海賊船危機一髪!(作者 きゅう)
#黄金海賊船エルドラード
#太平洋上、白鯨海賊艦隊からの脱出
#太平洋
#『グレートトレジャー』ヘンリー・ハドソン
#小型海賊船
#白鯨海賊艦隊
⊕
●獲物を求める海賊たち
巨大な鯨、『グレートトレジャー』ヘンリー・ハドソンを中心とした、白鯨艦隊。
そんな、多数の小型の白鯨の1頭に、脚を組んで妖艶な笑みを浮かべる海賊女王グラニュウェールは、
「あれがディアボロスが盗んでいった海賊船だねぇ?」
遠目に見える小型海賊船に視線を合わせ、
「最近は冥海機も見ないから、鬱憤が溜まってるし、ちょうどいい相手だ!」
彼らを狩るべく白鯨の進路を変えさせる。
「海賊船の強奪は、このエルドラード最大の禁忌。……悪い子には、お仕置きだよ!」
彼女はそう警告しながら脚をぐにゅっと組み換え、白鯨の進む勢いに乗って、ディアボロスたちの海賊船へと急接近するのだった。
●小型海賊船を守れ
「大変だよ! 奪い取った海賊船が狙われてる!」
集まっていたディアボロスたちに、ルペ・エストレーノ(セイレーンのトレジャーハンター・g10820)は開口一番緊急事態を知らせ、
「財宝を手に入れた直後が一番危ないって言うけど、ほんとにそんな事態になっちゃった……」
現在進行形で危機に陥る小型海賊船を助けて欲しいと願った。
「東メラネシアで頂いた海賊船は、攻略旅団の提案で太平洋をハワイ方面海域へ移動を開始していたんだよ」
だが、そこへ40m級の巨大な鯨型アビスローバーと、鯨を改造した小型艇『白鯨』で編成された、海賊艦隊に襲撃されているらしい。
「ゴンドワナのような巨獣では無いけれど、元が大きな鯨だから、このサイズみたい」
なお、攻略旅団の目的であった『アビスローバーの前線基地』を探すという目的は、この鯨型アビスローバーがそれであるため、達せられている。
「だからといって、このまま船を奪い返される、もしくは壊されちゃうと、エルドラード太平洋側での作戦継続は困難になっちゃうかも……」
ここはなんとしても船を逃がし、今後も活動を続けられるようにしてほしいと、ルペは懇願した。
「で、その鯨さんは、『グレートトレジャー』ヘンリー・ハドソン。という名前みたい」
外見はそのまま白鯨だが、知性ある作戦行動で海賊船を追い詰めようとしている。
「ディアボロスの海賊船は12隻。その全てを、ヘンリー・ハドソンの体当たりで破壊しようと突進して来るよ」
まずは、その攻撃を耐えしのがなければならない。
「非常に力強い攻撃だから、まともに耐えようとするとかなり厳しいかも?」
攻撃をどうにかして逸らすことで、少しでも被害を抑えられるよう頑張って欲しいとルペは言う。
「なんとか攻撃に耐えたら、反転して再度突進してくる前にこの海域から逃げ出せるようにして欲しいんだよ」
そのためには、海賊船を包囲している白鯨海賊艦隊の一角を切り崩し退路を作る必要がある。
「包囲してる敵を攻撃しながら、包囲を抜け出す方法を探して欲しいんだ」
だが、包囲を抜けた後で躊躇すると、敵に追いつかれるなどして困難が待ち受けるだろう。
「最後まで気を抜かないように、気をつけてね」
少し焦りながら説明していたルペは、ここまで喋ると深呼吸して、
「お宝を狙う時、奪われたと思った相手が襲ってくることは考えないとだよね」
いつもの笑顔を取り戻しつつ、この状況をポジティブに考え直す。
「敵の前線基地……前線鯨さんは見つかったし、このまま逃げることができれば、今度はあたしたちが鯨さんに攻撃する番になるはずだよ」
危険な状況ではあるが、切り抜けられればその後は道が拓かれる。
ルペはそう言って、仲間たちにこの困難を乗り越えるため、協力して欲しいと頼むのだった。
リプレイ
ソラス・マルファス
別のトレインで1度来たんでね、威力はわかってるつもりだ。大切な船を守るためだしな、多少の怪我は覚悟の上で、できるだけのことはしてみよう。
なるべく頑丈な小舟で白鯨の方へ向かうぜ。空輝石で追い風を起こして加速し、突進の範囲に海賊船を巻き込まないよう回り込み、白鯨を挑発しよう。
「よう、お前の突進も大したことねぇな。この通り俺はピンピンしてるぜ」
挑発だけで足りないなら、大剣に風を纏って上昇気流を起こし、竜巻のようにして見せつけてやろう。海賊船を狙うようなら脇腹をこれで抉ってやる、ってな。
敵の突進は、風を纏った大剣で受け止め、海賊船と逆方向に受け流そう。怪力無双も使って、海賊船に被害が行かないよう余波を抑え込むぜ。
上手く受け流せたら、すれ違いざまに反撃してやろう。さらに怒りを買いそうだからな、動けるなら少しでも海賊船から離れる方向へ小舟を移動させ、白鯨を引き付けておく。
マリアラーラ・シルヴァ
共闘アドリブ歓迎
マリア鯨さんって初めて見るよ!
おっきー!それにとっても綺麗!
鯨さんが小型海賊船に体当たりするお仕事で忙しいのを良いことに
【水面走行】で近づき横並びで追いかけながら
水族館の特等席気分ではしゃいじゃうね
そんな風に誉めそやし鯨さんの人となりに触れてみて
他の依頼報告にあった通りお話できそうな相手ならパラドクスなの
今日は水上影絵サーカス「竜宮城」だよ!
鯨さんの周りを影のタイやヒラメが舞い踊り
乙姫様ならぬ影くじら姫が鯨さんに色目を使っちゃうよ
パラドクスなのは分かるがどういう攻撃だって戸惑い
影くじら姫の求愛を押し退けてマリアに反撃させることができれば
作戦は成功なの
だってマリアが殺したいのは鯨さんの勢い
竜宮城でのんびりしてるうちに
ほら…マリアの仲間が来たよ?
もう簡単には海賊船に攻撃なんでできないね
ついでに周りで見てる部下ベーダが
鯨さん満更でもなさそうだったなって生暖かい目で見つめて
鯨さんがいたたまれなくなって攻撃どころじゃなくなれば大勝利なんだけど
さすがにそこまで上手くはいかないよねって
●一瞬の隙を作って
「よう、お前の突進も大したことねぇな。この通り俺はピンピンしてるぜ」
小型海賊船を狙い、悠然と突っ込んでくる『グレートトレジャー』ヘンリー・ハドソン。
そんな巨大な白鯨に向けて、ソラス・マルファス(呪詛大剣・g00968)は大剣を掲げ、大きな声で挑発する。
以前、別の船を守るために体を張った彼は、その突進の威力をよく理解しており、なるべく頑丈な小舟で単身突出することで、海賊船を巻き込まない作戦をとっていた。
「どうやら、貸しは短くてすみそうですね」
だが、その姿を視認したヘンリー・ハドソンは、同じ轍は踏むまいと彼を無視して進みだし、
「海賊船を狙うようなら脇腹をこれで抉ってやる」
それを止めようと、ソラスは大剣を中心に旋風を生み出し、竜巻のような風を起こしながら、言葉どおりに剣を突き刺す。
「あなたの怪力は、わかっていますよ?」
手応えを感じていたソラスだったが、ヘンリー・ハドソンはあえて無防備に攻撃を受け、全くきいた素振りも見せずに通り抜けようとする。
「ちっ」
それに対しとっさに大剣を構え、巨体を受け止めて行く手を阻むソラス。
「それも、わかっています!」
だが、彼の怪力も計算に入れながら身体を動かすヘンリー・ハドソンの勢いを止めきれず、両者はじわじわと海賊船に接近していくのだった。
「おっきー! それにとっても綺麗!」
ソラスが突進を防ごうと懸命に踏ん張り続ける中、マリアラーラ・シルヴァ(コキュバス・g02935)はその脇を走り、楽しそうに声を上げる。
「マリア、鯨さんって初めて見るよ!」
目をキラキラさせながらヘンリー・ハドソンを見つめる視線に、
「新手ですね。ですが、私は忙しいのです」
彼はマリアラーラへ素っ気なく言うと、ソラスを海の中へ沈め、海賊船へ突進しようと圧力を強めていく。
「ねぇ鯨さん。今日はマリアがいい話を持ってきたの」
だが、そんなヘンリー・ハドソンにまとわりつくように、マリアラーラはにっこり笑顔で囁いて、
「水上影絵サーカス「竜宮城」だよ!」
彼の周りを影のタイやヒラメが舞い踊り始める。
「これは……?」
一体どんな攻撃なのだと警戒するヘンリー・ハドソン。
「あはん。大好き愛してる……なの」
すると、彼の視界に現れた乙姫様ならぬ影くじら姫様が、彼にのしかかるようにして色目を使う。
「なっ……いや、こんな子供だましなど!」
不意打ちのような色仕掛けに耳を傾けてしまったヘンリー・ハドソンは、わずかに気恥ずかしそうになり、一瞬だけ意識をマリアラーラの方へ向けた。
「たしかにマリアはおこちゃまだけど、作戦は成功なの」
すると、彼女はにっこり微笑んで、
「だってマリアが殺したいのは鯨さんの勢い。こっちを向いた時点で鯨さんの負けなの」
彼の突進の勢いが弱まったこと、そして……、
「姫様。いい女だったじゃねぇか、よっ!」
ギリギリのところで踏みとどまっていたソラスがここぞとばかりに大剣に力をこめ、ヘンリー・ハドソンの勢いを海賊船と逆方向に受け流す。
「こ、のっ……!」
隙を突かれた決死の攻撃に、進路を逸らされ、
「貸しは延長。だな」
「どうせ失敗なら、竜宮城でのんびりしていけばよかったのにね」
2人の挑発的な言葉にどうすることも出来ないヘンリー・ハドソンは、
「すぐに叩き潰してあげます。首を洗って待っていなさい!」
再びの攻撃に万全を期すため、全速力で去っていくのだった。
当面の危機は脱したディアボロスと小型海賊船。
だが、悠長にしていると再びヘンリー・ハドソンの襲撃を受けることは間違いない。
それまでに包囲を突破すべく、動き出さねばならなかった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】LV1が発生!
【水面走行】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
マリアラーラ・シルヴァ
共闘アドリブ歓迎
鯨さんてば純情さんなの
海賊はロマンもロマンスもお好きってホントなんだね
それはさておき
お仕置きされる悪い子はベーダの方だよ
可哀想なカメ(小型海賊船)を囲んで苛めようなんて昔話そのままなの!
ベーダ達が竜宮城タローの話を知ってるかは分かんないけど
イジメっ子だって決めつけちゃうね
よく見たらベーダのパラドクスとかイジメっ子が使ってそうだよね(偏見)
だからタローの話を真似してはしょって
ベーダ達には玉手箱をプレゼントしてあげる!
パラドクスで海上に無理矢理あっっつい温泉を吹き出させちゃうよ
一般法則無視して海上に吹き出す温泉
海ではなかなか嗅ぐことが無い硫黄の匂い
地味に低下していく海水の塩分濃度
凄い勢いで発生して辺りの視界を遮り始める水蒸気
そしてのぼせはじめるベーダの白鯨船
でも海賊達は女王のもとに集まって一丸となり
未知の難局だっていなせに乗り切っちゃうんでしょ?
これぞ海賊の流儀!
これぞロマン!
ベーダ達がそんなロマンに打ち震えてるうちに
水蒸気に紛れてこっそりと亀さんを逃がす道を探れないかなって
シャルロット・アミ
可愛らしい鯨さんがいると聞いて
…あら、いるのはタコさんなのね?
私ね、新宿島で知ったことがあるのよ
オクトパスってね、悪魔の魚じゃなくてお刺身にすると美味しいの!
(「もきゅー!」モラさんも大歓声)
マリアさんにも是非味わってもらいたいから
【響風】で切り刻みに行くわね?
(モラさん、お醤油もってマリアさんのほうへ)
玉手箱浪漫にやられているお姫様へ接敵
生で切り刻んで食べるのも通の食べ方なんですって!
秘技活き造りとばかりに切り裂きます
…あまり美味しくないわね(「もきゅー…」残念そうなモラさん)
真面目にやりましょう(きりり)
退路はしっかり確保させていただくわ
また鯨さんとお会いするのは避けたいもの
いえ、ちょっとね、会いたいなとは思うのだけども!
こんなに綺麗な海なんだもの
邪魔な敵はしっかりお帰りいただいて
海を満喫しましょうね、マリアさん!
(モラさん、浮袋をつけて満喫準備)
アドリブ、連携歓迎です
ソラス・マルファス
さて、最優先は船の脱出。追いすがる敵は切り伏せたいが、戦うことで脱出が遅れるのは旨くねぇな。
水面走行で海上に立ち、敵の配置をざっと観察。グラニュウェールが近いなら一刀切りつけ、遠いなら手を出さずに、脱出させる海賊船に飛び乗るぜ。
マリアラーラとシャルロットが退路を確保してくれているからな、意図に沿うように、その中で少しでも敵の包囲網の薄い方へと舳先を向ける。
怪力無双で櫂を漕ぎ、水蒸気を抜けたら空輝石で追い風も起こして加速するぜ。2人を見捨てるようで少々気が引けるが、いざとなれば救援機動力で合流できるだろう。安全地帯を作るためにも、船を逃がす方に注力しよう。
敵の攻撃が船に届くようなら、軌道を観察。大剣に纏う風を使い、逸らせるようなら逸らし、難しいなら逆に引き寄せて、身体を張って止めるぜ。今は船を傷つけないことが優先だ。
●タコや鯨が舞い踊り
「鯨さんてば純情さんなの。海賊はロマンもロマンスもお好きってホントなんだね」
奇策をもってヘンリー・ハドソンの気を逸らしたマリアラーラ・シルヴァ(コキュバス・g02935)は、離れていく白鯨を笑顔で見送ると、
「それはさておき、おしおきベーダをなんとかしなくちゃなの」
彼が戻ってくる前に、ディアボロスの船団を包囲している白鯨艦隊から逃れるべく、視線を外側へと向ける。
その先に見えるのは、今にも『お仕置き』したそうな海賊女王グラニュウェール。
「焦るんじゃないよ。ディアボロスどもがこないのなら、時期に海の藻屑と消えることになるんだからね!」
だが、彼女は焦って包囲を狭めたり、ディアボロス船団に襲いかかってくる様子はなく、じわじわと拘束を続けるつもりのようだ。
状況を打開するためには、自分たちの方へ向かってこなくてはならない。
それを理解しているからこその余裕が、彼女にはあるようだ。
「お仕置きされる悪い子はベーダの方だよ。可哀想なカメ(小型海賊船)を囲んで苛めようなんて、昔話そのままなの!」
そうと分かればその余裕を崩すまで。
マリアラーラは竜宮城タローのお話を引き合いに出してそう言うと、彼女をイジメっ子だと決めつけ、
「だからタローの話を真似してはしょって、ベーダ達には玉手箱をプレゼントしてあげる!」
話の肝である『時を渡るような』不思議な力を使うとうそぶいて、海上に無理矢理高温の温泉を吹き出させた。
「あつっ……なんだいその昔話ってのは!」
どうやらその話を知らないらしいグラニュウェールは不思議な顔をしていたが、突如吹き出した間欠泉に驚き、慌ててマリアラーラに問いかける。
海では起こり得ない熱湯の吹き出しに、タコの足が僅かに茹で上がり、周囲に漂う、鉱山で嗅ぐような硫黄の匂いとともに、尋常ではない危機感をあらわにしていた。
「内緒だよ♪」
だが、彼女は一切ノーヒントでグラニュウェールのタコ足を追い詰め、
「でも海賊達は女王のもとに集まって一丸となり、未知の難局だっていなせに乗り切っちゃうんでしょ? これぞ海賊の流儀! これぞロマン! なの」
こんな事態も楽しい冒険の一種じゃないの? と小悪魔の笑みを浮かべていた。
「可愛らしい鯨さんがいると聞いてきたけど……」
一方、護衛の小型船にたどり着き、小型の白鯨に迫るシャルロット・アミ(金糸雀の夢・g00467)は、
「……あら、いるのはタコさんなのね?」
白鯨に捕まっている海賊女王グラニュウェールを見つけ、不敵な笑みを浮かべる。
「……私ね、新宿島で知ったことがあるのよ」
その目はまるで、敵ではなく『獲物』として、彼女のタコ足に向き、
「オクトパスってね、悪魔の魚じゃなくてお刺身にすると美味しいの!」
愛刀【響風】を素早く抜いて、鋭く切り刻み、
「もきゅー!」
お醤油抱えて大歓声をあげる相棒のモーラット・コミュ『モラさん』の方へと、
「生で切り刻んで食べるのも通の食べ方なんですって!」
小悪魔な笑みを浮かべながら、タコの刺身を飛すのだった。
「な、何するんだい!」
突然現れ、まるで食材のように扱われて困惑するグラニュウェール。
「もきゅっ
……!?」
その足は、マリアラーラといっしょにお刺身を食べようと飛んでいくモラさんが見事にキャッチ……するとおもいきや、
「もきゅー……」
直感的に『これは美味しくない』と察して、残念そうにお醤油をしまい、シャルロットの肩に戻ってくる。
「……まあ、クロノヴェーダだものね」
タコはタコでも普通のタコではない。
食べて変なことになるのは困るから、タコは帰ってから食べることにしよう。
シャルロットは沈んでいくタコ足を残念そうに見つめながら、
「いい加減におし!」
気づけば至近距離まで接近し、二本のカトラスで斬り掛かってくるグラニュウェールに先手を取られてしまう。
「真面目にやりましょう」
「もきゅん!」
いきなり劣勢となるシャルロットとモラさんだが、そんなことを感じさせないようにきりりとした顔でそう言うと、
「早々に退散させてもらうわね? また鯨さんとお会いするのは避けたいもの」
追撃しようとするカトラスの一撃を響風で受け止め、それ以上は踏み込ませない。
「いえ、ちょっとね、会いたいなとは思うのだけども!」
「なら、もう少しここにいるといいさね!」
ただ、シャルロットは本音を漏らしつつ、ガンガン攻めてくるグラニュウェールの攻撃を受けながら、彼女を十分に引き付けるのだった。
「さて、最優先は船の脱出。追いすがる敵は切り伏せたいが、戦うことで脱出が遅れるのは旨くねぇな」
同じ頃、ソラス・マルファス(呪詛大剣・g00968)は、マリアラーラとシャルロットがグラニュウェールを惹きつけた頃合いを見て、
「よし、今なら行けそうだ」
小型海賊船に飛び乗り、その櫂を握る。
「女性や子供を見捨てるような形になるのは少々気が引けるが」
だが彼女たちもディアボロス。
強力なクロノヴェーダ相手とはいえ、身一つであれば離脱は可能だろう。
そう信じて、ソラスは全力で櫂を漕ぎ出し、海賊船を包囲網の外へと全力で動かしていく。
「そうはさせないよ!」
だが、その動きに気づいたグラニュウェールはソラスの乗る船に近づこうとして、
「海賊ベーダにはさらなる難局を与えるの!」
マリアラーラが湯気を伴う間欠泉を吹き上がらせたことで足止めさせられる。
「ここだ!」
このままでは追いつかれてしまうと予測したソラスは、マリアラーラが作った間欠泉に向け、
「風纏い、旋風!」
大剣に纏わせた旋風を叩きつけ、瞬間的に霧のような空間を作り上げる。
そして、突風のように吹き始めた追い風を使い、一気に引き離そうと試みた。
「持ってくれよ!」
ここまで、ソラスは船を傷つけないように丁寧に乗っていたが、強引な走り方は船体に負荷がかかる。
彼はできる限り波の穏やかなところを縫うように走ることで、大きな被害なく白鯨艦隊の包囲を突破していくのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水中適応】LV1が発生!
【未来予測】LV1が発生!
【怪力無双】がLV2になった!
効果2【ダブル】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV2になった!
マリアラーラ・シルヴァ
共闘アドリブ歓迎
ソラスのおかげで突破できたから後は逃げるだけだね
ところで竜宮城って名前の割にはお姫様しか出てこないでしょ?
あれってなんでだと思う?
ベーダ達はタローの昔話を知らないみたいだけど
そんなの気にせずに問いかけてマリアのペースに持ち込むよ
答えはね
マリアが竜宮城の女王様だったから!でしたー☆
そんな衝撃のウソからパラドクス
ドラゴン着ぐるみマリア巨大ぬいぐるみ(女王サイズ)をザブーンと降臨させるよ
そして小型海賊船につかまりバタ足して加速させるの
しかもバタ足下手くそだからバッシャンバッシャンとおっきく水しぶきが上がっちゃうよ
貴女達が探してるのが黄金の島かニライカナイか知らないけど
ここは女王のバタ足攻撃で我慢してね
そしてベーダが必死に水しぶきを抜けてみると
マリアぐるみはビート板型フライトドローンにつかまってバタ足してるだけ
そうバタ足の水しぶきでベーダ達から見えなくなってる隙に
船と【フライトドローン】をすり替えたの
【水面走行】や【水中適応】はスムーズに入れ替わるため
本物は出航済みって作戦だよ!
ソラス・マルファス
マリアラーラが船のすり替えをするようだからな、逃走の手が緩まない範囲で、一枚噛ませてもらおう。敵と多少距離が離れ、水しぶきが上がり始めたら、平穏結界を発動しておくぜ。あくまで30m以上離れた敵に対してだが、結界内が把握しにくくなるなら、すり替えにも気づきにくくなるかもしれん。
あとは怪力無双で、ひたすら櫂を漕ぐとしよう。ワンパターンだが、確実だとは思っているからな。ほかの船も含め、このタイプの海賊船は櫂を漕ぐのも慣れてきた。追いつかれねぇことが最優先だが、船体に負荷が掛かりすぎんよう、気を付けながら進めるとしよう。
ヘンリー・ハドソンが前線基地なら、その先には重要な拠点があるって可能性も高いだろう。再編して攻め込むためにも、この船は無事逃がして見せるぜ。
●ぬい仕掛けの女王(オー)ル
包囲を抜け、一気に戦線を離脱しようとする小型海賊船。
だが、ソラス・マルファス(呪詛大剣・g00968)が全力で櫂を漕ぐものの、追っ手のコンキスタドール・フグたちは執拗に彼らを追い詰める。
「くそっ!」
シンプルではあるが、確実な方法で相手を引き離そうとしたソラスだが、櫂が思ったほど水を掻けず、なかなか速度は上がらなかったのだ。
「マリアにお任せなの」
このままでは追い付かれてしまうと感じたマリアラーラ・シルヴァ(コキュバス・g02935)は、
「ねぇ。ふくれ顔ベーダ達」
海賊船の舷に捕まりながら、顔を大きく膨らませた追っ手に向けて微笑むと、
「竜宮城って名前の割にはお姫様しか出てこないでしょ? あれってなんでだと思う?」
先ほどの竜宮城タローのお話に戻り、彼らに問いかける。
「???」
しかし、海賊女王グラニュウェールと同じく、その話を知らない彼らはそんなこと言われてもわからない。とにかく惑わされるなとばかりに突っ込んできた。
「ふふ」
一方、そんなことはお構いなしに話を続け、自分のペースに強引に持ち込もうとするマリアラーラ。
「答えはね、マリアが竜宮城の女王様だったから! でしたー☆」
彼女はそう言うと、グラニュウェールと同じ立場であると嘘をつきながら、女王サイズのドラゴン着ぐるみマリア巨大ぬいぐるみを、激しい水しぶきとともに海面に降臨させ、
「!」
彼女にガシッと船尾を掴ませると、勢いよくバタ足させる。
まるでビート板を使って泳ぐかのようなその姿で、コンキスタドール・フグたちを振りき……れず、彼女のバタ足はバッシャンバッシャンと大きな水しぶきを上げ続けた。
「ベーダ達が探してるのが黄金の島かニライカナイか知らないけど、ここは女王のバタ足攻撃で我慢してね」
マリアラーラは水しぶきで追っ手を攻撃しつつ、目くらましを狙おうとしたが、
「潜って追いかければ問題ない!」
「そもそも水しぶきなどきかないわ!」
魚の姿を持つ彼らはそれらを問題にせず、海賊船にどんどん迫る。
「まずいの……」
目くらましをした隙に、海賊船とフライトドローンをすり替えるつもりだったマリアラーラだが、その余裕はなくなってしまった。
「マリアラーラ。俺に任せな」
そこへ、櫂を置いて船尾に移動したソラスがやってきて、
「このドラゴン、借りるぜ」
女王サイズのドラゴン着ぐるみマリア巨大ぬいぐるみをがっちりと鷲掴みにすると、
「うおおおおおおおおおおおおっ!!」
櫂の代わりにぬいぐるみで水を掻き、ぐいぐいと加速していく。
普通の人間用に作られた櫂では、ソラスの圧倒的な力を生かしきれなかったが、単純に表面積の大きいぬいぐるみは、抵抗が大きい分多くの水を掻き、
「すごいの。このまま引き離して、船を入れ替えちゃうよ」
はしゃぐマリアラーラの声援にこたえて全力を出し切ったソラスにより、無事に彼らを引き離し、ダミーの船を目立つところに置くことができた。
「その、すまないな。ぬいぐるみを乱暴にしてしまって」
緊急事態とはいえ、子供のぬいぐるみを壊れてしまいそうなほど振り回したことに、ソラスは申し訳なさそうな顔をして謝り、
「ううん。マリアもたすかったの」
マリアラーラは首を横に振って、今はダミー船を元気にバタ足しているぬいぐるみ2号に視線を向ける。
「海賊船も無事に守りきれたし、次はこちらの攻撃の番だな」
ヘンリー・ハドソンが前線基地であるのなら、その先には重要な拠点が存在する可能性は高い。
ソラスは最後まで気を抜かず、船をこの海域から離脱させるのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
【平穏結界】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV4になった!