リプレイ
白石・明日香
腹減っている奴を誘い出せばいいんだよね・・・・ならば
【アイテムポケット】で持ち込んだお肉とコンロで焼き肉焼いてそれで敵を誘き出そう!
桜肉というんだっけ?馬の肉・・・・こいつ焼くと美味しいのかな?ともあれ油をしいて温まったらどんどん焼いていこう!
後は焼けたら美味しく頂きましょう。
実は桜肉は初めてなんだよねぇ・・・・
ん?食べる?お代わりはたくさんあるよ?
桜・姫恋
連携・アドリブ歓迎
ジェネラルとの決戦をスムーズに行えるように頑張らないとね
おびき寄せるために私が考えたのは3択から馬刺しを当ててもらうちょっとしたクイズみたいなものよ。
参加する者たちには目隠しをしてもらってスプーンに一口分の小さく切ったお肉を乗せたものを3回食べてもらってどれが正解かを当ててほしいのよね
用意しているお肉はもちろん今回当ててもらいたい馬刺しを始め、牛肉、蛙の肉の3種類
あえて準備段階でお肉を焼いてる匂いを嗅がせるようにしつつ【おいしくなあれ】で味のクオリティを上げとても美味しそうに感じるようにしておく。
ん?挑戦者かしら?挑戦するならこの目隠しをしてそこに座ってね。
さて今回当ててほしいのは桜肉よ?
今から目隠しの状態で3種類のお肉を食べてもらうからどれが桜肉か当ててちょうだいね?外したら外した面々は後で纏めて罰ゲームね?
さて、始めましょうか?
(ABCの3択でどれが当たりかはおまかせします)
アリア・パーハーツ
【嫁会】
腹が減ってはなんとやら
自分が捕食される側だと思い知らせてやらねば
でもまずは楽しく食べるのだぜ!
お、ここいいね
ナディアさんさすがの場所取り
まずは王道の馬刺し?
ニンニクとおろし生姜と醤油でー…うわ柔らかくて美味しい
あー、白米いい!溶けた脂が食欲そそるやつだ
馬のレバーも美味しいんだよね
ユッケだぁ!
せっちゃんのお手製わけてー!
焼肉もいいよね
ステーキもケバブも臭みないしクセもなくて美味しいー…
!? そうだ今日はシャムスさんがいない!
百さんお手柔らかに料理して!
肉団子もサラダも美味しそう…さっぱり!(刀で玉ねぎ切ってたな)
ところで皆、飲む??
(ハイボールセットをじゃん、と見せながら)
白ワインもあるよー
……なあに、百さん、その視線
せっちゃんのケーキは食べたいけど…!
そしてやっぱ桜鍋は外せない
じゃーん(火鍋用の二色に分かれた鍋を持参)
しゃぶしゃぶとすき焼き風どっちも出来るのだぜ
野菜も入れるけど主役は肉だね
〆はどれ派?ごはん派が多い?雑炊にしよう
馬肉は美味い
しみじみ言ったら奴らびくっとしたな
ナディア・ベズヴィルド
【嫁会】
人を殴るなら殴り返されても仕方ないように、人を食うなら馬も食われるというのを叩きこんで差し上げましょう(なんか違う)
腹を空かせた雑魚どもなら誘き出すなら簡単だな
みんな!美味しいご飯を用意するわよ!
料理の匂いが奴らに届くように風上に場所を陣取って
ついでに楽しそうな声も
……百さん、待ってストップここで爆裂クッキングを披露されても…はっ、今日はストッパー(旦那氏)がいない
うん。そうね、PDがあればダークマターは出来ないはず
わかる雪華さん。刺しも良いけどユッケ美味しいよね…ものすごーくお酒が進む
流石アリアさん。準備は完璧だわ
みんなでかんぱーい!はー、美味しい~~
〆はごはんね。
え?何で私を見るの?
レバ刺し、タテガミ、しゃぶしゃぶも色々な料理が盛りだくさん
美味しそうに食べている様子を見せつけて
肉をたくさん食べたいんでしょ?さあ、たくさんお食べ
遠慮なく。これでもかと言うくらい食べるといい
甘みがあって柔らかいでしょ、滋養強壮にもいいのよ
え?何の肉かって?それはね~~
馬 肉 !!(クソデカボイス)
一・百
【嫁会】
余程の強行軍だったのか…
そんなにお腹が空いているなら美味しい料理だよな
ここは、爆裂くっきんぐの出番…
普通に作るとダークマターしか生み出さないのでPD便り
料理教室…雪華は何か上手そうだよな…
相手が上手だとなかなか伸びないんだよ…
胃袋を掴まれたのは俺の方ってなるのか
メインは馬肉でいいよな…美味しいし…
肉なら大抵焼いたり煮込むの普通(エジプト人)
ならば美味しそうな匂いのする料理も必要だよな…
刀でさばいて、馬肉のステーキと馬肉ケバブをPDでしあげる
ちょっと派手に爆発音とかするが味も出来栄えも保証されるから大丈夫
せっせと肉を爆発させ調理
鍋があるなら肉団子も作らないとな…
後はトマトにキュウリ、玉ねぎを刀で角切りにして
ライム汁であえたらシラーズ・サラダだ
口福で料理も増やして豪華に楽しもう
お?ならワインかな…1杯だけ…かんぱーい
次のお嫁さん誰になるんだろう…チラリ
…じゃぁナディアの方も見ておくか
賑やかノリは酒宴
酌はするが飲まれるなの精神
俺はごはんかな…近い料理に馴染み合ったし…
んー、馬尽くし…
湯上・雪華
【嫁会】
アドリブ等歓迎
この作戦が成功すればジェネラル級との決戦を仕掛けやすいって話ですし、頑張りましょう!
まずはおびき寄せる、と……つまり、パーティですね!
馬刺しいいですよね、赤身の美味しさがダイレクトにきますもん、あーちゃん、わかってる
あとあと、白米にのせてニンニク醤油で桜丼にしても美味しいですよ
モモちゃん、すごい音……あ、うん、美味しくできるのはいいことです
お料理教室した方がいいのかしら?
焼肉もですけど、ユッケにしても美味しいですよね
少し太めに切って歯ごたえを出すのがポイントです
卵黄と甘辛いタレであえて、万能ねぎといりごまを散らせば完成!
あ、なら白ワイン下さいな
美味しいご飯とお酒を友人と食べるのが一番楽しいんですよね
次のお嫁さん?あーちゃんとなっちゃんの方が早いんじゃないかな?
ウェディングケーキ、作るんでいってくださいね!
お鍋の〆……どっちも好きですけど、今回はごはんかなぁ
改竄世界史蹂躙戦記イスカンダル、イラン高原。
パラドクストレインから降り立った復讐者達は、顔を見合わせ頷くと、戦いの準備に勤しむ。
あと数分もすれば、この地のほぼ真横をイスカンダル大王軍が通過する。そして、その一部を呼び込んで奇襲する為に、復讐者達はその作戦を決行するのだ――。
「みんな! 美味しいご飯を用意するわよ!」
ナディア・ベズヴィルド(黄昏のグランデヴィナ・g00246)の呼び声に、一同は「おー」と片手を上げ、満面の笑みを浮かべた。
場所は風上。まさしく彼女達の作戦を決行するに相応しい位置取りだった。
「ナディアさんさすがの場所取りだね!」
最初に賞賛の言葉を上げたのはアリア・パーハーツ(狂騒・g00278)である。
「そして、ここに、誘き寄せる、と。……つまり、パーティですね!」
なんだか認識に微妙な齟齬があるのか、否、正しいのか。湯上・雪華(悪食も美食への道・g02423)は目を輝かせ、食事の準備に取りかかる。
そう。ここで煮炊きを行い、亜人共を誘き寄せ一網打尽にする。それが復讐者達の立てた作戦であった。
「余程の強行軍だったのか……。そんなにお腹が空いているなら美味しい料理だよな」
とは、一・百(気まぐれな狐・g04201)の浮かべた感想である。
上手く引っかかってくれれば良いと思うが、流石に相手は軍隊。其処まで上手く行くか? と言う半信半疑な部分も多少ある。多少は、である。
(「言っても亜人だしな……」)
時先案内人が言うのだ。十中八九は引っかかるだろう。これが他の歴史侵略者であればもしかしたら、と思うところもあったかもしれないが、しかし、敵は亜人なのである。物凄い勢いで策に溺れていく未来しか想像出来なかった。
「はいはーい。準備始めるよー」
「私も準備、始めるわ」
ナディア達一向に合流した白石・明日香(弔いの狩人・g02194)は【アイテムポケット】から卓上コンロと鉄板、大量の肉を取り出し、桜・姫恋(苺姫・g03043)はその場に【おいしくなあれ】を施していく。
恐ろしいまでの連携。恐ろしいまでの意気投合。
これこそ、復讐者達の本質、本懐であった。
「さあ! 人を殴るなら殴り返されても仕方ないように、人を食うなら馬も食われると言うことを叩き込んで差し上げましょう!」
殴っていい奴は殴られる覚悟がある奴のみ。
腹を空かせた雑魚共を誘き寄せつつ、その根性を叩き込んでやろうと、ナディアが鬨の声を上げる。
それが作戦の開始――否、調理開始の合図となった。
「安心しろ、俺が作ると9割爆発する……。だが、たぶん、今日はうまく作れる……」
「……百さん、待ってストップここで爆裂クッキングを披露されても……はっ、今日はストッパーがいない?!」
「モモちゃん、すごい音……あ、うん、美味しくできるのはいいことです。……ええっと、お料理教室した方がいいのかしら?」
「あははは。あ!? そうだ今日はシャムスさんがいない! 百さんお手柔らかに料理してッ?!」
「ふっふっふ。用意するのは馬刺し、牛肉、そして……じゃーん。このお肉なーんだ?」
「と言うか、桜肉って言うんだっけ? 馬のお肉って美味しいの?」
女三人寄れば姦しい。
女性以外も混じっているが、それは些細な話。
視点はそんな楽しげな現場から離れ幾分か北――大地を踏みしめて進む亜人達の行軍へと移っていった。
「ん?」
それに気付いたのは、トループス級亜人『ゴブリン盗賊団』の一体であった。
なんだか良い匂いがした気がした。芳しく、麗しく、この匂いは……。
(「それに、女の声もする……気がするな」)
正確に言えば、聞こえる声の3割は成人男性の声であったが、その指摘は野暮だろう。
ともあれ問題は、漂ってくる匂いである。
それを嗅いだ刹那、ゴブリン盗賊団は「おっ」と小さな声を上げ、周囲を見渡す。幸い、それに気付いたのは自分たちだけのようだ。
ならば、今すぐ行動を移さなければならない。
亜人とは奪う者の集団である。ならば、この機を他の隊に奪われないとも限らないのだ。
「た、隊長。俺、ちょっと催して来ましたわ。少し行って来ます」
「あ、俺も俺も」
「……あー、流石にここだと難だよなー」
「実は俺もすげー我慢してたんだわ」
一体が口にすれば次の一体が。更なる一体が、とトループス級全体で行軍の一時離脱を訴える。端から見れば流石に如何かと思うくらいの大合唱と化していたが、そこに言及する者はいなかった。
「ああん?! ……ったく、直ぐ帰れよ」
アヴァタール級亜人『ブケファラス』の返答もそこそこに、ゴブリン盗賊団の面々は駆けて出して行った。
ゴブリン盗賊団の感じた匂いは香ばしい芳香――即ち、肉が煮えたり燃えたりする匂いだった。後は血の匂いもある。これはまさしく――。
「……あら? イスカンダル軍の兵隊さんかしら? ちょうどご飯にするところだったの。食べてく?」
「お代わりも沢山あるよ? 食べる?」
焼き肉に鍋と盛られた料理の向こうで、桃色髪の少女と女性がにこりと微笑む。
ゴブリン盗賊団に微笑みかけるのは、その二人だけではない。酒を片手にふふりと笑う淑女は陽気な笑顔が麗しく、その他にも二人の妖狐、そして人間……いや、リターナーか。ともあれ、そんな彼女達の笑顔の誘惑に、何より肉の誘惑にゴブリン盗賊団はゴクリと生唾を飲み込んだ。
「に、肉だーーーっ!!」
何処からどう見ても怪しい集団であったが、ゴブリン盗賊団達はイスカンダルに住む一般人が、彼らを歓待するために宴を開いた、と理解した。
自身に都合の良い思い込みをするのは、人も亜人も変わり無いようだった。
「うはははは! 肉だ、酒だ、美女だ!」
貪った。欲望のままに食らった。肉を食らい、酒を食らい、ついでに少しの野菜も食らった。
それだけゴブリン盗賊団達は餓えていた。
「ほら、ステーキとケバブだ……」
百に差し出されたそれも貪り、むほほほっと歓喜の声を上げる。
「大丈夫。肉なら大抵焼いたり煮たりすれば食える」
実に獣神王朝エジプト出身の妖狐らしい言葉だった。本当だろうか?
「焼き肉もいいですけど、ユッケにしても美味しいですよね」
少し太めに切って、歯ごたえを出すのがポイント。卵黄と甘辛いタレで和えて、万能ねぎといりごまを散らせば、もう至福の時間が約束されていた。
雪華の出した桜ユッケに再び、ゴブリン達から歓声が上がる。
なお、最終人類史に於いて肉の生食はお奨め出来ないが、品質管理された馬肉は別である。馬が反芻しない生物である事、そして、大腸菌を死滅させる体温である事が理由らしい。ともあれ、生食はある程度のリスクがあることは考慮しよう。
――まあ、復讐者や亜人といった超人達には関係無いのだが!
「まずは王道の肉刺しー」
大蒜とおろし生姜、好みで玉葱やあさつきを挟んでも良い。それを醤油に潜らせ口に運べば、甘い脂肪の味が、力強い肉の味が口の中に広がっていく。
正にこれこそ蹂躙! 肉による口腔の蹂躙だと、アリアはにんまりと破顔する。
「これ絶対白米欲しくなる奴だ!」
「姐さん、俺も!」「俺らも!!」
「レバ刺しもいいんだよねー」
ごま油の香りと、塩のピリリとした辛さ。そこに肝臓の旨味が加わればどうだろう。なお、レバーの生食も以下同文である。馬はまだ許可されている。この素晴らしい肉食文化を絶やすこと無く続けていくべきだと思うが、それまた別の話。
ともあれ、するりと喉を通りそうな肉質に、これまた、ご飯が進む。
否、これはご飯では無い。この纏わり付く旨味をさらっと流してくれる、そんな夢のような存在を、アリアは持ち込んでいる。
「ハイボールだ!」
「「ハイボール!!」」
「良く判らないけど美味そう! 俺も俺も!!」
シュワシュワと泡立つ琥珀色の液体を飲み干したアリアとゴブリン達は、共にぷふぁと楽しげな吐息を零していた。
「ふっふっふ。私は色々お肉を用意したわ。目隠しして、この3種類のお肉、食べてみてね」
気がつけば、姫恋の周囲では食材当てゲームが始まっていた。言われるがままに目隠しをしたゴブリンは、彼女の差し出す肉を片っ端から口に運んでは、咀嚼していく。
「さーて。このお肉、なーんだ?」
「むむ。この淡泊な味わい。このぽさっとした感触……。おそらく鶏肉!」
「ぶぶー。蛙肉でしたー」
なんだか物凄く楽しそうに正体を暴露する姫恋。
「蛙肉かー。蛙肉食っちゃったよー。カエサル様にバレたら大目玉だなー」
「馬鹿だなー。既にクレタの牡牛様とかに怒られちまうってのー」
和気藹々と会話するのは、自身等が食べている肉の正体――馬肉である――に気付いていないが故か。その口調から、牛肉と思い込んでいるようでもあった。
(「……はて? イスカンダルって牛肉食文化あるんだっけ?」)
まあ、亜人だし、何でも食べるのだろう。ブケファラスに至っては人肉食べているみたいだし、とじゃんじゃん焼きながら想起する明日香であった。なお、この場にいる唯一の未成年のため、当然ながらソフトドリンクのみで喉を潤している。亜人共もそんな明日香に絡むものの、飲酒を強要する様はない。これはコンプライアンスの問題と言うよりも、おそらく折角の酒を他人に飲ませたくない、との浅ましい欲求からの行動であったが、ともあれ、今は良きとしよう。
「焼き肉もいいよねー。百さんのステーキもケバブも臭みないし、クセなくて美味しー。肉団子もサラダも美味しそう。さっぱり!」
次々と出来上がる料理に一行は舌鼓を打つ。
そんな都度、
「姐さん、俺、俺……」
「こんなに美味い食事、初めてだ……」
「働かされて、でも満足に食わせて貰えなくて、うう。人の温かさよ……」
ゴブリン達からも歓喜の声が上がるが、まぁ、そういう作戦だ。とりあえず捨て置こう。
「せっちゃんのお手製わけてー!」
「あー。はーい。こちらにも白ワイン下さいー」
アリアと雪華のそんな遣り取りも、何故か微笑ましく見守るゴブリン達。白ワイン片手で眺めているのだから、おそらく酔っているのだろう。
「はー、美味しい~~。肉をたくさん食べたいんでしょ? さあ、たくさんお食べ。遠慮なく。これでもかと言うくらい食べるといい」
「頂いています! 姐さん!!」
自身も食を進めながら、ゴブリン達にも追加肉を勧めるナディア。返ってきた快活な声すら、彼女にとっては肴であった。
「ワインなら……一杯だけ……かんぱーい」
百もアリアからワイングラスを受け取り、空へと掲げる。ナディアのかんぱーいとの声と共にチンと澄んだ硝子の音が、会場内に響き渡った。
「ところで……次のお嫁さんは誰になるんだろう……?」
「次のお嫁さん? あーちゃんとなっちゃんの方が早いんじゃないかな?」
チラリとした視線はアリアへ。しかし。
「……なあに、百さん、その視線」
「……む。……じゃぁナディアの方も見ておくか」
「え? 何で私を見るの?」
和気藹々。紅灯緑酒。ともあれ、復讐者達が催す賑やかしい宴の中、ゴブリン盗賊団達は皿を重ね、大量の肉を食らっていく。どう見ても調理以上の肉がその腹に運ばれていくが、そこは残留効果【口福の伝道者】の力だ。喉は潤され、腹がくちくなり、そして、多幸感だけが彼らを支配していく。
「……んー。ところで、みんな、何のお肉を食べたと思う?」
腹をパンパンに膨れさせ、「喰った喰った」と喜びの声を上げるゴブリン達を見やり、姫恋がにいっと笑う。
「え? さっきの続きですか? 姐さん。ええっと、蛙の肉と、牛の肉と……あれ? そう言えばもう一つお肉ありやしたよね」
「おやおや。気付いていなかったんだ」
すっと立ち上がった明日香は少しばかり距離を取る。
緊迫感を漂わせるのは彼女達のみでは無い。アリアも百も雪華も、先程までの柔らかい雰囲気は何処へやら。ゴブリン達から数歩離れると、各々、深い呼吸を紡ぐ。彼女達が身構える様は、まさしく臨戦態勢で、しかし、状況を呑めないゴブリン達は目を白黒させている。
「え? 何の肉かって? それはね~~」
先頭に立つナディアがふふりと笑う。
浮かぶ笑みはとても妖艶でそして、恐ろしいまでの嘲りに溢れていた。
「馬 肉!!」
恐ろしい単語がゴブリン達の耳朶を打つ。
聞くべきでは無かった答えに、ゴブリン達の身体がガクガクと震えていった。
「あ、ああ、ば、馬肉……」
そして、ナディアの放った所謂クソデカボイスが届いたのは、ゴブリンのみでは無かったようだ。
「お前達っ! 何時まで小便に時間を掛けているんだよ!!!」
あわわと声を上げるのと、その怒声が響き渡るのは同時であった。
「おっと。来たわね。アヴァタール級ディアドコイ。あちゃー。馬肉を沢山食べて元気いっぱいのゴブリン盗賊団とか大変な敵と遭遇しちゃったわー」
白々しい明日香の台詞に、怒濤と走ってきたブケファラスは荒い鼻息を立て、絶叫した。
「ば、馬肉?! 馬を食べただとーーーっ?!」
叱咤よりも激しい声が、元酒宴会場に響き渡っていた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】LV2が発生!
【おいしくなあれ】LV1が発生!
【通信障害】LV2が発生!
【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV3が発生!
【凌駕率アップ】LV1が発生!
白石・明日香
おやおや?来てしまったね
・・・・・新しい肉が!!
さぁ、貴方もここにいる連中の胃袋の中へ旅立たせてあげるよ!
残像で相手の狙いを攪乱しながらダッシュで接近。相手の攻撃は武器で受け飛び散る血飛沫を結界となして防御して威力重視で武器改造して早業呪詛、捨て身の一撃で解体してあげる!
さあ、新鮮な馬刺しにしてあげる!
「ば、馬肉?! 馬を食べただとーーーっ?!」
アヴァタール級ディアドコイ『ブケファラス』の叫びにトループス級ディアドコイ『ゴブリン盗賊団』はオロオロと身震いする。
何とか誤魔化そう。彼らが言い訳を連呼しようとした、正にその瞬間であった。
「おやおや? 来てしまったね……新しい肉が!!」
「げげっ?! 姐さん?!」
白石・明日香(弔いの狩人・g02194)の挑発の言葉に、ゴブリン盗賊団達は目を白黒する。
よりによってなんてことを言うんだ?! とその目は訴えていた。
だが。
「さぁ、貴方もここにいる連中の胃袋の中へ旅立たせてあげるよ!」
明日香の口上は止まらない。挙げ句に得物を己に突き立てると、血を零しながら臨戦態勢へと突入していく。否、それはただの自傷行為ではない。血飛沫は周囲を包む結界と無し、零れ出でた血は恐るべき血刃と化していく。
これこそ、異端と呼ばれた明日香の戦闘流儀。パラドクス『血の盟約』であった。
そこから繰り出される一刀はブケファラスの身体を切り、亜人の血をしぶかせる。だが、ブケファラスの表情を染め上げるのは痛みや不快感などではなかった。
「ひ、ひぃっ?!」
ぱっと見、判りづらいが、文字通り馬面な表情は恐怖に染まっていた。
「解体して、新鮮な馬刺しにしてあげる!」
明日香の言葉もそれに拍車を掛けたのだろう。馬刺し、煮込み、ソーセージに焼き肉。彼女が挑発の言葉を発する度、その顔は恐怖で歪んでいく。
身構え攻撃する彼女だが、ブケファラスの目には亜人を食らう異常者――もとい、侵略者に見えたのだろう。反撃にと腕と前足を振るうが、その攻撃は精彩に欠け、明日香の身体を傷つけることは無い。
そして、ブケファラスは叫んだ。
「お、お前らもか?!」
「ち、ちが、大しょ――」
「ええっ。先程までみんなで馬肉を堪能していたし、丁度お肉が足りなくなったところだからね!」
「姐さん?!!」
悲壮な叫びは何の其の。
ブケファラスの言葉に対し、ゴブリン盗賊団の言い訳を許さず、明日香は弁舌と血刀を振るう。
ちなみに、彼らが先程まで焼いたり煮炊きした馬肉を食べていたのは事実だ。故、どんなに言い訳を並べても、ブケファラスの不評を買うことは間違いないだろう。
そして、護衛トループスが護衛対象から警戒されている現状は、復讐者達にとって有益でしかなかった。
ゴブリン盗賊団達はオロオロと動揺するのみで、ブケファラスの護衛を全う出来ず、そして、明日香のパラドクスはブケファラスを梳っていく。ただそれだけが繰り出され、繰り返されていく。
「や、やめろッ! 俺を喰うんじゃねぇッ!!」
その目に映るのは明日香のみならず、護衛であるトループス級まで。
目に映る全てが狂人と捉えるブケファラスが零す悲鳴は、戦場を恐怖の色に染め上げていった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【断末魔動画】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
桜・姫恋
連携・アドリブ歓迎
あら親分のおでましね?
でも、あなたの相手は後でして上げるからそこでちょっと待っててほしいなぁ?
さて、ゴブリンさんたち?
禁忌の馬肉を食べてしまったわよね?
お味はどうだった?
食べちゃった以上私にここでやられるかあなた達のボスにやられるかの2択だと思うの
だから、私が苦しくないように倒してあげる
(言い切るか言い切らないぐらいで)
銃を空に向けて《連射》し、空から銃弾の雨を降らせゴブリンたちをたおしていく。
さぁ、踊り狂いなさい?
銃弾にわずかに込めたオーラを《オーラ操作》にて避けられたら《不意打ち》として操りゴブリンたちへ《貫通撃》を伴いながら当てていく。
【ダメージアップ】にて威力が増している銃弾はさぞ痛かろう
楽しい酒宴が地獄絵図と化しちゃったね……
まぁ、馬肉と気づかずに食べたおマヌケさんたちのせいだから仕方ないか
そうなるように仕向けたのだけど
「あら? 親分のおでましね?」
ブケファラスの叫びが戦場に轟く中、桜・姫恋(苺姫・g03043)はあらあらまあまあと笑う。我謀略に成功せり、と言わんばかりの黒い笑顔だった。
「さて。さて、ゴブリンさんたち? 禁忌の馬肉を食べてしまったわよね? お味はどうだった?」
「あ、あう、う、うううう……」
彼女の紡ぐ挑発の言葉に、ゴブリン盗賊団達は答えられない。
ただ、オロオロと意味の無い語句を紡ぐのみだった。
ちなみに馬肉そのものは禁忌と言えば語弊があるが、しかし、このブケファラス隊では禁じられていたのは事実だ。謀略とは言え、それを食べさせられたゴブリン盗賊団達の心境は如何に、である。
「いや、姐さんが食べさせたのはかえr――」
「食べちゃった以上私にここでやられるかあなた達のボスにやられるかの2択だと思うの。だから、私が苦しくないように倒してあげる」
「聞いて?! 姐さんせめて聞いて?!」
ようやく口にした反論は、しかし、被せ気味の姫恋の言葉で掻き消されていく。
まあ、致し方ない。姫恋が食べさせたのは馬肉、牛肉、蛙肉である。一つだけ取り沙汰する理由は無いのだ。
焦燥を口にするゴブリン盗賊団達を一瞥のみで制した姫恋は、その頭上にリボルバー銃を連射する。
幾多の銃声が花火の様に響き渡り、そして――。
「桜ノ雨が降りそそぐ。――さあ、踊り狂いなさい?」
ゴブリン盗賊団達へ、桜色の雨が降り注いだ。
姫恋の放つパラドクスは桜の花びらを思わせる無数の弾丸と化し彼らを破砕していく。
零れる悲鳴は己が身体が殺傷される痛みの訴求であった。だが、それらもやがては、消失していく。後に残るのは、桜色の弾丸に貫かれ、血塗れの遺体と化したゴブリン達の姿のみであった。
「ふ。楽しい酒宴が地獄絵図と化しちゃったね……」
残りのゴブリン達も一掃すべしと、次々とパラドクスを撃ちながら、姫恋は寂しげに呟いた。
ちなみに、酒宴を刹那に地獄絵図へ切り替えたのは復讐者側なのだが、銃弾を受けるゴブリン盗賊団達にツッコミの言葉は紡げない。ただ、阿鼻叫喚の悲鳴だけが響き渡っていた。
また、ブルブル震え、ガクガクと涎を垂らすブケファラスからもそんなツッコミは飛んでこなかった。恐慌する彼に、そんな余裕があるはずもなかった。
(「まぁ、馬肉と気づかずに食べたおマヌケさんたちのせいだから仕方ないか」)
そう仕向けたのは自分たちだけれどね。
内心でペロリと舌を出し、姫恋は更なる銃弾を紡いでいく。
儚くも虚しいゴブリン盗賊団達の悲鳴が、周囲に木霊していった――。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【完全視界】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
一・百
そこまで怯えなくてもいいのに…
ほんのりと同情するも食べてしまったしな…
食べ終わったら片付けないとな…
ジンのキューコンを耳飾りより呼び出し全身と刀に纏い
九尾の毛皮を羽織っているような姿に
馬…美味しかったか…?
聞きながら舞うように斬り込む
正面の敵は刀で
後方の敵は九尾の尾で薙ぎ払う
敵が斬り込んできても怯まない
相手の攻撃を身体の僅かな動きから
読み、決して九尾の尾が刃を通さない
美味しかっただろう…馬づくし…
正直になった方がいい…
安心して死んでいいぞ。お前らの肉は調理しないから
どうせ倒れるなら、毒を食らわば皿まで…
ここにまだ素晴らしいユッケがある…
ブケファラスの前で馬肉の餌付け
食べたところを断首するつもりだが、さてのるだろうか…
「そこまで怯えなくてもいいのに……」
一・百(気まぐれな狐・g04201)はガタガタ震えるゴブリン盗賊団達へ、微苦笑を浮かべる。
とは言え、彼らが馬肉を食べてしまったのは事実で、それがブケファラスの耳に届いてしまった以上、もはやどうにも出来ない。
覆水盆に返らずとはよく言った物。如何に歴史を改竄する歴史侵略者と言えど、全てを無かったことに変えられはしないのだ。多分。
(「それに、クロノヴェーダだし」)
復讐者として、彼奴らを見逃す理由は無いと、紅玉の刀を取り出す。
「と言う訳で、宴会は終わり。食べ終わったら片付けないとな……」
「そ、それは、つまり」
ゴクリとゴブリン盗賊団が唾を飲み込む。
当然、片付けられるのは食器や食べ残しの類いではない。
「そう、だね。馬、美味しかったか……?」
答えと共に百はジンのキューコンを召喚。そのエネルギーを身に纏うと同時に、ゴブリン盗賊団達へ斬りかかる。パサリと跳ねるのは、いつの間にか彼が身に纏った九尾の毛皮――その尻尾であった。
「ぎゃあああっ。やっぱりーーーっ?!」
反撃を忘れた悲痛な叫びが周囲に響き渡る。
そう。片付けられるのは食器や食べ残しの類いではない。ここに残る歴史侵略者なのだ。
「美味しかっただろう……? 馬づくし……。正直になった方がいい……」
百が朱刀を振るう都度、辺りに立ちこめるのは細かい霧氷であった。
それは、所謂ダイヤモンドダストの煌めき。それこそがゴブリン盗賊団達の葬送となる。
「ま、まさか、俺達も食うつもりじゃぁ……」
「やめてくれっ。ゴブリンなんか喰っても美味しくないぞ?!」
ブケファラスの恐慌が伝播したのか。ゴブリン盗賊団もまた、彼と似たような台詞を口にする。
(「馬肉を食わせ、蛙肉も喰わせているしな……」)
恐慌の理由は理解しつつ、しかしと百はむぅっと唸る。そこまで怪しげに見えたのか。――まあ、見えても致し方ない。思想は自由だ。きっと。多分。
「安心して死んでいいぞ。お前らの肉は調理しないから。……そうだ。毒を食らわば皿まで。どうせ倒れるなら、ここに残った素晴らしいユッケを食べてから死ぬか……?」
「ひ、ひぃ?!」
一体の髪を掴むと、皿に顔面に押しつける。
みじん切りにされた馬肉はぶにゅりと形を変え、卵の黄身がゴブリン盗賊団の顔面を黄色に染め上げた。
「く、喰えば見逃してくれるのか?!」
「いや。どのみち、死ね……」
口を付けたその瞬間、朱色の光が一閃する。
哀れ、末期の食となる馬肉ユッケは、しかし、ゴブリン盗賊団の喉を通ることは無かった。ただ、切り落とされた首からボトボトと零れるのみであった。
「――命乞いの為に馬肉を食べる。頼もしい部下を持ったな。ブケファラス……」
「ぐおおおおおっ!」
その叫びは怒りか恐怖か。
斬首した死体を投げ捨てる百の前で、牡馬の嘶きが木霊していた。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【グロリアス】LV1が発生!
小沢・真理
真システィ・マリス教団の武闘派系幹部、小沢真理推参!
教団⛪️の先輩💁♀️から🐴馬を🔪屠殺(や)っといて言われたからとりあえず来たけど……飛び散ったゴブリンの死体😵に散乱する馬肉🥩……。
うう……いきなり来たのを後悔😔したよ。
しかも相手はイキリ立つ亜人馬⤴️とか、乙女の貞操👱♀️の危機⚠️!
うん、ここは🕺ヘル君に任せた!
あの女の子の敵🐴をぶっ飛ばしちゃって!
マタドール🟥🕺みたいにいなしながらビームマシンガンをバンバン≡≡≡≡撃っちゃうよ!
って🐎こっち来るなー!
人喰い馬🐴に食料的な意味で🍽️食べられるはもちろんイヤだけど、比喩的な意味で☄🥀食べられるのは絶対に😱イヤ!!!
やめてー! 私を食べないでー!
海岸🏝️に漂着のほうがはるかにマシだよーー!
くっ、🤕殺せっ!
いやーーー蹂躙されるーーーヘル君、早くやっつけてー😭!!
少年誌向けより酷いことはNGだからね!
「真システィ・マリス教団の武闘派系幹部、小沢真理推参!」
イラン高原の元酒宴会場――もとい、ブケファラス小隊との戦域に、軽快な宣言が響き渡った。
復讐者の持つ能力の一つ、《救援機動力》で駆けつけた小沢・真理(夢の続き💫・g10299)は決めポーズと共に宣言を行い、そして――。
「ひぃっ?!」
と悲鳴じみた声を上げていた。
(「え? 何で何で? 教団の先輩から馬を屠殺っといてって言われたから取り敢えず来たけれど――」)
彼女を迎え入れたのは、憤りと恐慌が入り交じった嘶きを上げる馬――もとい、アヴァタール級ディアドコイ『ブケファラス』。そして、彼方此方にはトループス級ディアドコイ『ゴブリン盗賊団』達の死体が倒れ、何故か馬肉の数々が散乱している。ハッキリ言って地獄絵図そのものであった。
ちなみに余談だが、『屠殺っといて』は『やっといて』とのルビが入っている。真理が表現力豊かな証拠であった。
「しかも相手はイキリ立つ亜人馬とか! 乙女の貞操の危機?!」
ちなみにブケファラスは亜人馬ではなく、人食い馬の亜人である。
しかし、そのようなツッコミを紡ぐものは何処にもいない。遠巻きに見る少数の復讐者は其れを無視し、言葉を向けられた当のブケファラスは……未だ、ガタガタ震えていた。
そりゃもう、可哀想なぐらいに震えていた。
だが、彼の心境など、真理の知ったことではない。もはや乙女の危機間近と言わんばかりに、早口で詠唱を紡ぐ。
「今だよヘル君! ビームマシンガンフルバースト!」
悲鳴じみたそれと共に一閃したのは、彼女の傍らに立つ青年――もとい、彼女の操る操り人形から放たれる光線であった。光の槍とも呼ぶべき高熱の一刺しに貫かれ、ブケファラスが零したのは苦痛の叫びと、そして。
「待て待て待て待て! 喰おうとしているのお前達じゃねーか?!」
泣き言混じりの悲鳴は、しかし、真理の耳には届かない。
何せ、今現れた彼女にとってみれば、ブケファラスは人食い馬。人類の敵だ。それに加え、彼は亜人。つまり、比喩的には女の敵なのだ。容赦する理由は無い。
その為だろう。操り人形のヘル君が放つビームには驚くほどの力が籠もっていた。物凄く籠もっていた。
「こっち来るなー! やめてー! 私を食べないでー! 海岸に漂着の方がはるかにマシだよーー!」
「ひ、人の話を聞けっ?!」
先の攻撃で馬を食する狂人集団と認識したブケファラスであったが、その認識は更に上書きされていた。
曰く――こいつら、人の話を全く聞かない。
「くっ、殺せっ! いや蹂躙されたくないーっ。少年誌向けより酷いことはNGなんだから! ヘル君、早くやっつけてー!!」
「やめろよお前?! 最近の少年誌は暗転したり回想で言葉を並べたりするだけならだいたい許される風潮だぞ?!」
良く判らないメタ発言を応酬しつつ、互いにパラドクスの攻防を続けていく。
だが、その優劣は傍目にもハッキリとしていた。
涙と共に真理が放つ光線は、ブケファラスを貫き、焦げた肉の匂いを沸き立たせる。対するブケファラスは剛腕を振るい応戦するが、しかし、逃げ惑う真理を捉えきれない。真理を掠め、衣服や髪を揺らすのが精々であった。
そう。恐れ戦きながら放たれる攻撃など、物の数では無かった。共に悲鳴を零しながらの戦いであれど、痛みを伴う悲痛な叫びは全て野太く、悲哀にすら染まっていた。
戦局は、誰の目にも明らかであった。
「女の子の敵をぶっ飛ばすー!」
「う、馬の敵がぁぁぁぁ」
激しい攻防とは反し、児戯のような叫びが戦域へと響き渡っていた。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【防空体制】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
フミラ・ヴィグリーノ
何やら騒がしいですがこちらは忙しいのです。
イスカンダルへ至るために消えてくださいな?
近づかれると面倒ですし速攻で片を付けましょう。
貴方は俊足でしょうが私はこう見えて早口には自信があるのですよ。
高速詠唱、全力魔法の一撃をもって全て消し去りましょう!
何が故に荒ぶるかは知りませんがここで消えれば悩みは消えますよ?
桜・姫恋
連携・アドリブ歓迎
たかが馬肉食べたぐらいで凄い騒ぎようね?
あなた達だって牛とか豚とか色々と食べるでしょ?知らないけど
食べるなら当然食べられる覚悟もするべきなのよ。その覚悟がないのなら今ここで死になさい?
覚悟あっても倒すのだけどね?
さて、馬さんは焼かれるのと蒸されるのどっちがお好みかしら?
まぁ、切る事しかできないから焼き1択なんですけどね
炎を纏った剣を構えブケファラスに向かっていく
さぁ、諦めて焼き死になさい?
あなたの肉は美味しくなさそうだから食べないけど丁寧に燃やしておくから安心していいわよ?
「たかが馬肉を食べたぐらいで、凄い騒ぎようね?」
騒がしい悲鳴を零すブケファラスに対し、桜・姫恋(苺姫・g03043)が半開きの視線を叩き付ける。
「あなた達だって牛とか豚とか色々と食べるでしょ? 知らないけど」
「五月蠅い。他は兎も角、俺は牛も豚も喰わんぞ! 人間だけだっ!」
「……あ、そう言えば人食い馬だったわね」
正史の伝承の中には、ブケファラスの人食いについて言及されている物もある。件のクロノス級は、そしてそこから派生したアヴァタール級である彼は、その伝承を奪ったのだろう。成る程と首肯した後、姫恋は不敵に笑った。
「食べるなら当然、食べられる覚悟もするべきなのよ。その覚悟がないのなら今ここで死になさい? ――覚悟があっても倒すのだけどね」
挑発と共に紡ぐ攻撃は、炎纏いの斬撃であった。焼けて朽ちろ、との詠唱と共に、ブケファラスへと肉薄。その巨体へ袈裟斬りに叩き込む。
「さあ、諦めて焼き死になさいな? あなたの肉は美味しくなさそうだから食べないけど、丁寧に燃やしておくから安心していいわよ?」
「ああ、そうかい」
袈裟掛けに斬り裂かれた己の傷口を見下ろし、そして、ブケファラスはにぃっと笑った。
それが酷く邪悪な、より亜人らしい表情に見えたのは、姫恋の気のせいではあるまい。
「食べないんだな」
「――ッ?!」
返す刀と振るわれた拳は姫恋の豊かな胸部を捉え、彼女の身体をはるか上空へと吹き飛ばした。
先程まで彼を支配していた脅えの色はどこへやら。カカカカと唾を飛ばす勢いの笑いを浮かべ、地面に叩き付けられた姫恋の元へゆるりと歩を進める。
「俺や馬を喰わないなら、お前達はただの餌だ。お前の肉は美味そうだ。倒れた部下や喰われた馬たちの供養に、この場で貪り食ってやろう。――生きたままな」
不意に、姫恋の脳裏に時先案内人の声が過り、嘆息が零れる。
(「――このアヴァタール級は馬肉料理の話題を怖れる、か」)
他者への対応を見ても理解する。彼奴が怖れるのは、「馬肉として食われる」言動だ。逆を言えば、それがなければ彼の亜人が怖れ脅える理由は無い。恐慌状態から脱した今、ブケファラスは一方的に殴れる相手ではなくなっていた。
立ち上がり、炎の剣を構える。幻影の炎は揺らめき、しかし、身構える身体に力が入らない。彼の攻撃で、結構な体力と生命力が持って行かれたようだった。
「Estas nenie por vi loĝi!」
横合いから放たれた砲撃が、姫恋に歩み寄るブケファラスの馬体を吹き飛ばす。
詠唱主の名は、フミラ・ヴィグリーノ(未踏の沃野・g09477)。《救援機動力》で駆けつけた復讐者の一人であった。
「何やら騒がしいですがこちらは忙しいのです。イスカンダルへ至るために消えてくださいな?」
「陛下に至る気ならば、それは阻害する必要があるな!」
流石はブケファラスの名を奪った亜人と言うべきか。忠義心は人一倍。傷付いた身体を顧みること無く地面を蹴ると、そのままフミラへと吶喊する。衝突の刹那、開かれたのはその大きな口であった。
「ちっ! だけれども、私はこう見えて早口には自信があるのですよ」
その口に叩き込むべく、フミラは再び詠唱。魔力の奔流が急接近する亜人を捉え――それよりも刹那だけ、早く。
血飛沫が迸った。骨の砕ける音が響き渡った。何より、肉の千切れる鈍い音が、周囲に響き渡った。
「早口? 高速詠唱? 馬鹿を言うな。そんなんで何とかなると思ったのか?」
口腔に残った肉をくちゃくちゃと食み、真っ赤に染め上げた唇を舐りながら、ブケファラスが笑う。まるで美酒に酔う歪瞳は、こう語っていた。――これは逆説連鎖戦。時間も、空間も、世界法則も、意味は為さない、と。
「……ず、随分荒ぶりますね。ここで消えれば、その悩みは消えますよ?」
「安心しろ。今ここにその悩みはねぇ」
再び敢行する攻撃、もとい咬撃はフミラの足を捕らえ、そのまま断たんと閉じられる。咄嗟に放った魔力の奔流はそんなブケファラスの頭を捉え、生じた爆発がその顔面を仰け反らせた。
(「……不味いですね」)
半ばまで抉られた腿を見下ろし、嘆息する。
傷口が熱く感じる。熱く感じるのは二噛みの傷口のみではない。身体もまた熱を帯び、喘ぐように零れる呼吸は浅く激しいものに転じていた。己に刻まれた傷痕は深く、自身の全てを蝕んでいる用にも感じた。
だが、それはブケファラスも同じ。自身の攻撃が、そして、仲間達の攻撃が今までも彼の亜人に叩き込まれている。むしろ、追い込まれているのはブケファラスの方――。
「甘露甘露! かぁぁぁ。数年ぶりだが、ディアボロスの肉も悪くねぇな! 次は何処を喰らってやろうか? バラか? ランプか? ヒレか? モツもいいな!」
――まるでフミラの肉を喰らうことで、元気を取り戻したような雄叫びだった。
欲望に塗れた視線はフミラの頭から足先まで値踏みするように睨め付けられる。そこにあったのが肉欲ではなく食欲なのが、彼女に取って救いなのか絶望なのかは分からなかったけれども。
「黙りなさ――」
「五月蠅い。黙れっ」
魔力の奔流を紡ごうとしたフミラの前で、怒声が響いた。同時に、ブケファラスの胸に朱色の刃が咲いていた。
ブケファラスの馬部分――ケンタウロスの背に跨がった姫恋の一刀が、その背から胸までを一気に貫いたのだ。
「が……?」
「ついでにこっちもっ!」
引き抜いた剣を再び、ブケファラスに叩き込む。今度は馬躯体の胸部――前足と前足の間を貫くように突き刺し、一息に引き抜く。
周囲の男性陣が引き攣った表情を形成した気がしたが、きっと気のせいだろう。
「――馬鹿な。俺が……」
「フミラを食べることに夢中になりすぎよ。だから頭亜人なのよ、あなたはっ」
都合二度の刺撃は、人の身体と馬の身体、どちらにも心臓があることを警戒してのものだ。もっとも、これもブケファラスの言の通り、逆説連鎖戦の一環。たとえ心臓を貫こうとも、それのみが理由でブケファラスが滅ぶことはない。
――だが、負傷が蓄積されたその身体にとって、姫恋の攻撃は致命傷であった。ボトボトと血液を零す傷口を押さえ、しかし、ブケファラスは次の瞬間、激しい吐血を零した。
噴水の如く噴き出したそれは肉薄した姫恋を、そしてフミラに降り注ぎ、その衣服を、白い肌を汚していく。
「そのまま死んでなさい。……さっきも言ったけど、あなたの肉は不味そうだから、食べる気なんて起きないしね」
崩れ落ちるように倒れる背から飛び降り、姫恋は唾棄の如く呟く。
彼女の言葉をブケファラスがどの様に受け止めたか、判らない。ただの屍骸となった身体は、その表情は、何も語る術を持ち合わせていなかった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【クリーニング】LV1が発生!
【建物復元】LV1が発生!
効果2【ドレイン】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV4になった!