だれか曰く、

【対話】夜のとばり。煙のかおり。

為叶・幸咲 2022年9月12日
――夜。

深夜。きっともう2時、あるいは3時。
ひとけも絶えた公園のブランコ。きぃと揺らして腰掛ける。
隣の空席を見遣りながら、煙草をともして紫煙を燻らせ。

吐き出した白が、静かに月を滲ませた。

[ 1:1 ]
[ どなたでも歓迎、先着にて ]
[ 【索引】をご参考まで ]




0

為叶・幸咲 2022年9月12日
(ぼんやりと。見上げる月は満月だろうか、それとも幾許か欠けただろうか。)(物思いに耽るといえば聞こえが好いが、ただただ紫煙を嗜んでいるだけ。自分の"言葉"じゃあ味なんてしないし、他人様の存在はいまのところ確認できず。)

……あー……お腹空きました。

(満ち足りない。煙草なんかじゃあ全然足りない。もっともっと、誰かの"言葉"が欲しかった。)
0

為叶・幸咲 2022年9月13日
(煙草の煙をひとつ吸い込むたびに、確かに微かに補われる。宛ら一滴ずつ注がれるワインの如く。グラスは満ちることを諦めて、いっそ乾く方が早かろう。)(夜空を見上げると月が隠れた。どうやら月さえも靡いてはくれないらしい。)

んー……非常食にはまだ早い……。

(ポケットに突っ込んだ片手に触れる、古びた紙の質感に思い悩む。"言葉"が記載されたそれを喰らえば、煙草よりは誤魔化せる。けれど、けれども。美味しくないし。有り体に言えば、ぶっちゃけ不味い。)
0

印歌・良空 2022年9月14日
(満月の月を見上げながら、鬼の娘は夜道を進む。丸く満ちた月のおかげで今宵は空が明るく感じて夜の散歩には最適だったから。)

(ふらりふらりと公園の傍を通ると、風に乗って運ばれる煙草の匂い。
その割に公園はとても静かで時折聞こえるきぃ、という音が気になって思わず足を止めた。)

……こんな時間に、誰かおるんでしょうか?

(気づいてしまった以上は確かめたくなって、公園に足を踏み入れる。
歩きだしてから「幽霊だったらどうしよう」という考えが一瞬過ったものの、煙と音の発生源を確認するために近づいてみることにした)
0

為叶・幸咲 2022年9月14日
(きぃ。)
(ブランコの鎖が軋む音。決して脆くは無いと言えども、本来の用途は子供向け。成人男性にしても程々上背のある身を載せたなら、軋む悲鳴も至極当然。)
(持て余す両足を投げ出しながら、ゆらゆらとわずかだけブランコを揺らし――て、いた。)

……言葉の香り。

(身を止めて、顔をあげる。彷徨うように視線が揺れる。)
(煙草の灰が落ちるも意識に留めず、その微かな"香り"の発生源を首だけの動作で探していた。)
0

印歌・良空 2022年9月15日
(足音や気配を隠すことは特にせずに。ブーツで公園の砂を踏みしめる度にザリッと小さな音が響いた。)
(暫く進むと、今まで規則的に聞こえていた「きぃ」という音が聞こえなくなったことに気づく。月の光が陰った頃には姿が確認できるような距離にまで近づいて。)

……、おばんです。
お兄さんも月を見ていらしたんです?

(ブランコにいる人影を瞳に映すと、幽霊じゃなかったと安心して。
揺れる視線が何かを探しているようで少し気になったものの、考えた末に声をかけた。)
0

為叶・幸咲 2022年9月16日
(近付いてくる足音に、彷徨う迷子の視線がひたりと止まって人影を映す。)(嗚呼、なんだ月光か――、)(淡い色彩にそんな連想が浮かぶも束の間、よく見ればそれは紛れもなくヒトの形をした女性。我に返って微笑を返した。)

あ、嗚呼……、失敬。こんばんは、レディ。
ええ、少し月を眺めてぼんやりしてました。貴方も月夜にお散歩ですか?

(ひらひらと煙草を挟む指先を揺らしてご挨拶。)
0

印歌・良空 2022年9月16日
(「今、変な間があったような?」と不思議そうにして。一瞬のぎこちなさを感じ取るとハッ、と申し訳なさそうな顔をした)
(月が陰った暗闇から見知らぬ鬼が出てきたら驚くのも当然かと思い、苦笑しながら両手を合わせて)

ひょっとして驚かせてしもたやろか?堪忍です。
えっと、はい。今日はお月様が明るくて綺麗やったんでお月見スポットを探して歩いてたんです。
……そうしたら公園から煙草の匂いがしたんで。

(改めて男性の手に煙草があることを確認すると、ごそごそと煙管ケースと取り出して見せて)

お邪魔やなかったら、ウチもご一緒してもよろしいです?
0

為叶・幸咲 2022年9月17日
いいえ、こちらこそ。
あまりに美しい方がいらしたので、月光が舞い降りたのかと思いました。

(恐縮されると此方も幾ばくか申し訳無さを感じて苦笑を零し、もう一度だけ煙草を持つ手を揺らす。)(投げ出すようにブランコを揺らしていた足を組み直してから、申し出に対しては勿論とばかりに微笑んだ。)(隣の空いたブランコに視線を移し、座りますか、と煙草の灯りでそれを示した。)

それは……煙管、ですか?意外としっかりしたものを吸われるんですねぇ。
嗚呼、悪い意味ではなくて……あまり見たことがないもので。
0

印歌・良空 2022年9月18日
言葉選びがお上手やねぇ。月光に称さるなんて初めてです。
……お隣、失礼いたしますね。

(サラッと出てきた言葉に関心した様子で。相手の様子から承諾の意思を受け取るとお言葉に甘えて隣の空いたブランコへ。着物の裾を一度直してから腰を下ろす。)
(煙管をケースから取り出して。細長いガラス瓶に入った刻み葉を火皿に移すと、慣れた手つきで火をつけた。)

はい、ウチはこの通り着物なんで煙管の方が都合が良くて。
匂いもマシですし灰が落ちへんので生地を焦がすこともなくて重宝しとるんです。
ちょっと手間はかかりますけど、たまにしか吸いませんし紙煙草より口に合うんで。

(そこまで言うと、ゆっくり吸い込んだ煙を吐き出した。)
0

為叶・幸咲 2022年9月20日
おや、恐れ入ります。思ったことを申し上げたまでですよ。

(クスクス。零れ落ちる砂にも似た軽い音と微笑の声を捧げ、丁寧な所作で着物を捌く彼女の指先を眺めていた。)(煙管に火を入れる滑らかな動作も何やら新鮮で、魅入るという表現さえ正しいだろう。けれど、初対面をそうまで見つめ続けるのも不躾かと、視線は月光を辿り再び月へ。)

確かに、美しい着物ですねぇ。貴方の印象がよく映えます。
私は紙巻き専門ですけれど、気が向いたら嗜んでみたいものですね。気が向いたら。

(繰り返した二回は、恐らく向かない気がするという心情を表し。緩やかに紫煙を味わってから、)(ああ、そういえば。)(思い出して、もう一度ちらりとだけ目を動かした。)

お月見スポット探し、でしたっけ?
いかがです、此処もなかなかですが……他にもイイ場所ありました?
0

印歌・良空 2022年9月20日
……ほんに口が達者なんやねぇ。お兄さん、道化師とか胡散臭いとか言われません?

(つらつら次々に言葉が紡がれる様子はいっそ見事だと賛辞でも贈りたくなる)(けれど、あまりに軽い言葉は綿菓子やメレンゲのようで。浮かんだ言葉をついそのまま口にした)

おや。その辺は素直なんですね。
まぁ、紙煙草に慣れとったら煙管は面倒くさいでしょうしね。

(2度繰り返された言葉を聞けば可笑しそうにして。吸う頻度が高ければ自分も面倒臭がりそうだと再び納得いた様子で煙管から煙を吸い込んで)
(向けられた視線を問いかけを聞けば、煙をゆっくり吐き出して)

そうですね……此処以外やと海岸くらいでしょうか。
新宿島は夜でも案外明るいですし喧噪もあったんでウチはあんまり落ち着けませんでした。
そういうお兄さんは何で此処に?人の事言えませんけどお月見にしては時間も遅すぎますし。
0

為叶・幸咲 2022年9月22日
やー、これは手厳しい。道化師として貴方の笑顔を頂戴するのは吝かではありませんが、胡散臭いだなんてそんな。よく言われますね。

(はは、と乾いた笑い。勿論傷付いてなど微塵もないけれど、どうにもそういう評価は付き纏うもので。言葉を弄ぶという表現があるならば、まぁ確かに、と言わざるを得ないから。)
0

為叶・幸咲 2022年9月22日
面倒と言いますか、私にとっては紙を吸う行為にこそ意味があるのでね。
煙管だと少々味気無いような気がして。

(苦笑、苦笑。苦い言葉だ。あまり表には出さない自身の体質について、思わず零してしまうほどには飢えていたようだ。)
(紙から漂う煙を肺に落としてから、相手の"言葉"を飲み込み微笑んだ。)

みなさん四六時中働かれて結構なことですよねぇ。
此処も偶然見つけた穴場スポットにしてはいい感じでしたが……ふむ、海岸ですか。またひとけが無さそう、もとい、そろそろ冷えてきそうな場所ですね。

(海岸、を脳内で連想してから思いついたのは冷えと寂しさ。耐えられるだろうか、と不意に思う。)(交互に繰り返す問い掛けに、まるでボール遊びだと肩を揺らした。)

何で、と言われると、んー……。
……人恋しかった、とか?
0

印歌・良空 2022年9月25日
……わざとやっておられるんやないんですね。
(乾いた笑みを見れば若干驚いた様子で。よく言われるという予想通りの回答よりもあなたの反応が意外で煙管を吸おうとしたのを止めて)

(次に聞こえた言葉は不可解だった。吸うのをやめた煙管を上下させて考えてみるも答えは見つからない。言葉を返すにも判断するにも情報が足りないと向き直して)
紙を吸う行為に意味、です?
やったら煙管ではいかんでしょうけどなんや理由があるんですか?

そのおかげで現代は便利なわけですけど休んで欲しい気持ちはありますね。
ちょっと海風はありますけどウチは人がいない海岸好きなんで。人けについてはこの公園も相当寂しいっち思いますよ。人恋しかったなら他にいい場所は沢山ありそうですし。

(もとい、と言う割にしっかり口にした言葉に笑って。何となく場所選びと意図が合っていない気がした。
月を眺めるにしてももっと人けがある場所はありそうなのにと不思議そうにして)
0

為叶・幸咲 2022年9月25日
半ばわざとですよ。半ばはね。
こういう話し方は、相手から言葉が返ってきやすいですから。
あ、でも本心というのも本当ですよ?美しい方には褒め言葉を差し上げたいものです。
(煙草を緩く唇に咥え、喉元を蹴る煙を取り込み落とす。指先を離せば名残りのように、紫煙が夜に漂った。)(相手側から煙の香りがしないことに気付き、顔をそちらに向けてやり。その琥珀を眺めてから、見抜かれてるなぁ、と鈍く笑った。)

私、"言葉"から栄養を摂取する体質なんです。
煙やらのニコチンではなく、紙に書かれた言葉を燻して吸ってるんですよ。

(ナイショですよ、なんて。秘めやかに微笑んだ。)

海岸だと、本当に誰もいなさそうじゃないですか。
公園くらいならひょっとすると誰か通りかかるかもしれない、という淡い期待です。
別に繁華街とかでもいいんですが……まぁほら、おかげで美しい月光とお話が出来ましたし?

……貴方こそ、お友達やらと月見を楽しまないんです?
0

印歌・良空 2022年9月26日
それは同意いたします。こうして話し相手をしてもらう分にはとっても助かりますから。
わかりました、誉め言葉っち思ってありがたく頂戴しますね。
(会話が続かないのは確かに困るなと頷いた)(特に疑っていなかったものの念をため、と言うように告げられた言葉には小さく笑って)

……言葉から。なんや変わった体質なんですね。
なるほど、それで紙煙草やったんですね。言葉っちいうんは紙やないといかんのです?

(煙管の火が消えないように吹き戻してから、興味深そうに問いかけて)

時期によりそうですけど今やったら海岸も公園もそう変わらんっち思いますよ。繁華街は明るくて月は見えなそうですね。
(一度苦笑して、煙を吸い込む。月光と称すあなたに居づらそうな視線を向けて)良空です、印歌 良空。
月光っち言われると照れてしまうんで名前で呼んでくださいな。

ウチです?気軽に誘える方々はお酒も飲まんし喫煙もしないんで今日は一人の気分やったんです。
0

為叶・幸咲 2022年9月27日
ええ、大切に頂戴しておいてください。
(こちらが打てば軽やかに響く相手の声はひどく心地が良いがゆえ、けらけらと笑う仕草は上機嫌で。)

紙に書かれた言葉も構いませんがね……いまは正しく貴方の"言葉"を味わっているところです。
蜜みたいな、甘露のようで……美味しいですよ。

まぁほら、貴方だって、他人とは違う性質のひとつやふたつあるんじゃありません?

(灰が落ちそうになる煙草の先を見遣り、携帯灰皿をポケットから取り出した。とん、と打ち付けて灰を落とし、名残りの炎が燻り消えるまでを見届ける。)(やがて渡された名前に振り返り、一瞬驚いてからすぐに頷いた。)

美人さんのお名前をうかがえるとはラッキーです。私は為叶幸咲と申します。
……ふむ、では次お会いしたときはお酒もご一緒したいものですねぇ。
オトナの付き合いということで?
0

印歌・良空 2022年9月28日
(興味津々で伺ってみたら返ってきた内容は予想外で、煙管に口を付けたまま思わず動きが止まった)(まさか、喋っている言葉でも栄養が得られるとは)

人の言葉でもそういったものが得られるんです?
それは……もう少し言葉遣いに気を付けておくべきやったでしょうか(自戒のように、どこかおどけて呟きながら再び煙を吐き出した)
やけどこの口調やと掴みどころがないやら儚そうや言われるんでちょっと意外でした。
んー。先日初対面の方にまで好奇心を抱くなんて強欲っち言われた記憶はありますね。人様の事知るんは好きなんでつい……。

(嬉しさと気恥ずかしさを隠すように口元を着物の裾で隠す)(お伺いしたお名前は変わった音で1度繰り返すように呟いて)

幸咲君ですか。なんや不思議な響きやねぇ。
ふふ、次回があるんやったらお名前お伝えして正解でしたね。
幸咲君も飲めるんでしたら是非とも。そういうん嗜みながらお話できるお友達も欲しいんで。
0

為叶・幸咲 2022年9月29日
いいえ?気遣いなんて雑味ですから、そのままの言葉が一番ですよ。
嗚呼、まぁ確かに……私にとってはあまり聞き慣れない言葉遣いだなと思いましたけれど、味付けは悪くないですし、クセになっちゃいそうですね。

(もはや自身から溢れる感想は半ば独り言めいて、相手に理解を求めるためのそれではなく自身の感情を分析しているだけの独白となり。)
(気恥ずかしそうに小さな唇を覆う仕草が視界に入れば、先程までの堂々とした印象とは異なる一面を見た気分になって愉快そうに一度、二度、肩を揺らして思わず笑った。)

ふふ……口にすると幸せになれそうな名前でしょう?何度でも呼んでくださいね?

(冗談めいた言葉はやっぱり健在なまま、次いでの誘いには喜んで頷く。)

勿論です。オススメのお店、ぜひ教えてください。
大体は飲めますから、楽しみにしてますよ。良空さん。
0

印歌・良空 2022年9月30日
(つらつらと紡がれる初めて聞く価値観は物珍しくほぉ。と聞き入って)

言葉でも雑味っち概念があるんやねぇ。
さらっと同意されました?(聞き流しかけたものの、ん?と首を傾げて苦笑する。けれど興味深さの方が勝って)方言でもお味が変わるものなんですか。なんや聞けば聞くほど不思議やわぁ。

(笑われている理由には皆目見当がつかないけれど、楽しそうなので特に何もいう事はせず。)(続いた軽口を聞けば思わず釣られて笑った)

ご自分で言ってしまうんですね。何度でも呼んでいいんでしたらお言葉に甘えて。
誰かのお名前を呼ばせていただくんは結構好きなんで。お返事だけはお願いしますね、幸咲君。

(敢えて額面通りに言葉を受け取って。仕返すように冗談を返して)

なんやお酒強そうですね、幸咲君。
普段は何を飲まれるんです?お店選ぶ時の参考にしたいんで差し支えなければ教えてくださいな。
0

為叶・幸咲 2022年10月3日
あ、バレました?
(首を傾げられるとその可愛げのある所作に対して冗談めかしクスクスと肩を揺らし、スルーされるかと思いきやしっかりと此方の言葉を拾い上げる相手に好奇心は尽きること無く)
不思議なものでしょう?
この新宿島とやらには、自分の知らない世界がたくさん重なっていて、本当に不思議です。

(ふう。紫煙を吐き出した。そして徐々に短くなってきた煙草を携帯灰皿に再び打ちつけ、灰がはらはらと落ちていく。)

良空さんのお名前も心地よいですよ。舌の上で跳ねるようで。
名前を呼ぶのが好きだなんて、それもまた変わってますね?

(やり返された丁寧な仕返しには、こちらも悪戯心が思わず疼き。正しく言葉で遊ぶ会話が、それこそ心地よかったから。)

んー、まぁ強いですけど、貴方も充分強そうですよ。
普段は…熟成が長い酒が好きですかね。贅沢な話ですが。良空さんは何がお好みで?
0

印歌・良空 2022年10月5日
幸咲君、いい性格してはりますね。
(シレッと会話の中に混ぜてくるあたり手慣れているように感じる。小さく笑った後で一度煙を吸い込んだ)

今は特に色んな時代から流れ着いた方がいらっしゃってますからね。
幸咲君は元は何処の方なんです?ウチはこう見えても現代人なんですけど。
(煙を吐き出した後で煙管を揺らして。服装の関係であまり現代人に見られないため緩く苦笑して)

ふふ、ありがとうございます。自分の名前は結構気に入ってます。
呼べる名前があるって結構幸せなことやないです?呼んだ先に、応えてくださる誰かがいるんも含めてウチは嬉しいなあっち思うんで。
(ブランコを揺らして、視線をあなたに向ければ表情に喜色を滲ませた)

ウチは嗜む程度ですよ。
気持は分かりますけどまたコアな好みやねぇ。ウチの好みは…割と何でも飲みますけどハイボールとかワインでしょうか。
0

為叶・幸咲 2022年10月8日
そんなに褒められると照れますね。ありがとうございまーす。
(皮肉であろうとも美辞麗句。そんな風に受け止めて、けらけらと軽い調子で笑う。だからこそ胡散臭いなどと言われるのだと、自覚があるやらないやら肩を揺らして。)

私も現代…と今のご時世で言っていいのかはともかく、現代日本ですよ。名前の通りね。
しかしふむ、確かにこう言うとアレですが、良空さんも現代とは素直に意外でした。
そういうご家系なんです?それとも個人的な趣味で?
(苦笑を零す相手の様子を、素直に不思議そうな表情で観察する。服装、言葉遣い、諸々の所作。真摯に見つめるかのごとく、視線でしっかりと彼女の輪郭をとらえていた。)

ふふ。ハイボールと来ましたか。何だかそこに一番"現代"を感じちゃいました。
じゃあ肴は肉類ですかね。あ、肉が食べられないとかで無ければですけど。
0

印歌・良空 2022年10月10日
受け取り方もポジティブやねぇ。
(褒めていない事に気づいて言っているのは明白で。ここまでくるといっそ清々しいと先刻呆気に取られたことも忘れて笑んだ)

……なんやちょっと引っ掛かる言い方ですね?
(意外だという答えは予想通り。慣れた様子で着物の袖を持ち上げて)
ふふ、鬼人にこの格好なんで平安から流れてきたんやとよお間違われます。
趣味やったら良かったんですけど家系の方です。昔からこれやったんで洋装には不慣れで。……着物は何かと不便なんで興味はあるんですけど。
(雨の日や日常の所作に気を遣うことを思い出せば思わず息が零れた)

出始めたんは割と最近でもウチがお酒を飲み始めた頃にはすでにメジャーなお酒でしたから。
食べ物の好き嫌いは特にないんでお肉で大丈夫です。ソーセージとか良さそうやわぁ。
0

為叶・幸咲 2022年10月11日
はい。人生楽しいです。
(にこーと笑う。彼女の笑顔につられるように、あるいは彼女の笑顔を引き出すように。)

(引っかかる、という酸味のある言葉とは裏腹に彼女の仕草は日常的で。口調の指摘と同じくして、きっと"よく言われる"ことなのだろうと納得した。)
ええ、見た目だけで判断するのは失礼ですけれど、平安の辺りかなとぼんやり思ってました。まぁどこの出身であれ、今ここでこのようにお会いしたのは貴方に違いありませんから何でもいいですけど。
(紫煙を吐き出し、短くなってきた煙草を一度だけ見つめる。じりじりと燃え、灰になっていくその灯りを見ていると、穏やかにも過ぎていく時間の経過を感じられた。)

あ、いいですねぇ。ソーセージ。ハイボールにはピッタリです。
ハーブを効かせて熱々の鉄板で焼いたヤツに、マスタードを添えて。
(こんな深夜に、深夜だからこそ弾む食事の会話。その"会話"自体がとても美味しい。)
0

印歌・良空 2022年10月12日
人生楽しまんと損ですけど。幸咲君はサッパリとしてはりますね。
(笑顔は相変わらず何処か胡散臭い。ただ、言葉の清々しさは小気味良く、楽し気に煙管を揺らした)

構いません。判断されて困ることもそうないですし。
ウチとしてもそう捉えてくれた方が助かります。出身やら出自で捉えられるんにはウンザリですから。
(随分と葉が燃えてしまった火皿を覗きながら僅かに表情を曇らせる。小さくなった火が消えないように吹き戻せば調子を戻して)
見た目っち言うたら幸咲君も見た目と話してみた時のギャップがある方ですよね。なんや雰囲気と眼鏡に騙されたような気がいたします。

ハーブソーセージですか。それはドイツビールっち印象がありました。クリスマスの屋台でよお見かけるんで。
ハイボールにも確かに合いそうやわぁ。……こんな時間やのにお腹空いてしまいそうです。
(想像すればついお酒が飲みたい気持ちになって。可笑し気に)
0

為叶・幸咲 2022年10月14日
(揺れる煙管の先を見て、それが楽しさを表現しているのならば何よりの満足。瞳を細め、穏やかに頷いた。)

そんなにウンザリなんです?何と言うかそういう……、レッテルみたいな?
(思わず口から零れた純粋なる疑問に対して、我ながらさすがにプライベートすぎるだろうか、と思い直してしまい結果的に適切な表現が浮かばずに。あえてどうとでも取れる、または、どうとでも答えられるように疑問を挿げ替えて。)
あ、やっぱり眼鏡ってそう見えちゃいます?3割増しで知的でしょう?
(煙草の無い方の手で、眼鏡のフレームをわざとらしい仕草であげてみせた。)

ええ、丁度オクトーバーフェストの時期でしたから何となく思いつきました。
もう季節はそれこそクリスマスですか……。
(今はまだ暗い樹々たちも、人々の感情を灯す華やかな電飾を纏うのだろうか。そんな想像をぼんやりしつつ、景色にふらりと視線を彷徨かせた。)
こんな時間の食事は、背徳的ですねぇ?
0

印歌・良空 2022年10月15日
(零れた疑問の言葉は踏みとどまったように歯切れが悪い。今までの飄々とした具合と異なる言葉選びが微笑ましく感じて、つい笑ってしまった)

そういうものやったんでしょうねぇ。
ウチが生まれた家は鬼が大層嫌いな家系やったんです。人間しかおらんところに突然鬼人が生まれたもんやから……疎まれましたよね。これでもかってくらい。
(緩く同意すると、あまり気にしていない様子で煙管に口をつけて。脳裏に浮かんだ光景はあれど、それらを追い出すように煙と一緒に吐き出した)
知的……(眼鏡のフレームを上げる仕草を見てううん、と考え)落ち着いた方には見えたでしょうか。その眼鏡、度は入ってるんです?

オクトーバーフェストもドイツですしね。
秋を感じたらあっという間に寒くなって気づいたら年末迎えてしまうんですよね。
(こうした会話の時間はゆったりと過ぎるのに、日数の流れは早いのは少し不思議だ)
ふふ、心とお腹は満たされるんやけどねぇ。
0

為叶・幸咲 2022年10月16日
(こちらの言葉が蹈鞴を踏んだことは容易く見抜かれてしまったらしく、零れ落ちるような笑いに降参の意を表して苦笑した。)

それはまた難儀なことで。
良空さんは昔もさぞ愛らしい少女でしたでしょうに、鬼が憎けりゃ角まで憎いって感じですかねぇ。
(特に詮索を咎めるでもなく淡々と語ることが出来ている様子を見て、少なくともいまいまに於いては他人に隠すほどの強い嫌悪エピソードではないのだろう。ならばこちらもそれに合わせた軽さで返事をして。けれどどこかそういうものは"苦味"を伴うもので、舌先でぺろりと唇を舐めた。)
ええ、伊達眼鏡ではありませんよ?日常生活に支障を来すほどの悪さではありませんが、一応これが無いと困ります。ふつーに軽い近視です。

年末……早いものですねぇ。
賑わう街中をふらふら散策するのも嫌いじゃありませんけどね。
(そして、すっかり短くなった煙草を携帯灰皿に放り込み、ブランコを軋ませ立ち上がった。)
0

印歌・良空 2022年10月17日
(返ってきた言葉は予想通りの軽さで口元が弧を描く。痛くないわけではないけれど本人が割り切った過去を心配されるのも居心地が悪い)
どうでしょう。当時は傷だらけで常に包帯を巻いてましたし、今より感情も乏しかったんで気味悪い子供やったっち思いますよ。
言い得て妙やわぁ。とばっちりには間違いありませんけど。

(何処か聞いたことのある諺のような言い回しが可笑しくて、発言とは対照的に声色は明るく)

幸咲君、近視なんですか。軽いっち言うても遠くが見にくいと不便そうですね。やけど、コンタクトやなく眼鏡なんですね(素朴な疑問を口にしながらじっと眼鏡を見つめた)

こうして夜中ふらふらできるんも今の季節までですよ。
幸咲君は街中でもすぐに話し相手を見つけられそうですね。
(火皿の中身をもう一度確認すると、煙管を返して携帯灰皿に灰を移した。立ち上がる姿を見れば、キィとブランコを揺らして)――そろそろお帰りになります?
0

為叶・幸咲 2022年10月20日
少しだけ言葉に苦味を感じますから、それなりに心を痛められたことでしょうね。
本当に、今の良空さんからは想像できません。こんな胡散臭い眼鏡にそんな過去まで話しちゃうくらい気さくでいらっしゃいますし?
(へら、と笑う表情は相変わらず。悪く利用しようなどという頭は働かないが、彼女に幸い在れという祈りは確かにあったから。しんみりするよりは、いいのだろうと。)

コンタクトもたまーに活用しますけどねぇ。
眼鏡の方が取ったり外したり楽ですから。コンタクトってつけたまま寝そうじゃないですか?
(知的、という表現はどこかに霧散し、残ったのは怠惰の極み。同意を求めるように、首を傾げた。)

さぁ、どうでしょう……。もしも私からは誰でも捕まえられるなら、今夜、良空さんから話しかけていただけた私は幸運ということですね。
(んー、と伸びをしてから、彼女の方へ振り返った。)
ええ。おかげで空腹が満たされました。またご馳走してください。
0

印歌・良空 2022年10月22日
心は痛めましたけど、それを理由に不貞腐れたり不幸と思い込むんは癪やないですか。
やけどお話しする相手はちゃんと選んでますよ?幸咲君みたいに適当に受け止めてくださるくらいが丁度いいですから。
(胡散臭い眼鏡さんは否定せずとも、誰にでも話すわけではないと暗に含ませる。心根が綺麗な人達にはそのまま伝えていないのも事実だ)

コンタクトを付けたまま寝てしもて眼球の裏までいってしもたとかよく聞くような……
(その際「その行為は失明の危険がある」と説明されていたのを思い出して、動きを止めた)
幸咲君、やっぱり眼鏡のままにいたしましょう。コンタクトで寝てはだめです(向き直せばと首を横に振った)

ほんによお回るお口やねぇ。幸運と思ってくださってるなら嬉しい限りです。
(本心かどうかも怪しい言葉に軽く笑う。振り返ったあなたを見れば此方も立ち上がって)
雑談のお相手でしたら喜んで。お話しできて楽しかったわぁ。
0

為叶・幸咲 2022年10月23日
ははっ、確かにそれは正しいです。嫌な過去に引きずられて、今の貴方がずっと苦しむだなんて。とびっきり幸せになってやりましょう。
適当って……いえ確かに適当ですけど、否定してほしかったようなそうでもないような……でもま、役得ということにしておきます。
(自身が発しただがわずかばかり複雑になりつつ、けれどその軽快な遣取自体が望んでいたものに相違ないため大袈裟に肩をすくめてごまかした)

え?ダメですかコンタクト。眼鏡キャラが眼鏡外した瞬間って好感度アップかと思ったんですが……いざという時に備えて希少価値を高めておきましょう。
(違う方向に納得してから、彼女とは逆に深々と縦に首を振り了承の意)

楽しめていただけたなら良かった。私ばかりいただいてたら申し訳ありませんからねぇ。
またお話しましょう。夜道には、どうぞ気をつけて。
(丁寧な角度で首を傾け、微笑む。"次"があることを願い、緩やかな足取りで公園を後にした。)
0

為叶・幸咲 2022年10月27日
(ぱたん、)
(ひとつの本がとじられた。)

【〆】

(/お付き合いいただき、まことにありがとうございました。ご縁がございましたら、またぜひに。)
0