キャメロット城攻城戦~逆襲のウィッチハント(作者 鏡水面)
#幻想竜域キングアーサー
#キャメロット城攻城戦<後編>
#キャメロット
#キャメロット城攻城戦
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●城の奥へ
「やあ、みんなよく集まってくれたね! 前半戦、君達が頑張ってくれたおかげで、キャメロット城の奥へ続く道が開けそうだ」
フロラン・フォンテーヌ(天使のリアライズペインター・g03446)は、笑顔でディアボロス達を出迎える。
キャメロット城攻城戦の第一段階は、最大限の成果を得ることができた。優秀な指揮官を多く失ったキャメロット城は、一時的に防衛能力が大きく落ちている。フロランは表情を引き締めて、言葉を続ける。
「キャメロット城の奥に向かうために、指揮官を失って混乱している敵を掃討してくれ。この作戦は、敵が防衛態勢を整える前までに、どれだけの成果を得られるかが重要となるよ。つまり、時間勝負ってことだ」
城内の敵を多く掃討することで、複数の『ジェネラル級の円卓の騎士』と決戦を行う事も可能となるだろう。
さらにフロランは、城内について説明する。
「キャメロット城は中世の石造りの城に近い見た目のようだね。ただ、明確な違いも勿論ある。大きさは通常の三倍以上、メイン通路はドラゴンでも移動可能なように作られているようだよ。とはいっても、すべての通路がドラゴンサイズってわけではないけどね」
メイン通路以外は竜鱗兵サイズの通路となっており、裏道のように様々な場所に繋がっているようだ。
「城の奥へ進む道中で、君達は大群のトループス級『竜鱗の魔女』と戦うことになる。彼女達は指揮官が不在ながらも、自分達の責務を果たすために襲い掛かってくるよ。士気は高いけれど、君達の力なら彼女達を返り討ちにできるだろう……そう俺は信じてる」
確信に満ちた声でそう告げて、フロランはディアボロス達を送り出した。
●奮起する魔女達
城内の廊下にて、竜鱗の魔女達は現在の戦況に怒りを滾らせている。
「指揮官達の多くがディアボロス達に倒されてしまったのね」
「許せないわ。ドラゴン様に盾突くだなんて、どれだけ不敬を働けば気が済むの!?」
「元よりディアボロスとは敵同士……こうなるのもまた宿命、ということね」
口々に言いながら、己の杖を強く握り締めた。このままでは、城が攻め落とされてしまう――。
「……これ以上、彼らの好きにさせるわけにはいかないわ」
一人の魔女が、覚悟を決めたように紡いだ。戦う意思を見せる彼女に呼応するように、次々と魔女達が奮起する。
「そうよ、全力で城をお守りするのよ!」
「指揮官がいなくとも……私達だけで、頑張りましょう!」
忠誠を誓う、愛するドラゴン様……アーサー王のためにと、彼女達は立ち上がった。
意気揚々と飛び立つ魔女達。だが、彼女達はこの後、身を以て知ることになるだろう。
ディアボロス達の苛烈さを、強さを、そして揺るぎない意志を。
リプレイ
オスカー・メギドューク
・心情
さて、かの有名な騎士王の名を冠する者の城に入るといえば楽しみではあるのだが……それはそれとして、敵は打ち倒していくとしようか
・戦闘
【突撃】や【一撃離脱】を駆使しつつ、パラドクス『フェイタルダークネス』で攻撃を仕掛けようか
残留効果は他の面々の者が扱うもので有効そうなものがあれば借りるとしようか
余力があれば、【吸血】で敵の首筋にでも噛みついて竜の血を持つ魔女の血の味を吸血鬼らしく楽しんでみたいものだが……まぁ、余力があればの話だ、大目標である敵の掃討よりは優先しないさ
・その他
アドリブ等は大歓迎だよ
アンナ・ラークリーズ
ああ、とうとう断片の王の喉元まできた!!さあ、一気に押し切るよ!!防衛能力は同業者か。重要な防衛能力だ。でも大事な故郷を奪還する為に、ここを通してもらうよ!!
今回は広い通路を選択させてもらうよ。展開する術の関係上、広い方が戦いやすい。乱戦になる以上、仲間での声での連携は意識して立ち回るか。
仲間が突っ込んでいく以上、後方からの援護に徹しようかね。【誘導弾】で牽制し、【高速詠唱】【全力魔法】でライオニックサンダーを発動。容赦するつもりはない。同業だからこそ、手を抜くとこちらがやられる事は良くわかってる。電撃の獅子に【貫通撃】【捕縛】【毒使い】を付与して食い付かせた敵を離さず、確実に仕留めさせる。
それに同業者の魔女である以上、術も避けきれない可能性もある事も知っている。【残像】で致命傷を回避し、地に伏せる事は避けたい。
アンタらも必死だよね。同業者。敵でなかったらゆっくり話ししたいが・・・ドラゴン側である以上、容赦をする訳には行かないんだよね。さあ、どいてもらおうか!!
ブロス・ブラッドハート
ほぁぁ…おっきい道に脇道に、ドラゴンと竜鱗兵や人間が一緒に暮らすってなるとこうなるのか
すっげー入り組んでるな
地の利ってのは敵にあるんだろうし、混乱してても油断はしねーようにいくぜ
城内に入ったら、敵と会うまでは慎重に動いてくぜ
まずはパラドクス通信で仲間達とほうれんそうを徹底だ
まとまった敵を一気に攻撃するのもいいし、駆け付けてくる敵とか巡回してる敵をちょっとずつ叩くのも、仲間と合わせてくな
おれに出来んのはこれだけだかんな
戦いが始まったら相棒(大剣)を抱えて突撃だ!
まとまってる相手の中心に突っ込んでいって、相棒や尻尾をブン回してチームワークを乱してくぜ
追っかけてくる魔法の矢は避けるよりも防ぐことで対策だ
相棒を盾にして、狭い通路ならやってくる軌道を読めるか試しながら防いでみるぜ
あんだけ強い指揮官を倒しても、城内にはこれだけの奴らがいるか
へへ、覚悟ある奴は嫌いじゃねーや
お前らの気持ちにおれなりに応えさせてもらうぜ
加減はしねぇ、止めたいならどっからでもかかってきな!
アドリブ・連携歓迎
●竜の魔女を狩れ
アーサー王が居を構えし、壮大かつ堅牢の城――キャメロット城。
常であれば、悠然とした趣を見せているのであろう。だが、今や城内は混乱と闘争に溢れ返っていた。
まさに混沌の坩堝。その渦中にて戦乱の炎を掻き混ぜるのは、奪還の意志を胸に突き進む猛者、ディアボロスである。
「ここが、かの有名な騎士王の名を冠する者の城か。その名の通り勇壮な城じゃないか」
高い天井を見上げ、オスカー・メギドューク(“槍牙卿”・g07329)が感心したように紡いだ。
城内の光景には非常に興味をそそられる。無論、城に入った本来の目的を忘れたわけではない。敵の襲来に備えるオスカーの横で、同様に戦意を漲らせる者が一人。
「ああ、とうとう断片の王の喉元まできた!! さあ、一気に押し切るよ!!」
アンナ・ラークリーズ(清光のフィエリテ・g09972)は、勇猛果敢に進む。
故郷の奪還が叶うかもしれないのだ。気持ちを高ぶらせずにはいられまい。つい先陣を突き進みたくなるが、そこはぐっと堪える。
他方、廊下とは思えぬほどに広いその空間に、ブロス・ブラッドハート(深紅の稲妻・g03342)は、大きな瞳をぱちぱちと瞬かせた。
「ほぁぁ……おっきい道に脇道に、ドラゴンと竜鱗兵や人間が一緒に暮らすってなるとこうなるのか」
ぐるりと見渡して、独特の光景を記憶に焼き付ける。その目は、脇道から飛び出す竜鱗の魔女達の姿を捉えた。
敵だ! とブロスが言うと同時、オスカーとアンナも竜鱗の魔女達を視界に入れる。
「見つけたわよ、ディアボロス! お前達を通すわけにはいかない!」
「アーサー王のために、この杖を振るいましょう!」
杖を握り締め、竜鱗の魔女達が迫った。
アンナはハシバミの杖を構え、竜鱗の魔女達を睨み据える。
「来たね、同業者。大事な故郷を奪還する為に、ここを通してもらうよ!」
ブロスも相棒の大剣を手に、決意に満ちた声を響き渡らせた。
「加減はしねぇ、止めたいならどっからでもかかってきな!」
竜鱗の魔女達の殺気立った眼を見据え、オスカーもその金の瞳を楽しげに細めてみせる。
「いいね、その目。血が煮え滾っているようじゃないか。とくと味わわせてもらうとしよう」
己の武器を敵へと差し向け、彼女は強気に微笑んだ。
指揮官を失ってもなお、抗おうとする竜鱗の魔女達。彼女達との戦いが今、幕を開けた。
石造りの冷たい廊下を、殺気と熱気が支配している。張り詰めた空気の中、ブロスは意識を目前の敵へと集中させた。
「お前らの覚悟、よーくわかった! けどな、おれ達だって心を決めて来てんだ。絶対に突破してやるぜ!」
大剣を堅く掴み、床を蹴り上げる。風のように疾走し、目指すは敵の中心だ。ブロスの突撃を阻もうと、竜鱗の魔女達が一斉に杖を振る。
「この矢で、貫く!」
直後、撃ち放たれた矢がブロスへと飛んだ。飛来する魔法の矢をしかとその目に捉え、ブロスは大剣を大きく振るう。
深紅の刀身が炎のように閃き、矢を弾き落とした。正面からの矢、側面から襲い来る矢――続けざまに払えば、矢が纏っていた魔力が霧散する。
それでもなお、竜鱗の魔女達は再び矢を放とうとする。
多くの指揮官達を葬り去った。それでもなお、立ち向かおうとする者達。
(「……へへ、覚悟ある奴は嫌いじゃねーや」)
その心を前にして、手を抜くなど言語道断。ブロスは強く想う。彼女達の気持ちに、全力で応えると。
それが敵として彼女達に手向けることができる、唯一の礼儀であると。矢の嵐を抜け、竜鱗の魔女達の群れへと到達する。
「戦場に吹き荒れる雷嵐、とくとお見舞いしてやるぜ! さあ、止めてみせろ!」
その様相はまさに空を裂く稲妻、容赦なき暴君のごとく。大剣で薙ぎ払い、尻尾を叩き付け、苛烈な嵐が敵を混乱の渦へと叩き落とす。
「くうっ、強い……!」
「落ち着いて隊列を整えるのよ!」
必死に戦う竜鱗の魔女達。アンナは彼女達を複雑な心境で見つめた。立場は違うが、同業の魔女として思うところがあるのだ。
「敵でなかったらゆっくり話したいが……ドラゴン側である以上、容赦をする訳には行かないんだよね」
杖を掲げ、杖先をすいと走らせる。絵を描くように走らせた杖先から、眩い光が解き放たれた。
それは紫電を撒き散らし爆ぜながら、獅子の姿を形作る。雷を纏いしパラドクス、『ライオニックサンダー』である。
電撃塊の獅子は咆哮を上げながら、隊列を乱す竜鱗の魔女達へと突進した。激しい電撃に撃たれ、竜鱗の魔女達はその衝撃に体を揺らす。
「いっ、痛い……ッ、『助けて、お父様!』」
叫ぶと同時、竜鱗の魔女達は炎のブレスを吐き出した。超速で迫るブレスを、アンナは避けきれないことを悟る。だが、その表情に焦りはない。
(「――私とて、数々の困難を乗り越えてきた『魔女』だ。耐えきってみせようじゃないか」)
炎がアンナを包み込んだ。しかし、その炎は彼女を焼き尽くせない。故郷奪還への信念が、炎に耐え抜く力を与える。
残り火を消し払いながら、アンナは口元に笑みを浮かべた。
「さすが同業者だ。魔法の使い方をよく心得ている。……けれど、私の方が一枚上手だったようだね?」
対峙する竜鱗の魔女達は、苦しげな荒い息を吐き出す。
アンナの攻撃に大きな打撃を受けた彼女達へと、オスカーがメギドュークの槍を手に接近する。迫る槍の穂先が、鋭利な光を放つ。
「竜の血を持つ魔女達よ、これで終わりというわけではないだろう?」
オスカーの追い打ちに、竜鱗の魔女達は声を荒げた。
「まだですっ!」
彼女達は『ドラゴン・ブラッド』を発動した。ドラゴンの血を覚醒させ、魔力の炎で身を包む姿を、オスカーは興味深げに見つめる。
「まるで荒れ狂う怒りそのものだね。――その怒りに満ちた炎を、凍てつく闇で鎮めるとしようか」
オスカーの体から湧き出した闇が、腕を伝って槍へと流れ込む。闇を纏った槍は月のように輝き、その刃に竜鱗の魔女達を映し込んだ。
敵がオスカーへと突進する。振るわれる腕をしかと見極め、オスカーは攻撃を受け流す。生じた隙へと、彼女はするりと滑り込んだ。
――槍で敵軍を薙ぎ払う。それは竜鱗の魔女達を切り裂き、傷口から広がる闇で覆い尽くした。
「きゃあぁッ……!」
痛みに彼女達は叫びを上げた。暗闇と凍てつくほどの冷たさが、彼女達の生命力を奪ってゆく。
槍に付着した魔女の血をオスカーは指で掬い、ぺろりと軽く舐めた。ピリリと辛く、喉に熱さが残る味わいだ。
「ふむ、こういう味か……悪くない」
ディアボロス達の猛烈たる攻撃の連続が、竜鱗の魔女達を追い詰めてゆく。
多く居た仲間達は次々に倒れていき、気が付けば数える程度しか残っていないのだ。彼女達の瞳に恐怖と焦燥の色が滲む。
「こんなの、勝てるわけない!」
「けれど、逃げるわけには」
数を減らし、心をも乱れさせた以上、彼女達に勝ち目はない。
絶望的な状況に打ちひしがれる彼女達の様子を、アンナは静かに観察し言葉を紡ぐ。
「今更怖くなってきたみたいだね」
そこに同情の色はない。
「だが、見逃すつもりはない……そうだろう?」
呟くアンナへと、オスカーが問う。確信に満ちた声色は、既に返ってくる答えを知っていた。
問いにアンナは頷いた。そこに迷いなどない。
「もちろんだよ。手加減などしない」
同業者だからこそ手を抜くわけにはいかないと、彼女は心得ていた。
元より一人残らず倒すつもりで対峙している。アーサー王への道を阻む障害は、確実に掃討する。ディアボロス達の心はひとつだ。
「もういっかい突っ込んで、搔きまわしてくるぜ!」
ブロスは再び廊下を爆走した。矢のように駆ける彼に引けを取らぬ速さで、オスカーも竜鱗の魔女達へと肉薄する。
「私も行こう。最後の仕上げだ、徹底的に叩くよ」
闇を纏った槍の一閃が、またしても竜鱗の魔女達の体へと刻み込まれる。
斬撃に耐えようにも、その余裕すら与えぬブロスの追撃が、彼女達のすべてを破壊する。
「お前らの城を守るって意志……絶対に忘れないからな!」
止まぬ暴風のごとき攻撃を繰り出すさなか、ブロスは敵へと言葉を贈る。
その言葉が一方的な贈り物でも、相手に届かなくとも構わない。彼は心のままに告げた。
満身創痍になりながらも、竜鱗の魔女は立ち上がろうとする。その体を、アンナの電撃の獅子が貫いた。
「お、とう、さま……ごめん、なさい
…………」
最後の竜鱗の魔女が、城を守れぬ無念を抱きながらもついに倒れ伏した。
敵とはいえ、同業の彼女らに安らかな眠りを。アンナは亡骸へと祈りを捧げた後、前を向く。
「……さあ、先に進もうか。時間は待ってはくれないからね」
アンナの言葉にオスカーは頷き、城内を改めて注意深く見渡した。そのあまりの広さを再認識し、静かに息をつく。
「急ごうか。この城は広大だからね、攻略まで苦労しそうだ」
こうしている今も、城内の至る所で戦いが繰り広げられていることだろう。
苛烈極まる闘争の予感に、ブロスは表情を引き締め、ぎゅっと相棒の大剣を握り締めた。
「目指す先はアーサー王! 気張ってこうぜ!」
見事竜鱗の魔女達を討ち倒したディアボロス達は、城の奥へと進み征く。
――今後の戦いは、熾烈さを増すに違いない。だが、どんなに過酷でも、彼らは奪還のために突き進むのだ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【寒冷適応】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!