リプレイ
嵐柴・暁翔
TRPG同好会会長代行としてダンジョン攻略で後れを取る訳にはいかないな
罠や特殊ルールはないなら10フィート棒は必要なさそうだけど懐中電灯やマッピング用品はいるだろう
牛は人間よりも聴覚や嗅覚は鋭い
ダンジョン産の猛牛にどこまで当てはまるのかは知らないけど対策として最終人類史で手に入るならスタングレネードと熊よけスプレー、ボーラと頑丈なロープを用意
得物は『風牙』が真面に使えなさそうなら現地で適当な剣と銃、ついでに投擲や予備武器として使うためのナイフを何本か調達します
ダンジョンに入った後で身体能力がどう変化しているかと《贋作者》と【飛翔】を使用してどの程度の効果があるのか確認しておきます
特にパラドクスと残留効果は完全に使用不能なのか僅かでも効果があるのかでだいぶ違うしな
猛牛と遭遇したなら正面からは戦わずにスタングレネードや熊よけスプレーで怯ませた所に足を狙ってボーラを投擲
ロープも投げ縄にして引っ掛けたり通路に張って猛牛を転ばせたりと兎に角動きを止めてから蹴飛ばされないように後ろか横から攻撃します
ラウム・マルファス
能力封印には慣れてきたけど、やっぱり心細いナ
でも、一般人でも対応できる強さってわかってるのはありがたいネ
ランタンとロープを持って行くヨ
武器は時代に合わせた長銃と短槍を持って行こウ
ダンジョン内でもドローンを飛ばせるか、入口付近で確認
可能なら赤い布を巻き付けて囮にしよウ
分かれ道は地面を観察して、新しい複数人の足跡の方へ行ク
犠牲は出したくないからネ、急ぐヨ
一般人の所に間に合ったら状況を確認
危なそうなら、長銃で牛を狙撃しつつ赤布で注意を引き付けル
ドローンが飛ばないならその辺の壁か岩に引っかけておこウ
余裕ができたら駆け寄って、怪我の確認と説明をするヨ
「このダンジョンに強力なモンスターが出るって噂を聞いて助けに来たんダ。怪我はナイ?」
「食料や建材はいらないからサ、戦闘は任せて貰って良いカナ?珍しい宝石を落とすらしいんだよネ。欲しいのはそれだけサ」
安全そうなら、遠距離からの牽制を頼んでおこウ
ボクは適当な大岩にロープを結んで、牛の首にロープを引っかけるヨ
動きが止まったら柔らかい所を狙って短槍で攻撃しよウ
「TRPG同好会会長代行として、ダンジョン攻略で後れを取る訳にはいかないな」
そこはかとなく活き活きとしているいるのは嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)。その背には登山にでも行くのかな?ってくらいのリュックが背負われていた。
「罠や特殊ルールがないなら、10フィート棒は必要なさそうだけど懐中電灯やマッピング用品はいるだろう。牛は人間よりも聴覚や嗅覚は鋭い……ダンジョン産の猛牛にどこまで当てはまるのかは知らないけど、対策としてできる事はしておかないとな」
と、重装備になった暁翔に対して、腰に提げたランタンとロープ、そして背中に長銃と短槍という現地の狩人みたいなスタイルのラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)は、飛びはするんだけど、速度が遅くて使い物にならなそうなドローンを片付けつつ。
「能力封印には慣れてきたけど、やっぱり心細いナ。でも、一般人でも対応できる強さってわかってるのはありがたいネ」
「まぁ、じゃなきゃこの状態じゃ挑めないよな」
などと、暁翔は手の中に複製した刀をジッと見つめて。
「強度は申し分ないけど、切れ味が落ちてるな……これなら、さっきその辺で調達してきた剣の方が斬れそうだ」
使えなくはない、という程度の効果しか得られないパラドクス、及び残留効果。そんなものをアテにするくらいなら、端から物理で殴った方が早い。
「それじゃ、早いところ進もうカ。犠牲は出したくないからネ、急ぐヨ」
ラウムが先行して足早に進みつつ、前と同時に足元を見る。
「罠ならないぞ?」
「罠じゃなくて、泥や土を見てるのサ」
などと、岩でできた洞窟の足元を示して。
「狩りに来た人たちが通った後ナラ、靴や服についてた土や砂、植物によっては種が落ちてるはずだからネ」
わずかな痕跡を頼りに先を急ぐと、洞窟内に反響しているのか、全身を震わせる咆哮が響く……。
「この先だネ……急ごウ!」
「間に合ってくれよ……!」
二人が駆け抜けた先は広間になっており、角を振りかざす牛が地面をひっかいていて。
「マズい……足止め頼むヨ!」
突進の前兆を見たラウムがすぐさま銃を構えて発砲。咄嗟の射撃に狙いなどあったものではないが、荒ぶる猛牛の足元に撃ち込まれた弾丸は、標的を一般人から復讐者に変えさせるには十分だった。
「目と耳ふさいどけ!」
意識が向けられた瞬間に合わせて暁翔がスタングレネードを地面に叩きつけ、光と音で制圧を図るが、やはり効果はやや薄いようで、一瞬怯んだようだが、猛牛は真っ直ぐ突っ込んでくる!しかし暁翔の手の上には、三つの錘が結ばれた紐製のブーメランが回されており。
「やっぱ文明の利器は弱体化するか……!」
「ロープと武器で何とかするしかないネ!」
左右に分かれて跳んで、突進を回避した暁翔とラウムだが、暁翔は躱しざまにボーラと呼ばれる投擲武器を牛の足に叩き込む。紐が絡みついて遠心力で加速した錘は牛の足を挟み込むように脛を殴打。衝撃でバランスを崩してコケた隙に、暁翔は先端を結んで輪を編んでおいたロープを牛の角に引っ掛ける。
「このダンジョンに強力なモンスターが出るって噂を聞いて助けに来たんダ。怪我はナイ?」
「おわぁあああぁあぁああ!?」
が、立ち上がった牛がロープを振り払おうと荒ぶり、ロープを掴んだままの暁翔が振り回されてしまった。その隙にラウムが狩りに訪れていた一般人たちに駆け寄って。
「あ、あぁ……こっちにはまだ、被害は出ていないが……」
無事を確認したラウムはロープの端っこを一般人たちに持たせて。
「こっちの端っこ持って、思いっきり引っ張ってくれるカナ?」
「ラウムぅううう!まだかぁああああ!?」
「今戻るヨ!!」
角に引っ掛けたロープを命綱代わりに、牛の背中にしがみついてぶん回されている暁翔の絶叫に、一般人に持たせたロープの反対側を握って、ラウムが走ってくると。
「そいつの動き、止められないカナ!?」
「やぁったらぁ!!」
角を振り上げた勢いに合わせて飛び降りた暁翔は着地と同時に、真正面から牛に突っ込んで股下を掻い潜り、握っていたロープを前脚に括りつけながらすり抜ける。頭を上げようとすると脚が引っ張られて、もたつく牛の首にラウムがロープを引っ掛けて。
「今だヨ!」
『せーのッ!!』
一般人たちがロープを引っ張ると首が締まり、牛はそちらを向こうとするが。
「余所見してる場合か!?」
投げナイフが脇腹に突き刺さり、暁翔の方をより脅威と認識した牛は再びそちらを向くが、ナイフとは反対側からラウムが槍を突き立てる。
角の突き上げと、後ろ脚の蹴りを警戒して左右に回り込んだ復讐者。ラウムの方に意識が向けば、逆側から暁翔が剣を突き刺して。
「ブモォオオオ……!」
胴体を挟撃されて、おびただしい量の血を滴らせた猛牛はついに倒れ伏し、断末魔を残して二つの箱に姿を変えたのだった。
「勝った……のか?」
これに困惑したのが、一般人たち。ある程度の犠牲者を予想していたが、誰一人欠けることなくやり切った事に、彼らは歓喜の声を上げるが。
「じゃあ、この箱は貰っていくヨ」
『えっ!?』
せっかくのドロップ品をラウムに持っていかれるのかと固まる人々だが。
「ボク達が欲しいのはコッチ。食料や建材はいらないからサ、こーゆー綺麗なだけの石ころなら、いいよネ?」
「え、石ころ一つ……?」
ラウムが開けて見せた宝箱の中身を見て、ラウムが要求した物に驚いたのか、それとも見慣れない箱の中身に驚いたのか、呆気にとられた人々なのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
「シャーックックック!!野郎共、準備はいいな!」
「壊して殺して探し出せ!邪魔する奴も、しない奴も皆殺しだ!!」
ダンジョン内が歓喜の声に包まれている頃、集落には襲撃者の姿があった……果たして、復讐者達の帰還は間に合うのか!?
ラウム・マルファス
おっと、集落がピンチのヨカン?
一緒にいる子たちに集落の場所を聞いてみよウ
「さっき、『強力なモンスターが出るって噂を聞いた』って言ったデショ?同じように石を狙ってる人たちがいるからさ、ちょっと行って集落の様子見てくるヨ。場所教えテ?」
洞窟を出たら石はアイテムポケットに入れて、飛翔で集落へ向かうヨ
飛翔で敵に見つかるなら、注意引き付けられるからそれもオッケー
攻撃がくるかもしれないから気を付けよウ
ついでに見える範囲で、安全そうな避難場所を見繕ウ
上手く敵の目を避けれたら集落へ行くヨ
「ラウムだヨ。ダンジョン行ってた子たちに聞いて、助けにきたんダ」
敵がいないなら洞窟の子たちと同じように説明すル
「安全な場所に心当たりはあるカイ?」
無ければさっき見つけた場所を案内しよウ
「それと帝国の場所教えテ。報告するにしろ誤魔化すにしろ、協力できると思うカラ」
敵がきたら防衛ラインで阻害しつつ集落の人を逃がス
もし、そもそも集落に近づくのが危ないなら、敵の近くで爆薬を爆発させ敵の注意を引き付け、集落の人に危険を知らせるヨ
嵐柴・暁翔
ダスクの説明だと集落が襲撃されるまでにあまり余裕はなさそうだ
ダンジョン探索や戦闘に結構時間がかかったし急いだほうが良さそうだな
【友達催眠】を使用して現地の方々に集落の場所を確認
名目としては沖合で海賊船を見たので集落が心配、あたりかな
その後はやりたくはありませんが現地の方々には見られない場所で敢えて一般人が死亡するようなダメージを受けてダンジョンから排斥されることで脱出までの時間を省きます
外に出れば残留効果も使えるし【飛翔】で集落まで急ぎます
襲撃までに間に合ったならまた【友達催眠】を使用して集落の方々に海賊が襲撃してくるからと避難を呼びかけます
もうアビスローバー達が来ていたなら此方に注意を引きつけるという意味でも速やかにアビスローバーへ攻撃します
余裕があればダンジョン付近に移住した経緯、特に最初に誰に聞いたかとか移住の手配は誰がどうやってしたのかとかを聞いておきたいかな
「おっと、集落がピンチのヨカン?一緒にいる人たちに集落の場所を聞いてみよウ」
謎のディアボロスセンサーに反応でもあったのか、ラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)が踵を返しつつ。
「さっき、『強力なモンスターが出るって噂を聞いた』って言ったデショ?同じように石を狙ってる人たちがいるからさ、ちょっと行って集落の様子見てくるヨ。場所教えテ?」
「実は俺達、ここに来る前に怪しい船が沖合にいるのを見てたんだ。もしかしたらこの綺麗な石ころの噂を聞いて、集落に仕掛けてくるかもしれない」
嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)のそこはかとない親身になってくれてる感にほだされたのか、人々は信じ込み。
「あぁ、それなら……」
集落までの道筋を聞いた二人は走り出す……が。
「ラウム、お前も男だったよな?」
「……ボク、変な趣味はないヨ?」
不意に、暁翔がラウムの腰に手を回すと。
「漢だったら歯ァ食いしばれ!!」
「アァアアアアア!やっぱりィイイイイ!?」
ガッと掴んで引き込んだのは、ラウムが狩りに来た人々の足跡をたどったおかげで通らなかったハズレの道。そちらにはトラップが仕掛けてあり……グチャァ!
「よし、ショートカット!」
「なんでわざわざ痛い思いしないといけないのサ……?」
一般人基準で死亡ダメージを受けた復讐者は、ダンジョンの外に排出される。それを逆手にとってリスポーンワープした暁翔と、涙目のラウム。二人は大急ぎで集落に駆け付けると。
「海賊がくるぞー!!」
暁翔の大声に集落の人々がどよめきつつ、実際に迫ってくる海賊船が見えて慌てふためき始める彼らを導きながら、暁翔はふと疑問を口にする。
「しかし、なんだってこんな物騒な場所に移住したんだ?ダンジョンに入れば死者が出るし、海賊もくるし……?誰かに追いやられたのか?」
「まさか!我々は総督様の慈悲で、集落の開拓民に選んでいただいたんだ」
「総督?」
聞き返した暁翔に、横から別の住民が。
「私達は元々、アマゾン植民地帝国のスラムで暮らしていたんだ。あそこは誰もがいつも飢えていて、いつ死んでもおかしくなかった……だから、開拓民に選ばれた時は、救われた想いだったよ」
「おしゃべりはそこマデ。君達、話を聞いた途端に逃げ出したケド、安全な場所に心当たりはあるカイ?」
ラウムが足を止めていた住民に声をかけると、彼らは頷いて。
「じゃあそこマデ急いで……あ、それと、帝国ってどこにあるのか聞いてもいいカナ?報告するにしろ誤魔化すにしろ、協力できると思うカラ」
報告とかごまかすとか、何の話だ?って顔をしつつも、この非常時にあれこれ考える余裕はないらしく。
「この集落より北の方だよ。アマゾンの大河を中心にした、密林の中だ」
それだけ告げて、彼らは逃げていく。
「話を聞けそうなのはこのくらいか……」
「それじゃ、派手に迎撃戦と行こうカ。あ、ボクは後ろからペチペチしてるカラ」
「ってオイ!?」
へらへら笑うラウムに、ツッコミを飛ばす暁翔なのだった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【防衛ライン】LV1が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV2になった!
「シャーックックック!テメェら全員みなごろ……あれ?」
ここで集落に襲撃を仕掛けて来たトループス級が現れるのだが、どこもかしこももぬけの殻。あれこれ探し回ってもお宝と思しきものもなく。
「どどどどうなってんだ!?」
混乱と憤りから、集落で待ち構えていた復讐者を見つけると。
「お前らのせいか……野郎共、ぶち殺せ!」
『シャァアアアアアアクッ!!』
怒りのまま、突っ込んでくる!!
※敵さんは住民殺しで楽しく遊ぼうと思ったらだーれもおらず、オモチャを横取りされた心持でプッツンして動きが単調です。せっかくなので(?)闘牛風に戦うと面白いかもしれません。
ラウム・マルファス
総督から開拓を任命されてるなら、集落に何かあったら報告にくらい行くと思ったんだケド……やっぱり帝国側は、開拓自体には興味ないのカナ。
ともあれ、住民の避難が出来て良かっタ。集落にもあまり被害は出したくないケド、まぁできる範囲で頑張ろウ。
……コレ、急がないとダンジョンの子たちが帰ってきちゃうカナ?住民の人が上手く途中で合流しててくれると良いんだケド。
宝は落としたり奪われたりしないように、アイテムポケットに入れておくヨ。この石がクロノ・オブジェクトでも入るよネ、多分。
ボクの周りに、パラドクスで透明な壁を設置。汎用ドローンに赤布引っかけて、挑発するように飛ばすヨ。怒って突っ込んできたら壁にぶつかって自滅するだろウ。
嵐柴・暁翔
総督から開拓民に任命、ねぇ…
その総督もアビスローバーらしいしダンジョンから宝が出た直後に襲撃されたというのもタイミングが良すぎるし、マッチポンプのための何かしらの仕掛けがありそうだな
《贋作者》でPGM ヘカートⅡを作り出して海賊達を弾丸で盛大に出迎えます
略奪しにきたなら当然返り討ちにされる覚悟くらいしているんだろうな
鮫なだけにかまぼこにでもなれるならともかく、死んでも食料にすらなれない迷惑をかけるだけの海賊に何の価値がある
エネルギーを得る為に必要な行為だとしても品性の欠片もないな
クローディア・ベネット
アマゾン植民地帝国か……アビスローバー式のブラジル植民地政府ってところかい?
どんな地獄なのか一目拝んでみたいもんだが、今は南米集落からくそったれ共を追い出すのが先決だね
ここから先は私も手を貸すよ
やれやれ、随分と無粋な連中が来たもんだ
海賊の目的ってのは稼ぐこと、そしてお偉方の鼻っ柱を折ってやることだろ
自分の腹を満たすので精一杯の連中を斬り殺したって……何も得るものはないし、面白くもないね
怒りに駆られて突っ込んでくる鮫の刃を、マントのように羽織った≪船長の上服≫に引っかけてひらりと躱す
まあ逆説連鎖戦じゃ本当の回避は出来ないんだが、「服を盾代わりに受けた」ってことでいいかい?
いずれにせよ、身体でまともに受けないようにして威力を下げることは出来るだろう
はっ。インチキ海賊は太刀筋にも流儀がないんだな!
勢い余った敵が隙を晒したところで、今度は私の番だ
装弾済みの≪ピストルセット≫から1丁手に取り、容赦なく頭を打ち抜く『命狙いの不意打ち』で仕留めてやる
悪いが、あんた達じゃ玩具にもなりそうにないよ
「総督から開拓を任命されてるなら、集落に何かあったら報告にくらい行くと思ったんだケド……やっぱり帝国側は、開拓自体には興味ないのカナ」
「総督から開拓民に任命、ねぇ……」
住民たちの反応に、ラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)は一抹の不安を覚えたようだが、嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)はきな臭さを感じているようで。
「その総督もアビスローバーらしいし、ダンジョンから宝が出た直後に襲撃されたというのもタイミングが良すぎるし、マッチポンプのための何かしらの仕掛けがありそうだな」
住民も避難に必死で、いきなり報告とか言われても理解できなかっただけって可能性もあるが、今はそんなことはどうでもいい。
「ともあれ、住民の避難が出来て良かっタ。集落にもあまり被害は出したくないケド、まぁできる範囲で頑張ろウ……コレ、急がないとダンジョンの子たちが帰ってきちゃうカナ?住民の人が上手く途中で合流しててくれると良いんだケド」
「シャークッ!ぶっ殺してやるぜぇ!!」
真っ直ぐ突っ込んでくる鮫男に対して、ラウムは浮遊機に赤い布を引っ掛けて、周りをふわふわひらひら。ラウムの姿が隠れて、再び現れる度に別のポージングを披露。
「ナメてんのかおんどりゃぁ!?」
衣装が全く変わらないファッションショーかな?ってノリのラウムに、プッチンした鮫さんはラウムめがけて頭突きをかまそうと一直線に突撃してくるが、いざ頭を振り下ろそうとして、ベッチーン!!
「シュモクッ!?」
見えない壁と正面衝突して、パントマイムポーズのまま、ずるずる……崩れ落ちてしまった。
「思いっきり走る時は、周りに何にもないかきちんと確認しないとネ」
けらけら笑うラウムの傍ら、月の女神の名を冠した対物ライフルを作り出した暁翔は、スコープを取っ払った銃身に視線を重ねて。
「略奪しにきたなら当然返り討ちにされる覚悟くらいしているんだろうな?鮫なだけにかまぼこにでもなれるならともかく、死んでも食料にすらなれない迷惑をかけるだけの海賊に何の価値がある」
「シャクッ!?」
ぶち込まれた弾丸に、脳天を吹き飛ばされた鮫が反動で後方へ吹っ飛び、まき散らした頭の中身に沈んで手足を痙攣させている。既に興味を失ったように銃口を横の個体に向けた暁翔がボルトをスライドして装填。もう一体吹き飛ばして次弾を込めながら続けざまに仲間を消され、動揺した鮫の喉笛に直撃させて首を刎ね飛ばした。
「野郎!ぶっ殺してやらぁ!!」
仲間を引き連れて吶喊してくる鮫男。怒号を上げて大きく開いた口内に照準を合わせれば。
「それはこっちのセリフだ」
引金を引いた次の瞬間には上顎から上が吹き飛んで、突撃の勢いのまま前のめりに倒れた死骸をトループス級の群れが踏み砕く。誰が生きてる、誰が死んでる、そんな事は気にも留めないクロノヴェーダにため息を一つ。
「エネルギーを得る為に必要な行為だとしても、品性の欠片もないな」
「まさにその通りだよ」
駆けつけたクローディア・ベネット(黒き旗に矜持を掲げて・g10852)は、民家を荒らしながら復讐者に向かってくる鮫の群れを見て、つまらなそうに目を細める。
「やれやれ、随分と無粋な連中が来たもんだ。海賊の目的ってのは稼ぐこと、そしてお偉方の鼻っ柱を折ってやることだろ。自分の腹を満たすので精一杯の連中を斬り殺したって……何も得るものはないし、面白くもないね」
「分かってねぇなぁ……弱い奴の目の前で、そいつの家族をゆっくり嬲り殺しにして、無力感と恐怖に震える奴の『宝物』を奪うのが楽しいんだろう?」
「よーく分かったよ、あんたがどうしようもないクズだってことがね!」
「そういうテメェは切り刻んで、屑肉にしてやるぜぇ!!」
型も何もあったものではない、振り回すだけのカトラスをブンブンしながら突っ込んでくる鮫を相手に、身を翻すクローディア。彼女の肩にかけられた上質な外套が大きくはためいて、トループス級の視界を覆い隠してしまうと。
「死ねぇ!……あれ?」
その一瞬で、クローディアが姿を消しており。
「はっ。インチキ海賊は太刀筋にも流儀がないんだな!」
ッタァン!一瞬で背後を取ったクローディアのピストルが、後頭部から風穴を開ける。倒れ伏した個体に背を向けて、銃に弾を込め直すクローディアは、続々と上陸してくる鮫軍団を見遣り。
「アマゾン植民地帝国か……アビスローバー式のブラジル植民地政府ってところかい?どんな地獄なのか一目拝んでみたいもんだが、今は南米集落からくそったれ共を追い出すのが先決だね」
「応援感謝するヨ。さすがにあの数を二人は厳しかったシ、ここに住んでる人たちのお家、どんどん壊されちゃうからネ」
眼鏡を光らせて、見えざる防壁の構築に備えるラウムとは反対側に、暁翔が並んで銃を構える。
「このまま殲滅する……悪いが、手を貸してもらうぞ」
「安心しな、私はそのために来たんだ」
復讐者達による、トループス級の殲滅戦が始まった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【飛翔】がLV2になった!
【防衛ライン】がLV2になった!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV2になった!
【命中アップ】LV1が発生!
「これはこれは一体どういう事だろうか私の連れて来たスピーディな事に定評のある部下が全滅ですとこれはいけない実によろしくない何事も速度が大切であり効率こそが万物の黄金律ですがこれでは手間がかかって仕方がない時間は有限であり何物にも代えられない資源なのですよ分かりますか分かりますよねというわけでまずは速攻であなた方を排除してここにいた連中を皆殺しにしなければなりませんいざ参りますよ略奪と虐殺のお時間です!!」
これを猛ダッシュで走り続けながら、一息で言い切ったマグロ臭漂うクロノヴェーダ。土煙を上げながら物凄い勢いで迫ってくるが、これだけ早口でせっかちな奴なだけに、足を止める暇すら惜しむこいつには先ほど同様、いなすような戦い方の他に、早口言葉に自信があるなら舌の速さで勝負を仕掛けても隙を作れるかもしれない。
嵐柴・暁翔
……毒電波受信中…
邪神さん、邪神さん
鮪も鮫も突進してくるのは猛牛からの伏線ですか?
……はっ
俺は一体何を…?
まるでこの世ならざる者と遭遇したような深淵を覗く時、深淵もまた此方を覗いているのだというのを体現したかのような妙な感覚があったような…?
アルマグロが突っ込んでくるなら進路上に【防衛ライン】を展開
その後ろから相手の足元に《贋作者》謹製のボーラを投擲します
鮪は止まると死ぬらしいけど、流石に足を止めただけじゃ終わらないか…
猛牛のように勢いに任せて突っ込んでくる相手に正面からぶつかる理由はないので【トラップ生成】で足元に落とし穴を作ったり、逆に地面をトランポリンにしてみたりと徹底的に移動を妨害します
速度と効率が万物の黄金律だというなら往生際悪く生き延びないで不利を悟ったなら自害でもしてくれれば此方の時間を無駄にせずにすむんだがな
戦闘が終わった後は余裕があれば地元の方々に海賊は撃退したと伝えておきます
海賊達は死体も残らないし俺達まで黙って消えれば脅威が去ったのかどうかも分からないだろうしな
クローディア・ベネット
速さが大事ならもっと手短に喋るんだね、マグロ君
その話しぶりじゃ、荒波が砕ける音や叫び声に命令が掻き消されちまうよ
ああそうだ。あんたの声よりもっと饒舌で、良く響く声を聞かせてやろうか
こいつに耳を傾けりゃ、自分のやり方がいかに間違ってるか分かるだろうさ!
――『野郎ども、全ての砲門を開け!』
声を張り上げて号令し、海賊砲手の幽霊たちと彼らが使う幾つもの大砲を召喚
耳をつんざく砲声と共に一斉に砲撃を行い、ぶどう弾を撒き散らしてやる
拡散する弾の命中精度は決して高いもんじゃないが、物量はピカイチだ
逃げ場のない弾幕で、素早く走り回る敵にも大きなダメージが期待できるようにするよ
マグロ君ご自慢の演説はまともに聞かないに限る
砲撃の音に加え、私自身も≪海賊の手投げ弾≫を投げつけて爆発させ、その音で声を掻き消そう
ヒューッ、魚の口でよくもまあ喋り続けるもんだ
あんたはオウムにでも生まれてきた方がよかったんじゃないかい?
よーし。くそったれ共は全員くたばったな
今日はいい日だ!この後は酒を開けて……ん、すまん、未成年だったか
ラウム・マルファス
サメ海賊もびっくりだケド、マグロかァ。鎧の中どうなってるんダロ。滑りそうだよネ。
残念ながら早口言葉は苦手だヨ。無駄口は得意だけどネ、アハ。とりあえず何言ってるかわかんないけど凄い肺活量……マグロって肺あったッケ?
パラドクスで敵の進路上地面の中にでっかい強力磁石を生成するヨ。突撃してくるならビターンってなるヨ。ビターンってなった後は赤布掛けて目隠しして、トラップ生成でトリモチ作って兜に赤布を引っ付けて、動き始めたら手持ちの薬品で油を巻いてツルツルさせよウ。もちろんただの嫌がらせだヨ。
戦闘が終わったら、逃げた集落の人に安全を知らせて、時間があれば少し修理を手伝おうカナ。その後は帰ってダスクに心臓の石渡すヨ。石の入ってた宝箱もお土産として渡すヨ。
「邪神さん、邪神さん、鮪も鮫も突進してくるのは猛牛からの伏線ですか?」
然り。全ては猛牛という名の、民間人殺しの脅威から繋がり、同じ立ち回りを流用することで事件全体を通して、『回避』に重きを置いたネタプレの為に構築された事象に他ならない。逆説連鎖戦という、物理法則を超越したぶつかり合いを繰り返すお前達には、概念としては理解しても、現実として存在しえない代物……たまには、そんなものを多用する案件があったって、良いとは思わんかね……?
「……い、おい!しっかりしろ!!」
「……はっ、俺は一体何を……?」
クローディア・ベネット(黒き旗に矜持を掲げて・g10852)に揺り起こされて、嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)が自我を取り戻す。この世とあの世の狭間で揺らめいていた『自己』を再認識した暁翔は自分の手を見下ろして。
「まるでこの世ならざる者と遭遇したような、深淵を覗く時、深淵もまた此方を覗いているのだというのを体現したかのような、妙な感覚があったような……?」
「まぁ、暁翔にはよくあるコトだからネ」
「よくあるのか!?」
そろそろ慣れて来たラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)のあっさりした対応に、クローディアの方がびっくりしつつ。
「サメ海賊もびっくりだケド、マグロかァ。鎧の中どうなってるんダロ。滑りそうだよネ」
「とりあえず、ちょっと時間稼ぐか」
ピーッ、暁翔が空間に指をなぞらせると、白い線が現れて、それを踏んだマグロヴェーダは壮絶な顔で頭を左右にブンブンしながらその場足踏みし始める。
「これは一体どういう事でしょうか脚は動くのに全く前に進めない見えない壁でしょうかいえいえそれなら何かにぶつかっていると理解できるはずなのですそれすらないとは実に珍妙不可思議奇々怪々何はともあれ痛くも痒くもないなら大した脅威ではないのでしょうえぇえぇ私の高速走行術の前には問題にはなりえませんとも!!」
などと脚の回転率がアップしたマグロさんは残像でツインヘッドマグロヴェーダになりながらシュタタタタタタ……。
「鮪は止まると死ぬらしいけど、流石に足を止めただけじゃ終わらないか……」
「ていうか、普通、クロノヴェーダは残留効果で止められないはずじゃないのかい?」
「考えたら負け、この現場はそういうものだヨ……」
「えぇ……?」
どこか遠くを見つめるラウムに、クローディアは困惑しつつ。
「ちなみに、ボクは残念ながら早口言葉は苦手だヨ。無駄口は得意だけどネ、アハ。とりあえず何言ってるかわかんないけど凄い肺活量……マグロって肺あったッケ?」
「はっ!海で重要なのは速さじゃなくてデカさだよ!」
薄っぺらい笑みを浮かべるラウムを、鼻で笑ったクローディアが歩み出る……そろそろ逆説連鎖戦かな?
「速さが大事ならもっと手短に喋るんだね、マグロ君。その話しぶりじゃ、荒波が砕ける音や叫び声に命令が掻き消されちまうよ……ああそうだ」
いい事を思いついた、と言わんばかりに、足と首振りが加速して三つ首のマグロベロスと化しているクロノヴェーダへ、クローディアは自分の耳を指し示す。
「あんたの声よりもっと饒舌で、良く響く声を聞かせてやろうか?こいつに耳を傾けりゃ、自分のやり方がいかに間違ってるか分かるだろうさ!」
提案と同時に、クローディアは持っていたサーベルを天高く投げ飛ばす。回転しながら飛び上がり、光を反射するそれは、陸に上がった船長が船で待つ子分共へ送る合図。
「野郎ども、全ての砲門を開け!」
声が響き、剣は落ちる。クローディアが得物を納めた時、地上を海原の如く駆けるは一隻の船。集落の家屋をすり抜けて、復讐者とクロノヴェーダの真横についたそれは、実体を持たぬ幽霊船であるが……ガコン、ガコン、ガコン……船体側面から顔を見せ、マグロベロスにその砲門を向ける重々しい金属音が、脅威であることは変わらないのだと突きつけてくる。
「砲撃よーーーい……」
長く伸びた声に、志半ばに朽ち果てて、叶わぬ夢をクローディア託した古き英傑達が火を灯す。
「ブチかませ!!」
点火。瞬く間に燃える導火線は砲身に詰められた布袋を吹き飛ばし、次々と撃ち出される布袋が降り注ぐ。だが、火薬に吹き飛ばされた布袋は脆くも破れ、その正体……内に秘めた、小型の金属弾を晒した。
「おやおや数の暴力で……」
「うるせぇ!!」
マグロヴェーダが何か言いかけた瞬間に合わせて、クローディアが足元に煙幕弾を叩きつける。響く爆音に自分自身も耳を潰されながら、パクパクと動き続けるマグロヴェーダを見遣り。
「ヒューッ、魚の口でよくもまあ喋り続けるもんだ。あんたはオウムにでも生まれてきた方がよかったんじゃないかい?」
骨を伝ってくる自身の声すらどこか遠くに聞こえるクローディアの前で、金属の雨はクロノヴェーダをミンチに変えていく。飛距離を犠牲にして拡散する、接近戦用の砲弾――通称、ぶどう弾。それはもはや砲撃ではなく、巨大な散弾銃であった。しかし、さすがに一撃死するほど柔ではないクロノヴェーダ。マグロのタタキから、マグロヴェーダの形にボコボコモリョモリョして修復されると。
「おのれこの私を調理するとはいい度胸で……」
「そぉい!!」
セリフの途中で暁翔がボーラをシューッ!それは逆説連鎖戦の開始に伴い、白線を無視して突っ込んで来たマグロヴェーダの脚に絡みつくと。
「馬鹿め!私に斯様な通常武器など……」
グルングルングルンバチィン!!
「意味はなぃったぁ!?」
思いっきり向う脛を強打ァ!盛大にスッ転んだクロノヴェーダは魚市場よろしく地面をずざーっ!!
「残念、武器は武器でも、俺のパラドクス謹製の武器なんだ」
って、笑ってたら、ペチィン!!
「ぎやぁあああああ!?」
クロノヴェーダが持ってた小さな宝箱から飛び出して来た金貨が、暁翔のおでこを直撃。
「ちょ、待て!金貨ってこういう物だっけ!?」
飛び回る金貨にベチベチ突進される暁翔は、蜂の巣でも蹴っ飛ばしたかのように追い回される羽目に……。
「おのれ私をよくもコケにしてくれましたね絶対に生かしては帰しませんよ!!」
と、涙目で立ち上がったマグロヴェーダの前で、ラウムが人差し指を立てて。
「どーん」
下を指すと。
「ツナッ!?」
ぶっ倒れた周りにラウムが、どこからともなくポリタンクを取り出して、ちゃっぽちゃっぽ……。
「まさか、この私を焼き殺そうと!?しかし私には水を操る力が……」
「え?違うヨ」
ずぬぬぬ……クロノヴェーダ、ディエゴ・デ・アルマグロを転倒させた犯人……強力磁石が地面からせり出してくると、油でヌラヌラと光る……それに垂直になるように、もう一つの磁石で湧き出てくると。
「ここで磁力をくーるりん♪」
左右の手で、それぞれ上下に向けていた人差し指を逆にするラウム。合わせてマグロヴェーダを吸着していた磁力が逆になれば、磁気を帯びた鎧が反発して油で滑り、射出ッ!
「トロッ!?」
キラン……どこか遠くへ吹き飛んでいったマグロヴェーダは、お星様になりました。
「よーし。くそったれ共は全員くたばったな。今日はいい日だ!この後は酒を開けて……」
と、クローディアが葡萄酒の瓶を取り出すと、暁翔が無言で腕を交差し、ノーのポーズ。
「ん、すまん、未成年だったか」
「それもあるし、俺達まで黙って消えれば脅威が去ったのかどうかも分からないだろうしな。そういう意味で、まだ仕事は終わっていない」
「そうだネ。集落の皆に安全を知らせて、できれば壊れたお家も直してあげたいネ……」
と、いいつつ、ラウムは若干物欲しそうな顔で葡萄酒を見ていたような気もするが、きっと気のせいだろう。
「……ダスクに心臓の石を宝箱と一緒に渡したら、お酒と引き換えてくれるカナ?」
すまんが、私は酒を飲まないから手持ちはない。とはいえ、まぁ、戻って来た際には仕事終わりの一杯くらいはおごってやろう。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV3になった!
【動物の友】LV1が発生!
【トラップ生成】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】がLV3になった!
【命中アップ】がLV2になった!
【ドレイン】がLV2になった!