キャメロット城攻城戦~螺旋空廊(作者 ツヅキ)
#幻想竜域キングアーサー
#キャメロット城攻城戦<後編>
#キャメロット
#キャメロット城攻城戦
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キャメロット城攻城戦の出だしは快調、このまま城の奥へ突入する段階に入った。敵勢力が防衛体制を整えるより早く、どれだけの成果を上げられるかがカギとなる。
「掃討できた敵数によって、決戦を挑める『ジェネラル級の円卓の騎士』の数が決まるよ」
中山・ネフ(NN・g03318)が言った。
「今後、攻略旅団の方針がどのようなものになるかはわからないけど、できるだけ多くの敵を倒しておいた方がいろいろと選択肢の幅が広がりそうだね」
既に敵勢は優秀な指揮官を多く失っており、防衛能力が大きく落ちている。
「攻め込むなら今しかないよ」
キャメロット城の外観は中世の石造りの城そのものだ。
ただし、普通よりもかなり大きい。階段や通路も広く、いかにもドラゴンのための城といった印象を受ける。とはいえ、全てがドラゴンサイズではなく竜燐兵向けの通路も多く存在するようだ。
「皆に攻め込んでもらいたいのはここ、吹き抜けの螺旋階段がある広間。階段自体は竜燐兵向けだけど、ドラゴンは周囲の空間を飛び交って迎撃してくるよ。クロノ・オブジェクトの一部である階段や柱を利用して戦うみたいだね」
まさか、と城を防衛する『騎士竜ナイトドラゴン』の間に動揺が走った。
「我々の上官がやられたというのか? 馬鹿な……これ以上、ディアボロスの好きにさせるものか。皆の者、配置につけ! 絶対死守だ!!」
翼の背を広げ、吹き抜けの空廊に向けて飛び立つ。
そびえ立つ螺旋階段とそれを支える石柱の周囲を騎士竜たちは八の字を描くように飛び回った。これらの柱は有事の際にバリケード代わりにもなる。
「来い、ディアボロス。ここは絶対に通さんぞ……!」
リプレイ
ブロス・ブラッドハート
おー、指揮官は外にいた奴らで全部だと思ってたけど
ガチガチに陣形とってんじゃねーか
一目でわかるぜ、お前らが強い戦士だってな
こっから先のことより、まずは目の前の相手だ!
キングアーサーの王城でお前らみたいな戦士と戦えること、誇りに思うぜっ
そんならこっちも不退転の覚悟といこーじゃねーか!
そういう効果はねーけど、防衛ラインを後方をに引いて敵に向かってくぜ
空中を飛び回りながら仕掛けてくる敵へ、蟷螂之矛を突き出して応戦だ!
具現化した槍衾と一緒に簡単に近づけないよーに牽制しながら、仲間の動きとか攻撃で隙が出来たり、うかつな動きをした敵がいたら大量の穂先で一気に突き崩してくぜ
聖剣での一撃は槍衾を纏めた防壁と、蟷螂之矛で防げるかやってみるぜ
とはいえ死守っていうくらいだ、こっちが無傷でいられるなんて思わねーよ!こっちも傷は構わねえ、強気で攻めてくぜ
へへ、絶対に通さない、なーんて言われると意地でも通りたくなっちまうんだよな、これがさっ
アドリブ・連携歓迎だー
マティアス・シュトローマー
結界の突破に、指揮官達の撃破――城内はきっと大混乱だろうね。……ベルリン王宮に突入した時の事を思い出すなー
あの時の俺と同じように、故郷の奪還に燃えている仲間がいる――ならやる事は一つ
俺に出来る最高の悪戯で道を切り拓こう
陽動として階段を駆け上がりながらパラドクスを発動。具現化した大鴉達を放ち、周囲を飛び回る敵を追尾爆撃する
狙うのは彼らの機動力の要である翼。命中アップも活用しながら効果的にダメージを与え、動きを鈍らせつつ、少しでも多くの敵を倒しておきたい
注目を集めるのは好きだけど、手厚過ぎる歓迎は遠慮しておきたいね
反撃のブレスは石柱の影に回り込んで威力を軽減させた上で、周囲に展開した【フライトドローン】を足場に宙を駆ける事で回避を試みる
アクロバットも交えながらとにかく派手に。敵の視線を引き付ける事で、続く仲間が先へと攻め込み易くなればいいな
その後も狙いを定めさせないよう、階段とフライトドローンの足場を臨機応変に使い分けながらひたすら上を目指す
案内はもう必要ないよ
さあ、道を開けて貰おうか
リューロボロス・リンドラゴ
ふん、なるほどの。
盾代わりにもなる柱と階段か。
なかなか面白い設計思想の城よな。
なればこそ攻城戦のし甲斐もあるわ!
我は龍、我こそはドラゴン。城攻めも当然得意である!
くはははははは!
貴様らが柱や階段を盾にするというのなら、我は柱や階段を牙にするまで!
【トラップ生成】よ!
《罠使い》の見せ所よ!
トリモチ的なものを柱や周りに仕込んでくれるわ!
逆説連鎖の前では些細な妨害だが、それでも思うように動けぬというのはやりにくかろう!
頼みにしていた盾が牙を剥くというのも心理的ダメージがでかいだろうしの!
上官がやられたことに対して、馬鹿な、と呆けておったことからしても、動揺が皆無というわけではあるまいよ!
そこに畳み掛けて更に動揺を誘ってくれるわ!
――死よ、笑え。破滅もたらすは竜である。
我が黄金に呑まれ、滅び去るが良いわ!
我、《対空戦》も得意なのでな!
良い的よ!
プラズマブレス?
ふん、この程度の炎と風、何するものぞ!
我が鱗を貫くに能わず!
我が前には温風に過ぎぬわ!
たとえ効いていたとしても高笑いしてくれようぞ!
ブロス・ブラッドハート(深紅の稲妻・g03342)には螺旋階段を中心に布陣する騎士竜の強さがひと目でわかった。
指揮官を失いながらも彼らの陣形にはほとんど乱れがなかったからだ。
「さて、と」
不退転の覚悟を胸に防衛ラインを――そう、後方に。これより後ろへは退く気がないという意思表示であった。ここから先のことは、勝った後に考えればいい。
「つーわけで、まずはお前らを全力で打ち破ってみせるぜ!」
「なに!?」
眼前に展開される槍衾に驚いた相手がとっさに回避行動に移るが間に合わなかった。ブロスが蟷螂之矛を操って牽制している間に、マティアス・シュトローマー(Trickster・g00097)が螺旋階段を駆け上っている。
(「思ってた以上に大混乱してるなー」)
これもディアボロスの活躍が功を奏した結果だ。
まるでベルリン王宮に突入した時みたいだとマティアスは思った。あの時のマティアスと同じ気持ちを抱いた仲間たちが今、突貫の勢いで城内に攻め込んでいる。
「いいね! なら、最高の悪戯をご覧あれ」
マティアスの存在に気づいた騎士竜が叫んだ。
「下から来るぞ!」
「そうそう、俺に注目してくれる?」
だって、これは陽動なんだから――。
具現化された大鴉と敵群が広い空廊で交錯するさまは見ごたえがあった。追尾爆発を受けた騎士竜が体勢を崩して墜落する。
「くッ……翼が!?」
「もらった!」
すかさず、ブロスが滑り込む。
狙い澄ました槍の一突きで止めを刺した。
「こいつら、やる!」
振り切るため、柱の周囲に近づいた騎士竜の動きが不自然に止まったのは次の瞬間だった。
「これは
……!?」
「くはははははは! 我の仕掛けた罠にかかったな?」
リューロボロス・リンドラゴ(ただ一匹の竜・g00654)は高笑いする。盾代わりにもなるという柱と階段。ならばそれをさらにこちらが利用してやればいいまでのことだった。
「面白い設計思想の城よな。なればこそ、受けるがよいわ!」
騎士竜たちが「しまった」と舌打ちしても遅い。
柱という柱、階段の要所にはリューロボロスのトラップ生成によって強力なトリモチのような物体が仕込まれていたのである。
無論、避ければよいだけの話だ。
しかし、その一瞬の隙と自らの優位を裏付けるはずの逃げ場所を封じられたという事実が彼らの動揺をさらに煽り立てる。
「上官を失い、頼みにしていた盾が牙を剥く! さぞかし悔しいであろうな!?」
「く……」
その間にも、マティアスの大鴉が襲いかかる。立て続けに派手な爆発。残留効果によって僅かながらに命中率が上がっているのだ。
「おのれ!」
「おっと」
マティアスは階段からドローンに軽業で飛び乗った。体重を感じさせない動きで宙を自在に駆ける。バリケード代わりの柱を利用できるのは何も敵ばかりではないということを身をもって証明するみたいに。ブレスは柱に当たってマティアスを芯からとらえきれなかった。
まさか、自分たちの味方であるはずの地形を逆手に取られるとは――騎士竜のプライドはかなり傷ついた。それを見透かすかのように、マティアスはわざと派手なアクロバットを披露して彼らの注意を引き続ける。
「どうしたの? 来ないなら上へ行かせてもらうよ」
「ま、待て――」
マティアスは階段とドローンを行き来しつつ、城の最奥へ通じる上階を目指して移動し始める。
案内は既に必要なかった。
道を開けてもらえさえすれば、後は自由にやらせてもらう。
つられた騎士竜がマティアスに追いすがる。まさか、そういう行動を取らせることが目的であったなどとは気づきもせずに。
隙だらけの背中にリューロボロスが回り込んだ時、眩い光が戦場を満たした。
「――死よ、笑え。破滅もたらすは竜である。我が黄金に呑まれ、滅び去るが良いわ!」
空を往く騎士竜のそれは、まさに良い的そのものだった。
黄金の奔流が2体を呑み込み、容赦なく圧殺する。ドラゴンの陥穽にまんまと嵌った者たちをまとめて破滅にご案内といったところだ。
「畜生!」
騎士竜は呻き、プラズマブレスを放つ。
灼熱の如き奔流に晒されながらも、リューロボロスは高笑いで応えた。
「笑止! この程度の炎と風、何するものぞ!」
また別の騎士竜の尾が聖剣となってブロスに襲いかかる。展開される槍衾の防壁と蟷螂之矛そのものがこちらの頼りだ。
「堪えろ……ッ」
傷など厭うものか。
騎士竜は絶対死守するために立ちはだかっている。無傷でいられるとは思っていない。怪我を怖れることなく――挑め。
「なぜ、退かない!?」
「へへ、だってよ。『絶対に通さない』なーんて言われると意地でも通りたくなるもんだろ?」
痛みなど我慢すればいいだけのことだ。完全にこちら側が圧倒している。戦法を封じられ、気合においても互角以上の覚悟を見せつけられた騎士竜にもはや勝ち目はなかった。かといって持ち場から逃げ出すこともできずに一体、また一体と斃されてゆく。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【防衛ライン】LV1が発生!
【フライトドローン】LV1が発生!
【トラップ生成】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV2が発生!
【命中アップ】LV1が発生!