【蹂躙戦記イスカンダル奪還戦】俊足は裏切らない(作者 ツヅキ
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#蹂躙戦記イスカンダル  #【蹂躙戦記イスカンダル奪還戦】駿足のアキレス  #蹂躙戦記イスカンダル奪還戦  #⑭駿足の英雄アキレウス 

 短絡的で直情的な性格が多い亜人にとって、待つ、というのはどうしても苦手な傾向にある。あまり賢くない『テウメッサの斥候兵』にとっても暇を持て余すのは退屈なのだ。
「ちょっとくらい持ち場を離れたっていいよな……?」
 酒を飲んで昼寝でも、と出来心で部隊から離れようとした斥候兵はぎくりと足を止めた。
「真面目にやらんか、愚か者!」
「ア、アキレウスさま!? 一体いつの間に……」
 驚いて辺りを見回す。
 いきなり現れたように見えたので驚いたのだ。
「ディアボロスの足止めがお前たちの仕事だ。よいな、絶対に成し遂げるのだぞ」
「は、はあ……って、また消えた!?」
 実際は消えたのではなく、俊足で次の部下を叱りに向かっただけなのだが、斥候兵はぶるりと震えあがった。
「き、気が抜けねぇ……とんでもないお人の下についちまったもんだぜ……」

「駿足の英雄アキレウスといえば、ギリシャ神話における最速の英雄の名を持つジェネラル級だ。その俊足を見込まれ、イスカンダルによってオリュンピアへ派遣されたが、時すでに遅し。ディアボロスによって戦神アーレスの玉座は破壊済み、優勝者も現れなかったってわけだ」
 ハファエル・アルバトロス(セイレーンのトレジャーハンター・g10822)はそう説明し、自らの判断によってそのままディアボロスの足止めに回ろうとしているアキレウスの真面目な性格に触れた。
「おかげで配下の亜人といえどもさぼれないみたいだぜ。風紀の乱れを自ら正しつつ、危機に瀕したディヴィジョンのために戦いの準備を進めている。それだけでも、侮れそうにない相手だな」
 アキレウスの命令を受け、テウメッサの斥候兵は偵察部隊として本陣の周辺部を哨戒中のようだ。その特技を生かし、ディアボロスの襲撃を可能な限り早く察知する役目を負わされている。
「こちらの襲撃に気づけば、他の仲間に知らせるために素早く逃げようとするだろう。すかさず追いかけ、撃破してもらいたい。あるいは斥候兵より先にこちらが発見して奇襲をかけちまうのもいいな。どっちでもいいぜ、やりやすいようにやってくれ」

 蹂躙戦記イスカンダルは隣接ディヴィジョンを滅ぼすごとにその繁殖力で戦力を飛躍的に伸ばしてきた。少しでも取りこぼせば、いくらでもやり直せると思っているのかもしれない。
「ようやく訪れた奪還戦のチャンス、最大限に生かして後顧の憂いを絶ちたい。前哨戦も佳境だ、皆の活躍に期待してるぜ」


→クリア済み選択肢の詳細を見る


●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【士気高揚】
1
ディアボロスの強い熱意が周囲に伝播しやすくなる。ディアボロスから「効果LV×10m半径内」の一般人が、勇気のある行動を取るようになる。
【悲劇感知】
1
「効果LV×1時間」以内に悲劇が発生する場合、発生する場所に、ディアボロスだけに聞こえる悲劇の内容を示唆する悲しみの歌が流れるようになる。
【避難勧告】
1
周囲の危険な地域に、赤い光が明滅しサイレンが鳴り響く。範囲内の一般人は、その地域から脱出を始める。効果LVが高い程、避難が素早く完了する。
【光学迷彩】
1
隠れたディアボロスは発見困難という世界法則を発生させる。隠れたディアボロスが環境に合った迷彩模様で覆われ、発見される確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【完全視界】
1
周囲が、ディアボロスの視界が暗闇や霧などで邪魔されない世界に変わる。自分と手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人にも効果を及ぼせる。
【パラドクス通信】
1
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。

効果2

【能力値アップ】LV1 / 【命中アップ】LV1 / 【ダメージアップ】LV1 / 【反撃アップ】LV1 / 【アクティベイト】LV1 / 【ダブル】LV1

●マスターより

ツヅキ
 こちらのシナリオは【駿足の英雄アキレウス】の軍勢に対してファーストアタックを行います。
 ギリシャ神話の英雄の名を奪ったジェネラル級であり、その駿足を生かした兵の逃走を得意技としているクロノヴェーダです。シナリオの成功本数に応じて、「⑭駿足の英雄アキレウス」の敵残存率を低下させることができます。

①👾奪還戦ファーストアタック『テウメッサの斥候兵』
 身軽さを生かした偵察や斥候を得意とする狐型の亜人です。
 判断力はあまりなく、命令を聞いて動くのを仕事にしています。今回はアキレウスに念押しされたため、「ディアボロス、倒す、ディアボロス、倒す……」と繰り返しながらオリュンピアの防衛任務についています。
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このシナリオは完結しました。



発言期間は終了しました。


リプレイ


シューニャ・シフル
アドリブ連携歓迎

狙うならアキレウスが行った後の部隊だな。あいつが戻って来る前に一部隊片付けてから撤退するぞ。

言われた通りに動くだけなら士気は大して高くはねぇな。命令通りこっちを狙うことしか考えてないなら釣り出すこともできるだろ。

少数の部隊を狙って奇襲を仕掛ける。判断力が足りねぇなら咄嗟の判断には弱いだろ。気が抜けないと思った後、気合入れる前に突っ込むんでぶん殴る。

よう、お待ちかねのディアボロスだ。相手になってやるからかかってこいよ。

反撃は後ろに下がりながら左腕に取り付けた追加装甲を使って凌ぐ。同時に来るなら止めきれねぇのもあるだろうが致命傷もらわなきゃどうとでもなる。
下がりながら本隊からは引き離すように立ち回る。こいつらなら気付かねぇだろ。

これくらいやりゃ十分だろ。撤収するぞ。本番はまた今度だ。

まぁ、アキレウスが来るならそんときはそんときだ。こっちの推測より速く動くってわかればそれも情報の内だな。

*敵を貶すような発言はしません。


瀧夜盛・五月姫
まさに、呆れうす。なーんちゃって(どやぁ)
……あれなんだか軽く、引かれた気が……
こ、こほん。いくよ

クロノヴェーダ、見つからないように【牽引砲身】、速やかに設置
狙いを定めて、みんなとのタイミング、合わせる
攻撃が始まったら、射撃、開始だ。ひゃっはー
基本的には、クロノヴェーダが味方、攻撃をする、のを、防ぐために、味方に近い敵から、撃つ
全員無事、五体満足で、奪還戦、迎えたいからね

当然、姫にも反撃、くるだろう
その時は、いったん高射砲から、手を放し、薙刀を振るって、敵の攻撃をいなし、逸らす
全部はダメでも、致命打は極力、さけるよ
距離が開いたら、トリガーを引いて、ハチの巣だ


荒田・誠司
アドリブなど歓迎

【心情】
早すぎるって言うのも困りもんだよな
悪いがこのまま足止めなんてされたくないんでね
やる気がないなら引っ込んでおくべきだったな!

【行動】
仲間と連絡を取り合い積極的に連携していく
残留効果は使えるものは全て使用する

まずはパラドクスを使用
可燃性物質を巻き上げる風を起こした後に着火し爆発する弾丸を製作
それをエレメントリボルバーで撃つことで攻撃
できれば奇襲をかけて撃破したい
広範囲を攻撃出来るから連携しようは逃げようとしようが攻撃することはできるはずだ

盾のフェイク・プリドゥエンで攻撃を受けて防ぐ

十分に戦力を減らしたり増援がきたらすぐに撤退
盾をジェットボードに変形させて離脱する

必要なら臨機応変に対処する


クロエ・アルニティコス
英雄アキレウスの名を騙るここの亜人がイスカンダルの指示を仰ぎに戻っていたならば、オリュンピアは私たちが制圧、拠点として素早く奥深くへと攻め込めたはず。
暴力だけが取り柄の怪物のような亜人は多数ですが、そうではない……ということでしょう。

【光学迷彩】を使用し、市街の建物の陰や先日の私たちの戦いで壊れた瓦礫などの陰に隠れ、慎重に動きます。
敵に見つかり、逃げられれば仲間を呼ばれます。
結果的にこうして動くことが殺せる亜人を最大化できるなら、焦らずいきましょう。
静かに進み、敵を見つけたら【カルキノス・ザンテデスキア】を使用。
足元に広がるカラーリリーで、敵がどこかにいると敵が周囲を見渡したところで……密かに忍び寄らせたカルキノスの鋏で敵を両断します。

お前たちは苦しめてから殺してもいいと思っているのですが……この状況ではそうもいきません。運が良かったですね。
敵を撃破したら再び隠密、次の敵を狙います。

複数の敵を相手取るときは可能な限りこちらも複数で。
他の復讐者と狙いを手分けして逃さないようにします。


エレナ・バークリー
人力による歩哨。時にそれは、機械仕掛けの監視より厄介なことがあります。気を緩ませることなく、殲滅していきましょう。

戦闘用オートバイ『コシュタ・バワー』に「騎乗」して、敵陣へ全力疾走します。
その前方を向いたまま、バイクの車体ごと横周りの自分の頭を中心とする回転を初め、「全力魔法」「電撃使い」でRolling Thunderを行使。
雷霆の渦と化して「突撃」しましょう。
触れるものは悉く灼き尽くします。身軽な斥候兵とはいえ、オートバイ以上の速度は出せませんよね。
右に左にハンドルを切りながら、敵陣を未知の恐怖で「撹乱」し「蹂躙」していきましょう。算を乱した兵に、本来の力は出せません。
轢き潰し焼き焦がしていきますよ。

この速度に付いてこられるのは、ジェネラル級のアキレウスだけとみました。
現れたなら、速さ勝負です! 体当たりとかしていいんです? 私は今雷撃の塊ですよ?
彼が本気になれば雷撃を突き抜けて殴り飛ばしてくることも出来るでしょうが、それでも受ける傷は浅くはないはずです。
舐めないでもらいましょう。


呉守・晶
アドリブ&連携歓迎

蹂躙戦記イスカンダル奪還戦、その前哨戦だ。気張っていこうぜ!
しかし、断片の王イスカンダルに俊足を見込まれたジェネラル級のアキレウスでも、儀式にも戦神アーレスの玉座にも間に合わなかったか……足の遅い軍勢なんて連れてたからじゃねぇか?
単身突出されてたら面倒になっていたか、それとも討ち取る機会になってたか……

哨戒中の斥候兵達に襲い掛かるぜ。奇襲できるならそれが最善だが無理でも逃がさねぇよ!
魔晶剣アークイーターを構えて、流れるように止まることなく激しく動き回るぜ
舞うように激しく動いて胸がバインバインと揺れるぞ、アキレウスに念押しされてようが元はサボろうとするような連中なら亜人として、これ(乳揺れ)を無視して逃げようとできるかな?
我先にと襲い掛かってくれるなら儲けもんだが、さて?
まぁ胸に気を取られたら叩き斬ってやるけどな!
それとアキレウスが現れないかだけは常に注意しとくぜ。頻繁に部下を見回るとか亜人の癖にマメな奴のようだしな、もし現れたらこの人数じゃ逃げの一手しかねぇだろうからな


 ……いたいた。
 シューニャ・シフル(廃棄個体 No00・g07807)は敵を発見し、ほくそ笑む。さっきアキレウスが注意して去っていったばかりだから完全に油断をしている。
 いや、彼等が仕事に忠実であることはシューニャも認めている。もっともその態度が――命令通りにこちらを狙うことしか考えていないところが、吉と出るか凶と出るかはこれからわかることだ。
「よう、お待ちかねのディアボロスだ。相手になってやるからかかってこいよ」
「なに――!?」
 予想外の声かけに、斥候兵は完全に不意をつかれた形となった。問答無用で相手を殴りつける。素手である。単純だが馬鹿にならない攻撃だ。
 まず、最初の斥候兵が倒れる。
 それが発射の合図のようなものだった。
「ひゃっはー、最初っから、全力で、いくよ」
 他の斥候兵が一斉に臨戦態勢を取ったところへ瀧夜盛・五月姫(失つし世《うつしよ》の滝夜叉姫・g00544)は待ってましたとばかりに設置済みの高射砲を撃ち込んであげる。シューニャしか目に入っていなかった斥候兵にとっては思いもよらない不意打ちそのもの。
「あばばばばッ」
 全身を連射で撃ち抜かれ、情けない悲鳴を上げた。
 とっさに、本隊のいるオリュンピアの中枢を振り返る。
「え、援軍を……」
「逃がさねえよ!」
 呉守・晶(TSデーモン・g04119)が魔晶剣を構えて襲いかかった途端、斥候兵の視線がそのたわわな胸元に釘付けとなった。
「お、おっぱ……」
「隙あり!!」
 注意散漫な敵を後目に、晶は目にも止まらぬ速さで剣を操る。動きまわる度に存在を主張する両胸は亜人に対して視覚的な凶器となりうる代物だったので。
「さあ、引き潰し焼き焦がしていきましょう」
 エレナ・バークリー(Highlander/Absolute Wish・g00090)はオートバイのエンジンを吹かして一気に加速。斥候兵を巻き込む高熱の竜巻はスピンする前輪を中心に吹き荒ぶ雷霆の渦そのものだ。回転を増すごと、渦も成長してしまいには見上げるほどに巨大化するだろう。
「あちちちち!!」
 あまりにも熱く、あまりにも速く――エレナの駆るオートバイの速度に斥候兵はまるでついて来られない。おそらくだが、それが可能なのはジェネラル級のアキレウスだけではないか。
(「速さ勝負なら受けて立ちますよ!」)
 エレナは警戒を強め、さらなる雷撃を纏って斥候兵に止めを刺していった。
 英雄アキレウスの名を騙る亜人については、クロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)も一目を置いている。【光学迷彩】がクロエの姿を見つかりにくくしてくれている今、戦火の影響が色濃く残るオリュンピアは身を隠す場所にこと欠かない。
 もしもの話だが、アキレウスがイスカンダルの指示を仰ぐためにこの場を離れていたならば既にこの地は陥落していたに違いない。
 にも関わらず、アキレウスは自らの判断を信じることを選んだ。
 それは期せずして、目の前の命令通りに動くことしかできない斥候兵とは違う、ということの証明でもある。
「そうは思いませんか?」
 クロエは斥候兵にたずねた。
「う、ぐぐぐ……」
 涼やかな顔で操るのは球根から育ったギリシャ神話の怪物『カルキノス』。種代わりのカラーリリーはそれを隠すためのブライドになる。
「し、しまった!」
「お前たちは苦しめてから殺してもいいと思っているのですが……この状況ではそうもいきません。運が良かったですね」
 音もなく忍ばせた鋏がぱちん、と敵の命脈を断って。
「さて、次は……」
 フードを被り、クロエは再び影に紛れた。
「ど、どこだ?」
 斥候兵たるもの、敵を発見してなんぼである。だが、彼等は忘れている。状況は既に戦いの最中なのだ。荒田・誠司(雑草・g00115)はそれを知らしめるように周囲の空間を嵐に巻き込んだ。
「足止めは御免なんでね、やる気もないのにのこのこと出て来た己の不甲斐なさを悔やむんだな!」
「げえッ……」
 撃ち放つリボルバーの弾丸が起爆剤となり、辺り一面が火の海に呑まれる。逃げかけた斥候兵の背中から一気に燃え広がり、逃がすことを許さない。
「まさに、呆れうす。なーんちゃって」
 五月姫は渾身のダジャレで勝負する。
 沈黙が返った。
「……あ、あれれ?」
 こほん、と咳払いして。
「全員無事、五体満足で、奪還戦を迎えるためにも、……いくよ」
 火の海から逃れようと足掻く斥候兵への追撃は瞬く間に弾幕と化して襲いかかる。忍び足で近寄ってきた斥候兵に五月姫はていやと薙刀で応戦した。
「な、なぜわかった!?」
「わ、わからいでか」
 慌てて後ずさったのが運の尽き。
 斥候兵はハチの巣になって滅される。
「ふう、いい調子、だね」
「ああ、奇襲がうまく嵌ったな」
 シューニャは連携して攻める相手に対し、迷わず後ろに下がった。左腕の装甲とナイフの刃が激しくぶつかり合う。耳障りな金属音だ。もっとも、致命傷をくらうのと比べれば全くもってかわいいものだが。
「いい腕だ、もっとやり合おうぜ」
 くい、と手招きして誘う。
 引き離せ、本隊から。
 斥候兵は釣られたようにシューニャに近づいた。
 もっとだ。
 ちらり、とシューニャは戦場となった地域の周囲にも目を配る。アキレウスは来るか? 来たら来たでそん時だ、と腹をくくる。このまま何事もなければよし。そうでなくとも情報が手に入れば結果としては決して悪くもない。まんまとおびき出された斥候兵に襲いかかる植物の怪物が慈悲なく彼等を両断してゆく。
「孤立するのは避けたいですね」
「ああ、こまめな連絡を取り合っていこう」
 誠司はクロエと声を掛け合い、敵の連携に対抗してこちらも連続攻撃になるように努めた。フェイク・プリドゥエンはこういう戦いにおいても重宝する。
 構え、受け止めるナイフの切れ味はなかなかに強烈そうだ。
 もっとも、誠司の盾は傷だらけになりつつも決定的な一打を食らうのを未然に防いでくれるので非常に有難い。頼りにしている。
「さあ、未知の恐怖に蹂躙されなさい!」
 エレナは敵を発見次第ハンドルを切り、蛇行しながら敵を竜巻の射程に取り込んでしまう。偵察を得意とする斥候兵にとって機動力と破壊力を合わせ持つ乗機の存在は混乱をもたらすのに十分過ぎた。いまや雷撃の塊となったエレナが彼等の手には負えるわけがないのだ。
「舐めないでもらいましょうか、こちらはアキレウスとさえ矛を交える覚悟で来ているのです。斥候兵ごときに遅れはとりませんよ」
「アキレウスか……」
 晶がぽつりと言った。
「もしかして、足の遅い軍勢なんて連れてたから間に合わなかったんじゃ?」
「なッ」
 言外に自分達のことを言っているのか、と斥候兵が色めき立つ。
「ぶ、無礼な!」
「だってさ、断片の王イスカンダルにさえ俊足を見込まれたジェネラル級なんだろ? なのに儀式にも戦人アーレスの玉座にも間に合わなかったなんて、それくらいしか原因が考えられなくねえか」
「ぐ、ぐぬぬ……」
「ま、単身突出なんてされた日にゃどっちが喜ぶ展開になってたか今となってはわかんないしな」
 晶はさりげなく、アキレウスの出現に気を配った。今のところは現れる気配はない――が、万が一ということもある。
(「マメな奴なんだよなあ、アキレウスって」)
 いざとなれば、逃げの一手を打つしかないのはわかりきっていた。来るか来ないか。どっちだ? エレナも神経を集中する。
「! 増援か」
 誠司は構えていた盾をジェットボードに変えながら言った。
「アキレウスじゃないな、新手の斥候兵だ」
「……ほんとだ、そろそろ、退く?」
 答えを待たず、五月姫は距離が縮む前にトリガーを引いて援軍に強かな先制攻撃を浴びせた。シューニャも撤収を指示する。
「これくらいやりゃ十分だろ」
 奇襲を仕掛けた時と同じか、撤収はそれ以上に素早く行われた。
「あっ、逃げる気か!?」
「そういうことだ」
 誠司は二つ返事で肯定し、一気に離脱を果たす。
「ま、待て!」
 思わず追いすがる斥候兵だが、晶の流れるような剣使いに「ひぇっ」と後ずさる。
「じゃあな!」
 突き放すように、晶は戦場を後にした。
 エレナも弧を描いてバイクの向きを変え、そこからは一直線に撤退する。前哨戦はディアボロスに軍配が上がった。散々、かき乱された斥候兵は撤退するディアボロスを見送ることしかできず、悔しそうに地団駄を踏んでいた。
「……ん、首尾は上々、だね」
 五月姫が言う通り、十分以上に敵の戦力を削れたといっていい。
「本番ではどうなるでしょうね」
 姿を現さなかったアキレウスとは奪還戦で戦うことになる。クロエは背筋を伸ばし、さっきまで戦っていたオリュンピアの街を見据えた。
 思えば、長い時間をあの街の攻略に費やしたものだ。
「それが、ついに終わるかもしれない……いえ、終わらせましょう。亜人の手から本来の歴史を取り戻すため、ここが正念場です」
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【悲劇感知】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
【避難勧告】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【士気高揚】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
【アクティベイト】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!

最終結果:成功

完成日2024年08月16日

【蹂躙戦記イスカンダル奪還戦】駿足のアキレス

 このシナリオは【蹂躙戦記イスカンダル奪還戦】に関連する特別シナリオです。
 蹂躙戦記イスカンダルのジェネラル級及び、パキスタン、アフガニスタンを強奪しようとしている『蛇亀宇宙リグ・ヴェーダ』、亜人の配下となっている『TOKYOエゼキエル戦争の大天使とアークデーモン』の軍勢に対して、戦闘を仕掛けます。

 この戦闘によって、敵の戦力を削ることが出来ます。
 勝利したシナリオ数に応じて、対応する戦場の敵の数が減少し、戦いを有利に進めることが出来るようになります。

 このシナリオの攻撃対象は、【駿足の英雄アキレウス】の軍勢です。
 『駿足の英雄アキレウス』は、ギリシャ神話の英雄の名を奪ったジェネラル級で、その駿足を生かした兵の統率に秀でているようです。

「成功したシナリオ数×5%」だけ、「⑭駿足の英雄アキレウス」の敵残存率を低下させます。


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#蹂躙戦記イスカンダル
🔒
#【蹂躙戦記イスカンダル奪還戦】駿足のアキレス
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#蹂躙戦記イスカンダル奪還戦
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#⑭駿足の英雄アキレウス


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選択肢👾奪還戦ファーストアタック『テウメッサの斥候兵』のルール

 奪還戦直前のファーストアタックで、敵ジェネラル級の戦場に攻撃を仕掛けます。
 この戦闘に勝利する事で、奪還戦時の敵残存率を減少させることが出来ます。
 敵は軍団規模の戦力である為、ある程度戦って敵戦力を削った後は、頃合いを見て撤退してください。
 状況によっては、敵ジェネラル級と遭遇する場合もありますが、この戦闘で、ジェネラル級を撃破する事は不可能です。
 ジェネラル級も深追いはしてこないので、速やかに撤退すれば、逃げ切ることが出来る筈です。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。


 記載された敵が「沢山」出現します(現れる敵の数は、オープニングの情報やリプレイの記述で提示されます)。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、敵を倒し、シナリオは成功で完結する。ただし、この選択肢の🔴が🔵より先に👑に達すると、シナリオは失敗で完結する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。