リプレイ
エイレーネ・エピケフィシア
これまでに何度か相まみえたアヴァタール級の本体が、この戦場に呼び寄せられましたか
断片の王の軍勢を削り落とすと共に、クロノス級を葬り去る絶好の機会ですね
この遭遇を勝利で終わらせるためにも、まずは雑兵を打ち払うとしましょう
敵の軍勢に深く踏み込むことなく数を削っていくため、『大地の激震』で攻撃していきます
≪神護の長槍≫の石突きで地を突き、助力を希えば、たちまち敵の足元は鳴動を始めます
相手は大盾を手に軍団の外縁部で襲撃を防ぐ任を任された者たち
【泥濘の地】による減速も相まって、その場を離れて大地の怒りを逃れることは容易ではないでしょう
足裏から体内に通り抜ける衝撃でもって、盾と鎧の護りをすりぬけ、骨と肉を掻き混ぜて差し上げます
敵の技に対してはこちらも≪神護の輝盾≫を手に応戦しましょう
盾と盾をぶつけ合わせて果敢に立ち向かい、体への直撃を防ぎ、姿勢を崩されて囲まれることがないようにします
圧倒的な軍勢にも必ず限りはあります
幾度も吹き付ける風がやがて山をも削るが如く、悪しき者の陣容を切り崩してみせましょう!
フミラ・ヴィグリーノ
見渡す限りの大軍勢未だ大王の道は遠いですけどそれをこじ開けて見せましょう。
剣闘士達がこちらに気付く前に先手必殺と行きましょう。高速詠唱で紡ぎし言の葉を敵陣ただなかに全力魔法で纏めて氷漬けにしてあげます!
相手の炎は冷気の結界術で防ぎながら距離を置きつつ敵を可能な限り叩いてあげましょう。そうすればこの後がやりやすくなりますし・・
イラン高原に集結した『イスカンダル』大王軍の数は、まるで雲霞の如く広がっていた。
圧倒的な数。
そして、翻る戦旗が示すように多数のジェネラル級が存在していることは言うまでもないだろう。
「見渡す限りの大軍勢。大王への道は遠いですけど、それをこじ開けて見せましょう」
フミラ・ヴィグリーノ(未踏の沃野・g09477)は大軍勢を前にしても恐れることはなかった。
確かに数は脅威である。
しかし、『イスカンダル』大王軍は混成軍。
攻めに転じるには疾風の如しであったとしても、守りにおいては些か数の利を活かしきれない様子であった。
蹂躙によって感情エネルギーを得てきた亜人たちにとって、己たちに迫るものを迎撃する、という手段は優れていないのだろう。
故にディアボロスたちは攻勢に転じる。
大軍であるがゆえに動きが鈍い大王軍を旋風のように切り裂き、数を削ぐ。
そうすることで敵ジェネラル級、及び『イスカンダル』大王への道を切り開くことができるかもしれないのだ。なら、それを躊躇う理由はなかったのだ。
「断片の王の軍勢を削り落とすと共に……」
エイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)も同様だった。
奪われた怒りが胸に満ちる。
揺らめくような炎が、己の中にある感情を焦がすようだった。同時に、その炎は時空すら歪めるようだった。
そう、気配を感じる。
これまで何度か相まみえたアヴァタール級の存在。
その本体であるクロノス級の存在。
エイレーネはそれを感じていた。
これはクロノス級を滅ぼす絶好の好機なのである。
「この遭遇を勝利で終わらせるためにも、まずは雑兵を打ち払うとしましょう」
「ええ、まずは『亜人剣闘士』達が此方に気がつく前に先手必殺といきましょう」
フミラの声と共にパラドクスの輝きが満ちる。
「Frostigita kun tiu animo!」
彼女の詠唱は高速で紡がれるがゆえに、風の音のように響き渡る。
瞬間、全力で込められた魔法が極低温の吹雪となってトループス級『亜人剣闘士』たちを包み込む。
荒ぶ吹雪は刃となって彼らの体を切り刻む。
「敵
……!?」
「この数を持って我らに刃向けるとは……! 愚かしい!」
吹き荒れるは炎。
フミラの放った吹雪をかき消すようにして炎が噴出し、フミラへと襲いかかる。
熱気が彼女の肌を焦がすようだった。ジリジリと痛みが走る。結界術で防ぎながらも、しかしそれでもパラドクスの炎は此方を焼き殺さんと迫るのだ。
「敵の数は我らよりも少ない!」
「蹂躙せよ! ディアボロスであろうとなかろうと我等が為すべきことは変わらぬ!」
『亜人剣闘士』たちは盾を一斉に構え、踏み出す。
だが、その一歩が大地を揺るがすような震動でもってくじかれる。
「大地よ、不敬なる者どもの歩みを拒みたまえ!」
「何
……!?」
彼らの目に移ったのは、パラドクスの輝き満たす金色の瞳。
エイレーネが手にした長槍の石づきを大地に叩きつけ、その振動で持って鳴動引き起こし『亜人剣闘士』たちの動きを阻害したのだ。
さらに残留効果を手繰り寄せる。
泥濘へと変わる大地。
乾いた大地を忘れさせるような湿地。此方の襲撃に気がついた他の部隊が連携を開始するより早く敷かれた泥濘は彼らの到着を遅らせるだろう。
「大地の激震(クラダニシス)を盾でもって防ぐとは能わず。震動は刃でもなければ穂先でもなく。故に!」
彼女のパラドクスは震動でもって衝撃波を生み出す。
打ち込まれた衝撃が『亜人剣闘士』たちの盾をすり抜け、鎧の内部にある駆体をかき混ぜるようにして荒れ狂うのだ。
「う、ぐっ
……!?」
「こ、これしきのことで!!」
骨と肉とをかき混ぜられたかのような痛みを覚えながらも『亜人剣闘士』たちは踏み込んでくる。
そこにフミラの放った吹雪の刃が襲いかかる。
「叩いてあげましょう」
「圧倒的な軍勢にも必ず限りがあります」
フミラの放つ吹雪を背に受けながらエイレーネは踏み出す。
構えた盾と『亜人剣闘士』の盾が激突して火花を散らす。激突の衝撃はエイレーネの体の真芯を捉えるものであったが、しかし彼女は一歩を踏み出す。
果敢にも踏み出す者にこそ勝利が得られるのと同じように、彼女は風そのものであった。
風の一吹きが山を吹き飛ばすことはない。
されど、風は山を削る。
削り、岩を砂粒に変えていく。
それがどんなにも長き年月を掛けてのことであるかを知らずとも、結果として山すら削る風があることを知るのならば。
「悪しき者の陣容を切り崩してみせましょう!」
打ち合う盾と共に放たれた衝撃波が『亜人剣闘士』の体躯を吹き飛ばす。
砕かれるようにして拉げた鎧。
フミラはさらに吹雪による追い打ちを掛けながら、その向こう側に揺らめくものを見た。
「……あれなるは」
そう、時空が歪むようであった。
この場にて戦うディアボロス。
エイレーネの奪われたことへの怒りが呼び水になるように、時空を超えて復讐の炎がこの部隊を率いるアヴァタール級を介在し、クロノス級を引きずり出したのだ。
「是非を問うまでもなし」
荒れ狂うは風。
否、山脈を侵す災厄そのもの。
強靭なる体躯。吐き出される息は、それだけで恐れを齎すようであった。
漲る力の象徴とも言うべき戦鎚が掲げられる。トループス級をどれだけ蹴散らしたとしても、それでもなお己が在る、という事実こそが敗北を決定づけぬものであると知らしめるように、掲げられた戦鎚が大地へと叩きつけられ、狂風となってディアボロスたちを襲う。
「己を引きずり出したか、ディアボロス。だが、それだけだ。それだけなのだ。それ以上はない」
アヴァタール級……否、クロノス級『エリュマントスの猪』は隆々たる肉体に力みなぎらせ、その災厄の名を冠するかのような力を示す。
「この己をこの場に引き出したことを後悔することになる」
漲る力と共に『エリュマントスの猪』はトループス級の骸を押しのけるようにして、ディアボロスたちの眼の前に一歩を踏み出し、重圧でもって射殺すような眼光を放つのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【泥濘の地】LV1が発生!
【使い魔使役】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV2が発生!
エイレーネ・エピケフィシア
ついに現れましたね。エリュマントスの猪を騙る亜人よ!
彼の猪は人々を脅かす怪物でしたが、同時にアルテミス様が神意によって遣わした獣でもあったのです
忌まわしき亜人が女神の獣を詐称するなど、赦されることではありません
――覚悟なさい!
強力なクロノス級に立ち向かうため、仲間と互いの攻撃後の隙や死角を補い合って戦います
可能な状況ではディフェンスに入って全体として受ける傷を最小限に
連続で行動できる時は息を合わせて一気に畳みかけ、敵の対処能力を越えます
攻めかかる好機と見たなら、手にした≪神護の長槍≫を『流星が如く燃え立つ投槍』として投擲
敵の胸を狙って凄まじい勢いで槍を飛ばし、その速度で以て分厚い筋肉の鎧を穿ちましょう
状況が許すなら、そのまま心臓を貫いて命脈を断ち切ります!
敵の技は槍と≪神護の輝盾≫を駆使して防御
盾で受け止めて衝撃を抑え込むなり、ハンマーの柄を槍で絡め取って軌道を逸らすなりして、威力を軽減します
いかなる怪物が立ちはだかろうと、わたし達は勝利をつかみ取ります
今も救いを待つ苦境の人々のために!
フミラ・ヴィグリーノ
後は貴方だけですか
・・・・・お覚悟を。
自分の周囲を【泥濘の地】で足止めできるようにしておきましょう。姿を隠そうがはこちらの死角に回り込もうが私に近寄らねば一撃を見舞うことすらできないのですから。
そして敵が視界に入ったら高速詠唱、全力魔法の一撃で葬り去りましょう!
ハーリス・アルアビド
連携、アドリブ歓迎
召喚にも動じず戦うものとしての覚悟はできているようですね。欲に駆られただ暴力を振るう者とは違うようです。油断せずに戦いましょう。
道を切り開くものウプウアトよ、お力添えを。矢よりも鋭く駆ける足と鋭い牙をお授けください。
祈りを捧げ仲間達への【幸運】を願い、この戦に勝利を。
呼び覚ます獣性に対応し、より強く地を駆けられるよう両足を【肉体変異】させておきましょう。
【残像】を生み出す速度で駆け、【残像】と【忍び足】の緩急と併せることでこちらの間合いや攻撃のタイミングを的確に読めぬよう【撹乱】します。
敵はどのような地形や天候条件であれ自在に動けるようです。ならば仲間との連携でその有利を上回るとしましょう。
こちらに集中すれば仲間からの攻撃に対する注意が削がれ、仲間からの攻撃に集中すればその隙を私が突きます。【残像】に誘い込んで隙を作り出し、【ウプウアトへの嘆願】を叩き込みます。
「後は貴方だけですか……お覚悟を」
フミラ・ヴィグリーノ(未踏の沃野・g09477)は見た。
復讐の炎に揺らめくようにしてアヴァタール級を介在してエイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)の怒りがクロノス級をこの場に引きずり出した瞬間を。
そして、これを倒すことができたのならば断片の王『イスカンダル大王』の軍勢を削り落とすことができるのだと理解したのだ。
故に覚悟を、と彼女は言ったのだ。
だが。
是非を問わぬ、とクロノス級『エリュマントスの猪』は告げた。
己を引きずり出したことに対する事であっただろう。
そう、彼にとって重要なことは己が役割を果たすことである。即ち、『イスカンダル』大王に報いること。己の存在意義をそう既定する彼にとって戦場は選ぶものではない。
眼の前にやってくるものである。
そして、眼前に敵がいるのならば考えるよりも早く動くのだ。
手にした戦鎚が唸りを上げる。
蹴りつけた乾いた大地が巻き上げる土煙の向こうに筋骨隆々たる体躯が消える。
だが、フミラは慌てていなかった。
己に一撃を加えようとするのならば近づかねばならない。通常の戦闘であったのならば、そうであっただろう。
フミラの周囲にあった乾いた大地が残留効果によって泥濘へと変わる。
足を取られれば、接近できない。
けれど、それは通常の、という意味である。これは逆説連鎖戦。超常の戦いである。故に距離は意味を成さない。
視線が通れば、それだけで時空すら歪めてパラドクスは届くのである。
「爆ぜよ、その脆弱たる肉体毎」
振るわれる戦鎚の一撃がフミラを打ち据える。
同時にフミラの詠唱が迸るようにして紡がれた。パラドクスの一撃は、確かにフミラに届く。だが、同時にフミラもまた時空を歪める。
己への反撃は、即座に放つことができるのだ。
「Estas nenie por vi loĝi!」
高速詠唱によって生み出されるは巨大な魔法陣。
全ては光の彼方へ(スベテハキョムヘトカエル)と消し飛ばすような光の奔流が『エリュマントスの猪』の体躯へと叩き込まれる。
凄まじい魔力と筋力より生み出された戦鎚の一撃がパラドクスの明滅と共に閃光をほとばしらせる。
フミラの体が吹き飛ぶ。
だが、それは『エリュマントスの猪』も同様だった。彼は起こった魔力の爆発の中に紛れるようにして戦場を疾駆する。
その姿をハーリス・アルアビド(褪せる事を知らない愛・g04026)は捉える。
そこに覚悟を見たのだ。
突如として引きずり出された復讐召喚戦。
だというのに『エリュマントスの猪』は動じず此方を屠ろうとしているのだ。
亜人たちは欲望のままに蹂躙するクロノヴェーダである。
欲望こそが原動力だ。だが、それを凌駕するように『エリュマントスの猪』は戦鎚を振るっているのだ。
「道を切り開くものウプウアトよ。お力添えを。矢よりも鋭く駆ける足と鋭い牙をお授けください」
ハーリスの瞳がパラドクスに輝く。
祈りを捧げる。
仲間たちの戦いにおける幸運を、そして、この戦いの勝利を。
呼び起こされるのは獣性。
大地を蹴った足がハーリスの体を弾丸のように爆ぜるように駆けさせる。
残像を伴うような速度での疾駆。
ウプウアトへの嘆願(ウプウアトヘノタンガン)にて得た速度で打ち込む一撃を『エリュマントスの猪』は篭手のような盾で受け止める。
その防御を上回るようにハーリスの打撃が数でもって迫る。
「手数は多いが」
「軽い、とでも言いたいのでしょう。ですが」
ハーリスは迫る戦鎚の一撃を身一つで受け止める。敵はどのような戦闘状況であっても戦う事のできる猛者である。ならばこそ、その実力はディアボロスを上回っていることは言うまでもないのだ。
だからこそ、ハーリスは己が身を犠牲にしてでも手数で『エリュマントスの猪』を足止め……するのではない。意識を己に向けさせる。
確かに一打は軽いものであっただろう。
篭手のような盾で受け止められぬものではないと『エリュマントスの猪』に思わせただろう。
ハーリスの狙いはそこにこそあったのだ。
己に集中すればするほどに仲間への注意が削がれる。
「然り。軽い。やはり己をこの場に引きずり出したのは間違いであったな」
振るう篭手のような盾の一撃がハーリスを吹き飛ばす。
仕留めた、と彼は思っただろう。だが、それは誤りである。フミラが打ち込んだ魔力の奔流がそうであったように、ハーリスの猛攻が土煙を興したように。
彼の戦闘処理能力を奪ったのだ。
踏み込む影があった。
いや、光があった。
「『エリュマントスの猪』を騙る亜人よ!」
宣告するようにエイレーネの掲げられた槍が光を放つ。
「彼の猪は人々を脅かす怪物でしたが、同時にアルテミス様が神意によって遣わした獣でもあったのです。忌まわしき亜人が女神の獣を詐称するなど、赦されことではありません」
「だったらなんだというのだ。己が己であること以上の意味など己は求めない。己があるべきは戦場であって、酷恐の渦中でもなければ、それを齎す意義でもない」
故に、と『エリュマントスの猪』は山脈を侵す災厄たる名を示すように疾風怒濤の勢いで戦鎚を振るい上げ、エイレーネへと迫る。
「その意義を穿ちましょう――覚悟なさい!」
振るわれる戦鎚の一撃が盾に叩き込まれる。
腕がしびれるほどの衝撃。さらに恐るべきことに『エリュマントスの猪』は戦鎚の反対側に配されたツルハシ状の突起を用いてエイレーネを引きずり倒そうとしていた。
エイレーネは踏みとどまる。
盾を手放せば良い、と判断するにはあまりにも『エリュマントスの猪』の手業は見事に尽きるものであった。
故にエイレーネの体が横薙ぎの一閃に折れ曲がる。
吹き飛ぶ体が痛みを、悲鳴として上げるようだった。だが、その悲鳴をエイレーネは噛み殺す。
痛みなど。
「輝ける槍よ、悪しき者の命を過たず穿たんことを!」
煌めくはパラドクス。
流星が如く燃え立つ投槍(アコンティオー・フロガス)の一打が『エリュマントスの猪』の掲げた左腕の篭手の如き盾を貫く。
吹き飛ぶ左肩。
血潮が噴出している。
捉えた、と思ったのだ。だが、まだ『エリュマントスの猪』は立っている。
これだけの手傷を追わせてなお、荒い息を吐き出すのみであった。
血潮など元より意に介さず。左肩を穿たれて盾が最早使い物にならぬのだとしても。
戦鎚握りしめる右腕があれば、それで構わぬというように咆哮する。
強者である。
確かなる災厄が此処にある。怪物の姿が其処に在った。
けれど、エイレーネは告げる。
「いかなる怪物が立ちはだかろうと、わたし達は勝利を掴み取ります」
「いいや、貴様らが得るのは敗北だ。己が此処にある限り」
「いいえ、今も救いを待つ苦境の人々のために! 戦うことこそが!」
互いに傷を得て、それでもなお伸ばすものは対極。
故に、パラドクスが復讐の炎の最中にて輝くのだった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【クリーニング】LV1が発生!
【狼変身】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
クロエ・アルニティコス
古今東西において……怪物の物語はその死により終焉を迎えます。
暴虐の限りを尽くそうと、天地を揺るがす力を見せようと、神々や英雄によって討たれる。そういうものです。
まさか。宿命に期待などしません。ただ――私が此処にあるのは、魔女として、英雄の偉業を導くためです。
赤い薔薇の種を手に【ラードーン・ローザ】を使用。ラードーンを模した植物の怪物を作り出します。
【トラップ生成】で生成した敵の接近を音で知らせる植物の罠で接近を感じ取り、ラードーンの100の頭部を模した茨をエリュマントスの猪に絡ませ、締め上げることで味方が必殺の一撃を使用し、急所を穿つ隙を作ります。
反撃の剣での一撃は「三相の杖」で受け止め、完全には防ぎきれずとも急所への直撃は防ぐようにしましょう。
かつて英雄に課せられた使命は「エリュマントスの猪」の生け捕り。
ですが、今この戦場にそんな取り決めはありません。
終わりにしましょう。
エイレーネ・エピケフィシア
あなたの力が、今まで目にしてきた分身を遥かに上回ることは認めざるを得ません
ですが、わたし達は……他のどの亜人よりも強大なイスカンダルに挑むため、この地まで来ました
敵の強さが諦める理由になるような戦いなど、元より在り得ぬことです!
有翼の黄金鎧を纏うネメシス形態を解放し、再び猪と対峙します
≪神護の長槍≫の穂先を敵に突きつけ、『勝利齎す女神の威光』の構えを
広げた翼から光の粒を噴出し、さながら現代の無反動砲のように、強力な砲撃の反動に抗い姿勢を安定させます
その状態で【命中アップ】に導かれた浄化の光芒を放ち、正確な狙いで猪を撃ち抜きましょう
先ほどの攻防で盾を持つ腕の動きが鈍ったので、敵の技に対しては≪天翼のサンダル≫の力で素早く跳びのくか
ネメシス形態となり≪光輝の神甲≫に覆われた部分で防御し、威力を軽減します
勇気とは、力において己を上回る敵に抗うため、限りなく湧き出すもの
自らの力に値するだけしか生み出せない、恐怖や痛み……然様なものに押し負ける道理はありません!
――怪物よ、悪行の報いを受けなさい!
復讐の炎が揺らめいている。
常にディアボロスの胸の中には奪われた怒りが満ちている。
それがなければディアボロスとは言えず。故に怒りだけがディアボロスを何度だって戦いの場へと駆り立てる。
けれど、本当にそれだけなのかと問いかける心があるのもまた人である以上、当然の心のゆらめきであったのかもしれない。
ならば、クロノヴェーダは如何なるか。
クロノス級『エリュマントスの猪』は穿たれた肩から滴る血潮を見ることもなかった。
傷は痛手と言う他ないほどに深いものであったが、しかしそれでも彼は拳を握りしめる。構えは解かぬ。
「この手傷で己を打ち倒す算段がついたと思ったか、ディアボロス」
漲る気迫。
重圧は重くディアボロスたちの肩にのしかかるようであった。
「あなたの力が、今まで目にしてきた分身を遥かに上回ることは認めざるをえません」
互いに手傷を追いながらも、エイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)は敵を見据える。
倒さなければならない。
その理由を己が胸の内にある復讐の炎が告げている。
強敵。
敵は怪物の如き存在。手にした戦鎚は次の瞬間には、容易く己の頭蓋を打ち砕くであろうことをエイレーネは理解しただろう。だが、だからと言って諦めるわけにはいかない。
諦観こそが足を止める。
絶望など裏返せば新たなる希望への始まりに過ぎないのだ。
故に。
己は諦めない。
どの亜人よりも強大な『イスカンダル』に挑むために、この地にまでやってきたのだ。
ならば、諦めの理由にはなりえない。強敵が己が眼の前にいるのだとしても!
「古今東西において……怪物の物語はその死により終焉を迎えます」
クロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)は『エリュマントスの猪』の威容を見つめる。
その名が示す物語が在ったのだとして。
すべからく怪物は英雄に討たれる。
それが結末である。だが、期待などしていない。
怪物の運命が必ず死に至るのだとしても、それを手繰り寄せようなどとは思っていない。クロエの中にそのような物語は知識としてあれど、それをその通りに、とは思わない。
宿命など、と彼女は頭を振る。
「ならば、なんとする。己は、その宿命すらも乗り越えるものである。ディアボロス、貴様はなんとする」
「ただ――私が此処にあるのは、魔女として」
そして、とクロエは赤い薔薇の種を手にパラドクスのきらめき宿す瞳でもって『エリュマントスの猪』を見つめる。
同時に迸るは茨。
「種子に宿るは我が抑圧、芽吹け『ラードーン・ローザ』!」
彼女のパラドクスによって種より走る茨が一瞬にして『エリュマントスの猪』を襲う。
絡みつく茨は『エリュマントスの猪』の鍛え上げられた体躯を締め上げる。しかし、その締め上げる茨すら引きちぎりながら『エリュマントスの猪』は走る。
突進の力は凄まじい。
振るう戦鎚が茨を弾き飛ばす。
凄まじい膂力により支えられた戦鎚の一撃がクロエの手にした杖に叩きつけられる。
刹那に間に合った防御。
だが、それでもクロエの体躯は軋む。骨身にまで浸透する力。関節が嫌な音を立てた。
「ならば、魔女。貴様は此処で潰えるのだな!」
「確かに、その通りなのでしょう。ですが、私は英雄の偉業を導くのです」
戦鎚を受け止めた杖と共にクロエは己が腕を茨で覆い、支えにしていた。
煌めくパラドクスの瞳。
けれど、そこにあったのは意志の輝きだった。
己が見なければならないものは、眼の前の怪物の姿ではない。
吹き荒れるは炎。
己が背から走る炎は、復讐の炎。
「あなたは確かに強い。ですが、あなたの強さがわたしに諦めを定めさせない。理由になりえない。そんなものは元より在りえぬことです!」
吹き荒れる炎の最中に『エリュマントスの猪』は見ただろう。
輝くは黄金。
意志の輝きを満たすような黄金。
日輪ではなく、己が魂によって見せる輝きを示すような黄金鎧を纏った有翼の存在が、そこにあった。地を走る己が見上げるしかない空往く者の姿。
「ネメシス・モード……!」
「ならば、なんとする! 己がディアボロス、貴様を!」
戦鎚が狂風を生み出すようにして一気にクロエを吹き飛ばす。
大地が砕かれる音が聞こえた。
それは同時に響き渡った。『エリュマントスの猪』の体躯が弾丸のように戦場を駆け抜ける。だが、同時に対極より同じく疾風のように走る者の姿があった。
星のようであり、太陽のようであり、煌めく輝きをクロエは見ただろう。
それこそが己が見つめる偉業。
「かつての英雄に課せられた使命は『エリュマントスの猪』の生け捕り。ですが」
この戦場に、そのような取り決めも、結末も存在しない。
故にクロエは一つの英雄譚の終わりを感じるのだ。
広げられた翼より光が粒子のように噴出し、浄化の光芒となってエイレーネの背を押す。
打ち下ろされた戦鎚の一撃は躱すことなどできはしない。
あの強烈なる一撃を受け止めるには、今のエイレーネは手傷を追いすぎた。
軋む骨身が悲鳴を上げている。
神経走る体躯のいずれもが痛みに泣き叫ぶようだった。けれど、それでもエイレーネは呻くことすらしなかった。
痛みも、恐怖も、意味をなさない。
己には勇気がある。
蛮勇と言われるかもしれない。無謀と履き違えたものであるかもしれない。
けれど。
「勇気とは」
「なんとする!」
「力において己を上回る敵に抗うため、限りなく湧き出すもの」
「埋めがたき力を前にして、斯様なものを頼りにするとはな!」
黄金の鎧を打ち据える戦鎚の一撃。
走る痛みにエイレーネの顔が歪む。血潮が喉より迸る。だが、噛み締めた。鉄の味が広がってなお。
「自らの力に値するだけしか生み出せない、恐怖や痛み……然様なものに押し負ける道理はありません!」
怪物よ。
怪物よ、とエイレーネとクロエの言葉が重なる。
「悪行の報いを受けなさい」
勝利齎す女神の威光(アテーナー・ニーケー)は此処に在り。
そう示すように振り抜いた槍の穂先から放たれた光明にして光条の一閃が『エリュマントスの猪』を打つ。
光の奔流を黄金に輝く破壊光線へと変貌せしめた一撃。
それは嘗ての英雄譚を塗りつぶす輝き。
神の光芒の先に、怪物の姿はなかった。
傾ぐようにして揺らめく英雄の背中を魔女は支えなかった。支えずとも、己の英雄は勝利を示すように槍を掲げると知っていたから。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【託されし願い】LV1が発生!
【隔離眼】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
最終結果:成功 |
完成日 | 2024年03月08日 |
宿敵 |
『エリュマントスの猪』を撃破!
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