リプレイ
アタランテ・フォードブルー
アイテムポケットにそんな使い方があったとは…
では最終人類史で保存の効く食料と薪などの暖房関連の資材を詰めるだけ詰め込んでモスクワ周辺へ
カーシャ…蕎麦の実のスープか
最終人類史のロシア料理店のレシピ通りに、日本の蕎麦を使って作るとするか
後は滋養がつく配合のものミートローフ等の肉料理も持ち込み、配給していく
幾らでも食べてくれ
ただ一つ聞いて欲しい事がある
王朝で皇帝の側近の地位を巡ったクーデターが発生し、穏健派の冬将軍等が閑職に追いやられ、好戦派のカーミラがその地位についた
その結果、カーミラ達は領土拡大の為全てのリソースを軍備に費やした…民の生命含めてな
一番最悪なのは『皇帝がその政策を認め、後押ししている』という事だ
分かるだろう
最早現行の吸血貴族は駄目なんだ
だから、我々ディアボロスが立ち上がった
約束しよう、この極寒の地獄から…いつか必ず、根源的な解放を行うと
そう言って排斥力に排除されない暖房具や防寒具を渡していく
●炊き出し
「アイテムポケットにそんな使い方があったとは……」
アタランテ・フォードブルー(氷理騎士団総長『氷聖』・g07418)は便利な使い方を聞いて早速実践しようと、最終人類史で保存の効く食料と薪などの暖房関連の資材をLV10の【アイテムポケット】に詰めるだけ詰めると、パラドクストレインに乗り込んでモスクワ周辺の村へと赴く……。
「カーシャ……蕎麦の実のスープか。ロシア料理店のレシピ通りに、日本の蕎麦を使って作るとするか」
持ち込んだレシピに目を通し、初めて作るが簡単そうなのでなんとかなるだろうと村の広場に向かうと【アイテムポケット】から調理器具と大量の材料を取り出し調理を始めた。
「いい匂いがする……」
「あれは、何か作ってるのか?」
香りに誘われて村の人々が広場に集まって来た。
「これから炊き出しを行う。村の人間を全員集めてくれ」
「ほんとか!」
「すぐに呼んで来る!!」
慌てて村人達は家族や隣人を呼び、村中の人々が集まってきた。
「これは……スープと思っていたが蕎麦の実の粥か」
レシピ通りに作ったカーシャを見て、アタランテは想像していたものとは違うものが出来たことに驚いた。
「まあいい、早速配るとしよう。カーシャと肉料理がある。十分な量があるので慌てずに受け取ってくれ」
「蕎麦の実のカーシャだ!」
「ああ、この味よ。まともな食事は久しぶり……」
「おいしー!」
染み入るように人々は出来立ての蕎麦の実のカーシャと、持ち込まれたミートローフ等の肉料理を食べて飢えを満たしていく。今にも死にそうだった顔色が良くなっていく。
「幾らでも食べてくれ。ただ一つ聞いて欲しい事がある」
笑顔で食事をしている人々にアタランテが話しかけた。
「王朝で皇帝の側近の地位を巡ったクーデターが発生し、穏健派の冬将軍等が閑職に追いやられ、好戦派のカーミラがその地位についた。その結果、カーミラ達は領土拡大の為全てのリソースを軍備に費やした……民の生命含めてな」
「そんな……」
その言葉に人々は絶句して食べる手を止めた。
「一番最悪なのは『皇帝がその政策を認め、後押ししている』という事だ。分かるだろう。最早現行の吸血貴族は駄目なんだ。だから、我々ディアボロスが立ち上がった。約束しよう、この極寒の地獄から……いつか必ず、根源的な解放を行うと」
アタランテが演説を終えると、助けるというのが事実だと示すように排斥力に排除されないこの時代に合った暖房具や防寒具を渡す。
「貴族様が助けてくれないなら、俺はディアボロスを信じる!」
「そうだ! このまま飢えて死ぬなら、生きられるほうに賭けるぜ!」
ヴァンパイアノーブルに見捨てられた人々はアタランテの言葉を信じ、ディアボロスに希望を見出し生き抜こうと食事を再開し活力を取り戻していった。
🎖️🎖️🎖️🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【ラストリベンジ】LV1が発生!
●寒村
村は畑などあっても小さく全員が食べられるほどの量は確保できない。
今までは全てヴァンパイアノーブルが配給していたが、それも途絶えた。このままでは次の冬を越すのは困難だ。
例年より気温が温かくなってきてはいるが、それでも雪が降り地面に積もっている。畑を耕すなら雪を除き土を柔らかくしなければならない。【土壌改良】がなければ相当な労力が必要になる。
蕎麦の実やキャベツなど、現地で良く食べられる作物なら育てるのも難しくないだろう。
食糧支援と共に畑を用意し、困窮する村の人々が春を迎えられるようにと、ディアボロス達は動き出す――。
括毘・漸
せっかく、ロマノフの地を徐々に解放できてきているのです、血と雪で閉ざされたこの大地の雪解けをここにいる皆さんには見てもらいたいものです。
ふむふむ、この村に畑をつくればいいんですね。
任せてください!ボクはこの極寒の土地で作物が沢山採れる畑を幾つも作ってきたんです。
この村の方々が餓えないような畑を作って見せましょう!
そんな訳で、新宿島から蕎麦の実、キャベツやジャガイモ等の苗や種を【アイテムポケット】に入れて、鍬とかの農機具も入れていきましょうか。
村で、使っていない空き地や土地がないか聞き込みしつつ農地の選定も行いましょう。
あんまり村から離れていない場所がよさそうですね。
獣等にあらされることも考えておきませんと。
なんだったら、村の方々にも畑の耕し方や管理の仕方を見てもらいましょうか。
ボクたちが出来るのは、一時的なものです、畑を残すことは出来ますが野菜を実らせることが出来るのはこの村の方々にかかっていますからね。
【土壌改良】があるので、そうそう実らないってことはありませんが。
フルルズン・イスルーン
さて、土いじり土いじり。明日の糧はいつもここから始まる。
何百年経っても生活基盤なのは変わらないのだ。
ま、ヴァイキング的には略奪も付くわけだけど。
という事で、プロト・ゴーレムくん出番だ!
一応場所の選定として畑を隠せるところに。森とかあれば良いけど、窪地なんかでもいいかな。
ま、飛べば地面にあるものはバレやすいだろうけどね。ただ、動物が狙ってくる。暖かいから。
ついでに噂が広がれば、場合によっては飢えた人間も来るかもねぇ。
んでは、【土壌改善】を使いつつ、寒いのでゴーレムくんをキリキリ働かせるぞぅ!
ゴーレムくん、土を剥いて、水利良くしてね。水捌け良過ぎるとダメとか虫の心配とかあるけど、その辺りは効果の範囲だよね?
後は農耕具も【アイテムポケット】借りて持ってきたり、現地の資材を修繕して使えるようにしよう。
農地を作るのは出来るけど、作物の面倒までは見れないぬ。
新宿島年代なら楽々即収穫なんだけどねぇ。
農地ゴーレムくん持ってきても効果が無ければ意味ないのだ。
●冬を越す為に
「せっかく、ロマノフの地を徐々に解放できてきているのです、血と雪で閉ざされたこの大地の雪解けをここにいる皆さんには見てもらいたいものです」
括毘・漸(影歩む野良犬・g07394)は冬を越して、新たな春の変化する世界を見てもらいたいと思う。
「貴族様からの配給がなくなったなら、俺達自身の手で畑を耕すしかねぇ」
支援物資で少し余裕の出来た村人達は、冬を乗り越える為に畑を作ろうと決意する。
「だけど、ここにゃ農具もほとんどねぇ」
元より配給頼りで、少しばかり畑があるだけだった。
「ふむふむ、この村に畑をつくればいいんですね。任せてください! ボクはこの極寒の土地で作物が沢山採れる畑を幾つも作ってきたんです」
漸は自信満々に雪が積もり耕されたことのない硬い土地を見る。
「この村の方々が餓えないような畑を作って見せましょう!」
「おおっ!」
その宣言に周りの人々は大丈夫かもしれないと期待する。
「まずは畑を作る場所を決めましょうか。村で、使っていない空き地や土地はありますかね?」
「それなら……」
村人達があそこがいいここがいいと相談し、村の外れを農地に選定した。
「あんまり村から離れていないので、獣に荒らされることもなさそうですね」
その場所を確認した漸は大丈夫そうだと、【アイテムポケット】で新宿島から持ち込んだ蕎麦の実、キャベツやジャガイモ等の苗や種を取り出し、鍬といった農具も引っ張り出す。
「では畑を耕す。よく見て覚えてください。ボクたちが出来るのは、一時的なものです。畑を残すことは出来ますが野菜を実らせることが出来るのはこの村の方々にかかっています」
「はいっ」
「しっかり覚えます!」
村人達が真剣な顔で頷き漸の行う農作業を見て覚えようとしていた。
(「【土壌改良】があるので、そうそう実らないってことはありませんが」)
それでも今後の事を思えば覚えておいて損はないと、漸は【土壌改良】を使って土地を豊かにし、鍬を手に薄く積もった雪を取り、大地を耕していく。それを真似して村人達も農作業を開始した。
「さて、土いじり土いじり。明日の糧はいつもここから始まる。何百年経っても生活基盤なのは変わらないのだ」
フルルズン・イスルーン(ザ・ゴーレムクラフター・g00240)も畑仕事を手伝おうと、慣れぬ農作業を覚えようと苦労している人々の元に近付く。
「ま、ヴァイキング的には略奪も付くわけだけど」
ヴァイキング的にはそちらがメインかもしれないと思いながら、そこから見える離れた木々の茂る森に向かい、隠れた場所にも畑を作っておこうと森の中の少し開けた場所で足を止める。
「という事で、プロト・ゴーレムくん出番だ!」
パラドクス『プロト・ゴーレム(ワール・デネク・ムン)』を発動し、土からゴーレムを作り出す。
「わぁ! 土が人形になったよ!」
何をするかのと興味津々でついてきていた子供たちがはしゃぐ。
「ゴーレムくん、土を剥いて、水利良くしてね。水捌け良過ぎるとダメとか虫の心配とかあるけど、その辺りは効果の範囲だよね?」
フルルズンが命じるとゴーレムが動き出し、【土壌改良】で農作物が育つ土にあっという間に変えていく。パラドクスの発現が終わるとゴーレムが土に戻って畑に帰った。
「すっごーい!」
子供達は土が柔らかなものとなったのを触って遊ぶ。その騒ぎになんだなんだと大人達も集まってきた。
「農地を作るのは出来るけど、作物の面倒までは見れないから、みんなで畑の世話をするのだ」
【アイテムポケット】から農耕具を取り出し、畑の世話の仕方を教える。
「こう?」
「いや、こうじゃないか」
親子が仲良く教えられた作業を覚えていく。
「新宿島年代なら楽々即収穫なんだけどねぇ。農地ゴーレムくん持ってきても効果が無ければ意味ないのだ」
ここからは地道な仕事が必要だと、フルルズンは丁寧に農作業を伝授した……。
「こんなものですね。後は覚えたことを繰り返して身につければ農地を維持できるでしょう」
「土いじりは継続することが大事だからねぇ。これからもしっかり面倒を見てあげるのだ」
「ありがとうございます!」
「ああ、これで冬を越せそうだ!」
漸とフルルズンが農作業を一通り教えると、村人達は喜んで頭を下げる。
「本当に作物が育つんだ……」
「みんなで冬を乗り越えよう!」
村人達は立派な畑を見て、生きる希望を抱く。だがその希望を打ち砕くように吸血鬼の悪意が迫っていた――。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【土壌改良】LV2が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
●吸血隊の巡視
「この村は変わりありません」
「あちらにも村がありましたね。次の監査に向かいましょう」
『国境警備吸血隊』の村々を巡回して、なんらかの援助を受けた形跡が見つかれば跡形もなく滅ぼしそうとしている。
このままではせっかく芽生えた希望が摘まれてしまう。
ディアボロスは人々の笑顔を守ろうと、村に近付く国境警備吸血隊の迎撃に動き出した。
真崎・冬弥
(トレインチケット)
●命繋ぐ戦い
「あそこの村……畑が出来ていますね」
「どうやら外部からの援助を受けたようです。ディアボロスの干渉かもしれません。滅ぼしてしまいましょう」
「住民は皆殺し、建物は更地にします」
トループス級ヴァンパイアノーブル『国境警備吸血隊』は冷たく言い放ち、命令通りに村を跡形もなく破壊しようと雪の上を滑るように疾走する。
「ようやく未来に希望を持った人々を皆殺しになどさせるものか」
真崎・冬弥(妖魔五剣・g02934)は人々のヒーローたるべく、村を守る為に敵の前に立ち塞がる。
「思い出せ。ディアボロスが来たぞ」
そう告げるとパラドクス『秘剣『淡雪』』を発動し、〈妖刀『斬雪』〉を抜き放つと『斬る』という概念を極限まで研ぎ澄ませ、すれ違いざまに一閃して国境警備吸血隊の首を刎ねた。その首は落下しながら雪のように消え去る……。
「ディアボロス!! 反撃です!」
「吹雪の中で氷像にしてあげます!」
国境警備吸血隊は吹雪を放って冬弥を中に閉じ込めて凍えさせる。
「オレの怒りはこんなもので凍り付きはしない――」
冬弥は全身が冷たくなって動きが鈍ろうとも、胸に宿す怒りが燃え上がらせて強引に前に踏み出す。
「ディアボロスは、決して屈しない」
そして吹雪を出ると、妖刀を振るい胴を深々と斬った国境警備吸血隊を淡雪のように溶かして消滅させた。
「警戒を!」
「近づいては危険です」
『畏れ』を覚えたように国境警備吸血隊は間合いを開けた。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
有栖川宮・永遠
救援機動力で駆けつけます。寒さが弱くなってるとはいえ随分な吹雪ですね・・・先行の皆様のおかげで当分は大丈夫みたいですが、危険の芽は摘むに越した事はないでしょう。
この地のクロノヴェーダの残虐で悪辣なやり口は聞いてますが、折角立ち直りつつある村をわざわざ探し出して潰していくと。周到ですね。もちろん、思い通りにさせる訳にはいきませんね。先行している方を援護する為に後ろ
から援護しましょう。
ここから先へは通しません。通りたいなら私を倒すことです。無論、絶対に阻止しますよ。覚悟はいいですか?
地の利は敵の方にあります。雪原を駆ける速さでは敵わないと思うので、変
わりに【高速詠唱】で炎馬騎行を発動、炎の馬を疾走させて【熱波の支配者】を発動しつつ敵を迎撃して貰います。氷雪魔法は私も得意とする所なんですが、極寒の地で集団で氷雪魔法を使われるとこんなに厄介なんですね・・・
ただ敵の狙撃もあるので、私も【残像】で回避の準備をしませんとね。最悪でも地に伏せるのは避けたい所。
「囲みましょう! こちらの方が数は上です!」
国境警備吸血隊が冬弥を包囲しようと動き出し吹雪を発生させる。
「寒さが弱くなってるとはいえ随分な吹雪ですね……先行の皆様のおかげで当分は大丈夫みたいですが、危険の芽は摘むに越した事はないでしょう」
救援機動力で駆けつけた有栖川宮・永遠(玲瓏のエテルネル・g00976)は、服に積もる雪を払い敵を視界に捉える。
「この地のクロノヴェーダの残虐で悪辣なやり口は聞いてますが、折角立ち直りつつある村をわざわざ探し出して潰していくと。周到ですね。もちろん、思い通りにさせる訳にはいきませんね。先行している方を後ろから援護しましょう」
仲間を援護しようと使うパラドクスを選択する。
「地の利は敵の方にあります。雪原を駆ける速さでは敵わないなら、相手よりも速く駆けるものに頼りましょう」
パラドクス『炎馬騎行』を発動し、燃え盛る炎の体を持つ駿馬の群れを呼び出した。
「ここから先へは通しません。通りたいなら私を倒すことです。無論、絶対に阻止しますよ。覚悟はいいですか?」
一斉に馬群が駆け出し、【熱波の支配者】で雪を溶かしながら突撃して国境警備吸血隊を撥ね飛ばしていく。
「炎の馬ですって?」
「回避を!」
国境警備吸血隊は雪の上をスケートのように移動するが、あっという間に疾走する馬が距離を詰めて蹴り飛ばし踏み潰す。
「このパラドクスを使っているディアボロスを叩きます!」
永遠へと視線を向けた国境警備吸血隊が雪上を滑るように動き、距離を詰めながら魔法弾で狙撃する。
「氷雪魔法は私も得意とする所なんですが、極寒の地で集団で氷雪魔法を使われるとこんなに厄介なんですね……」
永遠は距離を離そうとするが、足場が悪い中でも敵は適応して速度で負けている。
「最悪でも地に伏せるのは避けましょう」
回避行動を取り致命傷を負わないようにしながら〈玲瓏のオーラ〉を纏って魔弾を受け止めた。衝撃に身体が泳ぎ雪の上を転がるがすぐに跳ね起きる。
「追撃を!」
「確かに速いですが、こちらの騎行はその上を行きます」
魔弾を撃とうとする国境警備吸血隊の背後から炎馬の群れが突撃し、薙ぎ倒して蹂躙した。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【熱波の支配者】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
括毘・漸
はいはーい、こっから先は通行止めですよ。
さっさと回れ右してお引き取りを願います。
それでも進むのなら…その身体、雪に晒されますよ。
腰に佩いたサーベルを抜き放ち、やってきたトループス級に言い放ちます。
警告は大事ですからね。
ちゃーんと警告しとけば、後から四の五の言われませんし。
…四の五の言う口もここと閉ざされますけどね。
左手にサーベルを握り、右手には仕込んだナイフを握りましょう。
戦意を見せるようにサーベルとナイフの刀身を擦り合わせ火花を散らせる。
そうすれば、刀身に熱が纏わり赤熱する。
こっちは準備オーケーです。そらどっからでも掛かってこい。
軽口を言いながら雪原を駆けましょう。
雪原を駆け勢いがついたら、一歩踏み込み、敵目掛けて赤熱したサーベルを振りあげ、赤熱した部位が空中で夕陽が沈むような軌道を描くようにサーベルを振り下ろし、敵を灼き斬る。
敵の攻撃に対しては、自分の周囲に【熱波の支配者】を発動させ、温度を上げつつ対応しますか。
…えっ狙撃?
………狙いが逸らすように雪上を駆けます!
「強い……ディアボロスとの遭遇戦は好ましくありません」
「このままでは任務を達成できません。先に村を襲ってから戦いましょう」
任務を優先して残った数人の国境警備吸血隊は雪の上を滑って村に突撃しようとする。
「はいはーい、こっから先は通行止めですよ。さっさと回れ右してお引き取りを願います」
その前に待ち構えていた括毘・漸(影歩む野良犬・g07394)が立ち塞がる。
「それでも進むのなら……その身体、雪に晒されますよ」
腰に佩いたサーベルを抜き放ち、やってきた国境警備吸血隊に殺気を叩きつけて言い放つ。
「警告は大事ですからね。ちゃーんと警告しとけば、後から四の五の言われませんし。……四の五の言う口もここと閉ざされますけどね」
どちらにしても結果は同じかと不敵な笑みを浮かべる。
「どこまでも邪魔な」
「突破します!」
国境警備吸血隊は速度を緩めずに突撃し、一当てして漸を退けようとする。
対して漸は左手にサーベルを握り、右手には仕込んだナイフを握って互いの刀身を擦り合わせ火花を散らせると、刀身に熱が纏わり赤熱する。
「こっちは準備オーケーです。そらどっからでも掛かってこい」
軽口を言いながら雪原を駆けて迎え撃つ。
「どれだけ速度を出そうと、向かって来てくれるんなら好都合」
パラドクス『夕暮落とし』を発動し、赤熱したサーベルを夕陽が沈むような軌道を描くように振り下ろし、国境警備吸血隊を肩から腰へと灼き斬った。
「キャアアアアア
!!!!」
悲鳴を上げて国境警備吸血隊が倒れ、傷口がじゅうじゅうと焼けて激痛に悶えて息絶えた。
「頭を撃ち抜く!!」
国境警備吸血隊が接近しながら魔法弾を狙い撃つ。
「……えっ狙撃?」
射線から逃れるように雪上を漸は駆けるが、魔弾は誘導して進路を変えた。
「逃げられないなら――」
ナイフを盾にして魔弾を受け止め、甲高い音を立てながら逸らした。
「抜ける!」
その間に国境警備吸血隊はすり抜けて村を目指す。
「行かせません!」
体勢を崩しながらも漸はサーベルで弧を描き、敵の身体を両断して血に染めた。
「あと少しで村に辿り着ける!」
「ちゃーんと警告しましたよね。ここは通行止めです」
通しはしないと漸は最後の一人にも赤熱する刃を一閃し、真っ二つにして命を絶った……。
死体にすぐに雪が積もって赤が白に染められていく。村を滅ぼそうとしていたヴァンパイアノーブルの部隊を全滅させて危機は去った。
「これで村の皆さんも大地の雪解けが見られるでしょう」
漸は振り返って何とか生き延びる方法を得た村を眺める。
ディアボロス達はきっと村の人々は冬を越せると信じて帰還した。
🎖️🎖️🎖️🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【熱波の支配者】がLV2になった!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!