ハルファスのカテドラル

 港区を支配するジェネラル級アークデーモン『死と破滅のハルファス』は、港区の完全な統治すらままならない状態で、品川区の大天使の侵攻を受けていました。
 この侵攻に加え、ディアボロスの攻撃を受け、さらにディアボロスの行った誘導作戦の影響で「江東区のアークデーモン」が侵攻の兆しを見せており、存亡の危機に陥りつつあるようです。
 そのため、ハルファスは、本拠地である東京タワーを中心に、有力なカテドラル(悪魔聖堂)を配置し、根拠地の防衛に徹する構えを見せています。

 カテドラルは『ハルファス』自身が駆けつける事ができる最終防衛ラインです。
 ジェネラル級であるハルファスは、アヴァタール級・トループス級のアークデーモンや大天使の支配権を強引に奪い取って配下にできます。
 そのため、他区の軍勢による侵攻を食い止められていますが、ディアボロスには関係がありません。
 ハルファスの港区絶対防衛ラインを破壊する事で、港区をハルファスの手から解放する決戦を挑めるようになるかもしれません。

悪魔の神殿に捧げる祈り(作者 天木一
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#TOKYOエゼキエル戦争  #ハルファスのカテドラル  #港区 


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●ハルファスのカテドラル
 東京タワー周辺に建てられた何十もの聖堂。その一つに信者達が集まっていた。
 灰褐色の聖堂風の建物には禍々しい彫像が建てられている。ヒメモリバトの顔に人の女の体。その背中から翼と2本の男の腕が余分に生えている。
 そんな彫像に見下ろされて聖堂に入ると、皆が祈りを捧げていた。
「おお、ハルファス様。どうかお救いください……」
「恐ろしい天使から私達をお守りください……」
 中央にある広間で信者たちが祈っていると、祭壇が眩く輝き人々の目を眩ませる。そして光が消えると、そこには彫像と同じ姿をしたアークデーモン『ハルファス』とその配下の悪魔達が立っていた。
「おお!」
「ハルファス様がご降臨なされた!」
 祈りが届いたと人々が喜びの声を上げる。それをハルファスが手で制し、聖堂内に静寂が訪れる。
「今、港区は様々な悪しき者の侵略を受けている。だが、恐れる事は無い。我が加護がある限り、ハルファスのカテドラルは敵に屈する事は無い」
「ハルファス様こそ港区の救世主!」
「ハルファス様こそ東京23区を治めるお方!」
「讃えよ! 汝等が主を!」
「讃えよ! されば祝福が与えられん!」
 ハルファスが告げると、芝居がかったように配下達が次々と言葉を述べる。
「ハルファス様!! あなたに全てを捧げます!」
「救世主様! 東京をお救いください!!」
 人々がその雰囲気に呑まれ、ハルファスを心から讃え信仰を誓い涙を流した。

●新宿駅グランドターミナル
「あー、こっち、こっちだよ」
 パラドクストレインの前で待っていた音葉・遥風(風は遥か彼方に吹く・g03189)がディアボロスに手を振る。
「みんなががんばってくれたお蔭で、港区を支配しているジェネラル級のアークデーモン『死と破壊のハルファス』の本拠地が見つかったよ」
 港区奪還の為には倒さねばならない敵将の居場所が判明したのだ。
「港区は、品川区の大天使だけじゃなく、江東区のアークデーモンからも攻撃を受けちゃって、ほかにも渋谷区の大天使もって感じでピンチになってるみたい。で、本拠地である東京タワー周辺に複数のカテドラルを建てて、最終防衛ラインを築こうって作戦、だね」
 敵に囲まれている為に、防戦の準備を整えようとしている。
「ハルファス本人が出て来ることで、格下の天使や悪魔はみんな自分の手下にするつもりだよ」
 ジェネラル級であるため、下位のクロノヴェーダの支配権を強引に奪う事ができるのだ。
「まー、そんなのディアボロスであるみんなには関係ないから、こっちからすると攻撃に出るチャンスってやつだね」
 敵将の居場所が分かっているのならこちらに攻めない理由はない。

「ただハルファスのカテドラルには、ハルファスへの強い信仰を持つ一般人の信者が集められているみたい。数は多くないんだけど、その信仰の強さによって、カテドラルの主であるアヴァタール級アークデーモン『角の悪魔』の戦闘力がましましになってるんだって。だから信じる心を崩さないといけない、かな」
 カテドラル攻略には、信者たちの信仰を失墜させる必要がある。
「まずはカテドラルを守るトループス級。それとハルファス本人と護衛のトループス級悪魔をなんとかしないと」
 説得にはカテドラルを守るトループス級『ヤンキーデーモン』を掻い潜り、護衛のトループス級『狼の悪魔・マルコス』を撃破して、ハルファスを撤退に追い込む必要がある。
「信者達もハルファスがカテドラルから逃げちゃえば、信じられなくなってみんなの言葉をちゃんと聞くようになると思う。たぶん」
 信仰の対象が失墜すれば、信仰に疑問を抱きディアボロスの言葉に耳を傾けやすくなるだろう。
「説得が上手くいったら、カテドラルの主である角の悪魔の加護が失われて弱体化するから、あとは倒しちゃえばカテドラル攻略成功だよ」
 加護さえ消してしまえば撃破は難しくない相手だ。

「今回の作戦で最終防衛ラインを壊しちゃえば、ハルファスを追い詰めれるはず。それって港区奪還に一歩近づけるってこと、だよね」
 遥風の説明を受けて港区奪還が近いと感じディアボロス達の手にも力が入る。
「そのためにも一つずつ確実に落としていかないと。みんなが頼りだから、カテドラル攻略がんばってね。応援してるから、いっぱい」
 両手を振る遥風に見送られ、ディアボロス達は列車に乗り込んだ。

●狂信者
「やはりハルファス様を信じていてよかった!」
「ああ、ハルファス様を信じない馬鹿な集団を離れて正解だったぜ!」
 このカテドラルに集まったのは、アークデーモンに反発する集団から離脱した者達だった。
「ハルファス様ならきっと守ってくださる! ここなら安全に暮らせるんだ!」
「もう逃げ回る生活なんてご免だ。ハルファス様がいてくだされば他の区の悪魔も天使も追い払ってくれる!」
 信者達はハルファスを妄信し、この場が安息の地だと信じ切っていた。
「さあ、ハルファス様の為に祈ろう!」
「そうだ、ハルファス様に祈りを捧げよう!」
 熱心にハルファスへと祈り、その信仰が力となってカテドラルの主である角の悪魔に届く。
 悪魔に祈りを捧げる人々を、角の悪魔面白そうに口を歪めて観察していた。


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【士気高揚】
2
ディアボロスの強い熱意が周囲に伝播しやすくなる。ディアボロスから「効果LV×10m半径内」の一般人が、勇気のある行動を取るようになる。
【飛翔】
3
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。【怪力無双】3LVまで併用可能。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【強運の加護】
1
幸運の加護により、周囲が黄金に輝きだす。運以外の要素が絡まない行動において、ディアボロスに悪い結果が出る可能性が「効果LVごとに半減」する。
【一刀両断】
1
意志が刃として具現化する世界となり、ディアボロスが24時間に「効果LV×1回」だけ、建造物の薄い壁や扉などの斬りやすい部分を、一撃で切断できるようになる。
【託されし願い】
1
周囲に、ディアボロスに願いを託した人々の現在の様子が映像として映し出される。「効果LV×1回」、願いの強さに応じて判定が有利になる。
【避難勧告】
2
周囲の危険な地域に、赤い光が明滅しサイレンが鳴り響く。範囲内の一般人は、その地域から脱出を始める。効果LVが高い程、避難が素早く完了する。
【エアライド】
2
周囲が、ディアボロスが、空中で効果LV回までジャンプできる世界に変わる。地形に関わらず最適な移動経路を見出す事ができる。
【断末魔動画】
1
原型の残った死体の周囲に、死ぬ直前の「効果LV×1分」に死者が見た情景が動画として表示される世界になる。この映像はディアボロスだけに見える。
【過去視の道案内】
1
移動時、目的地へ向かう影が出現しディアボロスを案内してくれる世界となる。「効果LV×1日以内」に、現在地から目的に移動した人がいなければ影は発生しない。
【修復加速】
1
周囲が、破壊された建造物や物品の修復が容易に行える世界に変わる。修復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」する。
【液体錬成】
1
周囲の通常の液体が、ディアボロスが望めば、8時間冷暗所で安置すると「効果LV×10倍」の量に増殖するようになる。
【建造物分解】
3
周囲の建造物が、ディアボロスが望めば1分間に「効果LV×1トン」まで分解され、利用可能な資源に変化するようになる。同意しない人間がいる建造物は分解されない。
【温熱適応】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が、気温摂氏80度までの暑さなら快適に過ごせる世界に変わる。
【使い魔使役】
2
周囲が、ディアボロスが「効果LV×1体」の通常の動物を使い魔にして操れる世界に変わる。使い魔が見聞きした内容を知り、指示を出す事もできる。
【通信障害】
1
ディアボロスから「効果LV×1,800m半径内」が、ディアボロスの望まない通信(送受信)及びアルタン・ウルク個体間の遠距離情報伝達が不可能な世界に変わる。

効果2

【能力値アップ】LV4 / 【命中アップ】LV4 / 【ダメージアップ】LV10(最大) / 【ガードアップ】LV1 / 【反撃アップ】LV2 / 【ドレイン】LV1 / 【アヴォイド】LV1

●マスターより

天木一
 こんにちは天木一です。
 TOKYOエゼキエル戦争の港区で、支配者であるハルファスの防衛ラインを破壊します!

 港区の東京タワー周辺にあるカテドラルの一つを攻略します。
 信者の信仰によってカテドラルのボスは加護を得てパワーアップしているので、普通に倒すのは困難です。信仰を失わせて加護を消せば普通に倒せるようになります。
 信者と話すにはトループス級を全て倒さなくてはなりません。
 ハルファスは直接戦闘に加わらない代わりに、ダメージを受けることはありません。護衛トループス級がダメージを受け持ちます。護衛が倒れれば去っていきます。

 それではカテドラルを攻略し、港区を取り戻す為に防衛ラインを破壊しましょう!
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このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


フルルズン・イスルーン
初TOKYOだー! 新宿島の外ってこんなのなんだねぇ。時代ずれてるけど。
でもココでも信仰かぁ。4500年以上前のエジプトと変わんないねぇ。
こういう時用の言葉知ってるよボク。
ヤンキーゴーホーム!

ということで、アイス・ゴーレムくん飛び込むのだ!
まずは、冷気の塊をドーンと放って冷却だ。
守ってるってことは固まってるってことで、一網打尽なのだ。

そして動きが鈍ったのを氷の拳で叩きつけて回るのだ。
不良はげんこつだー! デーモンもゲンコツだー!
グラップルで組んでバックドロップだー!
頭の角もぎとってやれー!


呉守・晶
港区を支配するクロノヴェーダ、ハルファスか
まだ届かないとはいえ、漸く本人を引っ張り出すまで追い詰めたな
なら、後は俺らの刃が届くようになるまで追い詰めていくだけだ

まずは門番のヤンキーデーモン達を潰すぞ
つーかカテドラルを護る門番がこいつらって、絵的にどーなんだ?
まぁいいか、俺らが困ることじゃねぇし
飛翔しながらシースバスターライフルで魔力の誘導弾を撃って味方を援護するぜ
味方を攻撃しようと隙を見せたら容赦なく撃ち抜いてやるさ
ったく、何時の時代の不良だ。今は平成だぞ、昭和じゃねぇぞ!(TOKYOエゼキエルなのでまだ令和じゃない)
ん?おい、ヤンキーゴーホームって、此処がこいつらの家じゃないのか?


●警備兵
「初TOKYOだー! 新宿島の外ってこんなのなんだねぇ。時代ずれてるけど」
 元気いっぱいにフルルズン・イスルーン(ザ・ゴーレムクラフター・g00240)が物珍しそうに辺りを見渡す。
「でもココでも信仰かぁ。4500年以上前のエジプトと変わんないねぇ」
 時代は変われどやっていることに大差はないと、なんだか親近感を覚えた。
「港区を支配するクロノヴェーダ、ハルファスか」
 その隣では呉守・晶(TSデーモン・g04119)がカテドラルの上に立つ禍々しい悪魔の彫像を見上げる。
「まだ届かないとはいえ、漸く本人を引っ張り出すまで追い詰めたな。なら、後は俺らの刃が届くようになるまで追い詰めていくだけだ」
 追い詰めるためにはカテドラルを一つずつ潰していかねばならないと、悪魔が守る聖堂へと近付く。
「まずは門番のヤンキーデーモン達を潰すぞ」
 そこには他区からの侵入者を迎え討たんと、警備の悪魔が凶悪な釘バットを担いで巡回していた。
「ああん? なんだ、入信者か?」
「入信者ならハルファス様を讃えろ! 違うなら帰れ!」
 カテドラルを警備する人型の牛のようなヤンキーデーモンが威嚇してフルルズンと晶に警告する。
「こういう時用の言葉知ってるよボク。ヤンキーゴーホーム!」
「ん? おい、ヤンキーゴーホームって、此処がこいつらの家じゃないのか?」
 フルルズンがどこかで聞いたセリフを堂々と告げると、晶がツッコミを入れた。
「ああ!?」
「喧嘩売ってんのかコラァ!!」
 そんな2人に舐められていると思ったヤンキーたちが捕まえようと近づく。
「ということで、アイス・ゴーレムくん飛び込むのだ!」
 どういうことかはわからないが、先手を打ってフルルズンはパラドクス『アイス・ゴーレム』を使い、生み出された氷雪のゴーレムがヤンキーデーモンたちの前に姿を現わし、ドーンと冷気の塊を放って周囲を凍結させていった。
「なんだこいつは!?」
「さ、さむ! 凍えちまう!」
 ヤンキーデーモンたちは肌をさすり寒い寒いと凍えて体を丸めた。
「都合よく敵が固まってるところを、一網打尽なのだ!」
 動きが鈍ったところにゴーレムが突進し、カテドラルを守るヤンキーデーモンたちは身を守ろうとするが間に合わない。
「不良はげんこつだー! デーモンもゲンコツだー!」
 ノリノリでフルルズンが指示を出すと、ゴーレムが氷の拳でヤンキーを殴り飛ばす。
「ぐへぇ!!」
「グラップルで組んでバックドロップだー! 頭の角もぎとってやれー!」
「ぎゃばっ!!」
 さらにはバックドロップで頭から敵をアスファルトに叩き込み、頭の角どころか頭部が突き刺さって体が柱のように立った。
「ひぃ!!」
「カチコミだー!」
 ヤンキーがゴーレムに追いかけ回され、叫んで仲間を呼んだ。
「おい! テメェなにしてくれやがる!」
「ここがハルファスのカテドラルと知ってんのか、ええおい!?」
 集まってきたヤンキーは暴れるフルルズンのゴーレムに向かって殴り掛かる。
「つーかカテドラルを護る門番がこいつらって、絵的にどーなんだ?」
 明らかに護衛というよりもカチコミを掛ける側に見えるヤンキーたちに人選ミスだろうと晶が呟く。
「まぁいいか、俺らが困ることじゃねぇし」
 どうせここで潰してしまうんだから何であれ関係ないと、晶は【飛翔】して飛び上がり頭上を取ると〈シースバスターライフル〉を構えた。
「隙だらけだぜ!」
 ゴーレムに意識が向かっている敵に、パラドクス『双翼魔弾』を発動して魔弾を放ち容赦なく撃ち抜いた。
「テメェ! コラ! 飛び道具なんか使ってんじゃねぇぞ!」
「このアマが! ぶっ殺すぞ!」
 口汚くヤンキーたちが怒鳴りつける。
「ったく、何時の時代の不良だ。今は平成だぞ、昭和じゃねぇぞ! それと俺は男だ!」
 TOKYOエゼキエルはまだ平成だったと思いながら、晶は怒鳴り返して魔弾をヤンキーの頭に撃ち込んだ。
「みんなまとめて相手してやれー! ゴーレムは最強だー!」
 ヤンキーが上を見上げているところにフルルズンが指さすと、敵集団に向けてゴーレムが冷気を纏って突撃しタックルで吹き飛ばし、カテドラルへと近づいた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【使い魔使役】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!

バースィル・アシュラフ
良い言い方をすれば心の拠り所か。
弱き者には必要なものだが、狂信の域までいけば本人以外には害にしかならぬよ。
「おや、そんなに熱心に見詰めてどうした?我の威光に恐慄いておるのか?」
ガンつけには睨み返してやろうぞ。
魔力とやらの返し方はわからぬゆえ、我なりの返し方をしようか。
「そら、そんなに見詰めたいのであれば自身を見詰めるが良い」
黒耀鏡を出して敵を写し、【黒耀鏡の映影】を発動しよう。
貴様は貴様自身の罪により裁かれよ。
どれだけの民を屠ったか分からぬが……全く害していないとは思えぬ。
「犯した罪が無ければ、楽にしてやろう。しかし、多ければ…苦しんで後悔しながら死ぬが良い」

アドリブ歓迎
絡み歓迎


クロエ・ブランシェ
心情
妄信して何かに縋って自分で考えることをやめてしまう
それはとっても楽なことですが、死人と同じですよ。わたしは嫌いです。目を覚ますといいんですが

現場で
まずは露払いってやつですね
見た目は強そうですが、品がないやつですね。こいつもわたしの嫌いなタイプです。ちゃっちゃと片付けちゃいましょう

戦闘
その程度の魔力でこのクロエちゃんを威圧できると思われてるなら心外です
敵の視線から外れるように横軸で移動しながら立ち回ります
アイスエイジブリザードでまとめて凍らせちゃいましょうね
【高速詠唱】はお手の物です。どんどん撃っていきますよ


エレナ・バークリー
いよいよ港区奪還も間近。この機会を逃さず、確実に奪還の布石を打ちましょう。

うわぁ、見るからに頭が悪そうな悪魔ですね。
まずは、「勇気」をもって「突撃」し、「臨機応変」に「衝撃波」「貫通撃」をまとった屠竜撃を放ちます。
「一撃離脱」したら、「記憶術」で相手の動きの癖を見極め、「強打」を「連撃」で叩き込みます。

その得物に殴られると痛そうですからね。闇の精霊を「召喚」して彼らの視界を妨害してもらいましょう。
闇雲に振るわれる程度の攻撃なら、避けるのも簡単というもの。精々もらい事故が起きないようにしながら、悪魔の数を減らしていきます。

殲滅完了ですね。この勢いのまま、カテドラルの奥へと進みましょうか。


●突破
「敵襲だ! 警備の奴を全員集めろ!」
「入り口を塞げ! 絶対にハルファス様の元に行かせんなよ!」
 荒々しいヤンキーデーモンたちがぞろぞろと集結し、絶対にカテドラルには侵入させないと防御を固める。
「良い言い方をすれば心の拠り所か。弱き者には必要なものだが、狂信の域までいけば本人以外には害にしかならぬよ」
 バースィル・アシュラフ(焔陽の獅子王・g02196)は下々の者に信じるものが必要だと理解しているが、それが邪教を狂信するような破滅的な信仰であるならば正道に戻さねばならぬと、上に立つものとしての使命を果たさんと悪しきカテドラルへと近づく。
「テメェ! ここはハルファスのカテドラルだぞ! 近づくんじゃあねぇ!」
「他の区からの鉄砲玉か!?」
 カテドラルを警備するヤンキーデーモンたちがガラ悪くじろじろとガンつけしてバースィルを威圧する。
「おや、そんなに熱心に見詰めてどうした? 我の威光に恐慄いておるのか?」
 そのガンつけ対してバースィルは上から目線で睨み返してた。
「ああ?!」
「こいつ舐めやがって! 俺等にガンづけするなんてよその区のヤツに違いねぇ!!」
 ヤンキーデーモンたちが魔力を込めた鋭い悪魔の眼光で威圧してバースィルを屈服させようとする。
「そら、そんなに見詰めたいのであれば自身を見詰めるが良い」
 対するバースィルは涼しい表情で、パラドクス『黒耀鏡の映影(フクシュウノトキ・キタレリ)』を発動すると、両者の間に現れた黒耀鏡が敵の姿を映し出す。
「貴様は貴様自身の罪により裁かれよ」
 そう告げると、今までヤンキーデーモンたちが殺した多くの無辜の民の幻影が怨嗟の嘆きと共に現れた。
「何だ? 急に肌寒くなりやがった……」
「そんな幻でオレらをどうにかできると思ってんのかコラ!!」
 荒々しくヤンキーデーモンが幻影を釘バットで粉砕しようとする。しかしその攻撃は空を切った。
「犯した罪が無ければ、楽にしてやろう。しかし、多ければ……苦しんで後悔しながら死ぬが良い」
 怨念が恨みの声を上げながら一斉に襲い掛かり、自身が殺された方法――釘バットやバイクチェーンを使ってヤンキーデーモンたちを打ち据える。
「ぎゃあああ!」
「なんだこいつらは! 死んでるなら大人しく地獄に行っとけ!!」
 抵抗虚しくヤンキーデーモンたちが滅多打ちにされて血塗れになって倒れていった。
「やはり多くの民を害していたか。己が犯した罪の報いを受けるがいい」
 言い捨ててバースィルはヤンキーの倒れる中を通り過ぎてカテドラルに向かった……。
「妄信して何かに縋って自分で考えることをやめてしまう」
 クロエ・ブランシェ(diaphane・g01909)は悪魔の信者となってしまった人々のことを想う。
「それはとっても楽なことですが、死人と同じですよ。わたしは嫌いです。目を覚ますといいんですが」
 なんとか正気に戻るように言葉を届けようと、それを邪魔するヤンキーデーモンの警備兵たちへと近づいた。
「テメェもカチコミか!」
「この中には絶対に入らせねぇ!」
 敵襲を受け激昂しているヤンキーデーモンたちが釘バットを構え、ガンを飛ばしてくる。
「まずは露払いってやつですね」
 クロエはそんなヤンキーの威圧をものともせずに平然と対峙した。
「見た目は強そうですが、品がないやつですね。こいつもわたしの嫌いなタイプです。ちゃっちゃと片付けちゃいましょう」
「ああん!? 今なんつった!!」
「こいつ俺達のこと舐めてんよ。マジでわからせてやろうか! おお!!」
 すごんだヤンキーデーモンたちが眼光に魔力を込めて威圧する。
「その程度の魔力でこのクロエちゃんを威圧できると思われてるなら心外です」
 視線から外れるように横に移動しながらクロエは手にしたアメシストの魔法杖〈Améthyste〉を敵に向け、高速詠唱でパラドクス『アイスエイジブリザード』を発動した。突如として吹雪が起こりヤンキーデーモンたちが凍っていく。
「うぉおお! さぶっさぶい!!」
「冬には早すぎるぞ! やめさせろ!」
 ヤンキーデーモンたちがクロエを止めようと、釘バットを手に駆け寄って来る。
「見た目通り頭も筋肉でできてるみたいですね。吹雪の中で走るなんて無謀ですよ」
 真っ直ぐな突進を闘牛をいなすように躱し、凍った地面滑り転んだところへ近距離から吹雪を浴びせて氷像を作り出した。
「こ、凍っちまったぞ!」
「これやべぇやつじゃねぇか!!」
 その姿を見てヤンキーたちの腰が引ける。
「凍ったらキラキラして少しは見られるようになりましたね。この調子でどんどん凍らせていきますよ」
 にっこり笑ったクロエはそこへ容赦なく吹雪を叩きつけ、どんどんキラキラ光る氷像を増やしていった……。
「いよいよ港区奪還も間近。この機会を逃さず、確実に奪還の布石を打ちましょう」
 エレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ・g00090)はカテドラルを落して勢いを得ようと仲間の加勢に入る。
「うわぁ、見るからに頭が悪そうな悪魔ですね」
 頭まで筋肉が詰まってそうな悪魔を見て顔をしかめながらも、エレナは足を止めずに勇気で以って突撃した。
「まだ他にもいやがったか!」
「ぶっ飛ばしてやるぜ!」
 ヤンキーデーモンたちが釘バットを構えて迎撃態勢を取る。
「ぶっ飛ばすのはこちらの方です!」
 パラドクス『屠竜撃』を発動して〈両手剣クレイモア〉を振り抜く。受け止めようとしたバットを切断し、そのままヤンキーを両断すると、衝撃波を放って周囲のヤンキーたちも薙ぎ倒した。そのままエレナは駆け抜けて振り向く。
「ぐわぁっ」
「やりやがったなテメェコラ!」
 転がったヤンキーたちがエレナを睨みつけ、起き上がると反撃しようと釘バットを手に駆け出す。
「大振りの攻撃、その程度なら容易く見切れます」
 振り下ろされるバットを横に跳んで躱し、フルスイングで横薙ぎされたバットを屈んで避ける。そしてバックステップして距離を取った。
「避けんじゃねぇ!」
「大人しくぶっ飛ばされやがれ!」
「その得物に殴られると痛そうですからね。遠慮しておきます」
 さらに殴ろうとするヤンキーデーモンに向け、エレナは闇の精霊を召喚してけしかけ顔に纏わりつかせて視界を塞ぐ。
「うぉ!?」
「見えねぇ!」
「今が好機です! 悪魔を殲滅してしまいましょう!」
 仲間に呼びかけながらエレナが駆け抜け、闇雲に振るうバットを避けて剣を横に一閃しヤンキーの胴を断つ。
「道を開けてもらいましょう」
 クロエが吹雪を放って悪魔を覆い、雪の積もる白い道をカテドラルまで作り上げる。
「我の進む道を邪魔するな。ただ平伏していろ」
 バースィルの放つ幻影が敵の後頭部をバットで打ち抜き、顔から地面に叩きつけて頭を下げさせた。
 そうしてヤンキーデーモンたちを全て倒し、警備を突破したディアボロス達はカテドラルの入り口の扉を開けた。
「殲滅完了ですね。この勢いのまま、カテドラルの奥へと進みましょうか」
 敵拠点へ恐れずにエレナは扉を潜り、続いてディアボロス達は禍々しい気配の漂う悪魔の神殿へと侵入した。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【過去視の道案内】LV1が発生!
【使い魔使役】がLV2になった!
【避難勧告】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【能力値アップ】がLV2になった!

●ハルファス
 ディアボロス達がカテドラルに入ると、まず大きなステンドグラスが目に入り、ヨーロッパの聖堂のように見栄えする造りに目を奪われる。だがこちらに迫る足音が聞こえてすぐに警戒して視線を向けた。
「このハルファスのカテドラルに侵入するとは……だが何故だ。何故我が支配下にならない? 感じる力はアヴァタール級よりも下だというのに……」
 外にあった彫像と同じ姿をしたハルファスと、護衛トループス『狼の悪魔・マルコス』が姿を見せた。
「人間だというのか? 力ある人間……」
 なにやらハルファスが考え込んでいる間に、ディアボロスはカテドラル内を確認する。広々としたカテドラル内部は天井が高く、開けた空間となっている。その奥にある祭壇の近くではこの地のボスであるアークデーモン角の悪魔と祈りを捧げる信者達の姿があった。
 悪魔を狂信してしまっている人々の心に言葉を届かせるには、その信仰の対象であるハルファスを敗走させなくてはならない。
 ハルファス自身には攻撃は届かないが、その護衛を倒してしまえば無防備となってこの地には居られなくなる。
 祈りを止める為にディアボロスはカテドラル内での戦闘を開始した――。
エレナ・バークリー
ハルファスを追い詰めるまであと少し。護衛のトループス級をまずは片付けてしまいましょう。

獣性解放でマルコスが野生の本能に目覚めるなら、その精神はかえって脆くなるはず。
フェアリーコンボで【召喚】した闇の精霊に「精神攻撃」を頼みます。
そのまま、フェアリーコンボの手数と「連撃」で、悪魔と「臨機応変」に踊りましょう。
弱ったところに、脳天へ「貫通撃」。

さあ、次は誰が相手ですか?
長く戦い続けると不利。「強打」で一撃の重さを増して怯ませ、「衝撃波」で相手を弾き飛ばして一息つきましょう。
ここからは一気呵成に。
「勇気」の心で「突撃」を敢行します。闇精たち、牽制を頼みますよ。

さあ、この神殿の解放まではあと一歩です。


外道・歩
港区の人たちが頑張って抵抗し続けてきたからこそ掴んだ今のチャンス
無駄にしないためにもこの戦い絶対に負けらんねぇっす!
さていかにも接近戦が得意そうな悪魔っすね
下手に近寄ると爪か牙の餌食なるのは間違いないっすけどアタシは遠距離攻撃で有効な技は無いので不意打ちからの奇襲を仕掛ける必要があるっすね!
手順としてはこんな感じっす!

1.残留効果【飛翔】で敵の周りを飛んで注意を引き付ける
2.敵の死角から『念動力』でハルファスの彫像をぶつける
3.敵が怯んだら『衝撃波』を使った空中ダッシュで一気に近寄りパラドクス【デストロイスマッシュ】を叩きこむ!

後は高度の柔軟性を維持しつつ臨機応変に対処する感じで!
いくぞぉー!


クロエ・ブランシェ
動物並みの次は動物ですか。話にならないやつらばっかりですね

宝石に込めた魔力を放つ宝石魔法で戦います
【連続魔法】でどんどん炎弾を撃ちますよ
多少もったいないですが、まだまだ持ってきた宝石はあるので惜しみなく魔力を解放していきます

「わんちゃん、お手! おかわり!」
【挑発】しながら攻撃を誘って、爪と牙なら攻撃はほとんど直線的なはずですし基本的には後ろへ避けていきます
飛翔できる環境にあるので、スペースが飛翔して上へ回避、後方に避けるスペースを常に確保しながら挑みます
回避したらその後隙にまた魔法を連発していきます


呉守・晶
門番のヤンキーデーモンを排除したし、もう敵にはバレてるだろうから堂々と扉吹っ飛ばして突入だ!
よぉ!お邪魔するぜ、カチコミの時間だ!
ってな訳で、ハルファス覚悟っ!
まぁ護衛に阻まれるんだが、ハルファス狙えば信者連中からも引き剥がせるから別にいいぜ
それに四足歩行で四方八方に高速移動なんて、ハルファスを護ろうとすれば出来ねぇだろ!護衛対象から離れるわけにはいかないからな!
アークイーターを巨大な片刃大剣に変異させて、峰の魔力噴射スラスターを全開にして斬りかかるぜ!
さぁ、ハルファスを護ろうってなら立ち塞がるしかねぇぜ!ただし、俺の前に立ち塞がったら真っ二つにしてやるけどな!
断ち斬れ、アークイーター!


バースィル・アシュラフ
「おや、不思議な光景だ。ケダモノが言葉を話しているとは」
先程の牛もどきもそういえば言葉を話していたか、と心底不思議そうに挑発しよう。
怒りというのは視野狭窄に陥らせるものよ。
大小に関わらず、な。
「おや、ついには言葉を失ったか?よりケダモノらしくなったな。似合いぞ」
獣には獣を差し向けようか。
【ナイルより慈悲の氾濫が来たれり】を発動しよう。
いくら四方八方を駆け巡るとはいえ、地を蹴る場がなくなれば噛み付けもするだろう?
それに、四肢がズタズタになれば駆け巡る事さえも困難になるであろうな。
その時は見下して笑ってやろう。
「おや、もう走らなくていいのか?ああ、走れないのか、可哀想に」

アドリブ歓迎
絡み歓迎


●護衛兵
「門番のヤンキーデーモンを排除したし、もう敵にはバレてるだろうから堂々と扉吹っ飛ばして突入だ!」
 魔晶剣〈アークイーター〉を担いだ呉守・晶(TSデーモン・g04119)が、大きな扉を蹴り飛ばしてカテドラル内へと侵入する。
「よぉ! お邪魔するぜ、カチコミの時間だ!」
 じろりと晶は取り巻きの狼の悪魔・マルコスと、中心で守られているハルファスへと視線を向けた。
「ってな訳で、ハルファス覚悟っ!」
「ハルファス様、御下がりください!」
 ハルファスを狙って晶が攻撃を仕掛けると、護衛のマルコスがそれを塞ごうと壁になる。
「高速移動の能力を持ってるみたいだが、ハルファスを護ろうとすれば出来ねぇだろ!」
 護ために動けぬ敵に対し、晶はパラドクス『鋭キ斬リ裂クモノ』を発動し、アークイーターを巨大な片刃大剣に変異させ、峰の魔力噴射スラスターを全開にして斬り掛った。
「受け止めろ!」
 マルコスが刃のような鋭い爪で受け止めようとするが、アークイーターはそれを叩き折り、マルコスの体を頭から真っ二つに断ち切った。
「ありえん!」
「一撃だと!?」
 マルコス達が驚きの声を上げ、迎撃しようと四足歩行になって構え速度を活かした攻撃を仕掛けようとする。だが晶がハルファスを狙うと、マルコスは足を止めて防戦せざるを得ない。
「動き回ってもいいんだぜ? できねぇよな? 護衛対象から離れるわけにはいかないもんな!」
 晶はアークイーターを下から斬り上げ、マルコスの前脚を斬り飛ばした。
「くっ、オレが体を張って守る! その間に回り込め!」
「任せろ!! ガァアオオオッ!!」
 傷付いたマルコスが肉の壁になっている間に、他の獣性を解き放ったマルコスが高速で駆けて攻撃を仕掛ける。
「ハルファスを追い詰めるまであと少し。護衛のトループス級をまずは片付けてしまいましょ」
 エレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ・g00090)は晶を攻撃しようとする悪魔の迎撃に動く。
「獣性解放でマルコスが野生の本能に目覚めるなら、その精神はかえって脆くなるはず……
 パラドクス『フェアリーコンボ』を発動し、闇の精霊を召喚した。
「悪魔の心に攻撃を仕掛けてください」
 そう精霊達に頼むと、黒い靄が獣のように咆える悪魔を覆い、精神攻撃によって顔が歪み苦しみ出して動きが鈍る。
「さあ、共に踊りましょう」
 そこへエレナが駆け出し、〈両手剣クレイモア〉を振るって前脚を切断する。態勢を崩したところに今度は後ろ脚を切りつけ、弱らせたところに脳天に向けて切っ先を向け突き刺し止めを刺した。
「さあ、次は誰が相手ですか?」
 そう言ってエレナは油断なく剣を構える。
「グォオオオ!!」
 獣の如きマルコスが左右から飛び掛かって挟撃する。それに対してエレナは冷静に背後に下がり、剣を横薙ぎに振るって纏めて強打し、さらに衝撃波を乗せて弾き飛ばした。
「長く戦い続けると数に劣るこちらが不利です。一気呵成にいきましょう」
 一息つくと、今度はこちらから打って出るとエレナが前に踏み出した。
「ハルファス様に近付かせるな!」
 マルコス達は警戒し、防御態勢を取って守りを固める。
「港区の人たちが頑張って抵抗し続けてきたからこそ掴んだ今のチャンス。無駄にしないためにもこの戦い絶対に負けらんねぇっす!」
 外道・歩(”破滅”に向かい突き進む女・g02219)がこのチャンスを掴んでみせると意気込んでカテドラルに侵入する。
「さていかにも接近戦が得意そうな悪魔っすね」
 獣のような姿をした護衛の悪魔が素早く動き、仲間のディアボロスと戦っている姿が見える。
「下手に近寄ると爪か牙の餌食なるのは間違いないっすけど、アタシは遠距離攻撃で有効な技は無いので、不意打ちからの奇襲を仕掛ける必要があるっすね!」
 素早く作戦を考え、敵に隙を作って不意を突くことにした。
「後は高度の柔軟性を維持しつつ臨機応変に対処する感じで! いくぞぉー!」
 あれこれ考えているようで行き当たりばったりな作戦を立てると、まずは飛んで注意を引き付けようと【飛翔】した。
「ハルファス様!」
「落とせ!!」
 鋭い爪を伸ばしたマルコスが歩を叩き落とそうと腕を振るう。それをすり抜け相手の死角にあるカテドラル内に飾られてハルファス像を念動力で動かし、こちらに向かって集中しているマルコスの背中にぶつけた。
「なに!?」
 驚いて振り返ったところに、歩は衝撃波を後方に放った反動で空中ダッシュし、一気に接近するとパラドクス『デストロイスマッシュ』を使い、腕に装着した〈デストロイガントレット〉に念動力を込めて殴りつけた。ヒットしたマルコスの頭部が砕けて吹き飛び、辺りに血が撒き散らされる。
「やってやったっす!」
「よくもやってくれたな!」
 作戦が成功したと歩が笑顔を見せるが、そこへ近くのマルコスが飛び掛かり、慌てて上昇して爪から逃れた。
「これが人間なのか? 信じられない戦闘力だ……」
 護衛のアークデーモンが手玉に取られる様子を、手出しできぬハルファスは驚愕しながらもじっと見ていた。

●ハルファスの逃走
「動物並みの次は動物ですか。話にならないやつらばっかりですね」
 ヤンキーの次がこれでは、それを束ねるハルファスも知れてるとクロエ・ブランシェ(diaphane・g01909)は濁った悪魔の目に冷たい視線を向けた。
「洗脳された人々を助けるためにも、悪魔をやっつけましょう!」
 宝石魔法を使うべく手にした宝石に込めた魔力を解放し、パラドクス『情熱と勝利の3月(リュビィ)』を発動した。宝石の中でゆらりと火が灯り、炎の弾が撃ち出される。
「ハルファス様の近くまで飛ばさせるな!」
 マルコスが爪で切り裂こうとすると、炎弾が少し方向を変えてマルコスに直撃する。
「あっぐぁあああぢっ!!」
 炎に包まれたマルコスが地面を転がるが、火は消えずにそのまま黒焦げになった。
「魔法使いか!」
「ならば接近戦で仕留めるぞ!」
 離れていては不利と見て、マルコス達が翼を羽ばたかせて加速し飛び込んで来る。だがそれを迎撃するようにクロエは次々と炎弾を放った。
「多少もったいないですが、これで港区解放に繋がるなら安いものです」
「散れ!」
 拙いとマルコスが散開するが、炎弾は軌道を変えて敵を追い、一斉に炎の爆発があちこちで起きた。
「逃げたってどこまでも追いかけていきますよ」
 追尾する炎の弾は逃げようとも当たるまで飛んで悪魔を灼き払う。
「前に出るな!」
「ハルファス様を守ることを最優先だ!」
 数を減らしたマルコスが絶対にハルファスには近づかせないと攻勢よりも防衛に力を入れる。
「おや、不思議な光景だ。ケダモノが言葉を話しているとは」
 バースィル・アシュラフ(焔陽の獅子王・g02196)は心底不思議そうな顔をして疑問を浮かべる。
「ああ、そういえば先程の牛もどきもそういえば言葉を話していたか」
 さらに挑発の言葉を重ね、見世物でも見るように悪魔をじろじろと不躾に眺めた。
「貴様! 我等をそこらの獣扱いするつもりか!」
「このアークデーモンであり、ハルファス様の部下である俺達を侮辱したな!」
 怒りにその視線がバースィルだけを捉え、今にも噛みつきそうに牙を剥いた。
「うん? なにやら聞こえたか? ふん、獣の鳴き声か」
「もう許さん!」
「噛み殺してくれるわ! グゥォオオオオ!!」
 怒りが爆発し、マルコス達が獣性を解放して、四足歩行となって獣の如く襲い掛かった。
「おや、ついには言葉を失ったか? よりケダモノらしくなったな。似合いぞ」
 嘲笑したバースィルは獣には獣をと、パラドクス『ナイルより慈悲の氾濫が来たれり』を発動して全長30㎝ほどのペトスコスの群れを呼び出した。
「ガアアアアアッ!」
 構わずマルコス達はペトスコスを爪で蹴散らしながら、四方八方からバースィルに迫る。
「いくら四方八方を駆け巡るとはいえ、地を蹴る場がなくなれば噛み付けもするだろう?」
 だがその牙が届く前に、地を埋めるようなペトスコスの群れによって四肢が噛みつかれ、逆にズダズダに肉を食い千切られていた。
「おや、もう走らなくていいのか? ああ、走れないのか、可哀想に」
「ググアアアアアア!!!」
 バースィルが見下して笑うと、マルコスが咆えて噛みつこうとする。しかしペトスコスに押さえ込まれ、その上に群れが覆いかぶさり見えなくなった。

「まずい、このままでは守りきれん!」
「ハルファス様! 撤退の準備を!」
「我が人間相手に退かねばならぬだと……」
 マルコス達の進言に、ハルファスは忌々しいと声に苛立ちを混ぜる。
「闇精たち、牽制を頼みますよ」
 そこへ勇気を胸にエレナは突撃を敢行し、ハルファス守ろうとするマルコスの目を精霊が眩ませた隙に叩き斬り、衝撃波を放って護衛部隊を搔き乱す。
「まだまだいくぞぉー!」
 エレナが戦っているところへ、歩が回り込んで背後から敵を殴りつける。
「臨機応変なコンビネーションっす!」
 この調子でいこうと歩は次の敵の背後に回り込んだ。
「囲ませるな! 扉に向かってハルファス様の道を確保するのだ!」
 マルコスが突破口を開こうと攻勢に出る。
「わんちゃん、お手! おかわり!」
「犬扱いする気か!」
 だがその前に立つクロエが犬の相手をするように挑発すると、激昂したマルコスが突撃して爪を振るう。クロエは後方に跳んで躱し、その大振りの隙をついて炎弾を撃ち込んだ。
「うぎぃやああ!!」
 炎上したマルコスがもがき苦しみ、クロエに手を伸ばすが力尽きて倒れる。だがそれを乗り越えて新たなマルコスが飛び込む。
「どけ!」
「人を傷つけるような狂犬はお仕置きです!」
 クロエは容赦なく迫る悪魔達に炎弾を撃ち込んだ。
「さぁ、ハルファスを護ろうってなら立ち塞がるしかねぇぜ! ただし、俺の前に立ち塞がったら真っ二つにしてやるけどな! 断ち斬れ、アークイーター!」
 逃げられぬ敵に容赦なく晶が斬り掛かり、アークイーターを一閃してその体を両断した。
「ハルファス……さ、ま……」
 最後の一体まで倒れ伏し、ハルファスを守る者がいなくなる。
「ありえぬ……我が配下が人間にこうも簡単に倒されるとは……」
 信じられない事態にハルファスはディアボロス達に警戒するような視線を向けた。
「さて、部下がいなくなれば逃げ帰るのであろう? さっさと尻尾を巻いて去るがよい」
 バースィルは煽りながら、ペトスコスの群れでハルファスを囲んだ。
「……ここまでか」
 苛立ちを飲み込み、挑発に乗らずにハルファスは眩い光を放つ。それはただの光、だがその一瞬の目眩ましの間に、超スピードでその場から逃げ去った。
「まあよかろう。暫くの間その命を預けておいてくれよう」
 この場は見逃してやるとバースィルは祭壇のある奥へと視線を向ける。
「さあ、この神殿の解放まではあと一歩です」
 残る最後の悪魔も倒してしまおうと、エレナはカテドラルの奥へと足を踏み入れた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【エアライド】LV2が発生!
【建造物分解】LV1が発生!
【飛翔】がLV2になった!
【一刀両断】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV3が発生!
【ダメージアップ】がLV5になった!

●悪魔に捧げる祈り
「ハルファス様どうか我等をお守りください……」
「力無き人間に慈悲と恵を……」
 カテドラルの奥にある大きな祭壇では、ハルファスを信じる人々が祈りを捧げていた。
「……ハルファス様が消えた?」
「え? そんな……ハルファス様が負けるわけないわ!」
 出入口付近での戦闘音が収まるとそちらに視線を向け、現れた時と同じようにハルファスが光と共に消え、護衛は倒れディアボロス達だけが残っている姿が見えた。
「安心なさい。ハルファス様は御用があってお帰りになられただけ。侵入者はこのカテドラルを任された私が倒します。さあ、ハルファス様に祈り続けなさい。そうすれば必ず貴方方に祝福が与えられるでしょう」
「は、はい!」
「ハルファス様に祈りを!」
 このカテドラルの守護者である角の悪魔がそう告げると、動揺していた信者達がまた祈り出す。
「全く厄介なものね。こんな人間達のご機嫌取りをしなくちゃならないなんて……」
 溜息を吐いた角の悪魔は自らを強化する祈りを捧げる信者達に手出しを差せぬように、背に守りながらディアボロスを迎え撃つ。
 強化された角の悪魔が邪魔をして信者達を無理矢理に引き離すことはできない。だがこの距離なら声は届く。ハルファスの畏れを失わせようと、ディアボロス達は言葉を武器に狂信者達に語り掛けた――。
冰室・冷桜
ドンパチは苦手なんでぇ、先行して悪魔共をボコってくれてるお仲間の後ろからこっそり、こっそりと中へと侵入
ハルファスを信仰している人等の方へと近づいていきましょう
苦手な分、こーゆーお仕事はちゃんとしないとね

ここに来たらハルファス様とやらに守ってもらえるって聞いたんすけどぉ……
手下やられて、ケツまくるとかほんとに頼りになるんすか?
本人が頑張って戦ってーてんならともかくも、あれくらいで逃げだすのは、ねぇ?
ぶっちゃけ本当は大して強くないとか、祈りを捧げるアンタらみたいのことなんざ守る気なんざさらさらないとかじゃねーんすかねー
てーか、そもそも悪魔がご親切に守ってくれるとかも正直怪しい言葉でしたしー


フルルズン・イスルーン
ボクも荒事は苦手だから、こっそりとついてゆくのだ。
え? ヤンキーゴーホーム? 記憶にございませぬ。
というかそういうのはゴーレムくん任せで、ボクは可憐な女の子だよ。

という事で便乗だよ。
ボクもここに来たらハルファス様に守ってもらえるって聞いたのに!
せっかく命じられた通り貢物用の彫像も作って来たけど、
門番も誰も居なくてここまで来れちゃった。
受取人の本人が不在なんて、しかも人間に負けて逃げたなんて聞いてないよー!
どうすんのこれ!

とホラ吹きつつ、早業アートで作ったゴーレムくんのハルファス彫像ぺしぺし叩いて不満を表すよ。
大事な時に居ないのは信用問題だー!
ぶーぶー!


●失われる畏れ
「ドンパチは苦手なんでぇ」
 仲間が戦っている間にこっそりと侵入していた冰室・冷桜(ヒートビート・g00730)は、角の悪魔に気付かれずに祭壇の裏側に回り込んでいた。
「ボクも荒事は苦手だから、こっそりとついてきたのだ」
 同じくフルルズン・イスルーン(ザ・ゴーレムクラフター・g00240)が冷桜の後について、同じように祭壇の裏から顔を出す。するとゴーレムがヤンキーデーモン相手に暴れていたのを見ていた冷桜が何やらツッコミたそうな顔をしていた。
「え? ヤンキーゴーホーム? 記憶にございませぬ。というかそういうのはゴーレムくん任せで、ボクは可憐な女の子だよ」
 全部の責任をゴーレムに押しつけ、自分は清廉潔白だとフルルズンが堂々と責任転嫁して、軽口はここまでと一緒に信者達に近付いた。
「ここに来たらハルファス様とやらに守ってもらえるって聞いたんすけどぉ……」
 そしてまずは冷桜が信者に向けて、逃げ込んだ一般人の振りをして話しかける。
「ボクもここに来たらハルファス様に守ってもらえるって聞いたのに!」
 便乗してフルルズンが大きな声で信者を驚かせた。
「せっかく命じられた通り貢物用の彫像も作って来たけど、門番も誰も居なくてここまで来れちゃった」
 そして一方的に怒ったように捲し立て、信者達に考える時間を与えない。
「受取人の本人が不在なんて、しかも人間に負けて逃げたなんて聞いてないよー! どうすんのこれ!」
 堂々とホラを吹きつつ、ゴーレムくんのハルファス彫像をぺしぺし叩いて不満だとフルルズンは態度でアピールする。
「そ、それは……」
「どうしたら、ハルファス様に聞かないと……そうだ、あの方に尋ねれば――」
 信者達は自分達に言われても困ると、おろおろして辺りを見回した。そしてディアボロス達と相対する角の悪魔に話しかけようとしたところで、冷桜が声を被せる。
「手下やられて、ケツまくるとかほんとに頼りになるんすか?」
 光と共に消え去ったハルファスの居た場所を見て、冷桜が疑問の声を上げる。
「あ、当たり前だ!」
「ハルファス様はこの港区を支配するお方なんだぞ!」
「えー、でも本人が頑張って戦ってーてんならともかくも、あれくらいで逃げだすのは、ねぇ?」
 反論する信者達に、戦わずに逃げた事実を突きつける。
「そうだー! 大事な時に居ないのは信用問題だー! ぶーぶー!」
 フルルズンが冷桜に味方して、そんな相手を信用できるかと煽る。
「そ、それは……」
 事実逃げ出してしまっているだけに、信者であっても反論の言葉が出ずに声が詰まった。
「ぶっちゃけ本当は大して強くないとか、祈りを捧げるアンタらみたいのことなんざ守る気なんざさらさらないとかじゃねーんすかねー」
「まさか……」
「そんなはずはない!」
 ムキになって感情だけで信者達は反発する。
「じゃあどうして一人で逃げたんだー! せめて彫像は受け取っていくべきでしょ!」
 フルルズンがプンプンと怒って見せ、不満をどんどんと口にする。
「てーか、そもそも悪魔がご親切に守ってくれるとかも正直怪しい言葉でしたしー」
「これって詐欺の常套手段じゃないですかねー。口ばっかりで実行しない的な!」
 冷桜とフルルズンがどんどんと不安を煽ると、信者達は顔を見合わせて焦ったようにハルファスが去った理由を絞り出した。
「守ってくださるはずだ……そうでなければ我々はどうやって生きていったらいいんだ……」
「そうだ! きっと他の場所へ配下を呼びに行ったんだ!」
「戦力を連れて戻ってきてくださるはずだ! ハルファス様ならきっと!」
「でも、この人らの言う通り、ハルファス様は自分だけ消えてしまったし……」
「馬鹿野郎! 信じないと、戻られたとき酷い目にあうぞ!」
 冷桜とフルルズンのハルファスを貶める言葉に不安を覚え、信者達の信仰に亀裂が生じ始めた。
(「いい感じに疑心暗鬼になってきましたねー」)
(「この調子で畏れなんて消しちゃおー!」)
 その様子に冷桜とフルルズンは信者の畏れを失わせていると手応えを感じていた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【通信障害】LV1が発生!
【強運の加護】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!

クロエ・ブランシェ
お前たち、本当にハルファスを信じているんですか?
ただ怖いから。先が見えないから。都合の良い何かに縋って考えるのをやめているだけじゃないんですか?
見たくないから頭を垂れて、立ちたくないから跪いている
そんな人間は救われませんよ。仮に本当に信仰に値する存在がいたとしても、そんな者を救いはしません
それでもなお、ハルファスや悪魔に跪いて立ちたくないのなら、そうしていなさい
祈りはお前たちを救うことはありませんよ。自分の足で立たねばただそこで朽ちるだけです

大体あんなのよりどうみたってクロエちゃんの方が信仰に値するでしょうに! 目ついてます?


「背後にも? あれは侵入者の仲間かしら。でも今はここを下がれないわね」
 角の悪魔は祭壇に現れた冷桜とフルルズンに気付くが、正面のディアボロス達を通さぬ為に下がれずに指示だけを信者に言い渡す。
「ハルファス様は必ず皆を救います。信じて祈りなさい。それが自らを救う道です」
 揺らぐ信仰を引き締めようと、角の悪魔は威厳を以って信者に語った。
「お前たち、本当にハルファスを信じているんですか?」
 だがその言葉に反論し、クロエ・ブランシェ(diaphane・g01909)が角の悪魔の向こう側に居る信者達に話しかける。
「ただ怖いから。先が見えないから。都合の良い何かに縋って考えるのをやめているだけじゃないんですか?」
「そ、そんなことはない! 俺達はちゃんとハルファス様を信仰して……」
 図星を突かれたように、信者の反論が尻つぼみとなって弱まる。
「見たくないから頭を垂れて、立ちたくないから跪いている。そんな人間は救われませんよ。仮に本当に信仰に値する存在がいたとしても、そんな者を救いはしません」
 ただ長い物に巻かれるだけの流される思想。そこには信仰ではなく臆病を隠す欺瞞しかない。そんなものを救おうとするものはどこにもいない。
「ち、違う違う! 私はちゃんと信じて――」
「それでもなお、ハルファスや悪魔に跪いて立ちたくないのなら、そうしていなさい」
 まだ己の弱さを認めない信者にクロエが冷たく突き放すように言葉を重ねた。
「ですが祈りはお前たちを救うことはありませんよ。自分の足で立たねばただそこで朽ちるだけです」
 祈りとは自ら歩き、努力する者を後押しする為のもの。ただ縋りついても救いを与えられることはないのだと諭す。
「大体あんなのよりどうみたってクロエちゃんの方が信仰に値するでしょうに! 目ついてます?」
 キラキラとクロエが光の輪を浮かべ、白い翼をパタパタと動かし神々しい姿で自分の方が上だと言い放った。
「もしや天使?」
「ハルファス様のカテドラルが天使に侵略されているのか!」
 信者達はもしやハルファスが負けるのではと思い始め、畏れが大きく揺らいでいた。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】がLV3になった!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!

外道・歩
お?ハルファスの奴は逃げたみたいっすね!
つまりアンタらは捨て石にされたってわけっすか!
あん?用事があってこの場から離れた?
敵が迫って仲間がやられそうなこの状況より優先する用事なんてあるわけないっす!
あるとしたら自分の命を守ること・・・っすかね!
どうっすか?普段は自分を崇拝させて、いざとなったら見捨てられて・・・
ここまでされて悪魔や天使共の顔色伺いながら生きていきたいっすか?
今からアタシらでこの悪魔をぶちのめすんで、その間に今後の自分の生き方ってやつをじっくり考えるといいっすよ


「お? ハルファスの奴は逃げたみたいっすね!」
 外道・歩(”破滅”に向かい突き進む女・g02219)が居なくなったハルファスを探すように、わざとらしくきょろきょろと周囲を見渡した。
「つまりアンタらは捨て石にされたってわけっすか!」
 大きな声で信者達に可哀想にと声をかけた。
「ち、違う! ハルファス様は……そう、何か用があって一時的にこの場を離れただけ!」
「そうだ! すぐに帰ってきたお前達を追い払ってしまうぞ!」
 捨て石になどされていないと信者達が否定する。肯定してしまえばそれが真実になってしまいそうで怯えていた。
「あん? 用事があってこの場から離れた?」
 信者の言葉を歩は鼻で笑い肩をすくめる。
「敵が迫って仲間がやられそうなこの状況より優先する用事なんてあるわけないっす!」
 普通ならば最後まで仲間の為に戦うはずだと言い切る。
「あるとしたら自分の命を守ること……っすかね!」
 己の命惜しさに逃げ出したのだと、歩は言い放った。
「ち、ちが……」
 否定しようとした信者が言葉を詰まらせる。歩の言葉を聞いて、もしかしたらと思い始めてしまったのだ。
「どうっすか? 普段は自分を崇拝させて、いざとなったら見捨てられて……ここまでされて悪魔や天使共の顔色伺いながら生きていきたいっすか?」
「本当に俺達は見捨てられたのか……」
「そんな……せっかく安心できる場所を見つけたと思ったのに……」
 拠り所を失う不安に信者達は顔を曇らせる。
「今からアタシらでこの悪魔をぶちのめすんで、その間に今後の自分の生き方ってやつをじっくり考えるといいっすよ」
 そう宣言して、歩は角の悪魔を指さした。
「いいわ、掛かって来なさい。相手をしてあげる」
 角の悪魔がこれ以上信仰が失われるのは拙いと、戦闘を始めてしまおうとする。
「挑発には乗らないっす! 慌てなくてもこっちが有利っすからね。そっちが先に動くといいっすよ」
 だがまだ加護が完全に消えてはいないと歩は冷静に観察し、加護の源である信者を守らねばならぬ角の悪魔から距離を取って挑発に乗らなかった。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【建造物分解】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV6になった!

呉守・晶
御用があってお帰りになられたなぁ?
つまり信者より重要な用があるってことだ
俺ら侵入者がいる今のこの状況で、それがどういう意味が分かるか?
分かるよな?ん~?それとも分かりたくないか?
ハッキリ言ってやろうか、ハルファスは自分に害が及ぶ可能性が少しでもある状況で信者を護るつもりはないってことだ
見捨てられたんだよ、お前らは!
それでもまだ祈る価値がハルファスにあるか?
あぁ、まだこのカテドラルの主がいたな
けどよ、この人数差でアイツが俺らに勝てると思うか?
どっちに付くべきか、ちゃんと考えた方がいいぜ?
何時までも見ざる聞かざるでいられるとは、もう思っちゃいないだろう?
立ち上がるべきは今!人が人として生きる為に!


「御用があってお帰りになられたなぁ?」
 呉守・晶(TSデーモン・g04119)が馬鹿にしたようにその言葉を口にする。
「つまり信者より重要な用があるってことだ」
 信者達に晶は厳しい視線を向けた。
「俺ら侵入者がいる今のこの状況で、それがどういう意味が分かるか? 分かるよな? ん~? それとも分かりたくないか?」
「な、なんのことだ!」
「そうだ! ハルファス様はすぐにお帰りになられる!」
 ハルファスを信じようと、強がって信者達は言い返す。
「ならハッキリ言ってやろうか、ハルファスは自分に害が及ぶ可能性が少しでもある状況で信者を護るつもりはないってことだ。見捨てられたんだよ、お前らは!」
 ハルファスは自分が傷つくくらいなら、信者を見捨てるのだと晶がはっきり断言した。
「それでもまだ祈る価値がハルファスにあるか?」
「ま、まだ。このカテドラルの守護者が残っておられる!」
「そうだ! お前達なんてあっという間にやられちまうぞ!」
 その信者の言葉に、加護の源である信者を守る為間に入っている角の悪魔の事を思い出す。
「あぁ、まだこのカテドラルの主がいたな。けどよ、この人数差でアイツが俺らに勝てると思うか?」
 こちらにはハルファスさえも追い返した戦力があるのだと、晶は自信を持って比べてみればわかるだろうと問いかける。
「う、それは……」
 すると確信できぬ信者達は黙ってしまった。
「どっちに付くべきか、ちゃんと考えた方がいいぜ? 何時までも見ざる聞かざるでいられるとは、もう思っちゃいないだろう?」
 ここが運命の分かれ道、選択の時だと告げる。
「立ち上がるべきは今! 人が人として生きる為に!」
 自らの足で立てと、厳しくも力強い声で晶が叱咤すると、信者達の怯えて丸まっていた背が伸びた。
「人が人として……そんな事が可能なのか?」
「でも、あの人たちは実際に悪魔を倒してる……」
 信じられるかもしれないと、信者達は畏れを失い始め、ディアボロスの言葉を信じる者が増え始めた。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【士気高揚】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV7になった!

エレナ・バークリー
ご覧の通り、私たちはハルファスの側近を討滅し、ハルファスをこの神殿から逃亡させました。

所詮悪魔なんてそんなもの。結局は自分の生命が一番惜しい。それは、配下の働きに加勢しようともしなかったことで明らかでしょう。
繰り返します。ハルファスは己のことしか考えていない利己主義者です!

先程護衛たちを切り捨てたように、ハルファスは不利だと思えばなんでも切り捨てて保身を図るでしょう。次に切り捨てられるのは、信者の皆さん、あなた方ではないでしょうか?
抵抗もせず神殿から逃げ帰ったということは、ここはもう切り捨てられたも同じ。

誰かにすがって生きるより、自分の頭で考え、己の足でしっかりと立って前へ進むことが大事です。


「ご覧の通り、私たちはハルファスの側近を討滅し、ハルファスをこの神殿から逃亡させました」
 エレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ・g00090)が手で指し示し、角の悪魔以外が居なくなったカテドラル内を示す。
「ハルファス様が逃げたなんて……そんな馬鹿なっ」
「きっとなにかの間違いだ!」
 信じたくないと信者が視線を逸らし、祈ろうとするが讃える言葉が出てこない。
「所詮悪魔なんてそんなもの。結局は自分の生命が一番惜しい。それは、配下の働きに加勢しようともしなかったことで明らかでしょう」
 ハルファスが戦えなかったのは命惜しかったからだと決めつけ、信者達から畏れを失わせる。
「繰り返します。ハルファスは己のことしか考えていない利己主義者です!」
 繰り返し強い口調で言い切り、悪魔を信じる心を揺るがせた。
「だ、黙れ黙れ!」
 もうそれ以上聞きたくないと、髪を振り乱して信者がエレナを止めようとする。しかしエレナは冷たく真実を語り続けた。
「先程護衛たちを切り捨てたように、ハルファスは不利だと思えばなんでも切り捨てて保身を図るでしょう。次に切り捨てられるのは、信者の皆さん、あなた方ではないでしょうか? ……いえ、抵抗もせず神殿から逃げ帰ったということは、ここはもう切り捨てられたも同じ」
「切り捨てられた……俺たちは捨てられたのか………」
「そんな! ハルファス様はオレ達を守ってくれるって! そう言ってくださったはずだ!」
「現状が理解出来ましたか? 悪魔に祈りを捧げても得られるものはありません」
 捨てられたと絶望する信者達にエレナは悪魔を信じる愚かさを説いた。
「じゃあどうしろってんだ!」
「天使と悪魔が争って、俺たち人間が住める場所なんてないんだぞ!」
「誰かにすがって生きるより、自分の頭で考え、己の足でしっかりと立って前へ進むことが大事です」
 その手本を示すように、エレナは角の悪魔に堂々と正面から立ち向かう。
「小賢しい人間です」
 角の悪魔が殺気を放つが、エレナは微動だにせずに受け止める。
「悪魔を恐れもせずに……」
「人間が悪魔に勝てるっていうのか?」
 信者達はその姿に新たな希望を見たように、ハルファスに対する畏れを薄くしていった。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【避難勧告】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV8になった!

バースィル・アシュラフ
「…庇護者を名乗るのならば庇護する民を敵前に置く事は言語道断であろう…」
呆れの言葉を独り言ちよう。
「民よ、我が民よ、我は貴様らが幸せであれと望んでおる」
盲目的に信じ、思考を停止する事も一つの幸せの形かもしれぬ。
しかし、奴らは必ず裏切る。
一時の幸せで我が民が蹂躙されると?許せるわけがない。
「信ずる事で何が得られた?揺るがぬ平和を得たか?守る力を得たか?尽きぬ財を得たか?」
「…貴様達は信じると言いながら信じておらぬ。だから不安が尽きぬのだ」
何も得ず、不安に苛まれる。そのままでいいのか?
貴様達の脚は、なんのためについているのだ!
自身の力で立ち上がるためだろう!
【士気高揚】で促す。

絡み歓迎
アドリブ歓迎


「……庇護者を名乗るのならば庇護する民を敵前に置く事は言語道断であろう……」
 呆れたようにバースィル・アシュラフ(焔陽の獅子王・g02196)は、逃げ去ったハルファスが高速で去った扉の方を見て独り言ちた。
「民よ、我が民よ、我は貴様らが幸せであれと望んでおる」
 民が蹂躙されるのを許せるわけがないと、民を導く王としてバースィルが語りかける。
「盲目的に信じ、思考を停止する事も一つの幸せの形かもしれぬ。しかし、奴らは必ず裏切る」
「そんな事はない! ハルファス様が我々を裏切るな、ど……」
 信者が反論しようとするが、実際に今、皆の希望を裏切ったのだとバースィルが去って行った扉を指さした。すると信者が言葉を詰まらせる。
「信ずる事で何が得られた? 揺るがぬ平和を得たか? 守る力を得たか? 尽きぬ財を得たか?」
 その手には何が残っていると問いかける。言葉に釣られて信者が自らの手を見下ろしたが、そこには薄汚れた何も持たぬ手があるだけだった。
「……貴様達は信じると言いながら信じておらぬ。だから不安が尽きぬのだ」
 こうして他者の言葉で容易く動揺してしまう。それは心の底から信じていない証拠。ただ不安を紛らわせようと何かに縋りついているだけなのだ。
「何も得ず、不安に苛まれる。そのままでいいのか? 貴様達の脚は、なんのためについているのだ!」
 自身の頭で考えさせようと、バースィルは一度言葉を切り信者達の顔を見渡す。信者達は悩み不安に怯え、迷える子羊のように救いを求めていた。
「自身の力で立ち上がるためだろう!」
 だがそれではダメだと、強くバースィルが言い放つ。自らの脚で立たなくてはならないと、【士気高揚】で自立を促す。
「与えられた一時の幸せでは意味がない。自らの脚で進み幸せを手にいれる努力をするのだ。その先にこそ安心できる生活が待っている」
「自分達の脚で……」
「やれるだけ、やってみるのも悪くないのかもな……」
 バースィルの言葉は信者達を𠮟咤激励し胸の内に希望の灯を宿した。その熱い想いは僅かに残っていたハルファスへの畏れを完全に消し去った。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【士気高揚】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!

●失う畏れと信仰
「ハルファス様は逃げた……」
「俺たちに救いなんてないんだ……」
「悪魔も天使も信じられないなら、俺達は何を信じたらいいんだよ!」
「自分達で自立するしかないだろう?」
「もう悪魔に祈るだけの生活は終わりにしよう。これからは自力で生きていくんだ!」
 ハルファスと讃える祈りは途絶えた。信者達の中から畏れが消え、失望するもの、新たに歩み出そうとするもの、それぞれがディアボロス達の言葉で悪魔の誘惑から目を覚ましていた。
「加護が消えた? ハルファス様への畏れが消えたの? よくもやってくれたわね」
 角の悪魔が鋭い殺気をディアボロス達へと向けた。
「ならもう守る必要もないわね。さっさとあなた達を仕留めて、もう一度人間を教育し直すとするわ!」
 人間を守る必要がないならば、ここでじっとしている理由も無いと角の悪魔がカテドラル内を飛んで動き出す。
 洗脳の解けた人々に、人間の力。悪魔さえも打倒するディアボロスの力を見せようと、ディアボロス達は加護を失い弱体化した角の悪魔へと攻撃を開始した――。
エレナ・バークリー
では、終わりを始めましょう。角の悪魔、あなたを討滅します。

【士気高揚】で元信者の皆さんから応援をもらい、「勇気」を得て【託されし願い】として戦いに臨みます。
【飛翔】【エアライド】で、敵の飛行能力に対応。

伸び縮みする角の間合いが読みづらいのが厄介ですね。
だけど、角は悪魔の身体の一部。「強打」して振動を本体に伝えることも出来るはず。それでふらついたところへ「突撃」して、「貫通撃」です。
「臨機応変」に「一撃離脱」を繰り返し、ブレイブスマイトを叩き込みます。
「召喚」で光精を喚び、角の悪魔の視界を灼いてもらいましょう。
とどめにクレイモアを突き刺して。

これでこの神殿もお終い。
【建造物分解】で処理します。


フルルズン・イスルーン
ふむんむ、信心がなくなった悪魔ってこういうのかぁ。
彫刻の題材としては悪くないかも。
じゃ、ぶん殴るぞー!

まずはイート・ゴーレムくんキミの出番だ。
周りを破壊して食べて、拠点構築で障害物として再構成しよう。
守備重点。

そして、壊して残った瓦礫を釘バットで千本ノックだ。強打しまくるのだ!
素材はいくらでもあるぞ。かっとばせー! イート!
え、ヤンキーデーモンから奪った?
人聞きの悪い、落ちてただけだよ。

もし、しびれを切らしてこっちに来たら高速詠唱と早業と氷雪使いで仕込んでたルーン魔術発動!
冷やして動きを鈍らせてからの、
お前が球になるのだホームラン!


呉守・晶
ハッ!よくもやってくれたは、こっちの台詞だ!今までよくも好き勝手やってくれたな!
人が人として生きる為に、その道を示す為に此処で斃させてもらうぞ!
テメェら悪魔も天使も討ち払う人の強さを見せてやらなきゃな!

飛翔には飛翔で対抗だ
突撃してくる敵にこっちもアークイーターを構えて突っ込んで、交差の直前にエアライドで強引に軌道を逸らして敵の突撃を躱して、敵の意表を突くか出鼻を挫くぜ
そしてそのままアークイーターの封印を一部解除して異形の大剣、貪リ喰ラウモノに変異させつつエアライドで再度敵に突っ込む形に方向転換と、飛翔のスピードにエアライドでのジャンプの加速を併せて斬りかかるぜ!
喰い千切れ、アークイーター!


クロエ・ブランシェ
信者たちは自分で考え始めました
あとはお前を消すだけですね
心のままに生きる
本来人とはそういう綺麗なものなんです。宝石のように
ですが、正しい意志はいつも悪しき意志に利用されてしまいます
だからわたしは、そういうものを許しません
綺麗なものが綺麗なまま生きるために
アークデーモンでも大天使でも人であろうとも
輝きを影らせる者はわたしが消します

水の宝石魔術で戦います
角の悪魔は角を自在に操るようですが、こちらの水も自在に形を変えますよ。お前の角なんか以上に
突く攻撃は水を集めて盾にして防ぎます
隙をついて水の刃で急所を狙います
意志持つ刃はお前を斬るにはちょうどいい魔術となるでしょう


バースィル・アシュラフ
「我が民よ!下を向くでないぞ!我がいる!」
今だけとしても、お前たちに光を見せよう。
下を向かないからこそ見える光を。

【獅子王の威光】で我が怨敵を灼き尽くそう。
そら、目立つから突撃の的にしやすかろう?その目が見えているのかどうかは知らぬがな。
民の方へいかぬように注意しつつ、シャムシールで敵の攻撃をいなそう。
我が光球へ突っ込むが良い。
どうだ?居心地はいいか?
好きなだけいてくれても構わぬぞ。
その身が無くなるまで、しっかりと、な?

「救いとは!身を挺してでも守りたい存在の事ぞ!」
そんな存在がいれば、そんな存在に会えれば、間違いなくそれその者が救いとなるであろうから。

アドリブ歓迎
絡み歓迎


外道・歩
(残留効果【飛翔】で飛行しながら『オーラ操作』で作ったオーラの盾で敵の攻撃を受け流す)
ちっ!加護が無くなっても手ごわいっすね!
不意打ちとかして反撃のチャンスを作んないとキツいっす!
作戦としてはこんな感じっす!
1.残留効果【一刀両断】でこっそり柱を切断し『念動力』で切る前のままで固定
2.敵が切った柱に背を向けたら『念動力』を解除
3.敵が倒れた柱に気を取られたら『衝撃波』を使った空中ダッシュで一気に近寄り{デストロイガントレット}でパラドクス【デストロイスマッシュ】を叩きこむ!
さぁこっから形勢逆転っすよ!
いくぞぉー!


●カテドラルの守護者
「ハッ! よくもやってくれたは、こっちの台詞だ! 今までよくも好き勝手やってくれたな!」
 呉守・晶(TSデーモン・g04119)が天井近くを飛ぶ角の悪魔を見上げて怒鳴りつける。
「人が人として生きる為に、その道を示す為に此処で斃させてもらうぞ!」
 【飛翔】して魔晶剣〈アークイーター〉を構えて突撃する。
「テメェら悪魔も天使も討ち払う人の強さを見せてやらなきゃな!」
 ちらりと信者だった人々を見て、人間の力を見せてやろうと角の悪魔に迫る。
「私たちアークデーモンを人間が畏れ崇めるのは当たり前のことでしょう?」
 角の悪魔は下等な人間が何故激昂するのかと不思議そうな顔をして、自らも飛び込みながら迎撃に角を伸ばした。
「完全に舐めてやがるな! だったらその隙を突く!」
 晶は交差する直前に、【エアライド】により宙を蹴って強引に軌道を変え、角の攻撃を横に回避した。
「避けた?」
 角が触覚のように反応し、角の悪魔は躱されたことを悟る。
「避けられるとは思ってなかったか? その傲慢さが命取りになる!」
 晶は敵が空振りし体が泳いだところへ、パラドクス『貪リ喰ラウモノ』を発動しアークイーターの封印を一部解除して巨大な牙と口のような異形の大剣、捕食剣「貪リ喰ラウモノ」へと変異させて振るう。
「この魔力は!」
 その恐ろしい異形の力を感じ取った角の悪魔は翼を羽ばたかせ加速して逃げる。だが晶が宙を蹴ってそれを追いアークイーターを振り抜く。
「逃がすかよ! 喰い千切れ、アークイーター!」
 アークイーターの牙が角の悪魔の背中に刺さり、肉を喰い千切った。
「ぃっぎゃああああ!」
 痛みに角の悪魔が叫び声を上げ、角で背後を攻撃して剣で受け止める晶を後退させ距離を開けた。
「この私を食べようというの? そんな悪魔のような人間がいるなんて!」
 角の悪魔は警戒し、角を触覚のように動かして近づくものを感知する。
「では、終わりを始めましょう。角の悪魔、あなたを討滅します」
 エレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ・g00090)は角の悪魔に向かい、【士気高揚】で元信者たちに勇気を持たせ、皆から応援をもらい【託されし願い】として己が勇気を高めて戦いに臨む。
「人間ごときが私を倒す? このカテドラルの守護者である私を? ありえないわ」
 角の悪魔が飛翔してエレナの頭上から襲い掛かろうとするが、エレナもまた【飛翔】と【エアライド】を駆使して空中戦に対応する。
「こちらも飛べます。機動力でも負けてはいません」
「私と空中で戦うつもり? 舐めないで!」
 角が生き物のように動き、前方に先端を向けて伸びエレナを貫こうと突っ込んで来る。
「伸び縮みする角の間合いが読みづらいのが厄介ですね。なら角自体を叩けばいいだけです」
 エレナは腹を貫こうとする角に向け両手剣〈クレイモア〉を振り下ろして叩き込み、強打によって角の向きを変え攻撃を逸らした。そしてエレナはすれ違った相手の背中に向け、クレイモアを真っ直ぐ突き入れる。だが角の悪魔の角が背後に回ってその切っ先を弾いた。角が触覚のように周囲の空間を把握し、不意打ちを防いでいた。
「へぇ、思ったよりもやるわね。でも私に不意打ちは通用しないわよ」
「そちらこそ、カテドラルの守護者を名乗るだけはあるようです」
 角の悪魔が飛んで加速すると、エレナも対抗して突撃し、互いの角と剣が空中で火花を散らした。
「ふむんむ、信心がなくなった悪魔ってこういうのかぁ。彫刻の題材としては悪くないかも」
 フルルズン・イスルーン(ザ・ゴーレムクラフター・g00240)は悪魔をじろじろと無遠慮に観察する。
「じゃ、ぶん殴るぞー!」
 そして造形を理解して満足すると、ぶっ飛ばしてやっつけようとゴーレムを作成する。
「まずはイート・ゴーレムくんキミの出番だ」
 パラドクス『イート・ゴーレム(ナーク・アーヴ・オブラーン)』で呼び出したのは何でも食べてしまうゴーレム。それが辺りを粉砕して椅子でも何でもかんでも食べてしまい、障害物として再構成して拠点を築く。
「何を勝手にカテドラルを壊してるのよ!」
 それを見て狙いを変え、降下した角の悪魔が障害物を角で粉砕してフルルズンとゴーレムの元に向かう。
「わざわざ降りてきてくれたよ! 釘バットで千本ノックだ。強打しまくるのだ!」
 フルルズンがやる気満々で応援すると、イート・ゴーレムがヤンキーデーモンの釘バットをブンブン振って、残っている瓦礫をボール扱いして打ちまくる。それが次々と角の悪魔に襲い掛かった。
「このっ、やめなさい! それにそのバットは警備のヤンキーデーモンのものじゃないの? 奪ったの?」
「え、ヤンキーデーモンから奪った? 人聞きの悪い、落ちてただけだよ」
「それを奪うって言うのよ!」
 角の悪魔の文句を聞き流し、悪びれずにフルルズンはゴーレムの応援に戻る。
「素材はいくらでもあるぞ。かっとばせー! イート!」
 ゴーレムは疲れ知らずに瓦礫をかっ飛ばし、それが角の悪魔を掠めた。
「いい加減にしてよね!」
 角の悪魔が角を伸ばして振り回し、飛んで来る瓦礫を粉砕した。

「さっさと死になさい!」
 飛び回る角の悪魔が角を振るって周囲を薙ぎ払う。
「暴れ回ってるっす!」
 【飛翔】する外道・歩(”破滅”に向かい突き進む女・g02219)がオーラで作った盾を使って攻撃を受け流す。角が当たった盾は深々とオーラが抉れていた。
「ちっ! 加護が無くなっても手ごわいっすね!」
 受け流して正解だったと、歩は飛んで移動し続け狙いを定めさせない。
「ブンブンと鬱陶しいわね!」
 虫でも落とすように、角の悪魔が伸びた角を鞭のように振り回す。その所為で容易に近づけなくなっていた。
「不意打ちとかして反撃のチャンスを作んないとキツいっす!」
 暴れ回る敵に、歩は近づく為の作戦を考える。そしてその視界にカテドラルの柱が入った。
「あれを使ってみるっす!」
 【一刀両断】を使ってこっそり柱を切断し念動力で切る前の状態のまま固定する。
「あとは誘導っすね!」
 歩は飛び回る敵が柱を背にするタイミングを計った。
「信者たちは自分で考え始めました。あとはお前を消すだけですね」
 敵と同じ高さまで飛び上がったクロエ・ブランシェ(diaphane・g01909)が天使の翼を広げて立ち塞がる。
「心のままに生きる。本来人とはそういう綺麗なものなんです。宝石のように。ですが、正しい意志はいつも悪しき意志に利用されてしまいます」
 キラキラ輝く心は宝石のようで、どす黒い悪意を持った者によって染められてしまう。
「だからわたしは、そういうものを許しません。綺麗なものが綺麗なまま生きるために。アークデーモンでも大天使でも人であろうとも、輝きを陰らせる者はわたしが消します」
 輝く美しい心を守るために、クロエは宝石を手に悪しき者へと宣戦布告をする。
「あなたたち人間にそんな価値があるとでも?」
 角の悪魔はクロエの言葉を笑い飛ばす。
「人間なんて私たちアークデーモンの家畜でしかないと知りなさい」
 人間を見下し角の悪魔が無造作に角を伸ばしてクロエの胸を狙って鋭く突き出す。
「角を自在に操るようですが、こちらの水も自在に形を変えますよ。お前の角なんか以上に」
 クロエがパラドクス『沈静と洞察の12月(マラキットゥ)』を使い、手にした宝石から水が溢れ出し、盾と成って角の侵入を防ぐ。
「水? そんなもの切り裂いてやるわ!」
 伸びた角を鞭のように振るい水の壁を切り裂く。そして出来た隙間からクロエを貫こうとする。
「言ったはずですよ。お前の角なんかより水は自在だと」
 切られ分断した水が変形し、片方が角に絡みついて阻止し、もう片方が刃となって角の悪魔の腹部を切り裂いた。
「なっ!?」
 驚いた角の悪魔は腹を抑えながら飛び退く。するとさらに水の刃が先ほどまでいた場所を通り過ぎた。
「もう許さないわ! 無知蒙昧な人間め! アークデーモンに逆らうとどうなるか教えてあげる!」
 角の悪魔の魔力が高まり、強烈な殺気がカテドラル内を覆い尽くす。
「ひぃっ!!」
「殺される……やっぱり悪魔に逆らっちゃダメなんだ……」
 その殺気を浴びた人々が青ざめて体を震えさせた。
「我が民よ! 下を向くでないぞ! 我がいる!」
 バースィル・アシュラフ(焔陽の獅子王・g02196)が人々を勇気づけるように雄々しく威厳を以って言い放つ。
「今だけとしても、お前たちに光を見せよう。下を向かないからこそ見える光を」
 怯える人々をもう一度奮い立たせるべく、バースィルはパラドクス『獅子王の威光(マジェスティ・サンライオンズ)』を発動する。王の威光が形となり、その背に太陽の如き光球が現れた。
「おおっ光が!」
「太陽の光……!」
 人々はその輝きに目を奪われ一時恐怖を忘れた。
「この熱量……危険ね。術者を消してしまうわ」
 角の悪魔の角が光球に反応し、何かする前に仕留めようと急降下して鋭く角を伸ばして槍のように突き出す。
「虫のように光に誘われてきたか。その目が見えているのかどうかは知らぬがな」
 対してバースィルは〈シャムシール〉で角の軌道を変えていなす。
「我が光球へ突っ込むが良い」
 いなした方向には眩い光球があった。
「うぅあああアアッ!!」
 光球の熱に突っ込んでしまった角の悪魔が焼ける痛みに苦悶の声を上げた。
「どうだ? 居心地はいいか? 好きなだけいてくれても構わぬぞ。その身が無くなるまで、しっかりと、な?」
 意地の悪い顔で微笑んだバースィルは、怨敵が灼き尽くされていく姿を見やる。

●人間の可能性
「人間が! 大人しく我々の言いなりになればいいものを!」
 光球から飛び出した角の悪魔が、憎々し気に殺気を放つ。
「まだ生きている……」
「本当に悪魔を倒せるのか?」
 傷ついてもしぶとい悪魔に、人々は本当に倒せるのだろうかと不安を覚える。
「見てろ! これが人間の可能性、悪魔を超える力だ!」
 不安を吹き飛ばすように晶が突っ込みアークイーターを叩き込むと、角の悪魔の腕を捉える。するとガキンッと牙が喰い込み、肩から腕を喰い千切って血を噴き出させた。
「あ、ああアアア! 私の腕ぇ!!」
 絶叫した角の悪魔が失われた腕を奪い返そうと角を伸ばす。
「もう手遅れだぜ、一度喰らいついたものをこいつは手放しはしない」
 晶の言う通り、アークイーターはそのまま腕を飲み込んでしまった。
「これで決めます」
 エレナが真っ直ぐ飛んでパラドクス『ブレイブスマイト』を発動し、クレイモアを全力で振り下ろす。刃を左角が受け止めるが、それを切断し頭に刃が食い込んだ。
「ぅぎゃあああ!!」
 顔を血で染めた角の悪魔が叫び、反対の角でエレナを薙ぎ払うが、エレナもまたクレイモアを突き入れて右胸を貫いていた。
「よくも! よくも私の体にこれほどの傷を!!」
 角の悪魔が怒りに燃え上がり残った角を振り回す。しかしその角に水が覆いかぶさり、水没させて動きを鈍らせた。
「意志持つ刃はお前を斬るにはちょうどいい魔術です。変幻自在でその角でも感知は難しいでしょう」
 クロエの操る水がウォーターカッターのように放出され、角の悪魔の全身を切り刻んだ。
「悪しき悪魔はこのまま水で清めますよ」
 流れ落ちる血も水に流され、角の悪魔は角で防ごうとするが、手数で負けて追い込まれる。
「私が人間相手にこんな目に遭うなんて! くっ、あなたたち! ハルファス様に祈りを捧げなさい! そうすれば私たちが救ってあげるわ!」
 傷だらけになった角の悪魔が起死回生を狙って元信者達に祈りを強制する。
「ただ救われたと願っても救われぬ」
 悪魔に命令され震える人々に対しバースィルが言い聞かせる。
「救いとは! 身を挺してでも守りたい存在の事ぞ!」
 バースィルはそんな存在を持てと叱咤する。守りたい存在が居るということが救いになるのだと、それこそが民の上に立つ王としての信念だった。そして後光の如き光が熱線となって悪魔を貫いた。
「ぎゃああっあちっ熱い!!」
 左腕が焼け落ち、角の悪魔はよろめいて壁にぶつかる。
「悪魔があんなに苦しんでる」
「守りたい存在……」
 悪魔に打ち克つ信念に人々は感化し、自分達もそんな存在を持ちたいと願う。
「くっ……こんなはずでは……」
 角の悪魔が柱を背にして背後を取られぬように警戒する。
「今っす!」
 歩が切っておいた柱を固定していた念動力を解除し、柱を敵の背中に向けて倒す。
「なんですって!?」
 それに気づいた角の悪魔が柱を角で薙ぎ払った。しかし気を取られた隙に歩は衝撃波を後方に放って急加速し、自らを砲弾のように飛ばして一気に接近する。
「さぁこっから一気に仕留めるっすよ! いくぞぉー!」
 腕に装着した〈デストロイガントレット〉を大きく振りかぶり、パラドクス『デストロイスマッシュ』を叩き込む。念動力の力が籠められた拳は、角の悪魔の腹を貫き大穴を穿った。
「これでどうっすか!」
「この……人間が!!」
 やったと歩が手応えを感じていると、角の悪魔は激痛に耐えながら角を動かし、歩を刺し殺そうと上から戦端を顔目掛けて振り下ろす。
「腹に風穴を開けてやったのにまだ生きてるっすか! しぶといっすね!」
 歩が腕を引き抜き、ガントレットで角を受け止めて今度は顔面を殴りつけた。
「げはっ」
 血を吐きながら角の悪魔がふらふらと落下していく。
「落ちて来た、絶好球だよ! ルーン魔術発動!」
「体が……凍って……」
 フルルズンは氷雪使いで仕込んでおいたルーン魔術を発動し、吹雪によって敵を冷やし固め動きを鈍らせた。
「からのーお前が球になるのだホームラン!」
「やめ――」
 抵抗する隙を与えずゴーレムがフルスイングし、角の悪魔をガキンとミートして吹っ飛ばした。その体がボールのように飛んで、カテドラルの壁を破って外に飛び、粉々に砕け散った。
「場外ホームランだね!」
 ゲームセットとフルルズンとゴーレムが一緒にガッツポーズをとった。

「人間でも悪魔を倒せるんだ……」
「悪魔にも天使にも、すがらずに生きていけるのかもしれないな」
 悪魔への信仰を失った人々は、新しく人間の可能性、ディアボロスの存在に希望を持ち、吹っ切れたような顔をしていた。
「分解はできないようですね。ですがこの神殿は我々の支配下です」
 エレナは【建造物分解】を試してみたが、作ったハルファスの影響で分解はできない。だが相手の支配から奪い取るのには成功した。
 この調子で全てのカテドラルを奪取できればハルファスを追い詰めることができる。港区解放に一歩近づいたとディアボロス達は笑みを浮かべた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【託されし願い】LV1が発生!
【修復加速】LV1が発生!
【断末魔動画】LV1が発生!
【液体錬成】LV1が発生!
【温熱適応】LV1が発生!
【建造物分解】がLV3になった!
効果2【ダメージアップ】がLV10(最大)になった!
【能力値アップ】がLV4になった!
【ドレイン】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV2になった!
【命中アップ】がLV4になった!

最終結果:成功

完成日2021年10月16日