにかおかしなこと言ったかな……?』)

(燐寧の推測は正しい。こと“コミュニケーション”に関して、彼女は【書物解読】で学ぶべき対象に上げてこなかった。つまるところ、自分の言葉の意味が――この不意な気まずそうな空気の理由がわからなかった)

だ、大丈夫、だよ。
姫も、明日はドイツの海、渡らなきゃ、だから、ね。ここでは寝てられない、よ。
(端末で現在位置を確認し、うんと頷く。ここから高田馬場の駅、そこから新宿駅、そしていつもの【公園】までは歩いて行ける距離だ。ならばそう簡単に寝落ちることはない……だろう。たぶん、きっと、おそらく)

それじゃ、また、ね。(名残惜しそうに小さく手を振り、燐寧を見送ろうとする) (無効票)
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一里塚・燐寧 2022年5月6日
あは。なんでもないよぉ。
ほんとに綺麗だったから、思わず見惚れてただけ。
(泳ぐ眼を意識的に落ち着かせながら、お互いの沈黙にひとまずの答えを出す。何に見惚れたのかを口にしていない以上、嘘ではない)

明日もドイツかぁ。いやー、頑張ってるねぇ。
五月姫ちゃんの提案がなかったら、きっと戦局はこんな速さで進まなかったはずだよぉ。
あたしも気合入れて行かなくちゃ。親友として、釣り合うようにさぁ。
(軽薄な態度の中に、確かな尊敬を込めて。……こんなふうに思っているうちに、さらに差が開いて親友の飛躍を喜びながらも頭を抱えているのが、未来の現状なのだが)

……うん、またね。
(一度飛ぼうとして、未練がましく振り向いてふにゃりとした笑顔を見せて。それでようやく、燐寧は空へと舞いあがった) (演出終了)
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瀧夜盛・五月姫 2022年5月7日
……へえ? ま、まあいい、けれど。(思わず月を睨みつける。一瞬、月がたじろいだ気がして直ぐに止めたが)

ん。皆が与太話、賛同してくれた、結果。(どれだけ逸物な提案であったとしても、そうだと言ってくれる人がいなければ成し得なかったことだったと頭を振る。結局、姫の出来たことは些細なことだったと)

(燐寧が見えなくなるのを見届けると、やがて帰路をゆっくりと歩みはじめる)

(いつも顔を合わせてるはずなのに、薄れいく唇の痛みがこんなにも惜しいだなんて――)
とても、不思議。
(一頻り理由を考えて、きっと“親友”というものはこういうものだろう、と納得することにした) (演出終了)
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