リプレイ
雨ヶ屋・マヌエ
●トラウマの内容
クロノヴェーダのせいで家族や友人が消えちゃったことが何よりのトラウマです。彼らに何が起きたか、それを理解した時に感じた絶望は一生忘れません。
この記憶に小学生の頃に聞いた怪談のイメージが合わさった結果、トラウマモンスター「赤マントの怪人」が現れて、あたしの目の前で家族や友人を連れ去ろうとします。怖い!!!
●克服方法
新宿島で新しくできた友人や過去のミッションで助けた人々に、怪人が魔の手を伸ばそうとした時、あたしの怒りと使命感が爆発するわけです。
少なくともあたしの目の前でこれ以上の犠牲者は出さない。そう誓いを立てながら、相棒のモーラット・コミュ「スタナ」の電撃と共に怪人を討ちます。
●濃霧の中の幻
花々が咲き誇る美しきベルサイユ宮殿の庭園。だが不気味な霧に包まれ空間が歪み怖気走るような空気に満ちていた。
「トラウマをモンスターに変えるなんて、見た目は綺麗なのに怖ろしい庭園です……」
雨ヶ屋・マヌエ(ボランティア・g01424)が時空の歪んだ庭園に足を踏み入れると、クロノヴェーダのせいで家族や友人が消えてしまったトラウマによって家族や友人の幻影が姿を見せる。そしてトラウマに小学生の頃に聞いた怪談のイメージが合わさった結果、トラウマモンスター「赤マントの怪人」が姿を見せる。
「お前の大切なものはなにかなぁ?」
家族や友人を連れ去り、過去と同じような状況を作り出すように襲い掛かる。
「怖い!!!」
その光景にトラウマが蘇ってマヌエの足が竦む。すると新たに新宿島で新しくできた友人や過去のミッションで助けた人々の幻まで現れ、赤マントの怪人はさらにその魔の手を伸ばす。
「……赦せない」
それを目にすると、怯えていたマヌエの口から自然と言葉が零れる。
「またあたしの目の前で大切なものを奪うなんて……絶対に赦せない!」
失われたものに続き、新たに手に入れた大切な人々との絆。それすらも奪おうとする怪人に怒りと使命感が爆発して体を縛っていたトラウマが吹き飛ぶ。
「あたしの目の前でこれ以上の犠牲者は出さない!」
そう誓いを立てたマヌエの怒りに触発されたように、相棒のモーラット・コミュ『スタナ』が隣に立ちパラドクス『ワイファイライトニング』を発動した。眩く閃光が迸り放たれた高圧電流が怪人に直撃し、赤マントが破け悲鳴を上げた怪人は幻のように消え去った。
「トラウマになんて負けません。今度こそみんなを救ってみせます!」
もう無力な自分ではない。二度と同じ悲劇を繰り返さないと強く意志を持ち、失われたものを奪い返す為にもトラウマに囚われている暇はないとマヌエはスタナと共に庭園を駆け出した。
大成功🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
鳳・四葉
●トラウマ
・虚無。自分の輪郭も見失うような黒い闇…のような虚無に嘗て彼は飲み込まれた。訳の分からないまま、何もかもが虚無に飲まれるのだと本能的に直感した。自分が…家族の思いでが、まるで最初から無かったかのように消えるのが恐ろしく、腹立たしかった。だからボクは契約したのだ。虚無の中に現れた白く輝く鳥の形をした炎に。
『ねえ、貴方。このまま消えて死にたい?死にたくないならわたくしの炎を受け入れなさい。貴方が私の暇つぶしである限りは、私の炎は貴方を活かし続けましょう』
●戦闘
「ボクの復讐(おまえの暇つぶし)はまだ終わってない。燃やせ、ユーカリプタス!」
・人の形をした虚無を炎をユーカリプタスの白炎で燃やす
「これがボクのトラウマ……」
霧の濃い庭園に入ると、鳳・四葉(アンラッキー・クローバー・g02129)の冷徹な顔に僅かにひびが入る。眼前に現れたのは人の形をした虚無。それをじっと見ていると吸い込まれるように、自分の輪郭も見失ってしまう深く黒い闇……。
恐怖と共に思い出してしまう。それはかつて己を飲み込んだ深き闇。
訳の分からないまま、何もかもが虚無に飲まれるのだと本能的に直感した、絶望が具現化した姿。
(「自分が……家族の思い出が、まるで最初から無かったかのように消えるのが恐ろしく、腹立たしかった。だからボクは契約したのだ。虚無の中に現れた白く輝く鳥の形をした炎に」)
闇に囚われ己を見失わないように、四葉はその時のことを鮮明に思い出す。全てを飲み込む闇の中で輝いていたあの炎を――。
『ねえ、貴方。このまま消えて死にたい? 死にたくないならわたくしの炎を受け入れなさい。貴方が私の暇つぶしである限りは、私の炎は貴方を活かし続けましょう』
何もないはずの暗闇の中で声が聞こえる。そこには暗闇に呑まれることなく輝く鳥の姿をした白き炎があった。その悪魔との契約こそが己が運命を切り開く力となった。たとえ人の身でなくなったとしても……。
「ボクの復讐(おまえの暇つぶし)はまだ終わってない。燃やせ、ユーカリプタス!」
その時の再現のようにパラドクス『契約召喚』を使い、大悪魔・ユーカリプタスを召喚して闇を切り裂く白炎によって人の形をした虚無を焼き払う。闇にも埋もれぬ輝きは再度虚無を消し去った。
「消えろ……ボクはこんなところで止まってられないんだ」
四葉は自身のトラウマを打ち破り、明るく道を照らすと広場に向かって前進した。
大成功🔵🔵🔵
効果1【友達催眠】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
プレシア・アルニラム
◎トラウマ
机、倒れた椅子、割れた瓶と皿、
臭くて嫌な匂い
何処かで見た薄暗い室内の、あれは
『バケモノ』
『うちの子じゃない!出ていけ!』
髪を振り乱して金切声を上げるバケモノさん
『恩知らず!役立たず!穀潰し!』
毳毳しい爪の手がガラス瓶を取り
勢いよく振り下ろして、ほら
この赤い液体はきっと
−痛くない、ですよ?
◆
些細な事で殴られましたし
ご飯抜きも、閉じ込めも
ゴミや熱湯を浴びせられるのも日常事でしたが
バケモノがどちらでも
少なくともこの場にはいない
無知なあの頃より、世間の事も少し覚えましたよ
その節は勘当して頂き感謝です
強く生きる切欠となりました
幻想の幕引きは夜空からの光で
共に戦う方々にも
どうか祝福が届く様に
庭園に足を踏み入れたプレシア・アルニラム(天使の風塵魔術師・g00844)を歓迎するように、その目に己がトラウマが映る。
机、倒れた椅子、割れた瓶と皿、臭くて嫌な匂い。
何処かで見た薄暗い室内の、あれは――。
『バケモノ』
『うちの子じゃない!出ていけ!』
髪を振り乱して金切声を上げるバケモノさん。
目を血走らせ鬼のような形相が迫る。
『恩知らず! 役立たず! 穀潰し!』
毳毳しい爪の手がガラス瓶を取り、勢いよく振り下ろして、ほら。この赤い液体はきっと……。
――痛くない、ですよ?
それは思い出したくもない過去の記憶。
(「些細な事で殴られましたし、ご飯抜きも、閉じ込めも、ゴミや熱湯を浴びせられるのも日常事でしたが……」)
今思い返せば何もかもが酷い日々だった。当時はそれが普通となっていたが、今なら異常過ぎる日々だったのだとわかる。
「バケモノがどちらでも、少なくともこの場にはいません」
ここは過去のあの場所ではないと、己がトラウマにプレシアは立ち向かう。
「無知なあの頃より、世間の事も少し覚えましたよ。その節は勘当して頂き感謝です。強く生きる切欠となりました」
何も知らなかった頃とは違い、今はさまざまな経験を経て少し成長した。だからただやられるだけでなく、抵抗し逆襲だってできる。
プレシアが空を見上げパラドクス『鷲星雲M16(イーグル・ネビュラ)』を発動し、空が暗く帳に覆われ夜空から光が落ちる。その眩い光が降り注ぎもう悪夢はお仕舞いだと幻想に幕を引く。
「共に戦う方々にも、どうか祝福を――」
光は空の王者たる鷲へと姿を変え、雄々しく羽ばたき幻を貫くとトラウマを消し去った。
「行きましょう。私はあの頃の私ではありません」
プレシアは過去を振り返らずに未来に向かって進み出した。
大成功🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
響風・涼花
私の過去のトラウマ……間違いない。これは、新宿で別れた家族だ。
私が些細な事で喧嘩して新宿に遊びに出た時に、刻逆で失ってしまった私の家族。本当に大事だった世界。
みんなが私を責め立てる。何故おいていったと。
私は……私だって謝りたかった。私が悪かったんだ。でも、その時は今は永遠に失われてた。クロノヴェーダによって。
負けられない……私は、家族にもう一度会いたいんだ。
だから、そのフリをしているお前たちに私の刃を持ってそれを克服する。
具現化しろ。槍よ。リーザルジャベリンを投擲してトラウマを光で打ち払う。この光は、家族を想う私の心の槍だから。
響風・涼花(世界に拳を叩きつけろ・g05301)が霧に包まれた庭園に入ると、そこには見知った人の姿があった。
「私の過去のトラウマ……間違いない。これは、新宿で別れた家族だ」
些細な事で喧嘩して新宿に遊びに出た時のことを思い出す。何でもない、少し落ち着けば帰宅していつも通り仲直りして日常に戻る筈だった。刻逆さえ起らなければ――。
「失われてしまった私の家族。本当に大事だった世界……」
手から零れ落ちた宝物。その幻が今、目の前に広がっていた。
『どうして……どうして……私達をおいていったの……』
幻の家族が涼花を責め立てる。何故あなただけが無事なの、何故、何故と……。
「私は……私だって謝りたかった。私が悪かったんだ」
涼花はずっと言いたかった謝罪の言葉を口にする。
「でも、その時は今は永遠に失われてた。クロノヴェーダによって」
言いたくとも言えない。言う相手は消えてしまったのだ。この世界のどこからも。
「負けられない……私は、家族にもう一度会いたいんだ」
家族の幻を見て、涼花はその胸の内を吐露する。失ってから数か月、ずっと誰にも言えなかった心の内にあった言葉。
「だから、そのフリをしているお前たちに私の刃を持ってそれを克服する」
偽物はいらないと、手を伸ばしパラドクス『リーザルジャベリン』を発動する。
「具現化しろ。槍よ」
その手に暗い色をした光が集まり槍となる。
「私は家族を取り戻す――」
投擲した光の槍は幻を貫き、空間にひびが入り粉々に砕け散った。トラウマは光によって打ち払われる。
「この光は、家族を想う私の心の槍だから」
周囲の霧が晴れ、涼花はきらきらと光の残滓が舞う中を歩き出した。
大成功🔵🔵🔵
効果1【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
リリィ・ピアッシュムーン
トラウマと言うか、あれは完全に黒歴史なのよ
小学生の頃の初恋
何度も練習を重ね、美味しく作ったチョコレート
勇気を出して渡す。それを受け取ってくれるだけで嬉しかった
それなのに―――
掃除の時間。それはゴミ箱の中に捨てられていた
予想通りの出来事に苦笑を漏らす
モンスターとなって襲ってきたのは初恋の相手
自分の後ろにはあの頃の自分が泣いて蹲っている
乙女心を踏みにじるのも、食べ物を粗末にするのも許せないのよ!
過去の怒りも含めてミートハンマーを振り抜いて、叩いて、叩いて、叩いて
あんな奴に泣かされることないのよ
これからも美味しいもの、いっぱい作って欲しいのよ
過去の自分をそう慰めて
*語尾は「~のよ」
*アドリブ歓迎
「思い出したのよ」
リリィ・ピアッシュムーン(天災料理人・g00810)の前にも霧が立ち込めトラウマが姿を形作っていく。
「トラウマと言うか、あれは完全に黒歴史なのよ」
思い出すのは小学生の頃の初恋。
何度何度も練習を重ね、心を籠めて美味しく作ったチョコレート。
学校で勇気を出して渡す。胸をどきどきさせ、それを受け取ってくれるだけで嬉しかった
それなのに―――。
掃除の時間。それはゴミ箱の中に捨てられていた。
その思い出と共にリリィは苦笑を漏らす。目の前に現れたのは予想通り初恋の相手だった。そして自分の後ろにはあの頃の自分が泣いて蹲っている。弱かったころの自分。あの時はただただ哀しかったが、今はふつふつと怒りが胸に宿る。
「乙女心を踏みにじるのも、食べ物を粗末にするのも許せないのよ!」
どちらも許せないと、襲い掛かってくるモンスターに向けてリリィは肉叩き用の調理器具〈ミートハンマー〉を振り下ろし叩き落とす。
「女の子を泣かせるなんて、男子の風上にも置けないのよ!」
何度も叩いて、叩いて、叩いてぺちゃんこにしてしまう。するとその姿がチョコレートになり、バッキバキに割れて砕け散った。
少し気が晴れたようにリリィは大きく深呼吸をして怒りを収め、振り向いて泣いている幼き自分に話しかける。
「あんな奴に泣かされることないのよ。これからも美味しいもの、いっぱい作って欲しいのよ」
優しく慰めると、少女は赤くなった目でリリィを見上げ、こくんと頷いた。するとその姿が霧に溶けて消え、辺りを包んでいた濃霧が払われていく。
「自分の黒歴史は見ていて恥ずかしくなるのよ……」
もうこれっきりにして欲しいと願いながらリリィは広場に向かった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【託されし願い】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
宝心・ライラ
◇トラウマ
悪魔信仰の教祖であった両親や信者達によって悪魔召喚の贄にされた事
命の危機よりも、周囲を囲む人々が無表情のまま淡々と儀式を続ける姿が最も恐ろしかった
◇克服
「あの時だって最後は皆が笑顔になってくれたじゃない…。
それにあれから大道芸だってお歌だってたくさん練習したもの。きっと大丈夫!」
「私はライラ、笑うピエロよ!」
記憶に残る両親達の満面の笑みを想い返し勇気を振り絞る
そして自身の芸で再び皆を笑顔にするため、得意の一輪車曲芸で斬りこんで行く
◇真実
召喚された悪魔の贄となった時、ライラは意志の力で悪魔を魂に縛り付けた
儀式は失敗し、逆流した魔力は両親達の心を壊して死ぬまで笑い続ける抜殻にしてしまった
「やっぱり現れたね……」
濃霧に包まれたピエロ姿の宝心・ライラ(ミス・ハッピーエンド・g01071)の前には、悪魔信仰の教祖であった両親や信者達の姿が現れる。
周囲も儀式めいた雰囲気の光景を映し出す。それは悪魔召喚の贄にされた時の映像。
両親や信者達は人の命を奪おうというのに、周囲を囲み無表情のまま淡々と儀式を続けていた。その人では無いもののような光景がライラは何よりも恐ろしかった。
その時と同じように、ライラを贄にしようと取り囲み妖しい儀式を始める。
「あの時だって最後は皆が笑顔になってくれたじゃない……」
恐れを抱くライラは記憶に残る両親達の満面の笑みを想い返し、勇気を振り絞って己のトラウマに負けまいと立ち向かう。
「それにあれから大道芸だってお歌だってたくさん練習したもの。きっと大丈夫!」
全ての人に笑顔を届けようと努力を重ねてきた。それを今見せる時だと笑顔を浮かべる。
「私はライラ、笑うピエロよ!」
ライラが一輪車に乗るとパラドクス『赤華一輪ストリートライブ』を使い、得意の一輪車曲芸で斬りこんで行く。車輪に仕込まれた刃で切り裂かれた信者達が顔を歪ませるように笑いながら消えていき、残るは両親だけとなる。
「さあ、みんなを笑顔に。幸せな終末(ハッピーエンド)で締めくくる!」
ライラが一輪車の跳び回る曲芸を見せ、両親の幻を切り刻む。すると壊れた人形のように両親が笑いだし、その姿が薄れ消え去った。
「またみんなを笑顔にできた……もっともっとこの笑顔を世界に届けないと!」
ピエロは笑顔を浮かべる。その笑顔に両親の笑顔の面影が重なり、狂気が混じったような壊れた笑みで世界のハッピーエンドを願い、笑顔を世界に広めようと一輪車に乗ったまま進んでいった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【凌駕率アップ】LV1が発生!
月見山・伊吹
連携アドリブ歓迎だよ!
・トラウマ
女性人気の高い騎手である旦那と結婚したが、
嫉妬した過激派女性ファン達から
有りもしない噂を流され中傷をされた。
今もやばそうな女性を見ると身構えてしまう。
・トラウマモンスター
顔に蹄鉄の跡があるやばい女性の大群。
伊吹に妬みと悪口を言ってる。
「嫌だな…1番苦手なタイプの女が大群で出てきた…。
嫉妬する気持ちは分かるけど。」
・克服
兄と旦那が法的措置と手厚い心のケアをしてくれて立ち直れた事、
酷い事言われても気にせず堂々としてればいいと
愛しい旦那の言葉を思い出して奮い立ち『烈日』でモンスターを倒す。
「顔しか見てない人には分からない、夫婦は支え合うものさ。」
「この声は……」
霧に包まれ視界が悪くなった月見山・伊吹(小春日和・g04125)の元に、若い女性達の甲高いキャアキャアと騒ぐ声が聞こえた。
「嫌なことを思い出してしまうね……」
伊吹の脳裏に浮かぶのは、女性人気の高い騎手である旦那と結婚した時のこと。
それに嫉妬した過激派女性ファン達から有りもしない噂を流され中傷をされ、ネットでも炎上し一方的で執拗な攻撃を受けてトラウマとなった。その所為で今でもやばそうな女性を見ると身構えてしまう。
そして今もまた女性達の声に身構えていると、霧の中から顔に蹄鉄の跡があるやばい女性の大群が姿を現した。
「ずるい女! どうせ騙して結婚したのよ!」
「あなたなんて相応しくないわ! すぐに離婚して!」
女性の姿をしたトラウマモンスター達が妬みと悪口で伊吹を追い詰めようとする。
「嫌だな……1番苦手なタイプの女が大群で出てきた……。嫉妬する気持ちは分かるけど」
自分だって旦那と結ばれなければこうなっていた可能性もあったかもしれない。だが自分は正々堂々と付き合い結ばれたのだ。だから逃げずに胸を張って迎え撃つ。
「旦那は私を選んでくれた。それに兄だって助けてくれた。だからこんな嫉妬に負けてはいられないんだよ」
兄と旦那が法的措置と手厚い心のケアをしてくれて立ち直れた事。それに酷い事言われても気にせず堂々としてればいいと、愛しい旦那の言葉を思い出して奮い立つ。
「私は旦那に相応しい妻になるんだ」
パラドクス『烈日(ブレイジングサン)』を発動し、〈多機能シャベル〉をフルスイングして女性達を薙ぎ払った。悲鳴を上げて吹き飛ぶと霧散しトラウマは消滅した。
「顔しか見てない人には分からない、夫婦は支え合うものさ」
夫婦の関係は一方方向ではないのだ。それがわからなければ心は射止められないと惚気ながら伊吹は先を急いだ。
大成功🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
レイン・ウォーカー
マリー・アントワネット、ね
彼女がどんな人物なのかはこの際どうでもいいわ
大切なのはこの一件にクロノヴェーダが関わっていて、それがあいつらの利になるという事だけ
なら……邪魔しない選択肢はないわね
トラウマと言われて思いつくモノは一つしかない
あの日、『あの人』が消えた時の事
私達を襲ったアークデーモンの姿
戦うのは怖いに決まっている……でも、私はあの時とは違う
今の私には戦う力がある、どんなに傷ついても、倒れたとしても
何も出来ないより百倍マシだわ
そう心から強く想う事でトラウマを乗り越え、戦う
インジェクターを相手に【投擲】
そのまま【早業】で死角に回り込み、カドゥケウスを突き立てて【デッドリーペイン】を使用する
「マリー・アントワネット、ね」
庭園に踏み入ったレイン・ウォーカー(降り止まぬ雨・g02000)が王妃の事を考える。
「彼女がどんな人物なのかはこの際どうでもいいわ。大切なのはこの一件にクロノヴェーダが関わっていて、それがあいつらの利になるという事だけ」
王妃が処刑になるべき人物かはどうでもよく、ただその行為がクロノヴェーダの利益になるのかどうかで判断する。
「なら……邪魔しない選択肢はないわね」
クロノヴェーダの妨害になるのなら、マリー・アントワネットを助けて見せようと霧の濃くなる庭園を歩き続ける。
すると行く手を阻むように目の前の空間が歪み影が現れた。
(「トラウマと言われて思いつくモノは一つしかない。あの日、『あの人』が消えた時の事」)
思い出すのはTOKYOエゼキエルでの戦い『大切な人』を失った時の記憶。影があの時、自分達を襲ったアークデーモンの姿となる。それを見た瞬間ぞくりと悪寒が走りレインの顔色が悪くなった。
「戦うのは怖いに決まっている……でも、私はあの時とは違う」
レインは恐れを抱きながらも勇気で己が体を支える。
「今の私には戦う力がある、どんなに傷ついても、倒れたとしても、何も出来ないより百倍マシだわ」
あの時は何の力も無かった。大切な人を守ることも、悪魔に復讐することもできなかった。だが今は違う。その時の怒りが胸に宿り戦う力を手に入れたのだ。
「私は戦う。クロノヴェーダから全てを取り戻すために」
心から強く想う事でトラウマを乗り越え、レインは大型の注射器〈インジェクター〉を投げつける。それをアークデーモンは腕で受け止めた。だが気を取られている隙にレインは背後に回り込み、腕部装着型の刺突剣〈カドゥケウス〉を背中に突き立てパラドクス『デッドリーペイン』を発動した。傷口から致死毒が流れ込みアークデーモンは霧となって消え去った。
「今は幻だが、いつか必ず……」
この手で仇であるアークデーモンを屠ってみせると、レインは怒りを胸に抱いたまま歩き出した。
大成功🔵🔵🔵
効果1【罪縛りの鎖】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
●広場に渦巻く熱狂
ディアボロス達がそれぞれのトラウマを克服すると、霧が晴れ迷路と化していた庭園を通り抜けることができるようになった。それと同時に大きな怒声が聞こえるようになる。
「俺たちの手に権利を!」
「もう王政など不要だ!」
広場を囲むように集まった群衆が、中心の処刑台にいる王妃マリー・アントワネットに罵声を浴びせた。
「王妃の首を落せ!」
「そうだ! さっさと処刑してしまえ!」
クロノヴェーダに扇動された人々は容易く操られ、熱狂してそのエネルギーを処刑を遂行しようとしている大勢のクロノヴェーダに与えてしまう。
このままではその力が利用されてしまう。何とかそれを阻止しマリー・アントワネットの救出をしやすくしようと、ディアボロス達は民衆の心を動かす為に演説をしようと近づいた。
宝心・ライラ
「こーんにーちはー!」
迷宮を抜けたら元気な挨拶と共に、パラドクスで空中曲芸を披露するわ
これで皆は私を見てくれるかしら?
「皆はその人が処刑されたらハッピーエンド?その後はどうするの?」
「勉強してきたから知ってるわ。皆は自由と平等と財産の為に、平和な未来の為に革命を起こしたのよね。じゃあこの処刑は何の為?」
【友達催眠】で親し気に声をかけ続け、ついでに持ってきたチョコバーを齧って【口福の伝道者】で複製してばらまくわ
「きっとお腹が空いてピリピリしちゃってるのね。ねえ、思い出して?あなたの本当のハッピーエンド。その為に何をするべきかを!」
私の声は届くわ
だって諦めなければ最後は皆笑顔になるって知ってるから
●演説
「こーんにーちはー!」
迷宮を一輪車に乗ったまま抜けた宝心・ライラ(ミス・ハッピーエンド・g01071)が、広場の周辺に集まる群衆に元気に挨拶をする。その声に人々が振り向いた。
「青の演目! さあ、ご覧あれ!」
パラドクス『青天直下プチョヘンザ』を発動すると、空からロープが垂れ下がる。一輪車から跳躍してロープに乗ると、空中ブランコのように揺られ、勢いをつけて飛んだり跳ねたりと空中曲芸を披露した。
「おお! 空中を飛んでる!」
「すごい!!」
そんな曲芸に人々が見惚れ、感嘆の声を上げる。
「私を見てくれてるわね!」
人々の注意を引きつけたライラは、【友達催眠】を使い友のように親し気に語りかける。
「皆はその人が処刑されたらハッピーエンド? その後はどうするの?」
王妃を指し示し、その後どうするのかと問いかける。
「どうするって……」
「そりゃ、俺たちも豊かになるんだろ?」
人々があやふやな答えを返す。口にしながら確信がなくどんどん自信を失っているようにも見えた。そこへライラが畳みかけるように言葉を続けた。
「勉強してきたから知ってるわ。皆は自由と平等と財産の為に、平和な未来の為に革命を起こしたのよね。じゃあこの処刑は何の為?」
「だって王室が宝を溜め込んでるって」
「でも、もう王妃は捕まってるよな……死刑までしなくていいのか?」
ライラの言葉を聞いた人々が疑問を持ち始めた。そこでライラは持ち込んだチョコバーを齧って【口福の伝道者】の効果を使い複製して空からばら撒いた。
「食べものが落ちて来る!」
「チョコレートよ! チョコレートが落ちて来るわ!」
それを手にした者が叫ぶと、皆が群がるようにチョコバーを手にして夢中になって食べ始めた。
「きっとお腹が空いてピリピリしちゃってるのね。ねえ、思い出して? あなたの本当のハッピーエンド。その為に何をするべきかを!」
「俺たちが何をするべきか……」
「処刑したって、何も変わらないのかしら?」
甘味でお腹を満たし余裕が出ると、自分達の行動に疑問を持ち迷い始めた。
(「私の声は届くわ。だって諦めなければ最後は皆笑顔になるって知ってるから」)
人々を笑顔にするのが自分の使命だと、ライラは笑顔を浮かべて皆の視線を処刑台から外し、自分に向けさせるように空中ブランコで曲芸をした。
大成功🔵🔵🔵
効果1【友達催眠】がLV2になった!
効果2【アクティベイト】LV1が発生!
リリィ・ピアッシュムーン
パンもお菓子もどうせならどっちも食べたいのよ
そんなことを呟きながら、パンとお菓子を作り上げて
まぁ出来上がったのは何故かダークマターだけれど
さぁ、どうぞなのよ
ん?パンとお菓子なのよ?
そうは見えない?
食べてみないと分からないのよ!
食べればちゃんと美味しいパンの味や甘いお菓子の味がする
食べて貰って注目されるのでも
食べないで怒りがこっちに向くとして
とりあえずは成功
みんなはどうして処刑を望むのよ?
そんなことしてもお腹いっぱいにはならないのよ?
殺すよりも美味しいご飯を作ってもらったりする方がよっぽど役に立つと思うのよ
*語尾は「~のよ」
*アドリブ、連携歓迎
「パンもお菓子もどうせならどっちも食べたいのよ」
リリィ・ピアッシュムーン(天災料理人・g00810)がそんなことを呟きながら、パラドクス『美味三昧砲』を発動し、一瞬にして香ばしい匂いや甘い香りと共にパンとお菓子を作り上げていく。
「まぁ出来上がったのは何故かダークマターだけれど」
だがその過程の良い香りとは裏腹に、出来上がったのは残念な食べ物らしきものだった。
「な、なんだこれ?」
「いい匂いがしてたはずなのに、できたのが……これなの?」
人々は匂いとは違う物体を前にしてがっがりした様子をみせる。
「さぁ、どうぞなのよ」
「どうぞって、これはなんなの?」
それをリリィが勧めると、ダークマター的なものが何か分からずに人々が尋ねる。
「ん? パンとお菓子なのよ? そうは見えない? 食べてみないと分からないのよ!」
「これがパンとお菓子?」
「食べものには見えないが……」
だが腹を鳴らした人が、試してみようと手に取り恐る恐る口に入れる。するとちゃんと美味しい焼き立てのパンや甘いお菓子の味がした。
「美味い!」
「ええ?! 本当に?」
夢中で食べ始めた者を見て、他の者も恐々と食べ始め、その美味に魅了されてしまうと皆が食べ出した。今なら話を聞いてもらえると、リリィが言葉を投げかける。
「みんなはどうして処刑を望むのよ? そんなことしてもお腹いっぱいにはならないのよ?」
「……確かに、王室がなくなればいいだけだし、殺したって意味はないよな」
「それもそうね。もう権力もないんだし……」
王妃を殺したって誰の腹も満たされない。その事実に人々は目を向け始めた。
「殺すよりも美味しいご飯を作ってもらったりする方がよっぽど役に立つと思うのよ」
こうやってと、リリィが魔法のようにダークマターを作り出す。
「そうか、俺たちの飯を作らせたらどうだ?」
「いままでいっぱい美味いものを食べてきたんだ。美味いものが作れるかもな!」
リリィの案に人々は乗り気になり、処刑に反対するような考えが生まれだした。
「そうなのよ。生きてれば美味しいものが作れて、いっぱい食べられるのよ」
生きると食べるは繋がっている。それを大切にするリリィは人々が美味しいものを食べ、人を殺そうとする気持ちが和らいだのを感じた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【口福の伝道者】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
鳳・四葉
●心情
・彼女がマリーアントワネットですか。フランス革命で処刑された王朝最後の王妃。史実ではここで彼女は処刑される。ここでボク達が介入し、歴史を変えるのが正しいかどうかは知りませんが‥‥。見ていていい気分ではありません。では止めに行きましょう。
●演説
「人間は自分で考えることが意外と苦手な生き物だそうです。1つ1つ自分の頭で考えて判断するのは疲れます。面倒です。やりたくない。だから考えを人に預ける。だから周囲に流される。ねえ、貴方たちは本当に処刑が見たいのですか。ギロチンの刃が王妃の首を落として鮮血が広がるだけですよ。なにが楽しいのですか?貴方たちの生活は何も楽になりませんよ?」
・友達催眠を使用
(「彼女がマリーアントワネットですか。フランス革命で処刑された王朝最後の王妃」)
鳳・四葉(アンラッキー・クローバー・g02129)は処刑台に居る薄汚れたみすぼらしいドレスを着ながらも気品を失わぬ女性を視界に収めた。
(「史実ではここで彼女は処刑される。ここでボク達が介入し、歴史を変えるのが正しいかどうかは知りませんが……」)
歴史への介入が良い結果を生むのかどうかはやってみなければわからない。
「見ていていい気分ではありません。では止めに行きましょう」
クロノヴェーダによる処刑を止めようと、まずは野次を飛ばす人々に近付いた。
「王妃が死ねばきっと国がよくなる!」
「そうだ! 腹いっぱい食べられるようになるはずだ!」
クロノヴェーダの主張を信じた人々は、王妃の処刑を今か今かと待ちわびていた。そんな人々の前に四葉が出ると己が主張を声高に言い放った。
「人間は自分で考えることが意外と苦手な生き物だそうです。1つ1つ自分の頭で考えて判断するのは疲れます。面倒です。やりたくない。だから考えを人に預ける」
【友達催眠】の効果で友人のように語り掛けると、人々は罵声を止めて耳を傾ける。
「だから周囲に流される。ねえ、貴方たちは本当に処刑が見たいのですか。ギロチンの刃が王妃の首を落として鮮血が広がるだけですよ。なにが楽しいのですか? 貴方たちの生活は何も楽になりませんよ?」
人々一人一人と視線を合わせるように四葉が見渡すと、正気に戻ったように視線を逸らした。
「そりゃ血が流れるところなんて別に見たくはないけど……」
「だって、軍人たちが王妃が死んだら生活が楽になるって言ってたから……」
言い訳のように理由を口にするが、言われたように周囲に流されているのかもしれないと思い始め、罵声を浴びせる気持ちが萎んでいた。
「誰かが言っていた。それは自分の意志ではなく、誰かの意思です。それに流されるだけでは、今までと変わらないのではないですか?」
「…………」
「確かに、そうだ。俺たちは国を変えたいと思ってる。でもそれと王妃を殺す事は別ってことだよな」
四葉の言葉を受け、人々は自分で考えるようになり、罵声を止めて憎しみを王妃に向けなくなった。辺りを見れば仲間達の演説も上手くいき、人々から罵声が飛ばなくなっていた。
(「人々の心を動かせたようです」)
これでクロノヴェーダの力を抑えることができると、四葉は次の標的である敵の警備兵へと視線を向けた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【友達催眠】がLV3になった!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
●死に誘う美しき音色
ディアボロスの演説により群衆が罵声を止め、広場を包む喧騒が鎮まった。
処刑台に向かってディアボロス達が距離を詰めようとする。するとすぐさま広場を警備するクロノヴェーダの部隊が向かって来る。美しいヴァイオリンの音色と共に……。
「処刑台に近付いてはいけないよ」
「戻りたまえ、さもなければ君達を処刑することになる」
ヴァイオリンを奏でる優男『欲望のバイオリニスト』たちの楽団が行く手を遮る。
「構いません。戻らないようであれば始末してしまいなさい」
その背後に居る指揮官である『慈悲深いメリザンド』が冷たく言い放つ。ヴァイオリンの音色が激しくなり、ディアボロスを力尽くで排除しようとしていた。
マリー・アントワネットを救助するにはまずこの警備の部隊を排除しなくてはならない。ディアボロス達は美しきヴァイオリンの音色の中で戦いを開始した――。
ロス・ヴェルト
やれやれ、此処まで悪趣味な催し物は……初めてだ。(男はマリー・アントワネット、引いてはこの時代に何があったかを知らない。しかし)
ーー彼女を殺す理由にはならん。それで解決する事など、ない。
群衆への演説は他の奴に任せる。俺は口達者ではないのでな。だが、代わりに俺は……このこの悪趣味な祭りを、破壊する。
さあ、人形共よ、貴様達の人形劇は終わりだ。次の公演の時間だ。
ーー復讐者により救済の劇だ。
幻覚攻撃。成る程、厄介な技を使う。……だが、この程度で俺は困らん。
悲劇など、何回も何十回も何度だって……乗り越えてきた。今更この程度では止まらんーー!
【勇気】で幻覚を退け、敵に【突撃】。そしてパラドクスをお見舞いだ
レイン・ウォーカー
演説は仲間に任せましょう
私ああいうのは得意じゃないし、ね
私がやるべき事は一つ、クロノヴェーダを殺して殺して殺し尽くす!
【肉体強化】を使用、身体能力を強化して敵集団内に突入する
楽器を武器として使うのなら近接戦は苦手でしょう、相手が何かするよりも早く切り刻んであげるわ
不規則な動きで【残像】を生み出し敵を攪乱、そのまま近くの敵からカドゥケウスの【斬撃】で屠っていく
敵の精神攻撃に対してはインジェクターを自分の太ももに突き刺し、痛みで正気を保つわ
このくらいで止まってられないのよ!
マリー・アントワネット、彼女を裁くにしても救うにしても……
それを決めるのはあんた達じゃない、私達人間よ
●誘惑を断つ怒り
「やれやれ、此処まで悪趣味な催し物は……初めてだ」
ロス・ヴェルト(針を動かす者・g00100)は悪趣味としか言いようのない処刑台に視線を向ける。
(「マリー・アントワネット、引いてはこの時代に何があったかを知らない。しかし」)
「――彼女を殺す理由にはならん。それで解決する事など、ない」
一人の女を殺したところで何かが解決するような問題などありはしないと断言し、ロスは口ではなく力で語ろうと向かって来る警備の部隊の前に立った。
「俺は口達者ではないのでな。だが、代わりに俺は……この悪趣味な祭りを、破壊する」
見世物のような処刑を完膚なきまでに破壊してみせようと、ヴァイオリンを弾くクロノヴェーダを睨みつけた。
「さあ、人形共よ、貴様達の人形劇は終わりだ。次の公演の時間だ」
〈滅竜魔槍【PenetrateHeart】〉を構えてぐっと沈み込むように脚に力を込める。
「――復讐者により救済の劇だ」
矢のように飛び出し、槍による刺突をバイオリニストの腹に突き入れた。
「げほっ、演奏中に無粋ですね」
口の端から血を流しながらも、バイオリニストは手を止めずに楽器を弾き続ける。すると激しくも美しい旋律と共に処刑された悲劇の幻影が具現化し、ギロチンがロスの首に迫った。
「幻覚攻撃。成る程、厄介な技を使う。……だが、この程度で俺は困らん」
慌てずにロスが横に跳んで落ちてくる刃を躱した。だが執拗に幻影は追いかけて来る。
「演説は仲間に任せましょう。私ああいうのは得意じゃないし、ね」
レイン・ウォーカー(降り止まぬ雨・g02000)も演説は仲間に任せ、こちらを排除しようとする警備兵へと攻撃を開始する。
「私がやるべき事は一つ、クロノヴェーダを殺して殺して殺し尽くす!」
怒りと憎しみを原動力に、レインはパラドクス『肉体強化(ブースト)』により肉体強化を施した身体で疾風のように駆け出し敵陣に突入する。そして腕部に装着した刺突剣〈カドゥケウス〉を振るって敵の首を切り裂き、血に溺れさせて屠った。
「次!」
不規則な動きで残像を生み出して敵を攪乱し、レインは止まることなく敵とすれ違い斬撃を浴びせていった。そうして敵の意識がロスからレインに移る。
「君の怒りの音色が聴こえるよ」
「その音を甘く染め上げよう。さあ争いなんて無益な事はやめて、静かに私達の音楽に耳を傾けてごらん……」
バイオリニスト達がヴァイオリンの甘美な音色を浴びせ、精神攻撃によって闘争心を奪おうとする。近距離から音の暴力を受けたレインの動きが鈍る。そこへさらにバイオリニスト達は畳みかけるように演奏をぶつけようとした。
「悲劇など、何回も何十回も何度だって……乗り越えてきた。今更この程度では止まらん――!」
注意が逸れた間に接近したロスは勇気で以って幻覚を退け、パラドクス『螺旋貫通撃』を発動し魔槍をドリルの如く回転させバイオリニストの楽器を粉砕し胸を貫いた。バイオリニストが大量の血を吐いて息絶え、同時に幻影が消え去る。
「これこそ悲劇を打ち破る力。復讐者の力だ――」
そのままロスは駆け続けて突進を止めず、魔槍は奥に居たバイオリニストも串刺しにして仕留め、合奏を乱れさせた。
「こんな精神攻撃くらいで……!」
敵の音楽が乱れたところで、レインが大型注射器〈インジェクター〉を自らの太腿に突き刺す。その痛みで正気を保ち、自らの心に土足で踏み込もうとした敵を隻眼で睨みつける。
「このくらいで止まってられないのよ!」
怒声で自らに気合を入れ、飛び出すとカドゥケウスを敵の胸に突き入れた。泡のように血を吐きバイオリニストが崩れ落ちる。
「私達の音楽を理解しないとは。これだから下賤な人間は困る」
バイオリニストが音色に風の刃を乗せ、レインを切り裂こうと放った。
「クロノヴェーダの音楽なんて理解するつもりもない!」
加速したレインは風よりも速く駆け抜け、刃を一閃して敵の胴を切り裂く。
「マリー・アントワネット、彼女を裁くにしても救うにしても……それを決めるのはあんた達じゃない、私達人間よ」
人を裁くのも許すのも人のやるべきことだと、レインは烈風の如く駆けて人を音楽で支配するクロノヴェーダを一刀両断に断ち切った。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【避難勧告】LV1が発生!
【神速反応】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV5になった!
【命中アップ】がLV2になった!
プレシア・アルニラム
◎アドリブ・共闘歓迎
◆心情
王妃様の処遇は公平な場所と人、公正な資料を用意してからです
ここにいるのは騒乱や煽動罪の現行犯
一刻も早く処刑を止めないと
◆行動
残留効果「飛翔」を活用
敵の技は主に飛翔+技能「空中戦」の併用で回避やダメージ軽減を図る
奏でる旋律に風の力を混ぜ込む技術は流石音楽家
でも同じ風使いとして負けられません
相手の風を読み、押し返す勢いで此方も風に斬撃を載せて凌ぎ
誘惑や精神攻撃には浄化や肉体改造で抵抗
場の感覚が掴めてきたら、少しは相手の奏でる旋律に合わせてみましょう
タイミングに合わせてフェアリーコンボで妖精を召喚、
手数を活かし連携攻撃を叩き込み撃破を目指します
曲の終章は美しくありたいですね
月見山・伊吹
※連携、アドリブ歓迎だよ!
【飛翔】を活用し攻撃を回避し他の復讐者達と連携しながらも
多機能シャベルに仕込まれた剣鉈を抜刀して、
パラドクス『紅鏡』で琥珀色の妖精を【召喚】し光の魔力で敵に攻撃!!
敵の精神攻撃には【浄化】と【結界術】で対処する。
こんな駄曲…!私の心に響かせたり闘争心なんかを全て削ぎ落とせないよ!
琥珀色の妖精に支えられながらも踏ん張り立ち上がる。
あんたらの音楽はまるで騒音みたいで近所迷惑だね。
二度と騒音トラブルにならないようにしてやるよ!
パラドクス『紅鏡』で召喚した琥珀色の妖精に指示を出して
敵が攻撃出来ないように演奏を妨害したり楽器の破壊もするよ。
鳳・四葉
●心情
・群衆の説得は終わりました。後はこの胸糞悪い処刑を止めるために敵を削り切るだけ。さんざん胸糞悪いものを見せられてこっちもムカついているんだ。悪いけど、八つ当たりさせてもらいます。
●戦闘
・残留効果の飛翔とエアライドを駆使して戦場を飛び周り、空中戦を挑みながら敵をかく乱しつつ、召喚用魔方陣を戦場のあちらこちらに刻み込む。精神攻撃については怒りと情熱で対抗。
「そんなチャチな音楽でボクの怒りが収まるものか!さあ来い、ユーカリプタス!戦場を引っ掻き回せ!」
ユーカリプタスを召喚用魔方陣から呼び出し炎爪襲撃を仕掛け、混乱した敵を魔導銃の白炎の誘導弾と魔鳥の炎爪による斬撃で仕留めていく。
「処刑の邪魔はさせないよ」
「王妃には私達がレクイエムを贈ろうじゃないか」
バイオリニスト達がディアボロスを邪魔するように集まって、美しくも物悲しい音色を響かせた。
「王妃様の処遇は公平な場所と人、公正な資料を用意してからです」
プレシア・アルニラム(天使の風塵魔術師・g00844)は扇動によって王妃を処刑するのに異を唱える。
「ここにいるのは騒乱や煽動罪の現行犯。一刻も早く処刑を止めないと」
こんな私刑の如き処刑は阻止してみせると、その元凶であるクロノヴェーダを叩かんとプレシアは【飛翔】して敵部隊の頭上を取る。
「騒がしいお客様ですね」
「ですがどこにいようとも我々の演奏からは逃れられないよ」
微笑んだバイオリニスト達がヴァイオリンを奏でる。風に乗って響き渡る音色が甘く切なく心を揺らす。さらには鋭く刃のように風が飛んできた。
「奏でる旋律に風の力を混ぜ込む技術は流石音楽家」
闘争心を奪う音色に耐え、風の動きを読んで旋回して躱したプレシアは敵を見下ろす。
「でも同じ風使いとして負けられません」
〈ウインドオーブ〉を手にして自らも風を使い、音色を吹き飛ばし風を押し戻す。その間に音色の精神攻撃を浄化して消し去った。
「眼を閉じて、私達の心とろけるメロディに身を委ねるといい」
「甘い夢の虜にしてみせよう」
負けじとバイオリニスト達がヴァイオリンを熱く激しく奏で、その音色でディアボロスの心を染め上げようとする。
「こんな駄曲……!」
月見山・伊吹(小春日和・g04125)が音色による精神攻撃を防ぐように結界を張る。
「私の心に響かせたり闘争心なんかを全て削ぎ落とせないよ!」
それでも魅了するヴァイオリンの音が頭に響く。頭痛に目を眩ませ片膝をつきながらも怒りで意識を保ち敵を睨みつけた。
「あんたらの音楽はまるで騒音みたいで近所迷惑だね。二度と騒音トラブルにならないようにしてやるよ!」
怒声と共に多機能シャベルから〈仕込み剣鉈〉を抜き放ち、伊吹はパラドクス『紅鏡(スカーレットミラージュ)』を発動し、琥珀色の妖精を呼び出し支えられながら立ち上がる。そして【飛翔】すると一気に敵に迫り、剣鉈を一閃してヴァイオリンごと敵を叩き切った。
「楽器を壊すなんて野蛮な」
「やはり音楽によって心を入れ替えさせないといけないね」
バイオリニスト達は伊吹に向けて激しく音を放つ。
「これ以上好きに演奏をさせないよ! 光の妖精さん達も手伝って!」
伊吹が指示を出すと、太陽のような光の魔力を持つ琥珀色の妖精達もまた飛び回り、バイオリニストに光魔法を浴びせて撃ち倒していった。
「不味いね押されてるよ。もっと音楽を広く伸びやかに!」
「雑音すらも音楽の要素にしてしまおう」
数を減らしたバイオリニスト達はそれでも自分達の音楽を止めず、侵入者を阻止しようとヴァイオリンをいっそう気持ちを籠めて鳴らした。
「群衆の説得は終わりました。後はこの胸糞悪い処刑を止めるために敵を削り切るだけ」
そこへ群衆への説得を終えた鳳・四葉(アンラッキー・クローバー・g02129)が合流する。
「さんざん胸糞悪いものを見せられてこっちもムカついているんだ。悪いけど、八つ当たりさせてもらいます」
トラウマを見せられた怒りをここで晴らすと、四葉は口元に凶暴な笑みを浮かべてバイオリニスト達へと【飛翔】する。そして頭上から〈多目的魔導銃モデルP〉を発砲して敵を攪乱しながら、召喚用魔方陣を戦場のあちらこちらに刻み込んだ。
「飛び回って落ち着きがないね」
「こっちに来て美しい音楽を楽しみなよ」
バイオリニスト達がゆったりとしたメロディを流し、四葉へ精神攻撃を行い闘争心を奪おうとする。
「そんなチャチな音楽でボクの怒りが収まるものか! さあ来い、ユーカリプタス! 戦場を引っ掻き回せ!」
その誘惑に怒りと情熱で対抗し、四葉はパラドクス『炎爪襲撃』を発動した。用意しておいた召喚魔方陣の一つから大悪魔ユーカリプタスが飛び出し燃えるかぎ爪で敵を切り裂く。不意を受けたバイオリニストは肩からばっさりと腰まで切られて燃え上がりながら倒れた。
「悪魔だって!?」
近くにいた仲間が振り返り、驚きながらもヴァイオリンを奏でて迎撃しようとするが、すぐにユーカリプタスは魔方陣に戻っていた。そして違う魔方陣からまた姿を現すと、背中を向けている間抜けなバイオリニストを容易く斬殺した。
「危険だ。集まって曲を奏でるんだ」
バイオリニスト達は死角を失くすように背中合わせになって甘美な曲を紡ぐ。
「野蛮だね。語るなら武器じゃなく音楽で語りなよ」
「甘い音楽で魅了してあげよう」
仲間をやられたバイオリニスト達が一斉にヴァイオリンを弾き、鋭く風が吹き抜け甘くとろける音色が響き渡る。
「感覚が掴めてきました。ではこちらも旋律に合わせてみましょう」
その美しき音色に合わせ、プレシアが急降下しながらパラドクス『フェアリーコンボ』を発動し妖精を呼び出した。
「さあ、音楽に乗って、華麗に舞いましょう」
妖精と共にプレシアが蒼星花の意匠を施した〈蒼星のレイピア〉を舞うように振るい、斬撃が幾重にもバイオリニスト達を切り裂いた。
「美しいダンスだね。ならこれはどうだい」
バイオリニストがテンポを上げてヴァイオリンを弾く。それに合わせて風の刃が飛んで来た。
「リズムを変えようとも踊りきってみせます」
プレシアと妖精は左右に分かれて風を躱し、挟撃して敵を切り捨てた。楽器が悲鳴のような音を立ててバイオリニストが倒れる。
「曲の終章は美しくありたいですね」
美しく終わらせるためにも、王妃マリー・アントワネットを助けようとプレシアは華麗に空を翔けて風の刃をひらりと躱した。
「まだ我々の演奏会は終わっていないよ」
「音楽を受け入れるんだ。そうすれば何も考えずにいられる」
バイオリニスト達が人々を虜にする甘美な音色を響かせる。それに身を任せればきっと幸福な夢に浸れるのだろう。だがそれをディアボロスは否定する。
「ここはあんたらの演奏会場じゃない! お呼びじゃないんだよ!」
音楽を掻き消すように伊吹が声を張り、剣鉈を振るって風に乗った音を切り裂き、飛翔すると返す刃でバイオリニストの胴を両断した。
「どんな音楽だって、求められないものは喜ばれない。無理矢理人の心を操るってのならなおさらね!」
人を魔力で魅了する音色などお断りだと、伊吹は剣鉈を振り下ろしてヴァイオリンを破壊する。妖精達も眩い光を放ち、ヴァイオリンも奏者も蹴散らした。
「どうしてそんなに怒るんだい? 音楽を聴いて穏やかな気持ちになったほうが幸せだよ?」
バイオリニストはさっぱり理解できないと、甘く囁くようなメロディを流す。
「その程度でボクたちの怒りを抑えつけられるものか! 胸糞悪い音楽もお前達の企みも全て破壊する!」
空を飛ぶ四葉が白炎の誘導弾を撃ち込んでヴァイオリンを破壊し、接近して短刀〈魔鳥の炎爪〉の熱を持つ鋭い刃でかき切った。
「甘い言葉や音楽で、誰もが思い通りに動かせると思うな!」
四葉の怒りに共鳴したように、猛々しい炎をユーカリプタスが爪に宿すと、残った数名の敵を薙ぎ払って仕留めた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【エアライド】LV2が発生!
【友達催眠】がLV4になった!
効果2【命中アップ】がLV4になった!
【ダメージアップ】がLV6になった!
●時間稼ぎ
響き渡っていたヴァイオリンの音色が失われ、広場に煩いほど溢れていた罵声も音楽も聞こえなくなった。
「想定外ですね」
慈悲深いメリザンドが配下のバイオリニスト達があっという間に負けたのを目の当たりにして警戒心を高める。
「しかし少し時間を稼げば他の警備部隊や処刑台の軍勢も動くでしょう。それまで私自らが相手をすることにしましょう」
自らの人形の体に仕込まれた凶器を展開し、状況は長引けば自分に有利と見て、時間を稼ごうと防戦に徹することにした。
こちらの騒動に処刑台付近の軍勢も気付いている。時間を稼がれれば増援が現れる危険もあるだろう。
ここでアヴァタール級のクロノヴェーダも討ち取っておきたいと考え、ディアボロス達は邪魔が入る前に素早く決着をつけようと間を開けずに攻撃を始める――。
ロス・ヴェルト
ふっ、つまり貴様は
ーー弱いという訳か。
……成る程、それで一番後ろに居たわけか。納得だ。
うん?違うとでも言いたげな顔だな。……だが、そうだろう?でなければ
ーー俺達を相手に時間稼ぎ等という余裕はない筈だ。そういう考えが出来るのは慢心、傲慢、自身、……自分よりも弱い奴としか戦ったことのない情けない奴だ。
さあ、貴様はどちらだろうな?今、見せて貰うとしよう。
敵の注意を引き付ける為に【挑発】する。時間がないんだ、敵の攻撃を全員で凌いでいたら間に合わせん。ゆえに俺が引き付ける。
残留効果の【神速反応、エアライド】で攻撃を凌ぐ
そして誰かが攻撃、又は敵の攻撃の合間を【戦闘知識】で見極め、【突撃】しパラドクスを放つ
響風・涼花
アドリブ・共闘歓迎
道は開いた……!
なら、今が好機。一気にメリザンドに仕掛ける!
向こうの内臓攻撃に対して、神速反応やエアライドを用いてダメージコントロール。
地形を利用しつつ、忍び足で受けつつも隙を生ませる動きをするよ。他のディアボロスとも連携しつつ、攻撃の隙を伺う。
そして、後の先を取ってアサシネイトキリングをお見舞いする。
あんたの殺しの技術は確かに高いけど、私はこの程度じゃ死なない。
内臓の一つや二つくれてやる。それでも、私を止められると思うなよ。
リリィ・ピアッシュムーン
ご飯を振舞ってたら遅れてしまったのよ!
そのぶん、全力で頑張るのよ!!
バイオリニストの残骸を踏みつつ、メリザンドへと近付いて
援軍?時間稼ぎ?
そんなの来させないのよ?
敵の攻撃を調理するのがリリィの戦い方。
向けられた攻撃を材料に、まるで調理しているような動作で技を作り上げる
のんびりゆっくりなんてしている暇はないのよ?
料理は出来たて、作りたてが一番なのよ!
ててーん、と出来上がるのは相変わらずのダークマター。
たとえ敵であろうと味方であろうと、料理を振る舞うというリリィのスタンスは変わらない
*語尾は「~のよ」
*アドリブ、連携歓迎
月見山・伊吹
※連携、アドリブ歓迎だよ!
残るはあの人形だけだね!
援軍も時間稼ぎもさせぬ内に素早く多機能シャベルで破壊してお片付けしちゃうから!
トラウマに打ち勝った私達はより強さと鋭利さが増してるからね。
こんな無慈悲で歪な処刑の儀式なんて何度でも阻止するよ!
【飛翔】【神速反応】を駆使して
攻撃を回避しながらも
多機能シャベルに【光使い】で太陽光の魔力を込めてパラドクス『紅焔』を使い【投擲】!
1回投げて倒れないなら2回3回4回と何回でも【投擲】していく。
戦闘中に遠くからマリー・アントワネットを見かけたら凄い!本人だ!と思いながらも元気付けるかのようにやっほーって手を振るよ。
●怒涛の攻め
「道は開いた……!」
響風・涼花(世界に拳を叩きつけろ・g05301)が警備部隊の指揮官である慈悲深いメリザンドの姿を捉えた。
「なら、今が好機。一気にメリザンドに仕掛ける!」
邪魔が入る前に叩くと、地を蹴って全力で駆け出し一気に突っ込む。
「敵接近。近接戦を予想。迎撃します」
それに気づいたメリザンドが人体をただの物のように冷静に観察し、内臓への致命的攻撃を仕掛けようとカウンターを狙い刃物のような爪を腹へと突き入れる。
「速い!」
無駄なく確実に仕留める実直な一撃。それを涼花が【神速反応】で一瞬にして軌道を見極め横に身を躱す。だがすぐに追随するようにメリザンドの指が曲がり、切っ先が追いかけてくる。
「まだ!」
それにも反応した涼花は【エアライド】で跳躍し相手の頭上を飛び越して躱した。
「危なかった……思ったよりも素早い!」
速いが何より動きに無駄がないので予測しにくいと、警戒して攻撃の隙を窺う。
「避けられましたか。ですが増援まで時間を稼ぐだけなら問題ありません」
メリザンドは深追いせずに、攻撃を牽制に留める。
「ふっ、つまり貴様は――弱いという訳か」
そんな消極的な戦い方をする相手を、ロス・ヴェルト(針を動かす者・g00100)が挑発した。
「……成る程、それで一番後ろに居たわけか。納得だ」
さらに挑発を続けメリザンドの顔を見る。すると否定するように首を小さく横に振られた。
「うん? 違うとでも言いたげな顔だな。……だが、そうだろう?」
ロスは否定する相手を追い詰めるように言葉によって攻める。
「でなければ――俺達を相手に時間稼ぎ等という余裕はない筈だ。そういう考えが出来るのは慢心、傲慢、自身、……自分よりも弱い奴としか戦ったことのない情けない奴だ」
ばっさりと斬り捨てるように言葉の刃を浴びせる。
「さあ、貴様はどちらだろうな? 今、見せて貰うとしよう」
堂々とロスが正面に構え、隙を見せて敵の注意を引き攻撃を誘う。
「人間にこのように侮辱されるとは。少し力を見せて我々の力を示す必要がありそうです」
人間が自分達を下に見るなど許されないと、挑発に乗ったメリザンドが青きバラを手に取り、破裂するように花びらを飛ばした。
「掛ったな」
それを見るや【神速反応】によって瞬時に動き出し、【エアライド】で宙に跳んで宙返りして回避する。
「逃しません。このまま弾幕を張って蜂の巣にします」
メリザンドは上に向けて青バラの花びらを散弾のように放った。それを回避に専念してロスは凌ぐ。
「残るはあの人形だけだね!」
月見山・伊吹(小春日和・g04125)が気合十分で〈多機能シャベル〉を構えた。
「援軍も時間稼ぎもさせぬ内に素早く多機能シャベルで破壊してお片付けしちゃうから!」
上を向いている隙に勢いよく背後から突っ込んでシャベルの間合いに入って叩き込む。だがそれをぐるりと180度首を回したメリザンドが刃の手で受け止めた。
「何故これほどの力を人間が持っているのか。そもそも侵入者は入れぬように霧で覆っていたはず」
疑問に思いながらもメリザンドは反撃し、後方に青バラを弾丸のように放った。だが伊吹は【神速反応】によって先んじて動き【飛翔】して上昇し回避した。
「トラウマに打ち勝った私達はより強さと鋭利さが増してるからね。こんな無慈悲で歪な処刑の儀式なんて何度でも阻止するよ!」
決して処刑になどさせないと、遠くに見えるマリー・アントワネットを視界に収める。
(「凄い! 本人だ!」)
くたびれたドレスを着ているが、それでもその美しさに変わりはない。歴史上の人物を見れた事に感激しながらも、元気付けようと声をかける。
「やっほーっ」
ぶんぶんと手を振ると、その視線がこちらに向いた気がした。
「何をしてるのです。処刑の邪魔はさせません」
「おっと!」
そこへ下から青バラが撃ち込まれ、伊吹は慌てて回避行動を取った。
「ご飯を振舞ってたら遅れてしまったのよ!」
民衆の荒んだ心を食事で癒していたリリィ・ピアッシュムーン(天災料理人・g00810)が追いつく。
「そのぶん、全力で頑張るのよ!!」
バイオリニストの残骸を踏みつつ、メリザンドへと近付く。
「援軍? 時間稼ぎ? そんなの来させないのよ?」
そんな時間は与えないと、この場で調理するべくリリィは〈大包丁〉を手にした。
「綺麗な薔薇も調理してあげるのよ!」
飛んで来る青バラの花びらをリリィが包丁で切り裂き、それを材料にしてまるで調理するように技を作り上げていく。
「のんびりゆっくりなんてしている暇はないのよ? 料理は出来たて、作りたてが一番なのよ!」
パラドクス『神蝕呪腐(ヒトバンオイタノガコチラ)』を使って手早く料理を仕上げ、ててーんと出来上がるのは相変わらずのダークマターだった。
「何故青バラがそのような謎の物体になるのですか?」
意味が分からないとメリザンドが首を傾げる。
「食べてみればわかるのよ!」
どばっとダークマターが生き物のように襲い掛かり、その口から押し入り内部から身体を破壊していく。
「ごほっ、止め……なさい」
メリザンドが苦しみ、ダークマターを吐き出してズダズダに刃物で切り裂く。
「食べ物を無駄にするなんてダメなのよ!」
「これは食べ物ではありません。毒物です」
めっと叱るリリィに、メリザンドは冷たい視線を向けた。
「もっと料理をご馳走するのよ!」
もっともっと食べてもらいたいとリリィがダークマターを量産していく。
「危険。これは料理という名の兵器です」
それを恐れたメリザンドが後退し、近づかせぬようにダークマターに青バラを撃ち込んで吹き飛ばした。
「一気に畳みかけるよ!」
逃さないと敵の上を飛ぶ伊吹が多機能シャベルに太陽光の魔力を込め、パラドクス『紅焔(プロミネンス)』を発動し思い切り投擲した。紅焔のような輝きを放つシャベルがぐるぐる回転して飛び、メリザンドの胴体に突き刺さった。
「これは……」
メリザンドが自らの体からシャベルを引き抜く。するとシャベルが消えてしまう。
「倒すまで何回でも投げ続けるよ!」
シャベルは伊吹の手元に戻りそれをまた投げつける。だが今度はメリザンドが刃で弾く。しかし先と同じですぐに伊吹の手に回収され、また投げつけて攻撃を続けた。
「料理もまだあるのよ」
さらにリリィのダークマターが襲い掛かり、メリザンドが防戦に追い込まれる。
「好き嫌いはダメなのよ」
どう見ても食べ物とは思えぬダークマターがうねうねと襲い掛かった。
「厄介な状況に追い込まれました」
それでも致命傷を受けないようにメリザンドは連携攻撃を凌ぐ。
「今ならいける――!」
二人に気を取られている今がチャンスと、涼花がパラドクス『アサシネイトキリング』を使い、【モブオーラ】で気配を消して背後からメリザンドに接近する。
「これで決める!」
そして背中に〈ナックルダスター〉を嵌めた拳を全力で叩き込んだ。メキメキと背中の装甲が砕けて拳がめり込む。
「背後に回られましたか」
メリザンドはダメージを受けても冷静に、普通の人間では明らかに曲がられない角度に腕を曲げ、背を向けたまま爪を腹に突き刺す。そして苦痛を与え動きを鈍らせ、さらに爪を食い込ませて内臓を貫こうとする。
「あんたの殺しの技術は確かに高いけど、私はこの程度じゃ死なない」
涼花の腹から血が流れるが、怒りが痛みなど吹き飛ばしてしまう。
「内臓の一つや二つくれてやる。それでも、私を止められると思うなよ」
腹に爪を差したまま反対の拳をもう一度背中に叩き込み、メリザンドをぶっ飛ばした。
「どうやら、想定よりも強敵のようです」
地面を転がったメリザンドが起き上がろうとする。
「まだ動くか、ならば轟雷撃剣を受けてみよ!」
そこへ突撃したロスがパラドクス『轟雷撃剣』を使い、掲げる〈竜骸剣【Anti-tusks】〉に雷を落す。そして莫大な雷撃エネルギーを纏った剣を上段から振り下ろした。
「危険……回避は間に合いません」
メリザンドが生やした腕の先端にある処刑具の刃で受け止める。
「やはり貴様は弱い者としか戦ったことがない情けない奴だったな」
しかしその受け止める刃をロスは断ち切り、身を捻ろうとする敵腕の付け根に叩き込んで左腕を斬り落とした。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【平穏結界】LV1が発生!
【モブオーラ】LV1が発生!
【腐食】LV1が発生!
【活性治癒】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
【フィニッシュ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV7になった!
【ドレイン】がLV2になった!
鳳・四葉
●心情
・処刑阻止の為にも頭が働く奴は1体でも多く潰しておくべきです。処刑が娯楽なんていう狂った世界を正すため、貴女を破壊します。
●戦闘
・基本的には【飛翔】と【エアライド】を駆使した空中戦をメインにする。空はボクとユーカリプタスのホームグラウンド。一番戦いやすい場所だ。魔導銃からの白炎の誘導弾を放ち、確実にダメージを与える
・残留効果を駆使して空中戦をしていけば有利に事が進む。だからこそ、彼女は隙をついて攻撃を仕掛けてくるはず。有利な時ほど、奇襲に備えないといけない。ボクは学んだ戦闘知識で知っている
「それなりに経験を積んできたんだ。戦闘知識はボクの方が上だ。さあ行くよ、ユーカリプタス!流星降下!」
プレシア・アルニラム
◎アドリブ・共闘歓迎
残るはあの処刑者だけ
慈悲深い?公衆の前で晒し者にする行為のどこが慈悲ですか
◆行動
残留効果の飛翔とエアライド、神速反応+「空中戦」の活用で回避や被ダメージの軽減を図る
青バラ
白バラに青い水を吸わせたり顔料で染めたり最初から造花で作ったり様々な手段がありますが
どれにしても贅沢な無駄遣いですね
どれだけのパンが買えるのか
弾幕と砲撃は風使いと薙ぎ払いで散らす等で対処
統率は乱戦になる程隙が生じるでしょうからそこを狙い戦闘知識で対抗など
本物の青薔薇はもっと上品で、美しい筈ですから
凌いだら『サンドストーム』を発動
砂と風の魔法で
人形の欺瞞を削って断ち斬ります
こんな処刑台は解体してしまいましょう
レイン・ウォーカー
あら、この状況で随分余裕じゃない
尻尾を巻いて逃げなかったこと、後悔させてあげるわ
時間は掛けられない、速攻でカタをつける!
インジェクターを【投擲】しながら【エアライド】を使用し、メリザンドに高速で接近
【残像】を残すことで敵の攻撃精度を下げ、腕の攻撃を掻い潜ってカドゥケウスによる【斬撃】で応戦していくわ
こちらの急所を正確に狙ってくるという事は逆に言えばどこに攻撃がくるか予想できるという事
わざと隙を作って相手の内臓攻撃を誘い、多少のダメージは覚悟の上でその腕を掴んで動きを止め
【デッドリーペイン】による【捨て身の一撃】を加える
処刑されるのはあんたの方よ、クロノヴェーダ!
宝心・ライラ
「このまま王妃様が処刑されたら、この時代の人達は笑顔のない未来を生きることになる
そんなこと私がぜっっったいに許さないわ!」
たくさんの笑顔と一握りの怒りを手に、空に貼ったロープから跳躍
超速反応で青薔薇の起動を読んだら、エアライドの空中二段ジャンプで最短ルートで接近するわ
「ハイファイブ!私の演奏と、アドベンチャー!私の歌、そしてあなたの命が笑顔の礎になる。その上にたくさんのハッピーエンドが咲くの」
接近したらバンジョーの剣とマイクを合体させ、増幅した音の斬撃で貫くわ
これが私の最大威力
時間稼ぎなんてさせないわ!
「だからあなたもハッピーエンドよね♪」
連携アドリブ歓迎
「これほどの損傷を負うとは。警戒度を最大まで上る必要があります」
片腕を失いあちこちが損傷したメリザンドは、じりじりと下がりながら防戦の構えをとる。
「処刑阻止の為にも頭が働く奴は1体でも多く潰しておくべきです。処刑が娯楽なんていう狂った世界を正すため、貴女を破壊します」
鳳・四葉(アンラッキー・クローバー・g02129)は世界を狂わすクロノヴェーダを討つべく【飛翔】して空から〈多目的魔導銃モデルP〉による銃撃を行う。
「狂ってなどいません。これが世界の正しい姿です」
対してメリザンドは飛んで来る白炎を纏う弾を手の先についた刃で弾いた。そして跳躍し五月蠅い蠅でも叩き落とすように斬撃を振るう。しかし四葉は【エアライド】で宙を蹴って軌道を変えて躱した。
「空はボクとユーカリプタスのホームグラウンド。一番戦いやすい場所だ」
地を這う人形に負けはしないと四葉がさらに弾丸を放つ
「虫のように五月蠅いですね」
その弾丸も容易く弾こうとメリザンドが刃を動かす。だが弾丸が曲がり刃を躱すとメリザンドの肩に命中した。ジュゥッと焼ける音がして肌が焦げる。
「なるほど。誘導弾ですか」
だがそれも計算して動けばいいと、メリザンドは腕を増やして迎撃する。
(「有利な時ほど、奇襲に備えないといけない。ボクは学んだ戦闘知識で知っている」)
空を自在に飛び回りながら一方的に攻撃する四葉は、それでも警戒を忘れずにいた。
「これで落してしまいましょう」
メリザンドがバイオリニスト達の死体を空に放り投げる。
「仕掛けてきた――」
それを四葉は躱す。だが一瞬敵から視線が逸れる。その隙にメリザンドが跳躍し接近していた。
「接近には付き合わない。こちらの射程を維持する」
四葉が距離を取ろうとすると、メリザンドが空中に投げた死体を蹴ってそれを追いかける。
「足場に使う為の死体か」
その意味に気付き、逃げながら四葉は弾丸で迎撃し死体を撃ち落として足場を消していった。
「後一歩でしたが、届きませんか」
足場を失ったメリザンドが諦めよく地上へと飛び降りた。
「やはり油断できる相手ではない」
さらに警戒を強め、四葉は空から敵の戦闘力を削り取ろうと弾丸を浴びせた。
「このまま王妃様が処刑されたら、この時代の人達は笑顔のない未来を生きることになる。そんなこと私がぜっっったいに許さないわ!」
ピエロの宝心・ライラ(ミス・ハッピーエンド・g01071)はクロノヴェーダにこれ以上世界を歪ませはしないと、たくさんの笑顔と一握りの怒りを手に、空中に張ったロープから跳躍して接近する。
「道化に用はありません」
メリザンドが青バラを砲弾として飛ばす。するとそれを楽しそうにライラが【エアライド】で空中跳躍して華麗に躱し、最短ルートで距離を詰めた。
「ただの道化ではないようです」
メリザンドは青バラを狙い撃つが、それもまたライラが空中でダンスするように避けた。
「ハイファイブ! 私の演奏と、アドベンチャー! 私の歌、そしてあなたの命が笑顔の礎になる。その上にたくさんのハッピーエンドが咲くの」
攻撃をすり抜けて頭上の間合いに入るとパラドクス『レジェンダリースマイト』を発動し、柄がバンジョー型の剣〈ハイファイブ〉とマイク〈キラッ☆キライム〉を合体させ、感情を込めてて戦場に歌を響き渡らせる。その歌声が増幅され音の斬撃となって放たれた。
「これ、は?」
見えぬ斬撃を浴びてメリザンドがよろける。その体には肩からざっくりと裂傷が走った。
「これが私の最大威力。時間稼ぎなんてさせないわ!」
一気に決めると高らかに歌い、ライラから放たれる不可視の歌の刃が次々とメリザンドを切り刻んでいった。
「これ以上の損傷は危険です」
メリザンドは青バラを撃ち込みライラは音の刃でそれを切り裂いた。しかしその間にメリザンドはその場から逃れようと後退する。
「残るはあの処刑者だけ」
プレシア・アルニラム(天使の風塵魔術師・g00844)がメリザンドへと視線を向ける。
「何故我々に逆らうのです。これより行われるは慈悲ある処刑。愚か者を断罪するに過ぎません。余計な苦しみを与えぬ慈悲深さに感謝こそされ、邪魔をされる謂われはありません」
メリザンドは感情を持たぬように淡々と語り掛ける。
「慈悲深い? 公衆の前で晒し者にする行為のどこが慈悲ですか」
慈悲などという中身を伴わない言葉に反発し、プレシアは【飛翔】して接近する。
「無駄な抵抗はしないことです。そうすれば苦しまずに死ねるでしょう」
メリザンドが青バラを砲弾のように飛ばした。
「青バラ……白バラに青い水を吸わせたり、顔料で染めたり、最初から造花で作ったり様々な手段がありますが、どれにしても贅沢な無駄遣いですね。どれだけのパンが買えるのか」
プレシアは贅沢の極みのような青いバラに風をぶつけ軌道を変えて躱した。
「この美しさは無駄ではありません。我々の為ならば民衆は喜んでパンを我慢するでしょう」
民のことなど青バラ以下だと見做す言葉を平然と言い放ち、メリザンドは次々と青バラを放つ。
「やはり人々を苦しめているのは王妃様ではなく貴女達クロノヴェーダです」
プレシアは【神速反応】し軌道を読んで右に左にと回避していく。だがメリザンドも接近を阻むように青バラの砲弾を撃ち放って牽制した。
「あら、この状況で随分余裕じゃない。尻尾を巻いて逃げなかったこと、後悔させてあげるわ」
レイン・ウォーカー(降り止まぬ雨・g02000)はまだ諦めていない敵に引導を渡そうと、手にした大型注射器〈インジェクター〉を投げつける。
「飛び道具の軌道を読むなど容易いことです」
それを簡単にメリザンドが弾き飛ばした。しかし投げると同時にレインが駆け出し、【エアライド】も使用して加速し高速で迫っていた。
「時間は掛けられない、速攻でカタをつける!」
一気に間合いを詰めると、レインは腕の刺突剣〈カドゥケウス〉の切っ先を向ける。
「焦れば隙ができるものです」
それに対してカウンターを当てようと、メリザンドが手の先に生える鋭い刃を放つ。それがレインの胸に突き刺さったかのように見えた。だが貫かれたレインの姿はぼやけて消える。
「引っ掛かったわね」
残像で敵の攻撃を空振りさせ、レインは横に回り込みカドゥケウスを横に振り抜いて脇腹を切り裂いた。
「残像を使ったフェイント。記憶しました。次は通じません」
ダメージを受けても表情一つ変えずに、メリザンドが腕の刃を振り回しレインの首を狙う。
「涼しい顔のままね。人形じゃあ痛みも感じないか」
レインは後方に跳び退いて躱し、続けて迫る斬撃をカドゥケウスで弾いた。
「それなりに経験を積んできたんだ。戦闘知識はボクの方が上だ。さあ行くよ、ユーカリプタス! 流星降下!」
仲間への攻撃に意識を向けている今が好機と、四葉がパラドクス『流星降下(メテオダイブ)』を使い、大悪魔ユーカリプタスと共に真っ白い炎を身に纏って急降下を開始した。白い炎の尾を曳く姿は流星のようで周囲の人々の目を引く。
「攻撃に集中し過ぎました。避けられませんか」
見上げ逃げるのを諦めたメリザンドが相手の速度を利用して胸を貫こうと刃を突き出す。しかしその刃に弾丸を撃ち込まれて弾け飛んだ。無防備になったところへ至近距離から四葉と大悪魔ユーカリプタスによる白炎と弾丸による一撃を受け、メリザンドの額に穴が空き全身が燃え上がった。
「みんなに笑顔を。私が幸せを運ぶ」
ライラの歌声は止まらず、それを止める術もメリザンドにはなかった。
「だからあなたもハッピーエンドよね♪」
誰もがハッピーエンドになると信じて疑わぬライラが笑顔を浮かべ、歌声と共に斬撃が飛び燃えるメリザンドをざっくりと切断した。
「損傷大。至急撤退する必要があります」
近づかせぬように青バラを撃ち出し、牽制しながらメリザンドは仲間と合流しようとする。
「偽の青薔薇を砂に埋めてしまいましょう。本物の青薔薇はもっと上品で、美しい筈ですから」
プレシアがパラドクス『サンドストーム』を発動し、砂嵐を起こすと青バラが煽られて吹き飛び、さらにメリザンドもまた突風に態勢を崩して積もる砂に足を埋められる。
「人形の欺瞞を砂で埋葬し、こんな処刑台は解体してしまいましょう」
そうして砂が猛烈な勢いでぶつかり、肉体を削り取っていった。
「この場は危険です脱出を――」
メリザンドが逃れようと腕でガードし傷つきながらも強行突破して砂嵐の中から飛び出す。
「逃さないわ」
メリザンドが逃げると、レインが全力で駆けて距離を詰める。
「邪魔をするなら貴女から処刑します」
だがそれを狙っていたように、メリザンドは心臓に向けて刃の爪を伸ばした。
(「こちらの急所を正確に狙ってくるという事は逆に言えばどこに攻撃がくるか予想できるという事」)
その動きを読んでいたレインが相手の突き出す腕を掴み、爪が胸の皮膚に刺さったところで止まった。
「処刑されるのはあんたの方よ、クロノヴェーダ!」
パラドクス『デッドリーペイン』を使い、レインはカドゥケウスを敵の胸に突き刺した。胸を貫き背中から切っ先が飛び出る。そして刃から毒が流し込まれ、メリザンドの体を内側から蝕み破壊した。
「まさか……私が、人間に負ける?」
信じられないと初めて表情を崩し、メリザンドはただの壊れた人形のように動かなくなって倒れ伏した。
「目的は達しました。これ以上の長居は危険です」
上空から敵増援が近づくのを見た四葉が仲間に声をかけ、警備の兵を減らす事に成功したディアボロス達はその場から素早く撤収する。そして立ち去りながらマリー・アントワネットへと視線を向け、必ず助けてみせると心に誓った。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV2になった!
【土壌改良】LV1が発生!
【罪縛りの鎖】がLV2になった!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】がLV2になった!
【ロストエナジー】がLV3になった!
【ガードアップ】がLV3になった!