リプレイ
●幕開け
ディアボロスたちは、そのカテドラルへと足を踏み入れた。事前に打ち合わせたとおり、彼らは二手に分かれる。一方はクローン天使兵H型の元へ、もう一方はハルファスを護衛するショディーの対処へと向かうのであった。はたして彼らは、この二つの敵を突破することができるのだろうか。
レイラ・ドヴォルザーク
②あるいは③で参加したいな。
あは、みんなかわいいね。
とてもとても好みだよ。
あなた達がわたしの心を奪うのか
わたしがあなた達の心を奪うのか
ちからくらべだね。
音楽を奏でて、みんなが攻撃をしやすいようにヘイトを稼ぐよ
……わたしのからだがもてば、だけど、ね♡
●奏でる音
高い天井に、どこまでも響く足音。目前にはハルファスを守るように取り巻くショディーたち。レイラ・ドヴォルザーク(恋多き“無感動”演奏家・g05226)は、楽しげにステップを踏みながら言葉を紡いだ。
「ここがカテドラル……いいね。演奏をしたら遠くまで音が届きそう!」
「アナタ、ハルファス様の信者、ではない?」
ショディーが冷たい目を向ける。対して、レイラは柔らかな緑の瞳を向け、花が綻ぶように笑う。
「あは、みんなかわいいね。とてもとても好みだよ」
レイラの甘い声色に何を思ったのか――少なくとも、良いことは考えていないだろう――ハルファスが命令を下した。
「お前たち、この者を排除せよ」
「危険、排除する」
ハルファスの言葉に戦闘態勢に入るショディーたち。物々しい空気の中でも、レイラは笑みを崩さない。
「ふふっ、排除だなんて、物騒な言葉を平気で使っちゃうところも刺激的♪ ……あなた達がわたしの心を奪うのか、わたしがあなた達の心を奪うのか……ちからくらべだね」
すう、と息を吸い込み、レイラは精神を研ぎ澄ませる。
(「この歌が心にも届けばいいのに……なんて思うのは、ワガママかな?」)
とにかく今は、仲間のために歌おう。そう決意し、彼女は奏でる。
“初夜の肌衣は”――レイリック・カンカータ・スヴァテルビー・コシュレ。それは彼女が奏でる歌声。誘惑の音色が、ショディーへと贈られる。ショディーは頭を押さえながら、うう、と小さく呻いた。
「綺麗な歌、頭に響く……止めて。私の言葉を聞いて……ハルファス様を、崇めよ!」
ハルファスを讃える言葉が、レイラの脳へと叩き付けられる。レイラは痛みに屈することなく、まっすぐにショディーを見つめた。にこりと微笑んで、彼女は宣言する。
「あなた達の心は、わたしが……わたしの音楽で、奪ってみせるから!」
大成功🔵🔵🔵
効果1【傀儡】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
リーシャ・アデル
・心情
女性だけの、聖堂ぉ?????
また、よくわかんないわね……女性だけで、何か意味があるのかしら?
まぁいいわ、とにかくハルファスとかいう奴の力を削ぐ為にも、護衛を蹴散らしていくわよ!
・戦闘
パラドクス「翠焔・創像:ウェポンズリボルバー」で手持ちの武器を具現化・複製して【投擲】していくわ
敵の攻撃は……「【騎士団の遺産】:下位:HOLLOW-HEART」に宿る意志が、【魔術知識】でなんかこう防ぐ方法を知っていたりしないかしら?
後は気合で耐えるしかないわね
・その他
アドリブ等は大歓迎よ
ヴェル・ス・ヴァールの本体とは、リーシャだけでなくリーシャに憑依合体している大天使も因縁があります
ルキア・アダマント
ハルファス……美しい?
私にはちょっと怖い見た目かな……。
でも美意識は人それぞれだから、否定するのは良くないよね。
……じゃなくて、妄信や畏怖の心からそう思ってるんだから、目を覚ましてもらわなくちゃ。
カテドラルの警備兵は他の仲間が対処してくれてるみたい。
私は、ハルファスの護衛たちの相手をできるかな。
この子達をやっつければ、ハルファスは逃げちゃうんだし、
そうすれば信者の人たちも説得しやすくなるから、がんばらなくちゃ。
ところであの子達の視線、何だか見下されてる感じで嫌だな。
私も【飛翔】して、逆に見上げさせちゃおうかな。
このままパラドクス【双翼魔弾】で……!
相手の赤い光の雨も、何とか振り払わなくっちゃ。
ネリリ・ラヴラン
心を奪われてしまうのは、淫魔的には不本意だから気を付けたいけど
讃えられるくらい綺麗な方ならお会いしてみたい気もするよね。
聖堂に飛び込んだら、H型は無視してハルファスさんの方へ走るよ。
H型と戦う人の後を行くか、少し遅れて向かうのが良いかな?
でも、お邪魔な子達がいるみたいだから、今はそちらが先ね。
近寄ろうとしてたら自然とジョディー達が対応してくると思うから、
姿が見えた時点で”月光の鏡”を唱え始めるよ。
待ち構えられちゃうのは仕方がないけど、居るって解ってるなら高速詠唱で先手を打てないかな?
ちょっと通してくれないかな?悪いことはしないから。
既に魔法を撃ち込んでるんだけどね。
*アドリブや連携は歓迎だよ。
●赤き翼を墜とす
歪んだ平和を保ってきたカテドラルに、戦いの幕が上がった。戦場へと駆けつけたネリリ・ラヴラン(クソザコちゃーむ・g04086)は、ハルファスを視界に捉え、首を傾げる。
「あれがハルファスさん……讃えられるほど綺麗、なのかな?」
「私にはちょっと怖い見た目かな……信者の人たちも、妄信や畏怖から綺麗だと思い込んでいるみたい」
ルキア・アダマント(金時計に刻む記憶・g04840)がそう言葉を返した。美意識は人それぞれであり否定するものではないが、今回の件はそのような問題で片付けられるものではないのだ。
ショディーたちが、ハルファスの周囲で称賛の言葉を口にしている。
「ハルファス様、お美しい」
「ハルファス様、頭もふもふ」
彼女たちの言葉に、リーシャ・アデル(絆紡ぎし焔の翼・g00625)は、呆れた目を向ける。しかしそれも束の間、すぐに表情を引き締めた。
「一部敬ってるのかよくわかんない言葉が聞こえた気がするけど、まぁいいわ。護衛を蹴散らすわよ!」
リーシャの言葉にネリリが力強く頷き、ショディーたちへと狙いを定める。
「レイラちゃんが気を引いてくれてるうちに、先手を打つよ」
魔力で己の体を満たし、自分の型を作るようなイメージ――練り上げたそれを、瞬時に外へと放出する。外部に解き放たれた魔力は、ネリリと同じ姿を形作る。月光の鏡によって生み出されたもう一人のネリリは、ショディーたちをキッと睨み据えた。
「もう一人のわたし! お願い、戦場を掻きまわしてきて!」
ネリリの命に従い、彼女の姿をした人型はショディーたちへと突撃する。人型は手を振り上げ、ショディーの頭や顔を思い切り引っ叩く。
てしてしっ、バシッ!!!
「わ、顔、叩かないで……」
ショディーが痛そうに顔を顰めた。一見可愛らしい攻撃だが、それは重たい一撃だ。
「新しい敵か。ショディー、動揺せず、応戦せよ」
「は、はい、ハルファス様」
ショディーは見えない斬撃を放つ。ネリリは攻撃を耐え抜き、ショディーをまっすぐに見つめた。
「ちょっと通してくれないかな? 悪いことはしないから」
「もう悪いコト、してます。私のこと、叩いた」
むう、と頬を膨らませるショディーに、ネリリは苦笑する。
「確かにそうね。ごめんね……わたしたちにも、譲れないものがあるから」
ショディーの背後に回り込んだもう一人のネリリが、ショディーの体へと容赦なく蹴りを叩き込んだ。
「が……っ」
ショディーの一体が、攻撃に耐えきれず倒れ伏す。
「ハルファス様を崇めない、愚か者ども」
別のショディーが赤い翼を広げた。大きな攻撃の気配に、ネリリは鋭く言い放つ。
「来るよ、気を付けてっ!」
翼から赤い光の雨が放たれた。ルキアは降り注ぐ雨の向こうにいるショディーたちを見据える。どこか嘲るようなショディーの瞳と目が合った。
(「あの子達の視線……まるで私達を見下しているみたい。嫌な感じだわ」)
「その翼も、体も……全部溶けてしまえ」
光の雨に肌がひり付くが、ルキアは決して表情に出さない。
「このままずっと見下されっぱなしというわけにもいかないわね」
紅色の翼を広げ、光の雨を振り払った。光の粒子を散らしながら飛翔し、ショディーを上空から見つめる。
「信者の人たちに目を覚ましてもらわなくちゃいけないの。だから、あなた達をやっつけるね」
魔力の弾丸を出現させ、狙いを定める――直後、凄まじい速度をのせた魔弾が撃ち放たれた。
「フンッ、この程度」
ショディーが横に跳び、弾を避ける。だが、それに対してルキアが動じることはない。
「気を付けてね。その魔力の弾丸は、どこまでもあなたを追いかけるわ」
刹那、避けたはずの弾が、ショディーの体を背後から撃ち抜いた。衝撃と痛みに、ショディーは目を見開く。
「かは、ッ……」
「これでもう、さっきみたいな顔はできないわね?」
上空からショディーを見下ろしながら、ルキアは淡々と言葉を紡いだ。ショディーはルキアを見上げ、ギリ、と歯ぎしりする。
……上空にばかり目を向けているせいで、ショディーは気付いていない。
「この、ハルファス様に仇なす不敬も……ッ」
言葉は途中で途切れた。死角から降り注いだ天使の羽――炎を纏ったダガーが、彼女を斬り裂いたのだ。悲鳴を上げることもできず崩れ落ちた姿を、リーシャは鋭い視線で見つめた。
「不敬だろうが何だろうが関係ないわ。この先に辿り着くために、あなたたちを倒す!」
「不敬者! ハルファス様を、讃えよ!」
仲間を倒され怒るショディーが、ハルファスを讃える言葉を吐き出す。
(「言葉によって脳に直接ダメージを与える攻撃ね……避けることができないなら……気合で、耐える!」)
リーシャは正面から衝撃を受け止めた。ズキリと頭が痛むが、それだけだ。倒れるようなダメージではない。ショディーが表情に焦りを見せる。
「そんな……なんで立っていられるの!?」
「あなたたちの薄っぺらい信仰じゃ、アタシの『誓い』は砕けないわ」
強く言い放ち、再びエディットツールを出現させた。
「……描雅(エディット)!!」
リーシャの声に応えて描かれた武器……それは、激しい炎をその身に纏う剣、『ブレイズソード』だ。
「さあ、この炎と斬撃に耐えられるかしら?」
剣がくるりと回転し、その切っ先をショディーへと向ける。
(「確実に仕留める!」)
脳裏にヴェルの姿を思い描きながら、リーシャは剣を解き放った。
「射出(シュート)!!」
まるで弾丸のように、剣はショディーへと射出される。剣に胸を貫かれた瞬間、ショディーが激しく燃え上がる。
「ぎあああああっ……!!!」
断末魔の叫びをあげながら、ショディーの最後の一体が、ついに力尽きた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【操作会得】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
【プラチナチケット】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV2が発生!
アッシュ・シレスティアル
心情
「全員中々に美形で…一般人には刺激が強すぎるな、俺たちがしっかりと退治してやらねぇとな!」
きれいな女型相手と知ってやる気十分。
ヒースとは普段から小突きあえるぐらいの付き合いがある悪友ポジ。
戦闘
「見つけたぜ、これは挨拶だ!」
翼を用いて飛びながら最速で接近し、ブーストスマッシュを使用。
「そんな遅い飛び方じゃ、捕まえてくださいって言ってるようなもんだぜ!」
戦闘は翼を用いた空中戦で相手の攻撃は弾いたり受け流したりして接近し、パラドクスを使うの繰り返し。
ヒースの方にも気を配り、やばそうなら合流して数を減らす。
中身が思春期男児故に万が一のハプニングには気をとられてしまう…かも?
※アドリブ、絡み歓迎
ヒース・クリフ
「H型…意味深だな…いや、何でもねえ。気にしないでくれ」
戦闘前はちょっとふざけた感じを出すが戦闘が始まったら真面目に戦うぜ
アッシュの知り合いなので協力して戦う…と見せかけて、集団戦なので個別に戦うぜ
アッシュの戦いぶりを見るために【無限の武具】で巨大なヴァリスタを作成、設置して後衛から遠距離戦を仕掛ける。最初の矢は巨大な杭のような矢をセット、両手で思いっきり弦を引っ張ってつがえてから発射する
敵の攻撃が始まったら展開式装甲【無貌】を展開させて相手の攻撃を受け流しつつ敵が寄ってくるまで防御態勢を取る
敵が焦れて近づいてきたら今度は弦の下に矢筒をセット。横のハンドルを回して大量の矢を一気に敵に浴びせる
●少女たちとの戦い
ハルファスへの対処と同時刻。カテドラルの警備兵が巡回するポイントへと、ディアボロスたちは向かう。その途中、ヒース・クリフ(達人【生き方】・g00411)がぽつりと呟いた。
「H型……意味深だな……」
「おいおい、何考えてんだ? ヒース?」
アッシュ・シレスティアル(蒼き疾風の復讐者・g01219)が悪戯っぽい笑みを浮かべる。
「いや、何でもねえ。気にしないでくれ」
「そう言われるとかえって気になるんだがな。ま、任務が終わってから詳しく聞こうか」
アッシュにぽんと肩を軽く叩かれ、ヒースは苦笑いしつつ言葉を返した。
「終わるまでに忘れてくれることを願ってるぜ」
広い聖堂を駆け抜けた先、クローン天使兵H型の姿を確認する。ターゲットを視界に捉え、アッシュは空へと飛翔した。
「見つけたぜ、これは挨拶だ!」
急降下し、H型へと不意打ちの拳を叩き込んだ。H型が驚きに目を見開く。
「ぐぅっ……まさか、他の区の……!?」
他区の大天使かアークデーモンと勘違いしているのだろう。アッシュは首を横に振った。
「そいつらと一緒にされちゃ困るな」
「……何であれ侵入者は排除よ!」
H型が上空へと飛び上がり、光の刃を放出した。アッシュは縦横無尽に飛び回り、飛来する刃をひらりと躱す。
「そんな遅い飛び方じゃ、捕まえてくださいって言ってるようなもんだぜ!」
ライトブルーの翼を煌めかせ、H型へと接近する。再び攻撃を繰り出そうと拳を握り締めた瞬間――あるものが視界に飛び込んだ。下方から接近したこともあり、空中で靡くH型のスカートの隙間から、何とは言わないがチラリと見えてしまったのである。
(「うわっ、わ、っ……!」)
思わず頬を染めるが、今は戦闘中だ。動揺を振り払い、アッシュは拳に力を込めた。
「俺は何も見てねぇ!!!!」
破壊の魔力を宿した拳が、H型の体に大きなダメージを与える。衝撃に耐えきれず、H型は壁へと吹き飛ばされた。
(「アッシュのやつ、女の子に囲まれて楽しそうにしてるな」)
アッシュの戦いぶりを眺めながら、ヒースが心の中で呟く。楽しそうとは少し違う気もするが、深く気にする必要はないだろう。
「まあ、俺が手を貸すまでもねえか。こっちに集中だな」
大型の弩砲を構え、H型へと狙いを定めた。巨大な杭のごとき矢を弦につがえ、勢い良く打ち放つ。放たれた矢は狙いを違えることなく、H型を貫いた。
「いつまでも遠くから撃てると思わないで!」
怒りを露わにH型が迫る。ヒースは冷静な表情でH型の姿を視界に捉えた。
「随分と怖い顔をしているな。それに、服もボロボロだ」
思ったことを淡々と紡ぐヒースをH型が睨む。
「貴方が酷いことをしたからよ!」
「ああ、そうだな。ちゃんと認識している」
「なら悔い改めなさい! ハルファス様のために!」
広げた翼から光の斬撃が降り注いだ。ヒースは即座に展開式装甲【無貌】を発動し、降り注ぐ光から身を守る。
(「痛みはあるが、耐えられないレベルじゃない。むしろ、好都合だな」)
敵が接近した場合のプランは既に決まっていた。
「近付いたからって、仕留められるとは限らないぜ」
矢筒を仕込んだ弩砲の側面――ハンドルを勢いよく回す。直後、大量の矢が連続で打ち出され、H型の体を容赦なく打ち抜いた。
「よお、調子はどうだ。へばってねぇか?」
上空からアッシュがヒースに声を掛ける。ヒースはアッシュを見上げ、ニヤリと口元に笑みを浮かべた。
「まさか。そっちこそ、まだ行けるよな?」
ヒースの問いに、アッシュは強気に笑い返した。
「当然だ。残りの敵も片付けるぜ!」
すぐに気を引き締め直し、二人は残る敵へと目を向ける。まだ戦いは始まったばかりだ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【建造物分解】LV1が発生!
【強運の加護】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【アヴォイド】LV1が発生!
雪代・シア
す、凄い熱狂具合だね〜…!
状況が状況だから、力あるものに縋りたい気持ちはわかるよ〜…。だからこそ、そこにつけ込んで利用しようとするの、狡いと思うな〜。
ま〜、思う事は色々あるけど〜…まずはクローン天使兵さん達にはご退場お願いしようかな〜。
アトラクトライトでガードアップを付与しつつ、各個撃破していこう。
天使兵さん達も歌で攻撃してくるんだね。でもシア、歌なら負けないよ〜。
辻・彩花
ハルファスにとってアタシたちディアボロスは想定外の敵って事だね。それなら派手に驚かせに行こうか。
まずは警備のトループス級からやっつけるよ!
さっきからハルファス様ハルファス様って、アンタたちそればっかりだね。もううんざりって感じ。
はぁ……相手の言葉を聞いてたら思う壺だね。精神波ってやつでこっちが参っちゃう前に【ホワールウィンド】でさっさと倒すよ。
【ダッシュ】で接近して喉を狙った【斬撃】を放つ。これでもうハルファスを称える事はできないね。
●消える讃歌
敵襲の最中でも、ハルファスに従うクロノヴェーダや人々の称賛の声は止まらない。異様な光景に雪代・シア(白金糸雀・g03654)は息を吞んだ。
「す、凄い熱狂具合だね~……!」
「ホントに耳障りなコーラスだね。頭が痛くなりそうだよ」
辻・彩花(Stray Girl・g03047)が、呆れの混じった目線をクロノヴェーダたちへと向ける。シアも僅かに眉を寄せて、困ったような表情を浮かべる。
「力あるものに縋りたい気持ちはわかるけど、このままじゃいけないよね~」
「まずは徹底的に黙らせないとね。何か策とかある?」
彩花の問いに、シアが力強く頷いた。
「そうだね~。天使兵さん達が歌で攻撃してくるなら、シアも歌で対抗するよ~」
H型へと視線を送り、シアは言葉を紡ぐ。
「天使兵さん、シアの歌を聴いて欲しいな~……!」
息を大きく吸い込みながら、頭の中に煌めく海原をイメージする。それは未来へ続く希望の大海――海のさざめきが、聞こえる。シアは歌を紡いだ。光が溢れるような美しい歌声が、聖堂に響き渡る。
希望の歌はH型の耳へと届く。H型は激痛に頭を押さえながら、シアを睨み付けた。
「邪魔をしないで!」
反撃の歌を奏で、アークデーモンの軍団を創り出す。軍団はシアへと襲い掛かった。
「たくさん敵が出てきたね~……でも、ただの幻影だって、わかってるから」
H型の攻撃に決して動じることなく、シアはふわりと穏やかに微笑む。シアの様子に、H型は悔しげに唇を噛んだ。
「くっ、しぶといわね……!」
H型はシアに気を取られていた――だからこそ、彩花が迫っていることに、直前まで気付かない。気付く頃には、突然彩花が現れたように見えたのだろう。H型は動揺に目を見開く。
「驚いた?」
彩花の淡々とした声が耳に届いたときには、既にH型の喉元は裂けていた。彩花のナイフが、その鋭い刃で肉を切り裂いたのだ。
「ッ……!?」
血を噴きながら倒れ伏すH型を、彩花は冷めた目で見下ろす。
「隙だらけだね。まあ、裂きやすくてこっちとしては助かるけど」
「不届き者どもめっ! ハルファス様を崇めよ!」
別のH型が激昂しながらも攻撃を繰り出した。
「歌も言葉も、恐怖で人を支配するための道具じゃないよ~……」
襲い来る心を惑わす精神波に耐えながら、シアは悲しげに赤い瞳を細める。
(「もう一度、シアの歌を響かせよう」)
歌も言葉も本来はもっと暖かいものなのだ。恐怖で冷え切ってしまうだなんて、悲し過ぎる――シアは、きゅっと表情を引き締めた。
「歌と言葉は、みんなに希望を与えるものだよ~……!」
再びシアの唇から紡がれる歌に、H型は焦りの色を見せた。
「私の声が……掻き消されるッ……」
気付けば残るH型は彼女一人。悪あがきを続ける彼女の前に、彩花は凜と立つ。
「さっきからハルファス様ハルファス様って、アンタたちそればっかりだね。もううんざりって感じ」
追い詰めるように、彩花はH型へと近付いていく。彩花の手の内では、鋭利なナイフが光を放っていた。先ほど別のH型の喉元を切り裂いた凶器だ。それを見て、H型は怯えを滲ませる。
「わ、私に近寄るな! ハ、ハルファス様、お助けを……!」
再びハルファスを讃える言葉を発するも、彩花にその言葉は届かない。はぁ、と深い溜息をついて、彩花は目前のH型をその鋭い瞳に捉えた。
「いい加減、黙って」
H型が防御態勢を取るよりもずっと速く――その喉元をナイフが容赦なく裂いた。ナイフに付いた血を払いながら、彩花は静かに告げる。
「これでもう、ハルファスを称える事はできないね」
最後のH型が、声を発することもできないまま床へと崩れ落ちた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【勝利の凱歌】LV1が発生!
【スーパーGPS】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV2になった!
クローン天使兵H型およびハルファスを護衛するショディーを撃破。この事実を前に、ハルファスは無表情のまま、ぽつりと呟いた。
「……これは、想定外だな」
「ハルファス様、いかがいたしましょうか」
ヴェルの問いに、ハルファスは言葉を返す。
「ヴェル・ス・ヴァール。この場はお前に任せる。お前だけで事足りるであろう?」
ハルファスへの畏怖の力はまだ消えていない。畏怖の力が消えないかぎり、ヴェルの力が削がれることはないだろう。ヴェルもそれを理解した上で頷いた。
「はい、ハルファス様の仰せのままに」
ハルファスは空高くへと飛び上がる。ディアボロスたちを一瞥したあと、無言のまま天窓から聖堂の外へと飛び去っていった。
ディアボロスたちに負けることなどあり得ない。彼女たちはそう思い込んでいた。
……彼女たちは気付いていない。ハルファスが撤退したという事実を利用すれば、信者の畏怖の感情を失墜させることができる可能性に。
リーシャ・アデル
・心情
さーて、それじゃあ「ワルダクミ」を始めるとしますか
ハルファスの畏れをうまく削れるかはわかんないけれどね?
・信者への語りかけ
さてさて、どういうことなのかしらねこれは?
「ハルファスの加護がある限り、このカテドラルは敵に屈しない。ハルファスは勝利の女神」だのなんだの言ってたけど……
護衛は全滅、アタシ達とは戦わずにハルファスは去っていった
この状況って……あなた達、見捨てられたんじゃないの?
おかしくない、それ?
・行動
ヴェル・ス・ヴァールが妨害してくるようならパラドクス『翠焔・創像:ウェポンズリボルバー』で描雅した武器を射出して、逆に妨害仕返してやるわ
・その他
アドリブ等は大歓迎よ
サティニフィア・ネイバーライト
目的
信仰失墜
目標
目にした真実を言葉にして明確に意識させ信仰を切り崩す
「見たろう!勝利の女神だ守護神だってお前ぇ達が祀り上げ祈ったってこれっぽっちもハルファスは気に留めちゃいねぇんだ!都合良く使われてただけなんだよ!」
ハルファスの前に出るにゃまだ少し体が震えて覚束ねぇ……だから去った後なら
みっともなくたってアタシにやれることをやるんだ
「そりゃ、余裕があった時はお前ぇら護ってたのかも知れねぇ、守護神みてぇに振舞ってたかもしれねぇ…だが余裕がなくなりゃ真っ先に切り捨てられる、ヤツは人間を最後まで護っちゃくれねぇんだよ!」
妄信は現実に幕を下ろされるだけだ
「奴の捨てたカテドラルにゃもう価値も無ェだろ?」
辻・彩花
ハルファスはアタシたちにあんまり関心がないのかな。それとも余裕ぶってる?
いつか後悔する事になると思うけどね。ま、今はいいや。
あーあ、行っちゃった。旗色が悪くなったらみんなを置いて先に逃げちゃうなんて大した女神様だよ。
逃げた訳じゃないって?仮にそうだとしても、みんなの事が本当に大事なら部下任せにせず、自らアタシらと戦うんじゃない?
そもそもさっきの戦いを見たら分かると思うけど、アークデーモンって別に無敵じゃないから。
この調子じゃあハルファスも言うほどじゃない?畏れる必要なんてないと思うけどなー。
こんな感じで呆れ気味にハルファスを貶めるよ。これでみんなの目が覚めるといいけど。
ネリリ・ラヴラン
信者さんへは危害を加えないって伝えられるように
武器や魔法の準備はしないでお話してみるね。
ハルファスさんにとっての敵がこんなに近くにいるよ。
それなのに、あの悪魔さんがいないのはどうして?
皆を絶対に守ろうって思うなら、わたし達をここに残しちゃいけないと思うの。
例えカテドラルを守る作戦がまだあっても、こんな危険な所に置いて行かれた皆が、それまで生きていられる保証ってあるのかな。
…だから、今はネリリちゃんが守ってあげるね!
大丈夫だよ、見ていたでしょう?悪魔さんくらいに負けないんだから。
伝えたら信者さん達には背を向けて、残った敵だけを見てるよ。
体を張って守ってあげるって意志を見せたいの。
●畏れる必要なんてない
ハルファスが消え去った聖堂には、ディアボロスたちとヴェル・ス・ヴァール、そして突然の事態に困惑する信者たちが残された。
「あーあ、行っちゃった。旗色が悪くなったらみんなを置いて先に逃げちゃうなんて大した女神様だよ」
辻・彩花(Stray Girl・g03047)が呆れを隠そうともせず、皮肉まじりに言う。信者たちが、その言葉にビクリと震えた。ざわつく信者たちを眺めながら、リーシャ・アデル(絆紡ぎし焔の翼・g00625)も気合を入れる。
(「さーて、それじゃあ『ワルダクミ』を始めるとしますか」)
ハルファスの畏れをうまく削れるかどうかは、この後の会話に懸かっている。
「……さてさて、どういうことなのかしらねこれは?」
リーシャの言葉に、信者たちがビクリとしながら彼女を見た。
「どういうこと、とは……」
信者の一人が、震え声で問う。もしかしたら、信者の中には『気付いている』者もいるのかもしれない。
(「認めたくないのかもしれないけど、今は現実を受け入れてもらうことの方が大事……」)
信者たちをまっすぐ見つめ、リーシャは語りかける。
「ハルファスの加護がある限り、このカテドラルは敵に屈しない。ハルファスは勝利の女神だのなんだの言ってたけど……護衛は全滅、アタシ達とは戦わずにハルファスは去っていった。この状況って……あなた達、見捨てられたんじゃないの?」
「そんなはずはっ……ハルファス様が私たちを見捨てるなんてあり得ない!」
信者の一人が感情的に叫んだ。その声を受け止めながら、彩花は冷静に返す。
「逃げた訳じゃないって? 仮にそうだとしても、みんなの事が本当に大事なら部下任せにせず、自らアタシらと戦うんじゃない?」
彩花の言葉に頷きながら、ネリリ・ラヴラン(クソザコちゃーむ・g04086)も言葉を続ける。
「ハルファスさんにとっての敵がこんなに近くにいるよ。それなのに、あの悪魔さんがいないのはどうして?」
「そ、それは……きっとハルファス様にはお考えが」
「皆を絶対に守ろうって思うなら、わたし達をここに残しちゃいけないと思うの。例えカテドラルを守る作戦がまだあっても、こんな危険な所に置いて行かれた皆が、それまで生きていられる保証ってあるのかな」
ネリリの至極当然な意見に、信者は反論できずに黙り込んだ。未だ現実を直視しきれていない信者たちへと、サティニフィア・ネイバーライト(スゴ腕情報屋・g00008)が必死に語りかける。
「見たろう! 勝利の女神だ守護神だってお前ぇ達が祀り上げ祈ったってこれっぽっちもハルファスは気に留めちゃいねぇんだ! 都合良く使われてただけなんだよ!」
今なら、目の前にいる信者たちを恐怖と妄信から救えるはずだ。これ以上、大切なものを奪われないようにできるはずだ。
(「ハルファスの前に出るにゃまだ少し体が震えて覚束ねぇ……けれど、去った後ならやれることがある。みっともなくたって、アタシにやれることをやるんだ」)
サティニフィアの言葉が届いたのか、信者の一人がぽつりと呟く。
「私たちは、見捨てられたのか……」
「そりゃ、余裕があった時はお前ぇら護ってたのかも知れねぇ、守護神みてぇに振舞ってたかもしれねぇ……だが余裕がなくなりゃ真っ先に切り捨てられる、ヤツは人間を最後まで護っちゃくれねぇんだよ!」
妄信は現実に幕を下ろされるだけだ。そんな幕は破り捨ててしまおう。ディアボロスたちの言葉は、信者たちの信仰を揺るがせた。
「私たちは、ただ利用されていただけだった……」
「ハルファス様が居なくなった今、もう彼女を崇拝する意味はないのか」
囁く信者たちに、ようやく状況が芳しくないことに気付いたヴェルが口を出そうとする。
「あなたたち、襲撃者の言葉に騙されては……、っ!」
言葉を遮るように投擲された武器を回避した。ヴェルは武器を放ってきた少女……リーシャを睨み付ける。リーシャはヴェルを鋭く見つめ返した。
「あなたとはこのあと思う存分戦ってあげるから、邪魔をしないでくれる?」
「チッ……」
ヴェルを守っていた加護は、明らかに弱まっている。
「ハルファス様は私たちを見捨てた……もう崇める必要はない……」
「でも、もしそれがハルファス様に知られたら? 私たちは罰を受けるのでは……」
ハルファスから危害を加えられることを怖れているのだろう。だが、その心配をする必要はない。彩花は信者たちを安心させるために言葉を続ける。
「そもそもさっきの戦いを見たら分かると思うけど、アークデーモンって別に無敵じゃないから」
先ほどのショディー、クローン天使兵H型との戦いを思い出して欲しい。彩花は信者にそう語りかける。
「確かに、あなたたちはハルファス様の配下を倒していた……」
「アタシらが苦戦してるように見えた?」
「いえ、まったく……」
彩花の問いに、信者は首を横に振る。信者の反応に、彩花はにこりと笑ってみせた。
「でしょ? この調子じゃあハルファスも言うほど怖くないんじゃない? 畏れる必要なんてないと思うけどなー」
信者たちの意識は変わりつつあった。ネリリは、未だ迷う信者の手を優しく握り締める。そうして、柔らかに微笑んでみせた。
「もう無理に崇めたりする必要はないの。そのせいで傷付くことがないように、今はネリリちゃんが守ってあげるね!」
「あなたたちが、守ってくれるの?」
「大丈夫だよ、見ていたでしょう? 悪魔さんくらいに負けないんだから」
信者の問いに強く頷き、ネリリは信者たちを背にヴェルと向き合った。絶対に守り抜くという意思が伝わったのだろう。信者たちの迷いが、ざわめきが止んだ。
「……わかった。信じるわ!」
ヴェルを守っていた加護が、完全に消失する。
「奴の捨てたカテドラルにゃもう価値も無ェ……お前ぇらは安全な場所に下がってな。天井でも崩れちゃてえへんだ」
サティニフィアは信者たちを安全な場所まで下がらせた。信者たちが戦いに巻き込まれて怪我でもしては大変だ。
ハルファスへの畏れが消え、力を失ったヴェルが苛立ちを露わにした。
「あなたたち、やってくれたわね……」
険しい表情を浮かべるヴェルを、彩花が呆れと敵意の混じった目で見つめる。
「今更焦ってるの? アンタ、アタシらのこと舐めすぎだよ。そのツケが回ってきたね」
眉を顰めるヴェル。そんな彼女をまっすぐに見据え、ネリリも力強く宣言した。
「絶対に倒すよ。信じてくれた人達のために、必ず」
聖堂内の緊張が急速に高まっていく。リーシャは剣を構え、凛と言い放った。
「ヴェル・ス・ヴァール。アタシ達と戦って、この場所で散りなさい」
オリジナルが生み出したアヴァタール級の一人に過ぎないとしても、ヴェルであることには変わりない。ここで、倒さなければ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【操作会得】がLV2になった!
【飛翔】がLV2になった!
【エアライド】LV1が発生!
【現の夢】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV4になった!
【命中アップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
畏れによる加護を失ったヴェル・ス・ヴァールは、確実に追い詰められていた。だが、危機的な状況の中でも、彼女に逃げるという選択肢は存在しない。険しい表情を僅かに緩め、彼女は静かに息を吐き出した。
「……確かに、私はあなたたちを侮っていたわ。そこは認めなければいけないわね」
ディアボロスたちを見据える金の瞳からは、油断や侮りといった彩は消えている。そこに浮かぶのは、明確な敵意と真剣な眼差しだ。
彼女は翼を大きく広げ、高らかに言い放った。
「畏れの力がなくとも、私はこのカテドラルを守る者。必ずや責務を果たしましょう!」
リーシャ・アデル
・心情
さーて、それじゃあいい加減アタシの中にいる大天使(ラピュセール)も、アンタに対しての怒りが煮えたぎっているようだし、全力で行くわよ!
知らない?そうね、本体じゃないものねアンタ!だったらそのまま、知ることなく消えなさい!!
・戦闘
効果2の残留効果は使えるだけ使うわ
効果1も、≪エアライド≫は使って敵の攻撃に【空中戦】で対処できるようにするわ
ちゃっちい氷の弾丸は、【火炎使い】で武器に炎を纏わせて【薙ぎ払い】、その土手っ腹にパラドクス「翠焔・創像:フェニックスブレイヴ」を叩き込んでやるわっ!!!
・その他
アドリブ等は大歓迎よ
ルキア・アダマント
みんなが上手く説得してくれて、ヴェル・ス・ヴァールの力もかなり削がれたみたい。
こんな中でも孤軍奮闘なのは、敵ながらあっぱれだけど……結局は敵だもの。
このカテドラルを明け渡してもらいましょう。
彼女は氷の魔術を使うのね。
それなら……サーヴァント・メーラーデーモンの『メリーゴート』の出番ね。
だってメリーゴートって、毛皮を持ってて温かそうにしてるんだもの。
さあ、【メーラーデーモン出撃】よ。がんばって、メリーゴート。
ちょこまか動けば体も温まって、吹雪なんかには負けないわ。
クロノヴェーダをやっつけちゃいましょ。
ネリリ・ラヴラン
よしっ、わたしもそろそろ行くよ。
守るって言ったけど、皆ほどわたしは上手に戦えるわけじゃない。
でも、できることはあると思うの。
”氷雪使い”同士、相手の冷気に干渉して少しでも抑えてみるわ。
信者さん達がきちんと下がってくれるまで、それで耐えるよ。
自由に動けるようになっても、殿についてる感じで攻め気は潜めておくわ。
その間に、攻める人達の作り出してくれる僅かな隙を待って、
逃げる暇も、守る間も。気づく時も与えないように…。
”高速詠唱”【黒の衝撃】で射抜くわ。
約束、したんだから。絶対に守るってっ
勝てる保証なんて無いのに、それでも自分の言葉で言ったんだからね。
成し遂げなきゃ嘘つきになるわ。
アドリブ・連携は好き
ヒース・クリフ
【アッシュと連携】
「全力の一撃は取っておけよ、アッシュ」
【無限の武具】で円錐の杭のような物を作り出す。全ての魔力を消費して魔力に反応して威力を上げる火薬を可能な限り中に詰めるぜ
左手に杭を持って、右手の人差し指を杭の底に添えてグッと指に力を込め、発射のタイミングを見計らう。その姿はまるでスナイパー
狙う箇所は胸のど真ん中。変な意味じゃなくて相手に大ダメージを与えるためだ。攻撃を受けても体勢は崩さないぜ
チャンスが来たら迷わず力を溜めた指で杭の底を弾いて発射。当たればアッシュに大声で呼びかける
「今だ!思いきりぶっ叩いてやれ!
破壊の魔力を込めた拳が全力で炸裂すれば相手の体は火竜の如き爆炎に包まれるだろう
アッシュ・シレスティアル
【ヒースと連携】
「まずは挨拶として一発、貰っていけよ!」
聖堂内に飛翔したまま突入し接敵と同時にパラドクスを打ち込む。
「あらかじめ説明されてたがほんとに痴女みたいな恰好しやがって…戦いづらいったらありゃしねぇ。」
戦闘はヒット&アウェイで剣の間合い外から急接近、攻撃してはまた離れるを繰り返す。
中身が思春期男児故に視線のやり場に困りながらも戦う
「なんてとこにさしてんだよ!?けどまぁ、ありがたく使わさせてもらうぜ!」
ヒースの呼びかけに答え、相手の正面を一気に詰めパラドクスを杭ごと胸部に打ち込む。
「敵じゃ無ければ結構いい線行ってたんだがな…んで結局あの時何考えてたんだよ?」
※アドリブ歓迎
辻・彩花
アンタも逃げたければ逃げてもいいよ?アンタの大好きな女神様がそうしたようにさ。
ま、【挑発】はこのくらいにしておいて、そろそろ真面目にやろっか。
氷の弾丸は【念動力】で干渉して防ぐよ。完全に静止させられれば最高だね。それが無理でも弾の速度さえ落とせれば回避は容易なはずだよ。
お返しにカテドラルにある適当な物……例えば椅子とか机とかを【念動力】を使って【投擲】してぶつける事で相手を怯ませるよ。
相手の隙が生まれたら【飛翔】で一気に距離を詰めて【エレキックコンビネーション】を叩き込むよ。
これで分かったでしょ?もう誰もアンタたちなんか畏れてないってね。
アンタの力じゃ、アタシらは止められないよ!
●氷獄の翼
灰褐色の聖堂に、ヴェル・ス・ヴァールが羽ばたく音が響き渡った。戦いの幕開けを告げるそれに、ディアボロスたちは怯まずに立ち向かう。
リーシャ・アデル(絆紡ぎし焔の翼・g00625)は、己の内に存在するもう一つの魂に呼びかけた。
(「ラピュセール、ついにここまで来たわよ。……準備はいいかしら?」)
応えるように、胸の奥底が熱くなる。燃え滾る感情は、戦う準備が既に整っている証拠だ。
「さーて、それじゃあいい加減アタシの中にいる大天使(ラピュセール)も、アンタに対しての怒りが煮えたぎっているようだし、全力で行くわよ!」
「ラピュセール……? そんな知り合い居たかしらね」
ヴェルが首を傾げた。リーシャはエディットツールを展開し、空間に火の鳥を描き出す。
「知らない? そうね、本体じゃないものねアンタ! だったらそのまま、知ることなく消えなさい!!」
空気を焼きながら火の鳥は吼え、激しい炎を散らしながらヴェルへと突撃した。
さらなる攻撃を仕掛けるため、アッシュ・シレスティアル(蒼き疾風の復讐者・g01219)が飛び込んだ。敵はリーシャの攻撃を耐え凌いだばかり。狙えば確実に入る。
「まずは挨拶として一発、貰っていけよ!」
ヴェルへと破壊のエネルギーを宿した一撃を叩き込んだ。
「あら、可愛いお顔に似合わない鋭い攻撃ね……けれど、まだ足りないわ!」
ヴェルの声に呼応し出現した氷の剣――大きな攻撃の気配に、アッシュは彼女から距離を取った。直後、魔力の斬撃が目の前を通り過ぎる。僅かでも反応が遅ければ当たっていただろう。
「あらかじめ説明されてたがほんとに痴女みたいな恰好しやがって……戦いづらいったらありゃしねぇ」
空中で体勢を整えるアッシュに、ヒース・クリフ(達人【生き方】・g00411)が声をかける。
「頑張って慣れるんだな。あと、全力の一撃は取っておけよ、アッシュ」
「ああ、わかってる。全力の一撃は、もっと大きな隙が生まれたときだ」
頷くアッシュ。一方で、ヒースはヴェルの様子を注意深く観察する。
(「こういうのはタイミングが大事だ。少しずつ、確実にダメージを重ねたところで、一気に相手の急所を突く……」)
彼の左手には、無限の武具により生み出した杭が握られている。既に火薬を装填し、チャンスさえあればすぐにでも撃ち放てる凶器が。たとえ敵が大幅に弱体化していようとも、決して手は抜かない。確実に仕留めるための機会を、じっくりと探っていた。
カテドラルを守る者の意地だろうか。加護を失ってもなお引かないヴェルへと、ルキア・アダマント(金時計に刻む記憶・g04840)が言葉を紡ぐ。
「敵ながらあっぱれだけど……結局は敵だもの。このカテドラルを明け渡してもらいましょう」
「まるであなたたちが勝つような口ぶりね?」
眉を寄せるヴェルに、ルキアは淡々と返す。
「そうよ。勝たせてもらうわ。力が削がれた時点で、あなたもうっすら気付いているんじゃない?」
ルキアの傍らに控えていたメリーゴートが前に出た。メリーゴートの頭をふわりと撫で、ルキアは指示を出す。
「さあ、行ってきて、メリーゴート。あなたなら吹雪なんかには負けないわ」
槍を構えたメリーゴートがヴェルへと飛び掛かった。ヴェルがメリーゴートを振り払おうとするが、メリーゴートは離れない。素早い動きで飛び回り、ヴェルの頭や背中を槍で何度も突いた。
「この毛玉、ちょこまかと……いい加減、離れなさい!」
ヴェルの詠唱と共に、極寒の吹雪が聖堂に吹き荒れる。吹雪の中でもヴェルにもう一撃、メリーゴートは槍を振るったあとルキアの傍に戻る。
「メリーゴート、大丈夫?」
ルキアの問いに、メリーゴートは頭に積もった雪をぷるぷると振り落とし、フンッと誇らしげに鼻を鳴らしてみせた。
聖堂内の温度が下がるほどの吹雪だ。しかし、そんな状況下でも、辻・彩花(Stray Girl・g03047)は一切震えを見せない。
「アンタも逃げたければ逃げてもいいよ? アンタの大好きな女神様がそうしたようにさ」
揶揄うような声色――意図的な挑発に、ヴェルは表情を硬くする。
「ハルファス様は逃げたのではなく、私に託したのよ」
「ふーん……まあ、やることは変わんないしどっちでもいいよ」
余計な言い合いは不要だ。彩花は興味なさげに吐き捨てる。
「ハルファス様を侮辱した罪、思い知るといいわ」
氷の弾丸を生み出し、ヴェルが彩花へと撃ち放った。視界にはっきりと弾丸を捉え、彩花は精神を研ぎ澄ませる。念動力が弾丸を絡め取った。速度の落ちた弾丸は彩花の横を通り抜け、誰にも当たらない。ヴェルの表情が、わかりやすく強張る。
次はこちらの番と言わんばかりに、彩花は念動力を施設内の椅子に向けた。椅子がヴェルへと飛んでいく。
「チッ……」
ヴェルが飛んできた椅子を弾く――椅子が遮蔽物となり、彼女は目の前が見えていなかった。
「思い知るのはアンタの方」
椅子を弾いた直後、彩花の姿が視界一面に映り込む。ヴェルに防御行動を取る隙は与えない。彩花の蹴りが、ヴェルの体へと容赦なく打ち込まれた。激しい電流を纏った蹴りが、ヴェルの体を激しく揺らす。
「ぐうっ……!」
「これで分かったでしょ? もう誰もアンタたちなんか畏れてないってね」
彩花の言葉に、ヴェルは唇を噛み締めた。
「この程度何だというの。さあ、凍えなさい!」
冷めた色彩の翼を大きく広げ、再び猛吹雪を起こす。ネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)は迫る吹雪に身構える。
「同じ”氷雪使い”として、わたしだって負けないんだから!」
吹雪に向かって手を翳し、意識を集中させた。少しでも吹雪の勢いを緩めようと干渉を試みる。冷気が肌に沁みるが、気を強く持ち耐える。……勝てる保証なんて無い。それでも自分の言葉で「守る」と言ったのだ。
(「わたしは、決して嘘つきになんてならない……!」)
蒼白い光が手のひらを包み込んだ。ネリリを中心にして、吹雪の勢いが弱まっていく。
「あなた……邪魔よ!」
ヴェルの鋭い声にも、決して怯まない。赤い瞳に強い意志を宿し、ヴェルをまっすぐに見据える。
「約束したんだから。絶対に守るってっ……だから、何をされても止めないわ!」
「この……っ」
加護の力を失ったヴェルの魔術は、干渉を許すほどに脆くなっていた。怒りの焔を燃え立たせる視線はそのままに、リーシャは上空からヴェルを見下ろす。
「無様なものね。お得意の氷魔術も、まるでオモチャみたいだわ」
「うるさい……忌々しい小娘ね……!」
ヴェルは感情のままに魔力を注ぎ込み、吹雪の威力を増幅する。怒りの形相を露わにするヴェルを、ヒースが冷静な面持ちで視界に捉えた。ヴェルは攻撃を複数受け、さらには状況が思わしくないことでかなり感情的になっている。
(「周りが見えていない今が好機だな」)
体に容赦なく吹き付ける吹雪に負けることなく杭を構えた。狙うは敵の中心、胸のど真ん中だ。雪の中でも、しっかりとターゲットをロックオン。
(「確実に、当てる!」)
力を溜めた指先で杭の底を弾いた。杭は目にも止まらぬ速さで飛んでいき、ヴェルの胸部へと突き刺さる。
「ぐう……っ!?」
他に気を取られていたヴェルが、不意打ちに目を見開いた。ヒースが上空に目を向け、アッシュへと叫ぶ。
「今だ! 思いきりぶっ叩いてやれ!」
「なんてとこにさしてんだよ!? けどまぁ、ありがたく使わさせてもらうぜ!」
アッシュは破壊のエネルギーを拳へと集中させた。ぐっと強く握り締め、さらに上空へと飛翔する。
(「攻撃は一瞬だ……胸は見ずに、ヒースの杭だけ見ろ!」)
エネルギー状の翼が、より強い輝きを放った。
「ありったけの破壊の魔力……受けてみろ!!!!!」
蒼白い閃光を散らしながら急降下する。その先には胸に杭を打ち込まれたヴェルの姿。重たい一撃がヴェルの胸元に叩き込まれる。衝撃と共に、さらに深くへと杭が食い込んだ。爆炎に身を焼かれながら、ヴェルは後方へと後退る。
「かはっ……よくも、ッ!!!」
彼女は巨大な氷の剣を幾度も振り回した。一見鋭い剣捌きにも見えるが、最初よりも隙が大きくなっている。その事実にネリリは気付いた。
「最初より剣の扱いが雑になっている気がするわ」
ネリリの言葉に、彩花が頷いた。
「そうだね。みっともないったらありゃしない」
ルキアも同意しつつ、メリーゴートの頭を撫でる。
「もう一度、メリーゴートを向かわせるわ。今なら近付けるはずよ。……またお願いね。クロノヴェーダをやっつけちゃいましょ」
メリーゴートの耳元に顔を近付け、静かに命令を告げた。メリーゴートはこくりと力強く頷いて、再びヴェルへと襲い掛かる。
「鬱陶しいッ!」
ヴェルが何とか振り払うも、ディアボロスたちの追撃は止まない。メリーゴートが気を引いている隙に、彩花が距離を詰める。
「いい加減諦めなよ」
「ッ、止まれッ!」
ヴェルから氷の弾丸が放たれた。しかし、今度は念動力を使うまでもない。発射時から明らかに速度が落ちていた弾を、彩花はあっさりと躱した。
「アンタの力じゃ、アタシらは止められないよ!」
雷撃のごとき連続蹴りが、再びヴェルの体に炸裂する。
「ぐあ……ッ!」
ヴェルは壁の方向に蹴り飛ばされる。激突する地点を予測しながら、ネリリは漆黒の弓矢を創り出した。
(「よーく狙って……絶対にっ、外さないんだから!」)
ヴェルが壁に激突した瞬間、弓矢を撃ち放つ。放たれた矢は、ヴェルの体へと深く突き刺さった。爆発し溢れ出した魔術が、ヴェルの生命力を流出させる。
「ああ……っ、私の、力が……」
「皆を苦しめるカテドラルなんて、もう終わりにしようよ」
ネリリは苦しむヴェルを静かに見つめながら語りかけた。
「まだ、終わりになんて……!」
「いいえ、終わりよ」
鋭く冷めた声と共に、リーシャが立ちはだかる。ヴェルは凄まじい形相でリーシャを睨み付けた。
「オリジナルと何があったかは知る気もないけれど……なぜかしら……あなたを見てると、苛々するわ……!」
禍々しい冷気がヴェルの背から噴き上がる。それはまるで青い炎のようにも見えた。最期の一撃を放たんとする彼女と、リーシャは真っ向から対峙する。
「へえ、それがアンタの最後の焔ってわけ。いいわ、アタシが消し去ってあげる!」
荒れ狂う焔の鳥が、鋭い眼差しをヴェルへと向けながら翼を広げた。ヴェルが冷気と共に放った氷の弾丸と、リーシャのフェニックスブレイヴが激突する。
「死ねぇッ小娘!!!!」
「勇気の焔よ、羽撃けっ!!!!!!」
その焔は氷の弾丸を溶かし、その先にいるヴェルを吞み込んだ。焔が激しく爆ぜる音の内に、断末魔の叫びが聞こえる。……ついに、ヴェル・ス・ヴァールは力尽た。
ヴェルが生み出していた冷気は消え去り、カテドラルに静寂が戻る。
戦闘を終え、空中にいたアッシュがヒースの横へと降り立った。
「敵じゃ無ければ結構いい線行ってたんだがな……んで結局あの時何考えてたんだよ?」
H型と戦う前の話を覚えていたらしい。ヒースは表情一つ変えず、サッと目を逸らした。
「……、さあ、クロノヴェーダも倒したんだ。早く帰還しようぜ」
「さらっと流すな!」
任務を終えたディアボロスたちは、新宿島へと帰還する。こうしてまた一つ、ハルファスの最終防衛ラインを破壊することに成功したのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【託されし願い】LV1が発生!
【ハウスキーパー】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
【強運の加護】がLV2になった!
【建造物分解】がLV2になった!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV6になった!
【ダブル】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
【アヴォイド】がLV2になった!
【命中アップ】がLV2になった!