港町バーリ奪還前哨戦(作者 雪見進)
#蹂躙戦記イスカンダル
#港町バーリ攻略作戦
#イタリア半島
#バーリ
#『境界を越えし者』レムス
#起源王ロームルス
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《七曜の戦》で蹂躙戦記イスカンダルはイタリア半島を新たな領域として強奪した。
その領域における新たな支配者達が仮の宮殿として使用している、港町バーリの邸宅の一つに、翼をはやした狼の亜人『境界を越えし者』レムスが足早にやってくる。
「兄貴、キルケーがやられた、ディアボロスが攻めて来るぞ」
《七曜の戦》後に新たに産まれたジェネラル級亜人であるレムスは、彼の兄にしてイタリアの王となるべき『起源王ロームルス』に言い放つ。
「ならば、迎え撃つ準備が必要だ」
ロームルスがそう告げると、レムスは挑発するように鼻を鳴らした。
「ハッ、準備すれば勝てるとでも思ってるのか?」
「ならば、どうする? 断片の王よりの命が無いままに、支配地を放棄するなど出来はしない」
ロームルスの威厳ある言葉に、だが、レムスは同意しない。
「俺達亜人は、攻めは強いが守りは弱い。デメトリオスは浅はかだったが、その力は本物だった。そのデメトリオスが攻めて負けたのならば、守勢に回った俺達がディアボロスに勝てる道理が無かろう」
レムスの提言に、ロームルスは渋面を作る。
バーリで新たに産まれた亜人達は、まだ充分な練兵も出来ていない弱兵に過ぎない。
その戦力に、デメトリオスの敗残兵を加えても、バーリを守り通すのが厳しい事は事実だ。
「ならばどうする?」
ロームルスの問いに、レムスは自嘲気味に答えた。
「『単眼王・アンティゴノス』を頼るしかない。『砕城者・デメトリオス』は、アンティゴノスの息子だった。アンティゴノスは、デメトリオスの仇を取ろうとするだろう。アンティゴノスを頼り、その仇討ちの軍勢に加えてもらい、ローマを取り戻すのだ」
暫し思案したロームルスは、最終的にレムスに同意した。
「わかった。バーリは放棄して、共にアンティゴノスに向かおうでは無いか」
だが、レムスは、そのロームルスの言葉に頷かず、さらなる案を口にする。
その内容に、ロームルスの渋面はさらに深まることとなった。
「『魔女キルケー』を撃破、おめでとうございます」
『魔女キルケー』の撃破によって、港町バーリへの侵攻が可能になったと説明するのは、糸織・編斗(あみぐるみ大好き・g03368)。
最近、よく用意しているイタリアの地図を背に説明を続ける。良く見ると地図でマグネットで補足説明をしいるのだが、そのマグネットの装飾はお得意のあみぐるみだ。
「バーリにも大灯台があります」
内部に、ファロスの光も確認されている。つまり、この大灯台を破壊する事が出来れば、イタリア南部で新たな亜人が生まれる事は無くなる、という事だ。
「敵軍は、数が少ないながらも、徹底抗戦の構えを見せています」
敵が少ないからと甘くみるディアボロスは少ないだろう。
「バーリを守る亜人の軍勢の数を減らし、バーリにいるジェネラル級との決戦に備えて下さい」
そう言って、細かい説明へと移る編斗だった。
「今回は、港町バーリを守るように布陣した、敵部隊の撃破が作戦の目的です」
敵はトループス級の亜人・オーク攻城兵たちと、その指揮官のアヴァタール級・おおぐまのカリスト。微妙に防衛戦力にしては統一感が無い。
「どうも、急造の部隊のようで統率も乱れている様子です」
戦力を削るには良い機会だ。数で勝る亜人の強みを削れば、勝利にそれだけ近づく。
それに、トループス級の亜人は、最近産まれたばかりの新兵であるようなので、戦闘力は高くはなさそうだ。
「追撃戦では、みなさんのおかげで、ローマからの撤退兵を殲滅できました」
改めて、これまで奮戦してくれたディアボロスたちに礼を言う編斗。
「バーリを守る残存戦力は少ない。防衛する敵の戦力も多くない。突破は難しくないと思います」
そう言いながらも、戦いというのは一つの油断が大きく対局を動かす事もある。だからこそ、ここで少しずつ戦力を削る必要があるのだ。
「それでは、後をよろしくお願いします」
そして、後を託す編斗であった。
「……コイツら、ツカエナイ」
指揮を任されたおおぐまカリストは微妙に困惑していた。そもそも、配下を指揮するのが得意でない自分と、それから防衛戦なのに攻城兵を任されるとか、上層部も混乱しているのだろうか。
「うっす、なにコワスっすか!」
「これ重いっす!」
しかし、やる気だけはあるオークたちに、ほとほと困惑するカリストであった……。
リプレイ
エイレーネ・エピケフィシア
攻城兵が防戦に回されているとは……
ロームルスとレムスは防衛戦を行うにあたって、兵種を無視しなければならないほど追い詰められているようですね
デメトリオスの敗残兵の掃討が効いていますが……逆に言えば、今はどんな兵であれ時間稼ぎが出来ればよい、ということでもあるのでしょう
ならば一日でも早くこの護りを打ち破ります!
居並ぶ敵の前に現れるや否や、≪神護の長槍≫を地に突きつけ『大地の激震』を引き起こします
体内にまで浸透する激しい振動の衝撃波によって、亜人どもの骨と肉を打ち砕きましょう
更に攻撃と同時に【泥濘の地】を発生させて敵の移動を遅れさせ、地が揺らぐ範囲から逃れるまでの時間を延長
陣形を動かされる前に敵の勢力を削いでいきます
敵の突進に対しては≪神護の輝盾≫を構えて防御
丸太を盾で防いだり、咄嗟に身を躱して心臓などの急所から狙いを外させることでダメージを抑えます
あなた達が今こうして存在すること自体が、亜人を産まされて犠牲となった人々への冒涜に他なりません
忌まわしき怪物どもよ、奈落の深淵へと墜ちなさい!
ハーリス・アルアビド
指揮官に能わぬ者に指揮を執らせ、攻城兵を防衛にあてるとは。しかし相手は亜人、練度が低くとも侮りはしません。この機会を逃さずバーリを奪還しましょう。
天空の神ホルスよ、お力添えを。祈りを捧げ、共に戦う仲間に【幸運】を願い、この地に平穏をもたらすための一戦に勝利を。
新兵ならば敵を前にして冷静な判断を行うのは難しいでしょう。【飛翔】し、あえてこちらに狙いを集中させます。あまりに乱雑に行動されては読みにくくなりかねませんから。
【ホルスの嘆願】によるお力で【残像】を生み出す速度で不規則な軌道と高度を飛び、隼の幻影を【連射】します。
巻き起こる砂塵を【砂使い】と【風使い】でより巧みに操り、残像と併せて的確な狙いができないよう【撹乱】しながら敵を密集させつつ、仲間の罠や攻撃に誘導します。
敵が振り回す破城追は脅威ですが、敵同士で密集してしまえば満足に威力を発揮できず、同士討ちすら起こりかねないでしょう。
こちらは敵の動きが鈍った先からホルス神の御力で倒して行きます。
「攻城兵が防戦に回されているとは……」
「さらに指揮官に能わぬ者に指揮を執せるとは」
静かに、呆れたように呟くのはエイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)とハーリス・アルアビド(褪せる事を知らない愛・g04026)。
港町バーリを防衛する戦力として、ディアボロスの前に現れたのは『オーク攻城兵』と『おおぐまのカリスト』。
「ロームルスとレムスは防衛戦を行うにあたって、兵種を無視しなければならないほど追い詰められているようですね」
攻城兵に防衛させるなど、兵種を無視しているとしか思えないし、カリストにしても防衛の指揮官に向いているとは思えない。
だが、そこまで追い詰めたのは、ディアボロスたちだ。
「ディメトリオスの敗残兵の掃討が効いていますが……逆を言えば、今はどんな兵であれ時間稼ぎが出来ればよい、ということでもあるのでしょう」
実際、ディアボロスたちにとって、兵種が何であれ掃討するのに時間と戦力を必要とする。そこで稼がれる時間が、今後の戦況を揺るがすと考えているのだろう……もしかしたら、それすら考えられずに指揮系統が混乱している可能性もあるが、詳細はいくらディアボロスであっても知る術は無い。
「これ、どうするっす?」
「あっちに持っていけっす」
「いや、あっちから持ってきたっす」
形ばかりでも防衛戦を整えようとしているのか、何か作業をしてるものの、それがまともな作業になっているようには見えないのだった。
「しかし、相手は亜人、練度が低くても侮りはしません!」
「一日でも早くこの護りを打ち破ります!」
こちらに気づいてすら居ない敵を見ながら決意するエイレーネとハーリスであった。
先に仕掛けたのはハーリス。
「天空の神ホルスよ、お力添えを」
祈りの言葉と共に、翼を広げ敵の注意を引こうと飛翔するハーリス。
「敵は来たっすか?!」
「あっちっすか!」
「こっちっすか!?」
統率が取れていないだけでなく、見張りもいないのか、飛翔するハーリスに気付く様子すら無いオークたち。ただ、何か異常があった事だけは知らされたのか、右往左往混乱している。
「……」
これではカリストに『ツカエナイ』言われるのも無理は無い。とはいえ、飛翔で注意を引くのは厳しい結果が待っていた可能性もある。あくまで飛翔は高速移動に適した効果である。戦闘中は控えた方がいいだろう。
「天空の神ホルスに奉る」
仕切り直して、空を舞う隼の幻影を伴いながら、オークの群れへと突撃するハーリス。飛翔などしなくても、敵の懐に一瞬で入り込める、パラドクスには、それだけの力があるのだ。
「て、敵だ!?」
「何っす?」
ハーリスが華麗な動きで接近しながらアヌビスの爪でオークを切り刻み敵を幻惑する。しかし、飛翔に気づかないレベルの相手だ。ハーリスの華麗な動きに目がついていかない。
「敵はどこだっす?」
「ぎゃー!」
響くのはオークたちの悲鳴。それが混乱を助長し、反撃すらままならなぬ状況。
「この地に平穏をもたらすための一戦に勝利を!」
さらに速度を上げ、隼の幻影が華麗に舞い、ハーリスの舞うような華麗な動きで、より大きな混乱を招いていく。
「敵なら、これで風穴開けてやるっす!」
先端だけを尖らせた丸太を持って突撃する先は、さきほど別のオークが防衛用に作った馬防柵。それが一瞬で木っ端微塵になる。やはり、亜人で練度が低くとも威力はある……が、目標すら定まらなければ意味は無い。
「敵はどっちっすか?」
「こっちっす!』
さらに丸太を投げ、とりあえずハーリスのいた方向へと投げるも、やはり破壊されるのは自身の防衛拠点。それも、ハーリスが攻撃と同時に巻き上げた砂が風に乗り、視界を少し悪くした結果かもしれないし、ハーリスが奇襲し幻惑した結果なのかもしれない。正直、敵が混乱しすぎて判断できないレベルだ。
「どちらにしても殲滅します」
敵が混乱しているのに乗じて、敵の眼前に踏み込むエイレーネ。
「大地よ、不敬なる者どもの歩みを拒みたまえ!」
同時に『神護の長槍』で地面を叩く。すると、彼女を中心に、まるで水面に一滴落ちた水滴のように波紋を広げていく。
「なんだっす?」
「足が……?」
その波紋に飲まれた足が地面に縫い付けられたように動かなくなる。
「……ぶへ!」
「ひぶぅ!」
次の瞬間、足から伝わった衝撃がオークの体内に浸透し、その骨を粉々に砕く。
「な、なんだっす!」
「敵っす!」
衝撃は地面を伝わり、混乱したオークたちには何が起きたのか理解出来ない。次々にエイレーネを中心にオークたちが倒れ泥濘へと飲み込まれていくだけだ。
「敵なら、攻撃するっす!」
それでも出鱈目に破城槌を抱え、突撃してくるオークが現れる。しかし、それをエイレーネは『神護の輝盾』で弾き飛ばし、ダメージを抑える。
「あなた達が今、こうして存在すること自体が、亜人を産まされて犠牲となった人々の冒涜に他なりません」
死の宣告ともいうべきエイレーネの言葉が戦場に響く。
「敵が振り回す破城鎚は脅威ですが、こうなっては満足に威力を発揮出来ないはず」
同士討ちこそ起きていないものの、自分たちで自分の施設を破壊している状況。やはり、攻城兵での防衛は厳しい様子だ。
「忌まわしき怪物どもよ、奈落の深淵へと堕ちなさい!」
再び槍で地面を突き、発生させた衝撃波が地面を伝い、広範囲のオークたちを砕く。
「ならば、こちらは残った敵を倒して行きます」
ハーリスが華麗な動きで回り込み、幻影の隼で混乱するオークの背中に突き刺し、連続攻撃で止めを刺していくのだった……。
ほどなくして、戦場に静寂が訪れる。同時に、エイレーネは防御に構えていた『神護の輝盾』を下ろし、周囲を見渡す。
そんな視線の向こうでは、完全に出遅れたカリストがゆっくりと殺意を溢れさせながら、歩む姿が見える。
しかし、それを相手にするには少し早い。エイレーネとハーリスは一度距離を取るのだった……。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【泥濘の地】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
キット・アスワド
(トレインチケット)
夜鳥・空也
(トレインチケット)
桜坂・凜々花
(トレインチケット)
一度撤退したディアボロスたちを追いかけ、おおぐまのカリストがゆっくりと歩を進める。そこへ、気合いの入った声が響く。
「押忍! 桜坂・凜々花、推参するぜ!」
そんな気迫の言葉と共に、援護に現れたのは一人の少女。
「……?」
カリストは、周囲に警戒しつつも、足を止める。彼女は桜坂・凜々花(Dusty Pink・g10777)可愛らしい見た目だが、気合いは十分。
「ユダン、シナイ……」
無論、その気合いが分からぬほど愚かではないようで、気合いの入った凜々花に油断なく距離を取るカリスト。
(「勝つためには何でも使わねーとな!」)
凜々花も、無謀にも一人で目の前に現れた訳ではない。多少の被害は覚悟の上。
(「俺はまだまだ、未熟モンだからな……」)
正面から敵の注意を引く危険な役を引き受けたのだ。
「狩りの時間の始まりにゃあ!」
正面から凜々花が注意を引いたところで、砂の中から風と共に現れた影。身を低く屈め、四足脚で駆け回るのはキット・アスワド(たそ枯れの黒猫・g02021)。
「猫は朋、吾は殻。亡骸依り代に来たれトモガラ。骸より白無垢猫に名前はまだ無い」
低い視点からの素早い跳躍。それは、肉食獣特有のしなやかな動き。そこから繰り出される狩猟本能に身を任せた攻撃がカリストを引き裂く。
「……ヤハリ、オトリ」
冷静にキットの攻撃を受けるカリスト。致命傷ではないものの、軽い傷ではないはずだが、それを気にする様子すらない。キットを迎撃しようと腕を振り上げる。
「戦いは食うか食われるか!」
驚く事に、キットは振り上げた腕に、さらに喰らい付き、一緒にスフィンクスの『アミっち』も攻撃に加わり、カリストの腕を引っ掻き、牙を立てる。
「グヌヌゥ!」
しかし、それでも止まらぬカリストの腕がキットを捉え、大きく弾き飛ばす。そこをアミっちがフォローし、体制を立て直す。
「ま、食い出がねーヤツは弄んで、食い散らかすンだけどニャ?」
一回転して着地したキットが挑発するように声を上げる。
「オノレ!」
そんな挑発にカリストの注意がキットに注がれる。
それを見逃すディアボロスたちではない。
「隙だらけじゃないかい?」
キットと凜々花の二人だと思っていたところに、第三者の奇襲。
「ここで一撃、決めようじゃないか!」
最初出会った時の儚げさはどこへやら。戦闘となると、猪突猛進なのは夜鳥・空也(零落のアンピエル・g06556)。三叉槍を構え、切り込む。
「どこまでも……」
鋭い突きの連続。同時に紡がれる言葉と共に少女の内を灼き続ける破壊衝動が、その身に広がっていく。
「ム……」
一突き毎に鋭くなる空也に、次第に防御へと専念し始めるカリスト。
「黒く……黒く」
しかし、それでも防ぎきれなくなり、腕に、脇に、腹に三叉槍が刺さり始める。
「黒く、黒く、黒く!」
言葉と共に、鋭くなる空也の突き。しかし、対して彼女の身は、悪夢の如き怨嗟の群れに身を任せ、自身が果てるのすら構わないような攻撃へと転じていく。
「ああ、痛い痛い。倍返しにされる覚悟が出来ているかい?」
鋭く刺さる槍がカリストを削っていく。しかし、敵も覚悟を決めたのか、その一撃を腹部で深く受けると共に、その強靭な腕を振り上げ、相打ち気味に空也へと振り下ろす。
「危ねぇ!」
そこへ割り込んだのは凜々花。しかし、カリストの攻撃を防げた訳ではない。二人とも大きな傷を負うも、怯む様子は見せない。
「あとは任せた!」
「わかったぜ!」
空也のダメージは小さくない。キットに頼み、空也の撤退を支援してもらい殿を引き受ける凜々花。
「オマエ……ツヨイ」
戦闘力で言えば、一番大きなダメージを与えたのは空也であろう。しかし、それでもカリストは凜々花を強敵として見た。
「へ、俺は未熟モンだ。ただ、出来る範囲で精一杯戦うだけだ! 屍を晒せ」
奇襲も援護も無い状況だが、引く訳にはいかない。妖刀を抜くと同時に、その力を解き放ち……その姿が一瞬消える。
「……ヤハリ……ツヨイ」
次の瞬間、カリストの外皮に無数の刀傷が現れる。刹那の内に凜々花が刺突と斬撃を繰り出したのだ。しかし、それでも凶暴に振り上げたカリストの一撃が凜々花を捉え、大きく弾き飛ばす。
「……」
それ以上の追撃は無かった。カリストの注意が、半分凜々花に、そしてもう半分はその後方へと注がれていたのだった。そのまま、凜々花は距離を取る。それをカリストは追いかけなかった……。
善戦🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【土壌改良】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
【猫変身】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
エイレーネ・エピケフィシア
限りなく獣に近い姿と知能の亜人ですね
今や部下という余計な重荷が消え、却って本領を発揮していると見えます
それでも取り囲まれながら戦うよりは余程良いですが……油断はできません
敵は徹底的に肉弾戦に特化した個体、距離を取って戦いましょう
逆説連鎖戦とはいえ、近づいて敵の巨体で視界が塞がれ、動きが読み難くなるのは避けたいです
仲間がいれば攻撃後の隙のカバーや、敵に肉薄された後の離脱支援を互いに行いましょう
発見した敵に近づかれる前に『勝利齎す女神の威光』で仕掛けます
【命中アップ】の加護で離れた敵にも確実に狙いをつけ、≪神護の長槍≫から溢れる滂沱の光芒で身を焼きましょう
攻撃時に盾を構えた姿勢で居続けて、反撃にも素早く反応
敵が振るう腕に盾を横殴りに打ち付け、押しやることで狙いを外させます
防具を貫通する爪です。真っ向から受けるよりはこの方がよいでしょう
防御後はバックステップして距離を取り直し、再び攻勢に転じます
偽りの巨熊よ、汝が死して向かう先は星々輝く天に非ず!
血に飢えた怪物として、奈落の深淵へと墜ちなさい!
ハーリス・アルアビド
元より指揮官には向いていなくとも任された以上はと言う意思はあったはず。それも失った今、全てを擲ちこちらを殺しに来るでしょう。
大いなる天空にして夜を司るヌトよ、お力添えを。この地に安寧をもたらす闇をお授け下さい。
祈りを捧げ、共に戦う仲間とこの地で倒れた人々の安寧のため【幸運】を願いましょう。
【ヌトへの嘆願】により周囲を夜闇に包みます。こちらは【完全視界】がありますが、敵も獣ならば夜目も嗅覚も利くやもしれません。それを逆手に取らせて頂きます。
【残像】を生み出す速度で駆け、巻き起こる砂塵を【砂使い】の力でより巧みに操り残像と併せましょう。こちらに注意を引き付けつつ【忍び足】で動きに緩急をつけ、的確な狙いを乱します。
近接攻撃を仕掛ける私の攻撃のみならいざ知らず、味方の遠隔攻撃なども加え連携を行えば万全の防御も攻撃も困難。
攻撃に集中するあまり注意が散漫になってきたところで【泥濘の地】に誘い込み、動きを鈍らせた所にヌト神の分厚い毛皮も肉も貫く一撃を急所に叩き込みます。
「オマエラガ……」
おおぐまのカリストは、ディアボロスたちを見つめながら静かに、言葉を発する。
「限りなく獣に近い姿と知能の亜人ですね」
そんな姿をエイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)は、そう形容する。
「ツカエイナイ……モウイナイ」
「元より指揮官に向いていなくとも、任された以上は……という意思はあったはず」
そんなハーリス・アルアビド(褪せる事を知らない愛・g04026)の考察も当たっているのだろう。
「ナラバ、オマエラ……」
その声は怒りの声だが、そんな声の中にも自身への不甲斐なさを感じる。
「それも失った今、全てを擲ちこちらを殺しに来るでしょう」
「そうですね。今や部下という余計な重荷が消え、却って本領を発揮していると見えます」
「ジュウリンすル!」
激しい怒りと共に、その巨体を持ち上げ、巨大な身体を威嚇するように震わせ、ディアボロスたちへと最後の特攻を仕掛けてくる。決戦の火蓋が切られた!
「取り囲まれながら戦うよりは、余程良いですが……油断はできません」
接近してくるカリストに先制攻撃を仕掛けたのはエイレーネ。
「アテーナー様! 大神ゼウス様の姫神にして、勝利を齎す女神よ!」
敬虔な信仰を捧げるエイレーネに応えるように、『神護の長槍』に加護の光明が灯る。
「どうかこの槍に、人々の敵を打ち破る力をお与え下さい!」
その灯火は、とめどなく溢れる光の奔流を生み出し、エイレーネを包み込む。
「偽りの巨熊よ、汝が死して向かう光は、星々輝く天に非ず!」
断罪の言葉と共に、神護の長槍からは放たれた滂沱の光芒がカリストを貫く。
「……グハッ!」
嗚咽が漏れるも、その動きだけは止まらない。貫かれた光芒をそのままに直立し、巨大の体重を全て乗せるように、腕を振り上げ咆哮を上げる。
「シネェ!」
エイレーネは冷静にカリストの攻撃を『神護の輝盾』で防ごうと構える。しかし、カリストの腕は強固な盾を前にしても怯む様子もなく、爪を伸ばしエイレーネに向かい、振り下ろす。
「狙いは腕です」
エイレーネの盾は防御の構えから、横殴りに振り回し、カリストの『腕』に叩きつける。冷静にカリストの動きを読んでいた攻撃的な防御だ。
「……グッ、ムン!」
一瞬、腕の動きが鈍くなるが、そこはカリストの力が強い。多少威力が減らされたが、カリストの爪がエイレーネに傷を負わせる。
(「敵の巨体で視界が塞がれるのは避けたい」)
致命傷を避けたエイレーネはバックステップで距離を取る。
「グフゥ!」
追撃しようと再び腕を振り上げたところへ割り込む影。
「大いなる天空にして、夜を司るヌトよ! お力添えを」
エイレーネとは違う神へと祈りを捧げるハーリス。幾度となく共に戦ってきた二人だけあって、連携は見事。カリストの追撃を断ち切り、ハーリスが攻撃を仕掛ける。
「この地に安寧をもたらす闇をお授け下さい」
祈りを捧げると共に、カリストの視界が闇に覆われ、ハーリスを見失う。
「ガ、ガフッ!」
振り上げた腕を下ろし、四足歩行状態となり、奇襲を警戒する。
「……ソコダ!」
カリストの鋭い嗅覚が闇に紛れたハーリスの影を感じ取り、猛然と駆け、顎を開く。
「イナイ!?」
しかし、その顎は空を噛む。
「その嗅覚、逆手に取らせて頂きました」
次の瞬間、死角を取ったハーリスのアヌビスの爪がカリストの急所を貫く。
「……マダダ!」
視界が闇で封じられても、嗅覚を把握されても、攻撃を受ければ反撃が可能。それがクロノヴェーダ。本来ならありえない方向に腕が曲がり、ハーリスをカリストの爪が傷を負わせる。
「……コノママ……ウヌ!」
しかし、そこはハーリスに誘導された場所。足が泥濘にハマり、一瞬動きが鈍くなる。
「光芒に飲み込まれなさい!」
そこへ再び、エイレーネの神護の長槍から光明が放たれる。闇に包まれたカリストに一条の光が差し込むように、悪鬼を貫く光の槍の如き、光明がカリストを貫く!
「光と闇の連携に万全の防御も攻撃も困難!」
再び、闇に溶け込むハーリス。
「グヌフゥゥゥ!」
咆哮を上げるカリスト。周囲は闇に包まれ、足は泥濘に取られ、嗅覚すら幻惑された。そこへ光芒が腹部を貫く。しかし、それでも踠き暴れ、一矢でも、一撃でも見舞わんと出鱈目に獰猛な顎を動かし、腕を振り回す。
(「動きが鈍らせたところで……」)
闇に潜み、必殺の一撃を狙うハーリスだが、その機会は容易には訪れない。致命傷というべき傷を負いながらもカリストの狂乱は終わらない。
「もう一度、攻撃の機会にゃあ!」
「こんどこそ、倍返しにされる覚悟は出来ているかい?」
「傷跡ってのは勲章だからよ、突っ込む!」
最後のひと押しに、援軍に駆けつけれくれたディアボロスたちが、援護攻撃を行う。
俊敏な動きと、ハーリスの舞わせた砂塵に身を隠しながら、闘争本能に任せ襲いかかるキット。そこに重ねるように破壊衝動に身を任せた空也が三叉槍でカリストを穿つ。
「今度こそ、屍を晒せ!」
さらに、凜々花が妖刀を抜くと同時に、刹那の刺突と斬撃を無数に繰り出す。
「ガハァアァ!」
援護のディアボロスたちの攻撃を受け、さすがに勢いが弱まるカリスト。そこを勝機と見たエイレーネとハーリスが止めとなる攻撃を仕掛ける。
「血に飢えた怪物として、奈落の深淵へと堕ちなさい!」
再び放たれたエイレーネの光芒が脳天を貫く。しかし、それでも動きを止める様子すらない。ただ、その動きは止まらずとも冷静に見ればただ振り回される腕に過ぎない。
「天空の神ヌトに奉る……」
静かな祈りの言葉と共に、隙を狙いハーリスの一撃が急所を捉える。
「……」
絶命の咆哮は無かった。ただ、未だに両腕を振り回し荒れ狂うカリストが、そのまま足先から塵と化していく。足が消え、両腕が身体を支えると、顎を振り回す。そして、全身が消滅するまで暴れ続けるのだった……。
「……」
最後まで戦おうとする狂気に言葉が出ないディアボロスたちであったが、勝利した事に疑いは無い。港町バーリへの攻略にまた一歩近づいたと、感じながら帰路に付くのだった……。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【隔離眼】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV2になった!