太平洋上、白鯨海賊艦隊からの脱出
東メラネシアの海賊船を撃退して奪った小型海賊船を使い、黄金海賊船エルドラードの太平洋上で戦団を組んでの探索が可能となりました。
攻略旅団の提案により、船団は東メラネシアから北上、ハワイ方面に向かいアビスローバーの前線基地の探索を開始します。
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幸か不幸か、船団は、エルドラードの前線基地と目される巨大なジェネラル級と、その艦隊と交戦する事となったのです。
遭遇した『白鯨海賊艦隊』の指揮官、ジェネラル級アビスローバー『グレートトレジャー』ヘンリー・ハドソンは、巨大な白鯨型の肉体が有する圧倒的な質量により、ディアボロスが強奪した小型船団を沈めようと突撃を開始。同時に配下の海賊達が、ディアボロスの船団に突入してきたのです。
おそらく、ディアボロスの侵攻を予期して、待ち構えていたのでしょう。
このままでは、せっかく確保した海賊船団が海の藻屑となってしまいます。
敵の攻撃を凌ぎ切り、敵海賊船を突破して、この危険海域から小型海賊船と共に脱出してください。
※特殊ルール
攻略期限までに成功したシナリオ数と同じ数の海賊船を脱出させる事ができます。
ディアボロスが確保している小型海賊船は「12隻」です。期限までのシナリオ成功数が12未満の場合、その分の海賊船は撃沈されてしまいます。
『グレートトレジャー』ヘンリー・ハドソン
襲撃する白鯨艦隊からの脱出!(作者 メリーさんのアモル)
#黄金海賊船エルドラード
#太平洋上、白鯨海賊艦隊からの脱出
#太平洋
#『グレートトレジャー』ヘンリー・ハドソン
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●立ち塞がるは白鯨艦隊
40m級の巨大鯨『『グレートトレジャー』ヘンリー・ハドソン』を中心に小型の――といっても鯨なので十分に大きい――『白鯨』が艦隊を組んでいた。
「まんまと私たちの縄張りにやってくるなんて命知らずだよねー」
「しかも相手はこの『エルドラード』最大の禁忌を侵した奴ら!」
「ヘンリー様と共に、鉄槌を下してやろー!」
『白鯨』にしがみついたトループス級アビスローバー『ポルヴィーナ』達が楽しそうに騒いでいる。
「ヘンリー様はな、邪神獣の浮島に比べればちっちゃいが、機動力なら負けていないんだぞー!」
自慢げな『ポルヴィーナ』の声がディアボロスの海賊船団に近づいてきていた。
●白鯨艦隊から脱出せよ!
「聞いたかい? 緊急事態だよ」
そう言ってディアボロスの前に現れるのは時崎案内人のプリメーラ・ヴィダル(セイレーンのパイレーツ・g10812)だ。
「前提から確認するよ。『冥海機ヤ・ウマト』の東メラネシアに侵攻してきたアビスローバーの海賊船を全て撃退する事に成功し、その全てを強奪出来たって話は聞いているね?」
強奪した海賊船は攻略旅団の提案に従って、『黄金海賊船エルドラード』のディヴィジョンの太平洋をハワイ方面海域へ移動を開始したのだが、その矢先、敵の襲撃を受けてしまったようだ、とプリメーラは説明する。
「襲撃を仕掛けてきたのは、40m級の巨大な鯨型アビスローバーと、鯨を改造した小型艇『白鯨』で編成された、海賊艦隊さね。巨獣以外でも巨大なクロノヴェーダは稀にいるが……海棲生物が元になっている以上、こういうこともあんだろうね」
この巨大鯨型アビスローバーが『アビスローバーの前線基地』である為、ある意味では探索の目的を果たしたと言える。だが。
「このままでは海賊船団は壊滅しちまう。パラドクストレインで移動の移動先でもある船団を失っちまうと、この方面での戦いを展開するのが困難となるだろうね」
しかし、既に白鯨海賊艦隊は、ディアボロスの海賊船団を包囲しようとしていると言う。
「急ぎ海賊船に向かい、襲い来る白鯨海賊団からディアボロスの小型海賊船を守り、退路を切り開いて脱出させて欲しい。全ては無理でも、半数以上の海賊船を脱出させなければ、今後の太平洋での活動に大きな影響が出てしまう可能性が高いだろうね」
「40m級のジェネラル級アビスローバーは、『『グレートトレジャー』ヘンリー・ハドソン』と名乗っているようだ。外見は動物的だが、キッチリ知性を持っており、明確な作戦行動を取ってくる」
まず『ヘンリー・ハドソン』は12隻のディアボロスの海賊船全てに体当たりで破壊しようと突進してくるようだ。まずは挑発なりなんなりでこの突進から海賊船を守る必要があるだろう。
「単に立ち塞がるのでもいいだろうけど、その場合、逆説連鎖戦は敵に有利に働くだろうね。出来れば挑発などで攻撃の対象をディアボロスに変更させたいところだよ。そうすれば、咄嗟に対象を変更したことや感情的に揺さぶられたことで、拮抗に持ち込める確率が上がるからね」
海賊船の破壊に失敗した『ヘンリー・ハドソン』は、反転して再度突進してくるので、その前に、危険海域から海賊船を脱出させて欲しい。とプリメーラは続ける。
なお、ディアボロスの海賊船団を構成する船はいずれも手漕ぎ式の船だ。
「そのためにはまず、包囲網の一角を切り崩す必要があるよ。敵が部隊を組んでいるのを利用するんだ。アヴァタール級を狙い撃ちして撃破しちまいな。トループス級からの妨害は受けるだろうが、丁寧にトループス級から倒していたら時間がいくらあっても足りないからね」
そして、それが終われば、一気に離脱するんだよ、とプリメーラ。
「万一一気に離脱し損ねたら、追撃してきたトループス級を相手取る事になる。あんたらなら負けはないだろうが、出来れば避けて、一気に離脱するんだ、忘れないでね」
「いきなり敵の強襲を受ける事となったけど、敵の前線基地……いや前線の将? を発見する事ができたと考えれば悪い事では無いね」
そう言って、プリメーラが状況を良い方向に認識するようにフォローする。
「海賊船の離脱を成功させた後は、今度は、こちらが、敵を攻撃する番になるだろうね」
早速、太平洋方面のアビスローバーとの決戦の時が来るかもしれない、と言う事だ。
「ハワイ方面を担当していた白鯨海賊艦隊が、冥海機ヤ・ウマトと激しく戦っていたのは疑いようもない。彼らを撃破する事で、エルドラードの太平洋から、ヤ・ウマトの大本営があると言われている、ヤ・ウマトのハワイ諸島を攻撃するといった事も可能になるかもしれないね」
とプリメーラは続ける。
「とはいえ、まずはこの状況を乗り切らなければ何にもならない。気をつけて行ってくるんだよ」
そういって、プリメーラはディアボロスを送り出した。
リプレイ
ジェーン・コーネリアス
海は相手のナワバリってことかな
南米やゴンドワナでの戦いと比べると、後手になっているのは否めない
ま、それも今だけだ
逆説連鎖戦と一緒だ。後手に回ってもきっちり反撃して、最終的に勝てばいいのさ!
【水面走行】で船から離れて、こっちにヘンリー・ハドソンを引き付けよう
最初は褒めるようにして相手の気を引いて、そこから挑発に切り替える
やぁデカブツ!デカい割にいい動きじゃないか!
そこらの指揮官とはわけが違う。これが将の格ってわけかい!
あぁ、これならゴンドワナで見た巨獣の王の……まぁ、2割程度は脅威になるかもね?
くっくっ。いや、悪いね。デカさとそこから生まれる破壊力が自慢のようだが、僕らは君より遥かにデカい体躯のやつも見てきてるんだよ
確かにこのディヴィジョンの中じゃデカくて強いんだろうさ
けど、悪いが……そうだ、いい言葉があった。「井の中の蛙大海を知らず」ってやつだ。鯨なのに蛙とは笑えるね
こっちに向かってきたら『輝剣薙ぎ』で迎え撃つ、怒らせて狙いの甘くなっただろう角の直撃は避けて撃ち合おう
「海は相手のナワバリってことかな」
そう呟くのは帽子の下に赤と青のメッシュの入った銀髪が目を惹く、セイレーンのディアボロス、ジェーン・コーネリアス(pirate code・g10814)だ。
「南米やゴンドワナでの戦いと比べると、後手になっているのは否めない。ま、それも今だけだ。逆説連鎖戦と一緒だ。後手に回ってもきっちり反撃して、最終的に勝てばいいのさ!」
そう自身を発奮し、【水面走行】で海面に降り立ち、ディアボロスの小型海賊船から少し離れたところに移動する。
そこに迫るはジェネラル級アビスローバー『『グレートトレジャー』ヘンリー・ハドソン』。
彼に向けて、ジェーンは語りかける。
「やぁデカブツ! デカい割にいい動きじゃないか! そこらの指揮官とはわけが違う。これが将の格ってわけかい!」
「ほう、ディアボロスにも分かる者がいるようですね。この巨体にこの速度、即座にあなた方の小舟を一掃して差し上げましょう」
ジェーンの言葉に、『ヘンリー・ハドソン』は少し気をよくして返事を返す。
(「よし、気は惹けた」)
まずは褒めて気を惹くのがジェーンの作戦であった。
「あぁ、これならゴンドワナで見た巨獣の王の……まぁ、2割程度は脅威になるかもね?」
そこからジェーンの挑発が始まる。
「流石の私も断片の王と張り合おうとは思いませんが、2割、ですと?」
無視してしまえばいいものを、『ヘンリー・ハドソン』とて聞くモードに入ってしまっていた以上、そうもいかない。
「くっくっ。いや、悪いね。デカさとそこから生まれる破壊力が自慢のようだが、僕らは君より遥かにデカい体躯のやつも見てきてるんだよ」
自慢げにジェーンが語る。
「確かにこのディヴィジョンの中じゃデカくて強いんだろうさ。けど、悪いが……そうだ、いい言葉があった。「井の中の蛙大海を知らず」ってやつだ。鯨なのに蛙とは笑えるね」
「なるほど。よく分かりました。どうやら小舟より先に死にたいようですね。では、あなたから先に血祭りにあげて差し上げましょう」
『ヘンリー・ハドソン』が僅かに進路を変える。
「あぁかかってくるといい。覚悟はとうにできているさ。戦場に安全なところなんてあるわけないだろう?」
『ヘンリー・ハドソン』の恐るべき一撃がジェーンに向けて放たれる。
ジェーンは青と赤のカトラス『Mórrígan』と『Macha』を構え、帯びた魔力でその一撃を受け止める。パラドクス『輝剣薙ぎ』だ。
二つのパラドクスがぶつかり合い、時空が軋みを上げる。
お互いに痛みわけのダメージを負いつつ、『ヘンリー・ハドソン』は勢いを殺さないよう次の小型海賊船へと向かって突撃を始める。
今回担当する海賊船の防衛はひとまず完了だ。
『ヘンリー・ハドソン』が再び反転して戻ってくる前に、包囲網を突破しなくては。
超成功🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水面走行】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
ラウム・マルファス
ソラ(g00968)や他の味方と連携。
今のうちに、船を安全に脱出させないとネ。
敵の配置を観察。下手に遠回りすると、かえって囲まれちゃうカナ。確かアヴァタールを集中攻撃した方がイイって話だから、それも踏まえてカリュプディス周辺の敵配置の隙を狙って脱出ルートを考えよウ。脇をすり抜けるようなルートを取りつつ、すれ違いざまに撃破、が良いカナ?
ルートが決まったら船を進ませつつ、カラス型ドローンに爆薬搭載。船に先行させて、カリュプディスへ攻撃を仕掛けるヨ。ついでに爆煙で視界を妨害し、すこしでもトループスが救援に入る判断を遅らせよウ。爆発音でトループスの挑発も多少は聞こえなくなるしネ。
反撃はボクを狙ってくると思うケド、船に被害が及びそうならフライトドローンに乗って船から距離を取ろウ。回避よりも、船に被害を出さないことを優先するヨ。マヒ毒は完全に動けなくなる前に、手持ちの薬品で多少でも解毒しよウ。
トループス相手はこちらからの攻撃はしないケド、船を狙う攻撃は、可能な限りカラス型ドローンで撃ち落とすヨ。
ソラス・マルファス
兄貴(g00862)や他の味方と連携。
そう簡単にゃ、脱出させちゃくれねぇよな。だが大切な船だ、こっちも簡単にやらせるわけにはいかねぇよ。
脱出ルートの決定は兄貴に任せるぜ。ルートが決まったら水面走行で水上を駆け、カリュプディスへ斬り込むぜ。
「邪魔だ、退けッ!!」
大剣に風を纏い、横なぎに切り払うぜ。風で水しぶきを上げて遠くへの視界を奪い、少しでも俺に注意を引き付けよう。
渦潮は無理に抵抗せず、流れに沿う形で受け流しを試みよう。だが船に当たるようなら無理やり飛び込んででも潰すぜ。
兄貴のカラスが来たら入れ替わりで船に戻り、怪力無双で櫂を漕いで一気に加速しよう。カラスの攻撃が当たった瞬間を狙い、爆発が当たらねぇギリギリ範囲を狙って抜ければ、アヴァタールを仕留め損ねてもなんとか包囲網は脱出できるはずだ。煙で視界も悪いから、トループスも追撃に一瞬隙ができるだろうからな。
ポーリーン・フォレット
先に来てくれていた子がヘンリー・ハドソンを上手く引き付けてくれたみたいね!
とってもお見事な戦いぶり、素敵ね!惚れ惚れしちゃうわ!
さ、彼女の健闘と献身に報いるためにも張り切って行きましょ!
アイリーン、今回も一緒に頑張りましょうね
あらまあ、随分と可愛らしいお嬢さん方だこと
あまり手荒な事はしたくないわねぇ…
だったら私達の使うパラドクスはこれ!『ネモフィラの導き』よ!
アイリーンと一緒に祈り、ネモフィラの花を海上に降らせるの
綺麗でしょう?でも悪い子にはちょ~っと痛いかも!
赤い服のお嬢さんはクラゲなのね
麻痺毒があるみたいだけど…私、ほら、見た目通りのおばあちゃんですし?
感覚がすでに鈍ってるのよねぇ
でも油断しちゃダメよね!フラワーバスケットやうちわで触手を凌げないかも試してみるわね!
青いお嬢さんも妨害してくるみたいね!
ざ~こ?ふふっ、可愛らしいことを言うのね
もうこの年になるとその程度の煽りは効かないのよ
耳も遠くなってるしね!
ほら、アイリーンも怒らないの
私達が相手するべきはクラゲのお嬢さん達よ!
「先に来てくれていた子がヘンリー・ハドソンを上手く引き付けてくれたみたいね! とってもお見事な戦いぶり、素敵ね!惚れ惚れしちゃうわ! さ、彼女の健闘と献身に報いるためにも張り切って行きましょ!」
救援機動力でディアボロスの小型海賊船に降り立つと、そう状況を把握してやる気を示すのは肌を露出しないスタイルの老齢なエルフのディアボロス、ポーリーン・フォレット(エルフのおばあちゃん・g06164)だ。
「あァ、今のうちに、船を安全に脱出させないとネ」
その言葉に頷くのは胡散臭い笑みを浮かべる悪そうな顔をしたデーモンのディアボロス、ラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)だ。
ラウムは到着してすぐに周囲を観察してルートを検討する。
「かえって囲まれちゃうカナ。確かアヴァタールを集中攻撃した方がイイって話だから、それも踏まえてカリュプディス周辺の敵配置の隙を狙って脱出ルートを考えよウ。脇をすり抜けるようなルートを取りつつ、すれ違いざまに撃破、が良いカナ?」
「脱出ルートの決定は兄貴に任せるぜ。しっかし、 そう簡単にゃ、脱出させちゃくれねぇよな。だが大切な船だ、こっちも簡単にやらせるわけにはいかねぇよ」
ラウムの検討に力強く頷くのは眼光鋭くワイルドな顔立ちな天使のディアボロス、ソラス・マルファス(呪詛大剣・g00968)だ。
「アイリーン、今回も一緒に頑張りましょうね」
ポーリーンがそう言って、自身の連れているおさげのよく似合うオラトリオの『アイリーン』に声をかけると、『アイリーン』も頷く。
ラウムのルートに異を唱えるものはいないようだ。
そうと決まれば一番槍を務めるのはソラス。
【水面走行】の残留効果を有効にして一気に海上を駆け抜け、目指す包囲網の中核を務めるアヴァタール級アビスローバー『『海賊令嬢』カリュブディス』に向かって斬り込んでいく。
「風纏い、旋風!」
パラドクス『旋風』を発動させ、大剣を中心に旋風を巻き起こす。
「邪魔だ、退けッ!!」
「退きませんわ! あなた方はここで1人残らず沈むのですわ!」
『カリュブディス』は渦潮を生み出し、ソラスをその中に飲み込もうとする。
「その通りだぞ〜、あたし達に勝てると思うな!」
同時、周囲を取り巻くトループス級アビスローバー『ポルヴィーナ』もまた、宝箱から生える蛸の触手で連続してソラスを殴りつける。
ソラスは『ポルヴィーナ』からの殴打攻撃を甘んじて受け入れつつ、流れに沿う形で渦潮を受け流し、『カリュブディス』に向けて旋風を纏った大剣を叩きつける。
渦潮と旋風。2つの事象がぶつかり合い、時空が軋みを上げる。
真正面からぶつかり合ったそれは、互いに痛み分けのダメージを与える。
だが、注意をソラスに惹きつけただけで、その応酬には意味があったと言えるだろう。
「あらまあ、随分と可愛らしいお嬢さん方だこと。あまり手荒な事はしたくないわねぇ……。だったら私達の使うパラドクスはこれ!『ネモフィラの導き』よ!」
そう呟きながら、隙だらけの『カリュブディス』に向けて、ポーリーンもまたパラドクスを発動する。
「どこまでも行けるわ、あなたと一緒なら」
そう言って『アイリーン』に声をかけつつ、ポーリーンは『アイリーン』と共に踊りだす。
そうして降り注ぐのはネモフィラの花。海上に美しく降り注ぐ。
「綺麗でしょう? でも悪い子にはちょ~っと痛いかも!」
だが、その花びら舞う光は浄化の光。邪悪なるものを焼き尽くす。
「させないぞ! ざ~こ♪ ざ~こ♪ 降服しろ♪」
『カリュブディス』は攻撃に気付かなかったようだが、何せ数がいる『ポルヴィーナ』はそれに気付けた。そのため、パラドクスを発動し妨害を試みる。
「あら、青いお嬢さんも妨害してくるみたいね! ざ~こ? ふふっ、可愛らしいことを言うのね」
だが、神経を逆撫でする挑発に対し、ポーリーンはどこ吹く風だ。
「もうこの年になるとその程度の煽りは効かないのよ。耳も遠くなってるしね! ほら、アイリーンも怒らないの。私達が相手するべきは赤い服のお嬢さんよ!」
一方、不意を打たれた『カリュブディス』もまたその麻痺毒の刺胞を持ったクラゲの触手で反撃を敢行する。
「よくもやってくれましたわね! わたくしの麻痺毒で痺れてしまいなさいな!」
「赤い服のお嬢さんはクラゲなのね。麻痺毒があるみたいだけど…私、ほら、見た目通りのおばあちゃんですし? 感覚がすでに鈍ってるのよねぇ」
だが、その反撃が迫ってきても、ポーリーンは調子を崩さない。
「でも油断しちゃダメよね!」
『フラワーバスケット』や『応援うちわ』で致命傷だけは綺麗に避けつつ、ポーリーンは負傷を最小限に抑える。
「換装完了。さァ、行っておいデ」
そして、それだけの応酬の間に、ラウムはカラスを模したドローンに爆薬を搭載させ、『カリュブディス』に向けて放つ。
パラドクス『薬災運ぶ自律機構』だ。
それは一斉に『カリュブディス』に向けて殺到し、『カリュブディス』を吹き飛ばす。
「一人だけ船に閉じこもりやがって〜♪ ざ~こ♪ ざ~こ♪ 降服しろ♪」
激しい爆炎が視界を塞ぎ、爆発音が『ポルヴィーナ』の挑発を完全ではないなりに、多少は塞ぐ。
「よくも、やってくれましたわね!!」
『カリュブディス』は反撃として再び、麻痺毒の刺胞を持ったクラゲの触手でラウムを乱打する。
3人は『ポルヴィーナ』の妨害を受けつつも、着実に『カリュブディス』を削っていき、そして。
カラスを模したドローンが再び『カリュブディス』を捉える。
その激しい爆発は確実に『カリュブディス』を捉え、ついにディアボロスの小型海賊船を囲う包囲網に乱れが生じる。
その隙を逃さずソラスは櫂を漕ぎ、加速し、沈みゆく『カリュブディス』の側面を通過する。
包囲網は崩した。
あとは、全力でこの海域を離脱するのみだ。それが為せなければ、再びトループス級が追撃を仕掛けてくる事だろう。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【水中適応】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
ラウム・マルファス
ソラ(g00968)と
さぁ、あとは逃げるだけだネ。
まずはフライトドローンを召喚。ついでにトラップ生成が使わせて貰えるなら、フライトドローンの上に時限式の爆竹でも置いておこウ。ドローンから落ちないように仕掛ければ非殺傷の罠になるはずサ。そのあとはソラに怪力無双を使ってもらって、一緒にひたすら櫂を漕ぐヨ。
「嫌がらせだヨ。敵から見たら、ドローンから攻撃されるかもしれないし、ドローンの上にディアボロスがいるかも、って警戒するでショ。あの海賊たちにどれくらい残留効果のことが伝わってるかわからないケド、警戒すれば減速するか回り道するか……突っ込んでくる子もいるかもだけど、数は減るからサ」
さらに進んでから、適当なところで泥濘の地発動。これで諦めてくれるといいネ。頑張って逃げ切るまで、漕ぎ続けるヨ。
ソラス・マルファス
兄貴(g00862)と
怪力無双を使って、ひたすら櫂を漕ぐぜ。まっすぐ逃げりゃいいってのは楽だが、いつ追いつかれるかと冷や冷やするな。万一追いつかれた場合はすぐに船を降りて、水面走行で海上へ行き囮になるぜ。
「ドローンなんざ何に使うんだよ」
なるほどなぁ。まぁ、ロスにはならんから引っかかったら儲けもの、ってことか。
俺は小細工は上手くないんでね、兄貴に任せて只管に漕ぐとしよう。ポーリーンから針路を聞いたら従うぜ。おぉ、応援はありがたいねぇ、百人力ってやつだ。
「さぁ、あとは逃げるだけだネ」
敵アヴァタール級を撃破し、その側面をすり抜けるディアボロスの小型海賊船の上でそう呟くのはラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)だ。
そのままラウムは【フライトドローン】の残留効果を有効化、周囲に展開していく。
「ドローンなんざ何に使うんだよ」
【怪力無双】の残留効果を発動し、一心不乱に櫂を漕ぎながら、ラウムの行動に疑問を覚え、そう尋ねるのはラウムの弟、ソラス・マルファス(呪詛大剣・g00968)だ。
「嫌がらせだヨ。敵から見たら、ドローンから攻撃されるかもしれないし、ドローンの上にディアボロスがいるかも、って警戒するでショ。あの海賊たちにどれくらい残留効果のことが伝わってるかわからないケド、警戒すれば減速するか回り道するか……突っ込んでくる子もいるかもだけど、数は減るからサ」
ソラスの問いにラウムが答える。
「なるほどなぁ。まぁ、ロスにはならんから引っかかったら儲けもの、ってことか」
俺は小細工は上手くないんでね、とソラスはそのあたりの小細工は兄貴であるラウムに完全に任せ、自身はただただ櫂を漕ぎ続ける。
ラウムもまた、フライトドローンの配備が終わり次第、即座に櫂について、漕ぎ始める。
お互いを、命より大事、放っておけないと感じている仲の良い兄弟2人。
その2人による共同作業は澱みなく、小型海賊船は確実にスピードを上げて前へ前へと進んでいく。
「逃がさないぞ、ディアボロスめ!」
それに追撃をかけようとトループス級アビスローバー『ポルヴィーナ』が追いかけてくるが、それに立ち塞がるように無数のフライトドローンが待ち受ける。
「なんだ? 何人か残ったのか?」
「全部撃ち落としちゃえ!」
『ポルヴィーナ』達はフライトドローンを警戒し、一斉にパラドクスを発動。
宝箱から生える蛸の触手で次々にフライトドローンを撃墜していく。
パラドクス効果により多数出現したフライトドローンに『ポルヴィーナ』達が気を取られているうちに、ソラスとラウムは櫂を漕いで『ポルヴィーナ』からどんどん距離を離していく。
ラウムはフライトドローンが全滅して追いついてこられてもいいように、念の為、【泥濘の地】の効果も発動。
周囲の海面を泥濘に変えておく。
「これで諦めてくれるといいネ。頑張って逃げ切るまで、漕ぎ続けるヨ」
「おう、兄貴。力仕事は任せてくれ。ひたすら櫂を漕ぐぜ。まっすぐ逃げりゃいいってのは楽だが、いつ追いつかれるかと冷や冷やするな」
ラウムの言葉にソラスも頷き、2人はひたすらに櫂を漕ぎ続けた。
やがて、小型海賊船からフライトドローンが撃墜される音も聞こえなくなり、周囲は海面が揺れる音だけが響くようになる。
『ポルヴィーナ』達もこちらを見失ってしまったのか、周囲にクロノヴェーダがいる気配はない。
ディアボロス達はまた一つ、ディアボロスの小型海賊船を逃すことに成功したのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【泥濘の地】LV1が発生!
【怪力無双】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【能力値アップ】がLV2になった!