リプレイ
一・百
色々頭が痛い展開だが塔に近付く為頑張ろう…
酒場付近でなるべく酔っており塔に出入りしてる話をしてる亜人にシャムスと近付く
何だか上機嫌みたいだな
それにしてもバビロンは凄い街だ、始めて来た俺なんて目が回りそうだ…
強い酒を持ち込みすすめる
あの大きいのがバベルの塔って言うんだな…
セレウコス領は広いと思っていたが凄いな
セレウコス様もこんな街を治めてて凄いよな…
憧れるよ…
じゃんじゃん酒をすすめ自分には水を
もし酒をすすめられても化かし合いは狐の領分だ
うまくすり替えて水を飲む
記念に塔を見たいなー
あんたみたいな凄い奴なら塔を間近でみれるとこまで案内できるだろ?
おだてて同行
到着したらそっと離れ
壁際を浮遊で静かに上る
バトラ・ヘロス
アドリブ、連携歓迎であります。
まずは、塔に近付く為の同行者を探してみましょう。
大きめの酒場に立ち寄って、酒でも飲みながら客の話に聞き耳を立てます。断られたら普通の飲み物で。
塔に行こうとしている集団を探します。見つかるまで酒場を巡ります。
見付けたら、席に近寄って「面白そうだね。あたしも連れてってよ」と声をかけます。物好きな小娘という設定で演じます。
友達催眠の効果と誘惑技能を使って、話をします。美人でも可愛くもないから女性としては見られないでしょうし、愛嬌良く振る舞って普通に仲良くなってみましょう。有効そうならお酒を奢ってみます。
断られても付きまとう様に同行します。
ヴィオレット・ノール
バベルの塔攻略の予知を聞く度に、空中庭園の様子が数例だけの限定的な状況ではないのだと思い知るね。
何かの目的があって人間を飼っているのだろうけれど、その意図はさっぱりだ。
塔は登るし、庭園も制圧する必要がある。
今考えても仕方のないことはひとまず後回しにしようか。
肌色を顔料で偽装して、外套も羽織っておく。
一大都市だけあって各地から亜人が集っている様子だし、物見遊山でバベルの塔に近付く一団がいたら酒でも振る舞ってご一緒させてもらおうかな。
射撃設備の死角まで接近出来たなら、次は周辺警備の死角を探そう。
酒瓶片手にフラフラと酔っ払いを装って歩き、最適な場所を見つけ次第【壁歩き】も併用しつつの登攀を試みよう。
括毘・漸
うへぇ…なんという予知ですか。
まぁ、中に入れば何とかってやつですね。
塔を登るとなれば難関がまってそうですが、それを踏破してこそです。
バベルの塔へ向かう途中で酒を貰いましょうか。
潜り込むなら、その環境に合わせませんとな。
大将ーーー!!!酒ーーー!!!
大声で店主を呼び酒を貰って、会話しましょうかね。
すげーーーたけーーー塔があるってきいてよーー、見たくてよーーー、遠くから来たんだ!!!
でっ、塔ってどこ
!!!???
はい、見たまんまなんかこう馬鹿っぽい言葉で聞きましょうか。
これでここにいる奴らにも下に見られるでしょう。
下に見ている奴には口も行動も軽くなるもんです。
道案内頼みますよ。
クロエ・アルニティコス
各地の灯台と連絡が取れるのもこのバベルの塔のおかげ、という話でしたか。
ここを抑えることは今後の戦いのためにも重要……そのためなら、亜人どもと同じ空気を吸うのも多少は我慢しましょう。
まずは繁華街へと向かいます。
元々の住民であるウェアキャットや娼館の人間がそちらの方向へ行くこともあるでしょうが、観光する亜人どもに紛れるのが確実そうですね。
【モブオーラ】を使いつつ酒場の近くで待ち、バベルの塔へと向かう酔った亜人の集団が店から出てくるのを待ちます。
都合のいい集団を見つけたら、塔の警備からはその集団と同グループのようにも見えるくらいの距離でついていき、バベルの塔の死角に潜り込みます。
シャムス・ライラ
仲間と情報共有、連携
全体を覆うようなローブをかぶり
念のため、頭には付け耳をつけて亜人に扮し
頭のシルエットにも気を遣う
同行者を募るなら酒場だろうか
ほろ酔い気分の者達に近づきつつ耳を澄まし
酒の席は無礼講
人懐こく寄っていき
上手く話しを合わせながら
この土地には始めてきたけれど
随分栄えているなぁ
珍しいものもたくさんだ
特にあの塔
遠くからでも良く見える
何て立派な塔だろう
近くで見たことはある?
どれだけ大きいのだろう
誰か見に行くのなら
是非私も連れて行ってほしいものだ
旅行者を装い
バベルの塔に近づく者達を探し
その中に紛れ込んで近づくとしよう
仲間達も上手く潜り込めるよう
可能なら手助けを
アドリブ等歓迎
エイレーネ・エピケフィシア
この作戦も潜伏が気付かれていないからこそ行えるもの
細心の注意を払い、慎重に行動しなければなりませんね
【平穏結界】と【モブオーラ】を発動
努めて目立たず、存在感がない振る舞いを心がけます
会話時は亜人の野蛮な常識に沿って話を合わせましょう
フードを目深に被って、耳と顔の印象を隠します
塔がよく見える位置にある食事店や広場で、塔を話題に出しそちらに向かおうとしている一団を探しましょう
立ち入り許可もないのにただ見物しに行くのは、大体が定住者でなく旅人でしょう
旅の装いや荷物によって見繕うこともできるかもしれませんね
適切な集団を見つけたら紛れ込み、共に塔へ
到着後は彼らが塔に注目している隙に離れ、登攀に向かいます
凍雲・雪那
ん。潜入作戦、だね。
こういう時は、こいつが役に立つ。
【モブオーラ】で、群衆に紛れ込みながら、こっそりこっそり、バベルの塔に近付くよ。
下手に孤立すると、そのまま防衛機構の餌食に、なりかねないからね。
諍いとか起こすのも論外だし、平静を保って、慎重に。
ボク、何の変哲もない、一般人。嘘じゃないよ、ぷるぷる。
……ちょっと、繫華街には、興味もあるけど。
遊びに来てるんじゃないからね。真剣にやるよ。
荒田・誠司
アドリブなど歓迎
【心情】
バベルの塔までバレずに行ってみようか
なぁ!コレから塔の方まで行くんだろ?一緒に行こうぜ(演技)
【行動】
まずは大きめのフード付きローブを用意し口元に包帯巻いておく
ついでに肉体改造で頭に耳のような突起をつけ
機械の手脚を防具のような形に変えておく
匂いは周囲の土や塗料で誤魔化す
リアクション大きめなおのぼりさんのフリをする
最初は店屋で酒を何本か買っておく
塔へ向かう観光客の一団を見つければ
友達催眠を使い酒もたくさんあるし一緒に行こうと誘い酒を渡す
俺は酒は飲めないから飲んだフリ
塔の近くまで行けば人混みに紛れモブオーラを使い観光客から離れる
適当に話をしながら塔について聞けるなら聞きたい
改竄世界史蹂躙戦記イスカンダル。その中の一都市、バビロン。その繁華街の一角にある酒場は、今、何故か沸きに沸いていた。
「なぁ! あんたら、これからバビルの塔に行くんだろ? 景気づけにいっぱいどうだ?!」
いきなりそんな声を掛けられた亜人の一団は、胡乱げな目で声の主を見やり、しかし、差し出されたそれを見て、目の色を変える。
声の主が両手で掴んだ瓶は、ここら辺の安酒場では滅多に目にかかれない位の蒸留酒で、それをドバドバと杯に注いでは、一団へと差し出している。景気づけと言うにはあまりにも景気が良すぎるそれに、しかし、享楽を是とする亜人達が従わない理由は無い。
男の名は荒田・誠司(雑草・g00115)。亜人を始めとした歴史侵略者達の怨敵、復讐者の一人であった。
(「さて、何処まで効いているかな」)
新宿島から持ち込んだ高級酒をドバドバと注ぎながら、誠司は一団を伺っていく。ちなみに瓶はもう既に数本が空となっていた。新宿島内の【液体錬成】で増産していなければ、優に平時の初任給ぐらいは吹き飛んだかもしれない。
ほろ酔いの相手を伺えば、機嫌良さげに小唄を唄いながら、杯を交わしている。【友達催眠】が効いたかどうかは良く判らなかったが、気の良い友人かパトロン、或いは財布の紐ぐらいには誠司を認めてくれているようでもあった。
「大将ーーー!!! 酒ーーー!!!」
大声に視線を向ければ、カウンターで飲む括毘・漸(影歩む野良犬・g07394)が店主へと絡み始めていた。頬を朱に染め、視点は定まらず、最早酒精に侵されているのは誰に目にも明らかであった。
「すげーーーたけーーー塔があるってきいてよーー、見たくてよーーー、遠くから来たんだ!!! でっ、塔ってどこ
!!!???」
頭悪い台詞だった。ちなみにバベルの塔はその巨大さ故、この酒場からもよく見えている。それをしる店主は、苦虫を噛み潰したような表情で、漸に向けて嘆息していた。
ちなみに、ここまで漸の演技である事を誠司は承知している。何故ならば、彼もまた、復讐者の一員。この程度の酒に飲まれるはずはない。……多分。
「なんだい? 兄さんもバベルの塔を見に来たのかい?」
店主の言葉よりも早く、声を紡ぐ者がいた。
バトラ・ヘロス(沼蛙・g09382)は無遠慮に漸の隣へ腰を下ろすと、店主に酒を依頼する。声の通りから、己の会話を周囲に聞かせることが彼女の意図なのは、最早明白であった。
「あたしもバベルの塔を見に行こうと思っていたんだけどね。これがなかなか厄介でね! 女一人で向かう無謀さなんて持ち合わせていないよ。でも近くで見たいよねぇ」
「おー、見たい見たい!」
おそらく演技であろう。バトラの蓮っ葉な口調に頷く漸は、じっと誠司の方に視線を送る。否、その視線の先は、今までカパカパと誠司の酒を飲んでいた亜人達の一団に向けられていた。
「おう。兄さん方、飲んでる? なんかこっちもバベルの塔で盛り上がっていたけども」
「え? あんたらもバベルの塔に興味あるのかい?」
一人は頭の悪そうな異邦人。もう一人は妙に馴れ馴れしく、しな垂れかかる人間の雌。
強い酒精を浴びるように飲む亜人達に、彼らの合流を断る理由など一切無かった。
「ワハハハハ! そうかいそうかい! ならば儂らが連れて行ってやろうかね!」
刹那的、且つ大見得過ぎた台詞に、誠司は目配せし、漸とバトラはにんまりと笑みを浮かべた。
当然、酒場の盛り上がりはその一角のみではなかった。
何処の世界にもお調子者はいる。誠司達三人が絡んだ一団がそうであれば、一・百(気まぐれな狐・g04201)とシャムス・ライラ(極夜・g04075)が目を付けた一団もまた、そんな感じだった。
筋骨隆々の亜人数人が酒を交わせば、彼らに飛び交う話題はどちらかだ。一つは女の話。どれだけいい女を蹂躙し抱いたかと言う大人の会話。そしてもう一つが武勲であった。
(「まあ、こんな酒場で飲んでいる亜人に武勲も何もあった物では無いですが」)
シャムスの読み通り、彼らの話題はどれ程己が強いかと言う誇示に移り、そして、度胸試しへと変わっていく。
それこそが、彼らの狙い目であった。
「随分景気が良さそうだな。一杯奢らせてくれよ」
「バビルの塔のお話をされていたように思えましたが……?」
百とシャムスの声に一団は、しばし会話を止め、二人を見やる。
双方も亜人のようで亜人ではない外見をした、何か。だが、彼らの興味は其処では無かった。
目の前に出された酒は驚くべき程澄み渡り、それが彼らが常日頃、口にすることも許されないような高級酒である事を理解してしまう。それを奢ると言うのだ。断る理由など無かった。
「ああ。俺等くらいになると、あの外壁をよじ登って中層ぐらいに到着するのは訳無いって話をしてたんだ」
「へー。あの塔に入り口はないって聞いたけど、外壁を、へー」
亜人の博識っぷりに感心、と言う体を装いながら、百は亜人に更なる酒を勧めていく。杯を受け取った亜人はそれを一気に煽ると、ぷふぁぁと熱い吐息を零しながら、そうだろう、そうだろうと悦に入ったように頷いている。物凄く上機嫌であった。
「私はこの土地そのものが初めてで、よく栄えているなぁ珍しい物が沢山だなぁ、と驚き続きでした。一番驚いたのはやっぱり、あの塔ですね。あの塔に行かれるのですか。いいなぁ……」
旅人を装うシャムスもまた、凄い凄いとバビロンの街を、そして亜人達を持ち上げていく。
酒精に溺れた彼らに、その彼の意図を察する事など、出来る筈も無かった。
まして。
「バベルの塔! 良いな! 私も着いていきたい!」
突如現れた酔っぱらいに、そんな風に絡まれれば、誰だって関心がそちらに移ってしまう。
酔っぱらいの名はヴィオレット・ノール(北の菫・g09347)。当然ながら、復讐者の一員であり、酔いもまた演技の賜物であった。
「いや、まだ塔に行くなんて……」
「いやはや! キミ達みたいな精悍な亜人様が塔に向かう話をしていたんだ。これはもう、その尻馬に乗るしかないって思うのは当然だろう? あ、これ、折角だしキミ達にあげるよ」
呻く亜人に、差し出されたのは、これまた結構な値打ちの酒瓶であった。封を開けられているが、9割以上は満ちている。これも断ったら勿体ないと、亜人達は卑しくも回し飲みを初めて行く。
「いやー。記念に塔を見たいなー。あんたみたいな凄い奴なら塔を間近でみれるとこまで案内できるだろ?」
「そうですねー。是非とも見たいですね。是非に。是非に」
もはや、塔に向かうのは決定事項と、百やシャムスが囃し立てれば、にんまりとヴィオレットが笑う。
「あー。判ったよ! 行こうぜ。塔を見せてやんよ!」
「ついでに外壁を登っちまおうぜ! 俺らは強ーい。俺等は凄ーい。やれんことはねぇ!」
盛り上がり始めた亜人達を余所に、復讐者達は我が意を得たりと、頷き合うのだった。
斯くして、二組の集団が同じ酒場からバベルの塔へと向かうことになる。
双方とも、ほぼ互角なまでにベロベロと酔っ払っているのは、復讐者達の手腕に寄る物。その陰に隠れるように進む誠司、漸、バトラ、百、シャムス、そしてヴィオレットは目配せをすると、彼らを盾にするように集団の後方を位置取っていく。
その足取りは自然そのもので、一同は復讐者達が己を盾にしていることなど、気付く暇も無かった。
そして、何より。
「……あれ? こんなに居たかなぁ……」
「酔ってるからなぁ」
「つーか、そもそも、半分ぐらい知らん連中だし……」
こっそり合流したクロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)、エイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)、そして凍雲・雪那(報仇雪恨の皓巫姫・g07783)の3名に小首を傾げ、しかし、それ以上は深く考える事が出来ないようだ。足取りも千鳥足の為、むしろ、その牛歩に合わせることの方が苦労しそうであった。
(「本来ならば、亜人共と同じ空気を吸うのは我慢できませんが……此度は致し方有りません。我慢しましょう」)
クロエの独白は内心でのみ。亜人の好色な視線を交わしながら、しれっと最初から同行していたと言わんばかりにすまし顔を形成している。
(「この作戦も潜伏が気付かれていないからこそ行えるもの。細心の注意を払い、慎重に行動しなければなりませんね」)
それはこのバビロンの街でも、バベルの塔の外壁登攀も変わり無い。
そんな決意を胸に浮かべ、エイレーネは静々と歩を進める。【モブオーラ】が何処まで作用しているか判らなかったが、ともあれ、一団に溶け込むことは成功した様だ。
「ボク、何の変哲も無い只の観光客だよ。ブルブル」
「わーっははは。取って食うわけじゃねーから、そんなに脅えなくていいぜ。嬢ちゃん! 今はな」
下心を微妙に隠さない亜人の哄笑に、引き攣った笑いで距離を置きつつ、雪那も集団に紛れていく。もしかしたらバベルの塔への物見に対する弁当ぐらいに思われているかもしれないが、まあ、今はそれでも良かった。ともあれ、集団でバベルの塔に近付く。それが今、彼女達に為す最良のことだ。ここまで酔っ払っている相手なのだから、いざとなれば充分に逃げおおせるだろう。実の処、そんな目論見も充分にあったが、まあ、口にする必要は無いだろう。
そして、一行の足はゆるりと停止する。其処が、彼らの目的地であった。
「おおっと。バベルの塔に着いたぜ! これで満足か? ああ?」
振り返った亜人の目に映ったのは、ぐへへと下品に笑う同族の顔のみ。それ以外の顔は最早何処にもなかった。
「……変だな。減ってないか?」
「くそ! あいつら、逃げやがった!」
「……ちっ。なんかしらけちまったなぁ。飲み直すぞ! あいつらの瓶、未だ残ってやがるしな」
「そんな事より女だ女! なんかうずうずしてきやがった。娼館に行こうぜ!」
酒精に塗れ、色気を取り逃したことに起因するのか、それとも様々な残留効果の影響による物か。一行はグチグチと文句を垂れ流しながら、踵を返す。その足で繁華街に戻ることは、最早誰の目にも明らかであった。
「ほい。ご苦労さん」
「さて、それじゃ、飛ぶか登るか……外壁を攻略しようか」
塔の影から一行の背を見送った誠司がにふりと笑い、そして、その背後では百が巨塔そのものを見上げ、嘆息するのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【浮遊】LV1が発生!
【友達催眠】LV2が発生!
【壁歩き】LV2が発生!
【モブオーラ】LV2が発生!
【エアライド】LV1が発生!
【平穏結界】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV2が発生!
【先行率アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV3が発生!
【フィニッシュ】LV1が発生!
【アクティベイト】LV1が発生!
一・百
【百夜】
浮遊をつかって壁際をふよふよ昇ってく
何だったかな…
えれべーたー?
おー、高い…眺めを楽しめたらいいのに…
俄な新宿島知識を確認しながら、壁を背に警戒しながら上へ
敵を見つけたらフライトドローンを足場に
紅玉姫を抜き、笛へと組み換え千一夜詩を奏でる
いい物語を知ってるぞ、とある青年と大勢の盗賊の物語だ…
盗賊には40人の盗賊の幻をぶつけ
相手の大声に怯まないよう未来予測で反撃を察知し
せめて耳を倒し閉じて音をぶつけ耐え
切り込まれるタイミングも未来予測しエアライドで立体的に動き傷を最小に
うっかり壁から離れ射撃の的にならないよう戦闘中も注意
勿論シャムスの位置にも注意
落ちないと思うけど浮遊キャッチの準備は万端
シャムス・ライラ
【百夜】
仲間と情報共有、連携
壁歩きや浮遊を駆使し塔を登り始めよう
経路は地形の利用、情報収取
加えてエアライドで最適なものを選ぶ
射撃設備の死角から外れぬよう注意
フライトドローンは塔に沿うように配置し
余り離れすぎないように
それにしても何と巨大な塔だろう
どのような役割があるというのか…
さて、空中戦
立体的に戦場を見るように努め
多方向からの攻撃に注意を払う
敵の不意の攻撃には
ジャンプやフライトドローンを足場に回避
星の銀で無数の剣を生成し敵を攻撃
剣を飛ばして切り裂き
可能ならその剣の柄等を足場に移動する等し
変則的な動きで敵を攪乱
仲間と狙いを合わせ
一体ずつ確実に倒す
その他有効そうな残留効果は使用
アドリブ等歓迎
クロエ・アルニティコス
亜人の頭で、酒が回っていればあんなものでしょうね。
亜人の脳の程度にはいつも助けられます。
【壁歩き】で外壁を登っていきます。
ゴブリンどもが立ち塞がってきたなら【ラードーン・ローザ】を使用。塔の外壁に這わせるようにラードーンを象った怪物を作り出します。
ゴブリン盗賊団の飛び掛かりに対してラードーンの茨で絡め取り、締め殺した上で亡骸は地上へと捨てましょう。
もしラードーンを乗り越えてくる者がいて、塔から足が離れて落ちそうになった場合は外壁を離れないように【浮遊】し、再び外壁へと戻ります。
騒ぎを聞きつけた増援が下から来ないとも限りません。
空中庭園まで早く登ってしまいましょう。
荒田・誠司
アドリブなど歓迎
【心情】
こいつに撹乱が効くと思うなよ!
この程度でUターンするほどやわじゃねぇ!サイボーグ舐めんな
【行動】
壁を登る前にパラドクスを用いてプテラノドン型の機械を製作
色を目立たない物にして先行して飛ばし
俺は壁歩きを借りて登っていく
敵が来たらプテラノドンに統率で指示を出して迎撃する
その間は無防備になるから
敵の攻撃は盾のフェイク・プリドゥエンを展開して防いだり電光警棒でいなして防ぐなりして時間稼ぎ
その間にプテラノドンを呼び戻して再度攻撃する
もしも落ちそうになったら浮遊や飛翔、エアライドを使って体勢を立て直す
括毘・漸
うむ、なんとか近づけましたね。
………うぷ、いえ酔ってません酔ってませんよ。
ただ、いきなりかっ食らうのはキツかったですね。
まっ、いい酔い醒ましになるでしょね。
【壁歩き】を利用してバベルの塔を登りましょうか、バランスをうまく取るために、両手両足をついてやりましょう。
って、登るのに邪魔な奴らがいますね。
そら【契約召喚】。
自身の影から、炎で模った犬の首を召喚して、登るのを邪魔する奴らを片っ端から、喰らいつき、焼き付かせ塔から引き摺り落とします。
おかわりもありますから、どんどん喰らってけ!
いい景色でしょ?
たっぷり楽しんでいってくださいよ!
「ちっ。飲み直そうぜ!」
悪態を吐きながら繁華街へと戻る亜人達を見下ろしながら、クロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)はにふりと笑う。
流石に亜人程度の頭では、同行者が壁に取り付き、死角に逃れていた等と思いつかないようだった。酒精に染まっていればあんな物だろう、と頷く。
「うぷ。何とか近付けましたね」
そんな彼女の隣に立つ――否、身を屈める括毘・漸(影歩む野良犬・g07394)は、気持ち悪げに己の身体を抱きかかえていた。彼も酒精にやられたかと思ったが、そんな事は無かった。ただ、空腹に食事を詰め込んだ結果、気持ち悪くなってしまった、と言う事であった。ならば、時間が経てばそれもどうにかなるだろう。もしかしたら、酔い覚ましにも為るかもしれない、と弱々しく笑う姿は何処か、痛ましくも感じられた。
「よし。完成だ」
パラドクスの効果か。壁に張り付いたまま器用に創造物を生み出した荒田・誠司(雑草・g00115)は、もう進めると仲間達に声を上げる。
それが腹積もりとなった。
斯くして復讐者達は、壁沿いに歩を進めていく。文字通り、重力を無視し、【壁歩き】の恩恵を持って縦に歩いて行くのだった。
「【浮遊】を使って壁際をふよふよ。……何かに似ているな」
えれべーたー? との一・百(気まぐれな狐・g04201)の独白にシャムス・ライラ(極夜・g04075)は破顔すると、周囲に視線を巡らせていく。
地形の把握、そして情報収集。射撃設備からの死角があるなら、それこそ最も得るべき情報だ、とシャムスは思考する。とは言え、壁に張り付いて進む行為そのものが、射撃設備からの死角の利用でもある。ならば、これ以上は緊急避難の措置でしかないだろう。
(「本当に、窓一つ無い……」)
並の亜人や人間は、どうやって空中庭園へと辿り着くのか。まあ、順当に考えれば、何らかの方法で飛翔しているのだろうな、とは思うが、それも推測の域でしかない。
(「それにしても何と巨大な塔だろう。この塔にどのような役割があると言うのか……」
それは、これからの調査で明らかになるだろうか。
「しかし、高いし眺めはいいなぁ。空中庭園が500mくらいの位置かー」
百の俄知識を披露すれば、最終人類史ではスカイツリーより100m少々低いくらいに相当するだろう、と言う弁になる。その展望台の位置が350mである事を考えれば、何となく高さも図れるような気がした。ただし、未だなお、奪還には至っていない場所の話でもあった。
「――とまぁ、周りに目を配らせるだけに収まらないようですね」
嘆息はシャムスから。
見れば、何処から沸いて出たのだろう。壁に張り付く亜人達――トループス級ディアドコイ『ゴブリン盗賊団』とアヴァタール級ディアドコイ『リュカーオーン』が、復讐者達を取り囲む様、その進路や退路を塞いでいた。
「ギャッギャッ」
復讐者へ何かを語り掛けているのか、ゴブリン盗賊団の一体が鳴き声を上げる。
「喋る気がない、と言う事でしょうか」
特段、ゴブリン達が喋れないと言う話はなかった筈だ。ならば、そう言う事だろうと、クロエは判断する。
元より、親しく会話を交わす間柄でもない。そのまま倒れて貰おうと、指の間に種子を手挟んだまま、振った。
「種子に宿るは我が抑圧、芽吹け『ラードーン・ローザ』!」
「ギャッギャッ!」
残留効果【壁歩き】の都合上、いつもよりも90度程異なる角度からの出現だが、其処は問題無い。
斯くしてギリシャ神話の怪物『ラードーン』を象った薔薇の植獣は、棘のある蔦の身体を以てして、ゴブリン達へと吶喊していく。外壁を縦横無尽に駆け抜ける様は、まるで重力の楔から解き放たれた様でもあった。
「うおおおっ。こいつに撹乱が効くと思うなよ!」
クロエと同じくして、誠司は機獣こと、プテラノドン型の翼竜を模した機械を投擲する。刃の翼やドリルの嘴は、これまた地上と変わり無く、亜人達を貫いては、地面へと叩き落としていく。
「まあ、もっとも、突っ込んでくるのは好都合だけどな!」
そして発した挑発は、しかし、何も、驕りから零れた言葉では無い。
何故ならば。
「いい景色でしょ? たっぷり楽しんでいってくださいよ!」
「終わりなき願い……いくつもの夢……それを今ここに」
「星の加護を」
漸や百、シャムス達が飛びかかるゴブリンを片っ端からパラドクスで叩き落としていったからだ。
特に百とシャムスは【フライトドローン】を足場に、獅子奮迅とパラドクスを発している。壁から空中への足場、そして壁。縦横無尽に跳躍する様に加え、無数の剣が、物語の調べがゴブリン達を襲撃し、汚らしい悲鳴を上げさせた。
「おかわりもありますから、どんどん喰らってけ!」
漸の召喚したアークデーモンもまた、【飛翔】の力を以て戦場を駆け巡る。燃える犬の首はゴブリンに喰い付くと、その身体を塔から引き剥がし、地面へと誘っていく。つまり、叩き落としていた。
「はん! この程度の敵群でUターンすると思うなよ!」
サイボーグ舐めんな、と紡がれた誠司の挑発が、大きく響き渡っていった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【未来予測】LV1が発生!
【フライトドローン】LV1が発生!
【託されし願い】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
【友達催眠】がLV3になった!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【先行率アップ】がLV2になった!
【反撃アップ】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
ヴィオレット・ノール
後はアヴァタール級1体のみ。
見逃してくれる気配はないし、こちらも見逃す理由はない。
バビロンへの潜入、登攀による塔攻略……いずれもディアボロスの動きを大局的に悟られていないからこそ出来る作戦だ。
下手を打って後に続くだろう列車に悪影響があってもいけない。
さあ、敵集団は1匹残さず殺してしまおう。
足場は【壁歩き】で確保しよう。
走ったり跳んだりは依然として難しいけれど、亜人共に残留効果の恩恵はない。
これだけでもかなりのアドバンテージが見込めるだろうね。
敵が攻撃のために接近してくるなら、そこが僕等にとっても攻めどきだ。
『雷の招き』で敵の体勢を崩させるように攻撃しよう。
致命打に至らずとも、隙は出来るだろう?
クロエ・アルニティコス
お前も先ほどの亜人と同様、何も喋るつもりはないのでしょう?
私たちにとって有意義なことを喋るのであればともかく、そうでないのであれば生かしておく理由がありません。
そして理由がないのなら……1秒でも長く、お前たちが息をしていることが不快です。
【ヒュドラ・アマランサス】を使用。先ほどのラードーンのように、外壁をつたうようにしてヒュドラを象った怪物を作り出します。
咆哮による衝撃波により吹き飛ばされそうになったらヒュドラを支えやクッションに利用して塔から落ちないように。その後は【浮遊】も使い再度【壁歩き】で外壁に取り付きます。
息継ぎの隙を狙いヒュドラの多頭で首を絞め、ヒュドラの牙で食いちぎらせます。
凍雲・雪那
さて。
大きな障害は、お前で最後だね。狼の亜人。
丁度いい。ここから叩き落として、潰れた柘榴にしてあげるよ。
無様に死ね。
【壁歩き】で登攀。緊急時は【エアライド】【浮遊】を組み合わせて塔から離れすぎない程度の範囲で回避をとる。
相手の攻撃、衝撃波。
吹き飛ばされても、上手い事壁に着地……?着壁して、こっちも攻撃。
【アイスクラフト】の氷、足場兼パラドクスの材料にして、リュカーオーンに吶喊。
乗り終えた氷から剣を構築し、四肢をズタズタに引き裂く。
これで、壁に爪を立てたりとか、足掻けないよね?
最後に、残った剣を全て、リュカ-オーンに叩き付け、落下させる。
――ん。愚かな亜人に、相応しい末路。
バトラ・ヘロス
アドリブ、連携歓迎であります。
無双馬に騎乗して、壁歩きで壁を駆け上がります。
サリッサを構えて、騎馬突撃を仕掛けます。
飛翔して、エアライドとフライトドローンを足場にして勢いを増して槍を敵に叩き込みます。突撃の勢いと、無双馬と自分の質量の全てを穂先に集中させます。
反撃は、魔力の盾のスクトゥムを展開して受け止めて、槍の柄を回して受け流します。
壁から離れ過ぎない様に注意します。
ぐるるるる、と唸り声を聞いた。
獣の声、そして吐息。それらは全てアヴァタール級ディアドコイ『リュカーオーン』が発した物だ。
配下のゴブリン盗賊団を全て叩き落とされ、彼は――怒っていた。
「お前も先ほどの亜人と同様、何も喋るつもりはないのでしょう?」
そんなリュカーオーンを挑発するように、クロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)がびしりと指を突き付ける。そこに浮かぶ怒りは、リュカーオーンの比では無い。亜人相手に掛ける情けも同情も無い。そう言いたげな彼女は、更に言葉を重ねていった。
「私たちにとって有意義なことを喋るのであればともかく、そうでないのであれば生かしておく理由がありません。そして理由がないのなら……1秒でも長く、お前たちが息をしていることが不快です」
故に殺す。故に叩き落とす。
バベルの塔から墜ちて汚いシミとなってしまえ。
挑発の言葉に、リュカーオーンからは獣じみた咆哮が上がった。
「そうだね。大きな障害はお前で最後だね、狼の亜人」
氷の双剣を携え、凍雲・雪那(報仇雪恨の皓巫姫・g07783)がクロエに追随する。静かな口調ながらも、其処には凄みがあった。リュカーオーンの排除は決定事項。そう言わんばかりの冷静な物言いは、それ自体で周囲を震え上がらせる氷雪のようであった。
「丁度いい。ここから叩き落として、潰れた柘榴にしてあげるよ。無様に死ね」
「しゃあああ!」
最早それ以上の挑発は聞くつもりがない。
そう断ずるようにリュカーオーンが跳ぶ。
爪、牙、そして咆哮。その全てを叩き付け、地面へ落ちるのは貴様らだと言わんばかりの猛攻は、しかし、復讐者達へ届きはしなかった。
「――びりびりだよ」
「うわあああああああああああっ!」
ヴィオレット・ノール(北の菫・g09347)の紡いだ雷魔法、そしてバトラ・ヘロス(沼蛙・g09382)の無双馬『青縞』による吶喊が、彼奴を空中で叩き落としたが故に。
だが、その身体が向かう先は地面ではない。壁面へ、其処を梳るように着壁した彼の亜人は、再び怒りに塗れた咆哮を口にする。まるで重力が横に繋がったようにも錯覚するそれは、彼奴の身体能力の賜物か、それとも、残留効果【壁歩き】のような何かが彼にも付与されているのか、それは判らなかったけれども。
「ともあれ、見逃してくれる気配はないし、こちらも見逃す理由はない。敵集団は1匹残さず殺してしまおう」
黒雲を喚びながら、ヴィオレットはサリッサと呼ばれる長槍――否、彼的には長杖を突き付ける。そこに、慈悲の色など残されていなかった。
(「バビロンへの潜入、登攀による塔攻略……いずれもディアボロスの動きを大局的に悟られていないからこそ出来る作戦だ。下手を打って後に続くだろうパラドクストレインに悪影響があってもいけないしね」)
ここでリュカーオーンを見逃す真似は、今後の自身等、そして仲間達の攻略に影を落とす。だからこそ、それを許さじと、彼は多重の雷を召喚する。
「だあああああっ!」
雄叫びと、再度の吶喊。
それを紡ぐバトラの声と青縞に跨がったチャージアタックが、戦闘開始を告げる鐘の音の如く、響き渡った。
サリッサ。マジックシールド『スクトゥム』。そして、蹄の音高らかに戦場を駆け抜ける無双馬、青縞。その全てを得物とし、バトラはリュカーオーンへ、突撃攻撃を敢行する。
足場となるのは【壁歩き】の恩恵を以て用いられるバベルの塔の外壁のみではない。【フライトドローン】による即席のそれも、【エアライド】による固定化された空気も、それら全てを生かし、飛び跳ねながら狼の亜人へと肉薄していった。
「しゃああああ!」
対するリュカーオーンの反撃は、空気すら斬り裂く爪の一撃だった。
残留効果【壁歩き】の恩恵がない筈の彼奴は、しかし、地面と変わらない俊敏さで、鋭利な爪を振るう。足の爪が外壁に食い込んでいる所を見る限り、その全てを膂力で生み出している、と言う事か。
響き渡った金属音は、バトラの長槍がリュカーオーンの爪と打ち合った証左であった。無双馬の膂力を以てしても、その打ち合いは互角――否、リュカーオーンの方が僅かに上回る。
ふしゃぁぁぁと放たれた吐音は、別の腕による爪撃と共に紡がれていた。白い鋭爪はマジックシールドを削り、バトラの胸元を強襲する。
「――ッ?!」
それが彼女に致命的な一撃とならなかったのは、胸元を守る軽装鎧のお陰か。
それとも――。
「種子に宿るは我が憎悪、芽吹け『ヒュドラ・アマランサス』!」
横から投擲されたクロエの種子が、刹那の刻を経て発芽。生み出された植獣による妨害が、その足を僅かに止めさせた為だろうか。
「食いちぎりなさい。ヒュドラ。一片の骨……いえ、血の一滴すら残すことは許しません」
生み出した多頭の植獣に命じ、三つ叉の杖を振るう。
そこに響くのは、狼の咆哮であった。
空気を震わせるそれは、只の雄叫びにあらず。凄まじい肺活量が生み出すそれは、正に声帯兵器――音の波、衝撃波であった。
それらが植獣の身体を削り、その主であるクロエの身体をも揉みくちゃにしていく。
黒い衣装は千切れ、それが包む白い肌へ、殴打の跡が刻まれていった。
「――くっ?!」
だが、クロエもまた、快進撃を許すつもりはない。同時に伸ばされたヒュドラの首はリュカーオーンの身体を絡め取り、その牙は青い体毛と共に彼奴の血肉をバベルの空へまき散らしていく。互いに引かないという気魄が空を、塔の外壁を染め上げていった。
「膂力や怪力に任せ、しかし、隙の無いディアドコイだな」
そんなリュカーオーンにヴィオレットは感嘆の吐息を零す。敵ながら天晴れとも口にしそうなそれは、「本当、隙が無い」と賞賛の言葉と共に紡がれていた。
そして、彼は笑う。零れた微笑は、見る者を魅了する優しさと、震え上がらせる狂暴さを秘めた物であった。
「隙が無ければ作れば良い。僕の雷は致命打に至らないかもしれない。だが……隙を生めば、どうなるかなんて、誰もが知るところだろう?」
多重に放たれたそれは、先と同様、無数の雷撃――雷であった。ヴィオレットの喚んだ黒雲は雷を呼び、それらがリュカーオーンの身体に叩き付けられる。そこに生じるのは隙処の騒ぎではない。強制的に足を、否、身体毎止められたリュカーオーンは、しかし、黒煙を吐きながらも反撃にと、腕を振りかぶる。
「その四肢が自慢なら、これはどうかな?」
投げ掛けられるのは雪那による冷たい声だった。
無数の氷を携えた彼女は、そこから生み出された氷刀と共に、リュカーオーンへ肉薄。舞うような挙動でその全てを斬り裂いていく。手首、二の腕、足首、太腿。それらを斬り裂く度にリュカーオーンからは悲鳴が零れ、血肉が迸った。
「これで、お終い」
そして、トドメとばかりに放たれたのは、無数の氷剣による刺突だ。両腕は元より、蹴りによっても深々と突き立てる様は、ある種の幻想的な雰囲気すら漂わせていた。
だが。
「――残念」
叩き付けられた咆哮を受け流すべく、後方へ跳んだ雪那は、そのままバベルの塔外壁へ着壁。己から零れる血を拭いながら、嘆息を零す。
バトラによる吶喊。クロエの植獣攻撃。ヴィオレットの雷撃に、自身の氷撃。それらを全て受け、しかし、リュカーオーンは未だ健在だ。流石アヴァタール級の耐久力。それらはトループス級ディアドコイ『ゴブリン盗賊団』と比べるまでもなかった。
「でも、先は見えている。それまで、好きなだけ、足掻くといい」
彼奴に相応しい末路は、ここから墜ちて行くこと。そう宣言した彼女は再び肉薄すべく、身を屈め、壁を蹴る。
其処に再び、青き狼の咆哮が重なった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【強運の加護】LV1が発生!
【浮遊】がLV2になった!
【アイスクラフト】LV1が発生!
【飛翔】がLV2になった!
効果2【グロリアス】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV2になった!
【ダブル】LV1が発生!
【命中アップ】がLV4になった!
エイレーネ・エピケフィシア
リュカーオーンは攻略初期から遭遇した亜人ですね
しかし此度は特殊な状況の戦い
知った相手とは思わず戦いましょう
【壁歩き】中の外壁から【飛翔】して敵と戦います
ところで、【飛翔】の高度制限は真下の地面が起点となるのでしょうか?
それとも飛ぶ前に自分がいた所(今回は外壁)の高さから?
折角の機会ですから、戦いを通じて把握しておきましょう
落下の危険がある状況では【エアライド】や【浮遊】を使い跳び渡ります
≪神護の長槍≫を手に、『舞い降りる天空の流星』で敵を襲撃
突進の勢いで敵を吹き飛ばし、塔の外壁に叩きつけたり、墜落を狙います
攻撃後は一撃離脱を心がけ、反撃の爪は≪神護の輝盾≫で防御
ここで止まってなどいられません!
一・百
【百夜】
さて、向こうはどう攻めてくるんだろうな
壁に張り付いてるってことは壁歩きみたいな能力を使ってるのだろうか
だとしたら、引き剥がしたら落ちるかな…?
引き続き壁から離れ上からの射撃に狙われないよう、壁から離れすぎないよう位置には常に注意し浮遊で漂う
紅玉姫を抜き氷華千刃を放つ
四方八方より無数の氷刃が急所目掛け突き刺さり氷の華を咲かせる
敵の攻撃には塔の外側に向けて跳躍させるよう誘い
跳んできたら自分はエアライドで向きを変え壁に直ぐに戻り壁歩き着地
相手の後ろを取れればそのまま外側に向けて攻撃を仕掛けよう
シャムスの攻撃には援護を
何だかずっとこの向きだと気持ち悪くなりそうだな…
でも横向き世界の戦闘も面白い
シャムス・ライラ
【百夜】
敵が墜落しない仕組みが
この塔にあるんだろうか
いや、アヴァタールなら飛べるのかもしれない
地上と同じように動けるのなら油断はできない
此方も機動力を駆使して戦おう
壁歩き、浮遊、エアライド、フライトドローンに
飛翔を追加
移動範囲は少々限られるが
複数の足場と空中を移動する方法を確保する事で
変則的な動きでこちらも敵を攪乱
これぞ空中戦
横向き世界ならではの戦い方だね
ただし塔から離れすぎないように注意
味方の攻撃タイミングに合わせ
足場を蹴って
日狂星落乱舞
塔の外側に飛ばすように攻撃
脚力を封じられれば幸い
自分は一撃離脱で壁側へ
敵攻撃は此方も足場や飛翔等をいかし
間合いを取り可能な限り損害を減らす
アドリブ等歓迎
括毘・漸
わぉ、狼の身体を持つ亜人ですか。
どこか親しい気がしますが、敵は敵、きっちりその首を貰い受けましょうか。
【壁歩き】を使い、壁に両手両足をつき壁を伝います。
さらに、銀のサーベルを口に咥えて攻撃の準備はOKです。
そっちが間合を詰めるなら、こっちも詰めましょうか。
戦いのペースを握らせずこちらから仕掛けます。
残留効果を使用して四肢で壁を駆け接近し、咥えた銀のサーベルですれ違いざまに首目掛けて、銀の一閃を刻み込む。
残念ながら、狩りの餌食にはなりませんよ。
精々、地面の感触でも味わってろ。
敵の攻撃に対しては、敵から目を離さず、顎を開いたらこちらから接近し勢いを少しでも落とします。
耳を劈く程の咆哮――事実、彼奴の咆哮はパラドクスなので、劈くどころか破壊鎚の如く復讐者達を襲ってくるのだ――に顔を顰め、しかし、シャムス・ライラ(極夜・g04075)は疑問に首を傾げていた。
(「敵が墜落しない仕組みがこの塔にあるんだろうか?」)
だが、相方の一・百(気まぐれな狐・g04201)は違う結論を出したようだ。曰く――。
「壁に張り付いてるってことは壁歩きみたいな能力を使ってるのだろうか?」
「……成る程、ですね」
そう。敵は一般法則を破壊し、常識を捻じ曲げ、非常識を肯定する歴史侵略者。アヴァタール級ともなれば、見た目がそう見えなくても、空を飛ぶことぐらいはやってのける……かも知れない。
「ともあれ、地上と同じように動けるならば、油断は出来ませんね」
「ああ。それに――」
シャムスの言葉を是と肯定した百は足場代わりの外壁を蹴り、リュカーオーンへ肉薄。冷気漂う紅色の妖刀を振るい、青色の毛皮、そしてその皮下から肉まで全てを斬り裂いていく。
「引き剥がしたら落ちるかもしれないしな!」
「そうですね。試してみましょう」
一刀に踏鞴を踏むリュカーオーンへ、追撃はシャムスの乱打であった。壁処か空を飛ぶ【フライトドローン】を足場とし、リュカーオーンに急接近した彼は、その蹴撃と拳撃を、狼の肉体へと叩き付ける。
落とし、回し、突き、抉り、砕き、そして、打ち上げ。遙か上空――否、この場合は横空と言うべきか――に弾き飛ばされたリュカーオーンは、しかし、どの様な原理か、再度、シャムスと百の元へと戻ってくる。
其処に携えるのは当然の如き怒り。それと、牙鳴りの一撃であった。
脚力に物を言わせた吶喊は、百やシャムスの機動力に比べても遜色なし。そして、刀剣の如き鋭牙の一刀は二人の肩口を切り裂き、血の霞を空へ舞わせた。
「いやはや、狼の身体を持つ亜人は、何処か親しい気さえしますね」
だが、狼牙の猛威は、今一歩の所で止められる。
それを為したのは銀の一閃。そして、それは、括毘・漸(影歩む野良犬・g07394)が口にくわえた洋刀により、放たれた物であった。
リュカーオーンが塔の壁を駆け巡る青狼ならば、対する漸もまた、塔の外壁を駆け巡る血塗れの猛犬だ。大型獣を想起させる四肢はそのまま壁を圧し、四つん這いの姿勢でリュカーオーンの周囲を飛び回る。跳ねる銀光はそのまま斬撃と化して、リュカーオーンを切り刻んでいった。
無論、リュカーオーンも切り刻まれるだけではない。二足で立つ狼の牙は、銀閃に臆したりはしなかった。それらが閃く都度、復讐者達は血肉を削られ、朱色を空へとまき散らしていく。
その姿はまるで、己一人でもこの地の番は務まる。そう言いたげな物であった。
「そうですね。貴方の強さは知っている。この蹂躙戦記イスカンダルで、幾多の貴方と遭遇しました」
静かに、しかしハッキリとエイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)は言い放つ。
数多に同一存在が発生し、個々が信じられないくらいに強力な者達。それがアヴァタール級と言う歴史侵略者の強みだ。今まで戦い交わしたリュカーオーン達と同様、彼奴もまた、一筋縄に行かない相手だろう。
そして、これまでと違い、此処の足場は地面ではない。地面に垂直に立てられたバベルの塔の外壁である以上、ここに立つ皆は横向きに姿勢を維持している。残留効果【壁歩き】の加護があると言えど、視界だけを見れば、違和感を拭うのはかなり厳しかった。
(「――少しくらい、【飛翔】の特性を測れれば良かったのですが」)
そしてエイレーネは首を振って嘆息する。空を飛ぼうとしたその刹那、彼女の服を引き、それを制する物が居た。
「危ないですよ。お嬢さん」
リュカーオーンに対する立ち回りをシャムス、百に預け、漸が首を振る。
低空飛行ならいざ知らず、高度を取れば射撃設備の良い的だ。彼の助言にエイレーネは、成る程、と頷く他無かった。
「ならば、これで――」
蹴るのは外壁のみにあらず。【エアライド】の加護の下、空気すら足場に変えた彼女は長槍を抱き、勢いよくリュカーオーンへと吶喊する。背から推進力の炎を零して敢行された所謂チャージ・アタックに、リュカーオーンは為す術もない。ぐへらと無様な悲鳴を上げ、その土手っ腹に巨大な傷痕を刻まれていく。
その一刀はまさしく流星。生み出された熱量と速度はリュカーオーンを串刺しにし、その毛皮をチリチリに焼いていく。
だが、リュカーオーンもまた、その刺突を受けるのみではなかった。
ぶわんと振るわれた剛腕は、エイレーネの身体を掠め、盾を斬り裂いていく。狼の膂力の犠牲になったのは、手持ちの盾のみではない。堅牢な胸当てを伝い零れる血は、薙がれた爪によって、それごと胸部を斬り裂かれた証拠でもあった。
血と共に零れ出でた白い双丘に、並み居る少女であれば羞恥に己を掻き抱き、身を隠したのかも知れない。だが、エイレーネは止まらない。神の加護は彼女にある。故に其処に止まる理由など、塵芥程度にも存在していなかった。
「ここで止まってなどいられません! この身を燃え盛る流星と化してでも、人々に仇なす者を討ちます!」
「舞え、紅玉姫……」
「逃がさない」
槍の一突きに、冷気の斬撃、そして体術の乱舞が重なる。エイレーネの吶喊に続く百、そしてシャムスの攻撃は、そのままリュカーオーンを斬り裂き、或いは打ち砕きながら、狼の身体を外壁から引き剥がしていく。
そして――。
「残念ながら、狩りの餌食にはなりませんよ。精々、地面の感触でも味わってろ」
そこに煌めくのは銀の一撃だった。斬り裂けと命じたそれは寸分違わずリュカーオーンの喉を先、その身体を吹き飛ばす。
4つ重なるパラドクスを受け、ついぞ、リュカーオーンは戦場への復帰を許されなかった。
視線の遙か先で、激しい破砕音が鳴り響く。土煙で見えなかったが、其処には大地に叩き付けられたアヴァタール級が、ぐしゃぐしゃになった亡骸を晒している筈だ。
「……横向きの戦闘、少し、面白かったな」
「変則すぎて、出来れば次回は遠慮したいところです」
紡ぎ逢う百とシャムスの軽口が、復讐者達の挙げる勝利宣言でもあった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【飛翔】がLV4になった!
【完全視界】LV1が発生!
【無鍵空間】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV2になった!
【アヴォイド】がLV2になった!
【ラストリベンジ】LV1が発生!
クロエ・アルニティコス
ふぅ……今回も登り切れましたね。
こうも亜人どもを下に落としているとその内警戒も厳しくなるでしょうし、それまでにこの庭園を制圧しきりましょう。
庭園を歩き、男たちを探します。
ここで生活をしているのであれば、畑や水源、住居にできる洞窟あたりに居るでしょうか?
男たちを見つけたら【罪縛りの鎖】。
お前たちがどう生きようと、私に関わらないのであれば構いません。
ですが、私をその目で見るのは不快です。
殺さない程度に締め上げて、どちらが上か分からせます。
性欲よりも命を大事にする程度の賢さは期待しますよ。亜人ではないのですから。
答えの期待はできませんが、男たちにはなぜこんな庭園で暮らしているのか一応聞いておきます。
エイレーネ・エピケフィシア
この庭園の空気には慣れませんね
仲間が人間から賤しい視線を向けられることにも
しかし彼らも犠牲者、出来る限りの配慮はして差し上げましょう
【友達催眠】発動……しかし彼らは友人にも牙を剥くやも
更に【士気高揚】も併せ、道理を説き正気を取り戻させることを試みます
おやめなさい!
あなた方の衝動は亜人の術により湧き上がるもの
家族や友を奪っていった怪物どもの思うままになってよいのですか?
怒りを思い出し、勇気を抱いて抗うのです!
そうすれば本来の心を取り戻せます
無視されたり、僅かでも蛮行の気配があれば槍で脅して鎮圧
さて、一つ聞いておきたいことがあります
あなた方はどんな手段で、入り口のない塔の中層まで運ばれたのですか?
括毘・漸
うわぁ………人間理性がなくなるとこうなるのかぁ気をつけないとなぁ………って眺めているだけじゃいけませんね。
女性を見たら見境なしと…なら、この巨躯の獣のネメシス形態になっておきますか。
業腹ですが、この姿であれば彼らをうまく威圧できそうですし。
とりあえず性欲に駆られそうな奴らには、一つ雄叫びをあげときましょうか。
おいたはそこまでですよ?
ボクは外にいた奴らとは違いますが………こっから先は言わなくてもわかりますよね?
鋭い牙を剥き出しにして威嚇するような笑みを浮かべます。
木に生っている実を食べて、【口福の伝道者】で増やし大人しくなった人に配りますか。
食うのにも困りませんし、ゆっくり話でもしましょうか。
荒田・誠司
アドリブなど歓迎
【心情】
ここの男達も被害者っちゃあ被害者だが、色々とアウトだ。見過ごせない
【行動】
仲間と声を掛け合って罠を利用できるように説明しておく
まずは空中庭園に罠を設置しよう
いつもの引っ掛かったら怪我する類のものじゃなく
粘着性のある網で動きを封じつつ
逃れようと踠いて暴れる度に痺れる程度の電気を流すやつ
流石に怪我をさせるわけには行かない
文句を言うようならただ黙って真顔でジーッと見つめよう
こういう相手に理性的な言葉で返したらダメだ
無言の圧をかけていこう
罠は仕掛けておけば仲間も利用しやすいはず
俺のトラップは仲間からは場所を把握できるから問題ない
女性の仲間を庇えるように心構えはしておく
一・百
【百夜】
怪しいというか…不穏というか…
こんなに植物が…普通のだよな…?
話が出来るようにしたほうが良いか…
トラップ生成で大きな落とし穴を作り中には落ちても安心な冷水を
俺は浮遊し穴の上で男を誘う
笑顔で手振り
こういうの…誘って一網打尽がいいかなって…
強運の加護も味方するはず
穴に落ちて冷水で目が覚めるといいんだが…
無理ならアイスクラフトで蓋するか…
亜人に利用されていたらしいが…大人しく協力してくれるなら
助けよう…
故郷に帰りたいだろ?
亜人がどこからこの上に登ってるか見たことあるか?
穴から助ける際はキューで浮遊運搬
俺は全部旦那様のものだから…
そしてシャムスは俺の…手出し禁止
はい危ないことはほどほど…コクリ
シャムス・ライラ
【百夜】
仲間と情報共有、連携
まずは正気に戻れ!
はい、モモちゃんそこで何故誘惑するのですか!?
危なっかしい!
日の隼を飛ばし
怪我をさせないように注意し不規則な軌道で飛行させ
仲間を害さぬようけん制
日の輝きで目くらまし
上手く皆の罠にはまるように手助けを
はまったら程ほどに頭も冷えただろう
私達にかなわない事は分かったでしょう
協力してくれるなら多少の怪我や不調は治しますよ?
協力者には活性治癒
友達催眠で話しかける
どこから来たのか、誰に連れて来られたのか
どうやって塔へ登ったのか、何かを命じられたのか
誰がこれを主導しているのか
聞きたい事は山ほどだが…
モモちゃん、危ないことはしないように!
アドリブ等歓迎
ヴィオレット・ノール
ふう、到着……だね。
ひとまず予知にあった木々のあるところ……果実畑かな?
そこを目指しながら探索しようか。
今から向かえば、襲われる人々も助けられるかも知れないしね。
蛮族風の男性に遭遇したら【罪縛りの鎖】や【傀儡】の糸で拘束するよ。
【傀儡】で操れる男には、自分自身の手でブツを握り潰させるように痛みと恐怖を与えて少し冷静になって頂きたいね。
それを満足させたいんだろう?
ならまずはひとりでどうにかするのが筋じゃないかな?
大丈夫、僕も手伝ってあげよう。
とはいえ、力加減を誤ってしまうかも知れないけれどね?
さて、反省しただろうか。
物足りないようならブツを蹴る。
この靴は戦闘用に鉄板仕込みがあるからね、痛いよ。
「ふう、到着……だね」
「ええ。今回も登り切れましたね」
外壁をよじ登り切ったヴィオレット・ノール(北の菫・g09347)の嘆息に、クロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)が同意と頷く。
バビルの塔。中層海域。空中庭園。
新緑広がる――否、最早密林とも言うべき階層に到達した復讐者達は、思い思いに感嘆の吐息を零していた。
外を見れば、地面は遙か彼方。改めて、バベルの塔がとんでもなく巨大なクロノ・オブジェクトである事を認識してしまう。
「さて。こうも何度も亜人共を下に落としていると、その内警戒も厳しくなるでしょうし、それまでにこの庭園を制圧しきりましょう」
「奥に果実畑があるんだっけ? ともあれ、予知のあった木々の処に向かおう。もしかしたら、襲われる人々を助けられるかも知れないし」
斯くして、復讐者達は空中庭園の奥を目指す。
その背後で、キラリと何かが光った気がしたが、幸いか、それとも不幸にして、なのか。今は未だ、その時では無かった。
「怪しいというか……不穏というか……こんなに植物が……。普通だよな?」
「どうでしょうね?」
周辺の都市国家バビロンや蹂躙戦記イスカンダルの内部を考えれば、バベルの塔の空中庭園は、確かに怪しいまでに植物が繁茂している。――ような気がする。
唸る一・百(気まぐれな狐・g04201)に、シャムス・ライラ(極夜・g04075)が出来たのは、肯定とも否定とも取れない返答をするのみであった。
ともあれ、ここを占拠し、上層階を目指す。それが今、復讐者達に与えられた使命だ。
怪しいことは怪しいが、四の五の言うつもりもない。言っていられる暇も無いし。
「――っ?!」
刹那、その怪しさが倍増する。
それはバサバサと激しい音と共に、無数の男達が草陰から現れたが故であった。
(「この空気、未だに慣れませんね」)
密林の中、男達に囲まれたエイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)は、ただ、嘆息を零す。それは不快な物に対する嫌悪であったが、しかし、それを行った所で、男達が余所に行く、と言う訳でもない。
「女……」
「女だ……」
「良い匂いがする……」
「柔らかそうだ……。俺達の……いや、俺の物だ……」
その無遠慮な視線が注がれる先は、エイレーネのみではない。身構えるクロエにも充分に注がれていた。
「うわぁ……人間理性がなくなるとこうなるのかぁ。気をつけないとなぁ……」
「こいつらも被害者っちゃあ被害者だが、色々とアウトだな」
男達の異様な仕草に、括毘・漸(影歩む野良犬・g07394)と荒田・誠司(雑草・g00115)は呆れの言葉を口にする。ともあれ、ここでエイレーネとクロエを差し出して終わり、と言う訳にはいかない。そんな事の為、復讐者達はこの外壁を登り切ったわけではないのだ。
「おやめなさい! あなた方の衝動は亜人の術により湧き上がるもの。家族や友を奪っていった怪物どもの思うままになってよいのですか?」
男達の不躾無遠慮な視線を受け、それでも女神の如くエイレーネは立ち塞がる。
人間には理性がある。理知がある。人間が、こんな処で歴史侵略者に敗北する筈などない。欲望に流され、衝動的に人を襲うなどあって良い筈がない。
「怒りを思い出し、勇気を抱いて抗うのです! そうすれば――!」
「女ーーーーーっ!」
だが、悲しきかな。相手はただの人間。復讐者達とは違う、無辜な弱者だったのだ。
故に、亜人に植え付けられた欲望には誰も抗う事は出来なかった。ただ、彼女達を己の物にしようと、血を蹴り、涎を飛ばしながら、ある意味無防備な吶喊を、復讐者達へと繰り出してくる。
「話を……聞きなさいっ!」
「いやー。無理でしょうね」
「無理だなぁ」
ガン決まりの男達の目を一瞥し、漸と誠司はただ、溜め息を零すのであった。
制圧は一瞬であった。
そう。如何に野生に戻り、人の欲望を解放させた彼らであったが、一般人であることは変わり無い。亜人に敵わなかった彼らが、復讐者達をどうこうできる筈も無かったのだ。
「反省した?」
【罪縛りの鎖】や【傀儡】、【トラップ生成】と言った様々な残留効果で男達を縛り上げたヴィオレットは、頭を冷やせよ、と男達に問う。
だが、返ってきたのは、
「ぐるるるるー」
と言う唸り声のみであった。
(「うーん。何処まで反省させるかだよねぇ」)
ある程度の拷問は兎も角として、彼らも被害者だ。命まで奪うつもりはない。少し痛めつけたら取り返しの付かない怪我に発展する可能性もあるが、それはあくまで可能性だ。暴漢相手に致し方ない処置だろう、と内心で微笑のみ、浮かべてしまう。
「まずは正気に戻れ!」
「そうだぞ。俺は全部旦那様のものだから……。そしてシャムスは俺の……だ。手出し禁止」
唸る男達を前に、何故か惚気始める百。惚気の対象であったシャムスはいやいや、と首と手を振る。そう言うのは嬉しいが、今はそんな場面ではない。その筈だ。
ともあれ、と百々の用意した冷水を男達に掛けては、その理性が戻ってくるのを期待する。だが、【アイスクラフト】に精製された氷に冷え切った水をぶっ掛けられても、男達はただ、唸るだけ。全く悲しい反応であった。
「ふーむ。……余程、亜人に植え付けられた性欲は大きな物なのですね」
肩を竦めた漸は、これほど迄とは、と嘆息する。
試しに置いてみた木の実には、しかし、男達は一切目を向けない。【口福の伝道者】で増やす都合上、目の前で挑発するように食べてみたが、それでも男達の反応は変わらなかった。彼らにとって優先すべき事は性欲で、食欲や眠欲――その他の欲求は二の次らしい。これはむしろ、改造されすぎでは? と別の恐怖が蘇ってしまう。
そんな彼らの唸り声と狂犬じみた視線が向かう先は、クロエとエイレーネのみ。二人ともここまでの戦闘で衣服は乱れ、ボロボロになっている。それが更に男達の煽情を誘うのか。縛られたまま、がしがしと身動ぎしては、束縛を破ろうとする者も居た。
「っと、こういう相手に理性的な言葉を返しても駄目だ」
視線から二人を庇いつつ、誠司が更なる罠を男達に焚き付ける。
ビリリと流れる高圧電流に、男に一部が身悶えし、失神するものの、だが安心して欲しい。これは【トラップ生成】が生んだ非殺傷性の罠だ。死に至らしめる物ではないと、男達に告げる。
とは言え、それに耳を貸す者は誰も居なかったが。
「お前たちがどう生きようと、私に関わらないのであれば構いません。ですが、私をその目で見るのは不快です」
男達の前に屈み込んだクロエもまた、誠司同様に圧を掛けていく。
「性欲よりも命を大事にする程度の賢さは期待しますよ。亜人ではないのですから」
「がるるるるー」
だが、理性が吹っ飛んでしまえば、それも関係無い。両手両足が使えなければ口がある、と言わんばかりに男はクロエに首を伸ばし、かちんと歯噛みの音のみが虚しく響き渡った。
「聞きたいことは山ほど有りましたが……」
「ともあれ、酒酔いみたいなものだったら、それが抜けるまで待つしか無さそうだな」
こんな状態になっても女性――クロエやエイレーネに触れようとする男達の動きに半ば感心、半ば呆れつつ、シャムスと百が苦笑する。
まあ、この一帯の制圧は成った。行うべきは行った。ならば、後は次の作戦を待つのみだろう。
二人の呟きに、復讐者達は是と頷き。そして。
「さあ、自我を取り戻すのです! 獣から人間に戻りなさい!」
諦めの悪いエイレーネの叫びだけが、空中庭園内に響き渡っていた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【罪縛りの鎖】LV1が発生!
【士気高揚】LV1が発生!
【口福の伝道者】LV1が発生!
【トラップ生成】LV2が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
【傀儡】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV5(最大)になった!
【能力値アップ】がLV3になった!
【ガードアップ】がLV4になった!
【ドレイン】がLV3になった!