サンクトペテルブルク強襲作戦
シュリッセリブルク要塞制圧作戦を成功させたことで、東進して敵の拠点である首都サンクトペテルブルクを強襲する作戦が実行可能になりました。
攻略旅団の提案による『シュリッセリブルク要塞の機密データの解析』の結果、冬になるまでは防衛に徹し、冬の間に大規模な作戦を展開、春になる前にディアボロスとの決着をつける……という計画を持っている事が判明しています。
冬将軍との密約により、寒さが和らいだとは言え、冬の季節に入れば、吸血ロマノフ王朝の寒さが厳しくなるのは必定です。
その前に、サンクトペテルブルクへの強襲作戦を行い、敵の目論見を打ち砕く必要があるかもしれません。
サンクトペテルブルクには断片の王、『大元帥』アレクサンドル・スヴォーロフを筆頭に、多数のジェネラル級が集結している事が判明しています。
※特殊ルール(24/09/02更新)
攻略旅団が【重点目標】として指定したため、複数のジェネラル級との決戦チャンスが生じます。
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(1)成功シナリオ数×10
(2)選択肢『住民の避難と、サンクトペテルブルク破壊活動』の🔵数
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(1)+(2)の合計数が多ければ多いほど、交戦できるジェネラル級の数が増加します。
合計数によっては、断片の王がサンクトペテルブルクを放棄する事もありえるかもしれません。
『大元帥』アレクサンドル・スヴォーロフ
血濡れた都、サンクトペテルブルク(作者 ツヅキ)
#吸血ロマノフ王朝
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#サンクトペテルブルク
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流暢にペンを走らせる『大元帥』アレクサンドル・スヴォーロフの元に呼び出されたノーブルバトラーが一礼する。
「御用でございますか、閣下」
「あのラスプーチンがどうやら追い詰められているようだ。例の窮余の策、もし成功すればディアボロスの後背を脅かす事も可能だろうが、あまり期待はできそうにないな」
鍵となるのは冬将軍の権野であろう。
例えば、雪の女王が引き継ぐなどの打開策がある。そうなれば状況の好転も望めるが、いずれにしても冬が来るまでは防御に徹する他に手はないと思われた。
「一時的には、吸血ロマノフ王朝の大半をディアボロスに奪われる事になるだろう。もっとも、最後に勝てばよいのだ。異論あるまい?」
「御意にございます」
「では、竜血卿に再度使いを」
『大元帥』はしたためたばかりの手紙に封蝋を施し、ノーブルバトラーに託した。
「何度断られようと、彼の力が必要なのだ。吸血ロマノフ王朝の未来の為にはな……」
「シュリッセリブルク要塞制圧作戦の成功、おめでとう。これで吸血ロマノフ王著うの断片の王がいる最重要拠点『サンクトぺテルブルク』への道が拓けたね」
中山・ネフ(NN・g03318)が説明するところによれば、現在、サンクトペテルブルクには吸血ロマノフ王朝のジェネラル級の過半が終結しているらしい。
「さすがに、この状況だと簡単に攻略することはできないね。だから、まずは強襲をかえて様子を見よう。市街地に被害を与えられたら、『大元帥』といえども何もしないではいられないはず。なんらかの対応を引き出せたらいいんだけど……」
強襲を繰り返せば、プライドの高いジェネラル級ヴァンパイアノーブルであれば黙っていられなくなるであろうし、釣り出しに成功すれば決戦による各個撃破のチャンスも生まれるだろう。
あるいは、断片の王がサンクトペテルブルクから脱出するような状況が発生する可能性もある。
「シュリッセリブルクから出撃してサンクトペテルブルク市街地に向かってもらえる? 破壊工作と迎撃に出てくる敵の撃破をお願いするよ」
攻略旅団の提案による『シュリッセリブルク要塞の機密文章の解析』の結果、サンクトペテルブルクのヴァンパイアノーブルの目論見がある程度明らかになった。
「勝負は冬の間。それまでは防御に徹し、春になる前にディアボロスを撃破するための戦略を実行しようとしているみたいだね。だから、敵が本k鳴く敵に動き出す前に決戦の場に引きずり出すことができれば有利に戦える可能性が高そう」
そのためにも、サンクトペテルブルクに可能な限りの打撃を与えることが必要だ。相手に黙ってはいられないと思わせ、積極的に迎撃へ出てこさせるくらいの。
「市街地には一般人の住民がいるから、彼らに被害を出さないように気を付けてもらえると助かるよ。なにしろ『サンクトペテルブルク』は吸血ロマノフ王朝にとって最も大事な首都ともいえる場所だからね。市街地が破壊され、迎撃部隊までも撃破されたとなれば住民も『従属』の感情を抱き続けてはいられなくなる……得られるエネルギーが弱まれば、大きな作戦が用意されていても実行は難しくなるはずだよ」
……サンクトペテルブルクの街を行き交う人々の数は、例年よりもやや数多く見られた。大きな理由は、この和らいだ気候だろう。もっともそれまでが極寒に過ぎたので、今でも厳しい寒さなのは間違いないのだが、それでも凍死者の数は随分と減るのではないかという話だった。
「助かるねえ、よかったねぇ」
「おかげで随分と薪を節約できる。冬までに、もっと蓄えておかなくてはね」
「そうそう、聞いたかい? カーミラさまはまだ戻ってこないとか……」
「これからどうなるのかしらねぇ……」
不安と希望がないまぜとなった表情で、住民たちは世間話に花を咲かせる。穏やかな、どこでも見られるような人々の営みであった。
リプレイ
レイラ・イグラーナ
今回は以前の吸血貴族たちの目を盗んだり、ラスプーチン配下の手引きを得たりで得た「潜入」ではございません。
この地でも革命を始めましょう。
市街地に立ち、演説を行います。
この地に人の暮らしはございません。
あるのは吸血貴族によって生かされる家畜の暮らしのみです。
「何を言う。それが当然なのだ、この過酷な地ではそれしか生きる手はないのだ」
皆様、そう思われたのではないでしょうか?
それは吸血貴族たちがサンクトペテルブルクの外の情報を遮断しているためです。
今、モスクワを中心に「吸血貴族の関与しない、人による統治」が始まろうとしております。
モスクワを支配していた酷薄な領主、死妖姫カーミラは倒れました。私たちが討ったのです。
吸血貴族の支配の象徴であるこのサンクトペテルブルクも陥落させ、人による統治を、革命をこの地に齎しましょう。
敬愛する人民の皆様。生きるために……この場をお離れ下さい。
【避難勧告】で避難頂きつつ【天上奉仕・熱狂】。楽曲の重圧で暮らしに多大な影響が出ない程度に破壊工作を行います。
レイラ・イグラーナ(メイドの針仕事・g07156)が銀の針を指揮棒のように掲げた。万年雪に覆われた吸血ロマノフ王朝の地にて、革命の序曲を始めるかのように。
「――お聴きください、皆さま」
端然とした佇まいのメイドらしき女が凛とした声を張り上げ、何事かを演説し始めた。市民たちは非日常的な光景に思わず足を止め、目を丸くしながら注目する。
この地に人の暮らしがないこと、あるのは吸血貴族によって生かされる家畜の暮らしのみであること。
本当は誰もが『そう』であると気づいている。
痛いほどに思い知っている。
なのに、見過ごされている……あるいは、見ないふりをしている事実を指摘された市民は一様に顔を曇らせた。
そそくさと踵を返す者がいる。
悔しそうに拳を握り締める者がいる。
そして、こう言い返す者もいた。
「仕方ないんだ、だって――」
「この過酷な地では、それしか生きる手はないのだ。そう仰りたいのでしょう?」
言質を取られた市民は振りかざした拳の行き所を失い、戸惑うように周りを見回した。怜らは続ける。
「しかし、それは吸血貴族たちがサンクトペテルブルクの外の情報を遮断しているためです。今、モスクワを中心に大きな革新のうねりが起きようとしております」
「それは一体?」
「『吸血貴族の関与しない、人による統治』です」
今度こそ、市民の間にどよめきが走った。
それを機に、レイラは指揮棒を振るった。熱狂なる旋律と同時に鳴り響くサイレンが市民に避難を促す。
「さあ、敬愛する人民の皆様。生きるために……この場をお離れください」
指揮棒を振るう度、人がいなくなった後の建物に亀裂が走り、轟音と共に崩れ落ちた。もはやモスクワを支配していた酷薄なる領主、死妖姫カーミラはいない。
「今こそサンクトペテルブルクを陥落せしめ、人による統治を、革命をこの地に齎しましょう――」
🎖️🎖️🎖️🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【避難勧告】LV1が発生!
効果2【グロリアス】LV1が発生!
赤薙・夜明
(トレインチケット)
サンクトペテルブルクの街に避難を促す赤色灯が回転しながら鳴り響いていた。我先にと現場の市街地から逃げ出してくる人々に赤薙・夜明(白蛇の手の後裔・g00805)は的確な指示を与え、彼らの避難を手助けた。
「こちらへ急いでください。あそこに見える教会までは、被害が及びません。私達の目的は街を不当に支配する者たちへの叛逆であり、皆さんに危害を与える意図はないことを誓いましょう」
夜明は避難を呼びかける前に街並みをよく観察しており、最も効果的な避難先と経路を導き出していたのだ。
「大丈夫ですか?」
「あ、ありがとうございます」
転んだ人を引き起こし、勇気づけるように背中を押す。他にも逃げ遅れている人がいないか、周りをよく見渡した。破壊工作は順調に進んでいる。
「これだけの破壊を尽くせば、ヴァンパイアノーブルも放ってはおけないはず……」
夜明けの独白の通り、時をおかずして不気味な砲音がサンクトペテルブルクの空を揺るがした。配下を引き連れた『魔眼卿ヴィイ』が怒りを露わにしてそこにいる。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【水中適応】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
「不届き者を発見、殲滅に移る」
『魔眼卿ヴィイ』は、吸血ロマノフ王朝の首都たるサンクトペテルブルクで破壊行動を実行するディアボロスに対して警告なしの迎撃に出た。
血の砲台が無数に居並び、つんとした消毒液の匂いが漂った。
くすくすと笑うのは魔眼卿に従うトループス級だった。
「ヴィイ様は私が護ります」
「いいえ、私よ」
「私! 私よ!」
仲間同士で争うように羽搏き、白い翼で魔眼卿を覆い隠してしまう。
「街を壊すなんて、悪い子ね」
「悪い子にはお仕置きしなきゃ!」
レイラ・イグラーナ
人民の皆様が暮らす街を壊すことになるのは心が痛みます。
ですが不条理な支配に抗うことが「悪いこと」であるという、歪んだ秩序を破壊するためならばいかなる誹りも受けましょう。
大天使……?
骸運びのブネは討ちましたが、それなりの信頼は得ているようですね。
銀の針を手に戦闘を行います。
地の利はそちら……とは限りません。先ほど崩れた建物の瓦礫など、位置を把握する時間はこちらの方が多くありました。
瓦礫などに跳ね返り、跳弾のように多角的に攻撃する【手製奉仕・鏡】を使用。針の投擲を外したと思わせて死角から敵を貫きます。
猛毒のような結界によりじわじわと体力を削られるのは【グロリアス】によりカバー。白衣の天使たちを攻撃し続けることで傷を癒し、先に敵を倒しきります。
支配者には支配者の理屈があり、道理があり、忠誠もあるのでしょう。
ですが、それが人民の皆様を害するものであれば……全て破壊させて頂きます。
本来、守るべき人民たちの街なのだ。
それをこの手で壊すことに躊躇いのないわけがない。それでもレイラ・イグラーナ(メイドの針仕事・g07156)が旋律を奏でるのには理由があった。
不条理な支配に抗うことが『悪いこと』であるという、歪んだ秩序を破壊するために。
眼前に群れる白衣の天使は争うように血の沼を広げ、レイラを己の領域に引きずり込もうと画策するのだった。
「大天使……?」
銀針を指の間に抜き払い、レイラは苛烈な一手を見舞った。骸運びのブネを討ち取ってなお、この状況ということはおそらくそれなりの信頼を得ているのは確か。
「地の利はそちら……とは限りませんよ」
既に周辺の地形は把握済み。レイラは崩れた建物の瓦礫を鏡のように使い、予想外の角度から天使を貫いた。
「きゃあ!」
外れたとばかり思っていたところへ襲いかかる銀針を避けきれるわけがない。
足元に群がるぬいぐるみには一瞥をくれるのみで、ひたすらに攻撃に徹する。それが【グロリアス】の恩恵を生かすのに最も効果的な戦い方というものだろう。
肉を斬らせて骨を断つ、迷いや躊躇いを感じさせない研ぎ澄ませた銀針が確実に敵の数を減らしていった。
少しずつ魔眼卿の姿が見え始める。
支配者には支配者の理屈があるのは間違いない。道理があり、忠誠もあろう。だがそれが人民を害するものである限り、レイラはそれを破壊する。
いかなる誹りをも引き受ける覚悟など、とうの昔にできていた。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【浮遊】LV1が発生!
効果2【グロリアス】がLV2になった!
シズ・ノウラ
イスカンダルの方も一段落ついたし、ちょっと他所様を手伝うかニャ。
取り敢えず、手こずってるのはロマノフ辺りニャあね。猫の手で良ければお貸しするニャ。
救援機動力でふらっと合流するニャ。
あの天使っぽい連中が敵ニャね。迎え撃つニャ。
【深蒼の森】のパラドクスを使うニャ。周囲に領域を展開。空間に「魔力付与」して自然の「地形を利用」する攻防一体の「結界術」、ニャ。
旋風を巻き起こして敵の体勢を崩し、地割れを起こして飲み込ませ、大地の牙で噛み付かせて攻撃するニャ。空には逃げさせないニャ。
反撃は、旋風の壁と「マジックシールド」の展開で受け流して防御ニャ。
シズ・ノウラ(深森の幻獣・g10049)が駆けつけた時、大天使は魔眼卿を護ることで必死みたいだ。ならば、こちらに気づかれる前に戦場の空間を塗り替えてしまえばいい。
シズの魔力を展開して形成された領域は深蒼の庭となり、その地形そのものを武器へと変える。
「なんですって!?」
「逃げ場なんかないニャ」
なにしろ、空気も大地もあらゆるものが襲ってくるのだからたまらない。シズの巻き起こした旋風が大天使を薙ぎ倒し、地割れに向けて落とし込んだ。ぽっかりと開いた地面の割れ目にはごつごつとした岩の牙が生えそろっている。
「きゃー!」
足を掴まれた大天使は飛び立つ暇すら与えられず、悲鳴を上げて裂け目の底まで引きずり込まれて姿を消した。
「よくも!」
仲間を失った大天使が巨大注射器を振り回す。
だが、針の先がシズを捉える前に風と魔力の壁が邪魔した。おかげで力を最大限に発揮することができず、逆に旋風に呑まれてしまう。
「イスカンダルはひとまず一件落着したにゃ。こっちも好き放題やらせたりはしないにゃよ」
文字通り、シズは猫の手を貸しに来たのだ。
複数のディヴィジョンの攻略が並行する中、吸血ロマノフ王朝は流れ込んだ大天使やアークデーモンとの親和性も高く、彼らの暗躍も目立っている。領土も広く、なかなかの激戦区といっていいだろう。
「さて、残りはお前だけにゃ」
魔眼卿ヴィイを護っていた大天使はもはやひとりも残っていなかった。舞い落ちる羽を払いのけたヴィイが武器を構える。
「ディアボロス、生きて帰れると思うな!」
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【スーパーGPS】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
魔眼卿ヴィイの武器はその背にある巨大な『魔砲』である。
どこぞの貴族から奪ったという謂れのそれはブラックホールのような砲口をディアボロスに向け、発射の時を待っていた。直撃を受ければただでは済むまい。
「このサンクトペテルブルクの街を破壊するとは、命知らずなディアボロスがいたものだ。この借りは今この場で返してやろう。二度とサンクトペテルブルクを攻める気などなくなるようにな……」
シルヴィオ・リュデケ
※アドリブ、連携歓迎
問答をしていては敵に砲撃の隙を与えてしまうな
技能[忍び足]を用いて死角を取りパラドクスで奇襲
吸血コウモリ達が全て撃破されるよりも前に残留効果【ダブル】と技能[早業][連撃][貫通撃]で
立て続けにシルバーナイフによる連続攻撃を仕掛けよう
近接戦は多少の危険も伴うが砲撃をまともに受けるよりかは遙かにマシだろう
【エアライド】【浮遊】を使えば敵が生み出した血の沼にも近づかないで済む
随分と多くの名と力を奪ったようだ
自前のものはヴィイという名前だけか?
……いや、それすら最終人類史に残された伝説の紛い物に過ぎないか
悪いが、今回は徹底的に潰させてもらう
命運がかかっているのはこちらも同じだからな
血の一滴すら、残らないものと思え
既に住民の避難は全て終わっていた。
トループス級も息絶えた後のこと、既に魔眼卿ヴィイとそれと対峙するディアボロスの他に動く者はいない。凍てつくような風が両者の間を吹き抜けていった。
正直、問答している暇はない――シルヴィオ・リュデケ(ナイトウォーカー・g08427)の行動は早く、音もなく迅速に敵の死角へ回り込んだ途端に蝙蝠の群れが襲いかかった。
「!」
突如、視界を吸血蝙蝠に取り囲まれたヴィイの注意が一瞬だけ逸れる。十分だ。シルヴィオはその隙を逃さなかった。
恐ろしいまでの、シルバーナイフによる連撃が戦場に踊る。
敵の懐に飛び込むため、確かに近接戦闘は危険かもしれない。だが、これがシルヴィオの間合いなのだ。エアドミナンス。奇襲用に特化されたパラドクスの威力を存分に味わうがいい。
「おのれ!」
「随分と多くの名と力を奪ったようだな。自前のものはヴィイという名前だけか?」
砲撃の中を跳び退き、血の沼に極力触れないように身を浮かせる。敵を見据えたシルヴィオは「いや」と微かに首を振った。
「それすら、最終人類史に残された伝説の紛い物に過ぎないか……」
「ちッ」
体中に無数の刃傷を刻まれ、ヴィイは舌を打つ。
「黙れ、ディアボロス」
「悪いが、今回は徹底的に潰させてもらうぞ。こちらも正念場なんだ」
ヴィイの血を滴らせるナイフを正眼に構え、腰を低め、次の攻撃の機会をうかがう。
「――血の一滴すら、残らないものと思え」
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【エアライド】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
シズ・ノウラ
仲間は一応、被害が大きくなり過ぎない様に破壊活動してたみたいなんだけどニャあ。
自分で徹底的に破壊してれば世話は無いニャ。これで市民達も、天使に愛想を尽かしてくれないかニャ。
あまり派手に暴れられても後が困るニャ。急いで仕留めるニャ。
【魔精の庭】のパラドクスを使うニャ。周囲に魔力の領域を展開。事象を操作するニャ。
旋風を巻き起こして敵の砲撃を逸らし、直撃を避けるニャ。自分の周りの地面を隆起させて土石の壁を造り、追撃の血の棘を食い止めるニャ。【ガードアップ】の効果で防御を高め、耐え抜くニャ。
敵の足元から植物の蔓を無数に伸ばし、絡みつかせて動きを封じるニャ。
奪った力がどれだけ強力ても、本体はこいつニャ。仕留めるニャ、ドマンス!
私のミニドラゴンの属性は木。ブレスは木霊を模した音の吐息。
動きを封じた敵に、超音波のドラゴンブレスを叩き込んで粉砕するニャ。
シズ・ノウラ(深森の幻獣・g10049)は呆れを隠せなかった。この場合、いったいどちらが破壊活動の犯人なのやら。
ディアボロスの目的はあくまでクロノヴェーダを釣り出すことであって街の破壊そのものではないのだ。だから必要最低限しか壊さなかった。だが、それを理解できないクロノヴェーダはのこのこと姿を現しただけでなく、ディアボロスへの憎しみも露わに自ら破壊活動に手を染めてしまったというわけだ。
「まさか、自覚がないのニャ? 派手に暴れすぎなのニャあ」
いっそのこと、これが原因で市民たちも天使に愛想を尽かしてくれたらよいのだが。シズの周囲に魔力の領域が展開される。
操作するのは、周辺の地形を含む自然環境そのもの。
たとえば、風だ。
「なに!?」
さっきまで吹き抜けていた風がいまや激しいつむじ風となってヴィイに襲いかかる。シズに到達できずに矛先の逸れた砲撃が爆ぜた。
残留効果を利用して守りを固め、隆起させた地面で壁を作る。乱雑に組み上がった土や石の壁と血棘が真っ向から激突した。互いの破片が飛び散る。思い通りにいかないことがヴィイを苛立たせたようだ。
「小癪な……!?」
はっとして下を見た時には遅かった。
無数の植物の蔓がヴィイに絡みついて離すものかと力いっぱいに締め付ける。
「どれだけ力を奪おうと、本体をやられたら終わりなのニャ。さあ、覚悟はいいニャ?」
「く――」
シズと一緒になってミニドラゴンが攻撃に加わった。
大きく開いた顎の奥から超音波のドラゴンブレスがあふれ出す。まるで木霊みたいに増幅する音の吐息がヴィイに襲いかかり、その身を圧倒的なまでのエネルギーで粉砕した。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
レイラ・イグラーナ
貴女がたの傲慢はどれほど経っても薄れはしないのでしょうね。
サンクトペテルブルク以外の地域を攻め落とされ、一度は攻撃を受けておいてなお自分たちの立場と支配に陰りがないと思えるとは。
確かに吸血ロマノフ王朝は強大で、サンクトペテルブルクの守りは堅牢です。ただ、それに胡坐をかくことは命取りだと……教えて差し上げます。
引き続き銀の針を手に戦闘、【手製奉仕・駆】で縦横無尽に戦場を駆けましょう。
破壊した瓦礫などを足場に跳び上がってヴィイが作り出した血の沼から離脱。市街の建物の壁面を駆けて、湧き出すぬいぐるみの軍勢に囲まれないようにします。
ぬいぐるみの軍勢の合間を縫うようにしてヴィイへと接近し、死角より急所に銀の針を突き立てましょう。
仮に……仮に貴女がここで勝利し、私たちに凄惨な敗北を突き付けたとして。その程度で私たちの意気を挫けはしません。
何度でも立ち上がり、支配を打破するまで戦い続けましょう。
貴女が何より侮っているのは、私たちの諦めの悪さです。
本当に、彼らの傲慢さは筋金入りだ。どれだけの年月が立とうとも決して薄れることのない罪業なのだとレイラ・イグラーナ(メイドの針仕事・g07156)はあらためて思う。
ここ、サンクトぺテルブルクの外では既にディアボロスによって攻め落とされた地域もあるのだ。にも関わらず信じ続けている。自分たちの立場と支配力は永遠であると。おそらく何度攻撃を受けても学ばないのだろう。
確かに吸血ロマノフ王朝は強大なディヴィジョンである。
断片の王を擁するサンクトペテルブルクの守りは特に堅牢だ。だが、それに胡坐をかいたらどうなるか?
それを、レイラはこれから教えてやる。
ドレスの裾を翻し、その外見からは想像もつかない機動力で戦場を駆けめぐった。さあ、目に入る全てが足場だ。破壊された塀を蹴り、宙へ跳びあがる。
「遅いですよ」
遠ざかる血の沼を眼下に眺め、そのまま飛びついた壁面を一直積にかけた。スピードでついていけないぬいぐるみたちが次々と置いて行かれる。
「止めろ!」
「無駄です。私は……貴女を倒すまで止まりません」
やがて、ぬいぐるみの軍勢を突破したレイラは滑り込むようにヴィイの背後にいた。いた、という表現しかできない。
「いつ、の間に」
急所に突き刺さる銀の針の先から血が滴り落ちた。
「申し上げておきます。仮に……」
命の火が消えるのを見届けながら、レイラは告げる。
「仮に貴女がここで勝利し、私たちに凄惨な敗北を突き付けたとして。その程度で私たちの意気を挫けはしません。それをお忘れなきように」
ディアボロスは何度でも立ち上がるのだ、全ての支配を打破し、奪われたものを取り戻すまで。その諦めの悪さを彼らは侮り過ぎている。
……見くびり過ぎている。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【壁歩き】LV1が発生!
効果2【フィニッシュ】LV1が発生!