キャメロット城攻城戦<円卓の騎士決戦>

 一気呵成にキャメロット城に攻め込んだディアボロスの活躍により、キャメロット城内部は至る所で乱戦となっており、ドラゴン側は組織だった防衛網の構築を行えないでいます。
 そして、遂に、キャメロット防衛の要である円卓の騎士が、ディアボロス撃破の為に出陣してきたようです。
『白鳥竜ローエングリン』、『蠱毒竜モルオルト』、そして、黄昏と薄明の名を冠する2体の『ガレス』。
 彼ら円卓の騎士達は、キャメロットのエネルギーを利用したバリア装置を装備しており、生半可な方法ではダメージを与えることすら出来ません。
 ですがキャメロット城での戦いに勝利するためにも、彼らを打ち破らねばなりません。

黄昏のガレス
薄明のガレス
白鳥竜ローエングリン
蠱毒竜モルオルト

【円卓の騎士決戦】『陽光の双騎士』薄明のガレス(作者 椎名遥
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#幻想竜域キングアーサー  #キャメロット城攻城戦<円卓の騎士決戦>  #キャメロット  #円卓の騎士  #キャメロット城攻城戦 


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「みんな、集まってくれてありがとう!」
 新宿駅グランドターミナル。
 新たに出現したパラドクストレインの前で、サルタディア・ウェンテスタ(人間のナイトブレイド・g08931)は集まったディアボロス達へと大きく手を振って笑いかける。
「キャメロット城攻城戦は、無事に成功。城の奥へと突入できる道が開けたよ!」
 無敵の防御結界が消えた隙を突いて、一気呵成にキャメロット城に攻め込んだディアボロス達。
 その作戦は、多くの指揮官級ドラゴンを始めとして指揮系統の乱れたドラゴン達を徹底的に撃破し、キャメロット城の最奥への道を切り開くまでに至った。
「状況は、わたし達が圧倒的有利。だけど――後が無くなった相手も切り札を切ってきている」
 この状況を打開する為に出撃してきたのは、キャメロット城の最強戦力であるジェネラル級ドラゴン達『円卓の騎士』。
 断片の王であるアーサー王を除くならば、キングアーサー勢力の中でもトップと言っても過言ではない戦力であり――だからこそ、それを撃破することが出来れば、キャメロット城の制圧も目前となる。
「キャメロット城を制圧する事が出来れば、幻想竜域キングアーサーの奪還も可能になるはず。ドラゴン勢力との戦いに決着を付けるためにも、この戦いは負けるわけにはいかないね!」

 円卓の騎士達は、護衛を務める精鋭のドラゴンと共にディアボロス達の迎撃に向かっている。
 故に、状況としては城内での遭遇戦。護衛を排除して敵の首魁を討つと言うのが基本的な戦いの流れとなる。
「ただ、今回の相手は『円卓の騎士』。だから……と言うわけでもないかもしれないけれど、特別な『騎士盾』を装備しているんだ」
 美しい紋章が描かれたドラゴンサイズの『騎士盾』。
 強大なクロノ・オブジェクトであるこの盾は、装備しているドラゴンの周囲に強力な結界を展開してディアボロスの攻撃を減衰させる効果を持っている。
「力押しで強引に突破……も、できないわけじゃないけれど、ただでさえ強力な『円卓の騎士』を相手にやるのは流石に厳しいし、何か対策を立てた方がいいだろうね」
 『騎士盾』のバリアを無効化するには、騎士盾の紋章を破壊する必要があるようだ。
 けれど……騎士盾は巨大な上に頑丈であり、戦いの中で完全に紋章を削り取ろうとするならば、並大抵の手間では済まないだろう。
「紋章を削り取るのに力と時間を使い切って、本命のドラゴンと戦う余力が無くなっちゃ本末転倒だからね……」
 そう、悩むように考え込みながら、サルタディアは一体のドラゴンを描いたイラストを示す。
「このパラドクストレインが導く先で戦うことになるドラゴンは、円卓の騎士の一体『薄明のガレス』。『黄昏のガレス』と対になる双頭のドラゴンであり、日中の守りを担当する騎士だね」
 双頭のドラゴンであるガレスを象徴しているのか、『騎士盾』に描かれているのは柄の両端に刃が付いた『双刃剣』。
 無論、その紋章の全てを削り取ろうとすることは難しいだろうけれど……。
「何か上手く、紋章の効果を無くすことが出来ればいいんだろうけどね」

 暫しの間考え込み。
 そうして、首を振るとサルタディアは顔を上げる。
「円卓の騎士は強敵だけど……何とかして『騎士盾』を封じることが出来れば、十分に勝機はあるはずだよ!」
 結界を乗り越え、キャメロットの最奥へと踏み込み、ディアボロスの刃はアーサー王の首の近くまで迫っている。
 幻想竜域キングアーサーを奪還するために越えなければならない障害は、あと少し。
 その為にも、アーサー王の最側近たる円卓の騎士の撃破は必要不可欠。
 相手の力は強大でも、ディアボロス達の知恵と勇気と気合と根性と、幾つもの想いを合わせれば、決して倒せない相手ではないはずだから。
 だから、サルタディアは明るく笑ってディアボロス達と共にパラドクストレインへと歩き出す。
「さあ――逆転劇を始めよう!」

●薄明のガレス
『ここまで踏み込まれるとは……ディアボロスを侮りすぎていましたか』
 部下たるドラゴンを率い、王より拝領した『騎士盾』を周囲に浮かべ、『薄明のガレス』はキャメロットの城内を矢のように駆ける。
 その口からこぼれる言葉にあるのは、僅かな悔恨と――そして、確かな自信。
『認めましょう。彼らは矮小な存在などではない、確かな強敵であると。ですが――ここまでです』
 最強種たるドラゴン。その頂点ともいえる『円卓の騎士』として。
 キングアーサーを象徴するキャメロット。その最強にして最後の守りである『円卓の騎士』として。
 陽の象徴たる金色の翼に、敗北は許されない。
『これ以上、その刃を進めることは許しません。円卓の騎士が一人『薄明のガレス』――参ります!』



 事件の首魁であるアヴァタール級クロノヴェーダ(👿)と会話を行います(状況によっては、トループス級(👾)との会話も可能です)。
 戦闘を行わず会話に専念する事になりますが、必要な情報が得られるなど、後の行動が有利になる場合があります。
 問答無用で戦闘を行う場合は、この選択肢を無視しても問題ありません。
 詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。


特殊ルール 👿または👾で出現する敵との会話に専念する。戦闘行動は行わない。
👑5

→クリア済み選択肢の詳細を見る


→クリア済み選択肢の詳細を見る


→クリア済み選択肢の詳細を見る


●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【飛翔】
2
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【一刀両断】
3
意志が刃として具現化する世界となり、ディアボロスが24時間に「効果LV×1回」だけ、建造物の薄い壁や扉などの斬りやすい部分を、一撃で切断できるようになる。
【フライトドローン】
1
最高時速「効果LV×20km」で、人間大の生物1体を乗せて飛べるドローンが多数出現する。ディアボロスは、ドローンの1つに簡単な命令を出せる。
【罪縛りの鎖】
1
周囲に生き物のように動く「鎖つきの枷」が多数出現する。枷はディアボロスが命じれば指定した通常の生物を捕らえ、「効果LV×2時間」の間、移動と行動を封じる。
【浮遊】
1
周囲が、ディアボロスが浮遊できる世界に変わる。浮遊中は手を繋いだ「効果LV×3体」までの一般人を連れ、空中を歩く程度の速度で移動できる。
【避難勧告】
1
周囲の危険な地域に、赤い光が明滅しサイレンが鳴り響く。範囲内の一般人は、その地域から脱出を始める。効果LVが高い程、避難が素早く完了する。
【プラチナチケット】
1
周囲の一般人が、ディアボロスを関係者であるかのように扱うようになる。効果LVが高い程、重要な関係者のように扱われる。
【隔離眼】
1
ディアボロスが、目視した「効果LV×100kg」までの物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)を安全な異空間に隔離可能になる。解除すると、物品は元の場所に戻る。
【泥濘の地】
1
周囲の地面または水面が泥濘に変わり、ディアボロスは指定した「飛行できない対象」の移動速度を「効果LV×10%」低下させられるようになる。
【熱波の支配者】
2
ディアボロスが熱波を自在に操る世界になり、「効果LV×1.4km半径内」の気温を、「効果LV×14度」まで上昇可能になる。解除すると気温は元に戻る。
【光学迷彩】
1
隠れたディアボロスは発見困難という世界法則を発生させる。隠れたディアボロスが環境に合った迷彩模様で覆われ、発見される確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【活性治癒】
1
周囲が生命力溢れる世界に変わる。通常の生物の回復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」し、24時間内に回復する負傷は一瞬で完治するようになる。
【建造物分解】
1
周囲の建造物が、ディアボロスが望めば1分間に「効果LV×1トン」まで分解され、利用可能な資源に変化するようになる。同意しない人間がいる建造物は分解されない。
【口福の伝道者】
1
周囲が、ディアボロスが食事を摂ると、同じ食事が食器と共に最大「効果LV×400人前」まで出現する世界に変わる。
【パラドクス通信】
1
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。
【クリーニング】
1
周囲が清潔を望む世界となり、ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の建造物や物品が、自動的に洗浄殺菌され、清潔な状態になる。
【通信障害】
1
ディアボロスから「効果LV×1,800m半径内」が、ディアボロスの望まない通信(送受信)及びアルタン・ウルク個体間の遠距離情報伝達が不可能な世界に変わる。
【防衛ライン】
1
戦場が、ディアボロスが地面や床に幅10cm、長さ「効果LV×10m」の白い直線を出現させられる世界に変わる。敵はこの直線を突破できず、上空を飛び越える場合、最低「効果LV」分を要する。直線は戦場で最初に出現した1本のみ有効。

効果2

【能力値アップ】LV2 / 【命中アップ】LV5(最大) / 【ダメージアップ】LV4 / 【ガードアップ】LV2 / 【反撃アップ】LV2 / 【ドレイン】LV3 / 【アヴォイド】LV1 / 【ダブル】LV1 / 【ロストエナジー】LV1 / 【グロリアス】LV1

●マスターより

椎名遥
 敵の本拠地へと突入し、待ち受けるは組織の大幹部。
 もっと序盤から出てきていたら苦戦は必至だっただろうけれど、うっかりミスで落ちると大惨事なのでそれはそれ。
 クリティカル&ファンブルは、いつでも隙を窺っているのだ。

 そんな感じでこんにちは。椎名遥です。
 キャメロット城攻城戦も最終局面。
 防衛の要である円卓の騎士が前線に出て、ディアボロスの迎撃に当たる状態となっています。
 今回のシナリオでは、その一体である『薄明のガレス』と戦うこととなります。

●選択肢。
 ①クロノヴェーダとの対話
 敵と戦闘を行わずに会話します。
 アーサー王の最側近でもあるので、重要な情報を持っている可能性はあります。
 とは言え、本拠地に攻めてきたディアボロスと悠長な会話を行うはずも無く、質疑応答などに応じてくれる可能性は無いと思っていいでしょう。

 ②特殊兵装を無効化せよ
 『薄明のガレス』の周囲に浮かんでいる『騎士盾』を攻略します。
 盾に描かれている『双刃剣』の紋章を無効化できれば、展開している結界を解除することができます。
 この選択肢をクリアしていない状態では、『薄明のガレス』の選択肢の判定が2段階悪くなります。
 ※大成功(🔵🔵🔵🔵)が善戦(🔵🔵🔴🔴)に、成功(🔵🔵🔵🔴)が苦戦(🔵🔴🔴🔴)となります。
 ……なので、一応、無視しても倒せないわけではありません。

 ③護衛するトループス級『穿孔竜ワーム』
 ボスの取り巻きを相手にする、対集団戦です。
 無視してボスを殴りに行った場合、その戦いに乱入してくるためにボス戦の難易度が上がります。
 ※難易度は上がりますが、勝てなくなるわけではないです。

 ④キャメロット城ジェネラル級決戦『薄明のガレス』
 ボスとの戦いになります。
 倒すことでシナリオは完結します。
 ※②の選択肢をクリアしていない状態では、判定が2段階悪くなります。

 キャメロット城の攻略まであと少し。
 無事に攻略できれば、長きにわたるドラゴン勢力との戦いも決着がつくけれど――安心するのはまだ早い。
 油断することなく、強敵を撃破して。確実に王手をかけられるように。
 ――がんばりましょう!
27

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


アンゼリカ・レンブラント
日中の守りを司る竜か
陽光とはいうけれど、竜の支配が人々を照らす太陽とは
けしてならない。照らすのは私たち
それを示してやろうよ!

さぁ、まずはトループス級退治
出来るだけ仲間と切り込むタイミングを合わせいざ攻撃!
パラドクスの閃光と衝撃波で敵をなぎ倒したら
反撃をしっかり堪え一撃離脱、
その後も動きを合わせワームたちを崩していこう

4体攻撃技だから反撃のダメージも気を付け無理はしないよ
でも代わりに弱っている個体や仲間が狙っている個体を
巻き込むように狙い、確実に数を減らしていくね
戦闘に直接役立たなくても、地中を動く敵には
【泥濘の地】の発動もきっと嫌なもの
どうしたの!動きづらそうだけどっ

挑発するよう言いながら剣をふるい殲滅していく
キャメロットにいる以上精鋭なんだろう、きっと強い
でも復讐者がここまで築いてきた絆に及ばないよ!

今こそ、私たちが、復讐者が人々の希望となる
いざ全力全開っ!《光剣閃波》で殲滅していくよっ
私の光よ、今最大まで輝けぇーっ!

さぁこれで全部かな?
あとはお前だけだよ、『薄明のガレス』。いざ勝負!


シル・ウィンディア
やっと、やっとここまで来たんだ。
ここから先に進むためにね。
だから…。
円卓の騎士であっても、断片の王であっても、必ず乗り越えて見せるっ!
それじゃ、行きましょうかっ!

世界樹の翼をtype.Bにしてから、高速詠唱を開始。
詠唱と同時に誘導弾を連射し、敵に当てないように注意しつつ、本命のパラドクスである、天翔残影砲を撃っていくよっ!

初撃後は、足を止めずに移動を開始。
移動砲台としてわたしは動いていくよ。
以降の攻撃は、パラドクス攻撃のみで撃ち続けていくよ。

攻撃の対象は、味方の攻撃した敵を中心に攻撃を行っていくね。
少しでも早く攻撃対象を減らすのが大事だからね。
味方と協力して、早めに倒すことを意識していくよ。

敵攻撃は、背中に発現させた光の翼を体の前面にもっていって防御。
削られても、致命的な部位にダメージが行かなければそれでいいんだ。耐えきるよっ!

ふぅ、さすがにトループスでも強いね。
でも、わたし達の勝ちだよ。

…薄明のガレス、お待たせしたね。
それじゃ、やりましょうかっ!


ラヴィデ・ローズ
円卓の騎士、かぁ
握手でもせがむところが、手すらない紛い物ときた
童心を傷付けないでほしいね、まったく
とりあえず……モグラくん
邪魔だよ

距離、仲間との位置関係次第で
『レゼル』形状使い分け

ドラゴンは、強い
だが、大抵の物語じゃ勇者一行の勝利に終わる
何故だかわかるかい?
攻撃の為に姿を現した敵を集中攻撃
仲間が作った隙を無駄にせず狙う
消耗した仲間へのSPD攻撃はディフェンス及び反撃狙いを
ディアボロスらしい連携を重ね、勝利を掴み取りたい
ふふ……好きなんだよ。そんな王道の物語が

派手な振動や音から敵の攻撃の予兆は掴めそうかな
放つ花嵐の巨大矢で迎え撃とう
向かい風で押し返し、叩きつけの勢いを減じつつ
反動と稼いだ時間で一撃離脱の要領で飛び退くよ
ついでに鱗を引っぺがしたり、風穴を開けてやりたいね
おたくは城より地べたが似合いだろうに
あの世に底はあるのかな? 存分に試してくるといい

距離がなければ、逆に叩きつけの勢いを利用して
巨大刃で真っ二つ狙いもいい
試し斬りをしておかないとね
盛り上がりはここからだ
だろう? 円卓の騎士さん


ガンドラ・ブラッディア
連携・アドリブ歓迎

千載一遇の好機、逃がしてやるほど、愚かではない。
お前達を撃滅し、キャメロットを落とし、ディヴィジョンも、奪還するのだ。

竜呪剣『雷界』を精製し、広がる雷雲より、雷撃の嵐を、ワームたちへ放つ。出鼻を挫き、此方の気勢を、上げていこう。
降り注げ。その潜りし地ごと、粉砕してくれる……!

常に動き回り、囲まれないよう、注意も怠らない。一撃離脱の精神で、確実にだ。
仮に、引きずり込まれようと、致命打だけは、防ぐように耐え、『雷界』で薙ぎ払い、ワームごと、地を吹き飛ばして、脱出してやる。
【グロリアス】による、持久戦を行いつつ、戦い続けるのだ。

穿孔ばかりで、引き籠るでなく、外で動くが、健康的だぞ。
生憎と天気は、日中ではなく、雷の嵐という、悪天候だがな。
疾く失せよ。そして滅びよ。霹靂の帳は、此処に降りる。
お前達が終われば、此処は後は、ガレスの片割れに、注力するのみ。


一ノ瀬・綾音
日中の守り、と聞くとなんかガラティーンとかでも持っているのかみたいに錯覚するよね。あれガレスじゃなくてガウェインの気がしたけど。
まあいいや、そんなことはとりあえずは些事だ、今はとにかくこのドラゴン達を潰して奪還戦に向けて先へ進んでいこう!

破竜剣を構えつつ詠唱、相手へ向けて【Finis mundi Supernova】で攻撃。
この炎に耐えることができるかな?

一発撃ったらすぐに移動して、常に足は止めないようにする。
足を止めてしまうと相手の反撃で地中から不意を突かれまくっていつのまにか包囲されているとかあるだろうしね。
あとは包囲されたり相手の間合いに入れさせられてしまうのを避けるためになるべく数を早めに減らしたいところ。各個撃破を心掛け、他の仲間とターゲッティングする対象は合わせ、弱っている奴から攻撃していくよ。

反撃で体勢を崩されないように注意しつつ、致命傷になりそうな箇所だけ破竜剣で止め、いなしながら反撃は対処していく。

全く地中攻撃とは厄介なことを。
でも、これさえ片付ければあとはガレスだけ!


 キャメロット城内。
 遠くから届く戦いの響きを聴きながら、その最奥へと続く道をディアボロス達は駆ける。
「やっと、やっとここまで来たんだ」
 シル・ウィンディア(虹を翔ける精霊術士・g01415)の胸に過るのは、これまで積み重ねてきたドラゴンとの戦い。
 『刻逆』によって歴史が書き換えられ、ディアボロスとしての戦いが始まり。
 その時から続いてきた戦いの果てに、シル達はここにいる。
「ここから先に進むためにね。だから……っ!」
 周囲の気配を探りながらも、その脚は止まることなく前へと走り。
 土を踏み固めた通路へと踏み出し――足元から感じた気配と振動に、シルが飛び退く直後、
『――!』
「っ、と。危ないね!」
 爆発したかと思わせる勢いで、地面が弾け飛び。
 同時に、その土を、空間を抉り取るようにして地中から巨影が飛び上がり――その勢いのままに、降りかかる石礫と共に襲い来る巨牙を、アンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)が手にした大剣で打ち払い。
 さらに切り込む刃で巨影を押し返しながら、アンゼリカは敵を見据えて笑みを浮かべる。
 幻想竜域キングアーサーのドラゴン勢力。その本拠地の最深部。
 断片の王の首元まで迫るディアボロスを迎撃せんと、王の側近とその配下が出てくることは既に予知にてわかっていたこと。
 ――だからこそ、準備も覚悟もできている。
「これくらいで――」
「――私達を止められると思わないでっ!」
 大きく振り抜く大剣が敵の巨体を押し返し、それに重ねてシルの放つ魔力砲が、ラヴィデ・ローズ(la-tta-ta・g00694)の呪弓『レゼル』の火矢が突き刺さり、爆炎に包み込み。
 その炎が収まるのを待つことなく、切り込む一ノ瀬・綾音(星影の描き手・g00868)が、ガンドラ・ブラッディア(黒矛・g03101)が、握る刃を閃かせるも――爆炎を裂いて翔ける金影が、二人の刃を受け止める。
「来たか、円卓の騎士」
 切り込むガンドラの刃を弾き返すと共に、振り抜く翼が生み出す烈風が彼女達の体を押し返し。
 風に混じって飛来する風刃を切り払い身構えるディアボロス達の前に、その龍は――『騎士』は降り立つ。
『よくぞ来た――などとは言いません。』
 それは、巨大な騎士盾を携えた双頭の黄金龍。
『我が名は『薄明のガレス』。アーサー王に仕える円卓の騎士が一人にして陽光の守護者』
「円卓の騎士、かぁ……握手でもせがむところが、手すらない紛い物ときた。童心を傷付けないでほしいね、まったく」
「日中の守り、と聞くとなんかガラティーンとかでも持っているのかみたいに錯覚するよね……あれ、ガレスじゃなくてガウェインの気がしたけど」
 神話伝承や物語で語られる『その名』を纏うドラゴンに、ラヴィデと綾音は小さく首を傾げて苦笑を浮かべ。
 そうして、
「そんなことはとりあえずは些事だ。今はとにかくこのドラゴン達を潰して奪還戦に向けて先へ進んでいこう!」
『今はその時ではないというのは同感です。とは言え……できると思わないでください』
 まあいいや、と首を振りつつ綾音は剣を構えて魔力を刃に巡らせて。
 同時にガレスも、ふわりとその身を空へと浮かび上がらせる。
 キャメロットを巡る戦いは既に大詰め。
 ゆっくりと言葉を交わす時間も余裕も、どちらにもありはしない。
「日中の守りを司る竜か。陽光とはいうけれど、竜の支配が人々を照らす太陽とはけしてならない。照らすのは私たち――それを示してやろうよ!」
「「ああ!」」
 金の魔力を纏ってディアボロス達を見据える円卓の騎士『薄明のガレス』。
 その姿を見据えるアンゼリカが、心に灯す黄金の魂――『誓翼の闘魂』から引き出すオーラを大剣へと束ねて光の剣を作り出し。
 ガンドラが妖刀『妖刀』を空へとかざせば、窓を砕いて空から降りかかる雷光が刀身へと走り――精製するのは、紫電を帯びた呪いの刃。
 そして、精神を集中してシルが世界樹の翼『ユグドラシル・ウィング』を握り、その姿をtype.B――銃の姿へと変化させて、その背に二対の光翼を顕現させる。
「千載一遇の好機、逃がしてやるほど、愚かではない。お前達を撃滅し、キャメロットを落とし、ディヴィジョンも、奪還するのだ!」
「円卓の騎士であっても、断片の王であっても、必ず乗り越えて見せるっ! それじゃ、行きましょうかっ!」
『いい気迫です。ならば――薄明のガレス、参ります!』
 空を翔けるガレスへと、仲間のディアボロス達が放つ刃や銃弾が突き刺さり。
 その連撃はガレスが纏う防壁に阻まれながらも、速度と意識をそちらへと引き付けて。
『『『――!!!』』』
 ――その下を抜けて、地を揺らがせ、地を泳ぎ。
 迫りくるのは五頭の巨竜。
 トループス級ドラゴン『穿孔竜ワーム』。
 階級としてはトループス級。されど、円卓の騎士直属の護衛とあれば、その実力は決して侮れるものではないだろう。
 けれど――それがどうした。
 キャメロットの王にまで刃を届かせようとする以上、ここで退けるはずはない。
「竜呪剣『雷界』・霹靂帳。降り注げ。その潜りし地ごと、粉砕してくれる……!」
「天翔残影砲(シルエット・ブラスト)。乱れ撃つよっ!」
「さぁ、まずはトループス級退治! いざ、光剣閃波(セイバーフラッシュ)!」
 雷撃、魔力砲、閃光刃。
 出し惜しみなく、一斉に叩き込む三重連撃が襲い来るワームの巨体と真正面からぶつかり合い。
 余波を突き抜ける巨竜の牙をかわすと共に、巻き上がる土塊や岩塊を足場に駆け上がるラヴィデの火矢が相手へと突き刺さって
『ガ、ァアアアッ!』
「とりあえず……モグラくん。邪魔だよ」
 余波を突き抜ける巨竜の牙をかわすと共に、巻き上がる土塊や岩塊を足場としてラヴィデがワームの頭上へと駆け上がり。
 敵を見下ろすその場より、握る長弓『レゼル』から続けざまに放つ火矢がワームへと突き刺さり、外皮を砕き、肉を穿ち――その弾幕を突っ切るワームの牙がラヴィデを捉える寸前、大きく横へと飛び退き牙をかわし。
 同時に、その背後で綾音が大きく振りかぶる大剣『破竜剣ステラ・グラディオ』に灯るのは、太陽や超新星の如き濃密な魔力エネルギーの大火球。
「これを耐えきれたら……少しは褒めてあげるよ」
「おたくは城より地べたが似合いだろうに。あの世に底はあるのかな? 存分に試してくるといい」
 振り抜く一閃に乗せて打ち込む炎の斬撃と、それに合わせてラヴィデの放つ特大の火矢がワームの口へと突き刺さり。
「まずは一体、と」
 着地して小さく息をつきつつ、即座に綾音は視線を巡らせ地を蹴って。
 そうして、ディアボロスは、ドラゴンは、その爪牙を交わせる。


 炎が、雷光が、魔力光が。
 ディアボロス達が重ねて放つパラドクスが迫るワームへと突き刺さり、砕け爆ぜ飛ぶ岩の如き外皮の破片が周囲へと飛び散って。
「『――っ!』」
 巻き起こる爆風を突き抜ける巨竜の牙と、同時に切り込む綾音の刃が交錯する。
 巨体を生かして圧し掛かるように襲い掛かる牙を、大剣で受け止め、いなし。
 その動きのままに、振り抜く刃が巨牙を受け流し、互いに弾かれるように狙いを逸らして――飛び退く綾音と入れ替わるように、シルの魔力砲が体勢を崩した龍へと続けざまに突き刺さり。
 続け、押し込む砲撃に並走するように飛び込むガンドラの雷刃が、アンゼリカの光剣が、その首元に閃き十字の傷を刻み込み。
 反撃とばかりに振るわれる巨尾を飛び越え、受け止め、潜り抜けて踏み込むと共に、さらに一太刀。
 得物を振るう手を、戦場を駆ける脚を、僅かたりとも止めることなく。
 切り込む刃がワームの群れを切り崩し。そうして――、
『――っ!』
「ああ、そう来ると思っていたよ」
 地中からの奇襲を飛び退きかわすアンゼリカへと、さらに大きく飛び当たる新手のワームが牙を広げるも。
 足元の振動から動きを先読みするラヴィデの火矢が、その口を射抜いて体勢を崩し。
 続け――弓を握るラヴィデが、いまだ宙にあるワームを見据え、短く呼吸を整えて。
 弦を大きく引き絞り、纏う呪炎を束ねた巨大矢の狙いを定め。
「いい風だ――さあ、押し返すよ」
 言葉と共に、呪われし武具を中心に吹き荒ぶのは紫黒の呪炎の花嵐。
 渾身の力をこめて放つ一矢が、その矢が纏う烈風が、ワームへと突き刺さり巨体を押し返し。
「さあ、いくよっ!」
 その矢を追いかけるように、風に乗るように、光翼を広げたシルが空を翔ける。
 止まることなく縦横無尽に、空を舞うが如きで連続して放つ魔力光が襲い来るワームへと突き刺さり。
 その砲撃を突き抜ける牙が、次弾を放とうと銃を構えるシルへと走るも――その牙を光翼を盾として受け流すと共に、逸らした牙を背後に展開した魔力弾へと突っ込ませて。
 一瞬、動きを鈍らせたワームの巨体をも足場として大きく飛翔し、その頭上へと回り込むとシルは構えた銃へと魔力光を収束させる。
「それくらいじゃ、捕まってあげないよっ!」
「合わせていくよ。この炎に耐えることができるかな?」
 撃ち下ろす魔力砲撃の連射が、それに合わせて綾音が叩きつける火球が。
 続けざまにワームへと突き刺さり、その巨体を地面へと叩きつけて。
「「まだだっ!」」
 なおも止まることなく剣を握り、翔ける綾音が、ガンドラが、追撃の刃を閃かせるも――しかし、
「逃がした、か」
 その刃がワームを捉えるよりもわずかに早く、身をくねらせるワームが地中へと潜り込んで身を隠し。
 同時に、その動きで巻き上げられる砂塵と土塊が視界を遮って――その内から放たれる長大な肉体での薙ぎ払いが、咄嗟に大剣で受け止める綾音を退かせる。
「全く地中攻撃とは厄介なことを……」
 土煙の中から、地中から。地面を味方として襲い来るワームの攻勢に、綾音は小さく息をつく。
 この場は相手の本拠地。地の利は相手にある上に、個体の戦力としてもトループス級としては最上位と言ってもいい程の強敵達。
 ――それでも、
「でも、これさえ片付ければあとはガレスだけ!」
「この程度の障害、踏み越える!」
 攻撃を受け止め、弾かれながらも踏みとどまり――さらに踏み込む綾音の刃が巨竜の牙を弾き返し。
 それに合わせ、切り込むガンドラもまた雷刃を閃かせて巨竜とぶつかり合う。
 一合、二合。牙をかわし、尾を潜り抜け。
 かわしざまに振り抜く刃で外皮を切り裂き。
 続け、突き込む牙を受け止め、飛び退いて――飛び退くガンドラの着地点を狙うように、新たなワームが地中から飛び掛かる。
「っ、誘い込まれたか!」
 咄嗟に地を蹴り、僅かに身を翻し。
 竜の牙に胴を捉えられることこそ避けるも、完全にはかわし切れず。
 牙を受けた腕を取られ、ガンドラの体が地中へと引き込まれる。
 本領を発揮できる地中へと相手を引き込み、締め付け喰らい付くワームの戦技『グランドバインド』。
 動きを封じられたガンドラへもまた、身を締め付ける拘束が、さらには牙による追撃が走るも――しかし、
「この程度、薙ぎ払い、地を吹き飛ばして、脱出してやる――オオ、ォオオオ!」
 咆哮と共に地中を紫電の雷光が駆け巡り。
 爆ぜ飛ぶ土地と共に、ガンドラが、そしてワームが地上へと躍り出る。
「穿孔ばかりで、引き籠るでなく、外で動くが、健康的だぞ。生憎と天気は、日中ではなく、雷の嵐という、悪天候だがな」
「キャメロットにいる以上精鋭なんだろう、きっと強い。でも復讐者がここまで築いてきた絆に及ばないよ!」
 いまだ紫電を散らす雷剣『雷界』を振り抜き、その切っ先から走る雷光が宙にあるワームの巨体へと絡みつき、焼きつけて。
 同時に、なおも宙にある土石を足場として駆けるアンゼリカが、宙にあるワームの群れへと刃を走らせる。
「どうしたの! 動きづらそうだけどっ」
 身に纏うオーラを、大剣が宿す獅子のオーラを、その力を最大限まで引き出し。
 四方より襲い来る巨竜の牙を――それ以上の速さで、強さで、縦横に閃かせる光刃で切り裂き、切り払い。
 続け、巨尾に身を弾かれるも怯むことなく、一際大きい土塊を足場として体勢を立て直し。
 追撃を飛び越えかわすと共に、振り向きざまに放つ追撃の刃がワームの巨体を弾き飛ばして。
「綾音さん!」
「うん、見えてる――捕まえた!」
 背後の仲間とぶつかり合い、もつれあって体勢を崩すワームを見据え。
 綾音は手にした大剣を地面へと突き立て、両手を天へとかざして魔力を開放する。
「そろそろ終わりにしよっか」
 紡ぐ詠唱に応えるように、その掌の先に作り出すのは太陽の如き魔力球。
 それは、戦場の大気に満ちるマナを吸収してさらに強く、大きく輝きを放って成長し。
 そうして――臨界を示すように、揺らめく光が一際強く輝きを放った瞬間。
「Finis mundi Supernova(フィーニス・ムンディ・スーパーノヴァ)!」
 放つ火球がワームの群れへと突き刺さり。
 巻き起こる超新星爆発をも思わせる極大の炎の光の中へと、光翼と共に翔けるシルが光の魔力を撃ち放つ。
「まだ――まだだよっ!」
 ここまで重ねてきたディアボロスの連携に、綾音の放つ大火球。
 そして、シルが放つ光の精霊の魔力砲撃。
 掴んだ流れを離すことなく、一気に押し切らんばかりの攻勢――だけど、相手はまだ余力がある。倒し切れていないと、ディアボロスの直感が伝えてくる。
 だから――、
「光よ、我が手に集いて、すべてを撃ち抜く力を……最大稼働、乱れ撃つよっ!」
 背中に展開する二対の光翼が最大まで輝きを放ち。
 宙を蹴り、翔けるその背後に無数の残像を作り出し。
 速く――自らが放つ魔力砲の光よりも、さらに速く。
「天翔残影砲(シルエット・ブラスト)!」
 幾人にも分かれたかと錯覚させるほどの速さで爆炎の周囲を翔け抜け、シルが――シル達が、一斉に放つ魔力砲の光が爆炎の中へと突き刺さる。
 その砲撃が、綾音が握りしめる掌が。
 捕らえた獲物を逃すことなく焼き尽くさんと、巻き起こる爆炎を内へと凝縮し。
 ――しかし、
『ガ、ァアアアアッ!!!』
 凝縮する火球が、一瞬膨れ上がり――直後、極光を放って火球が弾け飛び、その内から身を躍らせる巨竜が咆哮をあげる。
「さすがにトループスでも強いね」
「ああ。末席と言えども、流石はドラゴンだ」
 火球が弾け飛ぶ衝撃を受け止め、受け流して飛び退くシルが感嘆の息をつき。
 ラヴィデもまた小さく笑って頷きを返すと、息を吐いて『レゼル』を静かに握りしめる。
「ドラゴンは、強い。だが、大抵の物語じゃ勇者一行の勝利に終わる。何故だかわかるかい?」
 静かに息を吐き、見上げるラヴィデの視線の先にあるのは、大きく跳躍して襲い来るワームの巨大な咢。
 ディアボロスの攻勢にさらされ、深手を負い――しかし、その戦意は、纏う気迫は、僅かたりとも衰えることは無く。
(「ああ、それでこそだ」)
 力を持つ者、知恵ある者、財宝の守護者。
 人々の思い描く強さの象徴こそが『ドラゴン』。
 故にこそ、その強さを認め、挑み――そして、乗り越える。
「ふふ……好きなんだよ。そんな王道の物語が」
 くすり、と笑うラヴィデの手の中で『レゼル』が長剣へと姿を変えて。
 ラヴィデと並び、ガンドラがかざす雷刀へと、さらに幾つもの雷光が突き刺さる。
「世界の人々の、平穏成就が為、戦うのだ。疾く失せよ。そして滅びよ。霹靂の帳は、此処に降りる」
 自然を、生き物を、人々を。大切に思うものを守護する者。
 それもまた、ドラゴンの在り方の一つであり――今、ガンドラが示すのは、そのための破壊の力。
「焔薔鼓翼(エンショウコヨク)。挑ませてもらうよ、モグラくん――そして、円卓の騎士」
「鳴り響け。呪いの雷剣を、以て放つは、轟き滅す、雷霆の裁き……!」
 刃へと集束する呪炎が作り出す巨大刃を構え、その背に呪炎の花嵐を展開し。
 眩く光を放つ紫電を帯びた七支刀形状の呪剣を握りしめ、紫の雷霆を周囲へと降り注がせて。
 ラヴィデの振り抜く炎刃が、ガンドラの放つ雷刃が。
 重ねて放つ炎雷の斬撃が、襲い来るワームの巨牙と交錯し――牙を断ち切り、降りかかる巨体を両断して。
 ――その残骸を突き抜けて、飛び込む最後のワームが咢を開き。
 同時に、
「今こそ、私たちが、復讐者が人々の希望となる。いざ全力全開っ!」
 地面を砕く程の踏み込みで、強く、速く、跳躍するアンゼリカが握る大剣を大きく振りかぶる。
 敵を見据え、握る剣に込める力と闘志は、身の丈を超える程の長大な光の剣を作り出し。
「どんな相手でも、この光剣で叩き斬るよっ。負けるもんかーっ!」
 振り上げる斬撃が、打ち下ろす巨牙が。
 真正面からぶつかり合って、火花を散らして互いの体を弾き飛ばし。
 ――弾かれながらも、空中で身を翻すアンゼリカが、巻き上げられた岩塊を足場として地上を見下ろし。
 ――体勢を崩して地上へと叩き落されながらも、身をくねらせるワームが頭上を見上げ。
「私の光よ、今最大まで輝けぇーっ!」
『――っ!』
 宙を、地を。
 同時に蹴り抜き、飛び込む刃と牙が交錯し。
 光と火花が弾け飛び――そうして、
「さぁこれで全部かな?」
 光刃を振り抜き着地するアンゼリカの背後で、両断されたワームの巨体が地面へと落下して。
 続け、周囲へと視線を走らせ。
 追撃が無いことを確かめると、アンゼリカは小さく息をつく。
 護衛を務めるトループス級は倒した。
 後は本命を残すのみ。

「あとはお前だけだよ、『薄明のガレス』。いざ勝負!」
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【泥濘の地】LV1が発生!
【飛翔】LV2が発生!
【通信障害】LV1が発生!
【建造物分解】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!
【グロリアス】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!

アイネリス・レナリィ
アドリブ絡み歓迎

双頭に双刃……。
片方さえ潰してしまえば、その存在意義も無くなる事でしょう。

双方揃っての双刃剣
片側であろうとも剣身が折れれば、それは只の剣に成り下がる
《振り払う焦熱》を発動
生成した剣刃を騎士盾、紋章の剣身へ目掛け攻撃

連続魔法にて矢継ぎ早に剣刃を生成し同一箇所へ斬撃を集中させ 
超高熱で融解させることで双刃剣の剣身を断ち、結界の消失を狙います

別の方向から紋章を削る方も居ますし
例え効果が無くとも囮にはなるでしょう

味方の攻撃に合わせて仕掛け
回避困難なタイミングで命中させるよう心掛けておきます

重ねて黒鉄の槍刃を生成、敵の周囲へ放ち
意識を散らせる為の牽制とし
こちらが攻め入る隙を作りましょう

攻めあぐねての消耗は避けておきたい
まずは温存の思考を捨て置き
結界の破壊を最優先に一気に攻め立てます


ニルキャス・トーネード
アドリブ連携歓迎です

む…現在進行形で侮ってくれてたら少しはラクできたかもしれないんだけどな。しょうがない

盾の紋章に描かれてるやつは双刃剣っていうの…?あの手の武器は何故かグルグル回すだけで銃弾を弾ける感じがするんだよね。そういうわけで柄を狙ってみるよ。大抵の武器は持ち手が壊れたら使いものにならないでしょ

ゲイルエンチャントっていう気流を武器や自分に纏わせるパラドクスを使うよ。で、紋章を削る方法は…狙撃!ミスリルガンナイフの銃弾に気流を螺旋状に纏わせて風のドリル弾にするよ。何発も撃ったら反撃もその分食らって絶対保たないからさ。全力魔法&魔力付与で銃弾一発に全てを賭ける…外しはしない!

んで狙撃を上手くやるための工夫としては~…相手の視界に入ってたら何処から撃たれるか一目瞭然だから遮蔽物が必要だし、時間はあまりないにせよ撃つタイミングを伺う場所は欲しくなるよね。

もしワームが何体か倒されてたなら、それを遮蔽物にするよ。最低でも5m以上はあるし、敵の風刃から身を守れる壁としては悪くないかも


トロワ・パルティシオン
双頭のコンビネーションか、厄介そうだね。
けど、もう一体のガレスと分断されている分、この状況はチャンスなのかもしれないな。
奪還戦の脅威とならないように、ここで確実に倒そうじゃないか。

紋章が紋章として成立しなくなれば、効果はなくなるんじゃないかな。
つまり、何が描かれているか一目で分からなくすればいい。
双刃剣の紋章か、特徴的な形だね。ならその中央を狙えばどうなるかな。
柄を分断するよう削ってしまえば、それはもうただの双剣さ。

『切り拓く光芒』……いや、これはこの後の騎士戦に取っておこう。
本番はそちら、このクロノ・オブジェクトはあくまで第一関門だからね。
かわりに『無尽の怒り』で攻撃しようか。
相手の双頭を突破して騎士盾に攻撃を届かせるには手数が必要だ。
激しい弾幕で相手を牽制し、その隙に騎士盾を銃撃で薙ぎ払おう。

さすがに一度では壊れないか、攻撃した後も狙う振りをし続けて仲間を援護するよ。


リューロボロス・リンドラゴ
ふん、この手の類は2体揃って真価を発揮しかねんからの。
バラけさせれたのは僥倖よ!
黄昏と薄明だけではない。
その双頭もバラバラにしてくれるわ!

双刃剣の紋章も同じよ。
2つに割いてくれようぞ!
我が拳にて狙うは柄の部分!
そもそも双刃剣は長い武器のように見えて長柄という程ではないからの。
柄を利用した戦法には用いにくい。
そういう意味でも柄は弱点であろうよ!
ただでさえ短い柄を削るのだ、分断すれば双剣どころか刃に短すぎる柄のなんとも使いにくい刃になるであろうしの!

ふん、とはいえこちらの狙いが分かれば、対処して来て別の部位で受けようとしたりするかの?
同じ箇所を狙う味方と間を置かずに畳み掛けるのが吉かの!
盾を護るために我が身で庇う逆転現象なども有り得るやもだ!
守りに入れば相手に対処させる余裕を与えかねぬ。
もとより逆説連鎖での広範囲ブレス、対処も困難であろう!
こちらも捨て身で前のめりに攻めさせてもらうぞ!
狙い撃てるよう【命中率アップ】の加護を仲間たちに!
我は龍、我こそはドラゴン!
リューロボロス・リンドラゴ也!


 ふわり、と。
 金色の身を空へと舞わせる双頭龍――円卓の騎士が一角『ガレス』を見据え。
 アイネリス・レナリィ(黒鉄の魔女・g01781)が、広げる右の掌の先に数多の剣刃を形成し。
 リューロボロス・リンドラゴ(ただ一匹の竜・g00654)が、その龍の眼に、竜の爪に、オーラを纏わせる。
 相手は断片の王の最側近。さらには騎士盾の守りまで得た圧倒的な格上の存在。
 けれど――退くわけにはいかない。
 あと一歩まで迫ったキングアーサーの開放のために。
『――薄明のガレス、参ります!』
「ええ――さあ、魔女の役目を果たしましょう」
 この地と新宿の地に生きる、善き人に尽くし尽くされ共に生きる善き魔女として。
「来るがいい、円卓の騎士。幼子達の憧れとしての竜、返してもらうぞ!」
 夢<竜>を愛した無垢なる幼子達の復讐者として。
「「『――いざ!』」」
 空を翔け、風を裂き。
 飛翔するガレスの双頭の顎と、アイネリスが撃ち放つ剣刃が真正面からぶつかり合い。
 火花が弾け、刃が砕け――金の龍影がその先へと翼を広げて、
「いや――」
「「――まだっ!」」
 金の双翼が空を叩くよりも早く、トロワ・パルティシオン(迷子のコッペリア・g02982)の放つ銃弾が舞い散る破片の中を走り抜け。
 その銃弾に並走するように、切り込むニルキャス・トーネード(流離の風竜術士・g05173)の二丁のガンナイフが、壁を足場に背後から殴りかかるリューロボロスの拳がガレスへと突き刺さる。
――けれど、
『無駄、とは言いません。ですが――』
 突き立つ刃も、繰り出す拳も、ガレスの纏う障壁に阻まれて。
 その威を大きく削がれた連撃は、ガレスの金鱗を、携える騎士盾を、傷つけこそすれども穿つ事は叶わず。
 同時に、別々の生き物化の如く動く双頭が二人を見据え、放つブレスが二人を捉え退ける。
『その程度では、私を倒すことは叶いません』
「わ、っと……なるほどなー」
「流石は、円卓の騎士か」
 弾かれ、しかし即座に体勢を立て直して地へと降り立ち。
 飛び退き距離を取るニルキャスに、トロワもまた頷きを返す。
 まずは一当て。加減は無くとも、互いに全霊までは出し切ってはいない。
 それでも――相手の力の一端は実感できた。
「双頭のコンビネーションか、厄介そうだね。それと――その盾も」
『これが円卓の騎士。そして、王より賜りし『騎士盾』の力。容易く突破できるとは思わないことです』
 ディアボロスの次の動きを見逃すまいと、双頭の視線を巡らせるガレスの周囲を守るように浮遊する巨大な『騎士盾』。
 その表面に刻まれた、双刃剣をあしらった紋章が作り出す防壁は、決して突破不可能な障壁と言うわけではない。
 直撃させた刃や銃弾のいくつかは、威力を大きく削がれようともガレスの鱗や盾に傷を刻んでいる。
 とは言え――そのハンデを無視して倒せるほど、この相手は甘くはない。
 ジェネラル級ドラゴン、円卓の騎士『薄明のガレス』。
 騎士盾を持たずとも、ディアボロスが死力を尽くしてようやく届くか否かの強敵なのだから。
 ――だからこそ、
「本当に厄介だ。けど、もう一体のガレスと分断されている分、この状況はチャンスなのかもしれないな」
 揺らぐことなく吹き付ける金龍の威圧を受け止め、トロワは静かに笑みを作る。
 『薄明のガレス』と『黄昏のガレス』。共に同じ『ガレス』の名を纏う円卓の騎士であり――恐らくは、その本領は二体での連携戦。
 例え『騎士盾』の守りがあろうとも、双騎士の共闘を封じることが出来る今こそが、各個撃破の好機。
「双頭に双刃……片方さえ潰してしまえば、その存在意義も無くなる事でしょう」
「ふん、この手の類は2体揃って真価を発揮しかねんからの。バラけさせれたのは僥倖よ!」
 今、この場で打ち倒すと。告げる言葉と共に、アイネリスが再度広げる両手の先に、剣刃を、鉄槍を、さらに多くの剣刃を形成し。
 拳を握るリューロボロスが、その手に、その眼に、より強い密度の闘気を巡らせて。
 そうしてガレスと相対するディアボロスの姿に、双頭の龍眼が鋭さを増す。
『無謀――いや、勝算があるようですね』
「無論。黄昏と薄明だけではない。その双頭もバラバラにしてくれるわ!」
『ならば――こちらも全力にて、蹂躙させていただきます!』
 拳を打ち合わせ、咆哮と共に地を蹴るリューロボロスの拳が、アイネリスが放つ剣群が、翔ける金影と交錯し――その連撃を飲み込む龍の暴威が、二人の攻撃を弾き、押し返し。
 ――しかし、
「っ、まだよ!」
「まずはその盾から!」
 連携を打ち払われながらも、なおも止まることなく。
 身を翻しざまにリューロボロスが放つ拳風が、追撃の風刃を切り裂き。
 続け、飛び退きざまにアイネリスが放つ大剣が、風を裂いてガレスが伴う盾へと突き刺さる。
 盾に力を与えているのは、その表面に刻まれた『双刃剣』の紋章。
 その意味を失わせることが出来れば、盾の加護は力を失うはずだけど。
『成程。まずは盾から破壊する、と。考えとしては正しいですが、それは水滴で岩を穿つようなものですよ』
「できないと、思うかな?」
『っ、いえ――やれるでしょうね、貴方達であれば』
 続けて切り込むニルキャスの問いかけに、ガレスは僅かに息を呑んで首を振り。
 龍尾を飛び越えるニルキャスのナイフを翼で受け止め、押し返し――続け、大きく羽ばたかせる双翼が放つ烈風が、その体を押し返す。
『だからこそ、その時間は与えません』
「む……現在進行形で侮ってくれてたら少しはラクできたかもしれないんだけどな……」
 烈風の中に産み出される無数の風刃に、重ねて打ち込む双頭のブレス。
 金の魔力を宿す風と光の連撃が、嵐となってニルキャスへと迫り行き――、
「うん、しょうがない」
 ――その風の中を踊るように、彼女は駆け抜ける。
 ブレスをかいくぐり、風刃をナイフで切り裂き。
 爆ぜる風に背を押されるように大きく飛び上がると共に、続くガレスの双牙をかわしざまに縦横に閃くナイフが騎士盾の表面へと傷を刻み込み。
「ひとつ、ふたつ、みっつ――と、トロワちゃん!」
「ああ。奪還戦の脅威とならないように、ここで確実に倒そうじゃないか」
 続く龍尾を飛び退きかわすと同時にニルキャスが放つ銃撃に合わせ、トロワもまた拳銃『フューリーズバレル』を――そして、極小演奏機構群『リトルオーケストラ』を起動する。
「開演の時間だよ。僕らの物語を始めようじゃないか」
 トロワの胸に燃える怒りの感情を表すように、どこからともなく奏でられる旋律は強く、激しく。
 その思いをこめて放つ銃弾が、音波の刃が――荒れ狂う風を切り裂き、防壁を突き抜け、騎士盾へと突き刺さる。
 ガレス本体と同様に、盾もまた防壁の加護の内にある。
 それ故に、パラドクスの力をもってしても紋章を削り取ることは簡単にはいかないけれど。
「さすがに一度では壊れないか――なら」
「壊れるまで何度でも重ねるだけね」
 素早く、速く、大量に。
 トロワがさらに放つ銃撃に、重ねてアイネリスが放つ赤熱した剣刃の連射。
 止まることなく撃ち放つ銃と刃の連撃が、盾へと突き立ちその表面を削り取る。
 その連撃が狙うのは、騎士盾の表面に刻まれた紋章――そのさらに一点。
「紋章が紋章として成立しなくなれば、効果はなくなるんじゃないかな……つまり、何が描かれているか一目で分からなくすればいい」
「だから狙うのは片側の刃。双方揃っての双刃剣。片側であろうとも剣身が折れれば、それは只の剣に成り下がる」
「双刃剣の紋章か、特徴的な形だね。ならその中央を狙えばどうなるかな?」
 トロワとアイネリスが狙うのは、双刃剣の紋章に対して、それぞれが僅かに異なる柄と刃の部分。
 柄の両端に刃が付いた『双刃剣』。
 その最大の特徴と言えるのは、柄で繋がる二つの刃であり――だからこそ、その箇所を失えば『双刃剣』としての意味を失うことになるはず。
 銃弾と音の刃が柄の部分へと集束して削り取り。
 一斉に打ち出す刃の雨が刃へと突き立ち、切り穿ち――そして、
『やる――ですが!』
「「――っ!」」
 一際強く、激しく。
 吹き抜ける龍の烈風が二人の連撃を吹き払い。
 続け放つブレスの閃光が二人へと走るも――その閃光へと、リューロボロスが放つ拳風が、ニルキャスの振り抜く剣風が、十字に重ねて突き刺さり。
 その風が飲み込まれ焼き払われる一瞬の間を縫って、光を飛び越えるリューロボロスとニルキャスがさらにガレスへと距離を詰める。
「バラバラに砕くのは双刃剣の紋章も同じよ。2つに割いてくれようぞ!」
「盾の紋章に描かれてるやつは双刃剣っていうの……? あの手の武器は何故かグルグル回すだけで銃弾を弾ける感じがするんだよね」
 迎撃に放たれる牙を、閃光の吐息を潜り抜け。
 それでも避けきれない攻撃の余波に体を貫かれながらも、止まることなく、怯むことなくさらに前へ。
「そもそも双刃剣は長い武器のように見えて長柄という程ではないからの。柄を利用した戦法には用いにくい。そういう意味でも柄は弱点であろうよ!」
「大抵の武器は持ち手が壊れたら使いものにならないでしょ。柄を分断するよう削ってしまえば、それはもうただの双剣さ」
「ただでさえ短い柄を削るのだ、分断すれば双剣どころか刃に短すぎる柄のなんとも使いにくい刃になるであろうしの!」
 オーラを纏う拳が、風を纏わせるナイフが――重ねて打ち込む連撃が、紋章の柄の部分へと幾つもの傷を刻み込んでその姿を少しずつ薄れさせ。
 さらに一歩、踏み込み追撃を狙う二人を、翼の薙ぎ払いが、続けて風刃の追撃が走り押し返すも――しかし、
「まだまだっ、穿ち貫け!」
「流れは渡さない――切り裂け」
「それくらいじゃ、運命からは逃げられないよ……」
 反撃を受け流しつつ飛び退くニルキャスが銃を構え――それに合わせるように、アイネリスの刃が、トロワの射撃が、三つの連撃が空を裂いて風を断ち切り。
 その弾幕の中を駆け抜け、リューロボロスが拳を握りしめる。
 一撃では足りない。二撃でも、三撃でも。
 まだ、足りない。けれど、確かに届いている。紋章には傷を刻んでいる。
 ならば、届くまで――届くと信じて繰り出すのみ。
「うむ。同じ箇所を狙う味方と間を置かずに畳み掛けるのが吉かの!」
 仲間の攻撃に合わせて繰り出す、拳が、蹴撃が、短刀と偃月刀の連撃が、続けざまに盾へと突き刺さり。
 その動きに合わせるように、アイネリスは形成した剣群の狙いを定め――、
(「別の方向から紋章を削る方も居ますし、例え効果が無くとも……いえ」)
 と、僅かに考え、そして苦笑しつつ首を振る。
 おそらくは、紋章の意味を失わせる手段に正解は無い。いや、どれもがきっと正解なのだろう。
 必要なのは、『双刃剣』が――紋章の意味が失われたと言える形にすることのみ。
 柄を狙うのも、刃を狙うのも、あるいは全面を削り取るのも、どのやり方でも最終的には紋章の力は失われるのだから。
「あるのは効率の違いのみ。なら、囮として攻め入る隙を作るとしましょう」
 相手の意識を散らす、こちらの狙いを誤認させる、仲間達の切り込む道を作り出す。
 それもまた、盾を攻略する上での大切な一手。
「一気に攻め立てましょう」
 重ねて生成する剣群の雨を、紋章の、そしてガレスの周囲へと続けざまに打ち放ち。
 その連射を吹き散らさんと、吹き荒れる金の烈風と共に風刃がアイネリスへと走るも――その烈風の刃を右手の先に形成する大剣で切り裂き。
 続け、左右に広げる両の掌の先に大剣と黒鉄の槍刃、数多の刃を形成する。
「攻めあぐねての消耗は避けておきたい。ならば、ここは」
 先を見据えての温存の思考はいったん捨て置き、結界の破壊を最優先に。
「弾けて、燃えろ――振り払う焦熱」
 告げる言葉と共に、生成した剣刃へと更に魔力を込め。
 刀身に与えるのは、刃を赤熱化させるほどの超高熱の魔力。
 その高温に剣刃が長く耐えられず、一振り毎に剣刃を生成し直す必要があるとは言え――その斬撃の威力は、現状のアイネリスが持てる最大火力。
 一斉に放たれる刃が、風を裂き、盾へと突き立ち、その表面を穿ち、融解させて、溶かして潰し。
『まさか――本当に砕くつもりですか!?』
「ああ、いい響きだ――開演の時間だよ。僕らの物語を始めようじゃないか」
 赤熱する刃の攻勢にガレスの意識がアイネリスへと向いた、その機を逃すことなく。
 砕け、爆ぜ散る刃の響きをも取り込んで、トロワは銃を握り『リトルオーケストラ』の力を開放する。
(「『切り拓く光芒』……いや、これはこの後の騎士戦に取っておこう。本番はそちら、このクロノ・オブジェクトはあくまで第一関門だからね」)
 無論、出し惜しみなどするつもりはないし、そんな余裕もない。
 けれど、ここですべてを出し尽くすつもりもない。
 第一楽章で息切れを起こしては、本命たる第二楽章を完走することも叶わなくなるのだから。
「かわりに『無尽の怒り』で攻撃しようか。相手の双頭を突破して騎士盾に攻撃を届かせるには手数が必要だからね」
 必要となるのは、手数と速さ。
 爆ぜる銃声、響く剣戟の音、荒れ狂う風の調べ。
 戦場に満ちる幾つもの音の中で、流れるリトルオーケストラの楽曲に合わせてトロワは高らかに歌を響かせる。
「この場は僕らの舞台だよ。邪魔者にはご退場願おうか」
 無尽の怒り(フェローチェ)。
 紡ぐ歌声と音に乗せて、フューリーズバレルが響かせるのはサブマシンガンの如き高密度の銃声。
 無限の弾幕というべき数の暴力で突き刺さる怒りの銃弾が、アイネリスの放つ剣群と共にガレスの風と、ブレスとぶつかり合い。
『いや、まだです!』
 合わせ放つ連撃すらも、風と共に放たれる金龍の吐息に焼かれ、押し返される――けれど、
「「ああ、まだだっ!」」
 左右へと飛び退き、迫る光をぎりぎりでかわし。
 その動きのままにアイネリスの放つ刃が、トロワの放つ銃弾が。
 続けざまに盾を撃ち抜き、紋章の刃を、そして柄を穿ち削り――瞬間、防壁が僅かに、しかし確かに揺らぐ。
『っ!? まだ盾は砕けてはいないはず――まさか、狙いは!』
「気付いたか、だが遅い!」
 驚愕に目を見開くガレスを見据え、弾幕の中を駆けるリューロボロスが握った拳へと力を収束させる。
 騎士盾が展開する防壁は、まだ消え去ってはいない。
 けれど――揺らぎ、明滅するその光は、限界が近いことを如実に伝えてくる。
 おそらくは、後数手。それで紋章の力は失われる。
 故に、
「お、ぉおおおっ!」
 闘気を纏い、拳を握り。
 気合の咆哮と共に地を蹴るリューロボロスの拳が、金龍のブレスを切り裂き――その余波を突き抜け、さらに前へ、
「その盾、砕かせてもらうぞ!」
『っ、いや、させません!』
 踏み込み、放つ一撃が盾を捉える――その直前。
 リューロボロスと盾の間に割る混むのは金の龍鱗。
 守護の盾の限界が見えたからこそ、それを守るために主が身を割り込ませる逆転の防御策。
 そして――、
「ああ、そう来ると思っていたぞ!」
 ――それをも予測していたからこそ、リューロボロスはさらに一手、ガレスを上回る。
 本来の間合いから、さらに地を蹴り大きく踏み込み。
 捨て身とも思える程の前のめりの踏み込みで、盾を庇うガレスの脇をすり抜け、回り込むと同時に拳を握り。
「崩れ落ちよ。独り立つは竜である」
 撃ち放つのは、爆竜拳。
 その一撃に載せるのは、古今東西の龍の名を関した武術や流派との戦いと修練の歴史。
 幼い身体には不釣り合いであり――そして、龍の巨躯には相応しい必殺の拳。
「我は龍、我こそはドラゴン! リューロボロス・リンドラゴ也!」
 放つ拳が盾を捉え――その一撃は寸前で飛び退くガレスによって、僅かに芯をずらされるも。
 しかし、ビシリ、と音を立てて、穿たれた柄を中心として盾に一直線のヒビが走り。
「今のを凌ぐか――だが、狙い撃てる状況は作った。止めは任せたぞ」
「うん、逃がさないよ」
 仲間達との戦いで倒れたワームの残骸を遮蔽として身を隠し。
 その影から銃を構え、ニルキャスはそっと呟く。
「全力魔法、魔力付与……」
 精神を集中し、紡ぐ言葉に乗せて周囲の風に魔力を宿し。
 産み出す風の流れは、ニルキャスの握る右手を包むように渦を巻く。
「吹き荒ぶ疾風は反逆の息吹と化す――ゲイルエンチャント」
 その掌の中にあるのは、一発の銃弾。
 風の魔力を限界まで集束し、螺旋状の風を纏った銃弾を流れるような動きでガンナイフへと装填し。
 呼吸を沈めて狙う先は、飛び退くガレスが庇うように抱える騎士盾の中央――そこに刻まれ、そして擦れかけた、双刃剣の柄の中心。
「この一発に全てを賭ける……」
 ワームの残骸に隠れて相手の視界から外れ、仲間の連携によって作り出されたこの好機。
 このチャンスを逃せば、次の機会は絶対に訪れない。
 ――だから、
「外しはしない!」
 放つ一射は、螺旋を描くように風を纏い。
 狙い過つことなく盾へと突き立ち、纏う風を開放し。
 巻き起こる爆発的な暴風がガレスの元から盾を弾き飛ばして――。
 バキン、と。
 地面に突き立つ騎士盾から致命的な音が響き渡り。
 僅かな間をおいて、盾に刻まれたヒビは盾全体へと広がり。
 そうして――大盾を左右に別つように破壊する。

「ふぃ~……まずはその盾。壊させてもらったよ」
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【熱波の支配者】LV1が発生!
【罪縛りの鎖】LV1が発生!
【プラチナチケット】LV1が発生!
【隔離眼】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】LV1が発生!
【命中アップ】がLV2になった!

『馬鹿な……』
 カツン、と。
 紋章を潰され、割断された騎士盾の残骸が地面へと落下して、硬い音を戦場に響かせ。
 その光景に、ガレスは呆然と言葉を零す。
 断片の王であるアーサー王より与えられた『騎士盾』。
 それは、戦力としてのみならず、名誉の象徴としても大きな意味があったのだろう。
 だからこそ、それを失ったことは、単純な戦力以上にガレスの誇りを傷つける。
『油断した……いや、違う……これは』
 大きく動きの精彩を欠いたガレスへと、その隙を逃すことなくディアボロスが続けざまに放つ炎が、雷撃が、光が――数多のパラドクスが突き刺さり。
 巻き起こる爆炎がガレスの巨体を覆い隠して。
 ――そうして、
『ああ……まだ、覚悟が足りていませんでしたか』
 爆炎の内より奔る金色の烈風が、その全てを吹き散らし。
 続く追撃を、横へと振り抜く風刃の一閃が切り払う。
『この期に及んで、王の守りを盾に優位に立ったつもりでいたとは……つくづく、情けない。無様を見せました。非礼を詫びましょう』
 風を纏い、再びディアボロス達の前へとガレスは姿を現す。
『改めて、名乗らせて頂きます。我が名はガレス――円卓の騎士が一角『薄明のガレス』』
 幾つものパラドクスによる傷をその身に刻み、流れる血と共に纏うのは先刻とは比べ物にならない程の殺意と敵意。
 それは、我が身に変えてでもディアボロスを打ち倒すという、必死の覚悟。

『我が命がある限り、ここから先へは一歩たりとも進めぬものと知るがいい!』
アイネリス・レナリィ
その覚悟を蔑ろにするつもりはありませんが、私は武人でも騎士でも無い一介の魔女。
そちらの流儀に則る道理も、今更名乗る必要も無いでしょう。
我々の前に立ちはだかる以上、一切斬り捨てるのみ。

箒に乗り飛翔し空中から攻め込みましょう
挙動を観察し移動先を常に予測
速度差があれば先回りをするなど徹底的な追跡を行い、常に距離を詰めに行きます

執拗な追跡と命中を問わず広範囲に投射する槍刃で圧力を掛け追い詰めましょう

接近し射程に入り次第《撫で摩る切先》を発動
すれ違い様に無数の剣刃を一斉に振るい攻め立てます

攻撃後は一撃離脱を行い反撃に対処
連続魔法にて剣刃を生成、自身の周囲を薙ぎ払い襲い掛かる風の刃を相殺
受け切れなければ複数を束ね受けましょう
砕かれれば都度生成し直し次の立ち回りへの備えを

隙を見計らい決定打を撃ち込むため突進します
全速で一直線に突っ込み、全ての剣刃で両断せんと斬撃を放ちましょう

決死の覚悟は見事と言っておきますが……こちらにとっては通過点。
踏み越えさせて頂きますよ。


ニルキャス・トーネード
非礼を詫びるっていうなら、僕もかな。盾を壊して勝ったつもりになっていたんだ…これからが本番ってことだよね

この流れで名乗っておくよ。ニルキャス・トーネード。この世界で生まれたちっぽけな命の一つだよ

敵は一瞬で間合いを詰めてくるから…遠距離戦を仕掛けようとしても向こうの方が速いかもしれない。ならいっそこっちも近接戦でいってみるよ

仲間との連携を重視してパラドクス、ディザスター・ゼロによるミスリルガンナイフを使った刺突に続けて、魔力付与を活かした爆風魔術を銃口から放ち反動で飛び退く一撃離脱…基本的にはこういう戦い方でいくよ。

更に、防衛ラインを展開する。迂回はされるだろうけど時間稼ぎになれば十分

けれど一番危惧しなきゃいけないのは離脱に失敗した時だね。そうなったら覚悟を決める時だし、腕がズタボロ以上になるリスクも承知ってやつだからさ…反撃のディザスター・ゼロで口の中にガンナイフを突き刺し、全力魔法で爆風を放つ!そんなに噛み砕きたいんなら、これでもくれてやる…!
うまくいけばドレインで立て直しを図れるかも


一ノ瀬・綾音
慢心を捨てたか。本気で来るか。
いいねいいね、そうでないとやっぱり面白くない。

そっちが改めて名乗るならこっちも改めて名乗らせてもらおうか。
私は一ノ瀬綾音――ディアボロスが一角、『星影の描き手』一ノ瀬綾音。気軽に綾音ちゃんって呼んで構わないけど……呼ぶのは天国からにしてくれると助かるかな?

じゃ、名乗りも上げあったところで正々堂々とやりあおうか!

恐らく相手は空中戦を仕掛けてくるだろうから、空に飛んだら何か仕掛けてくると見込んで相手の動きを注視、何か怪しい動きが見えたらパラドクス通信で仲間に伝達。
適宜飛翔も使って相手との高低差を埋めながら、相手の攻撃は巨大魔導狙撃銃・零式で致命傷だけ防ぐ。
頃合いを見たところでパラドクス通信で射線上に仲間がいないのを確認し、『厄災の星光』をぶっ放す!
正々堂々、綾音ちゃんの全力の攻撃だ!
アーサー王を守ろうとするのであれば、この魔砲、耐えてみせるがいい!
綾音ちゃん達は先へ進む!押し通らせてもらうんだからね!


ガンドラ・ブラッディア
■連携・アドリブ歓迎

ここで怒り、傲慢の限りを、体現してれば、我輩らこそお前を、侮りそうだったが……。
冷静に持ち直し、礼節をもって、対峙されてしまえば、応じねば無作法か。
――我が名は、ガンドラ。ガンドラ・ブラッディア。
薄明のガレス。お前達を、不倶戴天とする、ただ一匹の竜だ……!

【飛翔】で飛び回り、竜呪剣『隕星』を、精製する。
それにより、生み出されし、呪いの黒曜石塊を、上から叩き付け、或いは横殴りに、或いは正面から放つように、ガレスへぶつけるのだ。
一撃離脱の、精神により、深追いし過ぎず、仲間と連携、残留効果も加え、確実に攻めていく。
ブレスを放たれれば、黒曜石塊を盾にし、【ガードアップ】、【アヴォイド】込みで、耐えきろう。

輝かしい金色。それからすれば、我が呪いの漆黒は、邪悪で醜い、ものかもしれん。
だが、どれだけ醜く、なろうとも、我輩は足搔き、その金色を打ち破ろう。
呪いの木剣よ、我が力を放て。
さぁ全身全霊だ、絶滅せよ。全ては世の、平和が為……!!


神山・刹那
くははは。まさかドラゴンと戦える日が来るとはな
これから戦う相手の名前も知らずに戦うのは興が乗らないだろう
だから、名乗らせてもらうぜ
神山刹那。それが俺の名だ。覚えておけ。お前と戦い、傷をつけた男の名だ

Twilight Flappingで上空から風の刃を打ち込まれても、有機で被弾も視認できない攻撃も恐れることなく、精神集中で感覚を鋭敏にし、肌にあたる空気の感触から攻撃の軌道を予測し、残像を残す速さでフェイントを織り交ぜながら一気に懐に飛び込み、相手の体を足場に跳躍し、上空から雲を裂き、大地よ砕けよと言わんばかりの渾身の一太刀で斬り捨てる
「楽しいなぁ。なぁ、おい。生と死の瀬戸際で、魂のざわめきを感じるのは関羽いらいか。楽しくてたまらねぇや」


ロキシア・グロスビーク
アドリブ連携ご自由に

ロキシア・グロスビーク
名乗りに伴いヒールを鳴らし、紅玉めいた瞳が煌めく
盾なら其処にあるって、わかった顔してるじゃないの
自分の左胸を親指で指し
好きだよそういうの。敵じゃなければ大好きだったね
是非とも挑ませてくださいな。その覚悟……
“魔槍”の機鋒が竜を向いて
皆で越えてみたいんだ!

さて、気持ちだけでどうにかなる相手じゃないのはよーくわかってる
機動しつつ敵味方の攻防を観察し間隙を突くように

芽吹け、“魔槍”
伝承、5種開放!
槍頭に戴く眼が輝くと共に、穂より剣呑なオーラを漲らせ
Moon-Childを両脚に這わせ、
活性化による【ダッシュ】が槍と己を一体とするように
迎撃の風の刃、乱流を切り裂き決断的に進み!
禍えり裂く赤棘の槍(ゲイ・ボルグ)ッ!
必殺の槍撃で敵を穿つ!

パラドクスの交錯に傷付こうとも、
挑戦的な笑みが血と汗の混じった花を戦場に咲かせるように
ああ、まだやれるさ。きみもそうでしょ薄明の
きみがドラゴンと竜鱗兵たちの命運を賭すように
僕たちだって、人々の想いを背負ってるのだから!


「ああ……いいね」
 逆巻く風と金の龍気を身に纏い。
 一切の油断なくディアボロスを見据える双頭龍『薄明のガレス』。
 その眼光を真正面から受け止めて、
「盾なら其処にあるって、わかった顔してるじゃないの」
「慢心を捨てたか。本気で来るか。いいねいいね、そうでないとやっぱり面白くない」
 自身の左胸を親指で指すロキシア・グロスビーク(啄む嘴・g07258)が、宙に光の文字を躍らせる一ノ瀬・綾音(星影の描き手・g00868)が笑みを深め。
 そっと息をついて、ニルキャス・トーネード(流離の風竜術士・g05173)が知らず緩みかけていた意識を引き締める。
 王から与えられた『騎士盾』の力は強大ではあっても、それを失っただけで崩れ去るようなものが円卓の騎士の名を名乗れるはずもない。
 武具を持たず、乗騎も持たず――しかし、その在り方を以って、彼等は『騎士』として立ちはだかる。
 これこそが円卓の騎士。断片の王の最側近。
 力と技と、精神と。その全てを出し尽くさねば、この金色の騎士を討つことは叶わない。
 故にこそ。
「非礼を詫びるっていうなら、僕もかな。盾を壊して勝ったつもりになっていたんだ……これからが本番ってことだよね」
「ここで怒り、傲慢の限りを、体現してれば、我輩らこそお前を、侮りそうだったが……冷静に持ち直し、礼節をもって、対峙されてしまえば、応じねば無作法か」
 両手のミスリルガンナイフを握りなおすニルキャスに、ガンドラ・ブラッディア(黒矛・g03101)も頷きを返すと握る拳に魔力を宿し。
 カツン、と。ヒールを鳴らして紅玉めいた瞳を煌かせ、ロキシアは握る“魔槍”の機鋒を龍へと向ける。
「名乗っておくよ。ニルキャス・トーネード。この世界で生まれたちっぽけな命の一つだよ」
「――我が名は、ガンドラ。ガンドラ・ブラッディア。薄明のガレス。お前達を、不倶戴天とする、ただ一匹の竜だ……!」
「ロキシア・グロスビーク。好きだよそういうの。敵じゃなければ大好きだったね」
「私は一ノ瀬綾音――ディアボロスが一角、『星影の描き手』一ノ瀬綾音。気軽に綾音ちゃんって呼んで構わないけど……呼ぶのは天国からにしてくれると助かるかな?」
『ええ、貴方達のその名、しかと胸に刻みましょう』
 互いに視線を交わし、殺意と笑みを交錯させて。
 武器を構え、魔力を、風を、その身に纏い。
 そうして――、
「じゃ、名乗りも上げあったところで正々堂々とやりあおうか!」
「是非とも挑ませてくださいな。その覚悟……皆で越えてみたいんだ!」
『ええ――参ります!』
 綾音が両手で構える『巨大魔導狙撃銃・零式』より放つ銃弾が、ガレスが打ち振るう双翼から放つ風刃と真正面からぶつかり合い――銃弾を切り裂く風刃を、続け踏み込むロキシアの魔槍が貫き砕き。
 爆ぜる風を突き抜ける金影へと、ニルキャスが閃かせる両手に握るガンナイフから放つ風刃の連撃が。
 さらに重ねて、アイネリス・レナリィ(黒鉄の魔女・g01781)の生成する無数の剣刃、槍刃が突き刺さり。
 しかし――幾重にも重ねて走る刃の連撃を打ち砕き、翔ける龍の顎がアイネリスへと閃いて。
「「――おおっ!」」
 空を裂くその牙を、同時に切り込む神山・刹那(梟雄・g00162)の刀が、ガンドラの呪剣が弾いて逸らし。
 その牙の下を潜り抜け、振り返りざまにアイネリスが展開する刃群が、身を翻すガレスが双口から放つブレスとぶつかり合い――放つ刃が焼き払われながらも切り裂く光の残滓の中を、刹那は愛刀『覇龍』と共に駆け上がる。
「くははは。まさかドラゴンと戦える日が来るとはな!」
 舞い散る光の余波に身を焼かれながらも、止まることなくより速く。
 一息に飛び込み、切り上げる刹那の刃とガレスの牙が交錯し。
 互いに赤と金を宙へと舞わせ――僅かに体勢を崩しつつも、即座に放つ翼の一撃と横薙ぎの一閃がぶつかり合い。
 弾かれながらも身を翻して着地する刹那が笑みを浮かべ、上空のガレスを見上げて刀を構える。
「これから戦う相手の名前も知らずに戦うのは興が乗らないだろう。だから、名乗らせてもらうぜ――神山刹那。それが俺の名だ。覚えておけ。お前と戦い、傷をつけた男の名だ」
 相手は強敵。渾身の一太刀ですら、確実に届くとは確信できない。
 だけど――だからこそ、挑む意味がある。

「さあ、続きといこうか!」


「「『――っ!』」」
 咆哮と共に吹き付ける烈風の中。
 箒に乗るアイネリスが、翼を広げるガンドラが、止まることなく飛翔しガレスへと空を翔ける。
「その覚悟を蔑ろにするつもりはありませんが、私は武人でも騎士でも無い一介の魔女。そちらの流儀に則る道理も、今更名乗る必要も無いでしょう」
「砕け散れ。呪いの木剣を、以て放つは、暴れ壊し往く、絶滅の黒塊……!」
 アイネリスの紡ぐ言葉に応じて、伸ばす掌の先に多数の剣刃が生成し。
 ガンドラが握りしめる掌の中に精製するのは、刀身に禍々しく鋭利な黒曜石が埋め込まれたマカナ形状の一振りの呪剣。
「我々の前に立ちはだかる以上、一切斬り捨てるのみ」
「竜呪剣『隕星』・絶滅塊!」
 風を裂いて襲い来る無数の風刃を潜り抜け。
 続け、刃の隙間を縫ってアイネリスが放つ刃が、ガンドラの振り抜く刃から放つ呪いの黒曜石塊が。
 風を切り裂き金鱗を穿ち――、
「『――おおっ!』」
 ――その悉くを砕き翔けるガレスの牙が、同時に飛び込むガンドラの刃と交錯し。
 衝撃と火花を散らし、唸る龍牙が黒曜石の刃を弾き飛ばさんと押し込むも。
「剣刃、槍刃――斬り裂け」
 ぶつかり合う刃と牙が互いの動きを鈍らせたその隙を縫って、鋭い踏み込みで首の下を潜り抜けざまに、アイネリスが閃かせる無数の剣刃が龍の首を切り裂き。
 一瞬、龍の力がぶれた隙を突いてガンドラが振り抜く刃が牙を逸らし。
 それに合わせ、綾音が手にする狙撃中の照準をガレスの体の中心へと合わせ――、
「「「そこだ!」」」
 放つ魔弾が、剣刃が、石礫が。
 続けざまにガレスへと突き刺さり――僅かに、確かに、揺らいだ巨体へと、烈風に吹き散らされる刃や石の破片を足場として。
 翔け抜ける刹那の刀が、ロキシアの魔槍が、ニルキャスのナイフが。
 同時に切り込む三重の斬撃が、嵐を裂いて金鱗へと傷を刻み付け。
「いや、まだ――!」
 ――なおも止まることなく、さらに踏み込み。
 閃く刃がガレスへと走り――しかし、
『っ――だが、遅い!』
 金の残影をその場に残し、一瞬で回り込むガレスが振り抜く翼が、ロキシアを、ニルキャスを退け。
 続け、翼を羽ばたかせて翔ける巨体の体当たりが、受け止めた刹那を刃ごと弾き飛ばして。
 そのまま大きく息を吸い込む双口へと光が集束し――、
「させないよ!」
 その金光が放たれるよりも早く、綾音が撃ち込む魔砲の光弾がガレスの口へと突き刺さり。
 僅かにブレスが遅れた隙を逃すことなく、
「そっちの方が速くても、こっちだって!」
 弾かれながらも空中で体勢を立て直し、ニルキャスが続けざまに放つ風刃の連撃がガレスの視界を一瞬遮り。
「さて、気持ちだけでどうにかなる相手じゃないのはよーくわかってる」
「だが、気持でも負けてやるつもりはないぜ」
 その影に紛れるように、地を蹴り飛び上がるロキシアの魔槍の一穿が。
 空を蹴り、飛び下りざまに刹那の放つ切り上げが。
 ガレスの金鱗を切り裂き、左右の額に浅くない傷を刻み込んで血を走らせて。
 しかし――ディアボロスも、ドラゴンも、それで止まることはなく。
『くっ、だが――』
「ああ――」
「『――まだだ!』」
 手を緩めることなく、続けざまに撃ち込み、切り込むディアボロスの連撃が。
 それらを受け止め、吹き散らし、光風を纏い翔けるガレスの爪牙が。
 打ち合う度に互いの身に無数の傷を刻みながらも――さらに速く、さらに鋭く。
 風の中をジグザグに駆ける刹那が、ニルキャスが、そしてガレスが、
「お、ぉおおおっ!」
「や、ぁあああっ!」
 空を焼く閃光をかいくぐり、風刃を切り裂き、走る爪牙と刃が交錯して。
 地上を、壁を、あるいは虚空すらも足場として戦場を縦横に駆けて、幾つもの火花と血と鱗を散らしてぶつかり合い、弾き合い。
 切り込み、飛び退くニルキャスが、反撃と放たれる龍尾の一閃を寸前でかわすも――続けて叩きつけられる烈風に、わずかにその体勢が崩れ。
 直後、風を裂いて閃く龍牙がニルキャスの腕を捉える。
 ――けれど、
『捉えました!』
「っ、でも、こっちも捕まえたよ!」
 歯を食いしばり、覚悟を固め。
 牙に切り裂かれながらも、その腕をガレスの口のさらに奥へと突き込んで。
「そんなに噛み砕きたいんなら、これでもくれてやる……! 弾けろ……!」
 そのまま引き金を引き、爆風魔術式を仕込んだ特殊弾薬へと魔力を巡らせれば。
 ガンナイフの刃を中心として解き放つ全力魔法の爆風が、ガレスの頭部を弾き飛ばす。
「ディザスター・ゼロ。さすがにこれは、効いたでしょ!」
 手元で爆ぜる風の反動に引き裂かれた腕を、切り裂いたガレスの生命力を取り込み傷をいやし。
 傷みをこらえながらも笑みを作り、ニルキャスはナイフへと風を纏わせて――続けて放つ風刃に並走するように、刃と共に刹那が駆ける。
「『――っ!』」
 双頭の片割れをふらつかせながらも、ガレスの生み出す烈風は数多の風刃と共に刹那の身を押し返さんと吹き付ける――けれど。
 敵を見据え、精神を集中し、感覚を研ぎ澄まし。
 風の揺らぎと、重ねてきた経験と、直感を頼りとして刃の軌道を読み取り、
「見えたぜ!」
 笑みを深め、鋭く息を吐くと共に風を蹴り。
 吹き付ける烈風の中に無数の残像を残して、風刃を潜り抜け。
 紫電の如き踏み込みで、一瞬にしてガレスの懐へと潜り込み――その身体すら足場として、さらに高く、刹那は跳躍する。
「雲耀の太刀」
 握る『覇龍』を八相の構えから、大上段に振りかぶり。
 全身の力をその切っ先にまで巡らせ、気を吐き、宙を蹴り。
「この切っ先に一擲を成して乾坤を賭せん!」
 有らん限りの力を込めて放つ、雲を裂き、大地を砕く、渾身の一太刀がガレスへと閃き。
 同時に――ガレスもまた風を纏う牙を刹那へと閃かせ。
 交錯する刃と牙が火花を散らし――刹那の肩から血が奔り、切り飛ばされたガレスの牙が宙を舞い。
「く、ははっ」
『ふ、ははっ』
 なおも止まることなく切り結びながら、どちらともなく零れるのは楽し気な笑い声。
 相手が倒すべき存在であることは変わらない。けれど、
「楽しいなぁ。なぁ、おい。生と死の瀬戸際で、魂のざわめきを感じるのは関羽以来か。楽しくてたまらねぇや」
『ええ。貴方達は強い。騎士たらんと律していても、心が躍るのは避けられません』
「同感だ。だが――!」
『ですが――!』
 切り伏せると、撃ち砕くと。
 切り込む刹那とニルキャスの刃をガレスの双翼が受け止め、弾き返し。
 続け、飛び退く刹那の背後で『巨大魔導狙撃銃・零式』を構える綾音が、その銃口に魔法陣を展開する。
「焦熱の炎、極寒の氷、激流の水、烈震の土、浄化の光、堕落の闇……世界に溢れし6つの力よ、今こそ一つに集い、彼の者を滅する極光となれ!」
 展開する六芒星の各頂点に灯すのは炎・氷・水・土・光・闇の六属性の魔力。
 互いに干渉しあい、触れるだけでも足をすくませる風を周囲へと走らせる六色の魔力を魔法陣の中央へと集約し――そこに生み出されるのは、対消滅も含めた膨大な不安定魔力。
 ――そして、そのエネルギーを魔砲の威力へと転換し、撃ち放つ一撃こそ、
「正々堂々、綾音ちゃんの全力の攻撃だ! アーサー王を守ろうとするのであれば、この魔砲、耐えてみせるがいい! ――『厄災の星光』(レディアント・アステル・ディザスター)!」
 揺らめき、移ろう、不安を抱かせるような光を宿す――正に厄災の星光の名に相応しい魔砲の光が、ガレスの放つ二条の閃光とぶつかり合い。
 受け止め、押し込まれ――しかし、押し切られることなく踏みとどまり。
「まだ、まだだよ!」
 煌めきの羽ペンを、ウィザードロッドを、魔法のカード群を。
 その身と共にある幾つもの魔道具の力も束ねて、全身全霊からさらに一歩踏み込んで。
「輝かしい金色。それからすれば、我が呪いの漆黒は、邪悪で醜い、ものかもしれん。だが、どれだけ醜く、なろうとも、我輩は足搔き、その金色を打ち破ろう」
「決死の覚悟は見事と言っておきますが……こちらにとっては通過点。踏み越えさせて頂きますよ」
「綾音ちゃん達は先へ進む! 押し通らせてもらうんだからね!」
 合わせて撃ち込むガンドラの放つ黒曜石塊の石礫と、アイネリスの放つ剣群と。
 綾音の抱いた思いと覚悟をこめて、輝きを増す星光の奔流が龍の吐息を押し返し、ガレスの巨体を揺らがせて。
 ――その光の残滓が消えるよりも速く、
「靡いて、斬り裂け」
「呪いの木剣よ、我が力を放て。さぁ全身全霊だ、絶滅せよ。全ては世の、平和が為……!!」
 全速で一直線に、鋭い踏み込みで翔けるアイネリスが生成する全ての剣刃、槍刃を一斉に閃かせ。
 一回り、二回り、巨大化して精製される呪剣を握り切り込むガンドラが、呪いの黒曜石塊と共に刃を放ち。
 数多の刃が、黒曜石の石礫が。
 重ねて切り裂き叩きつける斬撃が、ガレスへと走り。
 飛び退く――否、砕かれた龍鱗を散らして退かされる巨体を見据え、ロキシアが握る魔槍の力を開放する。
「芽吹け、“魔槍”。伝承、5種開放!」
 伝承のゲイ・ボルグの機能を、技術の粋を集め可能な限り搭載し作られた槍型決戦兵器“魔槍”。
 その槍頭に戴く眼が輝くと共に、穂より剣呑なオーラを漲らせ。
 人工筋肉・強化外骨格等の機能を果たすナノマシン流動体『Moon-Child』を両脚に這わせ。
「――ふっ!」
 鋭く息を吐き、地を蹴り穿ち。
 槍と己を一体としたかの如き身のこなしで、ロキシアは駆ける。
 風刃を飛び越え、乱流を切り裂き、一瞬にしてガレスへと距離を詰め、
「『――っ!』」
 放つ刺突は、飛び上がるガレスの残像を掠めるに止まるも――さらに踏み込み身を翻し、頭上へと放つは必殺の一撃。
「いいや、ここから! 禍えり裂く赤棘の槍(ゲイ・ボルグ)ッ!」
 ゲイ・ボルグの伝承に因み搭載された、必中、防御貫通、猛毒付与、不癒、内部破壊の五種の機能。
 その全てを乗せた必殺の槍撃が、風を纏う龍爪と交錯し。
 振り抜く爪撃にロキシアの体が跳ね飛ばされるも――放つ魔槍の一穿は空を切ることなく、四つの龍眼の一つを裂き抉る。
『やり、ますね』
「ああ、まだやれるさ。きみもそうでしょ薄明の」
 互いに受けた傷は浅くはなく、しかし同時に、互いに退く道などありはしない――だからこそ。
 弾かれ。しかし受け身を取って即座に身を起こし。
 横へと伸ばす手の中へと槍を引き戻して、追撃の風を切り払い。
 交錯に刻まれた傷を伝う血を拭い、ロキシアは笑う。
 挑戦的な笑みが血と汗の混じった花を戦場に咲かせるように。
「きみがドラゴンと竜鱗兵たちの命運を賭すように、僕たちだって、人々の想いを背負ってるのだから!」
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【一刀両断】LV2が発生!
【防衛ライン】LV1が発生!
【クリーニング】LV1が発生!
【口福の伝道者】LV1が発生!
【浮遊】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV4になった!
【ドレイン】LV2が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV2になった!

アンゼリカ・レンブラント
名乗りを上げるんだね
礼儀正しく見えて、殺意と敵意は凄まじいよ
追い詰めた時こそ油断なくを心掛けないと!

私は撃竜騎士が一騎、アンゼリカ
貴方を下し攻城戦を完了させるよ
いざ奪還の志と共に!

出来るだけ仲間とは動きを合わせ攻撃開始っ
叩き込むはパラドクスの光焔剣
気合十分に叩き込んだら、ブレスも障壁と盾で凌いで
そのまま近接戦を挑んでいくよっ

広範囲に放出されるブレスは避けがたいけれど
仲間と連携し確実にダメージを重ねる
ダッシュで足を使っての小回りを生かし隙を伺い斬りこみ
POWでも積極的に仲間にディフェンスを行う
痛撃を浴びせられる反撃の機会は逃さず、取りに行く構えで!

円卓の騎士は強い
けれど私たちは2年余戦い続け、強大な竜に勝ち続けた
必ずキャメロットの攻略は完了させられる
負けるはずないさ、そうだよね!
仲間を常に鼓舞する言葉をあげ、剣を振るうよ
薄明のガレスの強さも心に刻む、でも勝って先に行く!

相手の消耗が分かれば、今が攻め時!
私達の光よ最大まで輝きて勝利を掴め
全力全開の《神焔収束斬》の一刀を叩き込み、決着を狙うッ


シル・ウィンディア
円卓の騎士の本気だね。
でも、わたし達も円卓の騎士達を倒してここまできたんだ。
だから今日も…。
薄明のガレス、わたし達はあなたの覚悟も越えていくよ。

名前そういえば名乗ってないね。
精霊術士のシルだよ。それじゃいこっかっ!

戦闘開始と共に高速詠唱で隙を減らした七芒星精霊収束砲で撃ち抜くっ!
撃った後は、敵の周囲を距離を取りつつ動き回るよ。
足は止めずに移動し、パラドクスの砲撃でダメージを重ねていくね。

パラドクス通信は常時発動させて、攻撃の仕掛けるタイミングや敵の挙動に気になる点が出た時などに、みんなに伝えていくよ。

敵パラドクスは杖を体の前に構えてから、致命箇所を避けるようにして防御を。
回避できないのなら…。体が動けばそれでいいんだいっ!

WIZでのディフェンスは積極的に。反撃でのパラドクスをどんっと一発撃ち抜くよ。

敵へのダメージがかさんで来たら高速詠唱で隙を減らし全力魔法の七芒星精霊収束砲!
薄明のガレス、わたしの全力遠慮せずに受け取れーーっ!!

…ふぅ、これで終わったね。
しっかりと乗り越えさせてもらったよ


リューロボロス・リンドラゴ
アンデレ(g01601)と

ほう……。
覚悟を決めたか。
ようやく我らを心から敵と認めたようだの。
詫びと名前、確かに受け取ったぞ。
我も今一度名乗ろう。
我は龍、我こそはドラゴン。
リューロボロス・リンドラゴ也。
薄明のガレスよ、我が真体、我が神剣で相手しようぞ!
――真体降臨!
碧炎の巨竜ネメシスへと転じ、抜剣!
敵は盾を失ったが、薄明のガレスとして死力を尽くす今の方が何倍もの強敵であろう!
だが!
貴様に黄昏がおるように、我にも隣を歩むアンデレがおる!
二人揃った我らもまた桁違いぞ!

我が身でアンデレをディフェンス!
双翼による風の刃……。
切り刻まれるのも吹き飛ばされるのも堪ったものではないの。
……良かろう。
目には目を、我が双翼を墓標としてくれてやる!
我が身を覆い隠すように盾とし、切り刻まれ吹き飛ばされる翼に一瞬でも意識が向くその隙に、ダッシュで踏み込み焼き斬ってくれるわ!

何をだと?
かっこつけたまでよ。
だからこそ傷付いてでも格好つける我にぬしは怒るのであったな。
ふん。薄明は黄昏とどんな言葉を交わしたのであろうな。


ア・ンデレ
愛するドラゴン、リューロボロスちゃん(g00654)と共に戦うよ。
アンデレちゃんは飛翔してリューロボロスちゃんに並び立つ。

「ドラゴンもどきのガレスちゃん。アンデレちゃんたちが、くらったげる。かんしゃしろ。」
アンデレちゃんにとって、真のドラゴンは、今隣にいる、リューロボロスちゃんただ一人のみ。
それ以外は偽物。トカゲ。ただの餌。
アンデレちゃんとリューロボロスちゃんの力となってくれ。

ドラゴンもどきとはいえ、相手はジェネラル級。
アンデレちゃんは油断しない。
「リューロボロスちゃん、いっしょに。」
アンデレちゃんはリューロボロスちゃんをディフェンスし、連携してガレスに襲い掛かる。

最初に狙うのは翼。次に首。
隙を見て喰らいつく。がりがりと音を立てて削っていく。
「まっず。やっぱりにせもののあじだ。」

リューロボロスちゃんの翼が取れたら、アンデレちゃんは激怒する。リューロボロスちゃんに対して。
激怒するけど顔は笑顔のまま。
「なにやってるの。かっこわるいよ。ださいよ。」


ラヴィデ・ローズ
あ、名乗る流れ?
ラヴィデだよ。ラヴィデ・ローズ
ディアボロスとしての名は
まるで己に聞かせるかの
背を押す不思議な感覚

…勝ちたい、ってことかな
自認する以上に

ふふ
パラドクスは『レゼル』『Sweetie』にて

POW攻撃のディフェンス
からの反撃狙いは積極的に
王がお待ちなんだ
同じ覚悟でも
誰一人、欠けぬ覚悟を

遠近使い分け
敵味方の行動の後隙を見逃さず続こう
時折、飛翔予定の仲間と【飛翔】タイミング合わせ
別方向へ飛ぶ手も取り入れ、意識を分散させたい
ま、ガレス様は首が絡まりなんてしないとは思うが
ブレスの薄い一点が生まれればいい
空間に生ず『結界(術)』はSweetie由来
束の間の盾に、最高速でそこを突っ切り一発叩き込みたい

この技に決めたのは
オレ自身をも囮に出来るから
たとえ破れかぶれの突撃と軽く受止められようと
不可視の呪詛は爪を研ぎ、振い続ける
復讐を誓った絶望や
託されてきた希望
誰かの、見えずともここに共に戦う、念。そんな風に

燃やされるのは慣れてるんだ
花は咲く
灰土の下からも、幾度でも

踏み越え進もう
物語はつづく、ってね


ソラ・フルーリア
【猫猫】の皆と一緒に!
※アドリブ、タグ外連携、個別採用OK

いよいよ戦いも大詰めってところかしら!
今来たアタシでも分かるわ、この殺気!流石ドラゴンのジェネラル級って感じよね!
だけど、それで怖気づくアタシ達じゃないわ!
アナタの覚悟を超えて、アタシ達は前に進むのよ!

【飛翔】を使いつつ「ダンス」のように大きく動き回り、小刻みにパラドクスを撃っていくわ!
撃ったらすぐ動き回って敵を「撹乱」! ほらほら!アイドルがステージに上ったら良く見てなきゃ!
その隙に味方が攻撃してくれれば御の字ね!

敵の噛み砕きはレゾネイト(杖)やマジックシールドで防いだり、【ガードアップ】を頼って致命傷を負わないようにしたいわ!
WIZでのディフェンスも積極的に!

敵に疲れが見え始めてきたら、「高速詠唱」で隙を無くした「全力魔法」の【飛入と渦動の五元光芒!】よ!
そういえば名乗ってなかったわね!
アタシはソラ・フルーリア!芸能事務所の社長兼大アイドル時代のスーパースター!
薄明よりも眩しいこの輝きで、アナタのラストステージを飾ってあげる!


トロワ・パルティシオン
それが君の誇りだっていうのなら、こっちも名乗ろう。
僕の名はトロワ・パルティシオン。この地の奪還を願う仲間のために、共に戦うディアボロスの一人さ。
守る物がある者は強い……それでも僕らはそれを超えていくよ。

ダモクレスブレイドを変形させてドローンモードから機械剣モードへ。
そして『切り拓く光芒』を発動だ。稼働限界が来る前に倒し切るつもりで、全力で挑もう!

双頭の連撃か……普通に考えれば初撃は牽制、二撃目が本命だろうけど。
ここまで覚悟を決めた相手だ、両方とも本命だっておかしくないね。こっちも相応の覚悟が必要かな。
相手から近づいてきてくれるんだ、ピンチをチャンスに変えてみせよう。
噛みついてくる顎を全力の袈裟斬りで迎撃し――勢いのまま床を切り裂き、後ろへと切り上げる!
そうして反対側から襲ってくるだろうもう一つの顎の迎撃を狙うよ。
失敗すれば直撃を喰らうだろうけど、君を倒すためには必要なことだったさ、ガレス。

薄明、日の出前か。残念だけど、太陽は二か所同時には昇らないんだ。
光は僕らが手にするよ……さようなら。


「撃ち抜け、精霊収束砲っ!」
「――四元光芒!」
『ですが――まだです!』
 シル・ウィンディア(虹を翔ける精霊術士・g01415)の展開する精霊魔法、ソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)の展開する魔力砲。
 重ねて放つ二重の魔力光が、空を焼いて閃く金色のブレスとぶつかり合い。
 拮抗し、押し込まれ――しかし、
「なら、これもおまけだよ。貫け、残華(アルバートル)」
 ラヴィデ・ローズ(la-tta-ta・g00694)の放つ呪炎を束ねた焔矢が、金の閃光を貫き消滅させて。
 赤薔薇の花弁が如き呪炎が舞い散る中を、アンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)が、トロワ・パルティシオン(迷子のコッペリア・g02982)が、竜の巨体を見据えて翔け抜ける。
「名乗りを上げるんだね。礼儀正しく見えて、殺意と敵意は凄まじいよ。追い詰めた時こそ油断なくを心掛けないと!」
「円卓の騎士『薄明のガレス』。それが君の誇りだっていうのなら、こっちも名乗ろう」
 黄金で装飾された分厚い大剣『Day Braek of Leo』の刀身へと、魔力とオーラ操作で構築した光を纏わせて。
 フライトドローン『ダモクレスブレイド』を手元へと呼び寄せ、機械剣モードへと変形させて。リミッターを解除しビーム状の刃を展開して。
 二つの光の大剣をかざし、アンゼリカは、トロワは、ガレスを見据え名乗りと共に刃を放つ。
「私は撃竜騎士が一騎、アンゼリカ。貴方を下し攻城戦を完了させるよ――いざ奪還の志と共に!」
「僕の名はトロワ・パルティシオン。この地の奪還を願う仲間のために、共に戦うディアボロスの一人さ。さあ――全力で挑もう!」
 重なり閃く二つの光刃が、叩きつけられる烈風を、風刃の連撃を切り裂き。
 その先のガレスの翼へと深々と刃を食い込ませ――しかし、
『ええ、全力で参ります!』
 刃を食い込ませたまま、風を纏わせ強引に振り抜く翼が二人を跳ね除け。
 続け、飛び退き距離を取るその双頭に金の光が集束し――、
「ほう……覚悟を決めたか。ようやく我らを心から敵と認めたようだの!」
 放たれる黄金の閃光を、真正面から踏み込むリューロボロス・リンドラゴ(ただ一匹の竜・g00654)の拳が受け止め。
 弾き飛ばされそうな熱と衝撃にさらされながらも、しかし、リューロボロスはその光の中で笑みを深める。
 これこそが『薄明のガレス』の本気。
 ディアボロスを対等な敵と認め、全力で相対すると覚悟を決めた――だからこそ、
「詫びと名前、確かに受け取ったぞ。我も今一度名乗ろう」
 リューロボロス自身もまた、覚悟と本気をその拳に乗せて。
「リューロボロスちゃん!」
「うむ――我は龍、我こそはドラゴン。リューロボロス・リンドラゴ也!」
 肩を並べ、共に拳を握るア・ンデレ(すごいぞアンデレちゃん・g01601)に頷きを返し。
 さらに一歩、前へと踏み込み、振り抜く二人の拳がブレスを切り裂いて。
 舞い散る光の残滓を踏み砕き、リューロボロスはアンデレと並び拳を突き上げる。
「薄明のガレスよ、我が真体、我が神剣で相手しようぞ! ――真体降臨!」
 リューロボロスの身を碧炎が包み込み。その姿を巨大化させ、変化させて。
 転じるのは碧炎の巨竜――リューロボロスの内にあるネメシス形態の姿。
「抜剣! 奴重垣剣、紅那藝之大刀(ヤツザキノツルギ・クレナギノタチ)」
 業火を纏う神剣を握り、リューロボロスはその竜眼でガレスを見据える。
 確かに敵は盾を失った。だが――薄明のガレスとして死力を尽くす今の方が、何倍もの強敵となるだろう。
 ネメシス形態の力があっても、神剣を握ろうとも、自分一人で挑めば万に一つの勝ち目も無い程に、その差は圧倒的。
 ――だが!
「貴様に黄昏がおるように、我にも隣を歩むアンデレがおる! 二人揃った我らもまた桁違いぞ!」
「ドラゴンもどきのガレスちゃん。アンデレちゃんたちが、くらったげる。かんしゃしろ」
 アンデレにとっての真のドラゴンは、今隣にいるリューロボロスただ一人のみ。
 そして、その向けられる想いを、憧れを、受け止めて、リューロボロスはクロノヴェーダならぬ『ただ一匹の竜』として胸を張る。
「さあ――」
「――征くぞ!」
 再度撃ち込まれるブレスを、神剣を、刀……の形をした鈍器を振り抜き切り散らし。
 続けて叩きつけられる烈風が、光の残滓も、ディアボロス達の体も吹き飛ばさんと荒れ狂うも――、
「いよいよ戦いも大詰めってところかしら! 今来たアタシでも分かるわ、この殺気! 流石ドラゴンのジェネラル級って感じよね! だけど、それで怖気づくアタシ達じゃないわ!」
「円卓の騎士の本気だね。でも、わたし達も円卓の騎士達を倒してここまできたんだ。だから今日も……!」
 白銀の輝きを放つイクシード・オーラを展開して、ソラは笑顔を浮かべ。
 風の妖精の加護を受けたマントを靡かせるシルが、長杖を前へとかざし。
 共に吹き荒れる風の中で踏みとどまり、ぐっと顔を上げて、ソラは、シルは、ガレスを見据える。
 その巨体を更に一回り、二回り巨大な姿と錯覚させるほどの気迫
 ジェネラル級ドラゴンとして、円卓の騎士として――そして『ガレス』としての全身全霊。
 だからこそ、ここで怖気づくわけにはいかない。
「守る物がある者は強い……それでも僕らはそれを超えていくよ」
 閃く光刃で風を切り裂き、トロワはその剣をガレスへと突きつけ。
 長杖『世界樹の翼『ユグドラシル・ウィング』』を横へと振り抜くシルの背中に光の翼が展開し。
 拡声剣『レゾネイト・エッジ』を空へとかざして、ソラは高らかに声を響かせる。
「薄明のガレス、わたし達はあなたの覚悟も越えていくよ」
「アナタの覚悟を超えて、アタシ達は前に進むのよ!」
 どれほどの強敵が立ちふさがろうとも、挑み、乗り越え、進むのみ。
 願う未来が、取り戻すべき世界があるのだから。
『見事。ですが――その全霊全てを受け止め、踏み越える。我が王の為に。いざ、勝負です。ディアボロス!』
「うん! ……名前そういえば名乗ってないね。精霊術士のシルだよ」
「あ、名乗る流れ?」
 ガレスの言葉に頷きを返し……僅かに首を傾げると、シルが自分の名を告げて。
 それに続けて、ラヴィデもまた。
「……うん。ラヴィデだよ。ラヴィデ・ローズ」
 そっと告げる言葉は、己自身に聞かせるような響きを伴って。
 背を押すような不思議な感覚を、そっと胸に抱いてラヴィデは剣へと姿を変えた『レゼル』を握りしめる。
(「……勝ちたい、ってことかな。自認する以上に」)
 ふふ、と。小さく笑って刃を構え。
 そうして――、
「それじゃ、改めて」
『ええ、貴方達のその名も姿も全て、この胸に刻みましょう』
「うん。それじゃいこっかっ!」
 おそらくは――否、間違いなく、これが最後の邂逅。
 笑みと闘志と殺意をかわし。
 ディアボロスは、ドラゴンは、刃を交える。


「「『――!』」」
 ドラゴン勢力の本拠地たるキャメロット。
 その城壁をも軋ませるほどの圧を以て風が荒れ狂い。
 乱舞する風の中を翔けるシルが、ソラが、ラヴィデが、疾駆するガレスへと追いすがり。
 ――同時に、ガレスもまた、双翼を羽ばたかせて嵐の中を翔け抜け爪牙を振るい。
 吹き付ける烈風を裂いて走る風刃を、閃光を――残像を残して潜り抜け、踊るようなステップで回避し、呪炎の爪剣で切り裂き消滅させて。
 振り抜く『レゼル』を長剣から弓へと変化させ、舞い散る火の粉の先に金影を見据え。
 風を突き抜けるラヴィデの放つ火矢が、ソラの魔弾が、シルの精霊光が、続けざまにガレスへと走り――その連撃を纏う風で吹き散らし、一瞬で距離を詰めるガレスが双牙を閃かせるも。
「「今っ!」」
 同時に左右へ、その上へと飛び退き牙をかわすと共に、挟み込むように三方向から放つ三種の弾幕がガレスへと突き刺さり。
 その弾幕を裂いて放たれる風刃を、大きく身を翻して飛翔して潜り抜けながら、ソラは握る拡声杖の先へと魔法陣を展開する
 一か所に止まることなく、相手が意識を裂かずにはいられないように小刻みに。
「ほらほら! アイドルがステージに上ったら良く見てなきゃ!」
 狙いと速度を散らした三連射がガレスの眉間へと突き刺さり。
 一瞬、ソラへと意識を逸らした隙を逃すことなく。
「撃ち抜くっ!」
『っ、だが!』
 逆側へと回り込むシルが、ラヴィデが、撃ち放つ連撃が金鱗を穿ち貫くも。
 続く二の矢を風を纏う翼が打ち払い、その動きのままに放たれる閃光のブレスが二人へと走り――、
「これくらいっ、回避できないのなら……体が動けばそれでいいんだいっ!」
「ああ……でも、せっかく王がお待ちなんだ。同じ覚悟でも誰一人、欠けぬ覚悟を!」
 その閃光を、シルが体の前に構える長杖の防壁が、ラヴィデの纏う『Sweetie』の香気の守りが受け止め、阻み。
 打ち払うと共に放つ光と炎の双弾が、追撃と翔ける龍影へと突き刺さり。
 魔弾を突き抜け――しかし、わずかに速度を落とすその影へと、切り込むトロワが刃を閃かせる。
(「双頭の連撃か……普通に考えれば初撃は牽制、二撃目が本命だろうけど」)
 呼吸を読み、タイミングを合わせて切り込む光刃が龍牙と交錯して火花を散らし。
 弾きあう勢いも載せて放つ二の太刀――よりも僅かに早く、もう一方の頭の牙がトロワへと走り。
 その牙を引き戻す刃で受け止め、飛び退く先へと放たれる追撃の風刃を、
「ここまで覚悟を決めた相手だ、両方とも本命だっておかしくないね。こっちも相応の覚悟が必要かな」
「うん。円卓の騎士は強い――けれど私たちは2年余戦い続け、強大な竜に勝ち続けた」
 宙で身を翻すトロワが、飛び込むアンゼリカが、呼吸を合わせて縦横に振り抜く光刃で切り払い。
 続け、着地と共に地を蹴り、爆ぜる風を背に受けて――その勢いと共に駆ける二人の刃がブレスを切り裂き。
 飛散する光の残滓を、アンゼリカが黄金のオーラを纏わせる大盾で凌ぎながらも、その光に身を隠してさらに一歩。
「必ずキャメロットの攻略は完了させられる。負けるはずないさ、そうだよね!」
「ああ、乗り越えて見せる。さあ、運命を切り拓くとしよう!」
 希望と闘志と共に切り込む双刃が、飛び退くガレスの鱗を掠め、十字の傷を刻み付け。
 ――なおも止まることなく、手を緩めることなく、左右へと回り込み切り込む二人の光刃が。
 さらに合わせて、真正面から切り込むリューロボロスの神剣が。
 重ねて切り込む三振りの刃が、風を纏う双翼とぶつかり合い。
 吹き荒れる風の中に、火花と赤と金を散らして切り結び――打ち勝つのは金の翼。
 渾身の力を込めて振り抜く翼の一閃が、ディアボロス達を退かせ。
 しかし、
「すきかってするな、ドラゴンもどき!」
 リューロボロスの背中越しに飛び込むアンデレが、追撃の風刃を飛び越えガレスの背後へと組みついて。
 広げる牙が狙うのは、風を呼び出す黄金の双翼。
「我が一部と生れ」
 竜を喰らい、自らの一部と生す『竜喰らい(ドラゴンイーター)』。
 がりがり、と。音を立てて噛みつく牙が、鱗を砕き、肉を噛みちぎり。
 それを強引に振り払おうと巨体を翻すガレスの背から、さらにもう一噛みしつつ飛び退いて。
「まっず。やっぱりにせもののあじだ。やっちゃえ、リューロボロスちゃん」
 吹き付ける烈風に煽られながらも、口元を拭い、にっ、と笑い。
 その声に――願いに応え、リューロボロスは吼える。
「ああ――切り裂け、我が神剣!」
 双翼を大きく羽ばたかせて空を翔け。
 迎撃のブレスを、その身に纏う碧炎で受け止め焼き払い。
 舞い散る火の粉を吹き散らし、放つ斬撃はガレスの龍爪と交錯して――互いの身を深々と切り裂き、血を奔らせ。
「『お――ぉおおおっ!』」
 息をつく間もなく、苦悶の声をあげる間もなく。
 気合の咆哮と共に身を起こすリューロボロスが、ガレスが。
 ディアボロスが、ドラゴンが。
 その全てを賭して刃と爪牙を交錯させる。
 吹き荒れる烈風の中、翼を羽ばたかせて疾駆する金と翠の龍影がぶつかり合い、弾きあい。
 飛び退くガレスへと、風の中を縦横に飛翔するソラの魔弾が続けざまに突き刺さるも。
 それを翼の一振りで吹き散らし、身を翻して切り込む龍牙を飛びかわすソラの背後から、弓を構えるラヴィデが呪炎を収束させた極大の火矢を撃ち放ち。
 焔矢を身に受けながらも、続けざまに放つ風刃が追撃の火矢を微塵に刻み、さらに続く刃がディアボロスへと迫り――、
「「させないっ!」」
 走る風刃を、シルが、アンゼリカが構える防壁と大盾が受け止め。
 弾き返すと同時に、シルの放つ精霊砲が風を貫き。
 それに続けて駆けるアンゼリカの光剣が、リューロボロスの神剣が、アンデレの刃が、ガレスの翼と打ち合い退かせ。
 しかし、追撃をかけるトロワの刃が、踏みとどまるガレスの翼に弾き返され。
 続く至近距離からの烈風がトロワの身を押し返し――その着地点を狙い、ガレスの双牙が空を裂く。
 ――けれど、
(「大丈夫。相手から近づいてきてくれるんだ、ピンチをチャンスに変えてみせよう」)
 空中で身を翻して体勢を立て直し、鋭く息をついて相手を見据え。
 戦いの中で刻み覚えた、自分と相手の呼吸とリズムを合わせ。
 着地と同時に地を蹴り、トロワは握る大剣へと力を宿す。
「フューリーズバレル接続、エネルギー過充填、出力限定解除……切り拓く光芒(ダモクレス・オーバーロード)」
 ダモクレスブレイドの出力を最大まで解放し、展開する光刃をより強く、より長大に――トロワの身の丈の数倍もの長さまで変化させて。
 踏み込み、袈裟懸けに放つ斬撃は、真正面からのガレスの顎をすれ違いざまに深々と切り裂いて――、
「失敗すれば直撃を喰らうだろうけど――」
 ――そこで止まることなく、剣筋をブレさせることなく。
 勢いのまま地面を切り裂き背後へと切り上げる刃が、背中を狙うガレスのもう一つの顎をも切り裂き、その左目を奪い取り。
「君を倒すためには必要なことだったさ、ガレス」
 続け、飛び退くガレスが放つ烈風に合わせて逆らうことなく飛び退くと共に、限界を迎えたダモクレスブレイドを収納し。
 入れ替わりに抜き放つフューリーズバレルで牽制射撃を放てば、
「まだだよ、このまま」
「相手が消耗した、今が攻め時!」
 その銃弾に並走するように、ラヴィデが、アンゼリカが。
 共にその手に刃を携え、敵を見据えて空を翔ける。
「ま、ガレス様は首が絡まりなんてしないとは思うが――ブレスの薄い一点が生まれればいい」
「その一瞬さえあれば、この一刀を通して見せる!」
 迎撃と放たれる閃光のブレスを、速度を落とすことなく同時に左右に跳び別れて回避して――その先で即座に宙を蹴り、さらに前へ。
 続けざまに放たれる風刃を、閃光を、飛び越えかわすと共に火矢と光刃を撃ち返し。
 さらに加速してガレスの周囲を飛翔して――探るのは、切り込むための一瞬の隙。
 ガレスも、自分達も。体力も精神も消耗は大きく限界の縁はすぐ傍まで迫っている。
 僅かでも踏み違えれば、それが致命の隙となる程に。
 ――だからこそ、
「……負けるものか」
「負けるはずないさ、勝って先に行く!」
 ぽつり、と。呟きを零すラヴィデが。
 仲間を、自分を、鼓舞するように言葉をあげるアンゼリカが。
 さらに速く、鋭く、空を翔け――飛び込むのは、ガレスの双頭の左側。仲間達との戦いの中で切り裂かれ、作り出された龍の死角。
『――っ!?』
「「そこだっ!」」
 一瞬、二人の姿を見失い。
 ガレスの放つブレスが乱れ、揺らいだその隙を逃すことなく。
 紫黒の呪炎を、黄金の獅子のオーラを――その身に纏う守りを最大まで高め、ブレスの中を突き抜けて。
「破れかぶれの突撃と、軽く思ったかい?」
 閃光に焼かれる痛みをこらえ、笑みを作り、ラヴィデはガレスを見据える。
 その身と腕を支えるのは、復讐を誓った絶望と、託されてきた希望と。
 この場で戦う仲間と、離れた場所で戦う仲間と、帰りを待つ人達と――誰かの、見えずともここに共に戦う、念。
 その想いを背負い、纏った紫黒の呪炎を刃へと集束し、形成する不可視の竜爪でブレスを切り裂いて。
「燃やされるのは慣れてるんだ。花は咲く。灰土の下からも、幾度でも」
 突き込む一穿は、ガレスの片割れの顎を縫い留めるように刺し貫き。
 その拘束を振り解く間を与えることなく、続け切り込むアンゼリカの光の大剣が焔を纏う。
 それは、大切な『彼女』が得意とする神火の炎。
 アンゼリカの、『彼女』の、そして仲間達の――その全てへの想いを刃に乗せて。
「私達の光よ最大まで輝きて勝利を掴め! 裁きの光と共に輝け、生命の焔よ! 絆を力とし、未来への道を拓けぇーっ!」
 全力全開の光焔剣が、ガレスの首の半ばへと深々と食い込み。
 そのまま断ち切らんと押し込む刃を、強引に振り抜く龍の尾が弾き返すも――しかし、
「っ、だけど!」
「ここまでが狙いだよ」
 続けて放たれる烈風の刃を、アンゼリカの光刃とラヴィデの炎が切り払い。
 風に舞い散る炎の花弁を散らし、共に駆けるリューロボロスが、アンデレが、刃と牙を振りかぶる。
「決着を付けるぞ――薄明のガレス!」
「リューロボロスちゃん、いっしょに!」
 その手に握る神剣へと、碧炎の焔を束ね。
 その胸に抱く逆鱗から、碧炎の焔を全身へと纏わせて。
「「お、ぉおおおっ!」」
 重ね閃く刃と爪牙が、続けざまに放たれる風刃の連撃を切り砕き。
 さらに前へと踏み込み、放つ刺突と爪撃は飛翔するガレスを僅かに掠め――、
『いや――』
「「――まだだ!」」
 止まることなく地を蹴り、追撃をかける二人へと。
 上空で大きく翼を振るうガレスが放つ、渾身の風刃が烈風と共に打ち付けるも――しかし、
「っ、それくらい!」
 炎を宿した両手に、二つのメダルを握りしめ。
 アンデレの繰り出す拳が、迫る風刃を受け止め――押し切れずに、拳が切り裂かれて。
 それでも、と。さらに前へと踏み出そうとするアンデレを、リューロボロスの碧翼が包み込む。
「双翼による風の刃……切り刻まれるのも吹き飛ばされるのも堪ったものではないの」
 その翼をもってしても、円卓の騎士の全霊をこめた風刃を防ぎきることは叶わないけれど――それでも、構わない、
「……良かろう。目には目を、我が双翼を墓標としてくれてやる!」
 翼へと碧炎を集め、刃を受け止め――切り裂かれるのと引き換えに、その切っ先を逸らし。
「リューロボロスちゃん!?」
「今は、前だけを見よ!」
「っ――よくも!」
 切り刻まれ、吹き飛ばされる翼を振り返ることなく、リューロボロスは、アンデレは、さらに前へと宙を蹴り。
 懐へと踏み込むと同時に、閃くアンデレの牙がガレスの右の喉首を噛みちぎり。
 続け、左側へと回り込むリューロボロスが、握る神剣へと炎を収束させる。
「炎よ、命を守る向かひ火となれ。神剣収めしは竜である」
 それは、龍王の娘にとって仇であり、剣の山にて共に祀られた荒神由来の技。
 業火を纏った神剣は、あらゆる災厄を焼き斬る刃となる。
「我こそは龍。我こそはドラゴン。我が全霊は烈火と知れ」
 放つ一刀は、ガレスの胴を半ばまで切り裂き、地面へと叩き落し。
『ぐ、ぁあああーーーっ!』
 地面に叩きつけられ――しかし、即座に身を跳ね起こし。
 脚をふらつかせ、傷口から血を奔らせ。
 なおもディアボロスを見上げて咆哮をあげるガレスを、上空から二つの光が照らし出す。
「悪いけど、呼吸を整える時間はあげないよっ!」
「うん! 最後まで手加減無しの全力でいくわよ!」
 相手は紛れもない強敵。その力を認めているからこそ――僅かであっても手を緩めることなど、できはしない。
 シルが、ソラが、その身に宿した魔力を最大限に展開し。
 溢れんばかりの魔力の光の中で、二人は手にした杖を空へと掲げ――、
「――ああ、そういえば名乗ってなかったわね!」
 ふっ、と。僅かに呼吸を整え、笑みを浮かべ。
 ソラはその背の翼を大きく広げ、高らかに自身の名を歌い上げる。
「アタシはソラ・フルーリア! 芸能事務所の社長兼大アイドル時代のスーパースター! 薄明よりも眩しいこの輝きで、アナタのラストステージを飾ってあげる!」
 かざす拡声杖の先に展開するのは、四方に『火・水・風・地』の四大元素を配置する四元光芒の魔法陣。
 その中心に黒色の力を加え、五属性とした力を纏め合わせて五元光芒へと変化させて。
 ――同時に、
「六芒星に集いし世界を司る6人の精霊達よ、過去と未来を繋ぎし時よ……」
 シルが掲げる長杖の先に描き出すのは、火・水・風・土・光・闇の6属性の属性エネルギーを頂点に灯す六芒星――否。
「七芒星に集いて虹の輝きとなり、すべてを撃ち抜きし光となれっ!!」
 新しい増幅魔法『七芒星増幅術(ヘプタクロノス・ブースト)』の力を以って、その背に四対の魔力翼を展開すると共に描き出すのは時の力を加えた七芒星。
 無数の光を飛び交わせ、二人が展開する砲撃魔法の魔法陣の光を見上げ。
 ガレスは――僅かに、一瞬、笑みを浮かべ。
 ――そうして、
「何だかよく分からない力だけど、使える物は全て使って勝ち進むのがアイドルよ! 飛入と渦動の五元光芒!(ジャンプインステージ・オーバーストライク)」
「七芒星精霊収束砲(ヘプタクロノス・エレメンタル・ブラスト)! 薄明のガレス、わたしの全力遠慮せずに受け取れーーっ!!」
『ああ、素晴らしい――だからこそ、勝つ。勝ちたい!』
 赤雷と四大元素のエネルギーを巻き込みながら撃ち下ろす、五属性の力を纏め合わせた砲撃魔法が。
 魔力翼を全力で広げて反動を受け止め、放つ、七つの属性を束ねた超高出力型複合魔力砲撃が。
 相通じるもの、異なるもの、数多の属性を束ねた魔力の光がガレスへと走り――同時に、傷口から溢れる光に自身を焼かれながらも、ガレスの放つ閃光のブレスが魔力砲を迎撃し。
「「『――っ!』」」
 二つの光が拮抗するのは、一瞬のみ。
 撃ち下ろす魔力光が、黄金の光を押し切り――その主も光の中に飲み込み、消滅させて。

「……ふぅ、これで終わったね。しっかりと乗り越えさせてもらったよ」
「うん、お疲れ様!」
 地上へと降り立ち、魔力翼を解除して。
 少しふらつきつつも、脚に力をこめて胸を張り。
 小さく笑って息をつくシルに、ソラも笑顔を返す。
 円卓の騎士ガレス。
 力の、技も、その覚悟も。その名に劣ることの無い、紛れもない強敵。
「薄明のガレス。その名前も、強さも心に刻むよ」
「安らかに眠るがよい」
 そっと目を閉じ、呟くアンゼリカの傍らで、リューロボロスもまた静かに呟いて。
 その手を引っ張って、アンデレはリューロボロスへと食って掛かる。
「なにやってるの、リューロボロスちゃん」
「何をだと? かっこつけたまでよ」
「だめだよ。かっこわるいよ。ださいよ」
 リューロボロスの背中の傷を撫でながらの言葉は強く、けど、顔は笑顔のままで。
 その怒りも、笑顔も、きっとリューロボロスがアンデレにとっての大切な存在だからこそ。
 怒る友の想いを受け止めながら、リューロボロスは、ふと、彼方へと視線を巡らせる。
「だからこそ傷付いてでも格好つける我にぬしは怒るのであったな……ふん。薄明は黄昏とどんな言葉を交わしたのであろうな」
 『薄明のガレス』と対になる存在である『黄昏のガレス』。
 恐らくは、そちらもまた仲間達が戦って――きっと、乗り越えているはず。
「薄明、日の出前か。残念だけど、太陽は二か所同時には昇らないんだ」
 武器を修め、空を見上げ。
 呟くトロワに、ラヴィデも頷きを返し。
 風に乗って舞い降りる火の粉の花弁を受け止め、握り締めて。
 掌の中にわずかに残したその熱も心に刻み、ラヴィデはその先へと視線を巡らせる。
 円卓の騎士を撃破し、アーサー王の首元まで刃をつきつけ。
 この時代を開放するまで、もう少し。
「踏み越え進もう、物語はつづく、ってね」
「光は僕らが手にするよ……さようなら」
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【一刀両断】がLV3になった!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【熱波の支配者】がLV2になった!
【避難勧告】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
【フライトドローン】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV4になった!
【反撃アップ】がLV2になった!
【ダブル】LV1が発生!
【ドレイン】がLV3になった!
【命中アップ】がLV5(最大)になった!

最終結果:成功

完成日2023年12月01日
宿敵 『薄明のガレス』を撃破!