【幻想竜域キングアーサー奪還戦】パーシヴァルの翼(作者 水上ケイ)
#幻想竜域キングアーサー
#【幻想竜域キングアーサー奪還戦】最速の遊撃部隊
#幻想竜域キングアーサー奪還戦
#パーシヴァル
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パーシヴァルはキャメロット城を見晴るかす海上で、精鋭のドラゴン達を訓練していた。
「このグレートブリテンの戦場の全てを我らは駆け巡り、仲間を護り、ディアボロスと戦う事になる」
「はっ」
「その為に必要なのは、速さだ!」
パーシヴァルは流星と称されるほどの高速飛翔を得意とする一体である。
大空を翔る様はまさに優美といってもよかろう。
だが、彼の竜の瞳は今熱を帯びて、部下を叱咤激励する。
「その程度の速度では、ディアボロスに勝つ事はできないぞ!」
その配下の一部、桃色の竜の一団も軍団の端で訓練にいそしんでいた。
「もっと速く、限界を越えろ!」
「はいっ!」
●
新宿駅グランドターミナルでは多くのパラドクストレインが出発を待っていた。
その一つの前で、古宮・泉美(MOMO・g03355)が説明を開始する。
「皆さん、いよいよ幻想竜域の奪還戦ですね。頑張りましょう!」
幻想竜域キングアーサーのドラゴンは、強大な力を持ち、妖精郷を滅ぼす寸前まで追い込むなど、クロノヴェーダの中でも特別に強力な存在だった。
しかし、ディアボロスの活躍により、多くの円卓の騎士が討ち取られ、竜域ダンジョンを失い、妖精郷から撤退し、《七曜の戦》の結果、アイルランドとグレートブリテン島の南半分を失っている。
「その上、絶対不可侵とされたキャメロット城を落とした今こそ、断片の王アーサー・ペンドラゴンを討つ、絶好の機会です」
しかし、ここまで追い詰めても、アーサー王は勝利を諦めていない。
「TOKYOエゼキエル戦争の大天使からの情報もあるのか、奪還戦の為に現れる『新宿島』を破壊して、ディアボロスを撃退する準備を整えて待ち構えているようです」
そのうえで、自らが敗北したとしても『幻想竜域』を残すべく、王妃竜グィネヴィアをゴンドワナ大陸に移動させ、未知のディヴィジョンである『空想科学コーサノストラ』とも密約を結んでいるようだ。
「厳しい戦いになると思いますが、皆さんの力をお貸しください」
そこまで背景情報を説明し、泉美は具体的な内容にうつる。
「ここの皆さんに削ってほしいのは、海上で特訓中のパーシヴァルの軍勢ですね。聖ティラミサ騎士団の一画を切り崩してきてください」
敵は大軍勢である。
今回の敵の場合、近づくまでは水中や水上を進み、戦闘の際には敵と同じ高度での戦いを挑むことになるだろう。
「無理をせずに、ある程度敵の数を削ったら撤退してください。注意するのはそれだけです」
そこで説明を終えると、泉美はあらためて言った。
「これまでの奪還戦と違い、今回の戦いでは『ディアボロス』が致命的な打撃を受ける可能性があります。敗北は新宿島の両断など甚大な被害を意味しますから……」
そこで言葉を切り、こう繋げる。
「奪還戦の勝利のためには先手必勝、先制攻撃でできるだけ多くの敵戦力を削りましょう」
ご武運を、と泉美はディアボロス達をパラドクストレインへと見送った。
リプレイ

アマネ・モルゲンシュバルツ
新宿を攻撃とは随分と大胆な作戦に打って出たもんだねぇ。
とはいえ、させるわけにはいかないわね。ウチもそこにあるのよ。
【戦闘】
水中から忍び足で移動を開始するわ
周りに魚が泳いでるなら上手いこと波を誤魔化しながら進めるでしょうね。
そして海の下から一気に奇襲!
パラドクスによる連続攻撃で可能な限り減らしていくわよ。
できる限りとどまって戦闘を行うつもりだけど
やばくなったら無理せず撤退するわ。
飛翔のスキルを持っているから空中戦にも対応できると思うわ。
そうなれば後はこっちのもの、のハズよ。
(「新宿を攻撃とは随分と大胆な作戦に打って出たもんだねぇ。とはいえ、させるわけにはいかないわね。ウチもそこにあるのよ」)
アマネ・モルゲンシュバルツ(憤怒のドラッヘリッター・g00313)は水中を懸命に泳いでいた。目指すは上空の敵、パーシヴァル配下の軍勢である。魚たちと共に泳ぎながら、何とか辿り着いた。
(「よし、気付かれてない。いくよっ」)
ザザ、と海水を貫いてアマネは飛び出した。そのまま急上昇して真っ直ぐに聖ティラミサ騎士団の一画にパラドクスを放つ。
(「凄い数ね。こうなったら片っ端から撃ってやるわ」)
撃てばどれかに当たるだろう、そう思わせる敵数だったが、アマネは目があった手近の一体に狙いを定めてパラドクスを放つ。
『眼前の敵殲滅まで、開放を許可……さっさとまとめて潰れてくれるとありがたい、なっ!』
義手に巻き付けた包帯から力が漏れ出す。
――フェイク・アガートラーム!
肥大化した禍々しい機械腕でアマネは敵を薙ぎ払った。桃色の鱗に血が走る。そして手応えを感じた瞬間、敵の反撃が来た。
「ディアボロス、覚悟せよ!」
竜達が空襲をかけてくる。
「空中戦ならあたしだって……!」
クロノヴェーダとしてのドラゴンは自分達の事を最強と称する。そしてすぐに、アマネも身をもって対峙しているのがトループス級とはいえ侮れない敵であることを痛感する。
けれどもいくら敵が強力だろうと、ここで退くつもりはなかった……まだ。
皮肉めいた笑いを浮かべてアマネは空を翔け、機械の腕を振るう。あえて着用している裂かれた衣服が冷たい風を通して、憎しみが深く湧き上がってくる。
(「ここはできる限り留まって戦うっ!」)
だが敵は大軍、引き際を見極める事も大切だ。
アマネはしばし交戦し、聖ティラミサの騎士とある程度戦ったところで、撤退を決意した。
「……なかなかやるね。でも今日はここまでだよ」
踵を返したアマネを敵は追ってこなかった。
(「防戦準備でそれどころではないということかな……とりあえず削ったから、あとは奪還戦でね。」)
目標達成、とアマネは撤退する。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
刻乃・亜里夜
アドリブ、連携歓迎
一発逆転を狙っているようで、
大変そうな状況だけれど、何とかしてみせるね。
仕掛けるまでは向こうの軍勢に気付かれないよう
慎重に海の中を魚のように泳いで移動だね。
海流に流されないようには注意かな。
そして仕掛ける時は【飛翔】で一気にだね。
仲間とも【飛翔】の効果を付与してタイミングを合わせたいかな。
リングスラッシャーによる各個撃破を狙うよ。
向こうに連携されないよう孤立している敵を狙って、
他の個体に庇われる前に一気にダメージを与えて
勝負をつけたいかな。
ある程度数を減らすか、消耗して全力攻撃が
続けられないなら速やかに撤退だね。
来た時と同じように海に潜り込んで、陸地まで辿り着くよ。
「先手必勝ってやつだね!」
黄桜・九咲
*連携・アドリブ歓迎
にゃははは!
仲間から【飛翔】をお借りして
敵に接近するまでの道のりを【光学迷彩】で見つかりにくくするぜっ
迷彩柄を被ってその場の土地や海の色に合わせて切り替えつつ低い高度で横移動しつつ接近しよう
接近して飛び始めたらさすがに鳥かなんか装うのは厳しいし
敵が警戒して無さそうな方向から距離つめてくか
後ろから、とかどだろ?
全方位まるっと警戒中だったら、光の反射で見えづらい方からにしよっと
俺はミラージュスラストで確実に1体ずつ落としていくぜっ
ゴー!シューート!
反撃対策は敵の進軍と逆方向へ逃げる感じで!
ちょっとでも長期戦にして足止めできたらその分訓練を遅らせられるもんな
一人の為に味方と連携しようものならそいつらも訓練サボりに…なるかな?
まあいいや、倒すことには変わんねぇ!
敵をそれなりに削ったら、危なくならないうちに撤退だ
これだけ少人数かつ俺みたいな小っちゃいのを相手に実戦したつもりになってるんなら当日ビックリするだろうな!
そんじゃなー!って
何しに来たんだ感を出しつつ逃げてくぜ!
続いて仕掛けたのは刻乃・亜里夜(天使のワールドハッカー・g04427)と黄桜・九咲(門前の小僧習わぬ祝詞をあげる・g09217)だ。
パラドクストレインの中で出会い、彼等はこんな会話を行っていた。
「にゃははは! 飛翔お借りしまーす!」
小柄な九咲は元気に亜里夜に言ったものだ。
「ん。宜しくね。一発逆転を狙っているようで、大変そうな状況だけれど、何とかしないとね」
「もちろんだぜ」
「協力してタイミングを合わせて仕掛けようか」
「了解っ。俺は陸側から海に出て敵の背後狙ってみるぜ」
「私は海からよ。よろしくね」
「おう」
ふーっと息を吐くと丸い泡がぷくんと登ってゆく。
九咲と別れてから、亜里夜は慎重に、魚のように海を泳いできた。海流に流されないように、敵部隊に仕掛けられる位置まで……。
パーシヴァル軍は行軍訓練中らしかった。空を埋め尽くすような錚々たるドラゴンの大軍勢である。彼等としても訓練に集中していて、水中にゆらめく小さなディアボロスの影に気付くこともなかった。
亜里夜は上空の聖ティラミサ騎士団に狙いをつけると、一気に水中を脱し、舞い上がった。天使の翼で風を斬り矢のように一直線に舞い上がる。
(「ターゲットは孤立している敵……あなたよ!」)
――リングスラッシャー!
忽ち逆接連鎖戦の渦が巻きおこる。
「あなた達には連携させないよ」
「ディアボロスか!」
敵の反撃技が発動し、亜里夜はリングスラッシャーを操って攻めた。
そしてタイミングよく敵の背後に仲間が現れる。
「――どこ見てる?」
九咲は亜里夜とは別ルートをとり、迷彩柄をかぶる等の工夫をこらして陸路経由で近づいた。パーシヴァルの大軍勢は空にいるのでここまでくれば見逃すことはない。最後は今回の作戦の標的である聖ティラミサ騎士団に狙いを定め、低空飛行で海上に出る。
(「上空へ飛び始めたらさすがに鳥かなんか装うのは厳しいし、敵が警戒して無さそうな方向から距離つめてくか?」)
自問自答で策を練るうち、前方の海から光が飛び出した――様に見えた。幾千の水飛沫を飛び散らせて亜里夜が空へと駆け上がってゆく。
(「……仕掛けた! ようしそれじゃ俺も……」)
パラドクスの光が空に弾ける。
九咲も亜里夜を追って急上昇した。グンと風が緑髪を吹き抜ける。
彼は仲間が戦っている桃色の竜の後方を目指した。
「後ろから、とかどだろ?」
「な、何?! 眩しッ?!」
九咲はうまく背に太陽を負っていた。これも策略の一つだ。
――ミラージュスラスト! ゴー! シューート!
残像で敵を翻弄し、一瞬の隙をついて九咲のパラドクスが竜を弾き飛ばす。
「いい感じね、さすがに竜は強いみたいだけど、この調子でもう少しはぐれ気味の敵を討っていこう」
「ああ、誘ってみたりしてな? おーいこっちだー」
「え、ええ?! ……まあいいか。他の個体となるべく離して一気にダメージを与えるつもりだったし、ここは協力するね」
亜里夜は天使の翼を羽ばたかせ、寄ってきた敵にリングスラッシャーを放った。そして手負いの敵を確実に狙って九咲が攻撃する。
「ちょっとでも長期戦にして足止めできたらその分訓練を遅らせられるもんな。一人の為に味方と連携しようものならそいつらも訓練サボりに……なるかな?」
「何をブツブツ言っている! わが剣のサビになれ!」
「おーっと。まあいいや、倒すことには変わんねぇ!」
「油断しないで、トループスとはいえ、なかなか強いよ」
多少の傷などものともせず、亜里夜も九咲も頑張った。
理にかなった賢い作戦で、二人は巧く戦ったが、さすがに長引けば傷も増える。
「敵もある程度減らしたし、そろそろ、撤退しようか」
頃合いだと亜里夜は声をかける。
「そうだな。危なくならないうちに撤退だ」
二人の意見は一致する。
九咲が言った。
「これだけ少人数かつ俺みたいな小っちゃいのを相手に実戦したつもりになってるんなら、当日ビックリするだろうな!」
「今日のところは、先手必勝ってやつだね」
行こう、と亜里夜があっさりと離脱する。
「そんじゃなー!」
九咲も逃げをうち、敵の会話を少しだけ小耳にはさんだ。
「もう退却するのか?」
「放っておけ。勝手な行動はパーシヴァル様にどやされるぞ」
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【飛翔】がLV2になった!
【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【アクティベイト】LV1が発生!
天破星・巴
アドリブ&辻連携歓迎
ドラゴンとの決戦の時がやっと来たのじゃ。
ドラゴンと鬼では鬼の方が優れていると言うことを証明するときじゃ。
戦場に必要なのは速さではく、鍛え上げらた膂力こそ重要だと魂に叩き込んでやるのじゃ
まぁ情報の伝達の速さが重要であることは認めぬでもないのじゃ
同じ戦場にいる仲間と連携を取り孤立や深追いしないように注意しながら確実に敵の戦力をそぐように行動
血液を弾丸に成型し鬼の怪力で指弾を機関銃のように連続射撃
わらわの指弾は銃器より速い、ドイツのジェネラル級をも落としたわらわにとっては空飛ぶ蜥蜴を落すことなど容易いのじゃ
血液は液体錬成で増やしたものを瓢箪に入れて持ってきたもの
以前は派手に血液の弾丸をばら撒いて貧血になって居ったが今は問題ないのじゃ
パーシヴァルが現れたら殿となり味方が撤退するまでの時間を稼ぐべく光の爪て斬りかかり、実力を見定める
今は退くがその首洗って待っていると良い
やはりこやつはSPD能力に秀でた固体の様じゃのう
速く駆けつけたところで速さだけではわらわ達に落とされるだけじゃ
天破星・巴(反逆鬼・g01709)は、同じ目標に仕掛けた仲間と時を同じくして戦場に現れた。
巫女衣装が風を孕む。巴は空中を突進し、手近の敵から攻撃を仕掛けてゆく。
(「ドラゴンとの決戦の時がやっと来たのじゃ。ドラゴンと鬼では鬼の方が優れていると言うことを証明するときじゃ」)
この大軍を統率しているのは円卓の騎士、パーシヴァルだ。その翼は最速といわれ遊撃部隊を率いているが……。
(「戦場に必要なのは速さではく、鍛え上げらた膂力こそ重要だと魂に叩き込んでやるのじゃ。
まぁ情報の伝達の速さが重要であることは認めぬでもないのじゃ
……。」)
無論今回の作戦ではジェネラル級は狙えない。当面の敵、聖ティラミサ騎士団を叩くべく巴は構えをとった。
――百鬼夜行絵巻『鬼関銃』。
巴の武器は鬼の怪力、パラドクスの力で自らの血液を弾丸に成型し、機関銃のごとく豪快に敵を連射した。
(「今日は瓢箪にあらかじめ増やした血液をもってきたからの。貧血の心配はない」)
以前と同じ轍は踏まない巴である。そのまま果敢に攻めていった。
ズドドドドド……。
「わらわの指弾は銃器より速い、ドイツのジェネラル級をも落としたわらわにとっては空飛ぶ蜥蜴を落すことなど容易いのじゃ!」
「何を言うか、そのように簡単に落ちるパーシヴァル軍ではないっ……ウッ」
「やはり落ちたではないか。じゃが、おぬしらもやるようじゃの……」
実のところトループス級といえども、巴にはそれなりに強いという感触だった。迫るブレスの火球に耐え、巴は奮闘する。
(「この際細かい傷は気にせぬ。できる限り粘って一匹でも多く倒す……じゃが、それにしても気になるのは円卓の騎士じゃのう」」)
今のところ、軍勢は小競り合いは無視、こちらは眼中にもないらしい。
(「我が光の爪て斬りかかり、実力を見定めたかったのう。今回は届かぬか、仕方ない」)
巴もまた無謀ではない。仲間達の撤退に合わせ、自らも孤立せぬ様、潔く撤退を決める。だが、別れ際に決意をこめて巴は敵軍に言い放った。
「今は退くがその首洗って待っていると良い……!」
そして戦場から退きながらも、巴は迫る決戦への考察を怠らない。
(「……ま、速く駆けつけたところで速さだけではわらわ達に落とされるだけじゃ」)
ともかく今できる事はやった。
決戦は間近に迫っている――。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【建造物分解】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!