リプレイ
リゲル・アンティキティラ
…聞かされた情報は結構真剣だったはずなのに
あのアビスローバーのあみぐるみが気になって…仕方がない…長い、あの…
駄目だ、気が散ってる ちゃんと仕事はこなすとも!
さて、下準備からだ
新宿島から少し品を持ち込んでも? 双眼鏡。
…岩投げてる時点で発見しやすさが段違いじゃないかと思って
彼らがずっとあの調子を続けていたら、だけど
ともあれ 俺は目と音を頼りに見回っておくかな
相当派手な音を立てているようだし 風が音まで流してきてくれると嬉しいけど
ああそれと、忘れちゃいけないな
【水中適応】で船上から離れての戦闘・やれるなら奇襲を行えるようにしておこう
ついでに【先行率アップ】も積んでおこう、先手必勝とはよく言うし
今までは半ば一方的に船を襲撃されてたんだ
先手を打てる可能性があるとなれば、少しテンションが上がるよね!
…一時はどうなる事かと思ったが、全隻無事で何よりだ
それでもまだ戦いを避けられるわけではなく
だが、まあ…ここまで来れば、本来の海賊と似たようなものだ!
この航海の行先が、良きものとなればいいね
シューニャ・シフル
アドリブ連携歓迎
この船団は移動してばっかだな。まあいいか。さっさと敵を見つけるぞ。
海上での哨戒は向こうが得意だろうがこっちのほうが文明レベルは上なんだ。そう簡単に遅れは取らねぇだろ。敵も大してやる気なさそうだしな。戦闘になりゃやる気出すだろ。
双眼鏡を持ち込んで見張り番をやるか。他のやつと交代しながら番をする。
休憩中は持ち込んだチョコレートでも食いながら待機だ。
他の時間は寝る。敵が見つかるか交代の時間になったら起こしてくれ。
船体全部覆えるかわかんねぇけど【平穏結界】使っとくか。気休め程度にはなるだろ。
逃げるのは性に合わねぇし、戦闘避けてばっかじゃ目的地にもいけやしねぇ。ここらで攻めるとしようぜ。
ところでこれから行くクスコってのはなにがある場所なんだ。敵の拠点でもありそうな場所なのか?
「……聞かされた情報は結構真剣だったはずなのに……」
そんな事を呟きながら、周囲の海を見渡すのはリゲル・アンティキティラ(一つ星・g10843)。手には用意してきた双眼鏡。しかし、ちょっと気もそぞろ
(「あのアビスローバーのあみぐるみが気になって……仕方がない。……長い、あの……」)
リゲルの気持ちは、時先案内人が用意していた説明用のあみぐるみ。ラッコはともかく、長いナニカのあみぐるみが気になる様子。
現状の情報を整理すると、ウナギのあみぐるみである可能性が高い。しかし、微妙に長く色も灰色。ウナギと断言するには微妙。
ここら辺はオリジナル創作をしている人の悩みなのだが、特徴を捉え易い動物はいい。お腹の上に貝が載っていれば『ラッコ』は想像しやすい。しかし、細長い生き物は結構多い。蛇なのかミミズなのかウナギなのか……。黒いならウナギっぽい気もするが黒は編み物を嗜む者にとって鬼門の色だったりする。
「駄目だ、気が散っている。ちゃんと、仕事はこなすとも!」
時先案内人の胸中はともかく、リゲルは再び双眼鏡を手に周囲を哨戒するのだった。
「交代の時間だぜ」
しばらくして、リゲルに声をかけたのはシューニャ・シフル(廃棄個体 No00・g07807)。その手にはチョコレート。
「これでも食いながら一休みしてな」
「ああ、頼んだ」
リゲルも素直にシューニャからチョコレートを受け取り哨戒を交代する。長い航海だ。一人で警戒を続けるのはディアボロスであっても大変だ。
「それにしても、この船団は移動してばっかだな」
自分もチョコレートを口に放り込みながら地図を見る。最初にアビスローバーが冥海機ヤ・ウマトの集落を襲っていたのが東メラネシア。
東メラネシア自体が広大な海の中にある小さな島の土地。どこの島でどの船を奪ったのか、もう分からないが、それだけでもかなりの航海距離。そこからハワイへと向かい、『グレートトレジャー』との遭遇。そして、今度は南米へと向かうのだ。シューニャが『移動してばっか』と呟くのも分かる。
「まあいいか。さっさと敵を見つけるぞ」
黄金海賊船エルドラードに関しては情報が集まっていない。なにせ広い海を持つディヴィジョンだ。だからこそ、その海を移動出来るこの船を失う訳にいかないのだ。
「海上での哨戒は向こうが得意だろうが、こっちの方が文明レベルは上なんだ」
シューニャも双眼鏡を使い、周囲を哨戒する。近代に入るとレーダーという別の『目』が現れるものの、それでも目視による確認は必要。
「そう簡単に遅れは取らねぇだろ。敵も大してやる気なさそうだしな」
そんな文明レベルの差よりも、士気の問題が大きそうだ。予知では哨戒偵察部隊なのに、そもそも哨戒任務をサボっているのだ。
(「とはいえ、戦闘になっちゃやる気出すだろ」)
そうであっても油断しないのがディアボロスたちの長所だ……。
哨戒はしばらく続いた。途中で何度もシューニャとリゲルが交代しながら周囲を哨戒する。
「敵が見つかるか交代の時間になったら起こしてくれ」
シューニャは大胆にもリゲルと交代している間は寝ていた。それをリゲルも気にする様子は無い。
「ああ、それと忘れちゃいけないな」
彼女が寝ている間に、周囲に巨大な鮫を召喚しておく。いざ、戦闘になった時に水中でも適応し戦えるよういする準備だ。
「先手必勝とはよく言うし」
先日の戦いでは敵に先手を許したから、危機的状況に陥った。今回は先手を打てる可能せいがあるのだ。その点でも、士気を上げるリゲルであった。
「気休め程度はなるだろ」
シューニャの見張り番では、平穏結界を展開し、周囲の空間が外から把握されにくい空間へと変化させた。
それから程なくして、休憩していたリゲルの耳に、通常の波の音とは違う、水が破裂するような音が聞こえ、同時に双眼鏡で哨戒していたシューニャの目にも異変があった。
「……岩投げてる時点で発見しやすさが段違いじゃないか」
「全くだ」
二人が気づいた方向では、巨大な岩が空を舞い、大きな音を立てて落下していた。それも一つや二つではない。結構な量の岩をアビスローバーたちはお手玉のようにオモチャにしながら遊んでいるのだ。
そんな様子を確認してから一度、船に戻り今度を相談するリゲルとシューニャ。
「……一時はどうなる事かと思ったが、全隻無事で何よりだ」
「ところで、これから行く『クスコ』ってのはなにがある場所なんだ? 敵の拠点でもありそうな場所なのか?」
「……どうなんだろうな」
南米は元々起伏の多い土地。一部はディアボロスが上陸しているが、クスコは未到の地。最終人類史ではペルーにある都市の一つが『クスコ』であり、インカ帝国の首都で、植民地時代にも重要都市だった……と言われている。
それが分からないから、船を向けるのだ。
ともかく、哨戒任務は大成功を収めた。現在でもアビスローバーはディアボロスの接近に気付いていない。ゆっくり海中から近寄れば、仲間だと勘違いして普通に会話が成立するほどに、油断している。
このまま会話を試みてもいいし、奇襲を仕掛け撃破してもいいだろう。それを相談する為に、一度撤退するディアボロスたちであった……。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水中適応】LV1が発生!
【平穏結界】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
リゲル・アンティキティラ
あー、案の定…なんて呑気で愉快な光景
アレが例の編みぐるみの…似てるな!
『水筒』!留守番!
ちょっとだけ会話を試みてみよう。まともな情報は期待していないが
ついでに【水面走行】と【ダメージアップ】を乗せて
船の方は警戒、頼むよ!話終わったか?ってところで、ぶちかましてくれたまえ!
さて【水中適応】で潜って見に行ってみようか
海賊同士は基本争わないのがセオリーだけど、派閥はあるから
具体的な名前は出さないようにしようかな
まあ暇感たっぷりで演技しよう…
――やあ、暇そうだね!俺も暇してるんだけど
君たちもその口だろ?お互いヘマやらかして、こんなとこに左遷!って所じゃないかい?
ははは…俺のほうもそんな感じでね
「お上」の方はどうだ?こっちは怒り心頭だった
アイツほんっと…心当たりあるだろ?
(…って感じで、指揮官を聞き出せないかな!)
とはいえ、ほらよく見ろ あそこ 船影が見えるぜ
たぶんディアボロスの船だ
向こうが気付いてるかは怪しいが…
――俺は気付いてる
やあ。ディアボロスのリゲルだ。さあ、構えろ。戦いの狼煙を上げようぜ
クローディア・ベネット
いい状況じゃないか。お手柄だな、あんた達!
便乗するようで悪いが、私もくそったれ連中に聞きたいことがあってね
少し奴らの面を貸して貰うよ
私が知りたいのは、近場に島もないのに敵船がどこから出港しているかなんだが……
候補の一つとして考えているのが、以前にヘンリー・ハドソンの配下が口にしていた「邪神獣の浮島」なる存在だ
奴らが浮島から来たのか、そうでないにしろ何か知っていないか……ここで聞いてみよう
【水中適応】状態で海中から敵に近づいていく
帽子を目深に被り、滴る水滴と髪で顔を隠し、海賊の幽霊のようなアビスローバーに見せかけるよ
おお……船を持ってる仲間に会えて良かった
こっちは自分達の船が沈んじまってな、どうにか泳いで陸に戻ろうとしてるんだ
なぁ、船に乗せてくれとは言わないが、これだけは聞かせてほしい
近場に島がないのにあんた達がここにいるってことは、「邪神獣の浮島」から出港してきたんじゃないかい?
浮島が大まかに今どの辺りにあるとか、これからどこに向かうとか、知ってたら教えておくれよ
後は自分で泳いでくからさ
「ぬるぬる〜」
「ぬめぬめ〜」
「ほーい、ほーい」
相変わらず、イールガイズがぬめぬめしているし、シュムプレーガデスは岩を投げている。そんな状況だから、ディアボロスたちは静かに近寄る事が出来た。
「あー、案の定……なんて呑気で愉快な光景」
そんな中でもイールガイズを見つめるのはリゲル・アンティキティラ(一つ星・g10843)。
「いい状況じゃないか。お手柄だな」
そんなリゲルの隣で、これまでの功績を称賛するのはクローディア・ベネット(黒き旗に矜持を掲げて・g10852)。
かなり情報を得るのに有利な状況をディアボロスたちが作ってくれた。だからこそ、それを無駄にしない為にもクローディアは、これまでの情報を集め、情報収集の場に来たのだ。
「アレが例のあみぐるみの……似てるな!」
そんな中で、どうしてもリゲルの視線がイールガイズに向かう。時先案内人のあみぐるみを『似ている』と言ったリゲル。たぶん、編んだ本人はとても喜んでいるだろう。
「便乗するようで悪いが、私もくそったれな連中に聞きたいことがあってね」
「それなら、いい機会だ」
シューニャとリゲルの作った機会。それを有効活用してくれるのなら歓迎だ。クローディアとリゲルは、共にゆっくりと水中から敵群へと近寄っていく。
「私が知りたいのは、近場に島もないのに敵船がどこから出港しているかなんだが……」
いくら油断していても『お前らの拠点はどこだ?』なんて聞いても教えてくれないだろう。
「ヘンリー・ハドソンの配下が口にしていた『邪神獣の浮島』なる存在だ」
クローディアには当てがあった。それが『邪神獣の浮島』というキーワードだ。
「少し、奴らの面を貸して貰うよ」
「ああ。まあ、暇感たっぷりに演技しよう……」
二人は作戦を定め、敵群へと海中より近寄っていくのだった。
先に声をかけたのはリゲル。シュムプレーガデスの視界に入らない位置で暇感たっぷりに声をかける。
「……やあ、暇そうだね!」
「うねうね〜」
「暇だね〜」
イールガイズたちはうねうね遊んでいるが、シュムプレーガデスは空を眺めぼんやりしながらリゲルの言葉に適当に答える。
「俺も暇してるんだけど、君たちもその口だろ?」
「そうだな〜」
半分寝ているのだろうか。リゲルやクローディアの方を見るそぶりすら見せない。
「お互いヘマやらかして、こんなとこに左遷って所じゃないかい?」
「そうだな〜」
「ははは……俺のほうもそんな感じでね。『お上』の方はどうだ? こっちは怒り心頭だったね」
「俺のボスは、そんなちっさな『お上』じゃないぜ。モビィ・ディック様はでっかいぜ〜」
そんな上官らしき名前を出す時だけは、少し誇らしい顔をしている……気がする。
「なぁ、近場に島がないのに、あんた達がここにいるってことは『邪神獣の浮島』が近くにあるってことかい?」
「そうだぜ〜」
モビィ・ディックの名前が出たときは、少し目を覚ましたのかもしれないが、やっぱり半分寝てるのか、途中でクローディアが声をかけても、相変わらず気にする様子は無い。
ただ、反射的に答えたという事は、その言葉に信頼性があると言う事だ。この敵群は『邪神獣の浮島』を拠点にする一団で、周囲の海域を哨戒するのが任務のようだ。
「おお……船が沈んじまってな、どうにか戻ろうと……」
そのまま情報を集めようと言葉を続けたクローディアだったが、何かの言葉に反応したのか急に顔を上げるシュムプレーガデス。
「船を沈めて、のこのこと……ってお前誰だ!」
多少、外見を変え変装しても相手はクロノヴェーダ。一瞬で見破られてしまった。しかし、情報は得られた。
「やあ。ディアボロスのリゲルだ」
「私はクローディアだよ」
正体を知られたならば潔く名乗るリゲルとクローディア。
「ディアボロス! コロセば特別ボーナスが貰えるって話だ!」
敵だと理解すれば、さすがに動きは早い。
「さあ、構えろ。戦いの狼煙を上げようぜ」
「こちらは特別ボーナスをいただくぜ!」
戦闘の構えを見せるシュムプレーガデス。
「ぬむぬむ?」
「ぬにぬに?」
しかし、イールガイズは状況を飲み込むのに少し時間を要しているようだった……。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水面走行】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
獅子城・羽鳥
*連携・アドリブ歓迎
敵と会話する仲間がいればそちら優先で静かに待機
エルドラードは初めてだが、相手は暢気にしてるウナギとラッコ……とはいえ油断は完全に禁物
パラドクスじゃなくても岩に当たるのは危険だ
せっかく仲間が敵発見してチャンスを作ってくれたんだ
上手く奇襲したいな
銃火器は水中戦用に調整済み
俺は海中で目立たない暗い色の服、スエニョは同色のマント着用
奇襲のタイミングは仲間と合わせ【平穏結界・水中適応】を借りて極力静かに接近したら【ウォーターアナイアレイション】をぶち込む!
反撃には予め魔力障壁を展開してダメージを抑え、飛ばされた粘膜で拘束されたら切って抜け出す
ヌルヌルでも慌てず騒がずに
もし水中から出る必要があれば【水上走行】も使う
新宿島でウナギをご馳走になったことあって美味かったが、さすがにクロノヴェーダを見ても食欲は湧かないな……
(スエニョと一緒にゲンナリ顔)
リゲル・アンティキティラ
さあて、のんびりしているところ悪いね!
敵襲~!ってやつだ!うねうねしてる場合じゃないぞ!
…えーと。まあそれはそれとして、どうぞよろしく!
だいぶ油断していたようだが念には念を、【先行率アップ】で先手を取れたら僥倖だね!
追加で【命中アップ】付与、照準補助、的確に捉えていこう!
さあて喰らい尽くせ、白波!飯の時間だ!
…ウナギのゼリー寄せ!
弱っているものから順に食らわせていこう、大口開けて一飲みにしてやれ!
敵の反撃は消波を展開して狙いを逸らす、防御なんて初めから狙ってないさ
お前たちと同じくぬるっと致命傷を避けたり、忍耐力で堪えるだけで!
しかし…この手の哨戒している輩ども、まさしく寄せ集めって感じだなあ
海賊船の有無にやたら拘ったりするあたり、格っていうものを重視してるのか…?
…寄せ集め…ウナギのゼリー、いやそれはもう良くって…ちょっと美味しそうだ
まあ鯨に食ってもらうわけだけれど 俺様はクロノヴェーダを食える身体じゃないからね、ははは!
シューニャ・シフル
アドリブ連携歓迎
話は終わったな。そんじゃあ始めるとするか。状況を理解する前に片付けるぞ。
海賊船に上がったらまずは甲板に置いてあるものを確認する。
本人にやる気がなくても設備は真っ当に海賊船なんだ。だったら武器になるものの一つや二つは見つかるだろ。一人仕留めればそいつが持ってるカトラスを使えばいい。
ようやく状況が理解できたか?だったらかかってこいよ。俺たちの命を獲ったら特別ボーナスがもらえるらしいぜ。
反撃で粘膜を飛ばして来たら手にしていた武器を投げつけて粘膜をそっちに絡ませる。カトラスは左腕に取り付けた追加装甲を盾にして逸らしながら受ける。正面からは受け止めねぇよ。
*敵を貶すような発言はしません。
「エルドラードは初めてだが、相手は混乱しているウナギ……とはいえ、油断は完全に禁物!」
リゲルとクローディアが敵から情報収集をしている間、息を潜め静かに待機していた獅子城・羽鳥(メタリックトルバドゥール・g02965)。
「さあ、構えろ。戦いの狼煙を上げようぜ」
そんな情報収集を終え、戦闘の狼煙が上がったタイミングで奇襲の機会をうかがう。
(「せっかく仲間がチャンスを作ってくれたんだ。上手く奇襲したいな」)
仲間がこれまで繋いできたチャンスを逃したくない。
「派手に水遊びだ!」
狙いは戦いの構えを見せるシュムプレーガデスではなく、周囲で状況を理解していないトループス級・イールガイズ。
水中でも使用可能に調整された銃火器で奇襲を仕掛ける羽鳥。初手は右足に収納されている迫撃砲。
「ぬめぬめ?」
「ぬねぬね?」
奇襲を受けても反応出来ないイールガイズの集団中央で炸裂する迫撃弾。炸裂と同時に右腕に収納されたサブマシンガンと左手で構えたGP443拳銃を連射し、イールガイズを攻撃していく。
「ぬぬぬ!」
「めめめ!」
激しい水飛沫を上げながら激しい銃撃。さらに、パンツァーハウンドの『スエニョ』が砲撃で攻撃を重ねる。
「ぬめぬめ!」
そんな水飛沫を潜り抜け、反撃を繰り出してくるイールガイズ。手から大量の粘膜を網状にして放つ。
「……」
放たれた粘膜を慌てず騒がず、魔力障壁を展開しながら、左手の指先に収納されているニードルガンで拘束を切りダメージを最小限に抑える。
「さあて、のんびりしていたところ悪いね!」
「話は終わったな。そんじゃあ始めるとするか」
羽鳥の奇襲が成功したところで追撃を行うリゲル・アンティキティラ(一つ星・g10843)とシューニャ・シフル(廃棄個体 No00・g07807)。
「敵襲〜! ってやつだ! うねうねしてる場合じゃないぞ!」
「状況を理解する前に片付けるぞ」
シューニャは、さきほど羽鳥に倒されたイールガイズが落としたカトラスを拾い上げ、鋭い斬撃と共に切り込んでいく。
「……えーと。まあ、それはそれとして、どうぞよろしく」
さらにシューニャに続き、攻撃を重ねるリゲル。最初に召喚した巨大な鮫の背を借り、イールガイズを包囲するように移動しながら、多くの敵を飲み込む位置へと移動する。
「飯の時間だ!」
水飛沫と共に、巨大な鯨の幻影を召喚する。
「さあ、喰らい尽くせ白波! 飯の……ウナギのゼリー寄せの時間だ!」
間抜けなイールガイズの反応とは裏腹に、幻影の鯨は巨大な口を開き、凄まじい勢いでイールガイズたちを吸い込んでいく。その勢いは凄まじく、自身のぬめぬめが自身に絡みつき、リゲルの言う通り、ウナギのゼリー寄せっぽくなっている。
「あのクロノヴェーダを見ても食欲が湧かないな……」
そんな光景をゲンナリ顔で見つめる羽鳥。パンツァーハウンドのスエニョも一緒にゲンナリしているのはちょっと可愛い。新宿島でウナギを食べか事がある羽鳥だからこその反応だろう。
(「俺はちょっと美味しそうだ……って思ったけど」)
そんなリゲルの内心はともかく、準備が整ったところで白波に指示を出す。
「大口開けて、一飲みにしてやれ!」
そんな足跡ウナギのゼリー寄せを幻影の鯨・白波が一飲みにし、イールガイズを消滅させる。
「うねうね!」
そんな周囲な反応はともかく、それでも数で勝るイールガイズ。飲み込まれなかった個体が粘膜の網を放ち反撃。それを魔力により作成した水の障壁で防ごうと試みるも、全てを防ぐ事は出来ず、リゲルもぬめぬめになってしまう。
「海賊船の有無にやたら拘ったりするあたり、格っていうものを重視しているのか……?」
「船、大事!」
「大事、船!」
そんなリゲルの呟きにイールガイズたちが反論してくる。『格』のよな難しい考えたかではなく、船を大事にしているだけのようだ。実際、彼らの船も、この付近には無い。万が一の沈没を避ける為か、それとも単に岩で遊ぶために船から離れていたのか不明だ。どちらにしても、ここでイールガイズとシュムプレーガデスを倒せば、問題無い。
「しかし……この手の輩ども、まさに寄せ集めって感じだなあ」
「うねうね! 寄せ集め!」
「俺たち寄せ集め!」
イールガイズが何を考えているのか不明だが、リゲルの言葉に律儀に反応している。そんな敵へ、予測不明な方向からナニカが飛来し、イールガイズを吹き飛ばす。
「ようやく状況が理解できたか?」
「……うねうね?」
表情が微妙に分かりにくいイールガイズの注意を引くように声をかけるシューニャ。その主観、意識の外から飛来したのは海の漂流物。リゲルが激しい対流を引き起こした事で流れてきた漂流物を利用し、シューニャが意表をついた攻撃を繰り出す。
「俺たちの命を獲ったら特別ボーナスがもらえるらしいぜ」
今回は言葉だけでなく、さきほど拾ったカトラスを振り上げる。
「うねうね!」
それに反応し粘膜を飛ばし、カトラスに絡み付かせる。
「おっと……」
粘膜で絡んだカトラスをあっさりと手放し、逆にカトラスを蹴り飛ばしイールガイズの顔面に当てる。
「そらよ!」
同時に炸裂音が響いたかと思うと、漂流物が破裂し、その破片がイールガイズに突き刺さる。
「これで最後だ白波、全部飲み込め!」
「もっと派手に水遊びだ!」
それを勝機に、リゲルと羽鳥が同時に攻撃を仕掛ける。羽鳥の多数の銃弾と砲撃がイールガイズに打ち込まれ、それを白波が飲み込む。
「ぬめぬめぇ!」
それに抗おうと、うねうね続けるイールガイズ。
「もう終わりだぜ」
しかし、そんな吸い込みに巻き込まれ、漂流物が飛来しイールガイズを白波の口の中へと幸運にも押し込んでいく。
「まあ、俺様はクロノヴェーダを食える身体じゃないからね、ははは!」
最後にリゲルの笑い声が響くと共に、戦場は静かになる……。イールガイズの殲滅に成功したのだった。
「……」
そんな中で、静かにディアボロスたちを見つめていた『船砕き』シュムプレーガデス。特別ボーナスを狙っての事だろうか。逃げずに戦いの構えを見せるものの、すぐに襲ってくる様子は無い。
ディアボロスたちは一度距離を取り、呼吸を整えるのだった……。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【水面走行】がLV2になった!
【防衛ライン】LV1が発生!
【強運の加護】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】がLV2になった!
【命中アップ】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!
獅子城・羽鳥
※連携・アドリブ歓迎
ネメシスモード使用だが外見は変わらない
(ラッコとモフ犬を交互に見てグッとサムズアップ)
よし!可愛さはスエニョの方が上だ!敵のモフモフには決して惑わされん!
だが俺達勝利の特別ボーナスで奴をモフり放題ってのもいいよなあ……
(手がワキワキしちゃって愛犬が呆れてる模様)
【水中適応・水上走行・飛翔】を駆使してどの場所でも素早く動く
(飛翔の高度は最小限に抑える)
一旦水面に出て敵から距離を取ったら【光学迷彩・平穏結界】で一瞬でも気配を殺し【インビジブル・スナイプ】発動
狙撃は基本的に頭部狙い、追撃の連射や砲撃(PDに含まれる)では岩を積極的に狙っていく
反撃には予め魔力障壁を頭の周囲に重点的に巻いてダメージ減らしつつ、飛んでくる岩に銃撃や砲撃を当てて破壊か、勢いを殺せないか狙ってみる
シューニャ・シフル
アドリブ連携歓迎
なんだ、特別ボーナスってやつを独占できるように待ってたのか?
いいぜ、獲れるんなら獲りに来いよ。
(羽鳥をちらと見る)可愛い?基準がわかんねぇけどスエニョが勝ったんだな。
さっきの奴らよりはやる気あるだろ。楽しませてもらうぜ。海に潜られても面倒だ。先に行かせてもらうぜ。【水上走行】でシュムプレーガデスまで最短距離で突っ込む。
右腕を異形化して巨岩対策にいつもよりでかく作り替える。シンプルに叩き潰す。それだけだ。
振り下ろされる巨岩は作り替えた右腕で巨岩を振り払って防御だ。
ひとまずここの邪魔なやつは片付いたな。船に戻るとするか。
*敵を貶すような発言はしません。
リゲル・アンティキティラ
――こっちはすごい似てる!
…あ、失礼 いや、君たちの情報をこちらも入手していてだね、ははは…
…可愛いは正義とはよく言うが、そうとも限らないのがよくわかるね 明暗はっきりと分かれたなあ!
侮れないのは知っているとも
では、ひと勝負、お相手願おう!
折角の機会だ。たまにはこういうのも良いだろ…ネメシス発動、鯨龍たるは我と知れ、ってね!
さあ、“略奪者”としての戦い方をしよう
使える残留効果は使ってやろう!
移動は【水面走行】【水中適応】で対応を
【先行率アップ】で先手取れれば上々
【命中アップ】で照準補助 【ダメージアップ】も載せ大きな一撃をブチ込めればさらに良し
その体に確と叩き込んでやる――打ち拉がれよ!
敵からの攻撃には【ガードアップ】と、ワンチャンで【アヴォイド】をかませたら楽しいが、そう上手く行く話もないと理解してる
真正面から受けないよう、消波と鯨骨で往なそうか なあに、多少の危険は犯してやろうとも、ここで仕留められるならばね!
楽しい命の奪り合いだ!
…ところでボーナスって具体的に何?山盛りの貝とか…?
クローディア・ベネット
手下の戦いを黙って見てたのは、乱戦になったら誰の手柄か分からないからか?
全く、特別ボーナスなんぞのために仲間内の連携を崩してたら世話ないね
海賊の取り分は平等が基本。船長や操舵手の優遇も固定の割合で少しだけってのが上手くやる秘訣だ
地獄で仲間を集める時は覚えとくんだな!
シュムプレーガデス……ってなんだったかな。響きはギリシャ語みたいだが
まぁいい、取りあえず【水面走行】状態で戦おう
――『野郎ども、大騒ぎの時間だ!』
海賊の霊達を召喚し、共に水面を駆けて敵に襲いかかるよ
海賊達には異なる方向からカトラスで斬りかからせる
最初の一撃は上手く捌けたとしても、立て続けに雪崩れ込んでくる後詰めに敵も対処が遅れていくだろ
その隙を突いて私自身が《船長のサーベル》を手に斬り込み、会心の斬撃を見舞う!
毛皮を剥ぎ取ってコートにしてやるよ、ラッコ野郎!
反撃の巨岩は持ち上げる手の方を《聖遺の護符》の力で弾き、振り下ろす方向や勢いを乱して威力を軽減
ははっ。その岩で貝を砕いたら、殻と身のミンチが出来上がっちまうな?
本気を出しながらも、その行動はいつものまま。そんな獅子城・羽鳥(メタリックトルバドゥール・g02965)は、待ち構えるシュムプレーガデスと相棒のスエニョを見比べてから、静かにサムズアップ。
「よし! 可愛さはスエニョの方が上だ!」
「……?」
「……こっちはすごく似てる!」
さらにリゲル・アンティキティラ(一つ星・g10843)も何かを思い出しながら笑顔を見せる。
「……??」
シュムプレーガデスには意味が分からない。小首を傾げいぶかし顔。
「……あ、失礼。いや、君たちの情報をこちらも入手していてだね、ははは……」
何を思い出したのかはリゲルの心の中。ただ、思い出してくれた事は誰かを笑顔にしているようだ。
「敵のもモフモフには決して惑わされん!」
そんな敵の様子はともかく、強い決意(?)と共に気合いを入れる羽鳥。対してスエニョは『いつものだ……』って雰囲気。
「だが、俺達勝利の特別ボーナスで奴をモフリ放題ってのもいいよなあ……」
手をワキワキさせながらの羽鳥に『やっぱり、いつものだ……』さらに続く言葉に呆れた雰囲気なスエニョ。
「……可愛いは正義とはよく言うが、そうとも限らないのがよくわかるね。明暗はっきりと分かれたなあ!」
「いや、お前らが何言ってるのか分からん!」
羽鳥とリゲル、二人でシュムプレーガデスに理解出来ない反応をして普通に困っている様子だった……。
そんな羽鳥とリゲルの意味不明な様子を意図的に無視し、シュムプレーガデスは、堂々と残りのディアボロスへと向き直る。
「手下の戦いを黙って見ていたのは、乱戦になったら誰の手柄か分からないからか?」
「それとも、特別ボーナスってやつを独占できるように待ってたのか?」
クローディア・ベネット(黒き旗に矜持を掲げて・g10852)とシューニャ・シフル(廃棄個体 No00・g07807)は挑発するように声を上げる。
「そうだ! イールガイズが残っていたら俺の特別ボーナスが減るだろう」
外道な言葉をきっぱりと言い放つ。どうやら、部下を想う気持ちなど無いのだろう。よく考えれば、最初から岩を部下であるイールガイズたちに投げつけるなど、ろくでもない行動をしていた相手だ。
「全く、特別ボーナスなんぞのために、仲間内の連携を崩してたら世話ないね」
全くもって、クローディアの言うとおりだ。他のクロノヴェーダにしても、もう少し隊長と部下の関係が築かれている。まあ、部下を使い捨てにする隊長も、もちろん居たが……。
「海賊の取り分は平等が基本。船長や操舵手の優遇も固定の割合で少しだけってのが上手くやる秘訣だ!」
そんな説明をするクローディア。彼女の海賊団は、とても居心地が良さそうだ。
「アイツらが仲間だって、関係ないね。ただの俺の駒だ」
そんな団結力を嘲笑い、部下を駒だと言い切るクロノヴェーダは全て消えていった。
「地獄で仲間を集める時は覚えておくんだな!」
「いいぜ、獲れるんなら、獲りに来いよ!」
「ああ、そうさせてもらう!」
戦いの開始だ!
さきほどまでの、微妙な羽鳥との雰囲気とは違い、シューニャとクローディアには分かりやすい敵意を向けてくる。
(「可愛い? 基準がわかんねぇけどスエニョが勝ったんだな」)
シュムプレーガデスには理解出来なかったがシューニャには分かった羽鳥の心情。
「さっきの奴らよりは、やる気あるだろ」
それはともかく、先手はシューニャ。水上を走行しながら距離を詰める。
「楽しませてもらうぜ」
最短距離で突っ込みながら右腕が異形化していく。
「使い潰してやるから、お前の力を全て寄越せ!」
過去に喰らったアークデーモンの力を解放し、右腕を異形化させると共に、溢れ出す感情のままにシュムプレーガデスへと振り下ろす。
「そんなもので!」
異形化した右腕を巨岩で防ごうと両手で持ち上げるも、シューニャはその程度では止まらない。巨岩など無かったかのようにシュムプレーガデスの脳天に叩き込む。
「ぷぎゅ!」
奇声を上げ、シュムプレーガデスが海中へと叩き込まれ……しばらくしてから浮かび上がってくる。しかし、やられたままでは終わらない様子で海中から再び巨岩を持ってきた。
「お前の脳天にも叩き込んでやる!」
巨岩を両手で持ち上げ、シューニャへと全力で振り下ろす。
「シンプルに叩き潰す!」
それも想定していた攻撃。巨岩を異形化した右腕で殴り返し砕き返す。
そんな激しい攻防の中で、一瞬だけシュムプレーガデスの注意を切り、距離を取る羽鳥。
「……」
初手の狙撃は無音。音速よりも速い弾丸がシュムプレーガデスの額へ命中。頭を揺らし、視界を歪ませる。
「そっちか!」
さすがにアヴァタール級。注意を切ったのは一瞬。即座に羽鳥の位置を確認し巨岩を再び用意する。
「命中!」
しかし、この狙撃は本命ではない。これから連続して攻撃を仕掛ける一歩。
スエニョがキャノン砲を放つのと同時に、右膝のグレネードを連続して放つ。
「このまま畳み掛けるぞ!」
そこから右手のサブマシンガンを展開させ乱射し、畳み掛ける。
「おのれ!」
距離を取った狙撃だったが、敵もクロノヴェーダ。その距離を一瞬で詰め、羽鳥へと巨岩を振り下ろす。
「……割れろ」
しかし、次の瞬間、振り下ろした巨岩が真っ二つに割れた。羽鳥の射撃は適当に乱射したように見えたが、的確に巨岩を破損させる射撃も混ぜた攻撃だった。
「なんと!」
それでもシュムプレーガデスの手は止まらず半分になった巨岩が羽鳥へと飛来する。
「さすがに全ての勢いは殺せないか……」
ダメージを最小限に抑えた羽鳥。一度、距離を取ろうと下がる。
「追撃してやる!」
それを追いかけるシュムプレーガデスの行手を塞ぐのはリゲル。
「侮れないのは知っているとも。では、ひと勝負、お相手願おう!」
「黙って、俺の特別ボーナスになりやがれ!」
「折角の機会だ。たまにはこういうのも良いだろ……」
敵の行手を塞ぎながら、静かに意識を集中すると、リゲルの姿が本気の姿へと変わる。
「鯨龍たるは我と知れ、ってね!」
「おお……ぐぬぬ!」
本気のリゲルの姿に気後れし、後ずさるシュムプレーガデス。
「さあ『略奪者』としての戦い方をしよう! 打ち拉がれよ!」
リゲルの鯨尾により、狙い澄ました一撃がシュムプレーガデスの脳天を撃ち抜く。
「ぐぺっ!」
岩で潰されたような声を上げながら海中へと沈んでいく。
「その身体に叩き込んでやる!」
そこでリゲルの攻撃は終わらない。返す刀……ではなく返す鯨尾で海中にショックウェーブを作り出し、海中から鯨の潮の様に打ち上げる。
そんな海中から打ち上げられたシュムプレーガデスを追撃しようとクローディアが攻め手を見せながら、ちょっと頭の片隅で思慮を巡らせる。
(「シュムプレーガデス……ってなんだったかな? 響きはギリシャ語みたいだが」)
それは、クローディアのちょっとした疑問。響きからギリシャへとたどり着くあたり博識なのだろう。
ちなみに『シュムプレーガデス』の名は、外見からラッコの別名な気がするが、本来の意味は『船砕き』。ギリシャ神話でアルゴ船を邪魔した『動く岩』の名前だ。つまり、最初から投げたりしている岩が名の由来なのだ。
そんな豆知識はともかく、リゲルの攻撃で空中へと浮き上がったシュムプレーガデスを迎撃するクローディア。
「野郎ども、大騒ぎの時間だ!」
クローディアの号令に答えるように召喚されたのはこれまで彼女と共に航海してきた海賊の霊たち。道半ばで倒れた仲間たちと共に敵へと猛然に襲いかかる。
「ぬぅ、いや……まて!」
「私達の嵐で、あいつを呑み込んでやろうじゃないか!」
海上を走り雪崩れ込んでくる海賊の霊たちに翻弄されるシュムプレーガデス。怒涛の攻撃に押し負け体勢を崩す。
「毛皮を剥ぎ取ってコートにしてやるよ、ラッコ野郎!」
そこへ『船長のサーベル』を振り、切りこむクローディア。
「毛皮になんてされてたまるか!」
ヤケクソに投げられた巨岩をサーベルで真っ二つにしてから、その腹部へとサーベルを突き立てる。
「ははっ。その岩で貝を砕いたら、殻と身のミンチが出来上がっちまうな?」
貫けなかったとはいえ、大きなダメージを与えたクローディアは挑発の言葉を残しなから距離を取る。
「オマエこそミンチにしてやる!」
売り言葉に買い言葉。挑発に乗り意識がクローディアに向いたところで、リゲルが動く。
「その身体にもう一度叩き込んでやる……打ち拉がれよ!」
「うぉぉぉ!」
再びリゲルの鯨尾に弾き飛ばされ空を舞うシュムプレーガデス。
「命中! このまま畳み掛けましょう!」
上空を舞う敵は狙撃の格好の的。羽鳥の狙撃中がシュムプレーガデスを打ちぬき、スエニョの砲撃が追撃する。
「もう一度、叩き潰す!」
そこを大きく跳躍し、異形化した右腕ぜ水面へと叩き落とすシューニャ。
「野郎ども、迎えてやんな!」
そして海面ではクローディアの海賊たちが待ち構え、袋叩きにしたのだった……。
しかし、それでもまだ立ち上がるシュムプレーガデス。耐久力だけは凄まじいものだ。
「ま、まて、話し合おう。ほら、情報が欲しかったんじゃないのか?」
そんな強靭な耐久力を持つシュムプレーガデスから意外な言葉が返ってきた。
しかし、そう言いながらも、手には武器である巨岩を持ったままだし、それを隠しているつもりなのか背中に隠そうとしている……が、巨岩を隠せるほどシュムプレーガデスは大きくない。隙を見せたら反撃してくるのは容易に予想出来る。
「そうだ、俺の船はやれないが、船に乗せてやろう」
取引のつもりなのだろうが、取引になっていない。船を渡すという選択を出さないのが最後の矜持だろう。
「……ところでボーナスって、具体的に何? 山盛りの貝とか……?」
せっかくなので、リゲルがちょっと言葉を投げる。
「そんなわけあるか! 『略奪』する機会が貰えるんだよ!」
思わずツッコミをしてしまうあたり、左遷された理由でもあるのだろう。それに、その言葉もこのシュムプレーガデスのただの願望である可能性が高い。
「なら、ここで仕留める!」
そんな相手を逃す訳にはいかない。『略奪』されれば黄金海賊船エルドラードの戦力を増やすことになる。
リゲルの言葉を合図に、再び総攻撃を仕掛けるディアボロスたち。そして、シュムプレーガデスは海の藻屑になるのだった……。
「ひとまず、ここの邪魔なやつは片付いたな。船に戻るとするか」
「そうだな」
シューニャが清々しい声と共に船に戻る。作戦としては、大成功と言っていいだろう。船も無傷だし、この周辺の情報も得られた。
『邪神獣の浮島』がどんな物なのかは不明であるが、少なくともアビスローバーの拠点であるのは間違いない。
そんな確かな成果を手に帰還するディアボロスたちであった……。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
【隔離眼】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】がLV2になった!
【ドレイン】LV1が発生!
【命中アップ】がLV2になった!
【先行率アップ】がLV3になった!