リプレイ
ファギー・ルヴァン
※アドリブ・連携歓迎
弟のディル(g10970)と参加
またペンギンさんたちですか…グランダルメ奪還戦の時に懲らしめたつもりだったんだけど…
ディル、大丈夫だよ。ちょっと怖そうな見た目だけど、コツさえ掴めばすぐに倒せる。
私が後ろからサポートするから…ディルは、修行の成果を発揮しておいで?
岸から狙えるらしいけど、ディルの戦闘スタイルを考えると距離は詰めたほうがよさそう。
なので、『広がれ、導きの蓮葉』で蓮を生やして、【水面走行】で敵軍に近づきます
基本立ち位置は後方支援。可能な範囲で私もペンギンさんを攻撃
相棒のコロロをディルのそばに行って貰い、彼には撹乱行動をしてもらいます
ディルを狙うペンギンさんがいたら、火炎魔法・杖による殴打攻撃でディフェンス
「私の弟に、手を出すなんて…後悔しても、遅いですよ」
「ディル、こっちは任せて!そのまま、攻撃に集中して!」
敵軍の沈黙を確認したら、ディルたちと合流。
お疲れ様。うん、修行の成果がちゃんと出たみたいで良かったよ。
でも油断はしないよでね。これからが本番だから…
ディル・ルヴァン
ねーちゃん(g00880)と参加!
※アドリブ・連携歓迎
えっ、えっ…なんかいかつい顔したペンギンがいっぱいいるー!?
ねーちゃん、前のだっかんせんで戦ったことがあるの?じゃ、じゃああんしんだね!
よーし、ねーちゃんとはじめてたたかうし、がんばるぞー!
こういうの、『キョードーセンセン』っていうんだよな!
【水面走行】で敵軍まで一気に移動して戦闘開始!
ねーちゃんがサポートしてくれるし、俺はせんせーとの修行の成果を見せつけてやるー!
【パラドクス通信】でねーちゃんと連絡を取りながら、前線へ!
ねーちゃんが後ろにいてくれてるから、俺は一気に攻める!
「ペンギンたちー!俺のぐるぐるどっかーんをうけてみろー!」
ぐるぐるぐるー!ってペンギンたちの周りをすごいスピードで走り回ってかくらんしたあと、
棍に雷属性を付与して、一気に攻撃するよ!ディフェンスはSPDで対応します!
戦闘が終わったら、ねーちゃんたちと合流!
おつかれさま!やったね、ねーちゃん、ころろ!
も、もちろんだよ!これからがもっと大変だもんなっ…がんばるよ!
「ヒャッハァァァァァァ!」
「波乗りだァァァァァ!」
あらくれペンギンたちの乗る改造サーフボードが、水しぶきを上げて宙を舞う。どうやら仲間同士で腕前を競い合っているようだ。着水と同時に「見たかオラァ!」とドヤっていた。あんまり可愛くない。
「えっ、えっ……なんかいかつい顔したペンギンがいっぱいいるー!?」
決戦を前にしているとは思えない緊張感のなさと異様な盛り上がりに、ディル・ルヴァン(夜明けを照らすソレイユ・g10970)は驚きの声を上げることとなった。
ボスポラス海峡の水上である。
ファギー・ルヴァン(明けぬ夜森の魔法つかい・g00880)が『広がれ、導きの蓮葉(スプラウト・ロータス)』により巨大な蓮を生やし、姉弟はもたらされる水面走行の恩恵を受けているのだ。
「またあのペンギンさんたちですか……グランダルメ奪還戦の時に懲らしめたつもりだったんだけど……」
浮かれ騒ぐあらくれペンギンたちを目にしたファギーは、やれやれと溜息を一つ。グランダルメ奪還戦のファーストアタックでも、同様の亜人と戦ったものだ。改造サーフボードを駆使した戦法と勢いはなかなかもので、特に水上ではその能力が遺憾なく発揮される……はずだった。
それがどうしてこうなった、という感じはあるものの、ペンギンを海に投入すればこうなるのも仕方ないのかも知れない。何と言っても亜人だし。
「ねーちゃん、前のだっかんせんで戦ったことがあるの?」
ファギーは首肯すると、首を傾げるディルをその緑色の瞳に映し、柔らかな笑みを見せた。今日の目的は、言わばディルの実戦訓練だ。初陣ではないし、このくらいの輩に負ける弟ではないと思いつつも、安心させるようにファギーは言った。
「ディル、大丈夫だよ。ちょっと怖そうな見た目だけど、コツさえ掴めばすぐに倒せる」
「じゃ、じゃあ、あんしんだね!」
やっぱり少し緊張していたらしいディルだったが、ファギーの言葉でそれも幾分和らいだようだった。
「楽しいぜぇぇぇ!」
「これも役得ってヤツだヒャッホゥーー!!」
亜人たちは、ディアボロスの接近に気付く様子さえない。ボスポラス海峡防衛の指揮を執る河川獣・ネアルコスがこれを見たら怒り狂いそうな光景だが、まあ大勢集まれば、こんな輩も一定数はいるものだ……亜人だし。
「私が後ろからサポートするから……ディルは、修行の成果を発揮しておいで? コロロも一緒に、ね」
岸から狙えるらしいけど、ディルの戦闘スタイルを考えると距離は詰めたほうがよさそう――そのための水面走行でもあった。
今日のファギーの役割は、あくまで後方支援である。
「よーし、ねーちゃんとはじめてたたかうし、がんばるぞー!」
ディルは言うと、蒼穹棍を握る手にグッと力込めた。またの名を『シルフィード・アンカー』というその武器は、澄み渡る青空を思わせ、ディルの手によく馴染んでいる。
「こういうの、『キョードーセンセン』っていうんだよな!」
ディルは天に広がる空のように晴れやかな笑顔を見せた。
水面走行の効果があるため、水上はまるで陸地のようだ。
ねーちゃんがサポートしてくれるし――ディルは思い、水を蹴った。
ファギーが見送り、モーラット・コミュの『コロロ』がすぐにディルの後を追う。
「せんせーとの修行の成果を見せつけてやるー!」
「うおっ、なんだアイツ!」
「こっちに突っ込んでくるぞ!」
サーフィンを楽しんでいたあらくれペンギンたちは、にわかに慌てだした。夢中になっていたものだから、突進してくるディルに気付いたのは、だいぶ近づかれてからのことだったのだ。
「ペンギンたちー! 俺のぐるぐるどっかーんをうけてみろー!」
あらくれペンギンたちに急接近すると、すぐにその周囲を猛スピードで駆け回り始めるディル。
「な、なんだなんだ!?」
余りのことに、ペンギンたちはディルを目で追うしかなくなっていた。
なんだか目を回しそうな勢いである。
「からのー!」
亜人たちがクラっとよろけたところへ、ディルは水を蹴って跳躍した。
あんぐり口を開けてそれを見上げるあらくれペンギンたち。
「どっかーん!! 痺れちゃえ!」
雷属性を宿した蒼穹棍は、文字通り青天の霹靂!
不意を食った亜人たちは水を打つシルフィード・アンカーの放った紫電に取り巻かれて悲鳴を上げ、バタバタ倒れていく!
「ち、ちくしょう! やりやがったな!」
「後ろががら空きだぜぇぇぇぇ!」
凄まじい荒波と水流を作り出して波に乗り、高くジャンプするあらくれペンギンたち。空中でくるくると回転し、そのまま急降下すれば、それは侮れぬ一撃となる。
「水の力を借りて……蓮よ、我が願いの彼方へと導け……」
すかさずファギーはパラドクスの力を解き放ち、ディルの足元を支えた。
「っとと!」
生じた巨大な蓮の上に着地して、そのまますいーっと運んでもらうディル。
「ちょっまっ、ぐべぇぇ!?」
攻撃目標を見失ったあらペンが、着地に失敗して、サーフボードの上から吹っ飛んだ。
「邪魔だっつーのこの!」
亜人たちが次々にジャンプしようとするも、そこへモーラット・コミュの『コロロ』が近づいて、ふわりふわりと撹乱する。
「くそがァ! 突撃だ!」
勢いよく水上を滑っていくあらくれペンギンの狙いは、もちろんディルだ。かなりの数だと見たファギーは、愛用の魔法杖を手に割って入った!
「……させませんよ」
「なん、ぐべあ!」
すこーんと気持ちいいくらいに殴打されるあらくれペンギン。
「私の弟に、手を出すなんて……後悔しても、遅いですよ」
「ふざけやがってえええ」
青筋を立てて怒るあらくれペンギンだが、やっぱりペンギンなので、どうにも迫力がなかった。
「ディル、こっちは任せて! そのまま、攻撃に集中して!」
「ありがと、ねーちゃん! いくぞー!」
ディルが再び水上を駆け回り、跳躍。回転疾風雷撃(ターニング・ライトニング)がまたも雷光を瞬かせ、あらくれペンギンたちを吹き飛ばした! 空中でビリリと痺れた亜人たちが、墜落して水しぶきをたてる。
「や、やられた……ぜ……」
最後の台詞を口にしてぷかりと浮かぶあらくれペンギン。
ファギーとディル、そしてココロの連携により、周囲の亜人たちは敢えなく全滅を遂げたのだ。
「おつかれさま! やったね、ねーちゃん、ころろ!」
合流して嬉しそうに言うと、額の汗を拭うディル。
「お疲れ様。うん、修行の成果がちゃんと出たみたいで良かったよ」
実戦訓練には好適な相手だった。これでまた一つ成長できたのは間違いない。
「でも油断はしないでよね。これからが本番だから……」
「も、もちろんだよ! これからがもっと大変だもんなっ……がんばるよ!」
そう、これはまだ前哨戦なのだ。
決戦の時が迫るのを感じながら、姉弟とコロロは帰還を果たすのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水面走行】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV2が発生!
ルウェリン・グウィンリウ
意気軒昂――というより、単にはしゃいでいるだけでは?
けど、慎重になられるよりかはマシだな。
そんなに水上が好きなら、そこを最期の地にしてやるよ。
◆
ひとまず岸から敵軍の様子を確認。
少数だけで突出していたり、隙の多そうな奴らに狙いを定める。
【スピクルム・エト・グラディオロス】、一気に仕掛けてそのまま葬り去ろう。
投擲した槍を分裂させて敵頭上を面で制圧しつつ、【水面走行】で接近。
こっちだって水上で動くくらいはできるんだよ。
サーフボードの攻撃は盾で防ぐか受け流し、痛手を抑えつつ間合に入った瞬間に剣で一閃。
ボードごと叩き切って、刺身に……鳥刺しに……? してやろう。
しかしこいつら険しい形相なの差し引いても口の中怖いな!
いや、その前に口の悪さが論外か……水族館にいる子たちを見習わせたい。
呆れ半分、油断はせず確実に仕留めよう。
近くに味方がいれば連携を心がけ、孤立して集中攻撃を受けぬよう距離を保ちつつ、側面や背後を取られないようにカバーしよう。
何体か撃破するか、形勢不利と感じたら即撤収。
続きはすぐにな。
「ヒャッハァーー!」
「楽しいぜェェェェ!」
ボスポラス海峡に赴くと、サーフィンに興じるあらくれペンギンたちが確かにそこにいた。
真夏の海で思うがままに騒ぐヤカラといった風情である。
「意気軒昂――というより、単にはしゃいでいるだけでは?」
とてもここが防衛の最前線だとは思えない。
余りの乱痴気騒ぎに、岸に立つルウェリン・グウィンリウ(ドラコナリウス・g02040)は呆れていた。
「けど、慎重になられるよりかはマシだな」
今は奪還戦当日に備えて、できるだけ多くの亜人を削る時。油断しているのであれば、それに乗じるまでのこと。
「そんなに水上が好きなら、そこを最期の地にしてやるよ」
「こっちで練習するぜ兄弟ー!」
「あいつらちょっと上手いくらいで調子に乗りやがってェェ!」
少し様子を見ていると、改造サーフボードの上で腹ばいになったあらくれペンギンたちがパドリングの要領で泳いできた。パシャパシャと羽ともヒレともつかぬフリッパーを動かす姿はコミカルだが、わざわざこちら側へ近づいてくる辺り、余りに無防備と言わざるを得ない。
「まずあれから仕留めよう」
ルウェリンは近づいてきた群れの中心を狙い、メナウリオン――竜を穿つべく作られた大型の槍を構えた。見事な投擲フォームから勢いよく投げ放てば、大槍は空中で分裂する。スピクルム・エト・グラディオロス。それはさながら集束爆弾のような、微塵の容赦もなく降り注ぐ死の雨だ。
漸く気付いたあらくれペンギンたちが見上げるも、時すでに遅し。直後、彼らは纏めて串刺しにされていた。
「ギィェェェェェェェェ!?」
悲鳴を耳にしながら、ルウェリンは走り出している。岸から水上へ。海の上だろうが、水面走行の力を駆使すればディアボロスの行動は阻害されることはない。狙うは敵の一刀両断!
「水の上が得意なんだろうがな、こっちだって水上で動くくらいはできるんだよ。刺身に……鳥刺しに……? してやろう」
「てめぇやりやがったなぁぁ!」
水上に踏み出した時、ルウェリンの眼前で海峡は変貌していた。逆巻く水流が唸りを上げ、荒波に乗った亜人たちが高らかに跳躍する。
「クソが、顔がいいのもいけすかねえ!」
「ふためと見れねぇ姿にしてやるぜぇぇぇッ!」
降り注ぐ改造サーフボードを、ルウェリンはキルクルス・ラバルムで防ぐ。ラバルムの紋章が描かれしラウンドシールドが立て続けの打撃を受けて逸らされそうになるが、ルウェリンは耐えきった。
「始めから、こっち方面にやる気を出していれば良かったものを」
着水したあらくれペンギンめがけ、ルウェリンは日差しに煌めくダン・グウィンを振り下ろしていた。サーフボードごと亜人が両断される。
「ちくしょうが!」
「よくも兄弟を!」
「仇は取ってやるぜ!」
ガアガアガアガア!
サーフボードの上で飛び跳ねるあらくれペンギンたち。
「しかしこいつら、険しい形相なの差し引いても口の中怖いな!」
ペンギンの口内をアップで見たことがある人なら誰もが頷くであろう感想であった。
「いや、その前に口の悪さが論外か……水族館にいる子たちを見習わせたい」
「んだとゴラァ!」
「かかってこいやオラァ!」
ピー音が被さりそうな悪口を言いたてるあらくれペンギン。
「味方もあちこちで動いてるみたいだ。こっちも手早く仕留めよう」
尚も言い募る亜人たちに、再び槍の雨を降り注がせるルウェリン。統制が取れていない以上、満足な抵抗など出来るはずもなく、周囲のあらくれペンギンたちは串刺しにされ、また両断されていく。
そろそろ頃合いだ。
「続きはすぐにな」
押っ取り刀で応援に駆けつけたあらくれペンギンたちに言い捨てると、ルウェリンは機を誤らずに撤退するのだった。
超成功🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水面走行】がLV2になった!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
ニーニ・ニニ
亜人達に、故郷を蹂躙されて、新宿島に流れ着いて……たくさんの友達に出会って、みんなと一緒に頑張って。
やっと、やっと。
イスカンダルを討ち、理不尽で悲しい蹂躙を終わらせる機会が廻ってきました。
……いきましょう、ペペン!
これは、ぼく達の故郷を取り戻す戦いです!
目には目を、ペンギンにはペンギンを!
まずはサーヴァントのペペンをかっこいいサーフボードに乗せて、敵陣にぶん投げて。
注目を集めている間に、【水面走行】のおまじないで水上を駆けて、一気に攻め込みますね!
…ペペン。ペペン?あ、遊びに来たわけではないのですよ?ぼくだってペンギンさん達と遊びたいです!
………コホン。
と、とにかく!荒波や水流に翻弄されないように、しっかりと周囲の様子を観察して。
相手が攻撃しようと近付いてきたところを、杖でぱかーん!とお殴りしますね!
周りに他のディアボロスさん達がいたら協力して、少しでも敵の戦力を減らせるように頑張りますね。
何か異変があったり、敵をある程度倒せたなら、深追いはせずに撤退。
必ず、この地を取り戻しますからね!
「ご機嫌だぜェェェェ!」
水しぶきと共に天高く舞い上がるあらくれペンギンたち。
守備などそっちのけで遊び騒ぐ亜人たちは、知る由もない。
自分たちが既にディアボロスに捕捉されているという致命的な事実を――。
おまじないをかけて水面にその足先をつければ、波紋が立ち、その足が水の上に乗った。
水面走行だ。
「亜人達に、故郷を蹂躙されて、新宿島に流れ着いて……たくさんの友達に出会って、みんなと一緒に頑張って」
ニーニ・ニニ(雪陽の子猫・g08923)の輝く金色の瞳には、浮かれた亜人たちの姿が映っている。けれどその胸に去来し脳裡によぎるのは、故郷を襲った悲劇。そして新宿島に漂着してからの来し方、縁を繋いだ人々との思い出だった。
そうして遂に決戦の時が訪れたのだ。
「やっと、やっと。イスカンダルを討ち、理不尽で悲しい蹂躙を終わらせる機会が廻ってきました。……いきましょう、ペペン! これは、ぼく達の故郷を取り戻す戦いです!」
爛々と瞳を輝かせて言えば、ダンジョンペンギン『ペペン』が水の上を飛び跳ねて応えた。そのぷよぷよな胴体をむんずと掴んだニニは、持参したカッコいいサーフボードにペペンを乗せる。
……ここまでめちゃくちゃシリアスな雰囲気を出していてアレだが、
「目には目を、ペンギンにはペンギンを! ということで、そーれ!」
掛け声は可愛いらしいものの、その実「そぉい!」みたいな勢いでサーフボードごとペペンをぶん投げるニニ。ペペンはくるくる回転しながら、いい感じに、あらくれペンギンたちの近くに着水した。高得点である。
「うおっ!?」
「なんだこいつ!?」
まるで群れに別種のペンギンが突如として入り込んできたみたいな反応であった。絵面的には、本物のペンギンの群れにぬいぐるみが投げ込まれたかのようでもある。
当のペペンはサーフボードの上で、胸を張っていた。着水の見事さを誇っているように見える。
「……ペペン。ペペン? あ、遊びに来たわけではないのですよ? ぼくだってペンギンさん達と遊びたいです!」
切実な叫びに、あらペンの視線が一斉にニニの方を向いた。
「ああん?」
ガンをつけながら首を傾げるあらくれペンギン。
一瞬の沈黙。
「………コホン」
咳払い。
そして、
「おい、ディアボロスがいるぞ!?」
「俺たちの邪魔はさせねえぜ!」
攻撃に出るのだけは地味に素早かった。
周囲に荒波と水流を作り出し、波に乗って襲いかかってくるあらくれペンギンたち。
「ととっ、しっかり周りを見ないとですね」
ニニがおまじないをかけてパラドクスの力を解き放てば、水面はその道行きを支えるように凪ぎ、まるで氷結したかのように盤石となる。ニニは敵の着地地点を見極めて、ウェアキャットの俊敏さで飛び退いた。
ざっぱーんとジャンプした亜人たちが次々に急降下してくるも、ニニはfrozen popと呼ばれる氷の杖でぱっかーんと敵を殴り飛ばした!
「おい待て待て待て待て、ぐべぇぇぇぇ!?」
着地どころではなく墜落してしまうあらくれペンギン。
ペペンはペペンで、あらくれペンギンたちが生じさせた荒波に乗りつつ敵を翻弄していた。
なんというかこのダンジョンペンギン、ノリノリである。
舞うように杖を振るい、パラドクスの力を駆使して亜人たちを仕留めていくニニ。
周囲のあらくれペンギンが軒並み倒れたのを見ると、彼女は周囲を見渡した。異変があるかとも思ったが、なさそうだ。
「必ず、この地を取り戻しますからね!」
深入りは禁物と、ニニはペペンとともに戦場を後にするのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【水面走行】がLV3になった!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!
諷和・もこ
※アドリブ、連携、大歓迎なんだよ!
ぺ、ペンギンさん…サーフィンしてるんだよ
楽しそうなんだよ、かわいいんだよ
倒しちゃうの、ちょっとかわいそうなんだよ…
まあ、倒しちゃうんだけど
お水の中に入ると髪の毛がしんなりしちゃうから
ボクは岸から攻撃しちゃうんだよ
【神速反応】で狙いを定めて
まくらを思いっきり振って風圧の刃を当てちゃうんだよ
ボクはお水の中に入らないつもりだけど
もしもそれでも反撃が来たら、ぴゃーって陸側に逃げるんだよ
ある程度数を減らせたら、みんなと示し合わせて逃げるんだよ
ソニックブームでケンセーしながら距離を取ってダッシュなんだよ
……ちょっとだけでも、おなかのすべすべしたところ、撫でさせてくれないかなぁ……ダメ?そっかぁ
「ヒャッハァァァァ! 見ろよこのサーフテク!」
バッシャーンときらめく水しぶきをあげて、あらくれペンギンが飛び上がる。
集まったそれぞれが腕前を見せあっているものだから、何だか水族館のペンギンショーみたいになっていた。いや流石にフツーのペンギンにできることではないけども……。
「ぺ、ペンギンさん……サーフィンしてるんだよ」
浮かれた様子の亜人たちを目にして、諷和・もこ(ふわもこうとうと・g01739)はカルチャーショック(?)を受けていた。大事な防衛線でここまで遊び騒げるクロノヴェーダもなかなか珍しい。
「楽しそうなんだよ、かわいいんだよ。倒しちゃうの、ちょっとかわいそうなんだよ……」
ちょっとだけ心が揺らぐもこ。
「……まあ、倒しちゃうんだけど」
「おい、いま誰か可愛いっつったかコラァ!?」
実はあらくれペンギン、可愛いと言われると怒り出す一面があったりする。が、今もこがいるのはディアボロス勢力下の岸なので……声が風に乗って届いたのか知らないが、とんだ地獄耳だった。
「あ、気づかれちゃったんだよ」
当然だが、別にもこの所為ではない。
声が届くくらいだから、岸からでももちろん攻撃は届くだろう。水面走行の残留効果ももたらされてはいるものの、
――お水の中に入ると髪の毛がしんなりしちゃうから。
綿菓子のようにふわっふわな髪が湿気を吸ってしまうと大変なのだ。長い髪の持ち主には特によくある悩みである。
見れば、海峡の水上で、他のディアボロスたちも攻撃を開始していた。なぜかサーフボードに乗っているダンジョンペンギンとかもいて、
――わ、あっちもかわいいんだよ。
思いながらも、もこがおもむろに取り出したのは、愛用のふわふわまくら。
ゆったりした口調とは裏腹に、鬼人の力でぶんっと振り回せば、物凄い風圧が生じる。
風はつむじ風もかくやと、あらくれペンギンたちに襲いかかった!
「ぎええぇぇぇぇぇぇぇ!?」
響き渡る悲鳴。
何が起こったのかというと、サーフボードに乗ってちょうどよくジャンプしていたペンギンたちが切り刻まれて墜落したのである。まるでカマイタチだ。
どぼん、と水柱が上がった。
「やりやがったなぁぁぁぁぁ!」
叫びを上げたあらくれペンギンが、パラドクスで上昇気流を作り出して飛び上がってきた。そう、逆説連鎖戦には反撃がつきものだ。もちろん、もこはそれを熟知していて、トゲトゲのサーフボードが降ってくる前に、ぴゃーっとダッシュで逃げていた。
「クソがっ!」
「逃げ足の早いやつ!」
口々に言い合うあらくれペンギン。
もこはと言えば、大きな岩陰に隠れ、顔だけをのぞかせて亜人たちの様子を観察していた。
あらくれペンギンのギラついた赤い目は如何にも凶悪そうだが、
「……ちょっとだけでも、おなかのすべすべしたところ、撫でさせてくれないかなぁ……」
「誰が触らせるかあ!」
「邪魔しやがってディアボロスがあ!」
……やっぱりなかなかの地獄耳であった。
「ダメ? そっかぁ」
しゅんとしつつも、もこは、まくらを手にパラドクスで着実に敵の数を減らしていった。水上で戦うディアボロスたちの援護として、彼女の攻撃は効果的なものとなったのである。
「もうそろそろかな? 逃げるんだよ」
そして同じ戦場のディアボロスたちとタイミングを合わせ、もこも素早く撤退したのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【神速反応】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!