【おあそび】百物語

紙魚舘・伽　2021年8月15日
百物語しようぜ、お前ロウソクな！

・あそびかた
１．なんか怪談話をしましょう。聞いた話でもいいし、今適当に考えた話でもいいし、何なら怪談じゃなくてもいいです。とにかくなんかの話をしてネ。

２．話しながらダイスを振ります。

３．出目が10以下だった場合、話した怪談に出てくる怪異がなんか実際に現れて襲われます。

４．１００行くまで繰り返します。

５．行かなかったら飽きたら終わり。

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紙魚舘・伽　2021年8月15日
【1】それじゃ、せっかくだしこの神社の話でも。とあるケチな人間が、小銭でもないかと賽銭箱を漁っていたら、腕が抜けなくなってしまった。変なふうにハマってしまったかと、どうせこの賽銭箱もボロボロでもろくなっているからとどうにか叩き壊して腕は抜けたんだけど、手首のところにくっきりと、何かに掴まれたような痣が残ってたんだって。うん、ほんとうの話だよ。ほら、までここに残ってる。

神和・煌　2021年8月15日
あら、面白そうね。……ふむ、怪談話ね。

京の都の外れに、小さな祠があったの。
そこは子どもたちにとっては肝試しの格好の場で、夏になる度に宵闇の中で近寄っては怖がり、わたくしのもとへ翌朝泣きながらお祓いを頼みに来たものよ。
さて、祠に祀られている神としては戯れに悪戯を続けられては堪らない……そこで、ある夜に神は女童の姿をとりて子どもたちの前に現れなさいましたの。
その夜以来、その祠が肝試しに使われることはぱったりと無くなったそうよ。……その代わり、その夜に帰ってきた子どもたちは皆、幽霊のように無気力無感動になってしまっていたわ。神が霊魂に術をかけて、彼等の心も何もかも封印してしまったから……。わたくし以外、誰にも解けない見抜けない術でしたのよ。

……ふふ、怖いお話でしたかしら？大したお話では無かったわね。

神和・煌　2021年8月15日
あら……連番を振るのね。
でしたらわたくしのお話は【2】ね。ごめんなさいね、ほぼ同時にお話ししてしまったみたい。

リナリア・イェーケンヴェル　2021年8月15日
【3】
あらあら？面白そうなお話しをしておりますね。私も此処に混ざっても、よろしいでしょうか？

そうですね……では私も一つ。噂話で聞いたことがあるのですが、とある場所で幽霊が歩いているという話がありました。
これだけであればよくある話なのですが、奇怪な事に遥か昔のローマ兵としての装束であったというのです。私にとってローマというのがどういった存在なのかは分かりかねますが、お爺様のお話しでは遥か昔の昔という事なのです。それこそお爺様のお爺様のお爺様、それくらいでやっとという国だったそうです。
どれ程御長寿な幽霊なのか、そも幽霊に寿命があるのかは分かりませんがそこまで居続けるナニカはいったい何なのでしょうね？

須藤・霧衣　2021年8月19日
【4】
妙なことをしていますね。では通りがかりですが私もせっかくなので一つ、置き土産を。

怖い話というか、ちょっとした考察のようなものですが。新宿以外の世界が消失しましたが、外の世界にいられなくなった復讐者達はこの新宿島に流れ着きました。
復讐者を復讐者たらしめるものは、強い復讐心だと言われています。ですが、そういった意思を持つものは知的生物だけに限らないです。
そうですね……例えば実証されてはいませんが、怨霊とか。そういうものは復讐心、怨念。そういった類のものを強く抱えていたと思います。
ですが、新宿以外がなくなった世界の外にはそういった達の悪い悪霊が多数存在していたはずですよね。
もし復讐心や怨念の類が存在を繋ぎとめるなら――彼らはどこに辿りついているのでしょうね？

まあ、とりとめのない考察のようなものでした。お耳汚しを。

紙魚舘・伽　2021年8月21日
【5】通りすがりでもなんでもじゃんじゃん語っていってね。

この前散歩してたんだけどさ、この暑さのせいで頭ぼんやりしてたんだよ。
そんで自分がどこ歩いてるかもわからない感じだったんだけど、急に声をかけられたんだよね。
「落としましたよ」って。
ぼーっとしすぎて財布でも落としたかなって足元を見たんだけどなんにも無いんだ。
そもそも考えてみたら財布なんか持ってなかったんだよね。今お金とか使えないし。
で、もうちょっと冷静になってあたりを見回したら、誰もいないんだ。そのちょっとの間に人が隠れられるようなものなんてもちろんかなったよ。
さて、あのとき私は何を落としたんだろうね。

三途川・遊泳　2021年8月30日
【6】
こんにちは。
通りがかったから俺も一つばかし怖い話をしていこうかな。

数年前、まだ新宿がこんな風になっちゃうより前ね。俺の友達が家に遊びに来たことがあるんだ。ゲームしてお菓子食ってくっだらねぇ話でワイワイ盛り上がって楽しかった。そんで時間も忘れて遊んでたらウッカリ終電近くなってさぁ、「ヤベーもう帰るわ！」って友達が慌てて帰ったのよ。そしたらアイツったらお気に入りのイヤホン俺の家に忘れてっちゃったんだよね。慌てんぼうさんめ。でも、メッセージアプリで「忘れてるぞ～！」って送ってやったら既読無視でやんの。普段ならいつもアリガトーって速攻で返してくる奴なのに。急いでんのかなぁ、終電近いもんなぁ、駅に向かって走ってるからスマホ見る余裕ねぇんだなぁ～、と思って机の上見たら。

なんとアイツ、スマホも忘れてたんだよね。

三途川・遊泳　2021年8月30日
う、うわーっ！！いってぇ！！
なに！？なんなの！？

なんか今黒っぽいモヤッとした人影みてぇなの通らなかった！？後頭部ひっぱたかれた……勝手に話したの怒ってるのか圭吾！？だ、だって事実だし怖かったし……！！ワァー！慣れない怖い話なんてするもんじゃなかった！さよならー！退散ーッ！

雅諒院・基経　2021年8月30日
【７】おっと、百物語というやつかな？では僕（やつがれ）も一つ小噺をさせてもらおうかな。
とある知り合いの山伏の話だ。山伏の間では、山に座り込んでいる山伏や僧が居ても、声をかけてはならないという決まりになっている。
なぜか？山伏や修行僧というのは山という厳しい環境で修行をするのだ、それにより、神通力や神力を獲得することができる…とされている。
まぁ、つまり”不幸な事故”というのは往々にして起こる。
…哀れなのは、当人は自分が事故に遭ったことなど気づかないのだ。
だから不用心に声をかけてしまうと…顔が瓜のように割れた、ぐしゃぐしゃの者が、こちらに縋りつき、道連れにしようとしてくるそうだ。

佐野・埜之子　2021年9月13日
【8】やったらウチが子供の頃聞いた怪談を一つ。
夕方の帰り道。家と家の間にな、間男て言う体に大穴の空いた男が立ってる事があるんやて。この男をチラッとでも見てまうと、空いた穴に吸い込まれて消される。そないおっかない男や。
言うても目を閉じて通るのはあかんえ？　見えんのを良い事に後ろからついて来てな、肩をポン……て。
やからな。間男から逃げるんやったら、間男の居そうな『間』の前を通らんのが一番や。引き返して、別の道探して、また居そうな『間』があったら引き返して、大回りして、また居そうな『間』を避けて、避けて、避けて、そうやって最終的に家まで辿り着けたら勝利やね。

……辿り着けたら、やけどな。