リプレイ
九十九・静梨
※連携・アドリブ歓迎
騎士でかつドラゴンといえどライバルに吠え面をかかせたがったり手柄を稼ぎたかったりと俗な者もいるようですわね
否定はしませんが、そんな手段として倒されるようなわたくし達では無いという事を少しは理解して貰いましょうか
パラドクスを発動し
肉体改造(筋肉を鍛える意味)してきた全身の筋肉を更にバンプアップし強化
その上で雷気大槍を掴み全身の膂力で敵陣近くへ投擲
音と電撃による光により何人かが調べに離れるのを確認したら
すかさずダッシュで突撃
引き離した敵へ拳と蹴り、そして魔力付与した筋肉の強打による衝撃で起こる魔力嵐で攻撃し周囲も破壊し敵陣を撹乱しますわ
反撃による角攻撃にはダブルガントレットによる肉弾戦で応酬
オーラ操作で気力を、魔力付与で魔力障壁を二重にガントレットに纏わせる事で両断を阻止し
拳による強打で逆に角を破壊・粉砕を狙う事で攻撃を減衰・致命傷を回避します
囲まれないように位置注意
ペレアスが出てくるか限界まで敵を減らしたら撤退開始
拳からの魔力嵐で視界を塞ぎ
味方を援護しながら撤退しますわ
アンゼリカ・レンブラント
今こそキングアーサーを攻略する絶好の機
いつも以上に気合十分に挑もうかっ
仕掛けるタイミングは仲間と同じ、動きを合わせ
めいっぱい力を溜め星形状のパラドクスを広域に放出!
さぁ、私の光受け取れーっ
反撃をしっかり堪えたら敵の動きをみるよ
勇んでこちらに向かってくるなら十分に狙いを引きつけ
仲間と狙いを合わせて確実に落とせるようパラドクスを撃つ
警戒して奥に引くようなら、深入りはしないよう注意しつつ
徐々に戦線を押し上げていこう
大事なことは、「確実に数を減らす」こと
気合十分、同じ場所にとどまらず、戦場を駆けていこう
奪還が迫る中、心は熱いよこの上なく
けれど頭は冷静を務める
敵陣の隙を伺い、時に自陣に誘い出し狙い撃ち
ピンチの仲間がいればPOWでディフェンスなど
臨機応変を心掛け戦っていくね
大丈夫!私達は強大なドラゴン相手にここまで戦果をあげてきた
あともう少し!人々の笑顔はその先にあるんだ
奪還の志とともに!今こそ私の光よ最大まで輝け
《天輪輝星》よ!ドラゴン達を倒せーっ!
十分打撃を与えるか、有力敵の出現で無理せず引くよ
ラウム・マルファス
他の味方とも連携するヨ。
複数ジェネラルと王自身での本拠地狙いか、流石アーサー王、だネ。準備が整いきってないのが不幸中の幸い……ううん、みんなの頑張りの賜物、カナ。
戦いを有利にするために、少しでも多く倒しておこウ。雷の広域攻撃が厄介そうだから、汎用ドローンに避雷針を付けて飛ばしておくヨ。パラドクス攻撃だから、少し軽減できれば御の字だけどネ。
他の仲間が攻撃して、混乱している一角があればそこを狙おウ。竜の花嫁や感情を搾り取られていた人たちのことを思えば、怒りも湧いてくるってものサ。あと少しでこの地も解放できるかもしれないんだ、邪魔はさせナイ。黒いタールのような魔力の凍気を伸ばして敵を捕らえ、氷漬けにするヨ
飛んできた雷は可能な限り耐えて、なるべく多くの敵を倒そウ。重傷になる前には引き上げるヨ。大きな戦いを前に、必要以上の消耗は避けタイ
強力な敵が出てきたら殿になりつつ、薬品で塗料を投げて逃げるヨ。雷での引火による目くらまし狙いと、魔法陣が近くにあるなら汚せばそっちの修復を優先するかもしれないからネ
瀧夜盛・五月姫
エクスカリバー。姫でも知ってる、なんか、有名な剣。
……えっ、こんなところ、出てきていいの??
封じたら、キングシーサー、おわり、なんだよね?!
あ、人違い。な、なんと紛らわしい……姫、怒った
さっさと倒して、本物のエクスカリバーに備える、よ
ん、姫がおびき、寄せようか
【ダッシュ】で接近し、【大薙刀無銘瀧夜叉一振・改】で【ただ現に 慥かに歩むは 姫の末つ方】を発動。
そして【挑発】。へい、かもーん。
いそいで皆の構える、ところまで【一撃離脱】でてったーい
皆に目で、合図を送ったら、すかさず【防衛ライン】。ここからさきは、通行止め、だよ
残留効果は、敵のパラドクスを、防げない。
だから、角? 剣? は、薙刀の刃や柄で、払って、退ける
ここまで、ついてきてくれたんだ。もうちょっと、ゆっくりしていって、よ
ある程度、消耗させたら、おしまい
だけど、トレインに戻るまでが、ファーストアタック
予期せぬ乱入者、こないとも、限らないから、ね
敵の空気、かわれば、すぐにすべての行動、中断して撤退、するよ
北條・頼人
エクスカリバー、昔本で見たことあるよ!すごい逸話を持った伝説の剣らしいけど……こうも沢山いると、伝説っぽさが急に薄れてくる気がするね。
まあいいや、竜に挑むは剣士の誉!いざ参る、ってね!
こういう集団戦で重要なのは、自分達は孤立しないことと相手の数を早めに減らすこと!
先陣を切るのは他の人に譲って、ダメージを受けてる相手を積極的に狙って倒していこう!
……角二本で断つのなら二角両断じゃないの!?名に偽りあるじゃん!嘘つき!騎士道不覚悟!お前なんてエクスカリ◯゜ーだ!とあえて騎士道に反したツッコミを投げかけて挑発し、相手の突出を誘ってそこを攻めよう!
もし雰囲気の違う強敵が出てきたりしたら潔く撤退!引き際を見極めるのは大事だからね。無事に帰るまでがファーストアタックだ!
アドリブ・連携も大丈夫!
星空煌く夜半の刻、照らされるは軍備を整えつつあるドラゴン勢力が本陣。いざ戦争が始まれば、奥に控えるペレアス卿への道を阻む関所になるであろうこの地点より、少々離れた森の中に復讐者達は身を潜めていた。
「騎士でかつドラゴンといえど、ライバルに吠え面をかかせたがったり手柄を稼ぎたかったりと俗な者もいるようですわね」
瞬き一つで赤い瞳は夜空に浮かぶ月の如く、双眸を染め上げた九十九・静梨(魔闘筋嬢・g01741)。黒いインナーに包まれた彼女の肉体は、その全身が余すことなく筋肉に覆われていた。両手を胸の前で合わせれば、行き交う魔力と気力が入り混じり、雷霆の槍を形作る。
「否定はしませんが、そんな手段として倒されるようなわたくし達では無いという事を少しは理解して貰いましょうか」
「ん、姫もおびき、寄せようか」
青き軽装甲冑に身を包み、高足下駄を鳴らす瀧夜盛・五月姫(失つし世《うつしよ》の滝夜叉姫・g00544)。彼女はふわり舞い上がると、実体持たぬはずの雷霆に飛び乗った。
「敵陣近くに落としますわ。決して深入りはなさらない事……いいですわね?」
「うん、いい、よ」
小さく頷く五月姫を見届けて、静梨の足が地に埋まる。軟弱な大地では彼女の筋力に耐え切れず、踏み込み一つで沈んだ片足を、むしろ楔と成し。
「いっき……ますわよッ!!」
轟。一音残し、遅れて突風。鍛え抜かれた静梨が放つ雷の槍は、地上を駆ける稲妻と化し、敵陣営側面、木々が視覚を阻む地点に『落ちて』樹木を炭化させてしまう。
「雲一つないのに落雷か!?」
「敵襲か……?しかし、本陣を手薄にもできん。俺の部隊だけで様子を見てくる」
一瞬のざわめきもすぐに落ち着いて、少数精鋭が様子を見に出てくれば。
「……いらっしゃいませ?」
月明かりに照らされる儚げな少女が一人。されど騎士達はすぐさま構え。
「ディアボロスか……!総員、戦闘態勢!ここで仕留める!!」
「へい、かもーん」
陣形を整えるトループス級を嘲笑うように、表情一つ変えずに五月姫は跳んで木陰に身を隠す。
「逃がすな!追え!!」
カロン……カロン……例え視界が悪くとも、五月姫が木を蹴り跳ぶたびに、下駄が彼女の居場所を追手に伝える。ついに、その背を捉えた瞬間、彼女はひらりと舞い上がり、後方宙返り。
「なんっ……」
頭上を飛び越える彼女が部隊の後方に降りると同時、トループス級の足元にドロリ広がる影の沼。
「複数ジェネラルと王自身での本拠地狙いか、流石アーサー王、だネ。準備が整いきってないのが不幸中の幸い……ううん、みんなの頑張りの賜物、カナ」
「しまっ……罠か!」
敵部隊を挟撃する形で部隊側面から姿を現した復讐者達に歯噛みするドラゴンだが、振り向こうとして、足が動かない。
「竜の花嫁や感情を搾り取られていた人たちのことを思えば、怒りも湧いてくるってものサ。あと少しでこの地も解放できるかもしれないんだ、邪魔はさせナイ」
ラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)が手をかざす。漆黒の粘液が竜を蝕む。それは質量を得るほどに濃密な魔力にして、ラウムの憤怒そのもの。怒りが、憎悪が、復讐を形作り、竜の体を呑み込んで……。
「凍レ。これ以上、この時代の人達に勝手な真似は許さナイ」
翳した手を握り込んだ瞬間、黒の魔力は一瞬にして凍結。敵部隊の内、四体を氷柱に変えた。しかし、それぞれの氷柱を天よりの雷が打ち砕き竜は自由を取り戻す。
「この程度の姦計で我らを仕留められると思うたか!我等こそは誉れ高き王が剣、エクスカリバー!我が王に歯向かう貴様らを打ち取ってくれる!!」
「チッ、さすがに一撃じゃたりないネ……!」
降り注ぐ雷は敵を解放するにとどまらず、ラウムに向けて降り注ぐ。咄嗟に展開した避雷針であるが、敵が落とす雷の剣は彼の両足を刺し貫き跪かせ、肩を、背を、刺し貫いて焼き殺し、人肉の焦げる生臭い金属臭の中、その首を斬り落そうと……。
「……ッ!」
寸前、激痛に苛まれる体に鞭打って断頭の落雷を避けたラウム。それでも回避は能わず、顔を焼かれる激痛と共に、視界の半分を失ってしまう。
「しぶとい奴め……死ねェ!」
「あら、彼一人に夢中になっていてよろしいので?」
追撃に迫る竜の前に飛び込んだのは静梨。踏みしめた大地を震わせ、目前の敵をよろめかせながら、全身の筋肉は更に膨れ上がり、筋肉に圧迫された血管の中で血流は暴走、体温を一気に跳ね上げる。発熱する筋肉に煽られて生まれた気流に魔力を混ぜ、四肢に纏うは竜巻。
「覚悟はよろしくて?我等九十九家は敵に容赦はしなくてよ!!」
振るわれるは拳の乱打。筋肉による加速、四肢に纏った風による射出、そして静梨自身のバトルセンスによる筋力の伝達。全てが重なり一撃必殺に成りうる鉄拳が、竜の胴体目掛けて叩き込まれる。一撃ごとに衝撃は鎧を貫通し、鱗を越えて敵の肉体を打ち据えながら、纏った風が渦を巻き、鎧に爪痕を残していき。
「あぁ……感じる……筋肉が昂りますわぁ……!」
ぶつかり合う筋肉の躍動に、恍惚とした静梨が不意に動きを止め、片脚を上げた。
「貴方にも聞こえるでしょぅ?筋肉の声がぁ!」
「ごっふ!?」
叩きつけられたフィニッシュキック。その脚圧が背中まで突き抜けて、血を噴きだした竜は螺旋を描く風に鱗ごと皮膚を引き裂かれながら高速回転し、仲間二人を巻き込んで吹き飛ばされてしまう。巻き添えを食った二体は腕を引きちぎられ、傷跡は強引に捩じ切ったように渦巻き状の肉を晒すが、時が遡り元の形を取り戻すと。
「まだだ……この程度で我等は倒れぬ!!」
竜角は光を帯び、一対の光条が静梨を斬り捨てようと振り下ろされるが、彼女は逃げず。
「見せてあげるわぁ……我が筋肉の輝きを!!」
真正面から、受け止めた!
「小癪な……!」
両腕に異なる腕甲をつけた静梨は一対の角を掴み、両断の光と、気力と魔力を織り交ぜた二重障壁が覆った拳が反発して周囲に眩いばかりの稲妻をまき散らす。しかし、敵は一人ではない……角を掴んで止めた静梨目掛けて側面から迫る別個体。身を翻して角をいなした静梨は、竜の顎を膝で打ち上げて吹き飛ばし、突っ込んで来た個体の角に拳を叩きつけて再び鍔迫り合うが、拳を捻って叩き落し、地面に突き刺したところで三対目に脇腹を抉り抜かれてしまう。
「わたくしの筋肉は……この程度では屈しませんわぁ……!」
「無茶はしないで、一旦自己修復に集中して!」
横薙ぎに振るい、腸を斬り捨てようとする角を打ち砕き、致命傷を避けながらも角を引き抜き荒い呼吸を繰り返す静梨。その彼女を庇うように飛び出したアンゼリカ・レンブラント(黄昏殺し・g02672)は拳を握り。
「今こそキングアーサーを攻略する絶好の機。いつも以上に気合十分に挑もうかっ」
耳を彩る食べかけの林檎を象るピアス。それはアンゼリカにとって士気高揚の象徴。
(「奪還が迫る中、心は熱いよこの上なく……でも、だからこそ冷静に……確実に
……!」)
踏み込み、静梨が打ち据えた個体の腹へ、抉り込むようなボディブロー。強引に打ち上げて浮かせた体を蹴り飛ばし、別の個体にぶつけて足止めすると、すぐさま反転して背後から迫って来た個体の側頭部を蹴り飛ばし、ノックダウン。ダメージこそないが、それでも崩れ落ちた竜の体を掴んで、ぶん投げると先の二体に叩きつけ。
「大丈夫!私達は強大なドラゴン相手にここまで戦果をあげてきた。あともう少し!人々の笑顔はその先にあるんだ」
握った拳は七色に輝く。その煌きは、満天の星空に似て……。
「奪還の志とともに!今こそ私の光よ最大まで輝け……《天輪輝星》よ!ドラゴン達を倒せーっ!」
拳から放たれる星々の光は広がって、固められたドラゴンを取り囲むと、より一層の輝きを放ち、大爆発を起こして焼き払う。竜の肉体は弾け飛び、散らばった肉片すらも星々に焼かれて消し炭と化した。三体の竜を屠り、それでもなお……パラドクスは時間を捻じ曲げ、怨讐となって復讐者を襲う。
「おのれ……!」
その憎悪が竜の首を飛ばし、星に焼かれて燃え盛りながら、双角に光を宿しアンゼリカの首を斬り捨てんと迫った。されど、その狙いは彼女自身の腕に阻まれる。
「う……あぁ……!」
当たれば万物を斬るとされる光。それは死に至らぬとしても、少女の腕を焼き、骨を穿つには十分すぎる熱量であった。敵が朽ち果ててなお、腕に開いた風穴は血肉を焼き付けて、激痛よりも、今なおそこに業火があるかと錯覚するほどの熱を少女に遺して逝った。
「さすがに無傷とはいかないよね……でも、大事なことは、『確実に数を減らす』こと……このままいけるよね、みんな!」
時を巻き戻して傷を塞いでなお、震えが止まらない腕を押さえたアンゼリカの声に、北條・頼人(人と機械の狭間を駆けて・g04414)は柄を持たない刃を振るって応える。
「竜に挑むは剣士の誉!いざ参る、ってね!このまま押し切りにいこう!!」
斬りかかった頼人を腕甲で受けた竜に、踏み込む、と見せかけて身を引き、相手の体勢を崩した頼人が首を斬り上げようとするが角で押さえられ、その表面を滑るようにして刃を逃がし、構え直すと怪訝な顔に。
「エクスカリバーって言ったっけ、昔本で見たことあるよ!すごい逸話を持った伝説の剣らしいけど……こうも沢山いると、伝説っぽさが急に薄れてくる気がするね」
「伝説に数など関係ない……貴様も我が一角両断の錆にしてくれる!」
双角に光を纏わせて、頭を振りかぶる竜に対して頼人は目を丸くすると。
「……角二本で断つのなら二角両断じゃないの!?名に偽りあるじゃん!嘘つき!騎士道不覚悟!お前なんてエクスカリ ーだ!」
「貴様こそ騎士道の風上にも置けない外道めがぁ!!」
一部伏字になるようなツッコミに、竜も激憤して大振りの一撃になる。真正面から打ち合えば、単純な膂力では敵わず、刃を弾かれた頼人は右腕を切り落とされ、機械化された肩口から鮮血に代わりスパークを起こしてしまうが……。
「いっだぁあああああ!?」
激痛に悶えながら、残っていた腕部パーツを切除、換装したキラーホエールアーマーで敵の土手ッ腹に食らいつき。
「腕を斬らせて腹を斬る……これもある意味武士道だ!!」
噛みついた牙は高周波振動を起こし、赤熱する鎧を徐々に噛み潰して……グチャァ!!
「お高くとまった騎士道なんかには負けないよ!」
生々しい水音を残し、敵の肉体を上下に分断してしまうのだった。
「エクスカリバー。姫でも知ってる、なんか、有名な剣……えっ、こんなところ、出てきていいの?」
敵の退路を断つべく、他の復讐者達と挟撃の形をとっていた五月姫が、頼人達の会話を聞いておろおろ。
「封じたら、キングアーサー、おわり、なんだよね?!」
「あ、この人達はそういう名前の騎士っていうだけだと思うよ」
「ていうか、さすがにこんな最前線に最終兵器を配置するとは考え難いよネ」
開幕の範囲攻撃に貢献した後、自己修復にあたっていたラウムを頼人が助け起こして戦闘に復帰させようとしていると、五月姫はほんのり頬を膨らませ。
「人違い。な、なんと紛らわしい……姫、怒った。さっさと倒して、本物のエクスカリバーに備える、よ」
その背後に一文字の白線が引かれていく。
「ごめんね……力を貸して……」
パキリ……ぺキリ……五月姫の引いた白線より、這い出るは白く無機質な『骨』。五指を備えた巨大なソレは、五月姫の右に手をつけば繋ぐ腕を、肩を顕現させる。彼女の左に手をつけば、頭蓋を、肋骨を晒し、虚無の眼窩に青い炎を灯して、竜を見下ろした。
「ここからさきは、通行止め、だよ」
カラカラカラ……声もなく、音を鳴らし、骸骨は笑う。本陣に気取られぬよう、上半身だけを顕現させて木々に隠れた餓者髑髏。五月姫が史実を辿れなかった故に縁が結ばれた、奇妙な配下。その参戦に、トループス級達は不利を悟ったところで、退路を断たれたと察する。
「ここで我等を皆殺しにする気か……だが、王の剣たる我等の首、そう安くはないと知れ!!」
双角に光を纏う竜。対するは、身の丈より一回り大きい長柄物を構える五月姫。だが、竜は知らなかったのだ。五月姫のパラドクスは構えて放つ、通常の斬撃にあらず。
「死なば諸共ォーッ!!」
果敢に挑まんと踏み出した竜であったが、その視界はゆっくりと地に落ちていき。
「……痛い」
ツー……五月姫の頬に、一筋の赤い線が走り、遅れて激痛と血の雫が溢れ出す。刃にパラドクスを纏わせて、時を断ち切り、紡ぎ直す神速の一薙ぎ。それをもってなお、首を『斬り落されていた』竜の怨嗟は彼女に一矢報い、そして刃は地に墜ちた。
「くっ……こいつら……!」
「あらあら……」
次々と倒れ逝く仲間を前に、竜達がたじろぐと、その肩をガシッ。
「わたくし、まだ筋肉について語り足りないんですけどぉ?」
暴力の音色が、夜の森に響き渡った。
「とりあえず、誘引した連中は全員倒したカナ?」
敵を全滅させて、ラウムは焼き付いた白衣の煤を払う。
「ある程度、消耗させたら、おしまい。だけど、トレインに戻るまでが、ファーストアタック」
「見た所、一体だけちょっと強いっぽいのがいたから、敵の部隊一つ分は潰せたはず……だよね?」
深入りのリスクを懸念する五月姫に、今回の戦果を再確認するアンゼリカ。
「引き際を見極めるのは大事だからね。無事に帰るまでがファーストアタックだ!」
頷いた頼人を筆頭に、異変に気付いた本陣の別部隊が捜索に来る前に撤退していく復讐者達なのだった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【建造物分解】LV1が発生!
【照明】LV1が発生!
【使い魔使役】LV1が発生!
【防衛ライン】LV1が発生!
【水中適応】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
【ガードアップ】LV2が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
【フィニッシュ】LV1が発生!