リプレイ
ジェーン・コーネリアス
一隻しかない大事な船だからね
サルガッソー海域での決戦中に、帰還したドレーク船団が背後から襲撃……なんて起こせないのさ
なんて、聞こえるわけはないんだけど
さーて、それじゃあ大事な船を守るために露払いしとこうか
こっちの情報を持ってないってことだったね
そういうことなら甲板からは見えない海中の方が良さそうだ
僕らの海賊船から海面に飛び込み【水中適応】を使用。アフリカ方面へ海中を進んでドレークの艦隊を探そう
海のド真ん中じゃ隠れる場所も何もあったものじゃないが、ある程度まで深く潜れば光も届きづらいし、遠くからじゃ見つけることはできないだろう
とはいえ深く潜り過ぎてもこっちが船を見つけづらい
いい感じの深さを保つよう注意して泳ごう
海賊島からゴンドワナまで行くんだ
それなりの大きさの船だろう
海中から海面を見上げ、船の影がないか注意しながら進むよ
先にこっちの船が見つかるわけにはいかないからね
まずは景気よく泳いでしっかり僕らの船とは距離を取った上で見つけられるようにしよう
「一隻しかない大事な船だからね。サルガッソー海域での決戦中に、帰還したドレーク船団が背後から襲撃……なんて起こせないのさ。なんて、聞こえるわけはないんだけど」
と、ディアボロスの中型海賊船の上で呟くのは、銀髪に青と赤のメッシュが美しいセイレーンのディアボロス、ジェーン・コーネリアス(pirate code・g10814)だ。
「さーて、それじゃあ大事な船を守るために露払いしとこうか」
そう言って、ジェーンは【水中適応】を起動して、海中へと飛び込んだ。
海上ではなく海中であることには理由がある。それは。
(「こっちの情報を持ってないってことだったね。そういうことなら甲板からは見えない海中の方が良さそうだ」)
と言うことだった。
確かに、ディアボロスを警戒していないとすれば、海上は当然警戒しているだろうが、海中までは警戒している可能性は低いかもしれない。
(「海のド真ん中じゃ隠れる場所も何もあったものじゃないが、ある程度まで深く潜れば光も届きづらいし、遠くからじゃ見つけることはできないだろう」)
そんなわけで、ジェーンは可能な限り深く深くへと潜っていく。
とはいえ、あまりに深く潜りすぎると今度はジェーンの側が船を見つけられないだろう。
ジェーンはその辺りもしっかりと把握しているので、可能な限り深く、しかし、海面まで視界が届く程度、を意識しつつ深度を調整し、その深度を維持するように注意して泳いで行く。
また、ディアボロスの中型海賊船は想定航路としっかり距離を取り、その安全を確保している。
その分、ジェーンは想定航路に到着するまでに長めの距離を泳ぐ必要に晒されたが、ディアボロスであるジェーンには決して苦にはならない。
(「先にこっちの船が見つかるわけにはいかないからね。まずは景気よく泳いでしっかり僕らの船とは距離を取った上で見つけられるようにしよう」)
と、心の余裕もバッチリだ。
予定航路の近くまで着いたら、あとは海面を見上げて船の影を探すだけだ。
海中から海面を見上げると海面に陽の光が反射してよく見えない。けれど。
(「海賊島からゴンドワナまで行くんだ。それなりの大きさの船だろう」)
大きな船は喫水下の大きさもそれなりのはずだ。ならば、海中からであっても、見ることが出来るはずだ。
ジェーンは絶対に見逃すまい、と海面の船影を探しながら泳ぎ続けた。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【水中適応】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
ジェーン・コーネリアス(pirate code・g10814)が海中から偵察を始めたのを見て、それに倣って動き出すディアボロスが2人。
「偵察は地味な仕事だけど、戦うだけが騎士の仕事じゃないからね」
そう言ってディアボロスの中型海賊船から海に飛び込むのは長い金髪に赤い瞳が目を惹く女性のような見た目の人間のディアボロス、クリアルト・ハイランド(人間の妖精騎士・g01311)だ。
「𓉔𓇌𓀁(やぁ)」
そんな、クリアルトに挨拶するのは自信に溢れた表情が魅力的なメルサンク・トトメス(𓌸𓋴𓋹𓁐𓅝𓄠𓋴・g03837)。エジプト語を喋るメルサンク。もし、周りに他に普通の人間がいればなんて言っているか分からなくて困っているところだろうが、ディアボロス達には自動翻訳の能力がある意思疎通に問題はなかった。
「大丈夫、バステトの加護があるにゃん」
そう言って、ディアボロスの中型海賊船から海に飛び込んでいく。
発動するのは【水中適応】。
ジェーンに倣い、水中から敵艦を探そうというのだ。
2人は『黄金海賊船エルドラード』での作戦行動こそ経験が少ないが、作戦経験は豊富である。
当然、水中行動も経験がある。
なので、敵から見えにくいように深く。しかし、海面の艦を見逃さない程度には浅く。
絶妙な深度を維持して泳いでいく。
ある程度泳いで、ディアボロスの中型海賊船から距離を取ったところで二人は別々の方向に散っていく。
2人でバラバラの場所から探す方が確実性が高いと踏んだためである。
かくして、ジェーンとクリアルトとメルサンクは、それぞれ広く散らばって敵を探し始める。
【パラドクス通信】がないので、お互いとの連絡は直接お互いの元へ移動してになってしまうが、それでも、密集して探すよりは効率が良いはずだった。
そして、1人のディアボロスがついに、敵艦隊のものと思われる船底を発見する。
発見したディアボロスは急いで、他のディアボロスに報告を開始する。
敵に気付かれている様子はない。
今なら、こちらから攻撃を仕掛け、先制攻撃のチャンスを得られるだろう。
善戦🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【飛翔】LV1が発生!
【水中適応】がLV2になった!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
黄下・泉
アドリブ、連携は歓迎
いぃぃぃいやっほー!
【飛翔】で一気に甲板に躍り出て奇襲攻撃しよう。
のんびり帰省中に悪いけど、この船、いただきに上がったよ。
お前らの大好きな『掠奪』の時間だ。
まあ、する方とされる方がいつもとは逆だけど。
細かいことは気にせず遠慮せずに行こうか。
あたし達は気にしないから、君たちだけ気にしても無駄だからさ。
言葉通り遠慮せずにガンガン攻撃して行こう。
反撃の水弾は術で相殺しつつ……
あー、気持ちは分からなくもないよ、暑いよなー。実際あたしも水着だし。とかとぼけて。
そんなに脱ぎたいなら手伝ってやろっか?
……と、ホントに水着状の服だけに術式を集中させてボロボロにするふざけた振る舞いで油断誘ってみる。
最初の一、二体にそれやって、警戒緩めた奴がいたら再度服を狙うように見せかけて、そのままそのすぐ奥の本体まで消し散らす。
胸って急所中の急所だし、そこまで警戒緩めるヤツは居ないかもだけど。
うまく行けば御の字って感じかな。
あわよくば船長への誘惑アピールに使える!って引っ掛かりに来るかもしれないし。
エイレーネ・エピケフィシア
用いるエネルギーの性質が大きく異なっても、アビスローバーの魂の在り方は亜人とよく似たものと見えます
都市と人々を脅かして、何もかもを奪うことを心から楽しみ、またその行いを通してしか存在を保てない者達です
そこが地上の何処であれ、善良な市民にとっての災厄を許しはしません!
【水中適応】で潜水した状態から船の側舷に掴まり、そこから【エアライド】での二段跳躍で船上へ
姿を現すと同時、敵が態勢を整える前に≪神護の長槍≫を投擲し、『降り注ぐ影の槍』を発動
空中に幾つもの幻影の槍を出現させ、本物の槍と共に敵に向けて射出します
突如として飛び来る何本もの槍で敵の身体を貫き、真っ向勝負の前に出来るだけ数を減らしましょう
反撃のカトラスに対しては≪神護の輝盾≫を構えて防御
盾を引き剥がそうと動く触手には手元に戻した槍を振るって牽制し、防御を邪魔されないように
凌ぎ切ったら初撃で敵が少なくなった方に走って距離を取りつつ、生き残りに再び槍を投げつけます
あなた達が暇を得る場所は、海賊島とやらではなく奈落の底です!
「用いるエネルギーの性質が大きく異なっても、アビスローバーの魂の在り方は亜人とよく似たものと見えます」
【水中適応】で海中を移動し、敵艦船に取り憑きながらそう呟くのは、『蹂躙戦記イスカンダル』で活躍していた魅力的な琥珀色の瞳が目を惹くウェアキャットのディアボロス、エイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)だ。
「都市と人々を脅かして、何もかもを奪うことを心から楽しみ、またその行いを通してしか存在を保てない者達です。そこが地上の何処であれ、善良な市民にとっての災厄を許しはしません!」
亜人達のディヴィジョンを滅ぼした今、彼女の正義感はアビスローバーへと向かっていた。
エイレーネは【エアライド】で素早く跳躍し、船上へと躍り出た。
「ディ、ディアボロス!!」
たまたまエイレーネが飛び出してきた方向を見ていたトループス級アビスローバー『パイレーツ・レディ』がその様子に叫びを上げるが、その叫び声を周りが認識し、動くまでにはどうしたって声という媒体を使う以上タイムラグがある。
そして、エイレーネは決してその隙を見逃さない。
「聖なる槍よ! 悪しき者どもを一人たりとも逃すことなかれ!」
素早く『神護の長槍』を投擲。
同時、その周囲に突如として幻影の槍が出現し、最初に投擲した本物の槍は勿論、幻影の槍も周囲の『パイレーツ・レディ』を貫いていく。
パラドクス『降り注ぐ影の槍』だ。
「いぃぃぃいやっほー!」
さらに、ディアボロスの攻撃は終わらない。
エイレーネが突然現れて攻撃を仕掛けた事で、敵の気を惹いたその隙に、もう一人のディアボロスが突如海面から飛び上がり、エイレーネと反対側から甲板に躍り出た。
「のんびり帰省中に悪いけど、この船、いただきに上がったよ。お前らの大好きな『掠奪』の時間だ」
リボンのついた黒いセパレートタイプの水着に、黄色いフリルを身に纏った可愛らしい姿の彼女は、黄下・泉(リターナーの符術士・g08097)、リターナーのディアボロスだ。
「まあ、する方とされる方がいつもとは逆だけど。細かいことは気にせず遠慮せずに行こうか。あたし達は気にしないから、君たちだけ気にしても無駄だからさ」
甲板に降り立つなりそんな言葉を紡ぐ泉。
ともすれば奇襲の旨みを潰しているとも取れるが、しかしすでに、攻撃は成っていた。
(「乗風則散――散らし、消すってね」)
「なっ、なにこれ……体が……」
『パイレーツ・レディ』の体が書き消えようとしていた。
密かに『変性』の力を風に乗せて散らし、広域に伝播させ、標的を風へと作り変えるパラドクス『拡散術式<出有入無>』であった。
哨戒によって得た有利を活かし、確実に先手を取ったディアボロスに対し、『パイレーツ・レディ』達は大いに浮き足立つ。
「よくも、ホーニゴールド様の船に土足で!」
『パイレーツ・レディ』達は水を操り、ウォーターカッターの如きカトラスや、マスケット銃の如き水の弾丸を放ち、反撃を敢行する。
エイレーネは『神護の輝盾』でこれを防御、泉もパラドクスを操作して空中で時空を軋ませて、防ぐ。
散発的な『パイレーツ・レディ』の攻撃はそれだけで防がれディアボロス達にダメージを与えるには至らない。
「あー、気持ちは分からなくもないよ、暑いよなー。実際あたしも水着だし。とかとぼけて。そんなに脱ぎたいなら手伝ってやろっか?」
『パイレーツ・レディ』の誘惑攻撃も泉には通じた様子はない。
エイレーネはその間に素早く敵の数が減った方へ距離を取り、再びパラドクスを発動する構えを取る。
「あなた達が暇を得る場所は、海賊島とやらではなく奈落の底です!」
エイレーネが再び槍を投擲する。泉も再び、『変性』の力を風に乗せて散らす。
「いいえ、私は絶対にホーニゴールド様と休暇を楽しみます!」
という異口同音の反論は、しかし、紡ぎ終わらなかった。
その言葉が終わるより前に、『パイレーツ・レディ』は全滅したのだから。
哨戒で確実な先手を得て、かつその先手を活かしたディアボロス達の前に、トループス級は相手にもならなかったのである。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV2になった!
【エアライド】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
●遅きに徹した艦長
「これはどうしたことだ!」
船倉から甲板に上がってきたアヴァタール級アビスローバー『狩鮫船長・ベンジャミン・ホーニゴールド』は思わず叫ぶ。
「貴様らか、貴様らが俺の大切なクルーを倒したのか」
『ベンジャミン・ホーニゴールド』がカトラスを構えて、問う。
「よくも俺の大切なクルーを……。許さんぞ!」
相手は僅か2分で自分の部下達を殲滅した強敵。
『ベンジャミン・ホーニゴールド』は激情に囚われながらも、しかし、あくまで冷静にディアボロス達の出方を伺っている。
ジェーン・コーネリアス
仲間想いでいいことだ、キャプテン
だけど僕らは何も、船員連中だけを倒しに来たってわけじゃない
君の命もこの船も、奪わせてもらうよ
カトラス「Macha」を手に戦闘
出方を伺ってくるホーニゴールドに踏み込み、あっちが迎え撃とうと体の一部を鮫の頭部に変え、また切り離して反撃をしてくるなら鮫の頭部ごと上段から全力で叩き斬る『龍波断ち』で断ち切る
まずは冷静に……ってのはキャプテンとしてはいいだろうさ
だが、ここには僕らと君しかいない
こっちは殺す気で来てるんだ、今から死に物狂いで来ないと、その気になった時にはもう首が胴体とお別れってことになるかもよ
そうなってから後悔したくないなら、今のうちからかかってくるんだね……ま、首と胴体にお別れをさせることは変わりないけどね
あっちが攻撃を仕掛けてきたら鮫の牙を「Macha」で受けて凌ぎ戦闘を続けよう
お宝ってのは手に入れるまでの障害があればあるほど燃えるものだ
船を頂戴するにも悪くない障害だよ
黄下・泉
アドリブ、連携は歓迎
出てくるのが少し遅かったな。
お前を倒して、この船は奪わせてもらうよ。
『ゴールデン・ハインド号』も欲しいとこだけど、船は一隻でも多い方が良い。アヴァタール級のも含めて、船団まとめて頂くよ。
奪った後は身内に撃たせて海の藻屑にするなんて予定はおくびにも出さずに。
手足に符を纏わせて、全身を強化するとともに四肢に術式を宿す。
さーて、行っくよ!
一気に間合いを詰めて、格闘戦だ。
身体からサメの頭が一瞬で生えるのは厄介っちゃ厄介だけど、その牙ごと『分解』してやるさ。
実際のサメは確か、鼻面が急所だって聞いたことはあるし、そこを思いっきりぶん殴ってやるのもいい。
基本は手で牽制と防御、っていうか迎撃して蹴りで仕留めたいところだけど、足からサメが生えてもおかしくないし、そこらは臨機応変にだな。
……それにしても身体からサメ生やす海賊……
サメ映画にしたらどんなタイトルになるだろ?
エイレーネ・エピケフィシア
あなた達に、その慈悲を仲間だけでなく人々に向ける心があれば、違う結末があったかもしれません
されど……侵略者に無辜の民が虐げられ、大地が奪われたままである限り、わたし達が妥協することはないのです
賊徒よ、悪行の報いを受けなさい!
様子見する敵に対して、仲間と共に襲いかかります
タイミングを合わせて異なる方向から攻撃を重ね、こちらの動きを観察したところで対応しきれない状況に追い込みましょう
周囲の船に見咎められない程度の低空【飛翔】で敵の頭上を取ってから『舞い降りる天空の流星』を発動
《神護の長槍》を前方に突き付けながら空中で一気に加速し、勢いよく突撃します
甲板上での攻防に加えて、上からも全力の一槍を浴びせられるとなれば、もはや逃げ場はないはずです
鮫が現れたら《神護の輝盾》を構えて防御に専念
牙を盾で受け止めたり、迫り来る鮫を槍に突っ込ませて貫くことで動きを押し止めることで威力を抑えます
此度は船を持ち帰るのではなく、壊させるために奪うのですよね
では、手筈通りに取りかかるとしましょう
「仲間想いでいいことだ、キャプテン。だけど僕らは何も、船員連中だけを倒しに来たってわけじゃない。君の命もこの船も、奪わせてもらうよ」
出てきたアヴァタール級アビスローバー『狩鮫船長・ベンジャミン・ホーニゴールド』にむけて堂々とそう宣言するのはジェーン・コーネリアス(pirate code・g10814)。
「あぁ、出てくるのが少し遅かったな。お前を倒して、この船は奪わせてもらうよ。『ゴールデン・ハインド号』も欲しいとこだけど、船は一隻でも多い方が良い。アヴァタール級のも含めて、船団まとめて頂くよ」
そこに黄下・泉(リターナーの符術士・g08097)も加わる。
2人とも、この後この船を身内に撃たせて海の藻屑にするつもりだ、なんて予定は一切おくびにもださない。
「船団まとめて、だと。そんなことはドレーク様が許さないだろうさ。当然、俺の船も譲る気はない」
その2人に対し、『ベンジャミン・ホーニゴールド』は返答し、より攻撃的にカトラスを構え直す。
攻撃的な姿勢を取ったその隙を見逃さず、ジェーンが血のように赤い魔力を帯びるカトラス『Macha』を手に一気に踏み込む。
「一刀で……叩き割る!」
発動するはパラドクス『龍波断ち』。両手に持った『Macha』で上段から力任せに叩き斬る。
やや遅れて、『ベンジャミン・ホーニゴールド』がパラドクスで右腕を鮫の頭部へと変化させ、『Macha』の一撃を受け止める。
サメの牙とカトラスがぶつかり合い、時空が軋みを上げる。
「まずは冷静に……ってのはキャプテンとしてはいいだろうさ。だが、ここには僕らと君しかいない。こっちは殺す気で来てるんだ、今から死に物狂いで来ないと、その気になった時にはもう首が胴体とお別れってことになるかもよ」
「なに?」
その言葉の直後、次なる一撃が『ベンジャミン・ホーニゴールド』に迫る。
「さーて、行っくよ! ――解き、崩す」
四肢に『分解』と『変性』の術を宿し、泉が突撃する。
「もう一人か!」
『ベンジャミン・ホーニゴールド』は左腕を鮫の頭部へと変化させ、泉の一撃を受け止める。
鮫の牙と泉の分解/変性の術式が拮抗し、時空が軋みを上げる。
(「基本は手で牽制と防御、っていうか迎撃して蹴りで仕留めたいところだけど、足からサメが生えてもおかしくないし……」)
そのぶつかり合いを牽制として、蹴りも入れるが、泉の想像通り、左脚が鮫の頭部へと変化し、受け止められる。
だが、これで良い。
「……それにしても身体からサメ生やす海賊……。サメ映画にしたらどんなタイトルになるだろ?」
その証拠に泉はもうそんな呑気なことを呟いている。
「舐めやがって……」
『ベンジャミン・ホーニゴールド』は頭に血が登って、その事実に気付いていない。
即ち、これで、『ベンジャミン・ホーニゴールド』の四肢のほとんどは封じられた。
「あなた達に、その慈悲を仲間だけでなく人々に向ける心があれば、違う結末があったかもしれません」
『ベンジャミン・ホーニゴールド』の上空からそんな言葉を投げかけるのは、エイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)。彼女の脳裏にあるのは、彼が最初に甲板に現れて呟いた一言。即ち、大切なクルーを気遣う言葉だった。
「上だと!? まずい、動かせる体の部位がない……」
「されど……侵略者に無辜の民が虐げられ、大地が奪われたままである限り、わたし達が妥協することはないのです。賊徒よ、悪行の報いを受けなさい!」
だが、その想いは成らない。なぜなら、アビスローバーはあくまで無辜の民から略奪することを良しとする略奪者なのだから。
「この身を燃え盛る流星と化してでも、人々に仇なす者を討ちます!」
エイレーネの強い信仰心が加護を生み出し、物理的な推進力に変換される。
燃え盛る炎を纏いながら、エイレーネは超加速突撃を繰り出す。
パラドクス『舞い降りる天空の流星』だ。
「お、おのれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
鋭い超加速の一撃が、『ベンジャミン・ホーニゴールド』に突き刺さる。
エイレーネにだけ見える光がその攻撃を導き、その攻撃は特に強力な痛打となった。
彼女の愛槍、『神護の長槍』が『ベンジャミン・ホーニゴールド』を貫通し、甲板へと突き刺さる。
もはや、『ベンジャミン・ホーニゴールド』は物言わぬ串刺しにされたナニカであった。
「お宝ってのは手に入れるまでの障害があればあるほど燃えるものだ。船を頂戴するにも悪くない障害だったよ」
物言わぬ存在となった『ベンジャミン・ホーニゴールド』にジェーンがそんな言葉を投げかける。
「此度は船を持ち帰るのではなく、壊させるために奪うのですよね。では、手筈通りに取りかかるとしましょう」
そして、トドメを刺したエイレーネはそう言って、次の段階へ移行し始めた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【一刀両断】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
【飛翔】がLV3になった!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
黄下・泉
アドリブ・連携は歓迎
さーて、ホントに奪えたらよかったんだけど、そうはいかないって話だしな。
思いっきりぶっ壊してもらえるように頑張るか。
マストとかに翻ってる旗をターゲットにしよう。
ドレイク船団ならドレイクのトレードマークとかありそうだし。
旗を一回下ろすかマストの陰に隠れつつ【飛翔】で旗まで行って、目立つ色のカラースプレーで大きく×印を入れたり、怒らせるような落書きしてやろう。
それだけじゃ動きが無かった場合は、大砲探して見様見真似で船団目掛けてぶっ放す。
さすがにそこまでやれば相手も動くだろ。
着弾し始めたら、内部からもパラドクスであちこち爆破しつつ、船底も分解か爆破で穴をあけて海中へ逃げるよ。
飛び降りるとこ見せるのも良いんだけど、一緒に海の藻屑になった感を出してみようかって感じだね。
そのまま残骸とかを避けて深く潜って離脱する。
さーて、ご自慢の船団はあと何隻かな。
もうすぐその首に手が届くぞ。首洗って待っててくれよ、提督さん。
ジェーン・コーネリアス
まったくだ
これだけ戦って得られるものはない、なんて割に合わない仕事だけどね
せめて最後は派手に散ってもらおう
僕は船の舵を取りにいこう
大きく帆も張ったら舵の方へ、船の方向転換を行い、舳先を北へ
船団から外れて僕らの船の方に向かおうとする船がいれば、さすがに他の船の船長たちも何が起きたか気づくだろう
さーて、舵棒か舵輪か
短い付き合いになりそうだが、よろしく頼むよ
逃げ遅れないように他の復讐者とは【パラドクス通信】で連絡
他の船が追ってきて、砲をこっちに向けたのを聞いたら操船をやめよう
見逃してくれればそれでもよかったんだけどね
ま、計画通りってことにしとこう
ずらかるよ!
敵の砲撃から逃れるように船から跳び下り、海に飛び込もう
【水中適応】を使ってそのまま潜るようにして深いところを逃げ、しばらく北に進もう
砲撃とかの音が聞こえなくなったところで浮上
あーあー、せっかくの船が台無しだね
良い船だったのに、もったいない
ともあれ、あの船団との決戦にはまた一歩近づいた
その時が楽しみだ
「さーて、ホントに奪えたらよかったんだけど、そうはいかないって話だしな」
ぐちゃぐちゃになった『狩鮫船長・ベンジャミン・ホーニゴールド』を見下ろした後、船全体を見渡してそう呟くのは黄下・泉(リターナーの符術士・g08097)だ。
「まったくだ。これだけ戦って得られるものはない、なんて割に合わない仕事だけどね。せめて最後は派手に散ってもらおう」
その言葉に同意するのはジェーン・コーネリアス(pirate code・g10814)。
「うん。思いっきりぶっ壊してもらえるように頑張るか」
そう。これからこの船は破壊されるのだ。ドレーク海賊船団の他の船舶によって。
そうと決まれば、ドレーク海賊船団に攻撃してもらえるよう、挑発する必要がある。
別にそのまま盗もうとするだけでもドレーク海賊船団は攻撃を加えるだろうが、それでは攻撃のタイミングが読めず、ディアボロスが逃げられない恐れがある。
このため、意図的に挑発を行って攻撃を誘うことで、攻撃のタイミングを限定させ、逃げやすくする必要があった。
そんなわけで、泉は今、マストを登っている。
マストの頂点で翻る旗。それはドレーク海賊船団に所属することを示す旗だ。
泉は目立つ色のカラースプレーを手に、旗に大きなばつ印を入れる。
ついでにドレーク海賊船団が怒りそうな落書きも添える。
これで、ドレーク海賊船団の他の船舶からみて、この船が乗っ取られたことがすぐに分かるはずだ。
その間に、ジェーンは帆を全開にして、フルセイルによる全速航海を開始する。
他のドレーク海賊船団と歩調を合わせて前進していた海賊船が一隻、突出し始める。
さらにジェーンは船の操作系統を掌握し、船を操って進路を変更する。
進路はディアボロスの中型海賊船がある方向へ。
うっかりそこまで到達してしまうと巻き添えを食う可能性もあったが、ドレーク海賊船団もそこまで無能ではないだろう、と踏んでのことだ。
【パラドクス通信】を起動し、甲板にいる泉と連絡を取り、敵船舶の様子を探ってもらう。
「他の船が追いついてきてるな。そろそろはじまりそうだ」
泉は必要とあれば砲撃を加えてさらなる挑発を実行するつもりだったが、どうやらその必要はなさそうだ。
このまま甲板にいると危険かもしれない。
そして、ドレーク海賊船団の船舶から砲撃が始まる。
マストは折れ、喫水線下の浸水しやすい箇所に穴が開く。
海水が船内に侵入し、少しずつ、船が沈み始める。
既に船内の浸水状況はかなりのものだが、ドレーク海賊船団は砲撃を止めない。
中にいるはずのディアボロスを確実に仕留めるためだ。
そんな中、当のディアボロス達は、破壊され、海底に沈みゆく瓦礫に紛れ、【水中適応】を起動。
密かに海中へと逃れていた。
その背後で沈みゆく海賊船。
「あーあー、せっかくの船が台無しだね。良い船だったのに、もったいない」
その様子を振り返って見やりながら、ジェーンが呟く。
「さーて、ご自慢の船団はあと何隻かな。もうすぐその首に手が届くぞ。首洗って待っててくれよ、提督さん」
一方の泉は切り替えて、ジェネラル級との戦いに思考が向いていた。
「そうだね。あの船団との決戦にはまた一歩近づいた。その時が楽しみだ」
ジェーンもまた。そんな泉の言葉に頷く。
ひとまず今は帰ろう。
ディアボロスの中型海賊船に、そして、新宿島に。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水中適応】がLV3になった!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV2になった!