リプレイ
シャムロック・クローバー
◆トラウマ
火。
小さい頃にご近所が遭った火事の記憶と、本で読んだ魔女狩りの記録が組み合わさって、
自分が火炙りに処される悪夢をたまに見ていた。
◆気持ち・行動
マリー・アントワネット……たしかに処刑されてしまったのは歴史上の事実だけど、こんな形に歪めてしまうなんて冒涜よ。
絶対に阻止するんだから!
よぉし、この庭園の時空の歪みから、更に時間を遡って……何か燃えてる?
これがトラウマの化け物!?
あぁ、火が全部奪っちゃう!
それなのに何もできない……熱い、苦しい、喉が焼ける……!
……違う、今のわたしは無力じゃない。
今なら炎の中からみんなを助けられるはず……絶対に助ける!
わたしを燃やすのは、心に灯る怒りの火だけ!
●迷霧
庭園に足を踏み入れた途端、すべての方向を見失ったような錯覚に陥る。
時空の歪みがそうさせるのだろうか。
軽い眩暈にも似た不快さに、シャムロック・クローバー(森の魔女(自称)・g00876)は眉を顰めた。
「不快といえば……」
思い出されるのは、紅蓮の炎。
幼い頃に見た近所の家が火事で焼けるさま、それは本で読んだ魔女狩りの記述と合わさって、
「いつも、嫌な夢ばかり見ていたの」
嫌な夢──それは、シャムロック自身が火炙りにされる悪夢であった。
だから、今も火はちょっと苦手。あんまり好きじゃない。
そんなことを考えながら歩き出してすぐ、霧の向こうに赤く光るものがあるのに気づく。
もしや、あれは……。
「……何か燃えてる?」
シャムロックの予感は的中する。
小さな点ほどの大きさだった赤はみるみる大きさを増し、たちまちシャムロックの視界を埋め尽くした。
木が、草が、花たちが。
現実に見えている庭園の景色だけではない。
遠い日の記憶、あの近所の家までもが真っ赤な炎に巻かれて燃えている。
「あぁ、火が全部奪っちゃう!」
それなのに何も出来ない……熱い、苦しい、喉が焼ける……!
気づけば、シャムロックは十字架に磔になっていた。
四肢の自由を奪われ、足元には燃え盛る焔。
これは夢? それとも……。
「……違う、今のわたしは無力じゃない!」
悪夢の鎖を断ち切り、両足で地面を踏みしめて。
「今なら、炎の中からみんなを助けられるはず……ううん、絶対に助けてみせる!」
そう、シャムロックを燃やすのは、心に灯る怒りの火だけなのだから。
大成功🔵🔵🔵
効果1【勝利の凱歌】LV1が発生!
効果2【ラストリベンジ】LV1が発生!
辻・彩花
トラウマ……どんな姿で出てくるのかな。偽物だとしても身近な人だったら嫌だなぁ。
アタシってこんな髪色してるしカラコン入れたりピアスしてるし、そのせいで周りの大人に不良扱いされたり、SNSで中傷される事もあったんだよね。
こっちは悪ぶってるつもりは全然ないんだけどね。
それであの日は親とも言い争いになっちゃって、だから家を飛び出して……逃げちゃったんだよね。
でも、もう逃げないよ。誰が相手でも自分の意志を貫き通すって決めたんだ。
自分に発破をかける意味も込めて、トラウマモンスターに【大声】で自分の意志を伝えてから【シングルアクシデント】で吹っ飛ばすよ。
アタシはアタシらしく、好きな姿でいたいだけ!ってね。
どこからともなく流れ込んでくる、気味の悪い灰色の霧。
歩けば歩くほど、さらに濃さを増してゆくようだ。
「トラウマ……どんな姿で出てくるのかな。偽物だとしても、身近な人だったら嫌だなぁ」
ため息混じりに呟く辻・彩花(Stray Girl・g03047)の心にも、もやもやとした霧が広がる。
「アタシってこんな髪色してるし、カラコン入れたりピアスしてたりもするし。そのせいで周りの大人に不良扱いされたり、SNSで中傷されたりする事もあったんだよね」
自分では、悪ぶってるつもりなんてこれっぽっちもなかった。
おしゃれが好きで、友達と買い物に行ったりゲームをしたり。
フツーすぎるくらい、フツーの女の子。
なのに……。
思い出される、悲しい記憶。
両親とも言い争いになった彩花は、『あの日』たまらず家を飛び出した。
「そう……逃げ出しちゃったんだよね」
まさか、もう二度と会えなくなるなんて考えもしなかった。
テキトーに時間潰して帰ったら謝ろうって、そう思っていたのに。
『彩花』
名前を呼ばれた気がして、顔を上げる。
「あ……」
予感はしていた。
懐かしい、大切な家族。
彩花の抱える心の闇が、両親の幻となって現れたのだ。
「もう……逃げないよ!」
誰が相手でも、自分の意志を貫き通すって決めたから。
自分に発破をかける意味も込めてめいっぱい声を張り上げ、決意を伝える。
「アタシはアタシらしく、好きな姿でいたいだけ!」
いつか、また会えたら──。
「今度はちゃんと話すからね」
念動力で吹き飛ばした幻影は、トラウマごと砕けて散った。
大成功🔵🔵🔵
効果1【建造物分解】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
ミシェル・ロメ
僕の目の前に立つのは、処刑人の姿をした悪魔
その手に抱えられているのは……神父様の、首……
「この男は孤児を養う裏で人身売買の罪を犯した大罪人」
そんなの嘘だ!
幼い頃からずっと傍にいた僕が一番よく知ってる
「善など欺瞞
愛などまやかし
背徳の偽善者に断罪を!」
嫌だ!
神父様を返して!
……ああ、神父様の声が聞こえる
天から、或いは僕の胸の内から?
顔を上げなさい、ミシェル
明けぬ夜はありません
私が教えた希望の歌は、いつも貴方の傍にある
行きなさい。自分の信じる道を…
大丈夫
僕にはまだ歌がある
思い出も信仰心も
神父様がくれた宝物
どんな暗闇も怖くない!
翼を広げ、光を放つ
人々を、王妃様を救い
歪められた「真実」を取り戻すために
踏み出す一歩さえ見失ってしまいそうな深い霧の中を、ミシェル・ロメ(とわにひびくうた・g04569)は慎重に進む。
「……?」
霞んだ視界の先に映る影。
思わず立ち止まったミシェルの方へ、影は近づいてくる。
「あ……」
灰色の霧の向こうから現れたのは、黒衣の大男であった。ミシェルは、それが処刑人の姿をした悪魔だと直感で知る。
なぜなら……。
「神父様!」
男の手には、ミシェルを育ててくれた恩人の首が抱えられていたのだ。
『この男は、孤児を養う裏で人身売買の罪を犯した大罪人』
悪魔は身じろぎひとつせず、無機質な声で言う。
「そんなの嘘だ! 幼い頃からずっと傍にいた僕が一番よく知ってる」
全身から振り絞るような悲痛な叫び。青ざめた頬を涙が伝う。
『善など欺瞞』
……違う。
『愛などまやかし』
……嘘だ!
『背徳の偽善者に断罪を!』
……嫌だ、そんなの……嫌だ嫌だ嫌だ──!!
「お願い、神父様を返して……」
『顔を上げなさい』
膝から崩れ落ちたミシェルの耳に聞こえる優しい声。
天から? ……否、その声は心に直接響いて。
「神父……さ、ま……?」
『明けぬ夜はありません』
私が教えた希望の歌はいつも貴方の傍にあると、神父の声はミシェルの行くべき道を指し示す。
『行きなさい、ミシェル。自分の信じる道を』
「しんじる……み、ち……」
ああ、神父様……!
「大丈夫、僕にはまだ歌がある」
思い出も信仰心も──それはすべて、神父様がくれた宝物。
涙を拭い、翼を広げて光を放つ。
行く先を照らせ。
人々を、王妃を救い、歪められた『真実』を取り戻すために。
大成功🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
アーヤ・ミズラーフ
頭に模型船のせたフルスペックのマリーアントワネットを見たいものにゃ。だから助けに来たにゃ。
トラウマ…巨大な蠍にゃね。
砂漠では蠍に苦労したにゃ。
竹馬が下手な頃は歩いたり野営で寝てるときに噛まれたものにゃ。3連続で噛まれたときあの世が見えたもンにゃ、トラウマ~♪
だが、今なら竹馬で走り寝ることも出来るし蠍がいる砂漠で竹馬バトルも出来るにゃ。
なにごとも鍛練で乗り越えにゃ~
モンスター蠍が刺す前に察知して攻撃にゃ!
ファラオ、砂漠の手っ
グラタン美味ぇ。
マリーをたすけたら歴史が面白くなる。そんな気がするにゃ
「頭に模型船のせた、フルスペックのマリー・アントワネットを見たいものにゃ」
高く結い上げた髪を派手に飾り立てる、ロココの象徴。
あの髪型を見るために助けに行くのだと、アーヤ・ミズラーフ(王家の谷の冥土シノビ・g02033)は不気味な霧をものともせずに先を目指す。
「んにゃ? これは……砂にゃ?」
足下に違和感を覚えて立ち止まる。
気づいた瞬間、辺りの景色が一変した。
どこまでも広がる砂の海。
それはアーヤにとっては懐かしい、馴染みある風景。
「砂漠といえば……」
イヤな予感がするにゃ~ねと呟くアーヤの前に、お望みであればどうぞとばかりに現れたのは一匹の蠍。
当然、そんじょそこらの蠍ではない。
超がつくほど大きな蠍であった。
「竹馬が下手な頃、歩いたり野営で寝てるときによく噛まれたものにゃ。三連続で噛まれたときは、あの世が見えたもンにゃ……」
だが、今のアーヤは違う。
「竹馬で走りながら寝ることも出来るし、蠍がいる砂漠で竹馬バトルだってお手のものにゃ」
ここは鍛錬の結果の見せどころ。敵が毒針のついた尻尾を振り回すより早く、先手を仕掛けた。
「ファラオ、砂漠の手っ」
砂漠……裁く?
まぁどっちでもいいにゃと、正義の拳を振るう。
必殺の一撃を受け、巨大蠍は呆気なく砕け散った。
「グラタン美味ぇ」
グラタングラタングランダルメ♪
「マリーを助けたら、歴史が面白くなる。そんな気がするにゃ」
ふふんとほくそ笑むアーヤは、まだ知らない。
9年後の世界で出会うであろう王妃の頭に、船など乗っていないことを。
大成功🔵🔵🔵
効果1【建物復元】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
ディアナ・アインホルン
時空の歪みとかよくわからないけど出来ることをやらないとな!
トラウマ……私の場合は以前、戦友を助けられなかったこと、かな?
何度か有った戦況の一つだけど、自分に自信を持て始めた頃のことだから特に……。
もっと速く戦場に辿り着けたら、救出が間に合ったかも……そんな後悔も有るし。
でも、今の私ならあの時より速く飛べる!
それに間に合わないなんてことはない。助けを求める人が居るなら必ず間に合ってみせるんだ!
そう、この宮殿の奥にだって!
だから、こんな所で立ち止まっていられないんだ!
(そう言って全速力で突撃していく)
「時空の歪みとかよくわからないけど、出来ることをやらないとな!」
そう意気込むディアナ・アインホルン(夜空を切り裂く流星・g01791)も、霧の迷宮に挑むディアボロスの一人であった。
「トラウマかー……」
自分の前には、何がどんな形で現れるのか。
ふと考えるディアナの脳裏に、懐かしい戦友の顔が浮かぶ。
戦場に身を置き、過ごすうちに芽生えた友情。
命を賭けた戦いのさなかで友と呼べる存在と何度出会い、何度別れを経験しただろう。
中でも特別な、忘れられないあいつ──。
「うそ……」
突然目の前に現れた者の姿に、ディアナは言葉を失う。
それは、たった今ディアナが思い描いた友と寸分違わぬ姿をしていたのだ。
「まさか……え、生きてたの!?」
そんなはずはない、頭では分かっている。
けれど、身体は違った。
自然と友の姿を求めて腕を差し伸べ、足を進めて。
「あっ……」
伸ばした手の先で笑う『あいつ』に、突然敵の銃弾が襲いかかる。
いや、させない。
間に合わなかった救出。助けられなかった命。
「でも、今の私ならあの時より速く飛べる!」
脚に装着した飛行補助装置を使い、霧も胸に燻るトラウマも振り払って空へ──。
悲しい思い出と決別すべく急降下し、ディアナは幻の敵を屠り去った。
助けを求める人がいるなら、今度こそ必ず間に合ってみせる。
「だから、こんな所で立ち止まっていられないんだ!」
亡き友の笑顔に誓う。
行こう、迷宮を超えて。
大成功🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV2になった!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
珠洲代・ユウ
※アドリブ歓迎
心情
トラウマを見させられるのは嫌だけど……わたしは過去を越えて進んでいくの!
トラウマ
生まれたディヴィジョンに現れたクロノヴェーダによって、仲の良かった友人達が操られ、彼らを自らの手で殺すしかなかったこと。そのうえでクロノヴェーダに敗北し、彼らの存在もろともなかったことにされてしまったこと。
トラウマに対抗する心
わたしはみんなの名前と過ごした時間を全部覚えている。
いつの日か、みんなと過ごした平和な時間をもう一度取り戻すためにわたしは今も戦っている。
だから、どんなにつらくてもわたしは前に進まなくちゃいけないの!
何を言われても、何をされても、全部受け止めて、それでもわたしは進んでいく!
友を失った過去を抱えるのは、珠洲代・ユウ(今を映す琥珀・g03805)も同じ。
「トラウマを見せられるのは嫌だけど……」
乗り越えなければ、きっといつまでも前には進めない。
そう決心したユウの前にも、かつての友人たちが姿を現した。
『どうしてワタシを殺したの?』
そう尋ねたのは、一番仲の良かったあのコ。
「それは……」
あなたが、クロノヴェーダに操られてたから。
『ねぇ、ホントに殺すしかなかったの?』
幼馴染の男の子は、ちょっと拗ねたような顔で。
「だって……」
みんなを救うには、他に手がなかったの!
『あなたが殺さなければ、私たちの存在もなかったことにされなかったかもしれないのに?』
いつもいろいろ教えてくれた近所のお姉さんは、悲し気に目を伏せて。
「そんな……」
そんなはずはない──!!
恨めしげな声が、ぐるぐると渦を巻いてユウを責め立てる。
「わたしは……」
奥歯を噛みしめ、震える声を絞り出して。
「わたしは、みんなの名前も過ごした時間も全部覚えてる」
忘れないよ、絶対。
「いつの日かみんなと過ごした平和な時間をもう一度取り戻すため、今も戦ってる」
あんな悲しいこと、もう二度と起こって欲しくないから。
「だから……」
だから、どんなにつらくてもわたしは前に進まなくちゃいけないの!
何を言われても、何をされてもいい。
全部受け止めてみせるよ。
わたしはもう、あのときの泣き虫ユウなんかじゃない。
『強くなったね、ユウ』
そんな声を聞いた気がして。
気づけば、幻はすべて霧の向こうに消え去っていた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【現の夢】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
メルキディア・セデクリエル
私は元々天使の力を機械的に再現する為の研究者だった。
けれども、TOKYOエゼキエルで激化する天使と悪魔の戦いで天使の力を人工的に取り込む計画の被験者となり、天使人(エンジェリアン)となった。
現れたのは、人工的に宿した……いや、宿らされた天使の幻影。
閃機は使わず、自らの拳でその幻影と殴り合い。
自らに宿した天使の力を拳に込めて、幻影に思いをぶつけ……忘れていた記憶。
それは取り込んだ天使の名前、そしてその天使から託された夢
天使の名前はメルキセデク。夢は共存と正義。
覚悟を決め、何も言わずに構えてエーテリア・ブラスターでその幻影を倒す。
(もう問題ないな。止まるんじゃねぇぞ…)「大丈夫、もう止まらないわ」
霧に巻かれた迷い道で、メルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)もまた、因縁浅からぬ者と対峙する。
「あなたは……」
現れたのは、己が内に宿した天使の幻影。
言葉ひとつ発することなく襲いかかってきた幻と、メルキディアも無言で拳を合わせる。
これは、試練なのだろうか。それとも……。
思い出されるのは、遠い日の記憶
天使の力を人工的に取り込み、再現するための研究に没頭する日々。
(「あの頃の私は……」)
いいことも悪いことも、たくさんあったけれど。
考えてみれば、思い出したくないことの方が多いかもしれない。
(「でも……」)
思い出さなくてはいけない。
早く思い出せと、目の前の幻が訴えかけているようにさえメルキディアには感じられた。
「あ……!」
相手の攻撃を受け流し、拳に込めた天使の力を放ったその刹那──。
「思い出したわ、私」
忘れていた……閉じ込めていた記憶が、溢れ出す水のように蘇ってくる。
「そう、あなたの名前は……メルキセデク」
それは酷く懐かしい響き。
「あの日、私はあなたの力とともに夢を託された」
共存と正義。
その夢に、今の自分は応えられているだろうか。
言葉で問う代わりに、想いのたけを拳に込める。
「あなたが託してくれたこの力、お借りします!」
右手を伸ばし、左手を握り締めて。
腕を十字に組み、メルキディアが渾身の一撃を放った瞬間、目の前の天使がニヤリと笑った気がした。
『もう問題ないな。止まるんじゃねぇぞ……』
「ええ、大丈夫」
止まらないわ、もう二度と──。
大成功🔵🔵🔵
効果1【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
霧の迷宮を抜け、時空の歪みを越えて。
それぞれのトラウマに打ち勝ったディアボロスたちは、ギロチン広場へとたどり着く。
中央に設えられた、巨大な断頭台。
広場の周りには大勢の民衆が集まり、雑然とした喧騒に包まれている。
「早く、あの醜いオーストリア女を殺しちまえ!」
「殺せ! 殺せ! 殺せ!」
興奮した彼らは口々に囃し立て、引き立てられてきた憐れな女囚人を口汚く罵った。
イシュア・アルミゴス
すっごい声。でも救うんだ。怖気づいてる場合じゃないよね
この狂気を落ち着かせよう
拡声器の準備よし。
王妃の断罪を声高に叫ぶその行いに正義はあるのか!
王妃の行いは僕も聞いた。だけどそれでも負けない国家であった筈だ!
栄光あるこの国はもっと美しく!強靭で!誇り高かった筈だ!
この国が腐敗したのは王妃のせいじゃない。別の場所にある!
確証もなく怒りだけで進めれば見える真実も曇ることになる!
そんな状況で人の死を望むことは正しいと思うか?いや正しい筈がない!
革命には血を求めちゃ駄目だ。正義と信じて進んだ行いの
終着点がこれでは駄目だ。血と刃で出来るのはただの処刑だけだ
まずは落ち着こう。考える時間はまだあるんだ
珠洲代・ユウ
※アドリブ&共闘歓迎です
・心情
みんなの演説を手助けできるように、わたしはまた群衆の紛れておこうかな。
事件を解決するだけじゃなくて、事件の後もみんな仲良く過ごせるように頑張らないと。
・行動
群衆に紛れてサキュバスミストを使い、仲間たちの演説の言葉が群衆に届きやすいように試みます。
演説が終わったら同意の声を上げて、群衆の中にいる同意派の人に声を上げる勇気を与えようとします。
また、もし群衆の中で争いが起きそうであれば、サキュバスミストで鎮静化を図ります。
他のディアボロスが有利になるように行動し、連携できそうなら、作戦の足りない部分を補う形で助力します。
「すっごい声……」
王妃マリー・アントワネットを罵倒する民衆の叫びが、負の感情の渦となって広場にこだまする。
イシュア・アルミゴス(守護星蟲・g00954)も思わず雰囲気に呑まれそうになるが、怖気づいてなどいられない。
「救うんだ……そう、救わなくちゃ」
まずはこの狂気を落ち着かせるんだと、自分に言い聞かせるよう呟いて。
断頭台の台座に駆け上り、イシュアは拡声器を構えた。
「諸君に問う! 王妃の断罪を声高に叫ぶ、その行いに正義はあるのか!」
遠くまで響く声に、驚いた民衆が黙り込む。
ただ一人、変わらず無表情のまま立ち尽くすマリー王妃。
処刑人たる『惨劇侯爵』マルキ・ド・サドも、僅かに眉を動かしたのみであった。
「王妃の行いは僕も聞いた。でも……」
栄光ある、誇り高きフランス。
あんなにも美しく輝いていたこの国が腐敗したのは、本当に王妃のせいなのだろうか。
先に刑に処せられた、国王や他の貴族たちだって。
「悪いのは、彼らだけじゃない!」
「だ、だが……」
美しく着飾り、贅沢な食事を貪り喰らってきた貴族ども。
「そこのオーストリア女は、空腹に喘ぐ俺たちを見て『パンがなければ、ブリオッシュを食べればいい』と言い放ったそうじゃないか」
髪粉として小麦粉を好き放題使っておきながら、それでも悪くないのかと、人々はイシュアに不満をぶつけた。
「待って! ねぇ待ってよ、みんな……」
人の群れに紛れ、さりげなくクロノヴェーダや民衆の様子をうかがっていた珠洲代・ユウ(今を映す琥珀・g03805)が声を上げる。
「あの人……王妃様が、本当にそんな酷いことを言ったって証拠はあるの?」
現代でもよく引き合いに出される『パンがなければ……』のエピソードは、創作もしくは別の貴族女性の言葉である可能性が高いと言われている。
この時代の一般市民がそれを知る由もなかったが、せめてデマや流言をそのまま鵜呑みにするのは危険だと気づいてもらえたなら──。
「(事件を解決するだけじゃなく、事件の後もみんな仲良く過ごせるように頑張らないとね)」
そして何より王妃や亡くなった王の無念を少しでも晴らしたい一心で、ユウはパラドクスを使うよりも心からの言葉で訴えることを選んだ。
確証もなくただ怒りに任せて進めては、見えるはずの真実も曇らせてしまうと、イシュアも警告する。
「そんな状況で人の死を望むことは正しいと思うか? いや、正しい筈がない! 革命に血を求めちゃいけない。正義と信じて進んだ行いの終着点が、これでは駄目だ」
「それは……」
民衆が僅かにざわめく。
ある者は不安を露わにし、その一方でまたある者は不服を口にした。
「そっ、そんなの関係ねぇ!」
「そうだそうだ、誰がブリオッシュを食えと言ったかなんてのも、俺たちにとっちゃ大した問題じゃない」
王侯貴族どもが一人でもいる限り、自分たちの苦しみは終わらない。
反論の声は徐々に大きさを増し、処刑人サドを満足させる。
「マダムの顔が醜く歪み、涙を流して命乞いする様をじっくり拝見したいところではありますが」
さっさと始末してしまえとサドが命じた黒衣の断頭人形に小突かれ、王妃が足をよろめかせる。
「やめて! そんなひどいこと……」
たまらず叫ぶユウ。
痩せてやつれた細い肩。
みすぼらしい薄汚れたドレスを着せられてもなお、凛と咲く白薔薇のよう。
「お気遣いありがとう、優しいお嬢さん」
「王妃様……」
今すぐ駆け寄ってその背を抱きしめてあげたい衝動にユウは駆られるが、王妃の周りには警護のクロノヴェーダが幾重にも取り巻いて厳しく目を光らせている。
とても今この状況では、傍に近寄ることすら出来そうになかった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
【現の夢】がLV2になった!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】がLV2になった!
ミシェル・ロメ
9年前、僕が4歳の頃
当時の記憶は朧げだけど、新宿島に来て僕は「真の歴史」を知った
王妃処刑後も憎悪と疑心暗鬼の連鎖は止まず、革命政府は次々と民衆を処刑し続けたことを
だけど今はそれを口にはせず
これは本当にみんなが望んだことなの?
怒りと憎しみに任せ、証拠もなく人の命を奪うことに正義はあるの?
今の民衆の窮状は僕にも分かる
でもそれは王妃様一人を処刑して解決するものじゃない
皆で根本的な原因を考えて力を合わせなければ駄目なんだ
そしてこの国は、過去に何度もその危機を乗り越えてきた
一度森に放たれた炎は、そこに住む命を巻き込んで全てを焼き尽くす
怒りの炎に心を委ねてはいけない
思い出して
今こそあなたの心にある優しさを
「これは……この処刑は、本当にみんなが望んだことなの?」
ふたたびしんと静まり返った民衆の前に立ち、ミシェル・ロメ(とわにひびくうた・g04569)も彼らの顔を見回して。
「怒りと憎しみに任せ、証拠もなく人の命を奪うことに正義はあるの?」
たとえ、それが革命派の市民たちにとっての『正義』であったとしても。
自分には、とてもそうは思えないと首を振る。
「今のみんなの窮状……苦しみや怒りは、僕にもよく分かるよ」
だからといって、今ここでマリー王妃一人を処刑したところで、何も解決はしないだろう。
現に、王妃が処刑された後も憎悪と疑心暗鬼の連鎖が止まることはなかった。
革命政府が貴族のみならず、市民たちまでをもギロチン台に送り続けた未来を、新宿島で『真の歴史』に触れたミシェルは知っている。
「とにかく、みんなで根本的な原因を考えて力を合わせなければ駄目なんだ」
この国は、過去に何度もそうやって危機を乗り越えてきた。
(「そう、僕もここにいる人たちと同じように見てきたんだ。この時代、この国の営みや歴史を……)
今はもう、還れる場所はなくなってしまったけれど。
苦い記憶とわずかな感傷を押し殺し、ミシェルは気丈に続ける。
「一度森に放たれた炎は、そこに住む命を巻き込んですべてを焼き尽くす。怒りの炎に心を委ねてはいけない」
思い出して。
今こそ、あなたたちの心にある優しさを──。
ミシェルの言葉に頷く気配。
戸惑う人々の顔。
そうかもしれない。
いや、違う……。
分からない。
認めたくは……ない!
──さまざまな感情が交錯し、揺れる。
大成功🔵🔵🔵
効果1【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【凌駕率アップ】LV1が発生!
シャムロック・クローバー
うぅ~ん……マリー妃が処刑されたこと自体は史実。
単純に処刑反対って言うのも、わたし的に言い出しづらいのよね。
だって歴史を曲げるのは、クロノヴェーダと同じ気が……
……そうよ、クロノヴェーダ!
自動人形が取り囲んでいることに、まずはみんな疑問を抱きなさいな。
よぅし、そこを攻めるわよ!
ねぇ、あなた達。
この処刑は何のためのものなのか、ちゃんとわかっているの?
彼女はあなた達の国の王妃でしょう?
王妃の処刑なんて、国の一大事じゃない。
なのに、それを取り仕切っているのは誰?
彼らはフランス国民だったかしら? 違うでしょう?
自分たちの国の大事なことは、自分たちで責任を持って行うべきよ。
一度冷静になって考えてみて!
「確かに、僕らはあの女に苦しめられてきた」
「けど、殺さなくちゃいけないほど悪いことなのかねぇ」
「それに、王妃様は慈善活動に熱心だったとも聞くよ」
ぽつりぽつりと漏れ聞こえてきた人々のつぶやきを、シャムロック・クローバー(森の魔女(自称)・g00876)は聞き逃さなかった。
ディアボロスたちの熱のこもった演説に、彼らは確実に心を動かされ始めている。
(「もうあとひと押し、といったところかな」)
最後に何か、決定的なひと言があれば……と知恵を巡らせるシャムロック。
(「うぅ~ん……マリー妃が処刑されたこと自体は、史実。単純に処刑反対ってのも、わたし的には言い出しづらいのよねぇ」)
だが、歴史をねじ曲げてしまってはクロノヴェーダと同じ。
「クロノヴェーダ? ……そうよ、クロノヴェーダ!」
ようし、そこを攻めるわよ! と頷き、民衆の群れに向かって声を張り上げる。
「ねぇ、あなたたち。この処刑は何のためのものなのか、ちゃんとわかっているの?」
国のため。
正義のため。
虐げられた民衆のため。
「そ、そう、俺たち貧しい民の幸せのためだ!」
シャムロックの問いに答えた男は、必死にそう思い込もうとしているように見えた。
「だとしたら……」
シャムロックはさらに問う。
なぜ自分たちの国の王妃の処刑を、どこの馬の骨とも知れぬ処刑人たちに委ねているのか。
「王妃の処刑なんて、国の一大事じゃない。なのに、それを取り仕切っているのは……誰?」
民衆の多くがハッと息を呑む。
王の支配から逃れようとしていたはずなのに、いつしか自分たちは大陸軍という別の存在に支配されることを甘受していた。
ヤツらは誰だ?
ヤツらはなぜ強引に俺たちの国に介入し、王妃を処刑しようとしているのだ?
大成功🔵🔵🔵
効果1【勝利の凱歌】がLV2になった!
効果2【ラストリベンジ】がLV2になった!
ディアナ・アインホルン
相手の準備が整う前に警備してる敵に一斉攻撃を仕掛ける。
そのまま突撃したなら私に意識が向くはず、足並みも揃わないだろうから迎撃も散発的なものになるだろうし、かいくぐって攻撃してみせる!
自動断頭が集中するなど本格的に迎撃が始まったら少し離れるように飛んで更に追撃を誘う。
そうやって一撃離脱を繰り返して攻撃しつつ、私に注意を引き付ける。
空中戦と速度ならギロチンなんかに負けてられないしね!
最初に相手していたより多くの敵が集まってくるかもしれないけど、それだけ私への対応に意識が向いているなら断頭も他へは向かわないだろうし、他の仲間が動く隙もできるはず。
「チャンスは作ってみせる」
●白き薔薇のさだめ
民衆の間に広がる疑問が、敵意や警戒心に変わるのに時間はかからなかった。
無力な彼らの多くは急いでその場から逃げ出そうとして、辺りに混乱をもたらす。
「貴様らは……そうか、成程」
民衆を説得、扇動したのが何者なのかを悟った『惨劇侯爵』マルキ・ド・サドが、配下のサンソン式断頭人形に彼らの殲滅を命じる。
斬首斧を手にした自動人形の群れは民衆を威嚇し、蹴散らしながら、演説を終えたディアボロスに襲いかかろうとした。
「待ちなさい!」
背後からかけられた少女の鋭い声に、人形たちの足が止まる。
「あなたたちの相手なら、ここにいる!」
逃げ惑う人々を庇うように飛び出したディアナ・アインホルン(夜空を切り裂く流星・g01791)が、敵の注意を引きつける。
幸いにも、黒衣の自動人形たちは後方にいたディアナの存在に気づいていなかったようだ。
慌てて態勢を整え直す、その隙を見逃す手はない。
「チャンスは作ってみせる! ……ってね」
その決意どおり、ディアナは自ら先手を打ち、自動人形の群れめがけて突撃した。
敵のかく乱を狙った小競り合いの後、風を切って空へ。
「空中戦と速度なら、ギロチンなんかに負けない!」
展開した格納空間から大量の武器を取り出し、ターゲットに向けて一斉に放つ。襲いくる断頭台の刃を難なくかわし、ディアナは目にも止まらぬ速さで一撃離脱を繰り返した。
「ったく……減るどころか、これじゃ増える一方だな」
こちらが攻撃するたびに敵の反撃も数を増してゆくのにうんざりしつつも、ひたすら自動人形たちの意識を自分に向けさせる。
そうしている間に、少しでも仲間たちが動きやすくなる手助けとなってくれれば……。
「この距離、決めてみせる……フィニッシュ!」
祈りにも似た想いを込め、ディアナは次なる一撃を放った。
大成功🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
メルキディア・セデクリエル
人形たちがお膳立てしたかのような処刑の光景…ベルサイユ宮殿の茶番的処刑劇はここが特異点かも知れない…!
自分のトラウマ(?)いや、試練を乗り越えてる合間にみんなの呼びかけが終わったみたいだから、ディアナさんに続いて先陣を切らせてもらうわ。
悲しみを力に変えて、柵(しがらみ)を念じて楔とす…銃閃機シェキルザッパーから敵の行動を【未来予測】してクロッシング・ドミナスフィアを撃ち込む。
捕縛した敵には更にイオスラッガーで逆に首を切り落とさせてもらうわ。
ジェストもドラグアクストシュヴァンツで一緒に切り込んでいくわね。
人を餌と断じた人形達に正義の天使を継ぐものとして…ぶちのめすッ!
アドリブ・連携大歓迎
「人形たちがお膳立てしたかのような処刑の光景……ベルサイユ宮殿の茶番的処刑劇は、ここが特異点かも知れない……!」
己のトラウマ……試練とも呼ぶべき、過去の幻影を乗り越えて。
人々の熱狂と仲間の演説を目にしたメルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)が、一人ごちる。
先陣を切ったディアナに続くべく、メルキディアも大型拳銃型の閃機『銃閃機シェキルザッパー』を構えた。
「悲しみを力に変え、柵を念じて楔とす……」
心に澱む、暗き強念。
銃口から発せられた波動は無数の光の鎖となり、自動人形の動きを予測して確実に絡め取る。鎖は敵の四肢のみならず、その精神までをも捕らえて縛りつけた。
「うぉぉぉぉぉー!!」
狂ったように雄叫びを上げ、もがく黒衣の処刑人。
裁きと浄化──罪人に捧げる陰鬱な歌声を響かせると、お返しとばかりにメルキディアに強烈な『死』のイメージを植え付けようとする。
「こ、こんなの……」
怖くないと言えば嘘になる。
だが、苦しい試練にも打ち勝った今のメルキディアならばきっと……。
「これしきのことで、屈する訳にはいかない……!」
強い精神力で歌声を跳ねのけ、得物を『刀閃機イオスラッガー』に持ち替える。
「ジェスト!」
相棒のミニドラゴンに声をかけると、同時に敵を斬りつけた。
「人を餌と断じた人形を、正義の天使を継ぐものとして……ぶちのめすッ!」
ひるんだ敵にとどめを刺すべく、メルキディアは構え直したシェキルザッパーの引き金に指をかける。
「今度こそ、お終いにしましょう」
放たれた鎖は天使が頭上にいただく輪のごとく光を放ち、敵のすべてを戒め、粉砕した。
大成功🔵🔵🔵
効果1【未来予測】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
ミュゼット・アンブリエル
王妃を処刑したのは一般人共と何の縁も無ぇ人形共、ってか。
革命の振りした只の首の挿げ替えだな、気に入らねぇ。
っつぅ訳で、機械化した腕から【炎使い】で火炎放射、人形共を焼き払っていくとする。
こっちに向かってくる敵がいれば、懐に飛び込んで拳をブチ込み、怯んだ処で手近な別の敵も巻き込んでメタリックプロミネンスで攻撃だ。
人形共が派手に燃えるトコを一般人共が見てれば、人形共だって絶対無敵ってワケじゃねぇって印象を与えてやれるかね。
この後こいつらの圧政に苦しむコトになるんだ、その間に反抗の意志を根こそぎにされねぇだけの熱量を残してやりてぇモンだな。
「――だから人形共、てめぇらは派手に焼け死ね!」
「王妃を処刑しようとしてるのは一般人どもと何の縁も無ぇ人形ども、ってか」
さんざんマリー・アントワネットの処刑を煽っていた民衆が憐れに逃げ惑う姿を、皮肉げに見つめる金の瞳。
「これじゃ、革命の振りした只の首の挿げ替えだな」
気に入らねぇと吐き捨て、ミュゼット・アンブリエル(レネゲイド・アームズ・g05419)はこちらに向かってくる自動人形の懐に飛び込んだ。
間髪入れず拳をぶち込むと、たじろぐ敵の隙をついて機械化した己の腕を突きつける。
「いいか? お前らも、目ェかっぽじってよーっく見とけ!」
周りの民衆にもわざと聞こえるよう言い放ち、腕から発した高熱の火炎で人形たちを広範囲に焼き尽くす。
「ひぇぇぇ~っ!」
「す、すげぇな……」
「母ちゃん、見て見て。あのお姉ちゃん、なんかすっごく強いよ!」
数体の人形が一斉に炎に包まれ、燃え上がるさまは、人々に畏怖と驚嘆、そして少なくない歓喜と興奮をもたらした。
「分かったか? 人形どもだって、絶対無敵ってワケじゃねぇってコト」
言いながらミュゼットは斬首斧での反撃を軽くいなし、次なる攻撃を仕掛ける。
(「いずれこの後、みんなこいつらの圧政に苦しむコトになるんだ、その間に、反抗の意志を根こそぎ奪われちまわねぇだけの熱量を残してやりてぇモンだな」)
身体の奥、動力炉から込み上げてくるような熱い想いを紅蓮の焔に乗せて。
「――だから人形ども、てめぇらは派手に焼け死ね!」
大成功🔵🔵🔵
効果1【熱波の支配者】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV3になった!
イシュア・アルミゴス
布石は打った。これでどう変わるは分からない。
でも今を変えるにはこの悲劇を終わらせるには十分だ。
それじゃあ次は君らだ。数は多いけど力はどうかな?
セルケトクロウを振るい人形達を牽制。
敵が避けたと同時に武器改造されたクロウを射出し敵を断ち切る。
さらにハンマーのように振るい敵を蹴散らし自律した断頭台に冷気を放出。
氷雪使いの本領発揮さ。動きさえ止めればどんな攻撃だって対処できる。
凍らせ動きを封じ砕き破壊する。
断頭の刃は砕かれた。こんなものに頼らなくても今は変えられるんだよ。
血と刃と恐怖、そんな未来なんて悲しいだけだ。苦しみの連鎖を断ち切る。
その為に王妃を救う。市民の皆もこれで少しは考えを変えるといいな
アーヤ・ミズラーフ
マリー、アンタはネット!
救えた際には言うべき言葉にゃ。まあネットはニャイのか。
王妃ももっと情報収集して世間の動きを知るべきだったにゃよ。
ともかくサンソンどもを蹴散らすニャ〜!
【戦覇横掃】で景気よくぶっとばす!
貫通しながら一撃離脱、距離とって突いていくにゃ。
大勢でかかってくる際は吹っ飛ばして動けるスペースをつくるにゃ。
囲まれそうになったときはドローンに突撃、囮になってもらうニャ。その隙に飛翔があるようなんで飛んで退却にゃよ。
今日は死ぬにはいい日にゃ。
お前たち処刑人形にとってはな!
救われた後パソコン習ってエゴサーチするマリー、そんな改竄世界もまた良しとするにゃ。
珠洲代・ユウ
※アドリブ&共闘歓迎です
・心情
王妃様を助けるためには、警護のクロノヴェーダを倒さないと……!
あの美しい白薔薇を、こんなところで散らせるわけにはいかないもの!
・行動
みんなの攻撃に合わせて青龍水計を使って人形達の動きを制限させ、攻撃を当たりやすくなるように試みます。
また攻撃しようとする人形に青龍水計を当て、攻撃を阻害し、味方の被害を減らすように試みます。
もし王妃を狙う人形がいたらそちらを優先的に攻撃、攻撃が止められそうにないなら身を挺してでもかばいに行きます。
他のディアボロスが有利になるように行動し、連携できそうなら、作戦の足りない部分を補う形で助力します。
辻・彩花
すごい警備の数。よっぽど処刑の邪魔されたくないんだね。何が何でも邪魔したくなったよ。
【フライトドローン】が使えるなら利用しない手はないね。
ドローンに乗って高い位置から見下ろせば敵も発見しやすいし、人混みでも問題なく移動できるから今の状況にピッタリ。
何より体動かさなくていいから最高に楽だよ。
敵を発見したら【コールドステアー】で敵同士を激突させて攻撃するよ。
アタシの空中散歩を邪魔しに来る無粋なやつもいるだろうけど、【念動力】で斧を押し返してそのままパラドクスを使って地面に激突してもらうよ。
あれがマリー・アントワネットかぁ。【大声】出せば聞こえるかな。
今すぐには無理だけど、必ず助けるからねー!
倒しても倒しても、続々と押し寄せるクロノヴェーダの群れ。
小型のギロチンを背負い、斬首斧を手にした断頭人形は、容赦なくディアボロスたちを攻め立てた。
「すごい警備の数……よっぽど、処刑の邪魔されたくないんだね。だとしたら……」
何がなんでも邪魔したくなったよと、呟いて。
『フライトドローン』の残留効果を使い、辻・彩花(Stray Girl・g03047)は上空から戦場を見渡す。
ドローンの上にいると、面白いように敵の動きが見て取れる。
「それに、人混みでも問題なく移動できるから今の状況にピッタリ。何より、身体動かさなくていいから最高に楽だよ」
彩花は器用にドローンを操り、地上で戦う仲間の元へと移動した。
ディアナやメルキディアが敵を引きつけてくれたとはいえ、演説者たるイシュア・アルミゴス(守護星蟲・g00954)にも当然のように自動人形たちは襲いかかる。
「布石は打った。これでどう変わるは分からない」
だが今を変え、悲劇を終わらせるには十分──。
「次は君らだ。数は多いけど、力はどうかな?」
イシュアは装甲剥離生体鋏『セルケトクロウ』を振るい、敵を威嚇した。
「くっ! はっ!」
斧を使ってイシュアの攻撃をかわした自動人形が、ひょいと後ずさる。
「そこだっ!」
僅かに生じた隙を逃さず、クロウを射出するイシュア。ワイヤーで操られた巨大な爪鋏は、敵を黒衣ごと断ち切った。
「ぐっ、ぐぉぉぉー……!」
唸り声を上げ、自動人形は背負った断頭台を自律形態に変形させて解き放つ。
すかさずクロウをハンマーのように持ち替えると、イシュアは反撃に転じた。
「王墓を守る蠍の鋏はちょっと特別らしいよ」
その言葉どおり、発せられた冷気がたちまち敵を凍りつかせる。
「氷雪使いの本領発揮さ。動きさえ止めれば、どんな攻撃だって対処できる」
両腕に力を込めた、渾身の一撃。
断頭台ごと頭をかち割られた自動人形は、なすすべもなく崩れ落ちた。
「断頭の刃は砕かれた。こんなものに頼らなくても、今は変えられるんだよ」
ガラクタと化した人形を見下ろすイシュアの目は、厳しくもどこか切なげで。
「血と刃と恐怖、そんな未来なんて悲しいだけだ」
苦しみの連鎖──それを断ち切るために、なんとしても王妃を救うと誓う。
「王妃様を助けるためには、警護のクロノヴェーダを倒さないと……!」
遠くに見える、青白い横顔。
戦いの真っ只中に身を置きながら、少しも動じることなく佇むマリー王妃の姿を、珠洲代・ユウ(今を映す琥珀・g03805)は気高い純白の花になぞらえる。
「あの美しい白薔薇を、こんなところで散らせるわけにはいかないもの!」
一刻も早く王妃の元まで駆けつけ、助け出したい。
とはいえ、王妃とユウの間には、数多の難敵が待ち構えている。
「慎重にいかないとね……」
迂闊に行動して、これ以上王妃の命を危険に晒すことは出来ない。戦闘の混乱でサドの命じた処刑は一旦中断されたものの、いつまた再開されるとも限らないのだ。
「必ず助けに行くから、どうかそれまで無事でいて……」
逸る気持ちを抑え、ユウは目の前の敵と対峙した。
「あー、あれが『マリー、アンタはネット』にゃ!」
張り詰めた表情のユウとは対照的に、呑気な様子でアーヤ・ミズラーフ(王家の谷の冥土シノビ・g02033)は王妃の姿を眺め見る。
「え? 何、それ……」
「王妃を救えた際に、わたしが言うつもりの言葉にゃ。この時代にネットはニャイけど、王妃ももっと情報収集して世間の動きを知るべきだったにゃよ」
思わず聞き返したユウに、アーヤはふふんと得意げに答えた。
「王妃様がネットかぁ……」
「そんな改竄世界も、また良しとするにゃ」
救出された後、パソコンを習ってエゴサーチするマリーの姿を夢想するアーヤとユウ。
それにしても。
「王妃の髪型、学校で習ったのとはなんかちょっと違うにゃーね」
立派な船の模型を乗せたロココ調のヘアスタイルを期待していたアーヤには見逃せない案件であったが、そこはまた後でじっくりツッコませてもらうとして。
「ともかく、サンソンどもを蹴散らすニャ~!」
言うが早いか、手にした得物で敵を薙ぎ払う。
戦場の覇者のごとき勢いで景気よく人形どもをぶっ飛ばす姿は、ユウや他のディアボロスたちに勇気を与え、彼らの士気を高めた。
「わたしも、がんばらなくちゃね!」
アーヤをサポートすべく、ユウは広場に巨大な水の流れを出現させる。
ごうごうと音をたてて流水は文字どおり敵の足を掬い、次々と内に呑み込んだ。
「なっ、なんなんだ……」
水の中で慌てふためく人形に向け、アーヤは一撃離脱のヒットアンドウェイ。
「アーヤさん、後ろ!」
斬首斧を構えた敵がアーヤを狙っているのに気づいたユウが、声を上げる。
「こんなのちょろいニャ!」
首を狙って背後から振り下ろされた斬撃を、ひらりとかわす。
「今日は、死ぬにはいい日にゃ。……お前たち処刑人形にとってはな!」
新たな水流を発生させたユウと息を合わせ、得物を振り回して周囲の人形を一気に吹き飛ばした。
「みんな、なかなかやるね」
ドローンに乗って現れた彩花も、アーヤたちの援護に加わる。
アーヤの攻撃を受けた人形が起き上がり、体勢を立て直して彼女を包囲しようとするより早く。
「アタシの視界からとっとと消えて」
人形たちの身体を念動力によって浮遊させ、敵同士を激しくぶつける。
「くっ、何しやがる……!」
黒衣の人形は怒りを露わにして斬首斧を振り上げるが、派手な髪色の少女は少しも動じない。
「悪いけど、大人しく刃の餌食になるような間抜けじゃないんでね」
強く念じた意思の力で敵の斧を押し返すと、彩花はふたたび『コールドステアー』を使って人形たちを地面に激突させた。
「あ……」
ホッと息をつく彩花の目に、警護のクロノヴェーダに囲まれたマリー王妃の姿が映る。彩花はありったけの声を張り上げ、王妃に向かって手を振った。
「今すぐには無理だけど、必ず助けるからねー!」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【冷気の支配者】LV1が発生!
【士気高揚】LV1が発生!
【水源】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV4になった!
【能力値アップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【フィニッシュ】LV1が発生!
「ほぅ……やってくれますね」
断頭人形の残骸が大量に転がるギロチン広場を眺め、マルキ・ド・サドは目を細める。
「ひとまずは、お見事と言っておきましょう」
マリー・アントワネットの周囲に残されたクロノヴェーダに、これ以上お前たちに任せてはおけない、援護は無用と手で制して。
「ここからは、私が貴方がたのお相手をいたします」
自信に満ち、不敵に微笑むサド。
「遠慮はいりません、さぁ、かかっていらっしゃい」
黒革の鞭をピシリと地面に打ちつけ、ディアボロスたちと正対した。
ミシェル・ロメ
確かにこの世界は、優しく出来ていないかもしれない
弱い者、貧しい者から次々に死んでゆく
絶望と無力感は諦念を生み、怨嗟の炎となって燃え上がる
今ここに渦巻く黒い憎悪のように
それでも
「弱者には生きる価値はない」「ただ強者の食い物にされるしかない」
そんな歪んだ価値観の果てに待っているのは、自らが他の強者に敗れることに怯える恐怖と孤独だけだ
マルキ・ド・サド。お前の望みは民衆の解放と救済じゃない
人々の心を悪意に染め上げること
そんなことのために人々の命と運命を弄ぶお前を
僕は絶対に許さない
敵の悪意に負けぬ希望の歌を紡いで
曇る心を浄化し幸運を願う
この旋律は神父様が残してくれた形見
あなたがくれた愛は、いつもこの胸に
「この世界は弱肉強食。強者は弱者を支配し、搾取し、殺しても許されるのですよ」
弱者には生きる価値はない。
ただ、強者の食い物にされるしかない。
歪んだ価値観の果てに待っているのは、自らが他の強者に敗れることに怯える恐怖と孤独。
強者の笑みを浮かべる惨劇侯爵は、そんなことすら気づかずにそこにいるのだろう。
「確かにこの世界は、優しく出来ていないかもしれない」
弱い者、貧しい者から死んでゆく。
絶望と無力感は諦念を生み、怨嗟の炎となって燃え上がる。
「……そう、今ここに渦巻く黒い憎悪のように」
「憎悪、ですか」
呟いたミシェル・ロメ(とわにひびくうた・g04569)の言葉に、サドはニヤリと口の端を吊り上げた。
憎悪。
恐怖。
絶望。
怨嗟──。
激しい負の感情は、彼らに力を与える。
「マルキ・ド・サド」
ミシェルは、因縁深い『あの男』と同じ姿をしたクロノヴェーダに同じ名で呼びかける。
「お前の望みは、民衆の解放と救済じゃない。人々の心を悪意に染め上げること。そんなことのために、人々の命と運命を弄ぶお前を……」
僕は絶対に許さない。
静かな決意とともに、響かせるは『エトワール・ドゥ・レスポワール』──いと高き希望の星。
敵の悪意に負けぬ希望の歌を紡いで曇る心を浄化し、幸運を願う。
「なっ……」
美しく澄んだ歌声が、サドの心を激しくかき乱す。
「こっ、こんな歌……」
聞いているだけで気が狂いそうだと、サドは頭を掻きむしった。
「この旋律は、神父様が残してくれた形見」
優しい恩人の姿を思い浮かべ、ミシェルはそっと胸に手を押し当てる。
あなたがくれた愛は、いつもここに──。
大成功🔵🔵🔵
効果1【口福の伝道者】がLV2になった!
効果2【凌駕率アップ】がLV2になった!
シャムロック・クローバー
わたし達の言葉、人々に届いたかしら?
何か響いてくれたら、いずれきっと排斥力を突破する助けになるはず……!
人間の歴史は人間が紡ぐもの。クロノヴェーダに手出しされて堪るもんですか!
それじゃあわたしも、あのいけ好かない執行人をぶっ倒しに行くわよ!
ああいうタイプは、顔に泥を塗ってあげると一層効果的よね。
わたしの【泥団子投擲】で、文字通り泥まみれにしてあげる!
怒りを込めた必殺ストレート球、行くわよ。どりゃああああ!!
戯言を言うようならもう一発、今度は口を狙って塞いでやるんだから。
本来の歴史でもマリー王妃の処刑は行われる……。
だけどそれは、クロノヴェーダによるこの処刑ではないわ。
絶対に阻止しなくちゃ!
「わたし達の言葉、届いたかしら?」
いつしかすべて逃げ去った市井の人々を想って、シャムロック・クローバー(森の魔女(自称)・g00876)は独りごちる。
何か響いてくれたら、いずれきっと排斥力を突破する助けになるはず……!
そうであって欲しいと願い、信じて。
「人の歴史は、人が紡ぐもの。クロノヴェーダなんかに手出しされてたまるもんですか!」
ミシェルの歌声に悶えるサドをキッとねめつけた。
「それじゃあわたしも、あのいけ好かない処刑執行人をぶっ倒しに行くわよ!」
ふふっとほくそ笑み、シャムロックが取り出したのは泥団子。
「ああいう妙に気取ったいけ好かないタイプは、顔に泥を塗ってあげると一層効果的よね」
特製の泥団子で、文字どおり泥まみれにしてやろうというのだ。
「行くわよ! 怒りを込めた必殺ストレート……どりゃああああ!!」
見かけによらぬ剛腕ぶり。
シャムロックは狙いを外すことなく、見事に敵の顔面に的中させた。
「ぐぬっ……」
ダメージを受けた痛みよりも、泥で汚された屈辱がサドの顔を醜くさせる。
「言ったでしょう? 強者は弱者を支配し、搾取し、殺しても許されるのだと」
あくまでも自分は強者なのだと主張し、シャムロックの心に歪んだ価値観を植え付け、破滅的な行動へと導こうとする。
「あーもう、何度もぐだぐだと煩いわね!」
そんなものに屈してなるものかと、もう一発。シャムロックの放った泥団子は、処刑人の減らず口を塞ぎにかかった。
本来の歴史でもマリー王妃の処刑は行われる。
(「だけどそれは、クロノヴェーダによるこの処刑ではないわ。絶対に阻止しなくちゃ!」)
大成功🔵🔵🔵
効果1【土壌改良】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV5になった!
凪沙・悠璃
王妃の処刑は君たちクロノヴェーダの手によって為されたものではない。
悪いが歴史の改竄は阻止させて貰う。
速度と技巧によって翻弄する戦闘を行う。
敵の一挙手一投足をよく観察し、深追いはせずに臨機応変を心掛ける。
……弱肉強食が君の価値観か。
ならば俺が君よりも強ければ、その命を奪うことに文句は無いだろう?
そもそも君の価値観は稚拙に過ぎる。
弱者を踏みつけるだけの強さでは、技能と研鑽を積み重ねた戦闘者には敵わない。
戦闘に於いて重要なのは見極めること。
瞳に、耳に、刀を握る手に、戦場で交わす応酬の全てを映す。
状況によって武装を使い分ける。
機を見切れば刺すべきフェイントと本命の一撃を。
「……弱肉強食、それが君の価値観か」
自らを汚した泥を拭い、立ち上がろうとするサドを冷たく見下ろす琥珀色の瞳。
「ならば俺が君よりも強ければ、その命を奪うことに文句は無いだろう?」
歴史の改竄を阻止すべくこの場に参じた凪沙・悠璃(束の間の運命・g00522)が、『竜王ノ娘』の名を持つ霊剣の切先を突き付ける。
「ほほう、大した自信をお持ちのようだ」
負けじと睨み返すサドは、口許に笑みを浮かべてみせる。だが、そのこめかみの辺りがピクリと引きつったのを悠璃は見逃さなかった。
「そもそも、君の価値観は稚拙に過ぎる。弱者を踏みつけるだけの強さでは、技能と研鑽を積み重ねた者には敵わない」
「それは……どうかな?」
悠璃が振り下ろした剣を、サドは鞭の持ち手で受け流す。すぐさま鞭を持ち替えると、剣ごと悠璃の利き手を絡め取り、縛り上げた。
「くっ……」
「これでもまだ、貴方は私よりも強いとおっしゃるのですか?」
鞭の締め付けが一層強くなる。
ダメージこそないものの、悠璃にとっては不利な状況であった。
「フフ……」
「何がおかしい!?」
少しも慌てた様子もなく、笑みすら浮かべる悠璃を見て、思わず声を荒らげる惨劇侯爵。
次の瞬間、悠璃はもう片方の手に握り締めた自動拳銃『彼岸ノ雨』で敵の胸を撃ち抜いた。
「君は常に射程内だ」
『黙する咆哮』──。
滞在時間の存在しない銃弾に貫かれ、サドは驚愕の表情で沈黙する。
「戦闘に於いて重要なのは、見極めること」
瞳に、耳に、得物を握る手に、戦場で交わす応酬のすべてを映す。
サドの反撃をものともせず、悠璃はさらに持ち前の速度と技巧により、敵を翻弄し続けた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【平穏結界】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV3になった!
珠洲代・ユウ
※アドリブ&連携歓迎
断頭人形の数が減ってきた。今なら惨劇侯爵の戦いを邪魔をするものはいない!
侯爵、あなたの悪意を否定してあげる。
弱くても生きていていいし、強者が弱者を助ければ
平和で仲良く過ごせる世界が作れるってわたしは信じてるから。
その世界のためなら、わたしは戦うよ。
サキュバスミストで侯爵の精神を侵食して隙を作り、みんなが攻撃しやすくなるようにします。
相手の攻撃に合わせてサキュバスミストを放って、相手の邪魔をすることを
第一に考えて戦います。
侯爵を倒したら、王妃の救助に向かいます。
メルキディア・セデクリエル
アドリブ・連携大歓迎
惨劇侯爵、その言葉はもう私たちには届かない。
その悪意ごと喰らい尽す一撃をお見舞いしてあげる。
惨劇侯爵の鞭をシルトガーレの念動力制御で防ぎつつ、ジェストとの連携の成果を。
ジェストが光となってイオスラッガーと一体化、八双の構えで私たちの力を開放し、赤い竜のオーラを見せつける。
敢えて言うわ。マリー王妃を助けるのに邪魔だからどきなさい。
(相手の言葉など聞く価値もないといった態度で)
仲間たちが作った隙を見出して、紅蓮灼煌逆鱗斬を叩きつけるわ。
受け継いだ正義の夢と、新たな絆の力を胸に私たちは進み続ける。
ディアナ・アインホルン
この状況は後で訪れる未来、でも今起きるべきじゃない。
その間で起こる出来事がみんなの思いに何かの影響を与える筈。
それを無くしちゃいけない!
サンソン達との戦場から全力で飛んで離脱しつつ、隙を見てサドに高空からの突撃をお見舞いするわ。
「断頭台の刃が落ちるより私の一撃の方が速いよ!」
悪に染まった自分……今の状況で一番嫌な自分はここにいるみんなを見捨てて逃げる自分かな。
そんなの見せられたら、逆に何が何でも倒さなきゃって気持ちになっちゃうよね!
王妃を処刑自体から救いたい気持ちはあるけど、それを選ぶとしたら私達じゃない。
もし、この戦いで民衆が何かを感じてくれたら、その時には悲しみ以外も有るかもしれない……。
アーヤ・ミズラーフ
マリーを助けるための最後の障害にゃ。
サド侯爵を蹴散らして行くニャ。
連携歓迎にゃ〜
キャラ的に攻めには強そうにゃが、防御というかマゾい責めには弱いかにゃ?
未来予測でサドの行動を予測しながら回避を図る。撹乱するために貫通攻撃しながら一撃離脱したり、暑苦しい服装なんで【熱波の支配者】で温度上げてみたりしてイライラさせてみるにゃ。
隙ができたらファラオ、裁くの手にゃ!
いままで他人の限りある命を無慈悲に痛めつけて来た分、体で味わうがいいにゃ。ファラオの正義の拳にゃ!
マリーアントワネットをたすけられたら新宿で宇宙戦艦とか載せて「はどうほう!」とかいいつつ歩きたいもんにゃ。
辻・彩花
悪に染まった自分?だーかーらー、アタシは不良じゃないっての!
アンタがそんな振舞いしてたらアタシまで誤解されるじゃん。いい迷惑なんだけど?
アタシの幻影諸共、サドを【インスタントバレット】で撃ち貫くよ。弾はその辺に落ちてた石ころ。
たぶん群衆が投石の為に持ってきてたものかな。でももうマリーに投げる必要はなくなったね。
さて、いい頃合いだしそろそろ逃げようか。マリーを救うにはまた次の機会を伺わなくちゃ。
……絶対助けに来るからね。
サドの口許から笑みが消える。
とはいえ泥にまみれ、血にまみれてもなお、ディアボロスに屈する気配は少しもなかった。
「侯爵、あなたの悪意を否定してあげる」
悪意には悪意……否、心蕩かす魅惑の風を──。
珠洲代・ユウ(今を映す琥珀・g03805)は魅了の魔力を宿した誘惑の風を吹かせ、惨劇侯爵の精神を侵蝕しようとする。
「弱くても、生きていていいんだよ。強者が弱者を助ければ、平和で仲良く過ごせる世界が作れる……」
「戯言を……」
そんなものありえない、あっていいはずがないとサドは頭を振る。
「悪徳こそ栄えよ。清廉の美徳など卑しき戯言……」
汚れなき、無垢なユウの魂。
黒き闇に囚われ、すべて悪に染まってしまうがいいと、その心を歪めるべく呪詛の言葉を放つ。
「いやっ、こんな……」
これしきのことでくじけてなるものかと、耐えるユウ。
「信じているから、絶対……その世界のためなら、わたしは戦うよ」
ひたすら心を強く持って、悪意を撥ね退けようとする。
そんなユウの前へ、アーヤ・ミズラーフ(王家の谷の冥土シノビ・g02033)が躍り出た。
「今度は、わたしがユウさんを助けるにゃ!」
マリー王妃を救出するための最後の障害──サド侯爵を蹴散らして行くニャ、とアーヤは『青龍偃月刀』を構える。
「キャラ的に攻めには強そうにゃが……防御というか、マゾい責めには弱いかにゃ?」
素早く動き回って敵を翻弄し、長い柄の先についた刃を繰り出すアーヤ。
「ハッ、くっ……」
対するサドも鞭を自在に操って、アーヤの動きを封じようとする。
だが、ひらりと華麗に身をかわすエジプトニンジャJKにはどんな攻撃も届かない。まるで、サドの動きのすべてが読まれているかのようだ。
「これくらいでイライラしているようじゃ、ダメにゃあよ。まだまだ修行が足りないにゃ」
仲間が残してくれた残留効果を利用し、辺りに熱波を放つ。
急激な気温上昇は、上から下まて貴族の衣装をきっちりと着込んだサドをさらに苛立たせた。
「なんて暑さだ……」
我慢ならないと額の汗を拭い、襟元をくつろげる。
その僅かな隙を、ユウもアーヤも見逃さなかった。
「行くよ、アーヤさん!」
「分かったニャ!」
ふたたび『サキュバスミスト』でサドの精神を蝕み、侵しにかかるユウに頷き、アーヤは身構える。
「いままで他人の限りある命を無慈悲に痛めつけて来た分、身体で味わうがいいにゃ。ふぁ、ファー!!」
すさまじいまでの威力をもって、ファラオの正義の拳が炸裂する。
肉体と精神を同時に蹂躙され、サドはドッとその場に倒れ込んだ。
「さあ踊り……狂、え……」
弱々しいしいつぶやきにも似た声とともに鞭を振り上げるが、アーヤにダメージを与えるには至らない。
それでもなお──。
サドは、屈せず立ち上がる。
戦いはまだまだ終わらない。
サドとディアボロスたちの戦闘を見守りつつ、油断なくマリー王妃を警護するクロノヴェーダたち。
命令ひとつでいつでも王妃の刑が執行出来るよう、彼らは粛々と準備を進めている。
「この状況は、後で訪れる未来……」
でも、今起きるべきじゃないとディアナ・アインホルン(夜空を切り裂く流星・g01791)は首を振る。
「その間に起こる出来事が、みんなの思いに何かの影響を与えるはず。それを無くしちゃいけない!」
『サンソン式断頭人形』の一団を壊滅状態に追い込んだ後、高空へと飛び上がったディアナは、サドに対して奇襲を仕掛けた。
「断頭台の刃が落ちるより、私の一撃の方が速いよ!」
宣戦布告ともいえるその言葉とともに風を切り裂き、急降下。
加速度を活かして爆撃槌を振り下ろすと同時に、ふたたび空へと離脱する。
「うぐっ……」
打撃のみならず、槌の先端に仕込まれた爆薬が、サドに少なくないダメージを与える。
「おのれ……人の心など、所詮は書き換え可能な筋書きに過ぎぬ!」
すぐさまサドは精神を侵蝕する魔力を放ち、ディアナに『自身が最も忌み嫌う悪に染まった姿の自分』の幻影を見せつけた。
「悪に染まった、自分……」
ディアナの目の前に、今この場で仲間たちを見捨てて自分だけが逃げ出す姿が幻となって現れる。
卑怯な自分。
ズルくて意気地のない、弱虫な私。
「そんなの……」
そんなの、私なんかじゃない──!
強く否定し、幻の自分を全力で打ち砕く。
過去のトラウマにも打ち勝ったディアナには、この程度のまやかしなど通じない。
「むしろこんなの見せられたら、逆に何がなんでも倒さなきゃって気持ちになっちゃうよね!」
「悪に染まった自分? だーかーらー、アタシは不良じゃないっての!」
ディアナと前後してサドに攻撃を加えた辻・彩花(Stray Girl・g03047)の前にも、彩花本人と寸分違わぬ少女の幻が姿を現す。
幻の彩花は両親と口論の末、家を飛び出して……そう、それはまた『あの日』の再現。
帰るきっかけを失くし、治安の悪い盛り場で人を騙し騙され、口にもしたくないような『悪いコト』を繰り返した。
「どうです? 貴方の厭う、悪に染まった己の姿を見せつけられたご気分は?」
「あのさぁ……」
サドの問いに、うんざりしたように肩を竦める彩花。
「ソイツがそんな振る舞いしてたら、アタシまで誤解されるじゃん。いい迷惑なんだけど?」
とっとと消えてくれない? と、最初の攻撃でもそうしたように足下の小石を拾い上げる。
それは多分、マリー王妃に向けて投げつけるために民衆によって持ち込まれた石ころのひとつ。
だが、怒りに任せてこの石を振りかざしていた人々は、もうここにはいない。
王妃に投げつける必要もなくなった。
「だったら……」
アタシが使わせてもらうまで──。
静かに目を閉じ、イメージする。
「小さいからってナメてると痛い目見るよ」
彩花の手の中の石ころは弾丸のごとき勢いで撃ち出され、自らの幻影ごと惨劇侯爵の喉元を貫いた。
「ひ、人の心など……」
ひゅうと苦しげに喉を鳴らし、彩花に向けて再度試みたサドの反撃が空振りに終わる。
「惨劇侯爵、その言葉はもう私たちには届かない」
白き天使の翼を広げ、メルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)は敵の面前へと舞い降りた。
「敢えて言うわ。マリー王妃を助けるのに邪魔だからどきなさい」
「くっ、小娘がっ!」
メルキディアの見下したような物言いに、冷静さを失う。
「強者の私にその態度……ここはひとつ、キツいお仕置きをして差し上げねばなりませんね」
怒りを露わにしたサドは、黒革の鞭を蛇のようにしならせた。
空を切る鋭い一撃。
その先端がメルキディアを打ちつけるより早く、念動力で操った『輪閃機シルトガーレ』を制御してかわす。
次なる一撃も、同様に。
天使の輪を思わせる円形の遠隔操作型閃機はメルキディアの念じるまま、的確に敵の攻撃に対応した。
「小癪な……」
目を怒らせ、今や激しい『悪意』を放っているのはサド本人。
「その悪意ごと喰らい尽す一撃をお見舞いしてあげる」
サドの黒い感情を弄ぶように薄く微笑み、メルキディアは相棒の名を呼ぶ。
「ジェスト!」
次の瞬間、光となったミニドラゴンのジェストは『刀閃機イオスラッガー』と一体化した。
その間にも彩花が小石を弾にした『インスタントバレット』で援護し、上空から襲いかかったディアナの『ダイブアンドズーム』が炸裂する。
「これじゃまだ足りない? 弾ならほら、ここにもそこらへんにもいくらでもあるよ!」
ニッと笑って、手の中の小石を弄ぶ彩花。
「私もさっき言ったでしょ、何がなんでも倒さなきゃって気持ちになっちゃうって」
だからあなたが二度と起き上がれなくなるまで付き合ってあげると、ディアナはふたたび高く高く空へと駆けた。
「受け継いだ正義の夢と新たな絆の力を胸に、私たちは進み続ける」
仲間の攻撃に敵が気を取られている隙を突き、メルキディアはイオスラッガーを構え直す。
「これ以上邪魔はさせない……正義の天使の煌めきと、赤き鋼の竜の力をここに! 紅蓮灼煌逆鱗斬ッ!!」
八双の構えで己とジェストの力を解放し、巨大な竜の顎を象った深紅の光の刃で『惨劇侯爵』マルキ・ド・サドを一刀に斬り伏せた。
サドが倒されたのを知り、マリー王妃を警護するクロノヴェーダたちが騒ぎ出す。
いつまでもここでぐすぐすしていてはさらなる援軍が駆けつけ、時先案内人が言っていたように包囲されかねない。
「さて、いい頃合いだしそろそろ逃げようか」
マリーを救うにはまた次の機会を伺わなくちゃと帰還を促す彩花に、ユウやディアナも頷いて。
「王妃を処刑自体から救いたい気持ちはあるけど……」
「残念だけど、仕方ないよね」
名残惜しげにギロチン広場を離れるさなか、アーヤがふと思い出したように言う。
「マリーアントワネットをたすけられたら、新宿で宇宙戦艦とか載せて『はどうほう!』とかいいつつ歩きたいもんにゃ」
「ちょ、それエグくない?」
なんかじわるーと、くすくす笑う彩花。
……絶対、助けに来るからね。
最後にちらりと広場を振り返り、彩花はそっと呟いた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【現の夢】がLV3になった!
【建造物分解】がLV2になった!
【飛翔】がLV3になった!
【建物復元】がLV2になった!
【託されし願い】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV6になった!
【ダメージアップ】がLV4になった!
【アヴォイド】がLV2になった!
【ガードアップ】がLV4になった!