九十九番街

Walkin Sofa

朱・吉鷹 2021年11月6日
ある区画、公園であった場所に、朽ちては直しを繰り返した船舶の模型がある。

表には機械修理の旨が書かれた看板が出ており、
アクリルの嵌め込まれた船窓からは怪しげな呪物らしきものが見え隠れし、
甲板から長くぶら下がったブランコのような棚には金属のアクセサリーが並んでいた。


持ち主 … 朱・吉鷹
目的  … 1:1
相手  … 誰でも
終了  … 30レス目安
売り物 … 武器改造・装飾品・マジックアイテム




通り雨により店仕舞(30レス/目安)
1
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朱・吉鷹 2021年11月6日
(この顔では来る客も来ない――と気づいて以来、なるべく顔を出さないようにしている。それがどうして棚の横に椅子を出しているのかというと、昨日・一昨日と続いて鳥に売り物を盗られたからだ。一つ一つに大した価値があるわけではないものの気分は良くない)
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朱・吉鷹 2021年11月12日
(見張りがてら鴉除けの護符を作ることにした。まず革で網を作り、違う鳥の羽根を数枚。赤色の鉄と青い石を使って時計回りに飾る、というものだ。細い革紐を数本とり、編み始める)
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金刺・鞆 2021年11月15日
(ポシェットのようにタブレット端末を肩から提げて、目印の船を探し一歩二歩。船と、ぶら下がる商品棚と、外で手仕事に励む男の姿を見つけたならば、下駄の底をからころり。鳴らして、近づいて。近付くと、以前にも増して眉間がおそろしいような気もして。)

……ご、ごめんくださいませ……? いま、おみせ、やってました、か?
(おそるおそるで声をかけた。都合が悪いようなら出直そう、と。端末を提げる肩紐を知らず握りしめる。)
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朱・吉鷹 2021年11月18日
(その通り、眉間にいつもより力が入っている。聞き覚えのある声に気づくと作りかけのものを膝の上に置いた。目頭を揉みがてら眉間の皴を解そうとして、あまり普段と変わらない)

おう。やってるよ。ハロウィンぶりだな。
(親指で船窓を示す。季節外れの南瓜ランタンが内側にいた)
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金刺・鞆 2021年11月18日
(以前とおなじように眉間をほぐす姿にか、営業中であったことにか、安心した様子で。しかしそれらとは異なる緊張に、肩紐をまた握り直す。)

はい、その説はお世話になった、でした! えと、いまは、なにを作っていたのでしょう?
(船窓から覗く『笑いカボチャ』を見遣ってから、問うた。祭の日に、製作のアイデアを求めていたのを覚えている。それに関連したものだろうか。)
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朱・吉鷹 2021年11月18日
(商品棚には月や星を模ったものが増えている。しかし男の手元にあるのは地味な色合いをした、手のひら大をした蜘蛛の巣のような網であった)

鳥避けの護符を作ってるんだ。カラスか何かにシナを盗られちまったんで。
(斜め掛けの先にぶら下がるタブレットに気づく。その紐を握る手に籠った力にも。あまり詳しくは聞かず、一先ず要件を訊ねた)

おまえさんはどうしたね。櫛に不具合でもあったか?
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金刺・鞆 2021年11月18日
まあ。鳥が。
(商品棚を見て――星月にも劣らぬ煌めきが増えたことを知る。)
あかりさまのつくる品はうつくしいですからね、鳥が集めたくなる気持ちもわかりましょう。なれど、むん。鳥は対価を支払ってくれませぬゆえ。むん。食うに困ったら、こまってしまいます。

櫛は、壊れも欠けもせず。とてもよいものをつくっていただけました! 今日はそれとは別で、武器改造のご相談に参りました。えと、ミツモリ? というのをまずはするのでしたか。
(肩紐に繋がるタブレット端末を、じゃん! と取り出して。)
新円なる貨幣もここにある……はず……ですし、あとは、あかりさまのご都合と、内容による、です?
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朱・吉鷹 2021年11月18日
単に光り物だからだと思うが……
(見積もりと聞けば腰掛けていた椅子から立ち上がった。以前使ったベンチの方へ、君を促しつつ歩いていく)

武器改造なあ。専業じゃねえがそれで良けりゃあ、ってところだ。
まあ聞かせてみな。
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金刺・鞆 2021年11月18日
むん。
(鳥はうつくしいものを集めるのでは? とは思えど口にせぬまま頷いて、後を追いベンチへ。)

えと、えと。ものは、こちらなのですが。
(和装の帯に挿し留めてあった扇を抜く。骨の材質は白木、藍の紐で組み纏められ、「こことかに」と童女が動かすと、中骨から針が飛び出した。)
針や、薄い刃程度なら仕込めるようになってる、です。えと、いま、これを用いた競り合いの技を練習していて、
(再現するようなポーズをとる。扇はベンチに置いたまま、徒手でだが。)
針に毒草などを磨ったものを塗って、隙をみてブスリと、そのようなことをしていたのです。

ですが、毒そのものを強化するにあたって、まじないのちからも用いれないかとか、より多くの毒をブスリとできるような針に改良できないかとか……むん、明確にこう、というのはまだ定まっていなくて恐縮、なのですが。あかりさまのお知恵をお借りできたら、と、思って参りました。
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朱・吉鷹 2021年11月19日
へえ。小柄ならではの戦い方だな、そいつは。物自体が軽そうなのも良い。
(置かれた扇は美しい。君の手元にそれが揺らめく様を想像し、更に小さな棘について考える)

――ふむ。物質の強化じゃなくて機能の強化であれば確かに手伝える。
毒の強度を上げるなり、種別を変えるなり…呪い(のろい)の類を仕込めるかもしれん。
いま困ってることを補強するか、足りてるものをブースト……補強するか。どっちがいいね。
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金刺・鞆 2021年11月19日
むふん。(手伝える、との応えに喜色が浮かんだ。)
お褒めにあずかり恐悦至極……とはいえど、先日実戦で使ってみたときはうまく扱えなかった、ですが。
(思い返すように徒手がうごめく。しゅっ、としたり。ぐっ、としたり。)

えと、技の使い方としては、ですね。毒……継続的に敵の意識や集中、体力などに瑕疵をあたえて、こちらも息をととのえる機を生み出すのが目的、なのです。
この場合は、どちらがおすすめ……でしょうか?
(訊ねてはいるものの、呪いの類への興味が隠しきれないでいる。自然毒……科学毒であっても、理のうちにあるものだけでは、超常の異形に効きづらいのではなかろうか、と。そんな思惑を自覚しているかどうかはまた別だが。)
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朱・吉鷹 2021年11月22日
そうか。致命傷でなくてもいいなら選択肢は多い。
……。魔術……おれの使う魔術だが。

(君から幼い興味を感じ取れるが、自分のことを喋るのはあまり得意でない。知っての通り話し過ぎるきらいがあるのだ。捨てられたビニール傘を拾い上げ、先端で点々と地面を小突く。小さな円をひとつ描いた)

元々ある機能を強化する方が得意だ。
毒の回る速さ、及ぶ範囲、感覚ひとつへの特化なんかが出来る。
何に由来する毒かは分かるか?
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金刺・鞆 2021年11月23日
(傘先の描く丸を興味深げに眺めながら、あなたの話に耳を傾ける。魔術、という言葉の前にちいさな逡巡が感じられたのは気のせいだろうか。)

えと、特定の原料だけを使ってはおりませんでしたが……植物から採ったものが多い、です。とはいえ、毒草もともが知るものとやや異なっていたりする、ゆえ。植物、とくに毒のあるものについては学び直しているところでした。
(草、種、真っ赤な茸など、試したことのあるものを指折り数えた。)
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朱・吉鷹 2021年11月24日
植物由来か。採りやすいのは大きな利点だね。
それに土や木で生きるものは魔術と相性がいい。
(丸から幾つか線を引き、その先にまた丸を描いて)

例えば盲目や四肢への干渉みたくある目的だけに特化するなら毒の消費量を抑えられる。
隙を作りたいなら後から効いてくるよう変質させるのも悪くない。
最初に不意打ちで叩き込んで少しずつ体力を削るイメージだな。
これは身に着けるものより毒の保管瓶に直接術を掛けるのが――……
(口を噤む。また喋りすぎた)
……いや。例え話だぞ。
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金刺・鞆 2021年11月24日
(活き活きと語り出す姿にむふふと笑む。なにか……そう、魔術という、彼の専門であるところに悩みを抱えているのでは、と。そんな考えは杞憂だったかもしれない。)

まじない……ではなく、まじゅつ、ですね。ともは門外漢ゆえ、どのようなことができるかも、どのように施すのかもわからぬのです。
もっと、教えてくださいまし。針そのものに術をかける? のは、なにか相性的なもので効果が劣るなどする、です?
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朱・吉鷹 2021年11月25日
まじないも呪いも魔術も呼び方が違うだけでやることは同じさ。多分な。おれもしっかり学んだ身じゃないんだが。
(手持無沙汰に線四本を引き、打ち合う剣の図を描き、薬草のつもりらしい若葉も生やした)

針や刃に直接術を仕込むのは、あれだ、鍛冶屋や専門の職人でないと難しいんじゃないかね。
おれに作れるのは薬を保管しておく瓶が精々ってわけだ。
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金刺・鞆 2021年11月26日
むむ。そうなの、です? 独学で身につくものなのでしょうか……とももえいやと念じれば、もしやまじないのひとつかふたつ。
(とは言うものの、毒草を磨り潰すときにえいやと念じても特に変わりはなかったのだが。若葉が生えた図を見ながら少々黄昏れるようにして。)
いえ、いえ。餅は餅屋、というものですね。

仕込む……という工程には、物そのものをどうこうする必要があるのでしょうか。書き込んだり、刻んだり、焼き込んだり、など。針などのことさら細かい作業となれば、たしかに専門のものでないとむずかしそう、です。
(自分なりに納得のいく筋道が立ち、ひとりうんうんと頷いた。)
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朱・吉鷹 2021年11月29日
おまえはまだ子どもだろう。魔術だって鍛冶だって、やってみりゃ出来るようになるかもしれんぜ。
(相変わらず目つきは鋭いが口ぶりは軽い。冗談というわけでもなく、気軽にやってみろ、というような)
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金刺・鞆 2021年11月29日
やってみる……。
(すこし、言葉尻が重たくなった。それらの習得にはどれだけの歳月を要するのだろう? 童女は家族を取り戻したい。七曜の戦いなるものに勝てれば、世界を取り返せるのだろうか。その後は?)
いずれ嫁ぐむすめが、まじないや鍛冶仕事をしていても、よいのでしょうか。

(むむんと、なにやら難しいことを考えているような気配がある。でも、それをうまく言葉にするのはむずかしいようだ。)
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朱・吉鷹 2021年11月29日
いいって。おまえのやりたいことを否定する奴なんかに嫁ぐなよ。
(重たさを孕んだ空気に気づく。彼女の世界には子どもに責任を問う大人の方が多いのかもしれない。それならばと敢えて野放図なことを言った)
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金刺・鞆 2021年11月29日
……ふふ。
(みらいは、とても自由なのだと痛感する。身分を問わず学び、おなごもすきなことをしてよいのだと言う。平安の世に定められた通例や文化も、いつかの未来につながるのなら。)
では、毒を磨り潰すときはえいやと念じ続けてみましょう。いつかなにか使えるようになるやもしれません。

(せめて、この夢のような世界にいる間くらいは。)
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朱・吉鷹 2021年12月1日
そうやって色々試してみな。きっと何かになるだろう。
(枝で花丸を描き、再び笑いかける)
そういや毒の話だったか。鉢の下に敷いて性質を強化するものくらいならおれにも作れそうだが、使うかね。
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金刺・鞆 2021年12月1日
(花丸に、たしかこれはこどもを褒めるときに用いられるものだと、なんだか嬉しくなって。)
はい、話が逸れてしまった、でした。恐縮、恐縮……。鉢、というとすり鉢、です? 毒をつくるときに使うものでしょうか。えいやと念じるものでしょうか!
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朱・吉鷹 2021年12月3日
あー……コースター……鍋敷き……みてえなもん。
(分かるだろうか。コップの絵と楕円を描いて、そこへ向けて矢印を引く)
鉢の下に敷くと中のものの特性が強くなる…甘いものを入れて潰すと甘みが増す。
毒を入れて潰すと毒性が高まる。
便利かつ簡単に作れるぶん、効果はほんの僅かではある。
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朱・吉鷹 2021年12月3日
……言っといてなんだがマジで誤差だ。おれはコーヒーカップの下に敷いて熱が冷めにくくなるように使ってる。その程度のもんだと思ってくれ。
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金刺・鞆 2021年12月3日
(ふんふんと頷いて、よく見て聞いて。コースターは見たことがあるし、敷いて使うものだという想像はなんとなく浮かび上がった。)
それはつまり……お米をたべるときにお茶碗の下に敷いておけばよりごはんが美味しく……!?

(余談だが、平安貴族は白米をおかずに米を食うのが至上の贅沢とされていた。童女が貴族かどうかはまた別の話だが。)

……あ! いえ、いえ、効果の強いものは取り扱いにも技術や知識を要するのやもしれませんし、ええ。まじない道具入門用といったところでございますね! ともにはきっと入用かと! ええ!
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朱・吉鷹 2021年12月6日
飯も冷めにくくなる程度じゃねえかな。
(期待を持たせるのも如何なものかという男なりの配慮である。コーヒーも茶の類も、温度を保ちやすくはなるものの、味が変わったことはない)

置いといて気軽に使えるものに違いはないか……待ってな。作り置きがある。
(椅子から立ち上がると数歩歩き、船内へ至るはしごへ足を掛ける。程なくして戻ってくると、手の中には平たい革で編んだコースター状の板一枚)
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金刺・鞆 2021年12月6日
……よりおいしくはならないのですね……。
(露骨にしょんぼりとした声だ。しかし作る過程で用いれたなら、何かしらの強化を得られるのではなかろうか。よりふっくらと、よく伸びる餅とか。研究の余地に気付くのは、とりあえず今ではない。)

(言葉通りにしばし待つ。戻ってきた男の手に件のまじない道具を見つけると、それでもやはりそわそわと目を輝かせた。)
それが、例の敷物……まじないこーすたー。取り扱いの注意点などございましたら、しかとお聞きしたく。むん!
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朱・吉鷹 2021年12月6日
まじないコースター。(繰り返した。商品名が決まった瞬間である)
何かを乗せっぱなしは良くないかもな。何が起こるか分からん。
動物の革だから洗濯はするなよ。その程度さ。
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金刺・鞆 2021年12月7日
乗せっぱなしに注意、洗濯は傷みのもと……なれば、汚れてしまったときにはぱらどくすの清潔効果でなんやかんや。
(首肯きながら復唱して、ポシェット掛けのタブレット端末をぺたぺたと操作する。島に来た直後から比べると相当こなれてきたのだが、それは割愛。新円決済のためのアプリを起動して。)

……して、お値段のほどはいかように。
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朱・吉鷹 2021年12月7日
それが一番早い。拭うだけで済むこともあろうよ。
(破損したときの予備として作ったものだ。値段のことをあまり考えていなかった。それにしても子どもなのに精密機器を器用に使うものだ)

新円で…まあ、このくらいか。
(スマートフォンの画面に示されている数字は子どものお小遣いでも十分に支払えるものだ。余りの材料で作ったもの、かつ試作品である)
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金刺・鞆 2021年12月8日
むん、足りる、です! えと、ここをこうして……。
(時折指先を迷わせながらも、軽快な電子音が鳴って決済完了。ほうぼうで町の手伝いをしていたため、こどもが持つには高額な総残高になっているのだが……貨幣経済の存在しない世界に生まれた童女には、お金の価値はよくわからない。)

むふん。よき買い物ができました、でした!
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朱・吉鷹 2021年12月10日
おう。そいつは良かった。役立ててくれ。
その板は落とすなよ。壊れちまうと直しにくい。
(残高については伝えない方がいいだろう。いきなり手持ちの貨幣価値を教えては、それこそ引っ繰り返して落としかねない)

…ああ。雨が降りそうだな。傘は持ってるかい?
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金刺・鞆 2021年12月10日
たぶれっと、は上でいぬがとび跳ねてもこわれませぬ。なれど……むん。気をつけます。
(ポシェット掛けを戻して、きもち紐の具合に注意した。コースターは両手でだいじに抱え持って。)

む。……たしかに、水の匂いがしてきましたね。傘……は、ない、でした。急げば降られる前に戻れるでしょうか。
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朱・吉鷹 2021年12月10日
待ってな。(またも船へ向かう。程なくしてビニール袋と、子どもサイズの黄色い傘を取ってきた)
コースターは袋に入れとけ。傘は腐るほどあるんでね、返さなくていい。
ゆっくり帰りな。
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金刺・鞆 2021年12月10日
くさるほど。
(流れ着いたものを保管していたのだろうか。元の持ち主にはすこしばかり心苦しいけれど。)
……では、ありがたく、使わせていただきます、です。

(コースターをビニール袋にしまい、濡れないように袋の口を折り返してまた抱える。黄色い傘を広げると、両手でぎゅっと持ち手を握った。まだ降り出してはいないけど、これできっと、あんしん。)

では、また来ます、です!
(傘ごとお辞儀に傾いて、それから空模様を仰ぎ見ながら歩いていく。)
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朱・吉鷹 2021年12月14日
(姿が見えなくなるまで見送って、それから砂利が一粒一粒ぶつかるような音が空気を揺るがしはじめた。トランクケース型のディスプレイを畳み、椅子を小脇に抱えて船の中へ戻る。鳥避け作りは屋内での作業になりそうだ) (通り雨により店仕舞(30レス/目安))
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