クリスマス2023~ホリデーカードのご用意は?(作者 木乃 )
#最終人類史(新宿島)
#最終人類史のクリスマス2023
#クリスマス2023
#創作系
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●ウインター・ホリデー
「皆、キングアーサー奪還戦はお疲れ様! 熾烈な戦いを繰り広げることになったけど、見事に勝利してみせたわね。――というわけで、祝勝会をかねてクリスマスパーティーをやりましょ!」
宮尾川・ライラ(蛇姫・g03335)もワクワクしながら準備していたのだろう。
長すぎる毛先が犬の尻尾のように左右に揺れていた。
「場所は文京区にある喫茶店よ。バレンタインのときにお世話になった“便箋喫茶”があってね、外国人から『ホリデーカードは置いてないのか?』って要望が集まっていたのですって」
ホリデーカードは、その名の通り、誕生日や結婚などのお祝いに贈るカードだ。
日本ではメッセージカード、グリーティングカードと呼ばれることもある。
「パーティ会場はパラドクストレインで移動できるから、オーストラリアや京都・奈良方面の会場にも安心して行き来できるからね? 思いっきりパーティーを楽しんでちょうだい!」
ドレスコードは特にないが、コスプレなどは避けたほうが落ち着いて過ごしやすいだろう。
「パーティーに参加したら、“最低一枚、ホリデーカードを作る”こと! クリスマス用の既製品も用意してくれているから、メッセージを添えるだけでもオッケー。シールやイラストを盛りこんだ手作りカードでもオッケー! インクやカードの紙もお店に用意してあるから安心してね」
そして、お店からもディアボロス・スペシャル・メニューを用意してくれているそうで、
「ブッシュ・ド・ノエル、ローストチキン、クリスマスプディングも作ってくれているわ。ドリンクも定番のコーヒーや紅茶、ココア以外にも、スパイスたっぷりのグリューワイン、ホットレモネードもあるそうよ。……あ、お約束だけど“未成年や未成年に見える人はアルコールNG”だからね! 見つけ次第、ライラさん警察が押収してっちゃうから」
……ズビッと人差し指を突きだす辺り、ジョークでも素振りを見せるのは止めておいた方が良さそうだ。
「それじゃ、アタシはお店でお手伝いしながら待ってるから。一人でも、グループでも楽しめるパーティーにしちゃいましょ?」
●便箋喫茶のクリスマス
大正ロマン溢れる店内に、クリスマスの装飾品は相性がよかった。
リースよし。ツリーよし。
『ディアボロスがクリスマスパーティーを行いたい』と聞いて、店主が近所の生花店や雑貨屋に相談すると、
「ポインセチアを置いておくとクリスマス感が増すよ! あ、戸口にはリースも飾らないとね。完成したら後で配達するから!」
「ツリーにお星さまは欠かせないわ、飾り用のモールとオーナメントも……綿の雪も積もらせないとよねー」
我がことのように、飾り付けを手伝ってくれて、あれよあれよという間にクリスマスカラーに。
店先は、木の実と樅の葉で彩った、クリスマスリースが出迎え。
壁にも星々と、それを追いかけるように、プレゼントで一杯のソリを走らせるサンタのオーナメント。
「また大きな戦いが終わって、ディアボロスもお疲れでしょう……私のできる限り、おもてなしさせて頂きましょうか」
リプレイ
①最終人類史のクリスマス
花塚・夜壱
仲良しに配るカードを作りに
ライラ(g03335)のおすすめ料理も食べてみたいな
便箋喫茶、まさか二度目のご縁が頂けるとは
嬉しい限りだな
よし…!普段お世話になってる皆に作ろう
俺には文才がないからな、中身がどうしても陳腐になる
このお店のお洒落なインクやカードで、何とか形は整えたい
折角だから、スペシャルメニューと言うのも食べてみたいな
そう言えば、ライラも居ると聞いたんだが…
彼女はいるだろうか
お勧めのスイーツがあれば是非聞きたいな
珈琲と一緒に頂こう
ライラもホリデーカードを?
インクやカード、拘り出したらキリがないよな
何より、普段なら出会えない様な色や質感だ
丸一日、この喫茶店で過ごすのも楽しそうだと思う
食べものも美味しいしな
食べ終わったら、いざカード作りへ
折角のクリスマスだから、ツリーやサンタなどのカードが良いな
うーん…、どれも綺麗で選ぶのが勿体ない…!
…ツリー、サンタ、ポインセチア、雪だるま…
贈る人1人ずつ、カードは変えよう、うん
――どうか今日この日が、君にとって、特別なものになりますように…と
●came Return.
花塚・夜壱(月下鬼人・g00016)は再び、あの便箋喫茶にやってきた。
(「まさか二度目のご縁を頂けるとは、嬉しい限りだな。店で待っていると言っていたが」)
夜壱が店内に視線を巡らすと、店の制服姿で宮尾川・ライラ(蛇姫・g03335)が現れる。
「いらっしゃいませー! 1名様かしら?」
「その格好……そういえば、“店を手伝う”とも言ってたか、今日は一人だ」
早速、夜壱を座席に案内し、ライラは注文から配膳までこなしていく。
店内には内容をじっくり考えられるよう、個室も完備している。
夜壱も個室に通してもらい、コーヒーと、本日オススメのクリスマスプディングを注文。
クリスマスプディングはイギリスの伝統菓子。
数週間前からじっくり寝かせて、聖夜に取りだす特別なごちそうは、ブランデークリームを添えて頂こう。
「これがあの……ところで、ライラは書かないのか?」
夜壱が訊ねると、彼女はきょとんとして。
「皆に楽しんでもらおうと思って、色々してたけど……自分のことは考えてなかったわね」
日本では年賀状ほど、ホリデーカードは一般的ではない。
海外の帰還地域も巡りつつ、準備したのかもしれない。
(「見えない所で頑張ってたんだな、時先案内人も大変だろうに」)
「同じ色や紙質でも、筆跡の個性は変えられない。お店の人達に渡せば、きっと喜んでもらえると思うぞ」
そう言いつつ、クリスマスプディングを一口。
温かく柔らかなプディングは、ドライフルーツやスパイスの複雑な味わいに加え、ラム酒が入っているからか、喉が熱くなっていく。
「うん、チョコタルトも美味かったがこれも美味い。居心地がいいから、一日過ごしても飽きなさそうだ」
「ふふっ! 追加オーダーもオッケーだから、遠慮なく呼んでちょうだいね!」
ご機嫌なライラを見送り、プディングを平らげてから、夜壱はカードとインクを選びに席を立つ。
「折角のクリスマスだ、ツリーやサンタのカードが……いや、ポインセチアや雪だるまもあるのか」
二つ折りのカード、名刺サイズのカード、ポストカードと大きさも様々。
箔押しの独特な高級感や、羊皮紙などの古風な紙質も魅力的で、
(「一つだけ選ぶなんて勿体ない……いや待て」)
ぐぬぬと唇を噛みしめる夜壱だが、“一種類しか選べない”とは言われていない。
「一枚に絞らず、贈る人ごとにカードを変えよう、うん……インクはゴールドだな。どの紙色でも映えそうだ」
数枚のカードとインクボトルを手に、うきうきしながら夜壱は席に戻る。
万年筆にインクを吸わせ、最初のカードに筆先を降ろす。
『どうか今日この日が、君にとって、特別なものになりますように……』
渡す相手を思い浮かべると、夜壱は自然と微笑を浮かべていた。
超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
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①最終人類史のクリスマス
東雲・椿樹
友達のフウガ(g06359)と一緒に
落ち着いた雰囲気の喫茶店だな。
クリスマスの飾りがまたいい感じ。
いいね、ホリデーカード交換しよう。
クリスマスの綴り?あー、sの後のtが抜けてる。
つい忘れるよね。
じゃあ俺はシンプルなデザインのこれに…と。
May joy and happiness spread
like the lights of a Christmas tree
during this holiday season.
意味?ツリーのイルミネーションみたいに
楽しさと幸せが広がりますようにって。
毛玉も何かやるか?じゃあ端っこに手型でも押す?
これで完成、っと。
じゃあフウガのと交換。
友達と出かけてカード交換…
ちゃんとクリスマスしてる感じがするね。
確かに腹減ったかも。
俺と毛玉もコーヒーを。
あとブッシュドノエルも。
俺はブラックでいいが毛玉にはミルクたっぷりで。
①最終人類史のクリスマス
フウガ・ミヤビ
椿樹さん(g06911)とお邪魔させて頂きます。
ライラさん、素敵なお誘いをありがとうございます。
素敵な喫茶店ですね、趣が有って落ち着く空間がクリスマス使用でお洒落になってる。
ボク達も早速ホリデーカードを作りましょう。
そうだ椿樹さん、もし良かったらクリスマスプレゼントにカードを交換しませんか?
カードはクリスマスツリーが描かれた赤い物を選びます。
ボク、英語がわからないので……メリークリスマスの綴り、これで合ってますか?
持参したネイルセットのパーツをツリーに足して、キラキラと立体感を出します。
ネイルアートの要領で雪だるまと毛玉さんのイラストを添え
全体に雪が舞ったような点描と雪の結晶を足します。
出来ました!
では、此方を。
椿樹さん、毛玉さん、ありがとうございます。
作業に集中していたから、お腹がすきますね。
お料理を頂きましょう!
ホットチョコレートと悩みますが、ブッシュドノエルを頂きたいのでコーヒーをお願いします。
椿樹さんと毛玉さんは何にしますか?
今日は素敵な時間になりました。
またご一緒してください。
●dear My Friend.
東雲・椿樹(デーモンのレジスタンス諜報員・g06911)、フウガ・ミヤビ(風来楽師・g06359)は入店すると、便箋喫茶の内装を眺める。
樫の木で統一された内装は古めかしくも、安らぎを与えてくれる雰囲気で、クリスマスオーナメントなどの飾り付けともピッタリだ。
「落ち着いた雰囲気の喫茶店だな、クリスマスの飾りがまたイイ感じ」
椿樹が興味深そうに呟いていると、臨時店員のライラが「いらっしゃいませー!」と元気よく挨拶。
「ライラさん、素敵なお誘いをありがとうございます。素敵な喫茶店ですね」
趣があって落ち着いた雰囲気に、ミヤビも嬉しそうに瞼を細める。
「こちらこそアリガトね! 手紙を書くなら、ここはうってつけよ。それじゃあ2名様ご案内!」
椿樹らも個室に通され、さっそくホリデーカードを作ろうというとき。
「そうだ椿樹さん、もしよかったらクリスマスプレゼントにカードを交換しませんか?」
お年賀も友人同士で贈り合うのだから、ホリデーだって良かろうではないか。
ミヤビの提案に椿樹も二つ返事で「いいね、交換しようか」と諾の意を伝える。
カードを数枚と、洋墨を選んで、いざ執筆開始。
椿の選んだカードは箔押しされたフレームのみの、シンプルなデザイン。
「うーん、祝うメッセージがいいよな……それじゃ」
『――May joy and happiness spread.
like the lights of a Christmas tree,
during this holiday season.――』
スラスラと横文字を書き連ねていく椿樹に、ミヤビは「おぉ」と思わず感心の声をあげる。
「どういった意味なのですか?」
「“ツリーのイルミネーション見たいに、楽しさと幸せが広がるように”ってところか……ん? どうした毛玉」
椿樹の連れる、モーラット・コミュの毛玉も興味があるのか、椿樹の膝に乗ってカードを見つめていた。
「毛玉も何かやるか? じゃあ、端っこに手形でも押すか」
「もきゅっ」
毛玉も椿樹の指示を受け、手形でツリーを描いていく様子にミヤビもニッコリしつつ、自身のカードに筆を入れる。
クリスマスツリーの描かれた赤いカードへ、金ラメ入りの黄緑インクで書き込んでいく。
「めりーくりすます……椿樹さん、綴りはこれで合っていますか?」
「んーと、sの後のtが抜けてる。ここ忘れがちだよね」
「ありがとうございます! 英語は難しいですね」
なんとか脱字せずに済んでほっとしつつ、ミヤビはもう一手間を加える。
毛玉のイラストを添えて、全体に雪が舞ったように点描と雪の結晶を。
インクが乾いたことを確かめて、
「出来ました! 此方をどうぞ」
「じゃあ俺のも。……友達と出かけてカードを交換して……ちゃんと“クリスマス”してるな」
お互いに受け取ったカードを見ながら、思い出がひとつ増えた喜びを分かち合う。
――気が緩んだ瞬間、空腹感が湧き上がってきた。
「集中していたからお腹が空きますね」
「確かに腹減ったね、なんか頼もうか」
ベルを鳴らして店員を呼ぶと、ディアボロス・スペシャル・メニューを勧められ、
「ボクはブッシュドノエルとコーヒーにします、椿樹さんと毛玉さんは?」
「俺らも同じヤツで……あ、コーヒーはブラックと、ミルクたっぷりの二つで」
オーダーを受けた店員は「すぐにお持ちしますね」と軽い足取りで厨房へ。
「今日は素敵な時間になりました。よかったらまたご一緒しませんか?」
「いいね。友達とのんびり過ごすってのも、楽しいし」
来年も、きっと良い思い出が増やせるだろう。
そんなことを思っている二人の元に、温かいコーヒーの香りが漂ってくる。
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●聖夜は穏やかに過ぎゆく
白いスーツに身を包むロジオン・リヴィンスキー(奇蹟使い・g07163)は、万年筆とホリデーカードを前に、悩ましげな表情。
「参加者は最低、一枚は書かなければならない……報告書の執筆に勤しむ身ではありますが、贈る相手となりますと……ふむ」
ブランデークリームたっぷりのクリスマスプディングを突きながら、ロジオンが思索していると、ガチャリとドアが開く。
「ロジオン、調子はどう?」
「ライラ様……入室前にはノックをお願いします」
現れた宮尾川・ライラ(蛇姫・g03335)の声で、思索を中断する。
闖入者に驚かされつつも『渡す相手に悩んでいる』と、ライラに相談を持ち掛けると、
「じゃあお店の人達に書かない? アタシもさっき提案してもらってね、休憩中にささっと用意しようと思ってたところなの」
こっそり準備するつもりか、ヒソヒソと小声で提案され、ロジオンも思わず声が小さくなる。
「確かに、私もおもてなし頂いた御礼も申し上げたいです」
相手は『ダメなものはダメ』と言い切る人物だ。
送り先も決まったところで、ロジオンは紙と洋墨を選びとり、万年筆を手にした。
(「奇蹟を起こす者として……祝福を授かるよう、祈りを込めましょう」)
『――皆様のご厚意に感謝を申し上げます。新たな年も多くの幸があらんことを』
母国語と日本語の両方を書き添え、インクが乾くまでの間に紅茶を一口。
苦戦するライラを見やりながら、ブッシュドノエルも堪能していると、
「……できた!」
「お疲れ様です、ライラ様……ところで、お時間は大丈夫でしょうか?」
小さくガッツポーズする彼女に、ロジオンは『休憩時間は終わっていないか』と尋ねると、案の定忘れていたらしい。
「やっば、完全に没頭してたわ! また来るから預かってもらえる?」
インクが乾いていない状態では、文字が掠れて、台無しになってしまう。
ライラのカードが視界に入らないよう、小物の陰に隠しつつ、ロジオンは慌てて飛びだす背を見送った。
(「聖者の聖誕祭。それを祝い、家族とともに過ごせる者は、最終人類史においてそう多くないでしょう」)
「神よ……願わくば、多くの者に祝福を」
両手を組み、そっと目を伏せるロジオンの姿は厳かなものだった。
聖夜は穏やかに、静やかに過ぎていく――新たな年はすぐそこまで来ている。
善戦 🔵🔵🔴🔴
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