リプレイ
ブロス・ブラッドハート
逃げる…か
今までなら卑怯とか思ったかもだけど、ここまできて戦わずに退く覚悟が出来るってのは、戦うやつより強ぇかもしんねーな
目的のために命を懸けてるのは一緒だ、こっちも目的のために腹をくくらねーと痛い目くらいじゃすまなそうだぜ
一緒に進む仲間がいりゃがっつり協力するぜ
ほとんど意味ないだろうけど、気休めの光学迷彩を張って裏道に入り込んで敵の追撃といくぜ
攻撃は投石をチョイス
音も小さいし石壁に溶け込んで視認もしにくいだろ
狙いは急所…と見せかけて脚を中心に敵の動きを妨害できるもんにするぜ
味方がそっちを狙って攻撃するようなら、誘導させて急所狙いに変更だ!
こーいうのはりんきおうへんにいかねーとな
仕掛けられてるかもしんないトラップが発動したら壁を蹴ったり、灯りとりに尻尾を引っ掛けたりして、とっさの時でも対応できるよーにしとく
狭いところなんかはチビな体もいかしてガンガン進んでくぜ
敵に背をむけながら走るなんて、そうそう出来ることじゃねーな
それだけにお前らと情報を逃がすわけにはいけねーよ!
アドリブ・連携歓迎
レイ・シャルダン
陸さん(g01002)と一緒に参加します。
総力を挙げて守らなくて良いのですか?と思ったりもするのだけど
『絶対にキャメロットは落ちない。』
そう信じているって事……なのかな。
ここが頑張り所…深呼吸を忘れずに。
キャメロットは落とす、情報も渡さない。
そしてドラゴン達との戦いもここで終わらせましょう。
行きましょう、陸さん!
勝つのはボク達です。
必勝を誓い、貴方の手の甲とボクの手の甲を重ねます。
電脳ゴーグル型デバイス『Boeotia』のテンプルをノックして起動
≪ - 人機接続:Lynx of Boeotia - ≫
『Boeotia』と精神と全武装をリンクさせて
人と機械が互いを補い合い、相乗効果を発揮した人機一体の状態になります。
その超視界による【観察】での【情報収集】で敵の行動を【看破】し
必中を期する電撃戦の一矢を放ちます。
攻撃後はすぐさま敵の反撃に備えます。
『シャルダント』から発生する防御壁の【結界術】を緩衝材に
一時的にでも攻撃を食い止めた隙を使って回避行動を
陸さんと互いにディフェンスし合いましょう
緋詠・琥兎
長いこと、小競り合ってきたキングアーサーも遂にここまで来たか
またとない機会だ
大打撃を与えて次に繋げるとしよう
精神を研ぎ澄まし鷹蛇絶撃を発動
完全視界と合わせ、逃げ回る竜鱗兵らを1匹たりとも見失わない様にし
狙銃槍で確実に仕留めていこう
(偵察・追跡・情報収集・観察・看破など
飛んでくる岩の投擲などは狙撃による貫通撃で破壊を
近接攻撃は肉体改造で硬質化させた腕で遠慮なく武器諸共、粉砕したりと
臨機応変に対応して薙ぎ払っていこう
(強打・グラップル・吹き飛ばし・結界術・オーラ操作など
燈杜美には遠くにいる敵部隊の奴らの牽制を頼む
遠距離攻撃を物量で攻められない様に
連続魔法による制圧射撃で撹乱してくれ
(光使い・風使い・全力魔法・高速詠唱など
自分も攻撃を絶やさない様に鷹蛇絶撃を連撃による早業で
孤立しない程度に前線維持を務める
情報は武器だと
よくわかっている奴らだな
だからこそ、それは阻止させてもらうぞ
アドリブ
連携歓迎
竜城・陸
レイ(g00999)と共に
――この状況でも己の職務を優先するとはね
それだけ己の奉ずる王と将に信を置いているのかもしれないけれど
残念ながら、その目論見は通さない
共に戦う後輩と
軽く互いの手の甲を合わせて、勝利への誓いとする
――ああ、行こうかレイ
奴らに渡すものなど何一つないと教えてやろう
先行するレイを補助する形で帯同
互いの死角を埋めるように動くよ
自己の知識から気付けたことがあれば彼女にも伝えて共有
レイの観察力にこちらの持つ【拠点構築】や【計略】の知識を合わせれば
敵の敷いてくる罠や仕掛けの位置を予測することも叶うだろう
敵への攻撃は【光使い】で研ぎ澄ませた光の槍で
レイとは標的を揃え確実に敵の数を減らしていく
情報を持ち帰るのが第一なら、逃走を優先する敵もあるかもしれない
相対する相手の数はしっかりと把握しておき
撃ち漏らしを出さぬように努めるよ
こちらの隙を衝かれても浮足立たず
反撃の機を見出すべく備えておくよ
逆にレイの隙を狙った相手の竜計は此方でディフェンスしてカバーするね
リューロボロス・リンドラゴ
地の利を活かして徹底的に逃げ回る相手か……。
厄介だな。
その上覚悟も決まっておるか。
その意気や良し。だが何者も竜からは逃れ得ぬ。
蛇?
ああ、確かに我はウロボロスとリンドブルムを冠しておるが……我は竜よ。
我こそは龍、我こそはドラゴン。
我が迷宮は未踏と知れ。
地の利が厄介だというのなら、地の利を奪うまで。
【迷宮化】よ。
入り組んだ道を更に入り組ませ、複雑な地形を更に複雑にしてくれるわ!
これで貴様たちにとっても未踏の地、追いかけっこも五分であろう!
味方とともに追い詰めてくれるわ!
罠だと?
我は竜だぞ、踏み潰すまでよ!
それに、だ。
竜はダンジョンの主でもあるからな。
罠使いの素養もあるのだぞ?
たまには勇者の真似事も良かろう!
攻城戦&ダンジョン探索も得意な我に罠など効かぬわー!
我が迷宮による冷気と質量攻撃、喰らうが良い!
パターンや癖を見抜くというのなら、【ガードアップ】で護りを固めて隙をつかせぬ怒涛の攻めよ!
敵は仲間が健在なら強化されるようだが、逆を言えば倒せば倒すほど弱体化必須ということよな!
諷和・もこ
むむ、こちらの情報を持ち帰られちゃうのは困っちゃうんだよ
…どんな情報を見つけたのか、ちょっと気になっちゃうんだけど
もし、お兄さんから借りた上着とマフラーをまだ返してない、っていうボクの秘密を持ち帰られたら…
終わっちゃう!ボクの恋が終わっちゃうんだよ!
絶対、絶対絶対、負けられないんだよ!!!(ぷるぷる)
こちらは仲間同士で連携をとりつつ
ドラゴンさんたちには【通信障害】で連携を妨害しちゃうんだよ
トラップが仕掛けられていないか、召喚した妖精さんに確認してもらいながら急ぎつつも注意して進むんだよ
危なそうなものを見つけたら皆にも共有
触らないように気をつけるんだよ
戦闘に入ったら攻撃を避けつつダッシュで敵陣へ
…ねぇ、どんな情報を手に入れたの?
一応、聞いてみるんだよ
教えてくれなくても――ご飯を丸呑みした蛇さんもメじゃないくらいに、地の果てまでもおっかけるんだよ!
ポジションを取ったら一気にまくらを持ってグルグルグル!
罠ごとドラゴンさん達を吹き飛ばして破壊しちゃうんだよ
攻撃後は結界術で身を守りつつ退避なんだよ
●フェイド・アウト
「来たか」
ディアボロスの襲来を察知した『ジャメヴ』に、驚きはない。奴らにとって復讐者とは、理解不能の怪物だ。
なら、「そういうもの」として受け入れてしまえばいい。大事なのは生き延びることなのだ――そう考えている。
そして、それは事実だ。
敵はこの場から逃れさえすればよく、ディアボロスは絶対に逃すわけにはいかない。地の利も勝利条件も相手に有利な、アンフェアな戦いだ。
(「絶対にキャメロットは陥ちないと、そう信じている? あるいは……」)
一方で、レイ・シャルダン(SKYRAIDER・g00999)は敵の考えを推察しようと思考を巡らせる。考慮さえしないジャメヴとは対照的に。
「確かなのは、それだけ己の奉ずる王と将に信を置いている、そういうことなんだろうね」
その考えを見透かしたように、竜城・陸(蒼海番長・g01002)が言う。レイは少し驚いた顔をした。
「でもその目論見は通さない。だろう?」
「……ええ、勝つのはボク達です」
レイは深呼吸をして頷き、陸と軽く手の甲を重ねる。必勝の誓いのようなものだ。
敵はまだ、二人の正確な位置を把握していない。必殺の瞬間を狙う二人の狩人が、息を潜めていることを。
つまり、ジャメヴが察知した気配は、二人とは別のディアボロスたちのものだ。
「見つけたぞ、竜麟兵よ! 我の目からは逃れられぬと知れッ!」
その先頭を走るのは、リューロボロス・リンドラゴ(ただ一匹の竜・g00654)。小さな身体を這うほどに低く伏せ駆けるその姿は、まさに矢の如し。
「相手にするな。このまま離脱する」
ジャメヴは一顧だにせず全速力で逃走した。どこかすぐ近くで、同胞が復讐者に狩られているというのに。
「わかっちゃいたけど、思い切りいいな! 今までなら卑怯とか思ったかもしんねぇけど……!」
リューロボロスの後ろには、ブロス・ブラッドハート(深紅の稲妻・g03342)が続く。リューロボロスよりも一回り小さな少年は、敵の覚悟をひしひしと感じていた。
(「ここまできて戦わずに退く覚悟が出来るってのは、戦うやつより強ぇのかもしんねー
……!」)
今日まで歩んできたいくつもの戦いが、幼い少年を戦士に変えた。
決して油断してはならないのだと、冷静なもう一人の自分が脳裏で囁く。だがそれも、まずは追いつかねば始まらない。
竜麟兵用の通路は、事前情報の通り複雑に入り組んでいる。
無数の階段と狭苦しい廊下が入り交じり行く手を阻む、それはまさに迷宮だ。
ジャメヴの逃走に迷いはない。それでいて、ディアボロスの追跡を逃れようとわざと遠回りしたり、袋小路に誘い込もうとフェイントをかけてくる。特務竜部隊の二つ名は伊達ではない。
「わわっ、こっちは行き止まりみたいなんだよ! このまままっすぐだよー!」
と、諷和・もこ(ふわもこうとうと・g01739)が飛び出してきた。どこにトラップがあるかわからない以上、些細な情報でも共有して警戒せねばならないのだ。
「ふん。たとえ罠のたぐいがあろうと、踏み潰すまでよ!」
しかし、リューロボロスはいつにも増して不遜だ。たとえトラップに出くわそうと、力技で切り抜けるつもりらしい。
「それじゃやられちゃうんだよ!? 情報を持ち帰られたら、大変なんだよー!」
「案ずるな、我は竜、すなわちダンジョンの主ゆえな!」
「ものすごい自信だが、それなら相手もドラゴンだぞ……?」
別の通路から合流した緋詠・琥兎(その身に潜むは破滅か。それとも朧げな標か・g00542)が、冷静にツッコミを入れる。
「そうなんだよ、ドラゴンさんたちにボクの秘密を持ち帰られたら……!」
もこには秘密がある。それは、彼女が甘酸っぱい想いを抱くある男性から借りたものを、まだ返していないというものだ。言うまでもないが、ドラゴンはそんなもんまったく知ったこっちゃないし、教えられたところでなんだという話だ。
「終わっちゃう、ボクの大事なものが終わっちゃうんだよ!!」
「……よくわかんねーけど、情報ってそういうことじゃないんじゃねぇ?」
走りながらぷるぷる震えるもこに呆れるブロス。正論ここに極まれり。
(「このチーム、大丈夫か?」)
傍から見ると頼りないちびっこ3人である。琥兎がちょっぴり不安を抱くのも無理はなかった。
とまあ気の抜けたやりとりをしつつも、そこはそれ。4人はジャメヴを見失わず、トラップも上手く避けて追い続けている。徐々にだが、相対距離は縮まりつつあった。
「しつこい奴らだ……」
「へっ! 褒めても何も……出ねーぜッ!」
などと言いつつ、ブロスは走る動作に紛れて石ころをアンダースローした。石壁に紛れ、弾丸のような速度で飛来するペットロック!
「仕掛けてきたぞ!」
「チィ……!」
通常であれば連携して即座に反撃するところ、ジャメヴに状況判断のラグが生じた。
「燈杜美、牽制を!」
ほぼ同時に、琥兎と相棒のオラトリオが連携攻撃を仕掛けてきたからだ。その動きは、熟練の特務竜部隊に決して引けを取らない!
「隙を見せるな! 一網打尽にされるぞ!」
ある個体が叫び、ブロスの投げた石を鋭い突きで弾く。突きそのものが見えない衝撃波を発生させる反撃も兼ねている上に、跳ね返された石が天井や床に反射して襲いかかってくるではないか!
「なるほど、地形を熟知しているだけはある。だが!」
そこでリューロボロスが動いた。片腕を地面に突き刺し、ギャリギャリとブレーキしながらパラドクスを発動する。
「迷宮の主は、我ぞ!」
見よ。爪で裂けた床の亀裂から、パキパキと這い出すように霜を張る冷気を。
それはたちまちのうちに床を、壁を、天井を埋め尽くし、戦場を凍てつく氷の迷宮に変えてしまった!
「なっ!?」
カカカカン! と澄んだ音が響いた。
凍った壁から突き出した氷柱が、跳ね返されたブロスの投石をさらに反射させたのである。めがける先は当然ジャメヴの方だ!
「ええい、小賢しい!」
別の個体が斧を振り回し、析出する氷柱を手当たり次第に砕いて回る。キラキラと氷片が舞い散って、戦士たちの姿を無数に映し出した。
「ああ、とてもよく見える。そこだ」
幻惑的な氷の嵐の中を、琥兎の弾丸が劈いた。
「ぐっ!?」
脇腹を撃ち抜かれ、ジャメヴが蹈鞴を踏む。燈杜美の魔力光弾が追撃をかけ、勢いを削ぐ。趨勢がじりじりと変わりつつあった。
「うおー!! ボクの秘密は絶対に持ち帰らせないんだよー!!」
すると今度は、まくらをぶんぶんと振り回しながらもこが突撃した! わけのわからないことを喚きながら!
「な、なんだこいつ……ぐはっ!?」
呆気にとられたジャメヴの後頭部に、斜めに反射したブロスの石が命中する。
「ご飯を丸呑みした蛇さんもメじゃないくらいに、地の果てまで追いかけてやるんだよー!!」
「グワーッ!」
前のめりに倒れたところへ、まくらのアッパーカットだ! ジャメヴはぐるぐると縦回転してばたりと倒れ伏し、動かなくなった。憐れである。
「くそっ、やはり相手取るには危険すぎる!」
「ああ、ここは俺達だけでも離脱しよう」
劣勢を悟った何体かが、仲間を見捨てて逃亡を図る。何が何でも情報を持ち帰るつもりのようだ。
「ぬうっ、判断の早い……! その意気やよしと褒めてはやろう!」
リューロボロスはパラドクスの出力を高めた。
だが、『孤竜の居城(ダンジョン・アンド・リンドラゴ)』の質量・捕縛攻撃にも限度はある。ビシビシと執拗に追いかける霜の波も、味方さえ厭わず逃れようとする執念には追いつけないか……!?
……その時だ!
「ここは、通しません!」
「「!?」」
電撃的な一矢が飛来した。それも、後ろではなく前から――射手は言うまでもなく、レイである。その後ろには陸!
「バカな、いつの間に……ぐっ!!」
衝撃波で矢を弾こうとするが、驚愕による隙が明暗を分けてしまった。歪曲軌道を取った矢はジャメヴの首筋に突き刺さる!
「悪いね、こっちも連携には慣れてるんだ」
次いで陸の光の槍が、レイの後方から飛来した。それらは狭い通路の中でがくんと急に軌道を変え、ジャメヴの両脚を楔じみて射抜く。
「ぐぎっ!?」
「ましてや今日は、頼りになる後輩が一緒にいるからね」
陸の青い髪が、ふわりと膨らんだ。新たな光の槍がぽつぽつと生じ、氷片の反射を受けて放たれる。まさに、光の弾幕だ。
「挟撃成功、ってな! もう逃さないぜ!」
ブロスはカカカンと手元に反射してきた石を掴み取ると、もう一つのペットロックを取り出し腕をクロスさせ投擲した。さっきよりも複雑な反射軌道を描いて飛来する2つの石が、防戦一方のジャメヴを打ち崩す。
「ま、まずい……!」
「そうだな。よく観察できてるじゃないか」
一瞬にして、眼前に琥兎が立っていた。ぞくりと、ジャメヴの本能が危険を知らせる。逃れようのない死の予感を。
「だからこそ、そんなお前たちに情報という武器は持ち帰らせない」
上体を大きくひねった姿勢から繰り出される、狙銃槍の渾身の刺突。
両足はリューロボロスの冷気に囚われ、ブロスの投石が斧を弾いてしまっている。がら空きの胴を、百舌鳥のように鉾が貫いた!
「がは……!」
ジャメヴの吐き出した血が、びしゃりと別の個体の顔を汚した。思わず唖然としてしまうほどのコンビネーション。
返り血を浴びたその個体が、再び動き出すことはない。
足元に到達した冷気が、一瞬にして全身を覆い、物言わぬ氷像に変えてしまったからだ。
「さあ、どうした。仕込み矢でもなんでも、出してみるがいい!」
KRAASH!! リューロボロスが氷像を粉砕し、ぐおっと猛追する!
「落とし穴だろうと毒針だろうと、こうして踏み潰してくれるがなぁっ!!」
「うおおおっ!?」
リューロボロスの片腕を覆った氷の破城槌が、勢いに乗せて突き出される。通路を満たすほどの質量で、防御も虚しく吹き飛ばされるジャメヴの群れ。もはや足並みは千々に乱れ、声を掛け合うのもままならない。いわんや逃走をや!
「ねえ、どんな情報を手に入れたの? あっ教えてくれなくてもいいんだよ、どうせここで倒しちゃうんだよ!」
「えっじゃあなんで聞いて」
「えーい!!」
「グワーッ!!」
さらにもこのまくらフルスイング! なにか一人だけノリが違うような気がしないでもない。
「あんな暴力的な尋問初めて見ました……」
「というか、尋問と呼ぶのも憚られるねあれは」
殲滅の手は休めずに、呆れ返るレイと陸。まあ、怪獣のように暴れまわるもこは、味方にする分には頼りになる。味方にする分には。
「う、うおおおっ!」
「ッ!」
と、その一瞬の隙を突いて、最後のジャメヴがレイに捨て身の突撃をかけた。
情報が持ち帰られないなら、せめて一人でも多く敵を殺す。理解不能の殺意が、凄まじい形相を浮かび上がらせる。
「……お前たちには、何も渡さないし何も成させない」
その間に割って入った陸が、光の槍を盾代わりに構えて斧を防いでいた。
「情報も仲間の命も、何一つとね」
「然りよ! 何者も、竜と我が仲間たちからは逃れられぬ!」
陸は斧を弾くとそのまま槍を腹部に突き刺した。リューロボロスの冷気に戒められたジャメヴには、それを防ぐ手立てはない。
「おの、れ、ディアボロ……」
串刺しにされた最後の一体は、ぐったりとうなだれ事切れた。
「はあはあ……こ、これでボクの秘密は守られたんだよ!」
「うん、まあもうそういうことでいいんじゃないだろうか」
なにやら一人満足げなもこ。琥兎はツッコミを放棄した。本人が満足しているのならそれでいいのだ、多分。
「陸さん、ありがとうございます。それにみなさんもお疲れ様でした」
「そっちこそナイスだったぜ! とにかくこれで任務完了、だなっ!」
申し訳無さそうなレイに、ブロスがサムズアップした。他の面々も、互いにその働きを称え労り合う。
「ひとまずこの奥へ進んでみよう。もしかしたら、何か重要なものが見つかるかもしれない」
「ふむ、探索(ハック)と殲滅(スラッシュ)はセットでなくばな。たまには勇者の真似事もよかろう」
陸の言葉にふふんと不敵な笑みを浮かべるリューロボロス。
「はっ!? 逆にドラゴンさんの秘密をゲットなんだよ!? 乙女の秘密を暴こうとした罪は重いんだね!」
「もはや逆に秘密を暴かれたがってませんか……?」
もこのこれがいわゆる「フリ」というやつなのだろうか。ゴーグルを調整しつつ、レイは首を傾げた。
キャメロット攻城戦は佳境を迎えている。
情報を入手しそびれたドラゴン勢力は、作戦立案に苦慮することだろう。
ディアボロスたちは確かな手応えを感じながら、その場から姿を消した。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
【迷宮化】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
効果2【リザレクション】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!
【フィニッシュ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV2が発生!
【グロリアス】LV1が発生!