毎週日曜日は怪文書の日④
墨乃・しるし 2021年9月27日
犬も歩けば棒に当たると言いますが、狐は果たして何に当たるのでしょうね。
漫画だと人の子は車に当たりがちですが、転生するなら今の流行は運搬車よりも過労死らしいですよ。あ、でも過労からは程遠いお客様には少々敷居が高いですね、不適切な話題ですみません。
さて、当たるも八卦当たらぬも八卦とは占いを揶揄する言葉ですが、占いと言えば何を思い浮かべます? 星座? 水晶玉? まあどれでも良いですが、占いとは何かのわかりやすい属性やら要素やらを借りて結果を導くもの。昔は神事のひとつでしたが……恣意的に結果を操作しやすいという点では、まあ導く者にとって都合の良い教材みたいなもんです。そこで我も新しく占いを考えまして。
散髪占いというんですけれど、ええ。少し運試しをされていきませんか? 何、お客様の望む髪型になれば大吉、そうでなければ凶という奴ですね。凶であってもお代は頂きませんから、どちらにしてもお客様にとってはお得という。
え? 今までの仕組みと特に変わらない? 既存の制度を占いと言い換えただけ?
そうですよ。ですが、狐の散髪も信心。祈った方が良いですよ。
お客様の散髪は、既に占いに変わっているのですから。
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