リプレイ
クロエ・アルニティコス
七曜の戦前から攻勢を仕掛けているというのに、随分と兵が残っていますね。
勝利王セレウコス。蹂躙戦記イスカンダルで五指に入るというのは伊達ではないようで。
だからこそ、ここで殺します。
高さはさほどではないとはいえ、垂直な壁を上りつつの戦闘というと、バベルの塔を思い出しますね。
【壁歩き】で壁を上りつつゴブリン爆撃兵と戦闘を行います。
【ヒュドラ・ヘレボルス】を使用し、クリスマスローズの種を急成長させ、ヒュドラを象った怪物を作り出します。
ヒュドラの毒の息を吹きつけ、頭上を飛びまわる鬱陶しいゴブリン爆撃兵を毒で体の内外から焼け爛れさせ、地に落としましょう。
壁歩きで可能なのはあくまで歩行のみ。敵の攻撃に対して回避は困難……他に効果がなければ。
敵の爆発物に対しては壁を蹴って離れて直撃を避け、【エアライド】の空中ジャンプで最適な経路を見つけつつ壁へと戻り、再度壁歩きすることで落下防止。
残留効果を駆使して地上のように戦いながら城壁を乗り越えます。
今更私たちをこの程度の壁で止められるはずがないでしょう。
エイレーネ・エピケフィシア
亜人どもには攻撃に傾倒する者が多いにもかかわらず、セレウコスは着実に護りを固めて来ました
迂闊な行動に出ず、状況を見定める時間を稼ぐために……
これまで相手取って来た敵とは全くもって格が違う相手と見えます
……それでも、乗り越えてみせましょう
【壁歩き】を借りると共に、わたしは機動性を確保するため【エアライド】を発動しましょう
咄嗟に壁を離れて攻撃に対応したり、敵に飛びかかって攻め立てることが容易となるはずです
壁に立った状態で空中の敵を見定めたなら、『孫呉黒黄旋』を仕掛けましょう
≪神護の長槍≫を激しく旋回させて衝撃波の渦を放ち、敵を呑み込み粉砕します
吹き荒れる渦は敵を討ち漏らした場合でも、凧の航路を大きく歪めることでしょう
神殿で授かった加護ではなく、闘技場で学んだ戦技ですが……使い勝手は上々ですね!
反撃で放たれる火炎壺に対しては、【エアライド】の二段跳躍で位置取りを行い、炎に包まれないように動き続けます
躱しきれない壺は≪神護の輝盾≫で弾き飛ばしたり、盾から放つ≪神威の光≫で破壊して対処しますね
ハーリス・アルアビド
防衛戦力と言うよりはこちらを消耗させるために集められた捨て駒と言ったところでしょうか。ただ力任せに攻めるばかりでなく状況を見極める能力もあるようです。ならば、その思惑諸共打ち砕いて見せましょう。
壁の登攀の補助のために【肉体改造】で手足を獣の物に変えて壁の凹凸を捉えやすくした上で壁を登攀します。【壁歩き】があればより安定して移動できますね。
味方と協力してお互いに周囲の状況を【観察】し、無防備な状態で攻撃を受けないよう互いに警戒しながら戦います。
砂漠の神にして嵐司りし戦神セトよ、お力添えを。すべてを薙ぎ払う嵐のごとき力をお授け下さい。
両手足で壁の凹凸を強く捉えて【ダッシュ】し、攻撃の間合いに入る直前に【エアライド】で急速に間合いを詰める【捨て身の一撃】で【衝撃波】を伴うセトの一撃を叩き込みます。
その敵の体を踏み台にした【一撃離脱】で壁側や近くにいる敵に叩きつけ、まだ動けるような【エアライド】で追撃を行い仕留めましょう。
目の前にそびえるは壁。
乗り越えなければならないと本能が叫んでいる。この先こそが『勝利王セレウコス』の存在するアンティオキア市街地。奪われた都市。奪い返さなければならないもの。
故にディアボロスたちは目の前の城壁を前にして立ち止まることはなかった。
壁は越えなければならない。
本来であれば、その壁は市街地への道を阻むものであった。
だが、ディアボロスたちにとっては違う。阻むものではなく、越えるもの。
故にトループス級『ゴブリン爆撃兵』たちは目を疑った。
「ギャギャッ!?」
ハングライダーで空を飛び、城壁に取り付こうとするディアボロスを手にした火炎壺を投げつけようとしたのだ。
だが、彼等が目の当たりにしたのは壁を地面のようにして歩むディアボロスたちの姿だった。
自分たちの目がおかしくなったのかと彼等は思っただろう。
本来であれば、城壁と空という軸が存在する以上、敵の頭を取れる『ゴブリン爆撃兵』たちの方に利があったはずなのだ。
「バベルの塔を思い出しますね」
クロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)は残留効果を手繰り寄せ、城壁の壁面を苦もなく歩む。
それは目を疑うような光景であった。
ディアボロスだけが認識し、手繰り寄せることのできる残留効果。それによって紡がれた力が彼女を歩ませる。
「《七曜の戦》前から攻勢を仕掛けているというのに、随分と兵が残っていますね」
「ええ、その残存兵力が守りを固めるために消費されているという事態こそ好機と見るべきでしょうが……」
この状況こそ、『勝利王セレウコス』が状況を正しく見定めるために打ち出した方策であるとエイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)は理解していた。
これまで相手取ってきた亜人たちとは全くもって格の違う相手であると言える。
「蹂躙戦記イスカンダルにおいて五指に入る有力ジェネラル級という触れ込みは伊達ではないようで」
だからこそ、とクロエはつぶやく。
必ず殺さなければならないと。
故にエイレーネは、此処を乗り越えると残留効果をさらに手繰り寄せる。
「ギャギャ! おかしな術を使いやがるが! 火炎壺を喰らえ!」」
『ゴブリン爆撃兵』たちは最初こそ、ディアボロスたちの残留効果による、城壁を歩んで登ってくるという光景に面食らったようであるが、細かいことを考える前に手にした火炎壺を投げつけることを選んだ。
考えたって理由がわからないというのなら、考えるだけ無駄ということだろう。
「やはり亜人らしい思考というべきでしょうか。やはりこれは……」
投げ放たれる火炎壺が割れて、炎が城壁を焦がすのをみやり、ハーリス・アルアビド(褪せる事を知らない愛・g04026)は手にかけた城壁のくぼみを膂力でもって体を引き上げ、さらに壁を蹴り上げて飛ぶ。
確かに空を飛ぶ『ゴブリン爆撃兵』たちの攻撃は己たちの頭上を取っている。
けれど、それは通常の平面の戦いであれば、である。
今のディアボロスたちは壁をこそ地面にしている。
つまり『ゴブリン爆撃兵』たちにとっては一軸の戦いかたしかできない。手製のハングライダーの機動力と敵の頭上を取るという利点は、今まさに平面的な戦いしかできない状況に追いやられているのだ。
ハーリスはさらに残留効果を手繰り寄せ、空中を蹴って飛ぶ。
敵は平面的な戦いをできないが城壁を地面とするディアボロスたちは空中を蹴って飛ぶ残留効果によって立体的な動きを為すことができるのだ。
「捨て駒にされているということも理解できていない様子」
これもまた『勝利王セレウコス』の智慧の成さしめるところであろう。
戦況を正しく見定めるために逐次戦力を投入する。ディアボロスが何処まで蹂躙戦記イスカンダルに食い込んでいるのかを知ろうとしているのだろう。
情報収集に余念がないということは。
「その思惑諸共打ち砕けば、必ず喉元へと刃を突き立てることもできましょう」
ハーリスの瞳がパラドクスに輝く。
セトへの請願(セトヘノセイガン)は、ハーリスの拳に風操る力を生み出す。
己の拳は嚆矢である。
敵陣へと食い込む一撃。他のディアボロスたちが城壁を登るというのならば、己は先駆けとなって道をひらく者。必ず後に続くディアボロスが『ゴブリン爆撃兵』たちを撃ち落としてくれる。
そう信じるからこそ、彼は空中を蹴って『ゴブリン爆撃兵』へと迫るのだ。
「ギャッ!? こいつ、どうやって空中を!?」
「知らずとも良いことでしょう。あなたたちには」
振るう拳の一撃が『ゴブリン爆撃兵』の顔面を捉え、嵐のように吹き荒れる風と共に吹き飛ばす。
そのさなかにエイレーネが空中を飛ぶようにしながら、残留効果で跳ねて肉薄する。ハーリスの生み出したパラドクスの風に後押しされるようにして彼女の振り回した長槍がパラドクスの輝きを放つ。
黄色と黒色の衝撃はが渦を巻くは、孫呉黒黄旋。
それはオーラの渦となって『ゴブリン爆撃兵』たちを巻き込みながら、空へと舞い上げる。
「クロエ様!」
「種子に宿るは我が憎悪」
城壁に立つクロエの瞳が静かに見開かれる。
煌めくはパラドクスの輝き。
彼女の中にある復讐心が炎を灯し、その輝きと共に放たれるクリスマスローズの種が城壁に根付くようにして膨れ上がり、成長していく。
「芽吹け『ヒュドラ・ヘレボルス』!」
成長した植物は怪物の姿を象る。
ヒュドラ。
多頭の大蛇めいた怪物は、ハーリスの風とエイレーネの放った衝撃波によって空へと舞い上げられた『ゴブリン爆撃兵』たちへと一気に絡みつく。
「ギャッ、グッ、ば、化け物……ッ!」
怯えるような表情を浮かべる『ゴブリン爆撃兵』たちは、植物の大蛇によってハングライダーをへし折られ、その体躯を絡め取られていた。
藻掻く。
しかし、藻掻くほどに『ゴブリン爆撃兵』たちの体躯へとヒュドラを模した植物の怪物は絡みつき、締め上げ、絞るようにして動きを封じる。
「今更私達をこの程度の壁で止められるはずがないでしょう」
クロエの静かな言葉と共に締め上げられた『ゴブリン爆撃兵』たちの顔面に吹き付けられる毒の息。
その毒性によって彼等の顔は瞬く間に紫黒へと代わり、その生命が絶えていく。
絶えた躯体は、植物の怪物の糧となって成長していく。
吹き荒れる毒素の息が空飛ぶ『ゴブリン爆撃兵』たちを怯えさせる。
故に近づけない。
けれど、彼等の怯えを見逃さないのがハーリスだった。
彼は僅かな城壁の窪みを利用して駆け上がっていく。残留効果ではない。彼の身体能力に寄る壁を歩くのではなく、駆け上がるような速度でもってハーリスは空飛ぶ『ゴブリン爆撃兵』へと肉薄する。
手繰る残留効果は空中すらもディアボロスの足場とするのだ。
「砂漠の神にして嵐司りし戦神セトよ、お力添えを。全てを薙ぎ払う嵐の如き力でもって」
彼の一撃は確かに捨て身だった。
しかし、己の背には仲間のディアボロスがいる。ならば、何も恐れる必要はない。
城壁を駆け上がって『ゴブリン爆撃兵』に拳の一撃を叩き込み、失墜させたハーリスが見たのは城壁の向こう側だった。
市街地。
人の営みの残滓であろう場所に多くの亜人たちがいる。
奪われたものを目の当たりにしてハーリスのパラドクスの輝きは一層煌めく。
「全て奪い返しましょう」
ハーリスに続くエイレーネもまた己の盾を掲げる。
光輝なる盾の煌めきは、太陽を受けて一層輝く。此処にディアボロスが居る。
そう示す彼女の掲げた盾の輝きは、それだけで亜人たちに混乱を与えることだろう。
「助かりました。これで損害なく市街地へとなだれ込む事ができます」
「いえ、背を任せる事ができたがゆえ」
「征きましょう。市街地の亜人戦力を潰していけば、必ずや『勝利王セレウコス』の喉元に迫ることができます」
エイレーネに続きクロエもまた城壁の上に立つ。
見下ろす先にある市街地。
そこに巣食う亜人たち一掃しなければ、取り戻せぬものがある。
ならば、己たちのパラドクスは輝く。
復讐の炎。
その輝きこそが亜人たちに知らせるのだ。奪い続けてきた者たちが、今度こそ奪われる側に回ることを。ディアボロスたちは乗り越えた城壁から一気に市街地へと飛び込み、駆け出す。
市街地の一角を掌握しているであろうアヴァタール級を打ち倒す。
そのために彼等はディアボロスの襲来と共を認識し、一目散に、それこそ蜘蛛の子を散らすように駆け出すウェアキャットたちを尻目に鍛冶場めいた施設に屯するアジンたちを認めるのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【壁歩き】LV1が発生!
【エアライド】LV2が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
荒田・誠司
アドリブなど歓迎
【心情】
さて、アンティオキアに入るとしようか
ついでにあちこちで情報を流すとしよう
信じるも信じないも相手次第だが、こういう場合は不安を煽るか
【行動】
壁歩きやエアライドを借りて城壁を乗り越えて侵入
ミラージュコートの機能と光学迷彩を使用して隠れながらウェアキャットがたくさんいる場所を探す
そこを見つけたら演技で怯えたような声を出して噂を流す
流すのは主に“アンティオキアの周囲を守っていた防衛部隊の一部が守りに徹する策に不満を持ちディアボロスを手引きし、反旗を翻した”って話だ
先の戦いで守りに徹する策に対して不満に思っていた奴らはいるし、打って出たんだからセレウコスの命令違反もしているから全てが嘘ってわけじゃない
「ここまで早くに敵が来るなんてありえない。誰かが手引きしたんじゃないか?」って感じでな
うまく乗ってくれれば尾鰭と背鰭もくっついてくるだろう
空を飛ぶトループス級の亜人の攻勢を物ともしない一気呵成たる進撃は、彼等の予想を遥かに越える速度であったことだろう。手繰る残留効果を巧みに組み合わせた賜物である。
荒田・誠司(雑草・g00115)もまた戦場に残された輝き、その残留効果を手繰り寄せ一気に城壁を踏破する。
ここまでは順調である。
「この後は市街地を支配しているアヴァタール級を打ち倒せば……だが、明らかに敵は捨て駒にされている」
これが『勝利王セレウコス』による方策でることは疑いようがない。
彼にとってこの状況はあまりにも情報が少なすぎる。
籠城を決意したということは、未だアンティオキアの外からの援軍を期待しているということでもあるだろう。
そして、その援軍が絶望的であったとしても、己が如何にして突破口を開くのかというところまで考えを及ぼしているのかもしれない。
「ならば、欺瞞情報を流せば必ず食いつくはずだ」
誠司は残留効果をさらに手繰り寄せる。
光学迷彩を利用し、物陰に隠れながら亜人たちの目をかいくぐる。
すでに仲間のディアボロスたちは市街地を駆け抜け、アヴァタール級の所在へと一直線に走っている。
周囲の亜人たちに使えていたウェアキャットたちはディアボロスの襲撃に恐慌を起こしたように見せかけるように散るように逃げている。
「なるほど。これが避難誘導をしなくてもいい、ということか。最初から旗色が悪くなれば逃げるつもりだったようだな」
誠司はウェアキャットたちの様子をみやり、彼等が走る方角を知る。
王宮めいた城壁が市街地の中心に存在している。
彼等はより安全な場所へと逃げ込もうというのだろう。恐らくあれは『勝利王セレウコス』の座す王宮なのだろう。
逃げ込まれれば追うことは難しい。
だが、逆に好都合だと言わんばかりに誠司は共に王宮に走るウェアキャットたちを呼び止めるようにして叫ぶ。
それは怯えと恐怖から来る錯乱めいた声に聞こえたかもしれない。
「こんなのはおかしい! どう考えたってアンティオキアの周囲を守っていた防衛部隊が反旗を翻したからに違いない!」
「め、滅多なことを言うな! そんなわけが……」
叫ぶ誠司に周囲にいたウェアキャットたちが慌てる。
彼の言葉は亜人に対する不信だ。己たちがそうでないと主張しても亜人に見咎められれば、自分たちも巻き添えを食うと思ったのだろう。
「いいや! そうでなければ、この進撃の速度は証明できない!『勝利王セレウコス』様の守りに徹する策に不満を持っていた亜人様たちだっていたんだ! それに不満をいだいてディアボロスを手引したんだ!」
誠司の言葉を聞いたウェアキャットたちの脳裏には、まさか、という感情が湧き上がっている。
「(まったくの嘘じゃあない。先の戦いで守りに徹する策に対して不満を持っていた奴らはいたし、売って出たんだから『セレウコス』の命令違反をしている……なら、もう一押しか)」
誠司は、さらに声を張り上げる。
「誰か、誰か知らないか! ここまで早くに敵が来るなんてありえない! 誰かが手引をしたんだじゃないか!」
亜人に対する猜疑の目を向けていた誠司の言葉であったが、それはすぐさまに居ない謀反者を炙り出そうとする心理を煽るものであった。
例え、これらの意図が彼等に正しく伝わらなくとも。
彼等は誠司の言葉に尾鰭をつけて逃げ込んだ王宮で語るだろう。支配されてきたウェアキャットたちは、必ず誠司の言葉を『勝利王セレウコス』に届ける。
彼が情報を欲している以上、耳に届くはずだ。
誠司は、そうしてウェアキャットたちにアンティオキアの内部に反旗を翻す者がいる、という流言飛語を飛ばすのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
クロエ・アルニティコス
城は堅牢、亜人どももまだ大量。正面から落とすのも全くの不可能というわけではありません、が。
ここはセレウコスの居城ですが、亜人どもの本拠というわけではありません。
セレウコスには籠城ではなく強行突破を選ばせ、楽に、早く討てるようするべきですね。ならば、後はそれをどう行うか。
七曜の戦前から封鎖しているアンティオキアにバビロンの失陥は伝わっていないでしょう。
それにバベルの塔の管理者、ザッハークはセレウコス領の副王でしたね。
死人に口無し。利用させてもらいましょう。
他の復讐者たちの前に立ち、仲間を鼓舞するかのように振る舞います。
ザッハークとの約定により、この地に援軍が来ることはありません。
王宮の構造も得ています。一気に攻め立て、アンティオキアを落としましょう!
逃げ惑うウェアキャットたちにも何人かには私の声が聞こえるでしょう。
あとはウェアキャットたちが亜人どもに報告をしてくれれば、セレウコスがそれを信じるか次第です。
エイレーネ・エピケフィシア
亜人どもに仕える同胞たちもまた、この残酷な地の被害者です
彼らを利用する行いには心が痛みますが、今はそれも耐え抜きましょう
一日でも早く、全ての亜人を滅ぼし尽くし解放をもたらすことによって、彼らに報いるのです
アンティオキア内部に突入後、武器を袋に隠して背負い、価値あるものを持ち出して去ろうとする避難民を装います
わたしは元よりウェアキャットですから、紛れ込むことも他の種族よりは容易でしょう
話しかけやすそうなウェアキャットを見つけては、流言飛語を吹き込みましょう
アンティオキア攻略のため援軍の到着を妨げ、またセレウコスに焦りを生む
……それならば、七曜の戦で分かった亜人の急所を突いてみましょうか
はぁ、はぁっ……襲撃者はここまでは来ないようですね
ならば敵の思惑について話してもよいでしょう
先ほど盗み聞いたのですが……敵はアンティオキアを突破できないなら、セレウコス様の籠城を尻目に近場の大灯台を狙うと言うのです
いや、ともすればこれは陽動で、大灯台こそが真の狙いやも
このことは新たな主人に伝えねばなりませんね
アンティオキアの城壁を踏破したディアボロスたちが、まず最初にしたことは逃げ惑うウェアキャットたちに対して流言飛語を行うことだった。
亜人に使えるウェアキャットたちは、ディアボロスたちの襲来を知った瞬間に逃げ出す。
戦うことなく、支配者におもねることをしてきた彼等にとって生き延びることが最善であったからだ。そして、生き延びるためには支配者たる亜人たちに対して情報を齎すことで有益な存在であると伝えなければならない。
それに故に彼等の挙動というのはある種わかりやすいものであったかもしれない。
クロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)は踏破した城壁の先に開かれた市街地を見つめる。
市街地へと到達したとは言え、中心部の王宮に存在する城壁は堅牢。
籠城している『勝利王セレウコス』を正面から打倒も可能であるかもしれないが、しかし敵を撹乱できるのならばそれにこしたことはないと思索を巡らせる。
「『勝利王セレウコス』の居城ですが、亜人どもの本拠地というわけではありません。となれば、『勝利王セレウコス』は強行突破で私達の包囲網を貫こうとするやもしれません。となれば、楽に討てるように取るべき方策は」
彼女は考える。
このアンティオキアという都市の状況を。
これまでアンティオキアは防備を重ねてきた。その防備に対して綻びを生み出すための戦いをディアボロスはしてきたのだ。
ならば、情報はまだ多く『勝利王セレウコス』に届いていないのかもしれない。
「《七曜の戦》前から封鎖しているアンティオキアにバビロンの失陥は伝わっていないでしょう。それにバベルの塔の管理者、ザッハークはセレウコス領の副王でしたね。死人に口無し。利用させてもらいましょう」
彼女は復讐者、ディアボロスとして市街地に降り立ち、共に走る仲間を鼓舞するように声を発する。
その声はよく通るものであったし、ウェアキャットたちはその耳で少しでも襲撃者の情報を得ようと逃げながらも意識をクロエに向けていた。
「ザッハークとの約定により、この地に援軍が来ることはありません。王宮の構造も得ています。一気に攻め立て、アンティオキアを落としましょう!」
その言葉はウェアキャットたちの耳に入る。
彼等は動揺するだろう。このディアボロスの襲撃が如何なる意味を持つのかを知るからだ。
隠せぬ動揺あれど、彼等は逃げる事をやめない。
一刻も早く、この情報を支配者たる亜人に伝え、我先にこの功をもって安全を保証してもらわなければと王宮に駆け込んでいく。
そんな彼等を見送りクロエは、その報告が確実に『勝利王セレウコス』に届くであろうことを確信する。
「ですが、その情報を『勝利王セレウコス』が信じるかどうか……」
やるべきことはやった。
あとは、念には念を入れるだけだ。クロエは逃げ惑うウェアキャットたちと共に、同じく彼等と同じように火事場泥棒めいた姿で走るエイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)の背中を見送るのだった。
「……亜人共に仕える同胞たちもまた、この残酷な地の被害者です。彼等を利用する行いには……」
心が痛む。
だが、今はその心の痛みに耐えなければならない。
エイレーネにとって為すべき事は、一日でも早く全ての亜人を滅ぼし、この地を解放すること。それによってこそ支配強いられる同胞たちウェアキャットに報いることができるのだと己の心を決める。
エイレーネはウェアキャットである。
確かにディアボロスとして覚醒してはいるが、しかし武器を袋に隠して背負って、それこそ貴重なものを持ち出して逃げようとするウェアキャットたちの一団に紛れ込めば、彼女を疑うものはいなかっただろう。
他の種族のディアボロスたちよりは容易そのものであった。
そして、クロエの発破をかけるような口上を聞いたウェアキャットたちは、動揺した己の心を駆り立てるように襲撃者の情報はないかと過敏に反応を示すのだ。
「うう、どうしてこんなことに」
彼等にとって、亜人の支配は安穏たる日々の確約ではなかった。
粗野粗暴たる亜人たちにとってウェアキャットの存在は、在ってないようなものだった。召使い、または備品のようなものだった。
故に彼等は生きるのに必死であった。
媚びへつらうことも厭わぬし、生きるためならば、今も堅牢なる中央の王宮へと逃げ込むこともためらわない。亜人の逆鱗に触れるという可能性を考えてもなお、それでも生き残る可能性を模索しているのだ。
「はぁ、はぁっ……」
エイレーネもまた息を切らして走る。
ウェアキャットたちの一段に紛れ、それこそ彼女のまた追われる身であることを証明するように必死の形相で背に負った袋を担ぎ直す。
その様子にとなりを走るウェアキャットの視線が向けられ、またエイレーネはそれを悟ると周囲を忙しなく見回してみせる。
「……襲撃者は此処まで来ないようですね」
「わ、わからない。まだ中央の王宮まで距離がある。此処で立ち止まっていては」
「そうですね……先程の、襲撃者の言葉を聞きましたか?」
「ああ、こっちの王宮の構造を得ているとかなんとか……これが本当なら『勝利王セレウコス』様に報告しなければならない」
その言葉にエイレーネは首肯する。
だが、同時に険しい表情を作り、目の前のウェアキャットに告げるのだ。
「ですが、それが偽りであったのなら……?」
その言葉にウェアキャットはびくっと体を震わせる。
そう、虚偽の報告をしたとして生命はないだろう。
「先程盗み聞いたのですが……敵はアンティオキアを突破できないなら、『勝利王セレウコス』様の籠城を尻目に近場の大灯台を狙うと言っていたのです。もしや、これは……」
「この襲撃が陽動だと?」
「ええ、ともすれば大灯台こそが襲撃者の真の狙いやも。これは主人に伝えなければなりませんね」
そのエイレーネの言葉にウェアキャットは目の色を変えて我先にと王宮に駆け込んでいく。
その背中を見送りエイレーネは頭を振る。
心が痛む。本当に。これは欺瞞だ。敵に誤った情報を流し、認識させる。そのために同胞である彼等を利用したことにこそ、エイレーネは心ウィ貯める。
だが、それでも解放を持って報いると決めたのだ。
ためらってはいられない。
エイレーネは担いだ袋から己の槍と盾を取り出し、この一角を支配する亜人たちを滅ぼすために元来た道を走るのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【水中適応】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV2になった!
ハーリス・アルアビド
外壁より数は劣りますが、消耗が重なればセレウコスとの決戦までに支障が出ます。出来うる限り迅速に行きます。
殺戮の神にして秩序の神セクメトよ、お力添えを。この地にまことの秩序を取り戻すため、灼熱のごとき炎をお授け下さい。
【残像】を生み出す速度で駆け抜け敵を発見次第仕掛けましょう。巻き起こる砂埃を風と共に操り、より巧みに残像と共に視界の【撹乱】を行います。
敵の襲撃を警戒心【殺気】を感じ取り、死角を取られないよう常に動き回り【エアライド】で間合いを急激に詰めて回避する暇を与えません。
敵は冷気を操るようですが、セクメト神の【炎使い】に勝る冷気などありません。すべて焼き切って見せましょう。
菱神・桐梧
アドリブ連携大好き
戦闘中は適度に煽って【挑発】
さァて、邪魔するぜ。
いよいよ面白くなって来たからな……首を突っ込まないのは損ってもんだ。
後から横槍入れられんのも目障りだ、目に付く奴は片付けておくに限る
さっさと済ませちまおう
まずは適当なのへ突撃、タックルで出鼻を挫いておいて接近戦だ
アレが持ってる目ぼしいもんといや、槍とか角くらいか
ちょいと貸してもらおうか
グラップルで組み付き動きを抑え、
パラドクスで角をへし折りそいつをそのまま頭やら土手っ腹にぶち込んで黙らせてやろう
もう槍は必要無いだろうし遠慮無く借りて行くぞ
奪った槍を次の奴へ投擲だ
自分とこの得物でやられるってのは予想しにくいだろうしな
ビビらすためにも手早くやっちまおう
数が少ないつっても討ち漏らすのは後々面倒だしな
せいぜい暴れ回って引き付けてやるとしようか
仲間のディアボロスたちが逃げるウェアキャットたちに対して流言飛語を飛ばし、亜人たちに欺瞞たる情報を持って誤った認識を与える作戦に出ている最中、ハーリス・アルアビド(褪せる事を知らない愛・g04026)は市街地の一角へと踏み込む。
そこに居たのは単眼のアヴァタール級『アルゲース』と、その取り巻きたるトループス級『ウェンディゴ』の姿であった。
数は多くない。
仮にあのアヴァタール級がこの一角を支配しているというのならば、即座に打倒さなければならないとハーリスは理解していた。
確かに外壁のトループス級よりも数は少ない。
だが、此処で敵である亜人たちの戦力を消耗させ、重ねれば『勝利王セレウコス』との決戦においてディアボロスたちに追い風を齎すことになるだろう。
故に、ハーリスが求めたのは迅速さ。
「殺戮の神にして秩序の神セクメトよ、お力添えを」
彼の瞳がパラドクスに輝いた瞬間、セクメトへの嘆願(セクメトヘノタンガン)によって得られた炎を宿した拳を『ウェンディゴ』へと叩きつける。
固い外皮、そして何より凍えるような毛皮がハーリスの一撃受け止める。
衝撃によろめく巨体。
だが、『ウェンディゴ』は、その口腔より凍えるような冷気を解き放ち、ハーリスの纏う炎を吹き飛ばす。
空中を蹴りながら凍える冷気を受けた腕を擦る。
痛みが走る。
凄まじい冷気。だが、ハーリスもまた炎を手繰る者である。この程度で負けてなど居られない。
残像を纏うように巧みに駆け抜け、空中を蹴ってはハーリスは巧みに敵の攻撃を誘導する。撹乱し、己に視線を集中させるためだ。
敵の数は多くはない。
それが幸いしたかのように『ウェンディゴ』たちはハーリスに冷気を浴びせるのにかかりきりになるのだ。
「さァて、邪魔するぜ」
そんな彼等の注意、意識の外側から菱神・桐梧(喧嘩屋・g05613)は一歩大きく踏み込んで突進を『ウェンディゴ』へと叩き込む。
振り返って振り下ろされる爪の一撃を受けながら桐梧は笑う。
この状況を彼は楽しんでいた。
市街地は乱戦の様相を見せている。
ならば、いよいよ面白くなってきたと言わんばかりに彼は首を突っ込む。いや、突っ込まなければ損だと言わんばかりに『ウェンディゴ』の爪の一撃を受け止めながら獰猛に笑う。
「おう、そう焦るなって。俺の狙いはそっちのデカブツなんだからよ」
彼が見つめるのは、アヴァタール級『アルゲース』である。
しかし、ここで『ウェンディゴ』を放置しておいては横槍を入れられる。それはつまらない。目障りだと言っても良い。だからこそ、取り巻きの『ウェンディゴ』たちはさっさと片付けてしまおうと言うのだ。
「お! いもん持ってんじゃねえか、寄越しな!」
桐梧は『ウェンディゴ』が手にした槍をひったくるようにしながら、握りしめ、その穂先の一撃を叩き込む。
返せ、と言わんばかりに『ウェンディゴ』の咆哮が響き渡り、伸ばされる手を組み付き、抑えて槍を胸へと叩き込む。
だが、それでも止まらない。
巨躯であるがゆえの生命力であろうか。
さらに桐梧は伸ばされる腕に絡みつくようにして関節を極め、その骨を砕きながら手を伸ばす。
伸ばした先にあるのは『ウェンディゴ』の角。
何を、と思った瞬間に彼は、その角を強引にへし折り、そのまま逆手に持って『ウェンディゴ』の頭部へと叩き込むのだ。
血潮が噴出し、その毛皮を汚す。
さらにその頭蓋を割られた『ウェンディゴ』へと迫るのはハーリスの炎であった。
完全に息の根を止める攻撃。
今わの際に冷気を解き放とうとしていたのだろう。それをハーリスは焼き切るようにして炎を噴出させ、とどめを刺したのだ。
「敵は冷気を操るようです。お気をつけを」
「やたらでけぇ、体もな! とは言え、お前の炎があれば恐れるには足りないってもんだろうよ」
「ええ、全て焼き切ってみせましょう」
ハーリスの言葉に桐梧は『ウェンディゴ』の胸を貫いた槍を引き抜く。
「これは借りてくぜ」
引き抜いた槍に濡れる血潮の色に『ウェンディゴ』たちは怒るようにして、その巨腕に備わった爪を振るう。
「ハッ、仲間の得物を取られて怒ってんのか? ならよ、返すぜ!」
そう言って桐梧は手にした槍を投擲し、その一撃と共に駆け出す。
その背中を援護するようにハーリスの炎が吹き荒れ『ウェンディゴ』たちを包み込む。
「敵の数は少ないですが、此処で一気に畳み掛けましょう」
「ああ、せいぜい暴れ回って引き付けてやらぁな! その方が面白れぇ!」
ハーリスと共に桐梧は言葉通りに暴れまわる。『ウェンディゴ』たちは次々と彼等に襲いかかり、その巨腕を、冷気の息を荒ばせる。
だが、それらの尽くを桐梧とハーリスは薙ぎ払うようにして寄せ付けないのだった
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【熱波の支配者】LV1が発生!
【狐変身】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!
【能力値アップ】LV1が発生!
クロエ・アルニティコス
やるべきことは済ませました。後はこの区域の亜人を掃討し、王宮への道の一歩とするだけです。
アルゲース、大神の雷を鍛えた巨人の名を貶めるお前のその不遜、許されるべきものではありません。
【ヒュドラ・アマランサス】を使用し、ヒュドラを象った怪物を作り出します。【パラドクス通信】で仲間と連携を取り連続攻撃。雷撃にいくらかの頭が打ち砕かれようと残ったヒュドラの頭で噛みつかせ、攻撃を加えていきます。
力押しをしてくる相手に対し、ヒュドラの牙の毒で弱らせることで徐々に優位に立っていきましょう。
敵が弱ったら再生させたヒュドラの首で齧り付き、喰らわせます。
お前には奈落の底が相応しい。
雷撃による攻撃は避けきることは困難ですが、「守護の青薔薇」の結界やガードアップ、反撃アップで急所を避け、アヴォイドを駆使して切り抜けます。
流言飛語による亜人への欺瞞情報を流す工作の結果は、後にディアボロスたちが知ることになるだる。
ともあれ、である。
クロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)は、やるべきことは済ませたと、この地区に居座るアヴァタール級『アルゲース』の巨躯を認める。
単眼の巨人。
その手にした戦斧より爆ぜるような音が響いている。
それがパラドクスの源たる雷を発露するものであることをクロエは即座に見抜いていた。
為したこと。
やるべきこと。
その二つだけが今彼女の数多の中を占めるものであった。
「後は『アルゲース』、大神の雷を鍛えた巨人の名を貶めるお前のその不遜、許されざる存在を滅するのみ」
クロエの瞳と『アルゲース』の単眼がパラドクスにきらめいたのは、ほぼ同時だった。
掲げた戦斧より轟音を立てながら雷霆がクロエへとほとばしる。それを防ぐようにして、アマランサスの種子に魔力を注ぎ込んで急成長させた、ヒュドラ・アマランサスの頭部が消し飛ぶ。
だが、いくつかの頭部が雷霆によって消し飛び、その余波たる衝撃波がクロエを打ち据えるのだとしても、それでもクロエの瞳はパラドクスの輝きに満ちていた。
そう、敵は雷霆によるパラドクスによる力押ししか知らない。
寡黙たる職人気質と言えば、それまでであるが、『アルゲース』は淡々と、それこそ作業を進めるかのような実直さでもって己に迫りくるヒュドラ・アマランサスの多頭を雷霆で打ちのめし続けている。
単調な攻撃。
余波が幾度となくクロエの体を撃つ。
だが、それでもクロエは構わなかった。力押しをしてくる敵ほど容易いものはない。
残留効果を手繰る。
パラドクス通信によって共にアンティオキアの市街地へと突破した仲間たちには連絡が飛んでいる。
「私がこうして此処にお前を留めている限り、必ずや仲間たちが駆けつけてくれる。これは逆説連鎖戦。私の戦いの軌跡を必ずやたどり、仲間がお前を」
クロエの操るヒュドラ・アマランサスの多頭がついに『アルゲース』の巨体に組み付く。
牙が突き立てられ、その猛毒が流し込まれた。
「――!!!」
呻くようにして『アルゲース』が咆哮し、戦斧を手にした腕で多頭をなぎ払おうとする。
だが、もう遅い。
「その毒はお前に奈落の底を見せるだろう。お前に相応しき奈落」
名を奪い、貶め、その所業だけでも許しがたいことである。
クロエにとって亜人とはとく滅ぼすべきものである。呻くようにして単眼が己を睨みつけている。
雷霆が迸るも、しかしヒュドラ・アマランサスの多頭が一撃を防ぎながら『アルゲース』を飲み込まんと襲いかかる。
藻掻く程に絡みつく多頭は、その牙でもって毒を流し込み続ける。
これより一歩も先には進めず。
『アルゲース』を転がり落ちる奈落の淵へとクロエは追いやるのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【浮遊】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV3になった!
エイレーネ・エピケフィシア
時間稼ぎに動員された捨て石の将なれど、その暴威は侮れませんね
あの斧もよく鍛えられていると見えます……偽りとはいえキュクロープスというわけですか
ですが、敵がどれほど強かろうと、わたし達は足を止める訳には参りません
……救うために戦うと、覚悟しているのですから
≪神護の長槍≫と≪神護の輝盾≫を手に参戦
強大な斧を手にした敵の重い一撃に対して、此方は身のこなしで応じましょう
【エアライド】に、【壁歩き】で一瞬だけ壁を足場にしての更なる多段跳躍を織り交ぜ
ジグザグと複雑に軌道を変えながら空中より敵に迫ります
これは直線的な【飛翔】よりもよほど狙いが付けづらいはずです
十分に敵に近づいたら、最後のジャンプで背後に回り込んで『舞い降りる天空の流星』を発動
振り向かれるまでの一瞬のうちに自らを加速し、全力の突撃を仕掛けます
槍で単眼を穿ち、脳を粉砕して後頭部まで貫くような一撃を狙いましょう
攻撃後は一撃離脱して盾を構え、反撃が直撃せぬよう備えます
アテーナー様!どうかこの槍に、傲慢なる詐称者を討ち滅ぼす力をお与え下さい!
ハーリス・アルアビド
この道行きはセレウコスの喉元に迫るための先駆け。決して止まることなく、立ち塞がるものはすべて薙ぎ払います。
砂漠の神にして嵐の神セトよ、お力添えを。あらゆる敵を薙ぎ払う強大なるお力の一端をお授け下さい。
勝利を確実なものとするため【強運の加護】を願い、幸運を祈ります。
敵も雷を操るようですが、神の雷に敵うものなどありません。
【残像】を生み出す速度で駆け抜けながら時に【忍び足】で緩急をつけ、攻撃の間合いを見誤らせて【撹乱】しましょう。
こちらは敵の【殺気】が増す気配を感じ取り、【エアライド】で瞬時に死角に回り込んでセト神の一撃を放ちます。
菱神・桐梧
アドリブ連携大好き
戦闘中は適度に煽って【挑発】
その斧、見てくれは大層なもんだが案外ナマクラっぽいなァ?
……誰が打ったかは知らねえが、相当なヘタクソだな。
俺のハンマーの方が余程マシだぜ。
大太刀を投擲し牽制する
弾くなり避けるなりしてる間に接近して殴りに行くぞ
こっちもハンマーをぶん回して殴り合う
とはいえ電撃は面倒だし、まともに斧を食らいたくはねえな
受けはそこそこに留めて攻撃の軌道から逃れるようにダッシュで回避だ
市街地となりゃ遮蔽物は十分にある、上手いこと利用して一時的に身を隠すのに使っておく
使えそうなもんは色々ありそうだ
合間合間にその辺にある適当なもんを投擲して多少なりとも気を散らせてやろう
致命打を受けないよう足と腕を強打し動きを制限させつつ立ち回る
こっちを仕留め切れないってんでキレるなりしてくれりゃ動きも単調になりそうだが……
適当に煽ってみるか
分かり易い隙を見つけたら一気にブチかます
跳躍し高速縦回転、頭上から大質量のハンマーを振り下ろして叩き潰してやるぜ
荒田・誠司
アドリブなど歓迎
【心情】
さあ、そこを通してもらうぞ!デカブツ
雷で俺たちが止まるなんて思うなよ!
【行動】
仲間とはパラドクス通信を使用して連絡を取り合い連携していく
最初にパラドクスを使用して刃に衝撃が伝わると爆発するナイフを製作しておく
上手くいかないとは思うが武器改造で盾にも絶縁体を貼っておいて痺れを防げるように準備しておこう
WIZで判定
敵の攻撃の動作が分かればその場に停止して盾のフェイク・プリドゥエンで防御する
攻撃は敵の攻撃後に行う
武器を振り翳すってことは敵自身は無防備になるはずだ
その隙に製作しておいた爆発するナイフを膝や手首の関節部を中心に投擲
狙えれば目にも投擲しておきたい
真っ直ぐに突撃してこようが足に大怪我を負えば威力も下がるだろう
必要なら臨機応変に対処する
戦場にパラドクス通信が駆け抜ける。
残留効果を手繰るディアボロスたちは、その意味を知る。先んじてアヴァタール級『アルゲース』との戦いを仕掛けた仲間から、その位置を受け取り急行するのだ。
其処に在ったのは、大蛇の如き植物によって動きを封じられた単眼の巨人『アルゲース』の姿があった。
「――!!」
己の身を縛る植物の怪物に苛立つように暴れ狂い、その戦斧を振るって『アルゲース』は拘束より脱する。
単眼なれど、その表情は確かに読み取れるものだった。
「怒るかよ、デカブツ!」
荒田・誠司(雑草・g00115)はパラドクス通信によって共に駆けつけた仲間たちと連携を取るべく走る。
雷霆が迸り、誠司の体を打ち据えるのと同時に、彼は手にした『フェイク・プリドゥエン』でもって直撃を避けた。いや、直撃を避けたと言っても己の身を撃つ雷霆の一撃は限りなく強烈なものであった。
だが、同時に彼もまた特殊爆:偽刃(ユニークボム・フェイクエッジ)を解き放ち、その巨体へと投擲したナイフが爆発を引き起こすのを見やる。
「この程度で俺たちが止まるなんて思うなよ!」
「ええ、そのとおりです。この道行きは『勝利王セレウコス』の喉元に迫るための先駆け。決して止まること無く、立ちふさがる者は全て薙ぎ払います」
ハーリス・アルアビド(褪せる事を知らない愛・g04026)が爆発を起こし、単眼を瞑った『アルゲース』へと飛びかかる。
その瞳に輝くはパラドクス。
「砂漠の神にして嵐の神セトよ、お力添えを」
セトへの請願(セトヘノセイガン)により得た嵐のごとき雷の力。
その雷籠めた一撃が『アルゲース』の振るう戦斧よりほとばしる雷とかち合って、戦場に衝撃を生み出す。
吹き荒れる風が汎ゆるものをなぎ倒すだろう。
ハーリスは吹き飛ばされながらも体勢を整える。
「時間稼ぎに動員された捨て石の将なれど、その暴威は侮れませんね」
エイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)の言葉に菱神・桐梧(喧嘩屋・g05613)はうなずく。
だが、素直に認めてはやれない。
エイレーネが敵の力を正しく把握して戦うのならば、桐梧は敵を煽り立てて戦う者であったからだ。
故に桐梧はやるべきことをやるべきだと判断して『アルゲース』へと飛び込む。
駆け抜けるのと同時に大太刀を投擲した瞬間、それを薙ぎ払い『アルゲース』は戦斧を桐梧へと振り下ろす。敵は弾くでもなければ、躱すでもなく、ただ愚直に己の得物を敵に叩きつけることを選んだのだ。
振り下ろされた一撃は桐梧の体へと雷撃を走らせ、その身の内側から灼く。
だが、桐梧は笑う。
笑っていうのだ。
「その斧、見てくれは大層なもんだが案外ナマクラっぽいなァ? 俺一人たたっ斬れないとありゃあ……誰が打ったかは知らねぇが、相当なヘタクソだな。俺のハンマーの方が余程マシだぜ?」
それは挑発。
いや、事実だと言うように桐梧は己のパラドクスによるハンマーを振り回した一撃が『アルゲース』の巨躯を支える足の一本をへし折った様を指差す。
「――ッ!!!」
痛みに狂うようにして『アルゲース』の放った戦斧の一撃が、今度こそ桐梧を吹き飛ばす。
だが、それでも彼は走る。
傷を受けてなお、それでも市街地を走る。
己が敵の注意を引き付ける。それが役目だというように彼は迫る雷撃纏う戦斧の一撃を受け止めながら、さらに折れた足へと痛打を見舞う。
「ハッ! 動きが単調だぜ、なァ!!」
「偽りとは言えキュクロープスというわけですか。手強い。ですが!」
エイレーネが折れた足を引きずりながら桐梧を追う『アルゲース』へと迫る。
そう、エイレーネには覚悟がある。
敵がどれだけ強大で強かろうとも、足を止めぬ理由と覚悟があるのだ。
全ては救うために。
従属強いられ、おもねること以外を許されぬ同胞のため。奪われたものを奪い返すため。解放するため。
そのためにこそ己の覚悟はパラドクスとなって輝く。
手にした長槍と立てが煌めく。
「――!!!」
己にたかる小蝿を払うかのように『アルゲース』は振り返りざまに戦斧をエイレーネに振るう。
その一撃を盾で受け止めながら、エイレーネは衝撃を殺すように後方へと飛ぶ。
派手に吹き飛ぶ彼女は、しかし残留固化を手繰り寄せる。
それは壁面を地面とするもの。そして、空中を足場とするもの。
その二つを組み合わせ、彼女は吹き飛ばされた瞬間に、その体を転身させるようにして空中で軌道を変え、多段跳躍めいたジグザグに折れるような動きで持って『アルゲース』の懐に飛び込む。
だが『アルゲース』もさるものであった。
単眼と言えど、己にパラドクスが向けられたと知った瞬間に、即座に反撃を叩き込もうと戦斧を振るいあげる。
「させるかってんだよ、なぁ!」
「ええ、その隙は!」
そこへ桐梧とハーリスが踏み込む。
ハンマーを振り回し、再び折れた脚部へと一撃を見舞う。崩れた体勢をさらに押し上げるようにしてハーリスの雷纏う一撃が『アルゲース』の巨体をカチ上げるのだ。
砕けた顎。
その鈍い音を二人は聞いただろう。
だが、『アルゲース』は、その砕けた顎を噛み締め渾身の力でもって、その戦斧を叩きつけんとする。
「オオオッ!!」
振り下ろされた一撃。
だが、それを受け止めたのは誠司の『フェイク・プリドゥエン』であった。
ひび割れ、砕けた瞬間に彼はナイフを投げ放つ。爆発するナイフ。着弾し、内部に突き立てられた瞬間に炸裂するパラドクスを身をもって知る『アルゲース』は身構えたことだろう。
あのディアボロスは己と刺し違えるつもりで己のパラドクスを受け止め、一撃を叩き込んできたのだ。
故に、と『アルゲース』は迫る爆発に耐えるようにして渾身の力を体躯に込める。
爆ぜる肉体。
交差した腕は爆発によってへし折れる。
「利き腕じゃあないか……!」
「いえ、ですが! これで!」
エイレーネが爆風の最中を一気に駆け抜け、『アルゲース』の背後を取る。
「――!!」
それはまるで舐めるなと言うかのような『アルゲース』の咆哮。
その咆哮を切り裂くようにして放たれる戦斧の横薙ぎの一撃を前にエイレーネは踏み込む。
全力の踏み込み。
手にした槍を握りしめる力が籠もる。
己の瞳が見据えるは『アルゲース』の単眼のみ。
あれを穿つ。
その一点、舞い降りる天空の流星(ペフトンタス・メテオーロス)は炎をまといて、支配という名の夜空を切り裂く。
「この身を燃え盛る流星と化してでも、人々に仇なす者を討ちます!」
振るわれる横薙ぎの一閃。
「アテーナー様! どうかこの槍に、傲慢なる詐称者を討ち滅ぼす力をお与えください!」
しかし、その一閃よりも早くエイレーネの踏み込みは、炎纏う爆発的な加速によって槍の穂先を『アルゲース』の単眼へと叩き込む。
信仰心。
そう、それがエイレーネと『アルゲース』との差異。
信じるものがあるかどうか。それは戦いにおいては些細な違いでしかなかったかもしれない。
けれど、それが勝敗を分かつ。
ハーリスがそうであるように。
己が奉じる神への信仰こそが、敵を穿つ槍となるのだというようにエイレーネの一撃が『アルゲース』の単眼を貫く。
そして、ハーリスは、その槍の一撃を認めてなお、踏み込む。
「――!!」
「奉ずる神は違えど」
そう、共に戦う意思は変わらず。己達が為すべきことは共にある。故に、ハーリスの拳に宿る雷は、偽りの名を騙る者の雷をも凌駕する。
しかし、単眼失えど、『アルゲース』は怒りの咆哮を迸らせる。
振るう戦斧。
「うおおおおッ!!」
ファイア・ホイール。
それは桐梧の振るうハンマーの回転。熱き血潮がほとばしるようにして漲る膂力を生み出し、その一撃を『アルゲース』へと見舞う。
へし折れた足をさらに打ち据える一撃。
それはへし折るだけでは飽き足らず、その足を吹き飛ばした。
揺れる巨体。
「押し込め! ここが正念場だ!」
誠司の言葉と共にナイフが投げつけられ、巨体を埋め尽くす爆発。
エイレーネもまた手にした槍を逆手に取り、『アルゲース』の脳天を貫くようにして叩き込む。
血潮が溢れ、巨体が震える。
だが、恐るべきことに、その手にした戦斧は得物を求めて振るわれようとしていた。
その瞬間、ハーリスの拳に宿った雷がほとばしる。
掲げた戦斧は振り下ろされなかった。
「強大なる敵を薙ぎ払う御力の一端……感謝いたします」
神雷手繰るは、己の信仰。
その信仰なきものに勝利という名の祝福は訪れない。
そう云うようにハーリスは雷に打たれ……いや、ディアボロスたちの度重なるパラドクス、その煌めきの前に絶命した巨人の姿を見上げ、共に戦った仲間たちと己が奉じる神に感謝する。
ここにアンティオキアの一角における市街地戦は、ディアボロスの電撃的な勝利を得ることで結末を迎える。
だが、ディアボロスたちは立ち止まらない。
これで戦いが終わりなのではない。
むしろ、始まるのだ。
「この先が『勝利王セレウコス』の王宮ってわけかい」
「ああ、こちらの欺瞞情報のどれほどにやつが食いつくかわからないが……」
「今は為すべきことを為しましょう。全ては解放するために」
ハーリスは祈りを止め、頬を撫でる風の行く先を見やる。
そこには城壁備える『勝利王セレウコス』の座す王宮の姿があった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
【強運の加護】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
【モブオーラ】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV4になった!
【グロリアス】LV1が発生!
【先行率アップ】LV1が発生!
【命中アップ】がLV2になった!